JPH0130937B2 - - Google Patents

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JPH0130937B2
JPH0130937B2 JP58148612A JP14861283A JPH0130937B2 JP H0130937 B2 JPH0130937 B2 JP H0130937B2 JP 58148612 A JP58148612 A JP 58148612A JP 14861283 A JP14861283 A JP 14861283A JP H0130937 B2 JPH0130937 B2 JP H0130937B2
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core
tip
sheath
length
fiber
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JP58148612A
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JPS6039440A (ja
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Masao Matsui
Taneo Okamoto
Tsutomu Naruse
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Publication date
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Priority to US06/636,200 priority patent/US4525404A/en
Priority to EP19840305481 priority patent/EP0134141B1/en
Priority to DE8484305481T priority patent/DE3473622D1/de
Priority to CA000460807A priority patent/CA1218225A/en
Priority to DE1984305481 priority patent/DE134141T1/de
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Publication of JPH0130937B2 publication Critical patent/JPH0130937B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は立毛製品、特にすぐれた柔軟性、崇高
性、被覆能を有し、且つ均一で美しく細化された
先端を持つ刺毛を有する立毛製品及びその製造方
法に関する。 毛皮に匹敵する高度の立毛製品を得ようとする
試みは多くなされているが、いまだ不満足なもの
である。高度な立毛製品においては、毛皮と同様
に太く長い刺毛と細く短かく巻縮した綿毛の2重
構造物が必要とされ、更に刺毛、綿毛夫々改良す
べき課題が多い。本発明の目的は、すぐれた刺毛
を持つ製品及びそれを容易に製造し得る方法を提
供するにある。 本発明の製品は繊度が長さ方向に実質的に変化
しない非細化部、繊度が先端へ向つて徐々に小さ
くなる細化部及び細い先端からなり長さ10mm以上
の立毛を有する布帛状繊維構造物において、 (イ) 該非細化部は横断面において1〜2個の翼状
突起を有し、かつ鞘が繊維形成性ポリエステル
であり、芯はNaOH水溶液による分解速度が
該鞘の1/5以下である熱可塑性ポリマーからな
る扁平率1.5〜5、繊度8〜50dの芯鞘複合繊維
からなり、 (ロ) 該先端は該複合繊維の芯が露出されて形成さ
れ、平均直径5〜25μmのほぼ一様の太さ及び
0.3〜5mmの長さを有し、 (ハ) 該細化部の長さが1〜15mmである ことを特徴とする。 本発明立毛製品の製造方法は繊維形成性ポリエ
ステルよりなる鞘とNaOH水溶液による分解速
度が該ポリエステルのそれの1/5以下の熱可塑性
のポリマーの芯からなり、横断面において1〜2
個の翼状突起を有し、扁平率1.5〜5、芯部の平
均直径5〜25μm、繊度8〜50dの芯鞘複合繊維
