JPH01293142A - 絹の粉砕方法 - Google Patents

絹の粉砕方法

Info

Publication number
JPH01293142A
JPH01293142A JP12302488A JP12302488A JPH01293142A JP H01293142 A JPH01293142 A JP H01293142A JP 12302488 A JP12302488 A JP 12302488A JP 12302488 A JP12302488 A JP 12302488A JP H01293142 A JPH01293142 A JP H01293142A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silk
powder
film
solvent
pulverized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP12302488A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2599287B2 (ja
Inventor
Sadao Nishibori
貞夫 西堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AIN KK
Original Assignee
AIN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AIN KK filed Critical AIN KK
Priority to JP12302488A priority Critical patent/JP2599287B2/ja
Publication of JPH01293142A publication Critical patent/JPH01293142A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2599287B2 publication Critical patent/JP2599287B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Crushing And Grinding (AREA)
  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は樹脂フィルム、樹脂皮膜あるいは樹脂塗料等
に混入使用される絹素材の粉砕方法と、この粉砕された
細粉を用いた編生地様の樹脂フィルム並びに樹脂皮膜及
び樹脂塗料の提供に関する。
(従来の技術) 通例天然の絹!a維は、しなやかで肌触りが良く、しか
も適度の吸湿性を備えており、光沢、風合いに優れてい
ると共に強伸度並びにili!y撃性に優れており、各
種の繊維製品あるいは糸等として多方面に亘って使用さ
れてきている。
か\る絹繊維の宥する特性は、この絹繊維に含まれてい
るセリシンが溶解除去されて、グリシン、アラニン、セ
リン、チロシン等のアミノ酸残基が直鎖状に連結したフ
ィブロイン分子で構成されていることに由来するもので
あり古来から1要な衣服等の素材とされてきている。
又、この種の天然の絹繊維は染色性に優れていることか
らミリング染色による染色に際しても沸騰させる必要が
なく、80〜90°Cで染料が絹に吸尽され、染色中の
損傷が少ないことから、各種の色調の染色が可能であり
、特に鮮かな色彩で、しかも極薄状の織編布に用いられ
ていた。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら従前における絹素材は、絹繊維として糸又
は織編生地として用いられる以外に他の用途に向けられ
て用いられることが少なかった。
そして、この糸あるいは織編布とされた絹繊維は摩耗に
弱く、又太陽光線で容易に褪色する不都合を有しており
、水濡れ時の保形力にも難があった。
又、絹素材を糸あるいは繊維として使用する場合には良
質の連続した絹フィブロインを取り出す必要があり、用
意された繭繊維の全部を効果的に用いることができなか
った。
本発明は、このように天然に存在している絹素材を微粉
状に粉砕1ノて、これをフィルムの成形用樹脂あるいは
樹脂皮膜の形成用の樹脂ないしは塗料中に配合すること
によりて天然の絹素材に近い特性をこれらのフィルム、
皮膜あるいは塗料塗膜にもたらそうとするものであり、
天然の絹1m紐の欠点とされていたところの劣悪な耐摩
耗性を補うと共に、耐水、耐湿特性を向上させ、更に褪
色の不都合を無くしたものである。更に繊維以外のフィ
ルム、皮膜あるいは塗装塗膜を絹状のものとすることに
よって、絹素材の新たな使用展開を試みたものである。
しかしながら、かSる絹素材を粉砕して樹脂フィルム、
樹脂皮膜あるいは塗装塗膜中に含ませ絹様の表面特性を
有するフィルム、皮膜あるいは塗膜を形成するためには
絹素材を微粉状に粉砕する必要があり、かSる粉砕綿粉
の粒径の大きい場合、この粉砕綿粉を混配合してなるフ
ィルム、皮膜ないしは塗膜の面が荒れ出し、ザラつき感
を生ずる不都合があった。
そこで、絹素拐を種々の方法で粉砕して微粉状の細粉を
形成することが試みられ、主とじて機械的な剪断による
粉砕と乾式ボールミルによる磨砕粉砕により絹素材の粉
砕がなされた。
この乾燥条件下での剪断粉砕と磨砕粉砕では絹繊維が粒
状に粉砕されず、微細な繊毛部分を有する多毛の繊維塊
状とされるため、剪断粉砕あるいは磨砕粉砕によって形
成される組粒相互が綿状に絡み合って凝集してしまう不
都合があった。
そして、このような綿状凝集は細粉の粉砕の過程におい
ても生ずることから絹素材の粉砕が均一になされず、太
き目の繊維塊状の粉砕品と、極微細な多毛状繊維粉とが
混在された状態となり、均一の粒径の細粉が得られない
欠点を有していた。又、この絹素材の微細化に多くの粉
砕時間を要する欠点を有していた。
かぎる粉砕に伴って細粉に生ずる繊毛は、絹素材の粉砕
が長時間に及ぶにつれて、より多く生ずる傾向を示し、
又粉砕された絹素材が微細になればなる程、この粉砕さ
れた細粉に多毛様の繊毛が生ずる傾向を示している。
