JP3244131B2 - 電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔及びその製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として電解コンデン
サ用陰極箔を製造する際に用いる、電解コンデンサ電極
用アルミニウム合金箔及びその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電解コンデンサ電極用アルミニウム合金
箔としては、Al純度99.5%以上のアルミニウムにCu、M
n、Ni等を添加したアルミニウム合金箔が使用されてい
る。そして、このアルミニウム合金箔に、エッチング処
理を施して、その表面に微細な凹部を形成させた箔が、
電解コンデンサ用陰極箔として使用されている。表面に
微細な凹部を形成させるのは、その表面積を拡大させ、
静電容量を増大させるためである。
【0003】従来より、電解コンデンサ電極用アルミニ
ウム合金箔の表面積の拡大の増大を図り、高静電容量の
陰極箔を得るために種々の試みがなされている。例え
ば、エッチング処理時において溶解しやすいSiやFeの析
出量を制御したり、Si単体析出物の大きさを制御した
り、或いはSi単体析出物の数を制御したりすることが提
案されている(特開平2-200749号公報、特開平3-94039
号公報)。
【0004】しかしながら、近年、更に高静電容量の陰
極箔を得るために、エッチング処理が非常に苛酷な条件
で行なわれており、前記した方法では電解コンデンサ電
極用アルミニウム合金箔の表面積の拡大の増大が十分で
なく、結局高静電容量の陰極箔が得られにくいという欠
点があった。この理由は、前記の方法であっても、比較
的多量のSi単体析出物が存在し、このSi単体析出物によ
るエッチングピットの発生が過剰になり、その結果、電
位の高いSiの影響でマトリックスであるAlの溶解も過剰
になって、微細な凹部が多数形成されずに、十分な表面
積の拡大が図れないからであると考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者が種
々研究を重ねた結果、原料であるアルミニウム鋳塊中
に、一定量のMgを添加することによって、従来と同様の
方法で電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔を製造
しても、Si単体析出物の発生を適度に抑制できることを
見出し、本発明に到達したのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、Al純
度が99.5%以上であって、Si0.001〜0.2
及びFe0.001〜0.2%を含有すると共に、M
g0.001〜0.01%、所望によりZn0.001
〜0.05%、Cu0.001〜0.01%、Ti≦
0.001%、Ni≦0.002%、及びその他不可避
不純物を含有し、且つSi/Mgの重量比が1.5以上
3.0以下であるアルミニウム鋳塊に、均質化処理、熱
間圧延、冷間圧延、及び最終焼鈍の順で処理を施すこと
によって得られた電解コンデンサ電極用アルミニウム合
金箔に関するものである。
【0007】本発明においては、Al純度が99.5%
(重量%のことである。以下同じ)以上であるアルミニ
ウム鋳塊を準備する。Al純度が99.5%未満である
と、得られたアルミニウム合金箔をエッチングしても、
微細なエッチングピットが生じにくく、十分な表面積の
拡大を図れないため、好ましくない。そして、このアル
ミニウム鋳塊中には、Si及びFeが含有されている。
Si及びFeの含有量は、従来、電解コンデンサ電極用
アルミニウム合金箔を製造する際に使用されている量で
あれば、特に問題はない。即ち、Siは0.001〜
0.2%、Feも0.001〜0.2%である。
【0008】本発明において重要なことは、このアルミ
ニウム鋳塊中に、Mgが0.001〜0.10%含有されているこ
とである。Mgが0.001%未満しか含有されていないと、
電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔を製造する
際、Si単体析出物の析出量が多く、従来と同様にマトリ
ックスであるAlの過溶解が生じて、表面積の十分な拡大
が図れないため、好ましくない。逆に、Mgの量が0.10%
を超えると、得られた電解コンデンサ電極用アルミニウ
ム合金箔表面の酸化皮膜中に、Mgが過剰に濃縮し、エッ
チング時の反応が過剰になって、過溶解が生じ、表面積
の十分な拡大が図れないので、好ましくない。従って、
Mgの量が0.001〜0.10%の範囲で、アルミニウム鋳塊中
に含有されていると、得られた電解コンデンサ電極用ア
ルミニウム箔中におけるSi単体析出物の量を抑制でき、
Alの過溶解を防止でき、エッチング時に表面積の十分な
拡大が図れるのである。なお、Mgの添加は、Siの析出は
抑制しうるものの、Feの析出は抑制しうるものではな
