JPH01293144A - セルロース系素材の粉砕方法、樹脂フィルム並びに樹脂皮膜及び塗料 - Google Patents

セルロース系素材の粉砕方法、樹脂フィルム並びに樹脂皮膜及び塗料

Info

Publication number
JPH01293144A
JPH01293144A JP12302588A JP12302588A JPH01293144A JP H01293144 A JPH01293144 A JP H01293144A JP 12302588 A JP12302588 A JP 12302588A JP 12302588 A JP12302588 A JP 12302588A JP H01293144 A JPH01293144 A JP H01293144A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
cellulose
pulverized
solvent
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12302588A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadao Nishibori
貞夫 西堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AIN KK
Original Assignee
AIN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AIN KK filed Critical AIN KK
Priority to JP12302588A priority Critical patent/JPH01293144A/ja
Publication of JPH01293144A publication Critical patent/JPH01293144A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は樹脂フィルム、樹脂皮膜あるいは樹脂塗料等
に混入使用されるセルロース系素材の粉砕方法と、この
粉砕されたセルロース系の粉を用いた木質生地状を典型
例どする各種セルロース系素材の特性を兼ね備えた樹脂
フィルム並びに樹脂皮膜及び樹脂塗料の提供に関する。
(従来の技術) 天然木材あるいは木材を用いた合板等は木材特有の風合
と感触とを存しており建築用材ないしは家具等として広
範な用途に向けて用いられている。
又、これらの天然の木材をチップ状又は粗粉状に切断又
は粉砕し、このチップ状又は粗粉状とされた木質物を接
着剤を用いて圧接着した板材等が用いられている。
更に、これらの合板あるいは木質系の合板ないしはセル
ロース系の繊維板等に天然の木材から作り出したツキ板
を張り合せた化粧合板が用いられている。
そして、これらの天然の木材ないしは、天然の木材を用
いた合板あるいは合成板、更には天然のセルロース系の
繊維素材を圧接着してなる繊維板等は、いずれもセルロ
ース系素材の特有の性状を有しており、建築用材ないし
は家具用材等として種々の方面に用いられている。
特に、これらの素材は、セルロース系素材が有する吸湿
に伴う膨潤機能を備え、この吸湿に伴う良好な肌触り感
と適度の接触抵抗感とをもたらすものであり、又家具等
に用いられる他の素材に比し断熱性に優れ、接触時に暖
かい感触をもたらす特長を有している。
更に、これらの天然のセルロース系の素材は吸湿状態で
も強度の劣化が無く、自然の乾式に対し、確実に適応す
る特性を有していることから建築素材としては特に重用
されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら天然の木材には量的に限界があり、特に良
質な木材を大量に得ることが近時次第に困難となりつよ
る。又、天然の木材は、夫々の木材特有の性状を有1ノ
でおり、しかも節あるいは目の向き等の諸状況を充分に
把握した上で、夫々の木材の有する特性に合せた用途に
向け、しかも、これらの木材の有する特性に合せた方法
で用いる必要があった。
特に、天然の木材は、その含有水分の変化に伴って寸法
そのものに伸縮を生ずる他に反り出したり、捻れたりす
る欠点があり、建具あるいは家具として用いた場合に種
々の不都合を生じた。
又、天然の木材の中でも油脂分の少ない素材の場合では
長時間の吸湿に伴って強度が劣化したり、腐敗したりす
る不都合があった。
本発明では、このように天然に存在しているところの木
材、籾殻、バカス等のセルロース系の素材を一度微粉状
に粉砕して、この粉砕したセルロース系素材の微粉末を
樹脂素材等の骨材として用いることによって、以上にお
ける天然の木材における種々の不都合を効果的に取り除
くものである。
即ち、本発明は、このように天然に存在しているセルロ
ース系の素材を微粉状に粉砕して、これをフィルムの成
形用樹脂あるいは樹脂皮膜の形成用の樹脂ないしは塗料
中に配合することによって天然の木材等のセルロース系
の素材に近い特性をこれらのフィルム、皮膜あるいは塗
料塗膜にもたらそうとするものであり、天然のセルロー
ス系素材の欠点とされていたところの劣悪な耐腐朽性を
