JPS5931834Y2 - シ−ルド掘進機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ズリ搬送用スクリューコンベヤのケーシン
グ構造を改良してズリ搬送効率の向上を図ったシールド
掘進機に関する。

従来の泥水式礫層用シールド掘進機では、カッター室内
にズリ導入口を開口させたスクリューコンベヤにより前
記カッター室内から金繰ズリを搬出するようにしている
。

ところが、この種のスクリューコンベヤは、そのケーシ
ング全体が固定されているため、ズリ導入口からの導入
礫が前記固定ケーシングとスクリュー翼との間に噛み込
むことがあって、ズリ搬送機能が損なわれたり機械故障
の原因になる等の問題があった。

そこで、この考案がなされたものであって、その目的は
、スクリューコンベヤのズリ導入日付近のケーシング部
をスクリュー翼と共に回転駆動させるようにして導入礫
を噛み込むことなく常に円滑なズリ搬送機能を発揮する
構成としたスクリューコンベヤ付のシールド掘進機を提
供し、もって、上記従来の問題点を解消することにある
。

以下に、この考案の好適実施例を図面に基づき説明する
。

まず、第１図に示す泥水用礫層用シールド掘進機におい
て、シールドフレーム１の前面開口部に回転駆動自在に
取り付けたカッター２の後面側にはカッター室３が形成
され、このカッター室３は略中心部にズリ分離槽４を内
蔵するとともに送泥水管６ａと連通させている。

前記ズリ分離槽４は、上面部が開口して槽内が礫篩分は
用の傾斜スクリーン５により上面開口側の排礫室４ａと
槽底部側の排泥室４ｂに区分されているもので、その排
泥室４ｂの内底部には流体輸送系ラインの排泥水管６ｂ
が開口させである。

斬様なズリ分離槽４の排礫室４ａ内には礫搬出用のスク
リューコンベヤ７のズリ導入口８が開口連通させである
。

スクリューコンベヤ７はズリ導入口８側のケーシング部
１０が回転する構成となっているもので、この回転ケー
シング１０はスクリュー翼１１の最初（ズリ導入口８側
）の１〜２ピッチ分に相等した長さに設定されている。

そして、前記回転ケーシング部１０は、固定側ケーシン
グ９の先端から突出したスクリュー翼１１の外周縁部に
溶接して一体結合することにより固定側ケーシング９の
先端部に同軸上に設けられ、この固定側ケーシング９と
の間はシール材１２で密封されている。

斯様にしてスクリュー翼１１と共廻りするようにした回
転ケーシング部１０は、軸受１３および軸受支持材１４
を介してカッター室３の後面壁に取付けられ、その取付
けによって先端開口部いわゆるズリ導入口８をズリ分離
槽４の排礫室４ａ内に連通させている。

前記スクリュコンベヤ７において、固定側ケーシング９
は移送終端側で垂下する排礫ダクト１５を有し、この排
礫ダクト１５は中途部が上部ゲート１６で、かつ下端開
口部が下部ゲート１７でそれぞれ開閉されるようになっ
ており、これらの開閉駆動はそれぞれのジヤツキ１６
ａ 、１７ａによって行なわれる。

また排礫ダクト１５の下方には礫搬出用のベルトコンベ
ヤ１８が設置しである。

つぎに、上記実施例の作動を説明する。

まず、ポンプを稼動させて送泥水管６ａからカッター室
３内に泥水を送り込むことにより、その送泥水圧で切羽
水圧をバランスさせるとともに、スクリューコンベヤ７
を回転駆動させる。

その状態で、カッター２を回転駆動とともに推進させて
トンネル掘削を開始することにより、カッター室３内に
導入された金繰ズリは、カッター室３内のパケット部に
よってズリ分離槽４の排礫室４ａ内に投入される。

排礫室４ａ内に投入された金繰ズリは、傾斜スクリーン
５によってそれを通過する細粒分ズリと通過しない礫に
分離され、その分離礫は、傾斜スクリーン５でガイドさ
れてスクリューコンベヤ７の回転ケーシング部１０内に
送り込まれたのち、スクリュー翼１１の回転により固定
側ケーシング９内を移送され、その移送終端側で排礫ダ
クト１５内に落下する。

この時点では、排礫ダクト１５の上部ゲート１６が開い
て下部ゲート１７が閉じているので、排礫ダクト１５内
に落下した礫は下部ゲート１７上に溜まる。

下部ゲート１７上に溜まった礫が所定量に達したとき、
上部ゲート１６を閉じて下部ゲート１７を開くことによ
り、前記礫はベルトコンベヤ１８上に落下して搬出され
る。

一方、傾斜スクリーン５を通過して排泥室４ｂ内に流れ
込んだ細粒分ズリは排泥水管６ｂにより流体輸送される
。

以上の実施例において、ズリ分離槽４は不要化してもよ
く、その場合、第２図に示すごとく、カッター室３内に
スクリューコンベヤ７のズリ導入口８と連通する金繰ズ
リ導入用ガイド１９を設けておけばよい。

なお、第２図中その他の構成は第１図の場合と同一であ
るから同一部分に同一符号を付して構成および作動説明
は省く。

この考案は以上説明したごとく、カッター室内から金繰
ズリを搬出するスクリューコンベヤのグリ導入口側ケー
シング部をスクリュー翼と一体に共廻りする回転ケーシ
ング部としたので、スクリューコンベヤのケーシング全
体が固定されている従来のシールド掘進機と異なって、
スクリューコンベヤが導入礫をスクリュー翼とケーシン
グとの間で噛み込むようなことはない。

従って、この考案のシールド掘進機では、スクリューコ
ンベヤが常時円滑に効率よく排礫を搬送することとなっ
てシールド掘進作業の能率向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の好適一実施例を示す泥水式礫層用シ
ールド掘進機の縦断側面図、第２図はこの考案の変形例
を示すシールド掘進機の縦断側面図で゛ある。 図中、３はカッター室、７はスクリューコンベヤ、８は
ズリ導入口、１０は回転ケーシング部、１１はスクリュ
ー翼である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カッター室内にズリ導入口を連通させたスクリューコン
   ベヤを具有するシールド掘進機において、スクリューコ
   ンベヤのズリ導入口側にスクリュー翼と一体の回転ケー
   シング部を設けたことを特徴とするシールド掘進機。