く、むしろ増加させるものである。従って、Siの析出が
抑制されることによる、エッチング時におけるピット数
の減少は、Feの析出箇所の増加によって補填することが
できる。依って、Siの析出が抑制されても、エッチング
による表面積の十分な拡大が図れるのである。
【0009】また、本発明においては、アルミニウム鋳
塊中に、Znが0.001〜0.05%の範囲で含有されていても
よい。Znは、得られた電解コンデンサ電極用アルミニウ
ム合金箔にエッチングを施す際に、発生したエッチング
ピットの進行を促進するからである。Znがエッチングピ
ットの進行を促進する理由は、Znがマトリックスである
Alの電位を下げるため、初期の溶解後における金属酸化
物界面での反応を助けるからであると考えられる。Znの
量が0.001%未満であると、エッチングピットの進行を
促進する効果が少ないので、好ましくない。逆に、Znの
量が0.05%を超えると、金属酸化物界面での反応が激し
く、得られる電極箔の表面が剥離する可能性が生じるの
で、好ましくない。
【0010】本発明においては、アルミニウム鋳塊中に
Cuが0.001〜0.01%の範囲で含有されている。Cuは、得
られた電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔のエッ
チング性を向上させるために、含有されるものである。
Cuの量が0.001%未満では、エッチング性の向上を十分
に図ることができないので、好ましくない。逆に、Cuの
量が0.01%を超えると、得られた電極箔をコンデンサと
して組み込んで使用した場合、充放電の際に析出して短
絡する危険が生じるので、好ましくない。
【0011】Tiは、アルミニウム鋳塊中に0.001%以下
含有されている。Tiは、Alに固溶しにくいため、これが
存在すると、得られた電解コンデンサ電極用アルミニウ
ム箔をエッチングする際に、過溶解になる恐れがある。
従って、0.001%を超えて、Tiが含有されていると、静
電容量の高い電極箔が得られにくくなるので、好ましく
ない。
【0012】Niは、アルミニウム鋳塊中に0.002%以下
含有されている。Niは、Alに比べて、電位が高いため、
Alの溶解を促進し、得られた電解コンデンサ電極用アル
ミニウム箔をエッチングする際に、過溶解になる恐れが
ある。従って、0.002%を超えて、Niが含有されている
と、静電容量の高い電極箔が得られにくくなるので、好
ましない。
【0013】また、本発明において使用するアルミニウ
ム鋳塊中における、Si/Mgの重量比は1.5以上3.0以下で
ある。Si/Mgの重量比が1.5未満であると、Si析出量及
びFe析出量が共に少なくなりすぎて、得られた電解コン
デンサ電極用アルミニウム合金箔にエッチングを施した
とき、エッチングピット自体の発生が絶対的に少なくな
り、溶解量が少なすぎて、表面積の十分な拡大が図れな
いため、好ましくない。逆に、Si/Mgの重量比が3.0を
超えると、Mgの量が相対的に少なくなりすぎて、従来公
知の製造方法で電解コンデンサ電極用アルミニウム合金
箔を得た際に、Si単体析出物の量を減少させることが困
難になるので、好ましくない。Si単体析出物の量が多い
と、前記したように、苛酷な条件でエッチングを行なう
と、このSi単体析出物によるエッチングピットの発生が
過剰になり、その結果、電位の高いSiの影響でマトリッ
クスであるAlの溶解も過剰になって、微細な凹部が多数
形成されずに、十分な表面積の拡大が図れないのであ
る。
【0014】以上の如きアルミニウム鋳塊を使用して、
従来公知の製造方法、即ち均質化処理、熱間圧延、冷間
圧延、及び最終焼鈍の順で処理を施すことによって、本
発明に係る電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔を
製造することができる。このようにして製造した場合、
得られた電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔は、
Al純度が99.5%以上であって、Si0.001〜
0.2%及びFe0.001〜0.2%を含有すると共
に、Mg0.001〜0.01%、所望によりZn0.
001〜0.05%、Cu0.001〜0.01%、T
i≦0.001%、Ni≦0.002%、及びその他不
可避不純物を含有し、且つSi/Mgの重量比が1.5
以上3.0以下となっているものである。
【0015】本発明で使用するアルミニウム鋳塊を使用
し、従来公知の製造方法を種々調整して、以下の如き電
解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔を得るのが、特
に好ましい。即ち、Siの析出量を0.01%以下にするのが
好ましい。Siの析出量が0.01%を超えると、エッチング
時に過溶解を生じる恐れがある。また、Siの析出量とFe
の析出量の比を、(Feの析出量)/(Siの析出量)≧1.