補うと共に、耐水、耐湿特性を向上させ、更に反り出し
、捻れ出し等の不都合を無くしたものである。更にフィ
ルム、皮膜あるいは塗装塗膜を木質その他のセルロース
系素材の性状のものとすることによって、セルロース系
素材の新たな使用展開を試みたものである。
しかしながら、か\る木材、籾殻バカス等のセルロース
系の素オΔを粉砕して樹脂フィルム、樹脂皮膜あるいは
塗装塗膜中に含ませ木質材その他のセルロース系素材の
表面特性を存するフィルム、皮膜あるいは塗膜を形成す
るためにはこのセルロース系素材を微粉状に粉砕する必
要があり、か\る粉砕粉の粒径が大きい場合、この粉砕
粉を混配合してなるフィルム、皮膜ないしは塗膜の面が
荒れ出し、ザラつき感を生ずる不都合があった。
そこで、木材、籾殻、バカス等のセルロース系の素材を
種々の方法で粉砕して微粉状の粉を形成することが試み
られ、主として機械的な剪断による粉砕と乾式ボールミ
ルによる磨砕粉砕によりセルロース系素材の粉砕がなさ
れた。
この乾燥条件下での剪断粉砕と磨砕粉砕ではセルロース
系素材が粒状に粉砕されず、微細な繊毛部分を有する多
毛の繊維塊状とされるため、剪断粉砕あるいは磨砕粉砕
によって形成されるセルロース系素材の粉相互が綿状に
絡み合って凝集してしまう不都合があった。
そして、このような綿状凝集はセルロース系素材の粉砕
の過程においても生ずることからセルロース系素材の粉
砕が均一になされず、太き目の繊維塊状の粉砕品と、極
微細な多毛状繊維粉とが混在された状態となり、均一の
粒径の粉砕粉が得られない欠点を有していた。又、この
セルロース系素材の微細化に多くの粉砕時間を要する欠
点を有していた。
かSる粉砕に伴フてセルロース系素材の粉砕粉に生ずる
繊毛は、セルロース系素材の粉砕が長時間に及ぶにつれ
て、より多く生ずる傾向を示し、又粉砕されたセルロー
ス系素材が微細になればなる程、この粉砕されたセルロ
ース系素材の粉に多毛様の繊毛が生ずる傾向を示してい
る。
この結果、セルロース系素材を剪断粉砕あるい磨砕粉砕
して極微細な粉砕粉を得ようとした場合、粉砕形成され
たセルロース系素材の粉相互が綿状に絡み合って、フィ
ルムないしは皮膜形成用の樹脂あるいは塗料の塗液中に
、これらの粉砕粉を混配合した場合、これらの樹脂ない
しは塗液中に混配合した粉砕粉が均一に分散されない欠
点を有していた。
又、粉砕されたセルロース系素材の粉が綿状に絡み合っ
て、より大きな固まりとなる現象は、これらの粉砕粉を
成形用の樹脂あるいは塗料と混配合して用いる場合に限
らず、粉砕粉の成形工程においても、又、粉砕粉の保管
過程においても生ずる。このことから、成形用の樹脂あ
るいは塗料との混配合に際して、これらの混配合粉砕粉
の綿状凝集を防止するだけでは、これらの樹脂あるいは
塗料中に均一に粉砕粉が分散されない欠点を有していた
更に、以上手法による剪断ないしは磨砕では、粉砕時に
5玉の摩擦ないしは衝撃に伴う熱を生じ、この粉砕に伴
う熱によって粉砕粉が変質したり、変色したりすること
があり、特に粉砕粉が磨砕装置の内壁面あるいは磨砕用
のボールの面に融着あるいは結着する不都合があった。
そこで、粉又は粒又は短繊維状をなすセルロース系素材
を液状ポリマーあるいは各種の溶剤で希釈した樹脂溶液
に混配合し、この粉又は粒又は短繊維状のセルロース系
素材の混配合された液状ポリマーあるいは樹脂溶液を湿
式粉砕機に投入して粉砕することが試みられた。
かSる湿式粉砕の方法では、液状ポリマーあるいは樹脂
溶液の流動抵抗が大きく、攪拌粉砕が円滑になされず、
混配合したセルロース系素材がポリマー中に均一に分散
されない欠点を有していた。特に、この種の液状ポリマ
ーあるいは樹脂溶液の攪拌を続行した場合、これらのポ
リマーあるいは樹脂溶液の粘性が紅時的に高められる傾
向にあり、湿式粉砕機による円滑な粉砕処理が困難とさ
れる場合が多い。モして、粉砕機の攪拌に伴って粉砕機
中の粉砕温度が上昇された場合には、か\る粉砕上の不
都合が更に顕著に生じた。
本発明は、かSるセルロース系素材の粉砕を容易、確実
になし、粉砕されたセルロース系素材の粉が相互に綿状
に絡み合って凝集することのないようになすと共に、粉
砕時における粉砕熱の発生を無くし品質に変化が無く、
しかも均−0粒径からなる10ミクロン(粒が細長状で
ある場合は、その短径側で測定した粒径を意味し、以下
μmと表示する。)よりも微細なセルロース系素材の粉
砕粉の提供をなすことS、このように10μIよりも微
細な範囲の粉砕粉とさし、シかも均一の粒径とされた粉
を用いて0.08〜O,006mmの厚さ又はこれ以上
の厚さからなるフィルムあるいは皮膜ないしは塗膜を形
成することを目的としている。
(31題を解決するための手段) 本発明に係るセルロース系素材の粉砕方法と、この粉砕
粉を用いた樹脂フィルム並びに樹脂皮膜及び塗料とは以
上の目的を達成するものとして、その請求項1の発明は
、粉又は粒又は短繊維状をなすセルロース系素材を用意
し、このセルロース系素材をジメチルフォルムアミド、
トルエン等の主として有機系の溶剤を用いて湿式ボール
ミル等で湿式粉砕をし、この湿式粉砕によって粒径が1
0μmよりも細かいセルロース系素材の粉を作り出すも
のであり、請求項2の発明は、前記請求項1の発明での