この結果、絹素材を剪断粉砕あるい磨砕粉砕ニヨって極
微細な細粉を得ようとした場合、粉砕形成された絹粉相
互が綿状に絡み合って、フィルムないしは皮膜形成用の
樹脂あるいは塗料の塗液中に、これらの粉砕綿粉を混配
合した場合、これらの樹脂ないしは塗液中に混配合した
粉砕綿粉が均一に分散されない欠点を有していた。
又、粉砕された細粉が綿状に絡み合って、より大きな固
まりとなる現象は、これらの細粉を成形用の樹脂あるい
は塗料と混配合して用いる場合に限らず、細粉の成形工
程においても、又、細粉の保管過程においても生ずる。
このことから、成形用の樹脂あるいは塗料との混配合に
際1ノて、これらの混配合細粉の綿状凝集を防止するだ
けでは、これらの樹脂あるいは塗料中に均一に粉砕綿粉
が分散されない欠点を有していた。
更に、叙上手法による剪断ないしは磨砕では、粉砕時に
多量の摩擦ないしは衝撃に伴う熱を生じ、この粉砕に伴
う熱によって粉砕綿粉のフィブロインが変質したり、変
色したりすることがあり、特に粉砕綿粉が磨砕装置の内
壁面あるいは磨砕用のボールの面に融着あるいは結着す
る不都合があった。
そこで、粉又は粒又は短繊維状をなす絹素材を液状ポリ
マーあるいは各種の溶剤で希釈した樹脂溶液に混配合し
、この粉又は粒又は短繊維状の絹素材の混配合された液
状ポリマーあるいは樹脂溶液を湿式粉砕機に投入して粉
砕することが試みられた。
か\る湿式粉砕の方法では、液状ポリマーあるいは樹脂
溶液の流動抵抗が犬きく、攪拌粉砕が円滑になされない
と共に、混配合した絹素材がポリマー中に均一に分散さ
れない欠点を有していた。特に、この種の液状ポリマー
あるいは樹脂溶液の攪拌を続行した場合、これらのポリ
マーあるいは樹脂溶液の粘性が経時的に高められる傾向
にあり、湿式粉砕機による円滑な粉砕処理が困難とされ
る場合が多い。そして、粉砕機の攪拌に伴って粉砕機中
の粉砕温度が上昇された場合には、か\る粉砕上の不都
合が更に顕著に生じた。
本発明は、か\る細粉の粉砕を容易、確実になし、粉砕
された細粉が相互に綿状に絡み合ワで凝集することのな
いようになすと共に、細粉々砕時における粉砕熱の発生
を無くし品質に変化が無く、しかも均一の粒径からなる
6ミクロン(粒が細長状である場合は、その短径側で測
定した粒径を意味し、以下μmと表示する。)よりも微
細な細粉の提供をなすことシ、このように6μmよりも
微細な範囲の細粉とされ、しかも均一の粒径とされた細
粉を用いて0.02〜0.002mmの厚さからなるフ
ィルムあるいは皮膜ないしは塗膜を形成することを目的
としている。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る絹の粉砕方法と、この粉砕綿粉を用いた樹
脂フィルム並びに樹脂皮膜及び塗料とは叙上の目的を達
成するものとして、その請求項1の発明は、粉又は粒又
は短繊維状をなす絹素材を用意し、この絹素材をジメチ
ルフォルムアミド、トルエン等の主として育種系の溶剤
を用いて湿式ボールミル等で湿式粉砕をし、この湿式粉
砕によって粒径が6μmよりも細かい細粉を作り出すも
のであり、請求項2の発明は、前記請求項1の発明での
湿式粉砕に先立って、粉砕対象とされる粉又は粒又は短
繊維状の絹素材を篩又は風量分級機等を用いて分級し、
粉又は粒又は短繊維状の絹素材が50μmよりも微細な
範囲に属する細粉を、その粉砕組粒全量の少なくとも9
0重量%以上のものとして用意し、この分級により粒径
の揃えられた絹素材を請求項1の発明と同一の方法で粉
砕するものである。
又、請求項3の発明は、請求項1の発明で溶剤を媒体と
して湿式粉砕のされた6μmよりも微細な範囲に属する
細粉を樹脂フィルムに含ませるものであり、請求項1の
発明で粉砕された細粉を、この粉砕に用いた湿式媒体と
しての熔剤と共に樹脂素材に配合し、主として0.02
〜0.006 mmの厚さからなるフィルムを作り出す
ものであり、請求項4の発明は、請求項1の発明にもと
づいて溶剤を媒体として粉砕した6μmよりも細かい細
粉を、この粉砕胡粉を含む溶剤と共に樹脂皮膜の成形樹
脂溶液の一成分とするものであり、形成された樹脂皮膜
に6μmよりも微細な範囲に属する絹粒子を均一に混入
せしめるものである。
更に請求項5の発明では、溶剤を用いて湿式粉砕をした
6μmよりも微細な細粉を、この粉砕胡粉を含んだ媒体
としての溶剤と共に塗料に配合して塗料成分としたもの
である。
(作用) 本発明に係る絹素材の粉砕方法と、この粉砕胡粉を組成
分の一部とするフィルム及び皮膜と、この粉砕胡粉な含
む溶剤が塗料成分の一部とされている塗料とは叙上の構
成からして以下の作用を有している。
先ず請求項1の発明においては、溶剤の介在によって粉
砕絹粉相互が互に密着し合った状態で摩砕、衝撃される
ことが無く、常に細粉相互が溶剤を介在して接触される
ことから、細粉相互が粉砕時に溶着し合ったり、粉砕機
の面に付着することがなく、しかも粉砕された細粉が繊
維状の多毛構造とされず粒状とされる特長を有している
このように、粉又は粒又は短繊維状をなす絹素材が粒状
に粉砕され、繊毛部分が比較的少ないことから、これら
の絹素材の粉砕が比較的短時間に且つ効果的になされる
特長を有している。
又、粉砕時の摩砕、衝撃に伴う発生熱が溶剤に吸収され
、しかも粉砕胡粉が溶剤によって表面を覆われた態様と
されていることから、この発生熱に伴って細粉の特性が
損われたり、軟化あるいは硬化することがない。特に、
溶剤によって粉砕中の細粉が外気から遮断されており、
この粉砕中の細粉から水分が放出されたり、あるいは粉
砕中の細粉が湿気を吸収して膨潤したり、粘弾性を帯び
たり、硬化することがない。
従って、溶剤中に投入された粉砕胡粉は常に同一の条件
のもとで粉砕されること\なり目的とする粒径に到るま
で同一の条件で粉砕を続行することができる。
請求項2の発明では、粉砕される細粉の粒径を一定の範
囲に揃えたことから、湿式粉砕機による粉砕が、より短
時間で目的とする粒径の細粉とすることができ、しかも
粉砕された細粉の粒径が概ね均一とされる。
請求項3〜5の発明では、6μmよりも微細とされた微
粉状の細粉が溶剤中に懸濁状とされた状態で、フィルム