からなる長さ10mm以上のカツトパイルを有する布
帛状繊維構造物を、回転体に取付けて回転させ、
立毛が起立する方向に遠心力を加えつゝアルカリ
水溶液とその接触長さを変えつゝ接触させ、先端
に向つて立毛を徐々に細化し、先端部にのいて該
鞘ポリマーを完全に分解除去してほぼ一様な芯を
露出させることを特徴とする。 本発明立毛製品の刺毛は非細化部、細化部及び
先端からなる。先端は均一でなければならない。
先端の太さは平均直径が5〜25μmである必要が
あり、特に10〜20μmの範囲が好ましい。同様
に、先端の繊度は非細化部のそれの1/2以下、特
に1/5〜1/20が好ましい。平均直径とは断面が円
形の場合はその直径であり、非円形の場合は同じ
く面積の円の直径とする。先端部の太さは長さ方
向にほゞ一様であり実質的に一定とみなされる範
囲(例えば、平均直径の変化が30%以内、特に20
%以内)である。先端の長さは0.3〜5mmの必要
があり、0.5〜2mmが特に好ましい。先端が短か
すぎては外観、触感が劣り、長すぎると先端同志
が交絡し易い。同様に先端が細すぎると交絡し易
く、太すぎると外観、触感が粗雑、粗硬となる。 この先端は芯鞘複合繊維の鞘を完全に除去し、
芯を露出させることにより得られるものが均一性
にすぐれている。 細化部は先端と非細化部とを結合する部分で、
徐々に(連続的又は多段的に)、好ましくは滑ら
かに、先端に向つて細くなつている。細化部の長
さは美観及び触感にとつて極めて重要であり、1
〜15mmであることが必要であり、特に2〜10mmが
好ましい。この長さが短かいと先端と非細化部が
不自然に接合されて美観と柔軟性が失なわれる。
細化部が長すぎると立毛の腰、崇高性、被覆力、
光沢などが劣る傾向がある。 第1図は公知の立毛の先端部の横断面で芯鞘複
合繊維の鞘1を収縮させることにより芯2を突出
させたものである。この場合は非細化部と先端と
の移行部である細化部がないため美観、触感が粗
雑で劣る。第2図は、例えばポリエステル(ポリ
エチレンテレフタレートなど)繊維の先端部をア
ルカリ水溶液で処理して細化(尖鋭化)した立毛
の縦断面説明図である。一般にポリエステルなど
の立毛を強アルカリ水溶液で(高い速度、能率
で)細化すると、第2図に示すように不規則に反
応が進み凹凸や異常に細い部分などを生じ(先端
が曲つたり折易くなる)、一様な望ましい太さと
長さに制御することが困難である。アルカリ水溶
液に対して相対的に抵抗性の大きい芯と抵抗性の
小さい鞘とからなら芯鞘複合繊維を用いることに
より、所望の太さ、長さの先端を均一、容易且つ
能率的に得ることが出来る。 第3図は本発明製品の立毛(刺毛)の先端部の
縦断面説明図である。図において1はポリエステ
ルの鞘であり、2は芯であり、Aは先端の長さ、
Bは細化部の長さ、Cは先端の直径、Dは非細化
部の直径である。芯は鞘ポリマーよりもアルカリ
水溶液による分解速度が小さい。アルカリ水溶液
による分解速度は、例えばNaOH15%水溶液100
℃で繊維を処理して、その重量減少曲線(時間変
化)を求め、重量減少率が50%時点での曲線の勾
配(単位時間当りの重量減少率)をもつて表わす
ことが出来る。芯ポリマーの分解速度が小さいほ
ど、先端は損傷することなく露出される。芯ポリ
マーの分解速度は鞘ポリマーのそれの1/2以下が
必要であり、特に1/5が好ましく、1/10が最も好
ましい。 刺毛の非細化部の形状も極めて重要である。刺
毛は一般に毛皮の表面を覆うので、その外観(崇
高性、腰被覆能、光沢、色彩、視認太さなど)、
触感(柔軟性、弾力性、滑り易さ)、毛さばき性、
断熱性及び軽量性などに優れていなくてはならな
い。更に、刺毛の断面形状は、アルカリ水溶液に
よる細化が円滑に進行するようなものでなくては
ならない。 第4図〜第7図は、本発明製品の刺毛(非細化
部)に好適な繊維の横断面の例である。図におい
て鞘を1、芯を2で示す。第4図は2つの翼状突
起有し、中心に芯1がある。長径をDで示し、短
径(最太部内接円の直径)をEで示す。扁平率は
長径/短径の比すなわちD/Eである。翼状突起
(以下 翼と記す)とは末端に向つて徐々に巾が
小さくなるもので、末端の内接円の直径をF及び
Gで示す。GとFとは等しくても異つてもよい
が、共にEより小さい必要がある。翼の巾は単調