湿式粉砕に先立って、粉砕対象とされる粉又は粒又は短
繊維状のセルロース系素材を篩又は風量分級機等を用い
て分級し、粉又は粒又は短繊維状のセルロース系素材が
50μmよりも微細な範囲に属する部分を、その粉砕セ
ルロース系素材全量の少なくとも90重量%以上のもの
として用意し、この分級により粒径の揃えられたセルロ
ース系素材を請求項1の発明と同一の方法で粉砕するも
のである。
又、請求項3の発明は、請求項1の発明で溶剤を媒体と
して湿式粉砕のされた10μmよりも微細な範囲に属す
るセルロース系素材の粉を樹脂フィルムに含ませるもの
であり、請求項1の発明で粉砕された粉を、この粉砕に
用いた湿式媒体としての溶剤と共に樹脂素材に配合し、
主として0.08〜0.00[1m+aの厚さからなる
フィルムを作り出すものであり、請求項4の発明は、請
求項1の発明にもとづいて溶剤を媒体として粉砕したl
Oμ蓮よりも細かい粉を、この粉砕粉を含む溶剤と共に
樹脂皮膜の成形樹脂溶液の一成分とするものであり、形
成された樹脂皮膜に10μmよりも微細な範囲に属する
セルロース系素材の粒子を均一に混入せしめるものであ
る。
更に請求項5の発明では、溶剤を用いて湿式粉砕をした
10μmよりも微細な粉を、この粉砕粉を含んだ媒体と
しての溶剤と共に塗料に配合して塗料成分としたもので
ある。
(作用) 本発明に係るセルロース系素材の粉砕方法と、この粉砕
粉を組成分の一部とするフィルム及び皮膜と、この粉砕
粉を含む溶剤が塗料成分の一部とされている塗料とは以
上の構成からして以下の作用を有している。
先ず請求項1の発明においては、溶剤の介在によって粉
砕粉相互が互に密着し合った状態で摩砕、衝撃されるこ
とが無く、常に粉砕粉相互が溶剤を介在して接触される
ことから、粉砕粉相互が粉砕時に溶着し合ったり、粉砕
機の面に付着することがなく、しかも粉砕されたセルロ
ース系素材の粉が繊維状の多毛構造とされず粒状とされ
る特長を有している。
このように、粉又は粒又は短繊維状をなすセルロース系
素材が粒状に粉砕され、繊毛部分が比較的少ないことか
ら、これらのセルロース系素材の粉砕が比較的短時間に
且つ効果的になされる特長を有している。
又、粉砕時の摩砕、衝撃に伴う発生熱が溶剤に吸収され
、しかも粉砕粉が溶剤によって表面を覆われた態様とさ
れていることから、この発生熱に伴って粉砕粉の特性が
損われることがない。特に、溶剤によって粉砕中のセル
ロース系素材が外気から遮断されており、この粉砕中の
粉から水分が放出されたり、あるいは粉砕中の粉が湿気
を吸収して膨潤したり、引張り力を増したり、硬化した
りすることがない。
従って、溶剤中に投入された粉砕セルロース系素材は常
に同一の条件のもとで粉砕されること工なり目的とする
粒径に到るまで同一の条件で粉砕を続行することができ
る。
請求項2の発明では、粉砕されるセルロース系素材の粒
径な一定の範囲に揃えたことから、湿式粉砕機による粉
砕が、より短時間で目的とする粒径まで粉砕することが
でき、しかも粉砕された粉の粒径が概ね均一とされる。
請求項3〜5の発明では、10μlよりも微細とされた
微粉状の粉が溶剤中に懸濁状とされた状態で、フィルム
、皮膜が形成され、あるいは塗料成分の要素とされてい
ることから、フィルムないしは皮膜の成形樹脂及び塗料
と、この粉砕粉との混合が円滑、確実になされ、このフ
ィルム、皮膜及び塗料中に粉砕されたセルロース系素材
の粉が均一に分散される特長を有している。又、このフ
ィルム、皮膜ないしは塗料中に含まれる粉が10μワよ
りも微細な範囲に属するものであることから、形成され
るフィルム、皮膜ないしは塗装塗膜から、これらのセル
ロース系素材の粉が浮き出したり、突出するように露出
することがない。
(実施例) 以下、本発明に係るセルロース系素材の粉砕方法と、こ
の粉砕方法により粉砕した粉を組成分の一部とするフィ
ルム並びに皮膜と、同様の粉を塗料成分の一部とする塗
料の典型的な一実施例について説明する。
先ず請求項1及び請求項2の発明の実施例について説明
するに、用いられるセルロース系素材は針葉樹、広葉樹
等の各種の木材、間伐材ないしは各種の雑木等の木材と
、籾殻ないしはバカス(砂糖黍の絞り屑)その他の繊維
質を多く含むセルロース系の素材から選ばれる。尚、実
際のプラントでは品質の安定している針葉樹又は広葉樹
の中の一種又は二種を用い、多種素材の混合を避けるよ
うにしたが、これらの多種素材を混ぜて使用することも
可能である。
このセルロース系素材を5重量%以下の含水率となるま
で乾燥して粉砕媒体としての溶剤に没入する。このセル
ロース系素材の乾燥は、乾燥の度合いが高い程以下の粉
砕が容易となり、しかも樹脂等に配合した場合に、これ
らの樹脂溶液中に円滑且つ均一に分散される特長を有し
ており、更に成形されるフィルム、皮膜あるいは塗膜等
に発生水蒸気によるピンホール等を生ずることがない特
長を有している。か\る点からこのセルロース系素材の
含水率を3重量%未満とすることが理想的である。
1))>るセルロース系素材をジメチルフォルムアミド
、トルエン等の溶剤と共に湿式ボールミル等の湿式粉砕
機に投入し、この溶剤によってセルロース系素材相互が
接触されない状態で粉砕する。この湿式ボールミル等の