、皮膜が形成され、あるいは塗料成分の要素とされてい
ることから、フィルムないしは皮膜の成形樹脂及び塗料
と、この粉砕胡粉との混合が円滑、確実になされ、この
フィルム、皮膜及び塗料中に粉砕されたM粉が均一に分
散される特長を有している。又、このフィルム、皮膜な
いしは塗料中に含まれる細粉が6μmよりも微細な範囲
に属するものであることから、形成されるフィルム、皮
膜ないしは塗装塗膜から、これらの細粉が浮き出したり
、突出するように露出することがない。
(実施例) 以下、本発明に係る絹素材の粉砕方法と、この粉砕方法
により粉砕した細粉を組成分の一部とするフィルム並び
に皮膜と、同様の細粉を塗料成分の一部とする塗料の典
型的な一実施例について説明する。
先ず請求項1及び請求項2の発明の実施例について説明
するに、通例、面を渇で煮込んでセリシンを柔かくした
状態でフィブロイン繊維を適宜の大きさに切断する。又
は、面を加熱、乾燥して内部のさなぎを取除いた状態で
繭そのものを粉砕して適宜の粉、粒又は短繊維とする。
更に、石鹸液で精練してセリシンを溶解除去した後にフ
ィブロイン繊維を粉砕して適宜の大きさからなる絹素材
を用意する。
この絹素材を5重量%前後の含水率となるまで乾燥して
粉砕媒体としての溶剤に没入する。
この絹素材の乾燥は、乾燥の度合いが高い程以下の粉砕
が容易となり、しかも樹脂等に配合した場合に、これら
の樹脂溶液中に円滑且つ均一に分散される特長を有して
おり、更に成形されるフィルム、皮膜あるいは塗膜等に
発生水蒸気によるピンホール等を生ずることがない特長
を有している。
か\る絹素材をジメチルフォルムアミド、トルエン等の
溶剤と共に湿式ボールミル等の湿式粉砕機に投入し、こ
の溶剤によりて絹素材相互が接触されない状態で粉砕す
る。この湿式ボールミル等の粉砕機による粉砕は粉砕絹
粉の粒径が6μmよりも微細な範囲となるまで続けられ
る。又、この湿式粉砕機により粉砕される細粉の粒径を
均一とし、しかも短時間に粉砕絹粉を目的とする粒径に
まで粉砕するためには、湿式粉砕機に投入する絹素材を
分級し、粉又は粒又は短繊維状の細粉が50μmよりも
細かい範囲に属している微細綿粉を組粒全量の90ii
二%以上となるように篩又は風量分級機で分級しておく
のが良い。
尚、以上において用いられる溶剤は有機溶剤を典型例と
するものであり、この粉砕絹粉を混入使用する樹脂溶液
等の樹脂素材ないしはこの粉砕絹粉な配合される塗料に
適応する溶剤が用いられる。そして、この溶剤は蛋白質
を主成分とする細粉が不溶であることを要し、典型的に
はジメチルフォルムアミド、トルエン、メチルエチルケ
トン等が用いられる他メタノール、イソプロピルアルコ
ール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、アセトン、メチルイソブチルケトン、
シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、キ
ジロール、2・ニトロプロパン、二塩化エタン、!・リ
フロールエチレン、バークロールエチレン、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ等が用いられている。
か逼る溶剤は絹素材が不溶のものであることから、これ
に細粉を混入しても細粉が膨潤したり、溶けだしたりす
ることがなく、又組粒中の水分等が溶剤に吸収されて細
粉が硬化したりすることがなく、絹素材の粉砕過程のい
ずれにおいても、溶剤に混入したときと同様の状態が絹
素材に約束される特長を有している。
このような溶剤を湿式媒体として粒又は粉又は短繊維状
の絹素材を粉砕機に投入して粉砕処理を施す。
この粉砕装置は粉又は粒又は短繊維状物の湿式粉砕に適
するものであれば、いかなる装置であっても良く、主と
して各種のボールミルの中で湿式粉砕に適するものが用
いられる。
又、この粉砕機による粉砕は、没入された粒又は粉又は
短繊維状の細粉の粒径が6μmよりもlIa細なものと
なるまで続行される。従って、この粉砕機による粉砕時
間等の粉砕条件は、粉砕機の容量と、この粉砕機で用い
られるボールの径及び投入量と、この粉砕機に没入され
る絹素材の種別及び投入量と、使用溶剤の種別及び没入
量と、粉砕機の攪拌速度並びに粉砕温度等の諸条件によ
って随時変更されるが、極力粉砕中の溶剤温度が上昇さ
れない範囲で細粉の粉砕をなすことが、粉砕絹粉の品質
の劣化をもたらさないために必要である。
又、請求項2の発明に係る実施例では、以上の粉砕機に
よる粉砕をより効果的になすために、粉砕される絹素材
に対し予備粉砕を施し、これを真比重による風量分級又
は嵩による篩分級によって、その粒径を略50μ国より
も細かい範囲に揃えるものであり、通例ターボミル又は
ジットミル等の乾式粉砕機による粉砕により用意する。
このように、絹素材が不溶であるところの溶剤を粉砕媒
体とした湿式粉砕では、粉砕中の絹素材が溶剤によって
溶は出したり、膨潤したり、あるいは硬くなったりする
ことが無く、しかも外気と完全に遮断された状態で粉砕
されることから、粉砕中における絹素材の吸放湿現象が
無い特長を有している。この結果、絹素材の粉砕の過程
において絹素材の含水率が高められて相互に融着し合っ
たり、柔らかくなって磨砕あるいは衝撃粉砕に適しなく
なったりすることがなく、粉砕形成された門松が繊毛状
の枝毛を有せず粒状に粉砕される特長を有している。
又、絹素材の粉砕の過程において絹素材の含水率が低め
られて親水性を阻害されるまで品質が劣化されることも
ない。このようにして粉砕された細粉は、粉砕時の溶剤
と共に塗料あるいは樹脂の成形用に用いられる。
例1 繭から繰り出した絹フィブロインを5重量%の含水率ま
で乾燥し、この状態でターボミルにより粉砕し、これを
分級して以下の絹素材を用意した。この絹素材の含有水
分は5重量%であったが、実際の絹素材の粉砕では3〜
10重量%の範囲にある含水率の絹素材の使用が可能で
あった。
30.0μm以上〜50.0μm未満 35.0重量%
20.0   n  〜30.On  25.0  /
/15 、 On  〜20.θ   ))  15.
