JPH0795502B2 - 電解コンデンサ陽極箔用アルミニウム合金 - Google Patents
電解コンデンサ陽極箔用アルミニウム合金Info
- Publication number
- JPH0795502B2 JPH0795502B2 JP2244928A JP24492890A JPH0795502B2 JP H0795502 B2 JPH0795502 B2 JP H0795502B2 JP 2244928 A JP2244928 A JP 2244928A JP 24492890 A JP24492890 A JP 24492890A JP H0795502 B2 JPH0795502 B2 JP H0795502B2
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- JP
- Japan
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- anode foil
- electrolytic capacitor
- ppm
- aluminum alloy
- etching
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は電解コンデンサ陽極箔用アルミニウム合金に
関する。
関する。
従来の技術及び課題 アルミニウム電解コンデンサ用のアルミニウム陽極箔
は、その実効表面積を拡大して単位体積当りの静電容量
を増大するため、一般に電気的あるいは化学的なエッチ
ング処理が施される。従って、陽極箔として用いられる
アルミニウム箔には、エッチングにより可及的大なる拡
面率が得られ、ひいては静電容量を大なるものとなしう
ることが望まれる。また、陽極箔の薄肉化を可能として
コンデンサの小型軽量化さらにはコストダウンを図るた
めには、拡面率との相対関係において腐食減量が少な
く、優れた機械的強度を保有せしめうるものであること
が望まれる。
は、その実効表面積を拡大して単位体積当りの静電容量
を増大するため、一般に電気的あるいは化学的なエッチ
ング処理が施される。従って、陽極箔として用いられる
アルミニウム箔には、エッチングにより可及的大なる拡
面率が得られ、ひいては静電容量を大なるものとなしう
ることが望まれる。また、陽極箔の薄肉化を可能として
コンデンサの小型軽量化さらにはコストダウンを図るた
めには、拡面率との相対関係において腐食減量が少な
く、優れた機械的強度を保有せしめうるものであること
が望まれる。
従来、上記のような要請を満たすべく、アルミニウム陽
極箔の材料として一般に高純度Alを使用することが行わ
れている。しかし、Al純度の確保だけでは含有不純物の
バラツキによりエッチング時のAl溶解のメカニズムにバ
ラツキを生じ、安定した拡面率及び機械的強度が得られ
ないという欠点があった。
極箔の材料として一般に高純度Alを使用することが行わ
れている。しかし、Al純度の確保だけでは含有不純物の
バラツキによりエッチング時のAl溶解のメカニズムにバ
ラツキを生じ、安定した拡面率及び機械的強度が得られ
ないという欠点があった。
この発明は、かかる欠点を解消するためになされたもの
であって、拡面率が大きくしかも機械的強度にも優れた
陽極箔となしうる電解コンデンサ陽極用アルミニウム合
金の提供を目的とする。
であって、拡面率が大きくしかも機械的強度にも優れた
陽極箔となしうる電解コンデンサ陽極用アルミニウム合
金の提供を目的とする。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、発明者は種々実験と研究を
重ねた結果、高純度Al地金において、エッチング核の最
適形成に必要な元素の組合せと組成範囲が存在し、かか
る元素の存在によって局部溶解を抑えつつ微細かつ深い
エッチングピットの形成が可能であることを見出してこ
の発明を完成しえたものである。
重ねた結果、高純度Al地金において、エッチング核の最
適形成に必要な元素の組合せと組成範囲が存在し、かか
る元素の存在によって局部溶解を抑えつつ微細かつ深い
エッチングピットの形成が可能であることを見出してこ
の発明を完成しえたものである。
即ち、この発明は、アルミニウムの純度が99.9％以上で
あって、Si:15〜100ppm、Fe15〜100ppm、Cu:5〜100pp
m、Mn:5ppmを越え25ppm以下、B:5ppmを越え25ppm以下、
Ga:5〜30ppm、Zn:5〜25ppmが含有されてなることを特徴
とする電解コンデンサ陽極箔用アルミニウム合金を要旨
とする。
あって、Si:15〜100ppm、Fe15〜100ppm、Cu:5〜100pp
m、Mn:5ppmを越え25ppm以下、B:5ppmを越え25ppm以下、
Ga:5〜30ppm、Zn:5〜25ppmが含有されてなることを特徴
とする電解コンデンサ陽極箔用アルミニウム合金を要旨
とする。
上記においてアルミニウムの純度が99.9％以上のものに
限定されるのは、99.9％未満では以下に説明するSi、Fe
等エッチング核の形成要素となる元素が含有された場合
にも箔の静電容量を増大させる効果が得られないからで
ある。
限定されるのは、99.9％未満では以下に説明するSi、Fe
等エッチング核の形成要素となる元素が含有された場合
にも箔の静電容量を増大させる効果が得られないからで
ある。
Si（珪素）、Fe（鉄）、Cu（鋼）、Mn（マンガン）、Ｂ
（硼素）、Ga（ガリウム）、Zn（亜鉛）はこれらの全て