粉砕機による粉砕は粉砕粉の粒径が10μmよりも微細
な範囲となるまで続けられる。又、この湿式粉砕機によ
り粉砕される粉の粒径を均一とし、しかも短時間に粉砕
粉を目的とする粒径にまで粉砕するためには、湿式粉砕
機に没入するセルロース系素材を分級し、粉又は粒又は
短繊維状のセルロース系素材が50μmよりも細かい範
囲に属している微細粉を粉全量の90重量%以上となる
ように篩又はA量分織機で分級しておくのが良い。更に
、前記のセルロース系素材の粒径を30μm未満とする
のがより理想的であった。
尚、以上において用いられる溶剤は有機溶剤を典型例と
するものであり、この粉砕粉を混入使用する樹脂溶液等
の樹脂素材ないしはこの粉砕粉を配合される塗料に適応
する溶剤が用いられる。そして、この溶剤はセルロース
系素材に悪影響をもたらさない溶剤であることを要し、
典型的にはジメチルフォルムアミド、トルエン、メチル
エチルケトン等が用いられる他メタノール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、
酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、キジロール、2・ニトロプロパン、二塩化エタン
、トリクロールエチレン、バークロールエチレン、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ等が用いられている。
このような溶剤を湿式媒体として粒又は粉又は短繊維状
のセルロース系素材を粉砕機に投入して粉砕処理を施す
この粉砕装置は粉又は粒又は短繊維状物の湿式粉砕に適
するものであれば、いかなる装置であっても良く、主と
して各種のボールミルの中で湿式粉砕に適するものが用
いられる。
又、この粉砕機による粉砕は、没入された粒又は粉又は
短ia維状のセルロース系素材の粒径が108mよりも
微細なものとなるまで続行される。従って、この粉砕機
による粉砕時間等の粉砕条件は、粉砕機の容量と、この
粉砕機で用いられるボールの径及び投入量と、この粉砕
機に没入されるセルロース系素材の種別及び投入量と、
使用溶剤の種別及び投入量と、粉砕機の攪拌速度並びに
粉砕温度等の諸条件によって随時変更されるが、極力粉
砕中の溶剤温度が上昇されない範囲でセルロース系素材
の粉砕をなすことが、粉砕粉の品質の劣化をもたらさな
いために必要である。
又、請求項2の発明に係る実施例では、以上の粉砕機に
よる粉砕をより効果的になすために、粉砕されるセルロ
ース系素材に対し予備粉砕を施し、これを真比重による
風量分級又は嵩による節分縁によって、その粒径を略5
0μmよりも細かい範囲、理想的には30μmよりも細
かい範囲に揃えるものであり、通例ターボミル又はジッ
トミル等の乾式粉砕機による粉砕により用意する。
このように、セルロース系素材に悪影響をもたらさない
溶剤を粉砕媒体とした湿式粉砕では、粉砕中のセルロー
ス系素材が溶剤によって溶は出したり、膨潤したり、あ
るいは硬くなったりすることが無く、しかも外気と完全
に遮断された状態で粉砕されることから、粉砕中におけ
るセルロース系素材の吸放湿現象が無い特長を有してい
る。この結果、セルロース系素材の粉砕の過程において
セルロース系素材の含水率が高められて相互に融着し合
ったり、柔らかくなって磨砕あるいは衝撃粉砕に適しな
くなったりすることがなく、粉砕形成された粉が繊毛状
の枝毛を有せず粒状に粉砕される特長を有している。こ
のようにして粉砕された粉は、粉砕時の溶剤と共に塗料
あるいは樹脂の成形用に用いられる。
例1 楢材を切断してチップ状とした後、このチップを5風量
%の含水率まで乾燥し、この状態でターボミルにより粉
砕し、これを分級して以下の素材を用意した。この素材
の含宥水分は5重量%でありたが、実際の素材の粉砕で
は3重量%の含水率が理想的である。
30.0μI以上〜50,0μ■未満 5.0重量%2
0 、 +)   ))  〜:lO,0))  35
.1)  ))15 、 On  〜20.On  2
5.Onl 0 、0    n  〜15.0   
 //  15.Q  l)7.0〃  〜10.0 
   ))   7.OJ)5.0〃  〜7.Q  
  ))   5.Q  )/4.0〃  〜5.0 
   //   4.0  //3.0〃  〜4.0
   11  2.5  )12.0〃  〜3.Q 
   ))   l、Q  //10   〃 〜2.
0    //   0,5  no、5     〃
  〜 1.Q      n    O,Q   )
10.4ノア〜0.5/10.07/ 前記の素材をジメチルフォルムアミド100重量部に対
し25重量部の割合で粉砕機に投入した。この粉砕機に
対し3a+m径のアルミナ系ボールを体積比で70%、
前記の素材を含む溶剤を体積比で25%投入して80分
間攪拌したところ以下の粒径からなる微粉とすることが
できた。
7.0μm以上〜lO,0μm未満  10.0重量%
5.0〃  〜7.0   //    20.0%4
.0〃  〜5.0   ))    25.0%3.
0〃  〜4.On    19.0%2.0ノア〜3
.0//13.0% 120〃  〜2.□   n     9.0%0.
