JPH0139839Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシールド掘進機の排土装置に関する。

シールド掘進機の排土装置としてスクリユウコ
ンベア式のものが使用されている。このスクリユ
ウコンベヤ式のものによると、スクリユウ羽根の
中心に回転軸が通つているため、排出可能な粗大
礫の大きさが制限されていた。このものに対処す
るものとして、第４図に示すように、スクリユウ
コンベヤ式排土装置のスクリユウ羽根をコイル状
スクリユウ羽根（リボン状スクリユウ羽根とも言
う）１に置換えたものが既に提案されている。そ
して、このコイル状スクリユウ羽根１は、その後
部外周に固着された回転環２を介して回転駆動す
るように構成されている。ところで、このものに
よると、コイル状スクリユウ羽根１と回転環２と
はコイル状スクリユウ羽根の１ピツチ分の周長に
おいて固着されており、従つて回転環２の部分に
おいては、掘削土砂がコイル状スクリユウ羽根１
と共まわりしたり、また粗大礫が詰まつてしまう
という欠点があつた。

そこで、本考案は上記欠点を解消し得るシー
ル。

そこで、本考案は上記欠点を解消し得るシール
ド掘進機の排土装置を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を第１図〜第３図に基
づき説明する。１１はシールド本体、１２はシー
ルド本体１１前部に設けられると共に回転駆動装
置１３により回転自在にされたカツタヘツド、１
４はカツタヘツド１２内に形成された圧力室、１
５は圧力室１４内に取込まれた掘削土砂を大気圧
室１６側に排出する排土装置である。該排土装置
１５を詳しく説明すると、１７は圧力室１４と大
気圧室１６とに亘つて設けられた筒状ケーシン
グ、１８は該筒状ケーシング１７内に回転自在に
配設されて掘削土砂を圧力室１４から大気圧室１
６に搬送するコイル状スクリユウ羽根（リボン状
スクリユウ羽根とも言う）である。該コイル状ス
クリユウ羽根１８は、後部外周に固着された回転
環１９を介して回転駆動される。即ち、回転環１
９の外周には外歯２０が設けられ、該外歯２０は
ピニオン２１を介して回転駆動装置２２に連動連
結されている。そして、第３図に示すように、上
記コイル状スクリユウ羽根１８と回転環１９と
は、その固着部の周長が粗大礫Ａを排出可能な長
さ即ちコイル状スクリユウ羽根１８の１ピツチ分
外周の半分にされている。従つて、例えば１ピツ
チ分外周が固着されている場合に比べて、粗大礫
の排出が容易になると共に掘削土砂の共まわりを
防止できる。なお、２３は回転環１９の軸受、２
４は上記軸受２３の外側に配置されたシール材で
ある。ところで、上記筒状ケーシング１７の後端
面には、掘削土砂の搬送方向に略対向する排出口
２５が設けられて、コイル状スクリユウ羽根１８
によつて搬送される掘削土砂が排出し易いように
されている。即ち、筒状ケーシング１７後端面に
は蓋体２６が取付けられらると共に該蓋体２６下
部には排出口２５が設けられ、更に蓋体２６には
上記排出口２５を開閉するスライドゲート２７が
一対のシリンダ装置２８を介して取付けられてい
る。上記筒状ケーシング１７は通常傾射して設け
られ、また上記排出口２５は鉛直面に設けられる
ため、筒状ケーシング１７後端部は水平方向の軸
心を有する延設部１７ａにされている。なえお、
２９は排出口２５の後方に設けられた掘削土砂の
搬出コンベヤである。

