JPH0138865B2 - - Google Patents

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JPH0138865B2
JPH0138865B2 JP10142282A JP10142282A JPH0138865B2 JP H0138865 B2 JPH0138865 B2 JP H0138865B2 JP 10142282 A JP10142282 A JP 10142282A JP 10142282 A JP10142282 A JP 10142282A JP H0138865 B2 JPH0138865 B2 JP H0138865B2
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foil
hot rolling
rolling
aluminum
temperature
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JP10142282A
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Katsusuke Nagahama
Akira Morita
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Nippon Light Metal Co Ltd
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Nippon Light Metal Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔
地材の製造方法に関し、特に高純度材を用いず純
度99.94%水準のアルミニウム地金材を用いて、
中低圧向電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔地
材を製造する方法に関するものである。 電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔は、通常
アルミニウムDC鋳塊を熱間圧延で2〜7mm厚の
板となし、次いで冷間圧延で約0.5mm厚の板とし、
更に最終箔圧延で50〜100μ厚の箔地材を製造し、
また所望により焼鈍処理を行なつた後湿式法ある
いは乾式法による表面処理により誘電被膜を形成
する処理工程を経て製造されている。湿式法によ
る表面処理の場合、箔地材をそのまま陽極酸化し
て表面に誘電被膜を形成させるプロセスや表面に
凹凸を与えて実質的な表面積を増加させるため電
解エツチングした後、陽極酸化して表面に誘電被
膜を形成させるプロセスが行なわれている。これ
らの湿式処理法によつて誘電被膜を形成した場
合、電解コンデンサ陽極として使用すると漏れ電
流が発生して製品特性が十分発揮されないことが
ある。 これは地金中に含有される不純物が表面処理以
前の製造過程に於いて析出し、それが表面処理時
に残存して誘電被膜欠陥となり、その析出個所に
於いて漏れ電流を発生させるものであるとされて
いる。 このため、箔地材には、例えば耐圧350ボルト
(V)の超高圧コンデンサに対しては99.990wt%
以上の高純度アルミニウム材が、また、それ以下
の高中低圧用コンデンサに対しては99.98wt%か
ら99.990wt%程度のアルミニウム材が使用されて
いる。 しかるに、このような純度の地金は一次電解ア
ルミニウムを原料として三層電解法や分別結晶法
等による精製処理を行なうことによつて製造され
ているが、精製コスト分だけ箔地材のコストが上
昇する。 その対策として、例えば特公昭51−27852号公
報には99.45%以上純度のアルミニウム材を用い
てコンデンサ用アルミニウム電極箔を製造する方
法が示されている。この方法は、アルミニウム材
を少なくとも510℃以上に加熱し、その後で硬い
箔をつくるために冷間圧延し、冷間圧延前の厚さ
の少なくとも85%を圧減するものである。この方
法では加熱による鋳塊の均質化が充分ではなく、
また熱間圧延中および熱間圧延終了後から常温に
冷却するまでの間に不純物金属およびその化合物
が再析出する可能性が大で、これにより得られた
電極箔のエツチング特性が著るしく阻害されると
共に電流の漏れの原因となる。 本発明は、従来技術における製造プロセスを詳
