JPH0139365Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車両用灯具の改良に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来、この種の灯具においては、第５図に示す
ように、ソケツト１１を加締め固定した金属リフ
レクター１２の周縁を、ベース１３内に一体形成
した取付ボス１４上に載置し、枠状のレンズホル
ダー１５に超音波溶着したレンズ１６を、前記金
属リフレクター１２を介して前記取付ボス１４に
ビス止めしてなり、前記レンズホルダー１５はベ
ース１３の開口周縁に圧接されていた。そして前
記レンズホルダー１５とベース１３との開口周縁
との間には、リフレクター内面側に水などが侵入
するのを防止するためにガスケツト１７が設けら
れていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記した従来の灯具では、灯具
の組立時、レンズをベースにビス止めする際に、
予めリフレクターをベースに仮固定しなければな
らず、またベースの開口周縁の端面上に環状のガ
スケツトを載置してのちレンズホルダーをこの上
に乗せ置くことから、前記ビス止め作業時にガス
ケツトがずれ易く、灯具の組立作業が煩雑になる
という不都合な点があり、さらにはリフレクター
が一般的に金属素材をプレス成形することにより
製造されているが、このプレス成形では微妙な形
状変化を付けることができず、よつてリフレクタ
ー内面にそれぞれの反射面形状がわずかずつ異な
つているところの多重放物反射面を設けることが
できない現状であり、灯具の薄形化が図れないと
いう不都合な点があつた。

本考案は灯具の組立作業を容易にするととも
に、リフレクターを多重放物反射面が形成できる
ものにして灯具の薄形化を図ることを目的とす
る。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、上記した従来の不都合な点を考慮し
てなされたもので、合成樹脂から成形されたリフ
レクターの前方開口周縁に一体形成した枠状のレ
ンズホルダーに、レンズが溶着固定され、かつ前
記リフレクターの後部に設けた取付孔に、電球を
挿着したソケツトホルダーが嵌合され、前記リフ
レクターとソケツトホルダーとを覆うベースの側
壁内面に設けられた取付片に、前記レンズとリフ
レクターとがビス止めされていることを特徴とす
る車両用灯具を提供して、従来の不都合な点を解
消するものである。

〔作用〕

本考案においては、リフレクターを合成樹脂で
成形して、リフレクター内面に多重放物反射面を
設けることが可能になるとともに、リフレクター
とレンズホルダーとが一体となつて、灯具組立作
業が簡単に行えるようになる。

〔実施例〕

つぎに、本考案を第１図から第４図に示す一実
施例に基づいて詳細に説明する。

灯具１は、レンズ２と、リフレクター３と、電
球４と、ソケツトホルダー５、そしてベース６と
から構成されているものである。前記リフレクタ
ー３は合成樹脂から成形されており、内面に多重
放物反射面３０が設けられている。そして第３図
に示すように、リフレクター３の開口周縁には前
記レンズ２の形状に対応した枠状のレンズホルダ
ー７が一体形成され、またリフレクター３の後部
に穿設された取付孔３１には、電球４が挿着され
たソケツトホルダー５が嵌合されている。ソケツ
トホルダー５はソケツト８を合成樹脂材で覆つて
なるもので、前記取付孔３１の周縁を切り欠いて
なる複数個の凹部に対応した複数個の突起が、ソ
ケツトホルダー５の差し込み側端部外周縁に設け
られており、該突起を取付孔３１の凹部に差し入
れながらソケツトホルダー５を嵌め込み、そして
回転させることにより、ソケツトホルダー５がリ
フレクター３に固定される。前記レンズ２は、レ
ンズ２の周端縁を、レンズホルダー７の内周縁に
亘つて設けられた凹溝７０に嵌め込んだのち超音
波溶着することにより、レンズホルダー７に固着
されている。前記ベース６は合成樹脂から成形さ
れており、前記リフレクター３とソケツトホルダ
ー５とを覆つて、その開口周縁が前記レンズホル
ダー７に当接するように設けられている。そして
ベース６の左右両側壁６０の内面の開口周縁近傍
には、内方に向けて突出したビス挿通孔６２が穿
設された取付片６１が一体に形成され、該取付片
６１に、ビス９が螺合するＵナツト６３が取着さ
れている。

灯具１の組立においては、レンズ２とリフレク
ター３とは、レンズ２をレンズホルダー７に嵌め
込んで超音波溶着したことにより、予め一体とな
つているとともに、レンズ２の左右両側に設けた
ビス挿通部２０が、上記取付片６１に対応して設
けられたリフレクター３のビス挿通部３２と一致
しており、このビス挿通部３２を取付片６１上に
載置して、レンズ２のビス挿通部２０とリフレク
ター３のビス挿通部３２とにビス９を通し、レン
ズ２とリフレクター３とを取付片６１にビス止め
して灯具１が形成される。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案は、合成樹脂から
成形されたリフレクターの前方開口周縁に一体形
成した枠状のレンズホルダーに、レンズが溶着固
定され、かつ前記リフレクターの後部に設けた取
付孔に、電球を挿着したソケツトホルダーが嵌合
され、前記リフレクターとソケツトホルダーとを
覆うベースの側壁内面に設けられた取付片に、前
記レンズとリフレクターとがビス止めされている
ことを特徴とするものである。したがつて、本考
案によれば、リフレクターが合成樹脂から成形さ
れているので、リフレクター内面に多重放物反射
面を設けることができ、灯具の薄形化が図れる。
また溶着して予め一体となつているレンズとリフ
レクターとをベースにビス止めすることにより、
灯具が組み立てられるとともに、従来、レンズホ
ルダーとベースとの間からリフレクター内面側に
水などが侵入するのを防止するために用いられて
いたガスケツト、すなわちレンズホルダーとベー
スの開口周縁との間に位置させてビス止め時にず
れ易かつたガスケツトを廃止することができ、灯
具の組立作業がすこぶる簡易になるなど、実用性
にすぐれた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る車両用灯具の一実施例を
示すもので、一部分を切り欠いて要部を示す説明
図、第２図は同じく一実施例を示すもので、第３
図−線に沿つて切断した縦断面図、第３図は
一実施例の正面図、第４図は一実施例におけるＵ
ナツトを示す斜視図、第５図は従来例を示すもの
で、一部分を切り欠いた説明図である。 １……灯具、２……レンズ、３……リフレクタ
ー、３１……取付孔、４……電球、５……ソケツ
トホルダー、６……ベース、６１……取付片、９
……ビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂から成形されたリフレクターの前方開
   口周縁に一体形成した枠状のレンズホルダーに、
   レンズが溶着固定され、かつ前記リフレクターの
   後部に設けた取付孔に、電球を挿着したソケツト
   ホルダーが嵌合され、前記リフレクターとソケツ
   トホルダーとを覆うベースの側壁内面に設けられ
   た取付片に、前記レンズとリフレクターとがビス
   止めされていることを特徴とする車両用灯具。