に末端に向つて小さくなる必要があり、くびれ
(極小部)があつてはならない。これは、アルカ
リ処理によつて、立毛の細化部が滑らかに細化さ
れるために必要である。翼端内接円の直径は30μ
m以下が好ましく、20μm以下が特に好ましく、
3〜10μmが最も好ましい。同様に翼端内接円直
径は短径Eの1/2以下が好ましく、1/3以下が特に
好ましい。 第5図は2個の翼が直線上になく角度Hで交る
2つの直線上にある例である。Hは120〜240゜が
好ましい(第4図は180゜の例)。芯は第4図のよ
うに円形でもよく、第5図のように非円形でもよ
い。芯は立毛の先端を形成する重要な成分であ
る。芯の平均直径は5〜25μmである必要があ
り、10〜20μmが最も好ましい。 第6図は2つの翼の大きさが異なる非対称の例
であり、第7図は翼が1個の例である。 刺毛(非細化部)の繊度は8〜50dである。太
すぎると粗硬となり細すぎると嵩高性、腰及び光
沢が劣る。刺毛繊度は10〜30dが特に好ましい。
刺毛(非細化部)の扁平率は1.5〜5である必要
があり、特に2〜4が好ましい。扁平率が大きす
ぎると、立毛が過度に柔軟となり且つフイブリル
化し易くなる。他方扁平率が小さすぎると、立毛
の柔軟性、光沢、被覆能、保温力が劣る。このよ
うに断面において1〜2個の翼をもつ立毛は嵩高
性、腰、柔軟性、光沢などの点で刺毛としてすぐ
れているだけでなく、更に毛さばき性、ブラシン
グ性にもすぐれ、しかも容易に美しく、滑らか且
つ均一に細化可能であるという優れた特長を有す
る。 鞘ポリマーは、強アルカリ(NaOH.KOH等)
水溶液で容易に分解されるものでなければならな
い。好適なポリマーとして、例えばポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレンオキシベンゾエート、ポリジメチル
シクロヘキサンフタレートなどの繊維形成性ポリ
エステル及びそれらを主成分(50%以上)とし、
第3成分を共重合又は混合した変性ポリエステル
があげられる。 芯ポリマーは鞘ポリマーよりも、アルカリ水溶
液に対する抵抗が大きいポリマーであり、例えば
ポリアミド、ポリオレフイン、ポリビニル系、ポ
リウレタン及び変性度の低い、又は未変性のポリ
エステルがあげられる。芯と鞘とは溶融複合紡糸
可能なものが好ましく、更に相互接着性であるこ
とが好ましい、未変性又は変性度の低いポリブチ
レンテレフタレート(以下PBTと記す)は芯ポ
リマーとして最適のものゝ例である。すなわちア
ルカリ水溶液に対して抵抗性が大きく、且つ他の
ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレー
ト(以下PETと記す)に対して接着性があり、
しかも曲げ歪などに対する弾性回復率が高いため
に、立毛先端の形を正しく保持し交絡しにくいと
いう特長がある。PBTの芯と組合せるポリエス
テルの例としては、1〜30%の第3成分を共重合
又は混合した変性PBT、PET、変性率(共重合
又は混合率)1〜30%のPET、同様に変性率1
〜30%の他の繊維形成性ポリエステルなどがあげ
られる。ポリエステルの共重合による変性の例と
しては、アジピン酸、セバチン酸などの直鎖ジカ
ルボン酸、イソフタル酸、スルホイソフタル酸、
ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン
酸、エチレングリコール、ブチレングリコール、
ヘキサンジオールなどの直鎖グリコール、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリブチレングリコールなどのポリアルキレング
リコール類などを1〜30%(重量)程度共重合し
たものがあげられる。また、混合による変性の例
としては、ポリアルキレングリコール類、脂肪族
ポリエステル類(ポリエチレンアジペート、ポリ
ブチレンアジペート、ポリカプロラクトン等)ポ
リアルキレングリコール/ポリエステルブロツク
共重合体、脂肪族/芳香族共重合ポリエステルな
どを1〜30%程度溶融混合したものがあげられ
る。特にスルホン基やエーテル結合を有する化合
物を共重合又は混合した場合はアルカリに対する
抵抗が減少し変性効果が大きい。 未変性のPETその他のホモポリテステルも