5〃〜1.0ツノ3.0% 0.2〃  〜0.5   n     1.0%例2 前記のターボミルで粉砕した粒又は粉又は短繊維状のセ
ルロース系素材をシリコニア系の3+nm径のボールを
充填した粉砕機で以下の条件で粉砕したところ、粉砕粉
の粒径が6μm以下とされるのに120分〜180分を
要した。
トルエン100重量部にセルロース系素材40重量部を
配合した配合液50%(体積比) 3)径のシリコニア系ボール50%(体積比) 尚、溶剤に配合されるセルロース系素材の量は、溶剤の
性状、特に溶剤の有する粘性の度合いにより夫々適量が
あり、ジメチルフォルムアミドはトルエンに比して粘性
が高いことから、セルロース系素材の配合量をトルエン
よりも少なくする必要がある。
又、粉砕機に投入されるセルロース系素材及び溶剤の量
を増した場合、その増量相当分前記の10μmの粉砕粉
とするのに多くの粉砕時間を必要としている。尚、粉砕
機に投入されるボールの径を大きくしたところ粉砕時間
の短縮化がはかられたもの\、径の大きい粉及び繊毛部
分を有する粉が残溜される傾向があり、必要以上に大き
い径のボールの使用では均一の粒径の粉砕粉を得ること
ができなかった。
又、前記例1のように事前に粉又は粒又は短繊維状のセ
ルロース系素材の粒径を揃えることなしにジメチルフォ
ルムアミドを用いて湿式ボールミルでセルロース系素材
の粉砕をなしたところ、粒径を揃えた前記素材の利用に
比し略30分程粉砕時間を長目にする必要があった。尚
、この方法でも10μmよりも微細で均一の粉砕粉を作
り出すことができた。以上の方法で粉砕された粉は、そ
の粉砕の過程並びに作り出された粉に以下の特長が認め
られた。
先ず、粉砕機に没入された粒又は粉又は短繊維状のセル
ロース系素材は、このセルロース系素材に悪影響をもた
らさないところの、主として有機系の溶剤中に取りこま
れ、セルロース系素材相互が、この溶剤により包みこま
れた状態で粉砕されるため、セルロース系素材相互が融
着し合うことがなく多毛状の破断繊毛を生ずることなく
粉砕され、又ボールないしは粉砕機の面に融着すること
がない。特に、ボールの磨砕ないしは衝箪に伴って生ず
る熱が、この溶剤により分散されて直接セルロース系素
材に伝達されないことから、熱によるセルロース系素材
の変質ないしは粉相互の溶融着を生ずる虞れがない。又
、セルロース系素材が溶剤によりて覆われた状態で粉砕
されていることから、このセルロース系素材の粉砕過程
において、該素材が湿気を帯びて膨潤ないしは、この粉
砕過程での水分の蒸散加熱に伴う硬化現象を生ずること
がなく、溶剤に混合された素材が溶剤に混入時の含水率
を含み、セルロース系素材特有の膨潤機能あるいは親木
性等の特性を損なうことがない。
又、セルロース系素材の粉砕過程において素材が湿気を
帯び、しかも加熱に伴って引張り力を帯びることによっ
て粉砕が困難とされることもなく、均一の粒径からなる
微細な粉を確実且つ容易に作り出すことができる。
更に、粉砕されて得られた粉は、以上の粉砕方法による
場合では、その粒径がいずれも10μmよりも微細なも
のとされ、相互に融着し合ったり、絡み合ったりしてい
ない特長を有しており、しかも粉砕に用いた溶剤中に均
一に分散され、概ね混入籾が懸濁様に溶剤中に分散され
ている特長を有している。
そして、これらの溶剤中の混入籾は一個一個が夫々に独
立の状態で溶剤中に浮遊していおり、外気から完全に遮
断されている。このことから粉砕された粉の管理が容易
とされ、粉砕後にセルロース系素材粉が湿気を帯びたり
、硬化したり、あるいは相互に融着し合ったりすること
がない。
尚、前記のセルロース系素材の粉砕に先立って、該素材
を蒸気で加熱して、充分な膨潤加熱を施し更に、この膨
潤加熱の施されたセルロース系素材を、その含有水分が
3重量%未満となるように乾燥し、これを粗粉砕して、
セルロース系素材の粉、粒又は短繊維の径寸法を50μ
lよりも細かい範囲のものに揃え、これを前記の溶剤を
媒体とした湿式粉砕の方法で粉砕17た。
か\る方法で粉砕されたセルロース系素材の粉、粒又は
短繊維には繊毛部分が少なく、これらを溶剤を媒体とし
て粉砕したところ粉砕粉が略“粒”状となった。又、か
Sる方法で溶剤を媒体として粉砕した場合、この粉砕が
容易になされ、粉砕効率が向上することが明らかとなっ
た。更に、か\る方法でセルロース系素材を粉砕したと
ころ、その粉砕粉の粒径が6μmよりも更に細かい範囲
のものとされた。
このようにして10μmよりも細かく粉砕された粉を、
この粉の粉砕に用いた溶液と共に成形用の樹脂あるいは
塗料に配合する。この配合の方法と配合の量は、成形さ
れる樹脂製品、フィルムないしはシートの特性及び塗料
の特性等に合せて適宜決定される。
尚、前記の粉を有する溶剤の配合される樹脂は、この溶
剤の配合によって作り出される成形用の樹脂溶液ないし
は塗料塗液の樹脂であって、通例は成形される樹脂フィ
ルム、シート等の樹脂素材に適する溶剤を用いて前記の
粉の粉砕をなす。
従って、前記に湿式粉砕に用いる溶剤の選択により、各
種の樹脂フィルム、シート等の成形と、各種の樹脂皮膜
の形成及び各種樹脂塗料が作り出される。
又、この粉を含む溶剤に配合される樹脂及び塗液は、ペ
ースト状であっても粉体状ないしは液状であフても良く
、この溶剤の配合量を調節することによってペースト状
ないしは粘性の高い溶液状又は粘性の低い希釈溶液状と
される。
このようにして10μmよりも細かいセルロース系素材
の粉を有する溶剤の配合された樹脂又は塗液を用いてフ
ィルムないしはシート、あるいは皮膜と、塗料とを作り
出す。このフィルム、シートを作り出す方法はカレンダ
ーロール、インフレーション成形等適宜の方法が用いら
れる他、離型紙の表面にコーティングした後に、この離
型紙を剥ぎとってフィルム、シートを作る方法等がある
。更に、このフィルム、シートの面にサンディングを施
したり、各種の表面処理を施す。又、各種の皮膜は布、
紙、皮革あるいは木製品その他の製品の表面に塗布形成
する方法と、前記溶剤を配合された樹脂溶液中に布、紙
等を漬は込み形成する方法及び離型紙の表面にコーティ