0  //10 、 On  〜15.0    ))
  lo、Q  117.0     〃  〜10.
0      ))    5.0  1)5.0〃〜
7.0ツノ4.O〃 4.0〃〜5.0)13.0ツノ 3.0     〃  〜 4.0     1)  
  1,5   /J2.0     〃  〜 3.
0      ))    Q、5   N1、O〃 
 〜 2.0      )l    Q、5   n
005     〃  〜 1.0      )) 
   0,2   ))0.4     〃  〜 0
.5      n    O,0//前記の細粉をジ
メチルフォルムアミド100重量部に対し25重量部の
割合で粉砕機に投入した。この粉砕機に対し3mm径の
アルミナ系ボールを体積比で70%、細粉を含む溶剤を
体積比25%投入して90分間攪拌したところ以下の粒
径からなる細粉とすることができた。
3.8μm以上〜5.5μm未満  11.0重量%2
.7〃  〜3.8   //    26.0%1.
7ノノ〜2.7//18.0% 1、O〃  〜1.7   n    17.0%0.
5〃  〜1.0  11   15.0%0.4〃 
 〜0 、5   )l     7 、0%0.3ツ
ノ〜0.4N5.0% 02   〃  〜g、3     ))      
 1゜0%例2 前記のターボミルで粉砕した粒又は粉又は短繊維状の絹
素材をシリコニア系の3)径のボールを充填した粉砕機
で以下の条件で粉砕したところ、粉砕絹粉の粒径が6μ
ロ以下とされるのに120分〜180分を要した。
トルエン100重景部に細粉40重工部を配合した配合
液50%(体積比) 3111111+径のシリコニア系ボール50%(体積
比) 尚、溶剤に配合される細粉の量は、溶剤の性状、特に溶
剤の有する粘性の度合いにより夫々適量があり、ジメチ
ルフォルムアミドはトルエンに比して粘性が高いことか
ら、細粉の配合量をトルエンよりも少なくする必要があ
る。
又、粉砕機に投入される絹素材及び溶剤の量を増した場
合、その増量相当分前記の6μmの細粉とするのに多く
の粉砕時間を必要としている。尚、粉砕機に没入される
ボールの径を大きくしたところ粉砕時間の短縮化がはか
られたもの工、径の大きい細粉及び繊毛部分を有する細
粉が残溜される傾向があり、必要以上に大きい径のボー
ルの使用では均一の粒径の細粉を得ることができなかっ
た。
又、前記例1のように事前に粉又は粒又は短繊維状の絹
素材の粒径を揃えることなしにジメチルフォルムアミド
を用いて湿式ボールミルで絹素材の粉砕をなしたところ
、粒径を揃えた絹素材の利用に比し略30分程粉砕時間
を長目にする必要があった。尚、この方法でも6μmよ
りも微細で均一の細粉を作り出すことができた。
以上の方法で粉砕された細粉は、その粉砕の過程並びに
作り出された細粉に以下の特長が認められた。
先ず、粉砕機に没入された粒又は粉又は短繊維状の絹素
材は、この絹素材が不溶とされるところの、主として有
機系の溶剤中に取りこまれ、絹素材相互が、この溶剤に
より包みこまれた状態で粉砕されるため、絹素材相互が
融着し合うことがなく多毛状の破断繊毛を生ずることな
く粉砕され、又ボールないしは粉砕機の面に融着するこ
とがない。特に、ボールの磨砕ないしはtENに伴りて
生ずる熱が、この溶剤により分散されて直接絹素材に伝
達されないことから、熱による絹素材の変質ないしは門
松相互の溶融着を生ずる虞れがない。又、綿粉が溶剤に
よって覆われた状態で粉砕されていることから、この綿
粉の粉砕過程において、絹素材が湿気を帯びて膨潤ない
しは、この粉砕過程での水分の蒸散加熱に伴う硬化現象
を生ずることがなく、溶剤に混合された絹素材が溶剤に
混入時の含水率を含み、絹素材特有の膨潤機能あるいは
親水性と特有の強伸性等の特性を損なうことがない。又
、絹素材の粉砕過程において絹素材が湿気を帯び、しか
も加熱に伴って強伸性を帯びることによって粉砕が困難
とされることもなく、均一の粒径からなる微細な綿粉を
確実且つ容易に作り出すことができる。
更に、粉砕されて得られた綿粉は、以上の粉砕方法によ
る場合では、その粒径がいずれも6μmよりも微細なも
のどされ、相互に融着し合つたり、絡み合ったりしてい
ない特長を有しており、しかも粉砕に用いた溶剤中に均
一に分散され、概ね綿粉が懸濁様に溶剤中に分散されて
いる特長を有している。
そして、これらの溶剤中の綿粉は一個一個が夫々に独立
の状態で溶剤中に浮遊していおり、外気から完全に遮断
されている。このことから粉砕された綿粉の管理が容易
とされ、粉砕後に綿粉が湿気を帯びたり、硬化したり、
あるいは相互に融着し合ったりすることがない。
尚、前記の絹素材の粉砕に先立って、絹素材を蒸気で加
熱して、セリシンを充分に除去し、しかもフィブロイン
に充分な膨潤加熱を施すことによってフィブロイン組織
の収縮をはかり、更に、この膨潤加熱の施されたフィブ
ロインを、その含有水分が3重量%未満となるように乾
燥することによりフィブロイン組織の脆弱化をはかるこ
とがなされた。この方法で、フィブロインを粗粉砕して
、フィブロインの粉、粒又は短繊維の径寸法を50μm
よりも細かい範囲のものに揃え、これを前記の溶剤を媒
体とした湿式粉砕の方法で粉砕した。
か\る方法で粉砕されたフィブロインの粉、粒又は短繊
維には全く繊毛部分がなく、これらを溶剤を媒体として
粉砕したところ粉砕絹粉が略完全な“粒”状となった。
又、かSる方法で溶剤を媒体としてフィブロインを粉砕
した場合、この粉砕が極めて容易且つ円滑になされ、粉
砕効率が飛躍的に向上することが明らかとなった。更に
、か\る方法でフィブロインを粉砕したところ、その粉
砕絹粉の粒径が6μmよりも更に細かい範囲のものとさ