PBTに次いで芯ポリマーとして好適で、それに
組合せる鞘ポリマーは変性PET、変性PBTその
他の変性ポリエステルが好ましい。鞘と芯とを同
種のポリエステルとするときは、鞘の変性率(共
重合又は混合率)を芯のそれよりも1〜30%、特
に5〜20%大きいものが多くの場合好適である。
芯、鞘ポリマーへの酸化チタンなどの艶消剤、着
色剤などの添加は任意であるが、良好な光沢を得
るためには艶消剤の添加率は0.5%以下、特に0.2
%以下が好ましい。 上記芯鞘複合繊維は、周知の溶融複合紡糸によ
つて製造し得る。両成分を別々に溶融計量し、例
えば芯鞘複合比1/2〜1/50、特に1/5〜1/20で複合
した後、扁平な紡糸オフイスから紡出し、冷却、
オイリングし巻取る。必要に応じ延伸、熱処理し
た後連続フイラメント又は紡績糸の形でパイル糸
等として使用する。高速(2000m/分以上、特に
4000m/分以上)紡糸した場合は延伸が不要な場
合もある。またパイル糸として使用するとき綿毛
用の糸と合糸、合撚、混紡などして用いてもよ
い。 立毛製品の製造法は、周知のパイル編織機、ス
ライバー編機、タフテイング法、静電植毛法、起
毛法等も利用出来るが、パイル編織機が均一性が
高く最適である。これらの方法で、刺毛のカツト
長を所望の(10mm以上)カツトパイル製品とした
後、必要に応じ綿毛の切断、刺毛先端細化、染
色、脱色、仕上加工、バツキング、ブラシングな
どを行ない人工毛皮を得ることが出来る。 綿毛の繊度は5d以下、特に3d以下が好ましく、
0.5〜2dが最も好ましい。綿毛は適度に巻縮して
いることが好ましく、断面は円形でも非円形でも
よい(例えばヒヨウタン形や亜鈴形が好ましい)。
素材ポリマーはポリアミド、ポリエステル、ポリ
ビニル系など自由であるが、アルカリ水溶液で切
断可能なポリエステルが好適である。綿毛の密度
は最終製品において3000〜30000本/cm2程度、特
に5000〜20000本/cm2程度が好ましい。刺毛の密
度は200〜2000本/cm3程度、特に300〜1200本/cm2
程度が好ましく、立毛がそのような範囲になるよ
う植毛することは容易である。また加工工程で基
布を収縮させて立毛密度を高めることも出来る。 本発明者特は、遠心力を利用した立毛品の高度
な加工法及びそれによつて得られる製品を特開昭
56−15486号、同56−37334号、同56−49048号、
同57−117648号、同57−121643号等で開示した。
この遠心加工法を本発明に適用し、綿毛切断、刺
毛細化、染色、脱色などを行なうことが出来る。 綿毛切断方法は、刺毛よりも分解又は溶解速度
の大きい綿毛繊維を遠心力で起立させ、基布から
所定の距離以遠の部分をアルカリ水溶液等に浸漬
して切断する方法を好ましく適用し得る。綿毛切
断工程での刺毛の細化又は損傷を最小限にするた
めには、綿毛のアルカリ水溶液による分解速度が
刺毛のそれよりも大きいことが望まれる。実際は
綿毛を刺毛よりも充分細くすることにより、刺毛
と同じポリマーであつても早く切断され、そのと
きの刺毛の損傷をほとんど無視し得る程度(直径
減少20%以下、特に10%以下)とすることが出来
る。勿論綿毛ポリマーとして、刺毛ポリマーより
もアルカリ水溶液による分解速度の大きいもの、
例えばその速度比1.5以上、特に3以上のものを
用いることにより、綿毛切断による刺毛の細化、
損傷を実質的に無視(重量減少10%以下、特に5
%以下)とすることが出来る。 刺毛先端の細化は、同様に遠心力で刺毛を起立
させ、基父から所望の距離0起点)から他の所望
の距離(終点)までアルカリ水溶液の浸漬深さを
徐々に変えつゝ(液面を移動させつゝ)複合繊維
の鞘を部分的に溶解除去する方法が好適である。
勿論立毛の先端は、所望の長さだけ鞘を完全に除
去する。このような立毛細化処理により、前記翼
を有し、アルカリに対し抵抗力の大きい芯を有す
る複合繊維は美しく滑らか且つ均一に先端に向つ
て徐々に細化される。 立毛の染色、脱色等にも遠心加工法が応用可能
であるが前記特開に詳述したので省略する。 本発明により、均一な先端及び滑らかな細化部
を有する美観にすぐれた立毛を有し、更に嵩高
性、腰、柔軟性、光沢、被覆能、触感及び軽量性
に優れ、天然の毛皮に匹敵する高度の人工毛皮を