ングした後、この離型紙面上の樹脂皮膜を布、樹脂シー
ト、紙、皮革等の面に転写接着する方法等によって作り
出す。更に、塗料は、各種の用途に合せた塗膜形成要素
及び顔料に対し、塗膜形成助要素の一部ないしは、改良
及び増量要素として前記の粉を有する溶剤の添加配合が
なされるものであり、一般的な攪拌、混合で作り出され
る。
このようにして作り出されるフィルム、皮膜及び塗装塗
膜は、これらの素材中に含まれるセルロース系素材の粉
の粒径が108mよりも微細な範囲に属していることか
ら、フィルム、皮膜ないしは塗装塗膜の厚さが0.02
〜0.008mmの範囲であっても更に、これより薄く
ても、これらのフィルム、皮膜ないしは塗装塗膜の面か
ら前記の混入籾が浮き出したり、突き出したりすること
がなく、平滑で良好な肌触り感のあるフィルム、皮膜あ
るいは塗膜等とされた。又、これらのフィルム、皮膜あ
るいは塗膜等の樹脂成形品中に含まれる粉の組成分の一
部を溶出することにより、このフィルム、皮膜あるいは
塗膜等の面に数ミクロンよりも微細な多数の孔を設ける
ことができる。又、塗装皮膜の場合の塗布皮膜は、 0
.002 μm以下であっても良く、この塗膜の面も平
滑とされた。
例3 前記lOμ直よりも細かい範囲のセルロース系素材の粉
(以下単に粉と施す。)粉を含む溶剤を用いてポリウレ
タン樹脂フィルムを作り、このフィルムを織編布の面に
転写した。
10μmよりも微細な粉     15瓜量部トルエン
            70重量部ポリウレタン樹脂
固形分    30重量部この樹脂溶液を離型紙の面に
ドクターナイフコーティング法により0.008m11
+の厚さで塗着し、これを乾燥した後に該離型紙より剥
ぎとって厚さ0.008mmのフィルムを作った。
又、このフィルムを引き剥すことなく 1.5mm厚の
不織布の面に接着しながら前記離型紙を剥ぎとフで不織
布の面にフィルムスキン層を作り出した。
尚、前記の粉の混入量を3重量部〜30重量部の間で各
5重量部づつ増しながらフィルムを作ったところ、前記
例3の割合で粉を3重量部としたところ作り出されたフ
ィルム面の光沢が良好で、充分な耐摩性を有している反
面、接触時のベタつき感があった。又、35重量部の粉
を配合したフィルム面はセルロース系素材特有の接触抵
抗と良好な風合いがある反面、耐摩耗性に難があり、表
面がザラつき易くフィルム面に強い力が作用した場合に
、このフィルム面にシワよれを生じ、又前記のフィルム
をラミネートした製品では、表面がヨした状態で下地の
生地面が一部露出することがあった。従って、前記の粉
の配合量は3〜30重量部が最適である。しかしながら
、フィルムの成形樹脂の種別、使用溶剤の配合量及び成
形条件等によって前記の粉の配合量を更に変更すること
もできる。
例4 ト ル エ ン         70重量部10μI
よりも微細な粉     15瓜量部ポリ塩化ビニル樹
脂      30重量部この例4で作り出された塩ビ
フィルムでは木質様の風合があり、しかも柔軟性が増し
、通例の塩ビフィルムに比し良好な肌触り感があり、吸
湿機能がもたらされた。又前記配合量によってフィルム
、皮膜の形成と、塗料とが作り出された。
例5 ト  ル  エ  ン               
   70重量部10μmよりも徹細な粉     1
5重量部アクリル樹M         30重量部こ
の例5の配合比率で作り出されたフィルムは例4のフィ
ルムに比して耐候性に優れており、耐摩耗性が良好であ
るにも拘らず接触時のベタつき感がない特長を有し、フ
ィルム面の光沢も良好であった。又、この配合比率から
なる樹脂溶液で皮膜を形成し、又塗料として塗膜を形成
したところ同様に例4で作られた皮膜ないしは塗膜に比
べて耐摩耗性に優れ、且つ吸湿機能を有する皮膜ないし
は塗膜とされた。
例6 ト ル エ ン          70重量部10μ
mよりも微細な粉     15重量部ポリ塩化ビニル
樹脂      15重量部アクリル樹脂      
   15重量部この例6の配合比率で作り出されたフ
ィルムは前記例5のフィルムに比し耐摩耗性に劣る傾向
を示したが肌触りと風合とが良く、ラミネート時の接着
性が良好であった。又、この配合比率からなる樹脂溶液
を用いて形成した皮膜及び、例6の樹脂溶液を含む塗料
を用いて形成した塗膜は吸湿性と、接触抵抗とが良好で
適度の肌触り感があった。
例フ トルエン中でセルロース系素材を粉砕し、この粉砕粉を
有するトルエンに二液反応タイプのウレタン塗料のポリ
エステルを配合し、その後イソシアネートを添加配合し
てスプレーガンで膜厚0.002m111の塗膜を得た
この塗膜は艶消し効果に優れ、手に触れたときの風合い
はベトつき感がなく良好であった。この実施例では、二
液反応型ウレタン樹脂塗料中のポリエステルと粉との合
計重量に対する粉の量を10〜40重量%の範囲とした
例8 液状ポリウレタン樹脂液(無黄変−波型ポリウレタン、
不揮発分30%)をメチルエチルケトンの混合剤を用い
て20〜50 poise (25℃)に調整し、この
ウレタン樹脂100重量部中に粉50重量部をトルエン
と共に混合し、100poise  (25℃)となる
ように攪拌混合した。
この混合物をPVC板にスプレーガンで吹きつけ100
℃で1分間乾燥したところ吸湿性の良好な、しかも艶消
し効果の高い塗膜が得られた。
例9 ウレタン樹脂100重工部中に粉40重量部を含む溶剤
を配合して得られた混合液を離型紙上にコーティングし
、乾燥後得られた0、00f1mmの厚さのフィルムを
織物基材に転写して張り合せた。このようにして作り出
された織物の表面はベトつき感がなく、感触にも優れ木
質様の風合を有していた。
例10 離型紙上に粉を含む一液型ウレタン樹脂(粉含有のメチ
ルエチルケトンを溶剤とした不揮発分30重量%の混合
液)をコンマロールで塗布、乾燥し、更に、このコーテ
ィング層の上に、粉を含む二液型ウレタン樹脂(粉含有
のメチルエチルケトンを溶剤とした不揮発分50重量%
の混合液)を塗布、乾燥して積層皮膜を作り、この積層
皮膜を離型紙から引き剥すようにして不織布の面にラミ