れた。
このようにして6μmよりも細かく粉砕された綿粉を、
この綿粉の粉砕に用いた溶液と共に成形用の樹脂あるい
は塗料に配合する。この配合の方法と配合の量は、成形
される樹脂製品、フィルムないしはシートの特性及び塗
料の特性等に合せて適宜決定される。
尚、綿粉を有する溶剤の配合される樹脂は、この溶剤の
配合によって作り出される成形用の樹脂溶液ないしは塗
料塗液の樹脂であって、通例は成形される樹脂フィルム
、シート等の樹脂素材に適する溶剤を用いて前記の綿粉
の粉砕をなす。
従って、前記に湿式粉砕に用いる溶剤の選択により、各
種の樹脂フィルム、シート等の成形と、各種の樹脂皮膜
の形成及び各種樹脂塗料が作り出される。
又、この綿粉を含む溶剤に配合される樹脂及び塗液は、
ペースト状であっても粉体状ないしは液状であっても良
く、この溶剤の配合量を調節することによってペースト
状ないしは粘性の高い溶液状又は粘性の低い希釈溶液状
とされる。
このようにして6μmよりも細かい綿粉な有する溶剤の
配合された樹脂又は塗液を用いてフィルムないしはシー
ト、あるいは皮膜と、塗料とを作り出す、このフィルム
、シートを作り出す方法はカレンダーロール、インフレ
ーション成形等適宜の方法が用いられる他、離型紙の表
面にコーティングした後に、この離型紙を剥ぎとってフ
ィルム、シートを作る方法等がある。更に、このフィル
ム、シートの面にサンディングを施したり、各種の表面
!A理を施す。
又、各種の皮膜は布、紙、皮革あるいは木製品その他の
製品の表面に塗布形成する方法と、前記溶剤を配合され
た樹脂溶液中に布、紙等を漬は込み形成する方法及び離
型紙の表面にコーティングした後、この離型紙面上の樹
脂皮膜を布、樹脂シート、紙、皮革等の面に転写接着す
る方法等によって作り出す。更に、塗料は、各種の用途
に合せた塗膜形成要素及び顔料に対し、塗膜形成助要素
の一部ないしは、改良及び増量要素として前記の細粉を
宥する溶剤の添加配合がなされるものであり、−船釣な
攪拌、混合で作り出される。
このようにして作り出されるフィルム、皮膜及び塗装塗
膜は、これらの素材中に含まれる絹物の粒径が6μ■よ
りも微細な範囲に属していることから、フィルム、皮膜
ないしは塗装塗膜の厚さが0.02〜0.002mmの
範囲であっても、これらのフィルム、皮膜ないしは塗装
塗膜の面から混入組粒が浮き出したり、突き出したりす
ることがなく、平滑で良好な肌触り感のあるフィルム、
皮膜あるいは塗膜等とされた。又、これらのフィルム、
皮膜あるいは塗膜等の樹脂成形品中に含まれる細粉の組
成分の一部を溶出することにより、このフィルム、皮膜
あるいは塗膜等の面に数ミクロンよりも微細な多数の孔
を設けることができる。又、塗装皮膜の場合の塗布皮膜
は、0.002μm以下であっても良く、この塗膜の面
も平滑とされた。
このように2〜3μIよりも微細な孔をフィルム、皮膜
あるいは塗膜の面に設けることによって、これらのフィ
ルム、皮膜あるいは塗膜に通気性がもたらされること\
なり、特にこのフィルム、皮膜あるいは塗膜にもたらさ
れる通気性は、0.0004μm前後の粒径からなる水
蒸気を通し、水滴を通さない特長を有していることから
耐水、透湿機能をフィルム、皮膜あるいは塗膜にもたら
すものである。
従って、各種の布地、皮革あるいは木製品等の表面に前
記の細粉を含む0.02〜0.002 nm厚さからな
る皮膜あるいは塗膜を形成し、ないしはフィルムを貼り
合せて、この皮膜、塗膜あるいはフィルム中の細粉成分
の一部を溶出した場合、このフィルム中の細粉と溶出さ
れた孔とによってこれらの布地、皮革あるいは木製品等
に特有の耐水性と透湿性とがもたらされること\なる。
因みに、通例の雨滴の径は2000μ■であり、微細な
霧雨においても100μmであって、これらのフィルム
等に設けられた微細な孔を通過することがない。又、こ
れらのフィルム面等に付着した雨滴も表面張力の関係か
ら前記の微細な孔を通して滲潤することがない。
例3 前記6μmよりも細かい範囲の細粉を含む溶剤を用いて
ポリウレタン樹脂フィルムを作り、このフィルムを織編
布の面に転写した。
6μmよりも微細な細粉    15重量部トルエン 
           70重二部ポリウレタン樹脂固
形分    30重量部この樹脂溶液を離型紙の面にド
クターナイフコーティング法により0.008mmの厚
さで塗着し、これを乾燥した後に該離型紙より剥ぎとフ
て厚さ0.008mmのフィルムを作った。
又、このフィルムを引き剥すことなく 1.5mm厚の
不織布の面に接着しながら前記離型紙を剥ぎとって不織
布の面にフィルムスキン層を作り出した。そして、この
不織布を60℃の温水中に漬は込んで15分間渇洗いし
たところフィルム中に含まれている細粉の一部が溶出し
、柔かい感触のフィルム面とされた。
尚、前記の細粉の混入量を3重量部〜30重量部の間で
各5重量部づつ増しながらフィルムを作ったところ、前
記例3の割合で細粉を3重量部としたところ作り出され
たフィルム面の光沢が良好で、充分な耐摩性を有してい
る反面、接触時のベタつき感があった。又、35重量部
の細粉を配合したフィルム面は絹特有の滑らかな接触抵
抗と良好な光沢及び風合いがある反面、耐摩耗性に難が
あり、フィルム面に強い力が作用した場合に、このフィ
ルム面にシワよれを生じ、又前記のフィルムをラミネー
トした製品では、表面がヨレな状態で下地の生地面が一
部露出することがあった。従って、前記の細粉の配合量
は3〜30[二部が最適である。しかしながら、フィル
ムの成形樹脂の種別、使用溶剤の配合量及び成形条件等
によって前記の細粉の配合量を更に変更することもでき
る。
例4 ト  ル エ  ン                
