JPH0136702Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、貨物自動車等の箱型車体の扉構造に
係り、とくに箱型車体の後面のみならず側面の一
部を開閉できるようにした箱型車体の扉構造に関
する。

（従来の技術及び問題点） 従来、貨物自動車の箱型車体は、後面のみに開
口を有し、この開口に観音開き扉を装着した構造
が一般的であつた。この為、貨物の積み卸しは、
後面のみに限定されてしまい、荷役作業の効率が
悪い欠点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記の点に鑑み、簡単な構造により
箱型車体の側面の一部をも開閉自在とし、側面か
らの荷役も実行可能にした箱型車体の扉構造を提
供しようとするものである。

本考案は、箱型車体の後面及び該後面に接する
側面の一部を開口とし、前記箱型車体の側壁後尾
に側面扉を開閉自在に枢着するとともに、該側面
扉に後面扉を開閉自在に枢着した構造により、上
記従来技術の問題点を解消している。

（作用） 本考案の箱型車体の扉構造においては、側面扉
に対して後面扉を枢着しており、後面扉を開けた
後に側面扉まで開ければ、箱型車体の後面及びこ
れに続く側面の一部を開放することができ、後面
及び側面よりの広角の荷役作業が可能である。こ
の結果、荷役作業の効率の向上が可能である。

（実施例） 以下、本考案に係る箱型車体の扉構造の実施例
を図面に従つて説明する。

第１図乃至第７図において、貨物自動車等の箱
型車体１は後面及び該後面に接する両側面の一部
が開口となつており、箱型車体１の両側壁２の後
尾には側面扉３が例えば180度丁番４を介して開
閉自在にそれぞれ枢着される。側面扉３の先端縁
には丁番取り付け用の角パイプ材５が一体化さ
れ、ここに例えば270度丁番６を介して後面扉７
がそれぞれ枢着される。側面扉３及び後面扉７の
周囲には、緩衝材あるいはシ−ル材としてのゴム
パツキン８が設けられている。そして、箱型車体
１の後面及び該後面に接する両側面の一部の開口
は、一方の側面扉３及びこれに連結された後面扉
７と他方の側面扉３及びこれに連結された後面扉
７とで閉成されるようになつている。

第１図のように、左右の後面扉７には、開閉操
作棒１０が軸受１１でそれぞれ軸支され、開閉操
作棒１０の上下端は箱型車体１側の錠止部１２に
係合可能になつている。各開閉操作棒１０には開
閉ハンドル１３が連結され、開閉ハンドル１３を
手前に引くと開閉操作棒１０と錠止部１２とのロ
ツクが外れ、開閉ハンドル１３を扉に沿わせた状
態で開閉操作棒１０を錠止部１２にロツクできる
ようになつている。このような扉のロツク機構自
体は従来の観音開き扉のロツク機構と同様であ
る。

以上の構成において、一対の側面扉３及び後面
扉７を閉成した第１図及び第２図の状態では、箱
型車体１の開口は完全に閉塞され、防雨、防湿、
防塵等の性能の優れた箱型車体として機能する。

また、第６図のように後面扉７のみを開けた場
合には、通常の観音開き扉と同様に箱型車体後面
よりの貨物の積み下ろしができる。

さらに、第７図のように側面扉３まで開けれ
ば、箱型車体１の後面及び側面が開放されるた
め、後面及び側面での広角の貨物の積み下ろしが
可能となり、荷役作業の能率を向上させることが
できる。

なお、側面扉３にも後面扉７と同様の扉ロツク
機構を設けてもよい。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案の箱型車体の扉構
造によれば、箱型車体の後面及び該後面に接する
側面の一部を開口とし、前記箱型車体の側壁後尾
に側面扉を開閉自在に枢着するとともに、該側面
扉に後面扉を開閉自在に枢着した構造としたの
で、簡単な構造により箱型車体の側面の一部をも
開閉自在とし、側面からの荷役も実行可能であ
る。このため、荷役作業を後面及び側面にて広角
に実施でき、作業能率の改善を図り得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る箱型車体の扉構造の実施
例を示す斜視図、第２図は実施例の部分平断面
図、第３図は第２図の−断面図、第４図は第
２図の−断面図、第５図は第２図の−断
面図、第６図は実施例において後面扉を開けた状
態の部分平断面図、第７図は側面扉及び後面扉を
開けた状態の部分平断面図である。 １……箱型車体、２……側壁、３……側面扉、
４，６……丁番、７……後面扉。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 箱型車体の後面及び該後面に接する側面の一部
   を開口とし、前記箱型車体の側壁後尾に側面扉を
   開閉自在に枢着するとともに、該側面扉に後面扉
   を開閉自在に枢着したことを特徴とする箱型車体
   の扉構造。