ネート接着した。このラミネートフィルムの面を有する
不織布の表面のベトつき感はなく、細粉を含まないラミ
ネート接着と同様の接着強度が得られた。
(効果) 本発明に係るセルロース系素材の粉砕方法では、セルロ
ース系素材が溶剤によって夫々に分離された状態で粉砕
されることから、粉砕粉相互が直接々触して融着し合う
ことがなく、粉砕に伴って作り出された粉に多毛状の繊
毛を生ずることがない。
このことからセルロース系素材の粉砕が容易になされ、
しかも粉砕粉が粒状とされた。
又、セルロース系素材の粉砕に際して磨砕あるいは衝撃
粉砕に伴う熱の発生が無く、熱変化に伴うセルロース系
素材相互の融着あるいは品質劣化の不都合を生ずること
がない。
更に、溶剤で覆われた状態で粉砕されることから、粉砕
の過程においてセルロース系素材が乾燥したり、膨潤し
たりすることがない。このことからセルロース系素材の
乾燥に伴う親水性の阻害が無く、又膨潤に伴って粉砕が
阻害される不都合もない。
これらのことがら粒径が10μmよりも微細な範囲に属
する粉を確実に、しかも短時間で効率良く作り出すこと
ができた。
更に、この微細な粒状に粉砕された粉が溶剤中に懸濁状
に分散されていることからこれらの粉が綿状に絡み合う
ことが無く、フィルム、シートあるいは皮膜等の成形樹
脂との配合が円滑、容易とされ、これらの樹脂混合液中
に前記の粉が均一に分散される特長を有している。
又、か\る特長は、溶剤により粉砕された粉を、この溶
剤と共に塗料成分とした場合でも同様である。
従って、以上の10μmよりも微細な範囲に属する粉を
含む樹脂混合液あるいは塗料を用いてフィルム、皮膜あ
るいは塗膜を形成した場合、これらのフィルム、皮膜あ
るいは塗膜中に前記の粉が均一に分散された状態で、こ
れらのフィルム等が形成される。このことから、これら
のフィルム等にセルロース系素材特有の吸放湿性及び用
台と適度の接触抵抗、及び硬さがもたらされると共に静
電気の帯電が防止される特長を有している。
又、これらのフィルム、シート、皮膜ないしは塗膜に含
まれる前記の粉の粒径が10μmよりも微細であること
から、これらのフィルム、シート、皮膜ないしは塗膜を
薄く形成することが可能とされた。特にフィルムないし
は皮膜としては0.00[immの厚さのものが、又塗
膜としては0.002+amの厚さのものが作られ、そ
のいずれにおいても形成されたフィルム、皮膜あるいは
塗膜の面から混入籾が浮き出したり、突き出したりする
ことがなく、肌触りが良好で木質様の滑らかな面とされ
た。
又、形成されるフィルム、皮膜あるいは塗膜の面に前記
の粉が均一に露呈していることから、これらのフィルム
、皮膜あるいは塗膜の面に吸着性が効果的にもたらされ
、良好な肌触り感がもたらされる。
又、以上で形成されたフィルム、皮膜あるいは塗膜の面
にサンディング処理を施した場合、フィルム等に含まれ
ている前記の粉の有する吸湿機能、耐水透湿機能と、良
好な肌触り感及び木質様の風合いが更に助長される。
本発明に係るセルロース系素材の粉砕方法と、この粉砕
方法によりて得られる粉を用いたフィルム、皮膜並びに
塗料は以上における特長ある内容から木質様の表装材と
して各種の家具あるいは鞄等の身の回り用品ないしは自
動車の内装材等として用いられる他、静電気を帯びない
特性をいかして各種の電子機器と、これらのオペレータ
ー用のキーボード等として用いられる。
又、以上の粉を有するフィルム及び皮膜並びに塗料は、
これらの粉を含まない通例のフィルムの成形方法あるい
は皮膜の形成方法ないしは塗膜の形成方法と同一の方法
ないしは手法で作り出したり、用いたりすることができ
、日常前の回りにある全ての商品、特に家具類の成形な
いしは表面化粧材等の手段として用いることができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、粉又は粒又は短繊維状をなすセルロース系素材がジ
    メチルフォルムアミド、トルエン等の溶剤を媒体とした
    湿式粉砕により粉砕され、この粉砕粉が10ミクロンよ
    りも微細な粒径とされていることを特徴とするセルロー
    ス系素材の粉砕方法。 2、分級されて50ミクロン未満の粒径の粉又は粒又は
    短繊維状のセルロース系素材が全重量の少なくとも90
    重量%以上とされ、且つ該分級粉又は粒又は短繊維がジ
    メチルフォルムアミド、トルエン等の溶剤を媒体とした
    湿式粉砕により粉砕され、この粉砕粉が10ミクロンよ
    りも微細な粒径とされていることを特徴とするセルロー
    ス系素材の粉砕方法。3、粉又は粒又は短繊維状をなす
    セルロース系素材がジメチルフォルムアミド、トルエン
    等の溶剤を媒体とした湿式粉砕により粉砕され、この粉
    砕粉が10ミクロンよりも微細な粒径とされていると共
    に、この溶剤に含まれた粉砕粉が形成樹脂フィルム組成
    分の一部とされていることを特徴とする樹脂フィルム。 4、粉又は粒又は短繊維状をなすセルロース系素材がジ
    メチルフォルムアミド、トルエン等の溶剤を媒体とした
    湿式粉砕により粉砕され、この粉砕粉が10ミクロンよ
    りも微細な粒径とされていると共に、この溶剤に含まれ
    た粉砕粉が形成樹脂皮膜組成分の一部とされていること
    を特徴とする樹脂皮膜。 5、粉又は粒又は短繊維状状をなすセルロース系素材が
    ジメチルフォルムアミド、トルエン等の溶剤を媒体とし
    た湿式粉砕により粉砕され、この粉砕粉が10ミクロン
    よりも微細な粒径とされていると共に、この溶剤に含ま
    れた粉砕粉が塗料成分の一部とされていることを特徴と
    する塗料。