  70I!量部6μmよりも微細な細粉    15
重量部ポリ塩化ビニル樹脂      30重量部この
例4で作り出された塩ビフィルムでは光沢と絹特有の風
合があり、しかも柔軟性が増し、通例の塩ビフィルムに
比し良好な肌触り感があり伸縮性が著しく増すと共に吸
湿機能がもたらされた。又前記配合量によってフィルム
、皮膜の形成と、塗料とが作り出された。
例5 ト  ル  エ  ン               
   70重量部6μmよりも微細な細粉    15
重量部アクリル樹脂         30重工部この
例5の配合比率で作り出されたフィルムは例4のフィル
ムに比して耐候性に優れており、耐摩耗性が良好である
にも拘らず接触時のベタつき感がない特長を有し、フィ
ルム面の光沢も良好であった。又、この配合比率からな
る樹脂溶液で皮膜を形成し、又塗料として塗膜を形成し
たところ同様に例4で作られた皮膜ないしは塗膜に比べ
て耐摩耗性に優れ、且つ吸湿機能を有する皮膜ないしは
塗膜とされた。
例6 ト ル エ ン          70重量部6μm
よりも微細な細粉    15重量部ポリ塩化ビニル樹
脂      15重量部アクリル樹脂       
  15重量部この例6の配合比率で作り出されたフィ
ルムは前記例5のフィルムに比し耐摩耗性に劣る傾向を
示したが肌触りと風合とが良く、ラミネート時の接着性
が良好であった。又、この配合比率からなる樹脂溶液を
用いて形成した皮膜及び、例6の樹脂溶液を含む塗料を
用いて形成した塗膜は吸湿性と、接触抵抗とが良好で適
度の肌触り感があった。
例7 トルエン中で細粉を粉砕し、この粉砕綿粉を有するトル
エンに二液反応タイプのウレタン塗料のポリエステルを
配合し、その後イソシアネートを添加配合してスプレー
ガンで膜厚0.002mmの塗膜を得た。
この塗膜は艶消し効果に優れ、手に触れたときの風合い
はベトつき感がなく良好であった。この実施例では、二
液反応型ウレタン樹脂塗料中のポリエステルと細粉との
合計重量に対する細粉の量を10〜40重量%の範囲と
した。
例8 液状ボリクレタン樹脂液(無黄変−波型ポリウレタン、
不揮発分30%)をメチルエチルケトンの混合剤を用い
て20〜50 poise (25℃〉に調整し、この
ウレタン樹脂100重量部中に組粒50重量部をトルエ
ンと共に混合し、100poise  (25℃)とな
るように攪拌混合した。
この混合物をPvC板にスプレーガンで吹きつけ100
℃で1分間乾燥したところ吸湿性の良好な、しかも艶消
し効果の高い塗膜が得られた。
例9 ウレタン樹脂100重量部中に細粉40重量部を含む溶
剤を配合して得られた混合液を離型紙上にコーティング
し、乾燥後得られた 0、006+nmの厚さのフィルムを織物基材に転写し
て張り合せた。このようにして作り出された織物の表面
はベトつき感がなく、感触にも優れ絹特有の風合を有し
ていた。
例10 離型紙上に綿粉を含む一液型ウレタン樹脂(綿粉含有の
メチルエチルケトンを溶剤とした不揮発分30@f1%
の混合液)をコンマロールで塗布、乾燥し、更に、この
コーティング層の上に、綿粉を含む二液型ウレタン樹脂
(綿粉含有のメチルエチルケトンを溶剤とした不揮発分
50重量%の混合液)を塗布、乾燥して積層皮膜を作り
、この積層皮膜を離型紙から引き剥すようにして不織布
の面にラミネート接着した。このラミネートフィルムの
面を有する不織布の表面のベトつき感はなく、又綿粉を
含まないラミネート接着と同様の接着強度が得られた。
(効果) 本発明に係る絹の粉砕方法では、綿粉が溶剤によって夫
々に分離された状態で粉砕されることから、綿粉相互が
直接々触して融着し合うことがなく、粉砕に伴って綿粉
に多毛状の繊毛を生ずることがない。
このことから絹素材の粉砕が容易になされ、しかも粉砕
粉が粒状とされた。
又、綿粉の粉砕に際して磨砕あるいは街愁粉砕に伴う熱
の発生が無く、熱変化に伴う綿粉相互の融着あるいは品
質劣化の不都合を生ずることがない。
更に、溶剤で覆われた状態で絹が粉砕されることから、
粉砕の過程において綿粉が乾燥したり、膨潤したりする
ことがない。このことから綿粉の乾燥に伴う親水性の阻
害が無く、又膨潤に伴って綿粉が粘性を帯びて粉砕が阻
害される不都合もない。
これらのことがら粒径が6μmよりも微細な範囲に属す
る綿粉を確実に、しかも短時間で効率良く作り出すこと
ができた。
更に、この微細な粒状に粉砕された綿粉が溶剤中に懸濁
状に分散されていることからこれらの綿粉が綿状に絡み
合うことが無く、フィルム、シートあるいは皮膜等の成
形樹脂との配合が円滑、容易とされ、これらの樹脂混合
液中に綿粉が均一に分散される特長を有している。
又、かSる特長は、溶剤により粉砕された綿粉を、この
溶剤と共に塗料成分とした場合でも同様である。
従って、以上の6μlよりも微細な範囲に属する綿粉を
含む樹脂混合液あるいは塗料を用いてフィルム、皮膜あ
るいは!!膜を形成した場合、これらのフィルム、皮膜
あるいは塗膜中に綿粉が均一に分散された状態で、これ
らのフィルム等が形成される。このことから、これらの
フィルム等に絹特有の吸放湿性、光沢及び風合と適度の
接触抵抗、及び強伸性がもたらされると共に静電気の帯
電が防止される特長を有している。
又、これらのフィルム、シート、皮膜ないしは塗膜に含
まれる綿粉の粒径が6μmよりも微細であることから、
これらのフィルム、シート、皮膜ないしは塗膜を薄く形
成することが可能とされた。特にフィルムないしは皮膜
としては0.006mmの厚さのものが、又塗膜として
は0.002mmの厚さのものが作られ、そのいずれに
おいても形成されたフィルム、皮膜あるいは塗膜の面か