5とするのが好ましい。(Feの析出量)/(Siの析出
量)<1.5となると、Siの析出量が相対的に多くなっ
て、エッチング時における核が主としてSi析出物になる
ため、過溶解が生じる恐れがある。更に、Si単体析出物
の粒径が2μm以下であって、且つ該Si単体析出物の数
が1000個/mm2未満であるのが好ましい。Si単体析出物
の粒径が2μmを超えるか、又はSi単体析出物の数が100
0個/mm2を超えると、エッチング時に過溶解を生じる恐
れがある。
【0016】以上の如き、本発明に係る電解コンデンサ
電極用アルミニウム合金箔は、エッチング処理されて電
解コンデンサ用電極箔として、使用されるのである。な
お、以上主として電解コンデンサ陰極用アルミニウム合
金箔について説明したが、本発明に係る電解コンデンサ
電極用アルミニウム合金箔は、陽極用アルミニウム合金
箔として使用されてもよいことは言うまでもない。陽極
用アルミニウム合金箔として使用される場合には、エッ
チング処理及び化成処理を施して、電解コンデンサ用陽
極箔として使用されるのである。
【0017】
【実施例】表1に示した元素組成のアルミニウム鋳塊
(厚さ400mm)を、520℃で25時間の条件で均質化処理を
施した。その後、熱間粗圧延開始温度480℃で熱間粗圧
延終了温度420℃の条件で、熱間粗圧延を行なった。次
いで、熱間仕上圧延開始温度400℃で熱間仕上圧延終了
温度230℃の条件で、熱間仕上圧延を行ない、厚さ3mmの
アルミニウム板を得た。このアルミニウム板を巻き上げ
てコイルとし、これを冷却した。その後、冷間圧延し
て、厚さ0.05mmのアルミニウム箔を得た。次いで、表2
に示すいずれかの条件で最終焼鈍を施して、電解コンデ
ンサ電極用アルミニウム合金箔を得た。なお、実施例5
のみは、アルミニウム箔の厚さを0.09mmとした。
【0018】
【表1】
【表2】
【0019】以上のようにして得られた電解コンデンサ
電極用アルミニウム合金箔中における、Si析出量、Si単
体析出物の粒径、Si単体析出物の数、(Feの析出量)/
(Siの析出量)を測定し、表3に示した。また、エッチ
ング処理後の静電容量についても測定し、表3に示し
た。
【表3】
【0020】なお、表3中の測定方法は、以下のとおり
である。 [Si析出量、Fe析出量]:電解コンデンサ電極用アルミ
ニウム合金箔中から、10mm巾で長さ500mmの試料を採取
し、この試料を直流四端子法で、20℃において測定距離
400mmで電気抵抗を測定し、Si析出量、Fe析出量、及び
(Fe析出量)/(Si析出量)を求めた。なお、Siの固
溶、Feの固溶、及びAl−Fe化合物の析出による電気抵抗
の増加値は、各々0.947μ・Ω・cm/重量%、2.75μ・
Ω・cm/重量%、0.058μ・Ω・cm/重量%の値を用い
た。 [Si単体析出物の粒径及び数]:電解コンデンサ電極用
アルミニウム合金箔を、硝酸:メタノール=1:2の溶液
中で電解研磨した後、透過型電子顕微鏡を用い、10000
倍で10視野(4.8×10-4mm2に相当)検鏡し、Si単体析出
物の粒径(μm)を測定した。なお、粒径は、顕微鏡写
真における析出物の面積を、円形にしたときの直径とし
た。また、Si単体析出物の数(個/mm2)については、
電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔を前記と同様
に電解研磨した後、透過型電子顕微鏡を用い、2000倍で
10視野(2.4×10-2mm2に相当)検鏡し、測定した。 [静電容量]:まず、電解コンデンサ電極用アルミニウ
ム合金箔を、以下の条件でエッチング処理した。即ち、
処理溶液として、2.8%HCl+7.5%AlCl3・6H2O+0.1%C2
H2O4・2H2O水溶液(温度30℃)を使用し、10Hzの矩形波
交流を用い、0.2A/cm2で210秒間行なった。エッチン
グ処理後のアルミニウム箔を、8.0%HNO3水溶液(温度3
0℃)中にて、120Hzの直列等価回路で0vf.でLCRメータ
を用いて、静電容量(μF/cm2)を測定した。
【0021】表3に示した結果から明かなように、実施
例に係る電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔を使
用すれば、静電容量の高い陰極箔が得られることが分か
る。これに対し、比較例1〜3に係る方法によって得ら
れた電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔は、Mgが
含有されていないため、Si析出量、Si単体析出物の粒径
が大きく且つその数が多い。従って、エッチング時に過
溶解が生じ、高静電容量の陰極箔を得ることができな
い。また、比較例4に係る方法によって得られた電解コ
ンデンサ電極用アルミニウム合金箔は、Si/Mg(重量
比)=1.4であるため、Si析出量及びFe析出量が共に少
なく、エッチングが十分に行なわれず、高静電容量の陰
極箔を得にくいことが分かる。また、比較例5及び6に
係る方法によって得られた電解コンデンサ電極用アルミ
ニウム合金箔は、Si/Mg(重量比)が3.0以上であるの
で、Mgの含有量が相対的に少なすぎて、Siの析出を抑制
することができず、エッチング時に過溶解を起こし、高
静電容量の陰極箔を得ることができない。また、比較例
7に係る方法によって得られた電解コンデンサ電極用ア
ルミニウム合金箔は、含有されているMgの量が多すぎ
て、表面にMgが濃縮しやすくなって、エッチング時に過
溶解を生じ、高静電容量の陰極箔を得ることができな
い。更に、比較例8及び9に係る方法によって得られた
電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔は、各々Ti及
びNiの含有量が多すぎて、エッチング時に過溶解を生じ