容易に製造し得る。 以下の実施例において部及び%は特記しない限
り重量比率である。相対粘度は、フエノール/テ
トラクロルエタン=1/1(体積比)混合溶媒1%
溶液、20℃で測定したものである。 実施例 1 相対粘度2.45のPBTをポリマーP1とする。
分子量600のポリエチレングリコールを5%共重
合した変性PETで相対粘度1.80酸化チタン含有率
0.1%のものをポリマーP2とする。P1のアル
カリによる分解速度はP2のそれの約1/11であ
る。 ポリマーP1を芯とし、ポリマーP2を鞘と
し、両成分を芯鞘型に溶解複合紡糸した。285℃
の中央が太いスリツト形のオリフイスから紡出
し、冷却オイリングして1200m/分の速度で巻取
り、90℃で3.6倍に延伸し、緊張下で150℃で熱処
理して、横断面が第4図のような140d/7f(単糸
20d)の延伸糸Y1を得た。Y1の横断面の直径
Dは110μm、短径E35μm、扁平率3.14、翼先端
内接円直径12μm、芯の直径15μm(約2.5d相当)
である。 スルホイソフタル酸ナトリウム4%及び分子量
600のポリエチレングリコール3%を共重合した
変性PET(相対粘度1.72酸化チタン粒子0.7%含
有)を溶融紡糸、延伸、熱処理したもので
150d/110f、横断面ヒヨウタン形(扁平率2.2)
の糸をY2とする。Y2を撚数2400T/m、200
℃で仮撚し、弱い張力下220℃の非接触ヒーター
で熱処理して抑制された巻縮を有する糸YF2を
得た。 Y1を1本、YF2を1本、エアジエツトノズ
ルで均一に混織した後90T/mで加撚しPY1を
得た。 PY1をパイル糸に用い、通常のポリエステル
紡績糸(単糸1.5d、40番手双糸=266d相当)を経
及び緯地糸に用いカツトパイル織物CP1を得た。
CP1の植毛密度は75ケ所/cm2、W型植毛パイル
長34mmである。 CP1を特開昭56−15486号に開示した方法で遠
心加工する。すなわち、CP1を直径1mの円筒
(内筒)に取付け、直径1.1mの円筒状の加工液容
器(外筒)と共に、600rpmの速度(遠心力約
200G)で回転させ外筒を赤外線で約150℃に加熱
し15分間熱処理する。次に外筒にNaOH15%水
溶液を徐々に注入し、内側液面がCP1の基布よ
り22mmの点まで満たし、100℃で10分間処理した
後、アルカリ液を排出し、水洗した。この処理で
綿毛は基布から22mmの点で切断されたが、刺毛の
損傷は若干(直径減少率約8%)であつた。 次にNaOH20%水溶液を外筒に徐々に注入し、
まず液面を基布から33mmの位置に保ち、100℃で
1.5分間処理し、次い液面を33mmから27mmまで45
分間で移動させた後排液、水洗した。この処理で
刺毛の先端が細化され、先端は直径約15μm、長
さ約2mmであり、芯ポリマーはほとんど損傷され
ていない。なお芯ポリマー(PBT)のアルカリ
による分解速度は鞘ポリマーの約1/10である。細
化部は長さ約7mmであり、非細化部の直径は約
102μm、短径は33μmで、未処理(根元部)より
は若干細くなつているが、ほヾ原形を保つてい
る。 次に、褐色の分散染料の水溶液(濃度0.1g/
)を基布から2mmの点まで満し、98℃で20分間
処理し、排液、水洗後、同じ染料の1.2g/水
溶液を基布から23mmの去まで満し98℃で20分間処
理し、排液、水洗した。この処理で、綿毛は淡褐
色に、刺毛は(23mmより上部)が暗褐色に染色さ
れた。 次に、ニツカサンソルトCM−7、10g/、
ハイドロサルフアイト5g/、ソーダ灰3g/
、アミラジンD2g/、クロルベンゼン1
g/水溶液を基布から29mmの点まで満し、98℃
で60分間処理し、更に徐々に液面を上昇させ30分
間で基布から26mmの点まで到着せしめた後排液、
水洗した。この処理によつて刺毛の先端4mmは白
色に近い淡褐灰色に脱色され、その下部約4mmが
ぼかし脱色された。 次に回転速度を300rpm(約50G)に変え、フツ
素樹脂系撥水撥油、防汚加工剤、水分散液を基布
から1mmの位置まで満し直ちに排出し、排液後外
筒を160℃に保ち20分間処理した後、遠心機より
取出し、基布の裏面にポリウレタン樹脂水溶液を
塗布・乾燥し、人工毛皮SF1を得た。 比較のため、ポリマーP1とP2を同心円状に
複合した芯鞘複合繊維(円形断面、単糸20d)を