上記構成によると、圧力室１４内に取込まれた
掘削土砂はコイル状スクリユウ羽根１８先端部に
よつて塑性流動化材料（例えば泥漿）と混合撹拌
された後、筒状ケーシング１７内のコイル状スク
リユウ羽根１８によつて筒状ケーシング１７後部
の延設部１７ａに送られ、ここで地下水圧と崩壊
土圧に対抗できるサンドプラグが形成され、そし
て排出口２５のスライドゲート２７が開かれ、そ
の搬送方向と同一方向で搬出コンベヤ２９上に排
出される。なお、この時掘削土砂若しくは粗大礫
は回転環１９の部分で共まわり若しくは詰まるこ
となく効果的に排出口２５側に通過排出され、従
つて延設部１７ａにおいてはサンドプラグがより
効果的に形成される。また、上記のように、コイ
ル状スクリユウ羽根１８は回転環１９との固着部
が短くされているので、回転環１９内でもサンド
プラグが形成され、地下水の止水効果が良好とな
る。また、上下方向で傾射された筒状ケーシング
１７の排出口２５直前部を水平方向の延設部１７
ａとしたので、斜め上向きに搬送されてきた掘削
土砂は延設部１７ａで水平方向に変更されるた
め、例えば更に斜め上向きに即ち重力が逆らつて
搬送される場合よりも搬送に必要な力が少なくて
済み、従つて掘削土砂の排出をスムースに行なう
ことができる。更に、排出口２５が形成された憲
体２６を延設部１７ａに対して直角に設けたの
で、たとえ粗大礫が排出口２５に止まつた状態に
なつても、強力なシリンダ装置２８により、スラ
イドゲート２７が蓋体２６に沿つて降下されるた
め、スライドゲート２７の下端縁部によつて粗大
礫を容易に押圧破砕することができる。

以上のように、本考案のシールド掘進機の排土
装置によれば、コイル状スクリユウ羽根と回転環
との固着部の周長をコイル状スクリユウ羽根の１
ピツチ分外周の半分の長さにしたので、回転環の
部分で掘削土砂がコイル状スクリユウ羽根と共ま
わりするのを防止できると共に粗大磔の詰まりを
も防止でき、更にはサンドプラグをより強固に形
成することができ、従つて地下水の止水効果が良
好となる。また、上下方向で傾斜された筒状ケー
シングの排出口直前部を水平方向の延設部とした
ので、斜め上向きに搬送されてきた掘削土砂は延
設部で水平方向に変更されるため、例えば更に斜
め上向きに即ち重力に逆らつて搬送される場合よ
りも搬送に必要な力が少なくて済み、従つて掘削
土砂の排出をスムースに行なうことができる。更
に、排出口が形成された蓋体を延設部に対して直
角に設けたので、たとえ粗大礫が排出口に止まつ
た状態になつても、シリンダ装置により、スライ
ドゲートが蓋体に沿つて降下されるため、スライ
ドゲートの下端縁によつて粗大礫を押圧破砕する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の全体縦断面図、第
２図は第１図の−矢視断面図、第３図ａは第
１図の要部縦断面図、ｂはａの−矢視断面
図、第４図ａは従来例の要部縦断面図、ｂはａの
−矢視断面図である。 １１……シールド本体、１４……圧力室、１５
……排土装置、１６……大気圧室、１７……筒状
ケーシング、１７ａ……延設部、１８……コイル
状スクリユウ羽根、１９……回転環、２５……排
出口、２８……シリンダ装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧力室と大気圧室とに亘つてしかも上下方向に
   傾射して設けられた筒状ケーシング内に掘削土砂
   搬送用コイル状スクリユウ羽根を回転自在に設
   け、上記筒状ケーシング後端部を水平方向に延設
   して延設部と成し、該延設部の後端面に鉛直方向
   で蓋体を設けると共に該蓋体に排出口を形成し、
   シリンダ装置に連結されて上記排出口を開閉する
   スライドゲートを上記蓋体に沿つて摺動自在に設
   け、上記コイル状スクリユウ羽根を、上記コイル
   状スクリユウ羽根外周に固着された回転環を介し
   て回転駆動させるように成すと共に、上記コイル
   状スクリユウ羽根と回転環との固着部の周長をコ
   イル状スクリユウ羽根の１ピツチ分外周の半分の
   長さにしたことを特徴とするシールド掘進機の排
   土装置。