細に検討し、鋳塊保持温度と、熱間圧延条件を規
定することにより、その使用が困難視されていた
不純物濃度が高い純度99.9wt%程度のアルミニウ
ム材の使用を可能とするプロセスを提案するもの
である。更に、詳しくは、アルミニウム鋳塊の造
塊時に析出した不純物元素及びそれらの金属間化
合物を高温に保持し均質化処理によつて固溶させ
ると共に熱間圧延加工時の降温に起因する再析出
を回避する条件下で熱間加工を行ない、さらに熱
間圧延終了後、常温まで冷却する過程における
Fe系化合物の析出を事実上防止し、上記金属及
びそれらの金属間化合物の析出に起因する箔の漏
れ電流の発生等を阻止するものである。 即ち、本発明は、純度99.94%以上で鉄(Fe)
300ppm以下、シリコン(Si)300ppmおよび銅
(Cu)100ppm以下であるアルミニウムDC鋳塊を
用いて、600℃以上で3時間以上保持する均質化
処理を行なつた後、直ちに熱間圧延加工を(a)熱間
圧延中での550℃から450℃に低下するまでの温度
領域の通過を5分間以内で終了させると共に(b)熱
間圧延終了温度が310℃以下となるような圧延条
件下で行ない、次いで冷間圧延、最終箔圧延を常
法で行ない、さらに所望により短時間の焼鈍処理
を行なう工程とから成る製造プロセスを提案する
ものである。 本発明は不可避的不純物として含有されるFe
およびSi量を各々300ppmまでその存在を許容す
るものであるが、これ以上に含有する場合には熱
間圧延中にこれら金属または、その化合物が析出
しやすくなるので好ましくない。またCuは箔地
材のエツチング特性を高めるための添加元素とし
て含有されるものであるが、100ppm以下までは
その存在を許容されるが通常は30〜60ppm程度で
あることが望ましい。 アルミニウム鋳塊は、堅型又は横型等のDC鋳
造法によつて製造されるが、出来るだけ急冷条件
下での鋳造を行ない造塊時にFe系化合物の晶出
を防止しつつ、デンドライト・アームスペース
(樹枝状晶の間隔)を小さくさせ均質化処理時の
Fe系化合物の固溶化が促進し易くなるように図
ることが望ましい。このようなシートスラブは造
塊時に晶出したFe系化合物を再固溶させるため
均質化処理に供されるが、600℃以上好ましくは
610℃〜650℃で3時間以上、好ましくは5〜24時
間加熱保持する条件下で処理される。均質化処理
温度が600℃以下の場合、Fe系化合物が再固溶す
ることなく、逆に析出してしまうことが生じ好ま
しくない。 固溶したFe系化合物の析出速度は、その拡散
速度と過飽和度あるいは熱間加工度や転位密度の
増加などの影響を受けて変化するので、均質化処
理後に行なう熱間圧延加工に於いて、その圧延条
件の適切な調整を行なうことが必要である。 即ち、本発明におけるFe300ppm,Si300ppm
という組成範囲でのFe系化合物の析出速度が最
大になる温度領域が450℃〜550℃にあるため、熱
間圧延途上において、この温度範囲を5分以内好
ましくは3分以内で通過するように熱間圧延を行
なうと共に、熱間加工時の転位密度の増加による
Fe系化合物の析出速度の上昇に対抗するため、
熱間加工終了温度が夏期と冬期で若干異なるが
310℃以下となるように、圧延速度や冷却速度等
の圧延条件を調整することが望まれ、熱間圧延終
了温度を310℃以下とすることにより、気温変動
に関係なく熱間圧延後常温まで冷却する過程に於
けるFe系化合物の析出を事実上抑制し得るもの
である。 シートスラブは、このような熱間圧延が行なわ
れるようにバツチ式あるいは連続式の圧延加工機
によつて圧延され、2〜7mm厚の板とされ常温ま
で冷却される。次いで常法により、通常の冷間圧
延機で約0.5mm厚の板とした後、箔圧延機にかけ
られ所望の箔厚、例えば50〜100μ厚まで冷間箔
圧延が行なわれる。更に用途により焼鈍処理を必
要とするときには、390℃以上好ましくは400〜
430℃で、30秒以内好ましくは10秒以内加熱保持
する急速焼鈍を例えば、連続焼鈍炉を使用して行
なう手段を採るのがFe系化合物の析出を抑制す
る上で好ましい。 以上の製造プロセスを経て製造された電解コン
デンサ陽極用アルミニウム箔地材は、従来の湿式
法による表面処理工程を経て、電解コンデンサ陽
極用アルミニウム箔に最終加工されるが、その表
面処理方法を特に限定するものではない。即ち、