が含有されることにより表面積拡大のためのエッチング
処理において、エッチング核換言すればエッチング開始
点を適度に増大させ、それにより拡面率の向上ひいては
静電容量の増大を図りうる効果がある。しかし、少なく
ともいずれかの元素が下限値未満では上記効果に乏しく
拡面率の向上ひいては静電容量の増大を図れない。一
方、少なくともいずれかの元素が上限値を超えるとエッ
チング開始点が多くなりすぎてエッチング時に過度の表
面溶解を招き、結果的に十分な拡面率が得られないばか
りか腐食減量の増大により機械的強度も劣化する。特に
好適な含有量はSi:25〜65ppm、Fe:25〜60ppm、Cu:15〜5
0ppm、Mn:5ppmを越え15ppm以下、B:5ppmを越え15ppm以
下、Ga:10〜20ppm、Zn:10〜20ppmである。なお、他の不
純物元素は99.9％アルミニウム純度に含まれる範囲とす
る。
（硼素）、Ga（ガリウム）、Zn（亜鉛）はこれらの全て
が含有されることにより表面積拡大のためのエッチング
処理において、エッチング核換言すればエッチング開始
点を適度に増大させ、それにより拡面率の向上ひいては
静電容量の増大を図りうる効果がある。しかし、少なく
ともいずれかの元素が下限値未満では上記効果に乏しく
拡面率の向上ひいては静電容量の増大を図れない。一
方、少なくともいずれかの元素が上限値を超えるとエッ
チング開始点が多くなりすぎてエッチング時に過度の表
面溶解を招き、結果的に十分な拡面率が得られないばか
りか腐食減量の増大により機械的強度も劣化する。特に
好適な含有量はSi:25〜65ppm、Fe:25〜60ppm、Cu:15〜5
0ppm、Mn:5ppmを越え15ppm以下、B:5ppmを越え15ppm以
下、Ga:10〜20ppm、Zn:10〜20ppmである。なお、他の不
純物元素は99.9％アルミニウム純度に含まれる範囲とす
る。
この発明に係るアルミニウム合金の電解コンデンサ陽極
箔への製造は常法に従って行えば良く、例えばアルミニ
ウム溶湯から縦型または横型の半連続鋳造法によりスラ
ブを鋳造したのち、このスラブを熱間圧延、冷間圧延さ
らに箔圧延により厚さ30〜60μｍ程度の箔とすれば良
い。こうして製造した箔は、一般的には焼鈍処理により
軟化させたのちあるいは軟化させることなく、電気化学
的あるいは化学的エッチング処理を施して箔表面の実効
面積を拡大し電解コンデンサ陽極箔とする。
箔への製造は常法に従って行えば良く、例えばアルミニ
ウム溶湯から縦型または横型の半連続鋳造法によりスラ
ブを鋳造したのち、このスラブを熱間圧延、冷間圧延さ
らに箔圧延により厚さ30〜60μｍ程度の箔とすれば良
い。こうして製造した箔は、一般的には焼鈍処理により
軟化させたのちあるいは軟化させることなく、電気化学
的あるいは化学的エッチング処理を施して箔表面の実効
面積を拡大し電解コンデンサ陽極箔とする。
なお、本願発明は、Al純度が99.9％以上とする関係上、
高Al純度が要請される陽極箔として用いる。
高Al純度が要請される陽極箔として用いる。
発明の効果 この発明に係る電解コンデンサ陽極用アルミニウム合金
によれば、エッチング時において局部的溶解を抑制しつ
つ多数の微細かつ深いエッチングピットの形成が可能と
なり、後述の実施例の参酌によっても明らかなように、
大きな静電容量を有する陽極箔の提供が可能となる。し
かも、局部的溶解の抑制により拡面率との相対関係にお
いて腐食減量を可及的少なくでき、機械的性質にも優れ
たものとなしうる。
によれば、エッチング時において局部的溶解を抑制しつ
つ多数の微細かつ深いエッチングピットの形成が可能と
なり、後述の実施例の参酌によっても明らかなように、
大きな静電容量を有する陽極箔の提供が可能となる。し
かも、局部的溶解の抑制により拡面率との相対関係にお
いて腐食減量を可及的少なくでき、機械的性質にも優れ
たものとなしうる。
実施例 次にこの発明の実施例を説明する。
下記第１表に示される成分量に調整したアルミニウム溶
湯から半連続鋳造法によりスラブを鋳造し、これに均熱
処理、熱間圧延、冷間圧延、更に箔圧延を施して厚さ50
μｍの各種の箔を製作した。次にこれらの箔を下記の条
件で電解エッチングを施すとともに、エッチングによる
腐食減量を求めた。
湯から半連続鋳造法によりスラブを鋳造し、これに均熱
処理、熱間圧延、冷間圧延、更に箔圧延を施して厚さ50
μｍの各種の箔を製作した。次にこれらの箔を下記の条
件で電解エッチングを施すとともに、エッチングによる
腐食減量を求めた。
［エッチング条件］ 電解液:5％塩酸＋0.3％リン酸＋0.1％硝酸 液 温:55℃ 電 流:25A/dm2・60Hz交流 時 間:10分間 そして、上記各試料について20Vに化成したのち、静電
容量を測定した。その結果を第１表に示す。なお、静電
容量は試料No7の静電容量を100％としたときの相対比較
で表した。
容量を測定した。その結果を第１表に示す。なお、静電
容量は試料No7の静電容量を100％としたときの相対比較
で表した。
第１表に示される結果から明らかなように、この発明の
合金によれば、静電容量の大きなアルミニウム陽極箔と
なしうることを確認しえた。しかも、腐食減量も少ない
ことがわかる。
合金によれば、静電容量の大きなアルミニウム陽極箔と
なしうることを確認しえた。しかも、腐食減量も少ない
ことがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−1046（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−51211（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−98959（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−113212（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】アルミニウムの純度が99.9％以上であっ
て、Si:15〜100ppm、Fe15〜100ppm、Cu:5〜100ppm、Mn:
5ppmを越え25ppm以下、B:5ppmを越え25ppm以下、Ga:5〜
30ppm、Zn:5〜25ppmが含有されてなることを特徴とする
電解コンデンサ陽極箔用アルミニウム合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2244928A JPH0795502B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 電解コンデンサ陽極箔用アルミニウム合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2244928A JPH0795502B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 電解コンデンサ陽極箔用アルミニウム合金 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04124806A JPH04124806A (ja) | 1992-04-24 |
| JPH0795502B2 true JPH0795502B2 (ja) | 1995-10-11 |
Family
ID=17126055
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2244928A Expired - Lifetime JPH0795502B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 電解コンデンサ陽極箔用アルミニウム合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0795502B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4145706B2 (ja) * | 2002-12-27 | 2008-09-03 | 昭和電工株式会社 | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材およびその製造方法並びに電解コンデンサ |
| JP5112630B2 (ja) * | 2004-12-21 | 2013-01-09 | 昭和電工株式会社 | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材、電解コンデンサ用電極材の製造方法、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材及びアルミニウム電解コンデンサ |
| JP2012144809A (ja) * | 2005-05-31 | 2012-08-02 | Showa Denko Kk | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材、電解コンデンサ用電極材の製造方法、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材及びアルミニウム電解コンデンサ |
| JP2013216216A (ja) | 2012-04-10 | 2013-10-24 | Ntn Corp | インバータ装置の冷却構造 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS53113212A (en) * | 1977-03-15 | 1978-10-03 | Mitsubishi Keikinzoku Kogyo | Aluminum cathode foil for electrolytic capacitor |
| US4166755A (en) * | 1977-11-02 | 1979-09-04 | Swiss Aluminium Ltd. | Aluminum alloy capacitor foil and method of making |
| JPS581046A (ja) * | 1981-06-04 | 1983-01-06 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 電解コンデンサ用アルミニウム合金箔およびその製造法 |
| JP2651932B2 (ja) * | 1988-08-12 | 1997-09-10 | 日本製箔株式会社 | 電解コンデンサ陽極用アルミニウム合金箔及びその製造方法 |
-
1990
- 1990-09-14 JP JP2244928A patent/JPH0795502B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04124806A (ja) | 1992-04-24 |
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