ら混入組粒が浮き出したり、突き出したりすることがな
く、肌触りが良好で絹素材様の滑らかな面とされた。
又、形成されるフィルム、皮膜あるいは塗膜の面に綿粉
が均一に露呈していることから、これらのフィルム、皮
膜あるいは塗膜の面に吸着性が効果的にもたらされ、良
好な肌触り感がもたらされる。
更に、形成されるフィルム、皮膜あるいは塗膜の面から
絹素材の一部を溶出させた場合、これらのフィルム、皮
膜あるいは塗膜の面に数ミクロンの微少な孔が無数に設
けられること\なり、形成されるフィルム等の面に特有
の吸放湿機能、特に耐水透湿機能がもたらされる特長を
有している。
又、以上で形成されたフィルム、皮膜あるいは塗膜の面
にサンディング処理を施した場合、フィルム等に含まれ
ている綿粉の有する吸湿機能、耐水透湿機能と、良好な
肌触り感及び絹様の風合いが更に助長される。
本発明に係る絹の粉砕方法と、この粉砕方法によって得
られる綿粉を用いたフィルム、皮膜並びに塗料は以上に
おける特長ある内容から絹様の表装材として各種の衣料
品、家具あるいは鞄等の身の回り用品ないしは自動車の
内装材等として用いられる他、静電気を帯びない特性を
いかして各種の電子機器と、これらのオペレーター用の
キーボード等として用いられる。
又、以上の綿粉を有するフィルム及び皮膜並びに塗料は
、綿粉を含まない通例のフィルムの成形方法あるいは皮
膜の形成方法ないしは塗膜の形成方法と同一の方法ない
しは手法で作り出したり、用いたりすることができ、日
常前の回りにある全ての商品、特に衣料品類の成形ない
しは表面化粧材等の手段として用いることができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、粉又は粒又は短繊維状をなす絹素材がジメチルフォ
    ルムアミド、トルエン等の溶剤を媒体とした湿式粉砕に
    より粉砕され、この粉砕絹粉が6ミクロンよりも微細な
    粒径とされていることを特徴とする絹の粉砕方法。 2、分級されて50ミクロン未満の粒径の粉又は粒又は
    短繊維状の絹素材が全重量の少なくとも90重量%以上
    とされ、且つ該分級絹粉又は粒又は短繊維がジメチルフ
    ォルムアミド、トルエン等の溶剤を媒体とした湿式粉砕
    により粉砕され、この粉砕絹粉が6ミクロンよりも微細
    な粒径とされていることを特徴とする絹の粉砕方法。 3、粉又は粒又は短繊維状をなす絹素材がジメチルフォ
    ルムアミド、トルエン等の溶剤を媒体とした湿式粉砕に
    より粉砕され、この粉砕絹粉が6ミクロンよりも微細な
    粒径とされていると共に、この溶剤に含まれた粉砕絹粉
    が形成樹脂フィルム組成分の一部とされていることを特
    徴とする樹脂フィルム。 4、粉又は粒又は短繊維状をなす絹素材がジメチルフォ
    ルムアミド、トルエン等の溶剤を媒体とした湿式粉砕に
    より粉砕され、この粉砕絹粉が6ミクロンよりも微細な
    粒径とされていると共に、この溶剤に含まれた粉砕絹粉
    が形成樹脂皮膜組成分の一部とされていることを特徴と
    する樹脂皮膜。 5、粉又は粒又は短繊維状状をなす絹素材がジメチルフ
    ォルムアミド、トルエン等の溶剤を媒体とした湿式粉砕
    により粉砕され、この粉砕絹粉が6ミクロンよりも微細
    な粒径とされていると共に、この溶剤に含まれた粉砕絹
    粉が塗料成分の一部とされていることを特徴とする塗料
JP12302488A 1988-05-21 1988-05-21 絹の粉砕方法 Expired - Lifetime JP2599287B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12302488A JP2599287B2 (ja) 1988-05-21 1988-05-21 絹の粉砕方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12302488A JP2599287B2 (ja) 1988-05-21 1988-05-21 絹の粉砕方法

Related Child Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8220742A Division JPH09118846A (ja) 1996-08-05 1996-08-05 樹脂皮膜
JP8220772A Division JPH09118847A (ja) 1996-08-05 1996-08-05 塗 料
JP22073696A Division JP2673880B2 (ja) 1996-08-05 1996-08-05 樹脂フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01293142A true JPH01293142A (ja) 1989-11-27
JP2599287B2 JP2599287B2 (ja) 1997-04-09

Family

ID=14850332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12302488A Expired - Lifetime JP2599287B2 (ja) 1988-05-21 1988-05-21 絹の粉砕方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2599287B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0253841A (ja) * 1988-08-19 1990-02-22 Idemitsu Petrochem Co Ltd 成形材料