箔の静電容量を向上させるため、前処理として表
面をエツチングして実質的表面積を増加させる処
理が行なわれるが、本発明の箔地材の処理に於い
ても同様な処理が行なうのがより好ましい。エツ
チング法としては、硫酸、硝酸あるいは燐酸等の
添加剤を含んだ塩化物浴中での電解エツチングが
一般的であるが、これに制限するものではない。 次いで誘電被膜として酸化皮膜を形成するため
に、通常陽極酸化皮膜処理としてアンモニアを含
有する硼酸または燐酸の水溶液浴中で箔地材表面
の陽極酸化を行なうが、いかなる方法も採り得る
ものである。 以上の表面処理において、本発明によつて製造
された箔地材にはFe系化合物等の析出粒子が存
在しないため、不均一なエツチング現象や陽極酸
化の発現を抑制しうるので、箔地材の素材純度に
比較して、コンデンサ静電容量が高く漏れ電流も
低い品質の優れた電解コンデンサ陽極用アルミニ
ウム箔を得ることができる。 本発明は以上述べたプロセスによつて箔地材を
製造するものであり、本発明で製造された箔地材
は湿式法で製造される中低圧電解コンデンサ向陽
極アルミニウム箔用として最適であるが、乾式法
で誘電皮膜を製造する箔地材としての使用を妨げ
るものではない。 以下、本発明の実施態様をより明らかにするた
め実施例について述べる。 実施例 1次電解アルミニウム溶湯から比較的純度の高
いものを選択して竪型半連続鋳造装置により7
℃/sec.の冷却速度で鋳造しFe:280ppm,Si:
260ppm,Cu:660ppmを含有するアルミニウ
ム・シートスラブ(508mm厚×1000mm幅×1500mm
長)を得た。 本スラブを第1表に示すような条件で、それぞ
れ均質化処理と、熱間圧延を行ない、しかも冷却
剤量と圧延速度を調整して550℃から450℃に下る
までの温度領域を3分間で通過するように行な
い、合計20パスで5mm厚の粗板(実施例、供試品
A,B)を得た。なおBは供試品Aにつき次の箔
圧延後、空気中で急速焼鈍を施したものである。
比較のため熱間圧延終了温度の高いもの(比較
例、供試品C)、均質化温度の低いもの(比較例、
供試品D)および550℃から450℃の温度領域通過
に12分を要したもの(比較例、供試品E)を第1
表に併記した。
【表】 次いで各供試品を冷間圧延、箔圧延をいずれも
同一条件下で行ない70μ厚の箔地材とし、5wt%
塩酸、1wt%燐酸及び0.3wt%硝酸を含有してな
るエツチング浴中で2分間交流エツチング処理を
施すと共に、2.5wt%硼酸と1wt%硼酸アンモニ
ウムとからなり浴温30℃の浴(PH=6.67、比抵抗
=2.85Ωcm)中で、15Vの直流電圧を20分間印加
して陽極酸化処理を行ない、その特性を測定し
た。結果を第2表に示す。なお上述のアルミニウ
ム・シートスラブおよび99.99%Al地金について、
均質化処理(550℃,10時間保持)と熱間圧延
(550℃から450℃までの通過時間8分、熱間圧延
最終温度350℃)を従来法で行ない供試品Fおよ
びGを得た。これらを前述の表面処理を行なつた
結果について第2表に併記する。
【表】
【表】 第2表から、本発明方法により1次電解地金を
用いて製造された箔地材は従来の高純度地金を使
用したものに近似した優れた品質特性を有するこ
とが示される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 純度99.94%以上で、Fe300ppm以下、
    Si300ppm以下及びCu100ppm以下のアルミニウ
    ムDC鋳塊を用いて、600℃以上で3時間以上保持
    する均質化処理を行なつた後、直ちにほぼ均質化
    温度で熱間圧延加工を開始し550℃から450℃に下
    る温度領域の通過を5分以内で終了させると共に
    熱間圧延終了温度が310℃以下となるように熱間
    圧延を行ない、さらに冷間圧延と最終箔圧延を行
    なうことを特徴とする電解コンデンサ陽極用アル
    ミニウム箔地材の製造方法。
JP10142282A 1982-06-15 1982-06-15 電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔地材の製造方法 Granted JPS58221265A (ja)

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