やすく、高静電容量の陰極箔を得られないことが分か
る。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電解
コンデンサ電極用アルミニウム合金箔は、Mgを所定量含
有させたアルミニウム鋳塊を使用して、製造されるもの
であるため、このMgの存在によってアルミニウム鋳塊中
のSiの析出を抑制することができる。従って、Siの析出
が多いことによって生じる、エッチング時の過溶解を防
止することができる。その結果、本発明に係る電解コン
デンサ電極用アルミニウム合金箔を使用すれば、高静電
容量の電極箔を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明においては、アルミニウム鋳塊中の元素組
成によって、製造中に生じるSiの析出を防止するもので
あるため、製造条件を厳密に管理しなくとも良い。従っ
て、電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔の製造が
容易になって、合理化しうるという効果も奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C22F 1/00 661 H01G 9/04 346 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 21/00 - 21/18 C22F 1/04 - 1/057 H01G 9/042 H01G 9/055

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al純度が99.5%以上であって、S
    0.001〜0.2%及びFe0.001〜0.2%
    を含有すると共に、Mg0.001〜0.01%、Cu
    0.001〜0.01%、Ti≦0.001%、Ni≦
    0.002%、及びその他不可避不純物を含有し、且つ
    Si/Mgの重量比が1.5以上3.0以下であること
    を特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム合金
    箔。
  2. 【請求項2】 Siの析出量が0.01%以下である請
    求項1記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム合金
    箔。
  3. 【請求項3】 Siの析出量とFeの析出量の比が、
    (Feの析出量)/(Siの析出量)≧1.5である請
    求項1又は2記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム
    合金箔。
  4. 【請求項4】 Si単体析出物の粒径が0.2μm以下
    であって、且つ該Si単体析出物の数が2000個/m
    2未満である請求項1、2又は3記載の電解コンデン
    サ電極用アルミニウム合金箔。
  5. 【請求項5】 Al純度が99.5%以上であって、S
    0.001〜0.2%及びFe0.001〜0.2%
    を含有すると共に、Mg0.001〜0.01%、Cu
    0.001〜0.01%、Ti≦0.001%、Ni≦
    0.002%、及びその他不可避不純物を含有し、且つ
    Si/Mgの重量比が1.5以上3.0以下であるアル
    ミニウム鋳塊に、均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、及
    び最終焼鈍の順で処理を施すことを特徴とする電解コン
    デンサ電極用アルミニウム合金箔の製造方法。
  6. 【請求項6】 Al純度が99.5%以上であって、S
    0.001〜0.2%及びFe0.001〜0.2%
    を含有すると共に、Mg0.001〜0.01%、Zn
    0.001〜0.05%、Cu0.001〜0.01
    %、Ti≦0.001%、Ni≦0.002%、及びそ
    の他不可避不純物を含有し、且つSi/Mgの重量比が
    1.5以上3.0以下であることを特徴とする電解コン
    デンサ電極用アルミニウム合金箔。
  7. 【請求項7】 Siの析出量が0.01%以下である請
    求項6記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム合金
    箔。
  8. 【請求項8】 Siの析出量とFeの析出量の比が、
    (Feの析出量)/(Siの析出量)≧1.5である請
    求項6又は7記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム
    合金箔。
  9. 【請求項9】 Si単体析出物の粒径が0.2μm以下
    であって、且つ該Si単体析出物の数が2000個/m
    2未満である請求項6、7又は8記載の電解コンデン
    サ電極用アルミニウム合金箔。
  10. 【請求項10】 Al純度が99.5%以上であって、
    Si0.001〜0.2%及びFe0.001〜0.2
    を含有すると共に、Mg0.001〜0.01%、Z
    n0.001〜0.05%、Cu0.001〜0.01
    %、Ti≦0.001%、Ni≦0.002%、及びそ
    の他不可避不純物を含有し、且つSi/Mgの重量比が
    1.5以上3.0以下であるアルミニウム鋳塊に、均質
    化処理、熱間圧延、冷間圧延、及び最終焼鈍の順で処理
    を施すことを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニ
    ウム合金箔の製造方法。
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