JPH04337331A (ja) * 1991-05-13 1992-11-25 Kanebo Ltd 微粉体状改質シルクパウダー水分散液の製造法及び微粉体状改質シルクパウダーの製造法
WO1994028056A1 (en) * 1993-05-24 1994-12-08 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Product containing fine powder of natural organic substance
JP2001152024A (ja) * 1999-11-24 2001-06-05 Japan Atom Energy Res Inst 絹繊維を微粉末化及び水溶化する方法
KR20040036032A (ko) * 2002-10-23 2004-04-30 김진국 합성 고분자재질의 코팅방법 및 그 코팅방법에 의하여표면이 코팅된 합성 고분자재질을 포함하는 제품
JP2017141410A (ja) * 2016-02-12 2017-08-17 株式会社豊和堂シルクテック 繊維状タンパク質スラリー及びその製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0253841A (ja) * 1988-08-19 1990-02-22 Idemitsu Petrochem Co Ltd 成形材料
JPH04337331A (ja) * 1991-05-13 1992-11-25 Kanebo Ltd 微粉体状改質シルクパウダー水分散液の製造法及び微粉体状改質シルクパウダーの製造法
WO1994028056A1 (en) * 1993-05-24 1994-12-08 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Product containing fine powder of natural organic substance
KR100351260B1 (ko) * 1993-05-24 2002-11-08 이데미쓰세끼유가가꾸가부시끼가이샤 천연유기물미분말함유물
JP2001152024A (ja) * 1999-11-24 2001-06-05 Japan Atom Energy Res Inst 絹繊維を微粉末化及び水溶化する方法
JP4570188B2 (ja) * 1999-11-24 2010-10-27 独立行政法人 日本原子力研究開発機構 絹繊維を微粉末化及び水溶化する方法
KR20040036032A (ko) * 2002-10-23 2004-04-30 김진국 합성 고분자재질의 코팅방법 및 그 코팅방법에 의하여표면이 코팅된 합성 고분자재질을 포함하는 제품
JP2017141410A (ja) * 2016-02-12 2017-08-17 株式会社豊和堂シルクテック 繊維状タンパク質スラリー及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2599287B2 (ja) 1997-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5153067A (en) Collagen powder having good dispersion stability and use thereof as leather-like surface layer-forming agent
JPH01293142A (ja) 絹の粉砕方法
JPH01293144A (ja) セルロース系素材の粉砕方法、樹脂フィルム並びに樹脂皮膜及び塗料
JP2935705B2 (ja) 粒状皮革粉及びその製造方法
JP2673880B2 (ja) 樹脂フィルム
JP2599286B2 (ja) ゼラチンの粉砕方法
JPH01293143A (ja) ゼラチン及び絹の粉砕方法、樹脂フィルム並びに樹脂皮膜及び塗料
JPH09118846A (ja) 樹脂皮膜
JP2599285B2 (ja) ゼラチンの粉砕方法
JPH09118847A (ja) 塗 料
JP3375707B2 (ja) 絹フィブロイン超微粉末含有溶剤系樹脂組成物の製造方法、フィルム又はシートの製造方法及び積層体の製造方法
JP2673881B2 (ja) 樹脂フィルム
JP3662753B2 (ja) 光触媒パルプ組成物、前記光触媒パルプ組成物を用いた光触媒パルプ発泡体、前記光触媒パルプ組成物を用いた光触媒パルプ成形体及び前記光触媒パルプ発泡体を用いた光触媒パルプ発泡成形体並びに前記光触媒パルプ組成物、前記光触媒パルプ発泡体、前記光触媒パルプ成形体及び前記光触媒パルプ発泡成形体の製造方法
JPH01297478A (ja) ゼラチンの粉砕方法、樹脂フィルム並びに樹脂皮膜及び塗料
JP2751050B2 (ja) 樹脂皮膜
JPH0920880A (ja) 樹脂皮膜
US3595685A (en) Method for preparing suede-like material
JP2526055B2 (ja) 皮革様表面層を有する成形品
JP2819120B2 (ja) 塗 料
JPH0920829A (ja) 塗 料
JPH035110A (ja) 皮革様成形品及びその成形方法
JP2912658B2 (ja) 改質合成樹脂組成物、改質合成樹脂フイルム、改質布、改質塗料および改質接着剤
JP2564130B2 (ja) 皮革様表面層を有する成形品
JP2626988B2 (ja) 塗 料
JPS63154765A (ja) 皮革様成形品