前記Y1の替りに用いて、以下CP1と同様に加
工して得た人工毛皮をSF2とする。 同じく比較のためポリマーP2のみからなるY
1と同様な扁平断面の繊維(単糸20d)をY1の
替りに用いて以下CP1と同様に加工して得た人
工毛皮をSF3とする。 SF1〜SF3の刺毛を種々の観点から比較した
結果を第1表に示す。
【表】 注:○=良好、△=やゝ劣る、×=劣る
上記の例のように刺毛の先端を脱色した場合
は、特に先端及び均一性、細化部の円滑性が明瞭
に視認され、優れたものは美しい印象を与え、均
一性や円滑性が劣るものは組雑な印象を与える。
特に、艶消剤含有率の小さい刺毛の先端を部分的
に又は完全に脱色したものは、光源や見る角度に
よつて光沢が変化し、独特の光学的効果を発輝す
る。この特異な反射性は、(イ)ベルベツトの異方反
射に似た明部と暗部が際立つた対比を示す、(ロ)立
毛の集合部が明るく、該開部が暗くなるので立毛
を例えば液状に賦形すると、複雑な立体的模様が
生じる、(ハ)コートなどに仕立てた場合、輪郭部が
明るく強調され、美しいシルエツトを生ずるなど
の顕著な効果がある。この効果は、先端及び細化
部が均一且つ美しく滑らかに仕上げられており、
且つ非細化部が充分太い(長径が大きい)とき最
も有効である。 実施例 2 実施例1のポリマーP1のかわりに、芯ポリマ
ーとして相対粘度1.8のPETを用いた以外は、SF
1と同様にして人工毛皮SF4を得た。 この場合は、芯ポリマーのアルカリによる分解
速度は鞘のそれの約1/3である。SF4の先端は若
干損傷していたが、SF3にくらべると極めてわ
ずかであり、充分美しく且つ交絡性も低く優れて
いた。 実施例 3 実施例1のSF1と同様にして、但し刺毛用繊
維の芯鞘複合比を変えて、先端直径の変つた種々
の人工毛皮を得た。先端の長さは2mmになるよう
反応条件を調節した。先端の直径と、製品の刺毛
先端の性質との関係を第2表に示す。
【表】 実施例 4 実施例1のSF1と同様にして、但し刺毛用繊
維の扁平率を変えて種々の人工毛皮を得た。扁平
率と製品の性質との関係を第3表に示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は芯が突出した複合繊維の縦断面図、第
2図は強アルカリで細化したポリエステル立毛の
先端の縦断面図であり、第3図は本発明製品の刺
毛の先端の例を示す縦断面図である。第4図〜第
7図は本発明の製品の刺毛に好適な芯鞘複合繊維
の横断面の例である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 繊度が長さ方向に実質的に変化しない非細化
    部、繊度が先端へ向かつて徐々に小さくなる細化
    部及び細い先端からなり、長さ10mm以上の立毛を
    有する布帛状繊維構造物において、 (イ) 該非細化部は横断面において1〜2個の翼状
    突起を有し、かつ鞘が繊維形成性ポリエステル
    であり、芯はNaOH水溶液による分解速度が
    該鞘の1/5以下である熱可塑性ポリマーからな
    る扁平率1.5〜5、繊度8〜50dの芯鞘複合繊維
    からなり、 (ロ) 該先端は該複合繊維の芯が露出されて形成さ
    れ、平均直径5〜25μmのほゞ一様の太さ及び
    0.35mmの長さを有し、 (ハ) 該細化部の長さが1〜15mmであることを特徴
    とする立毛製品。 2 繊維形成性ポリエステルよりなる鞘と、 NaOH水溶液による分解速度が該ポリエステ
    ルのそれの1/5以下の熱可塑性ポリマーの芯から
    なり、横断面において1〜2個の翼状突起を有
    し、扁平率1.5〜5、芯部の平均値径5〜25μm、
    繊度8〜50dの芯鞘複合繊維からなる長さ10mm以
    上のカツトパイルを有する布帛状繊維構造物を、
    回転体に取り付けて回転させ立毛が起立する方向
    に遠心力を加えつゝアルカリ水溶液とその接触長
    さを変えつゝ接触させ、先端に向つて立毛を徐々
    に細化し、先端部において該鞘ポリマーを完全に
    分解除去してほぼ一様な芯を露出させることを特
    徴とする立毛製品の製造方法。
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