JP12302588A 1988-05-21 1988-05-21 セルロース系素材の粉砕方法、樹脂フィルム並びに樹脂皮膜及び塗料 Pending JPH01293144A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12302588A JPH01293144A (ja) 1988-05-21 1988-05-21 セルロース系素材の粉砕方法、樹脂フィルム並びに樹脂皮膜及び塗料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12302588A JPH01293144A (ja) 1988-05-21 1988-05-21 セルロース系素材の粉砕方法、樹脂フィルム並びに樹脂皮膜及び塗料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH01293144A true JPH01293144A (ja) 1989-11-27

Family

ID=14850354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12302588A Pending JPH01293144A (ja) 1988-05-21 1988-05-21 セルロース系素材の粉砕方法、樹脂フィルム並びに樹脂皮膜及び塗料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH01293144A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03152130A (ja) * 1989-11-07 1991-06-28 Daicel Chem Ind Ltd 粉粒体状の微小繊維材料及びその製造方法
US5123962A (en) * 1989-08-17 1992-06-23 Asahi Kasei Kogyo K.K. Finely divided suspension of cellulosic material
WO1994028056A1 (en) * 1993-05-24 1994-12-08 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Product containing fine powder of natural organic substance
JPH0741502A (ja) * 1993-07-27 1995-02-10 Agency Of Ind Science & Technol 微粒子天然高分子の新規な製造方法
JP2004115700A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Nippon Paper Industries Co Ltd 粉末状セルロースおよびその製造法
JP2009274336A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Nitto Denko Corp 半導体素子封止用樹脂組成物の製造方法
JP2016221425A (ja) * 2015-05-27 2016-12-28 国立大学法人信州大学 結晶性バイオファイバーの粉砕方法、並びに、バイオナノウイスカー含有粉末及びその製造方法
WO2020004625A1 (ja) * 2018-06-28 2020-01-02 日清ファルマ株式会社 セルロース微粉砕物の製造方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5123962A (en) * 1989-08-17 1992-06-23 Asahi Kasei Kogyo K.K. Finely divided suspension of cellulosic material
JPH03152130A (ja) * 1989-11-07 1991-06-28 Daicel Chem Ind Ltd 粉粒体状の微小繊維材料及びその製造方法
WO1994028056A1 (en) * 1993-05-24 1994-12-08 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Product containing fine powder of natural organic substance
JPH0741502A (ja) * 1993-07-27 1995-02-10 Agency Of Ind Science & Technol 微粒子天然高分子の新規な製造方法
JP2004115700A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Nippon Paper Industries Co Ltd 粉末状セルロースおよびその製造法
JP4581320B2 (ja) * 2002-09-27 2010-11-17 日本製紙株式会社 粉末状セルロースおよびその製造法
JP2009274336A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Nitto Denko Corp 半導体素子封止用樹脂組成物の製造方法
JP2016221425A (ja) * 2015-05-27 2016-12-28 国立大学法人信州大学 結晶性バイオファイバーの粉砕方法、並びに、バイオナノウイスカー含有粉末及びその製造方法
WO2020004625A1 (ja) * 2018-06-28 2020-01-02 日清ファルマ株式会社 セルロース微粉砕物の製造方法
JPWO2020004625A1 (ja) * 2018-06-28 2021-08-02 日清ファルマ株式会社 セルロース微粉砕物の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2069074C (en) Wood meal and method of manufacturing the same
JPH01293144A (ja) セルロース系素材の粉砕方法、樹脂フィルム並びに樹脂皮膜及び塗料
US3965056A (en) Adhesive extended composition
JP2018103482A (ja) 木質ボードの製造方法
JP2599287B2 (ja) 絹の粉砕方法
WO2012070616A1 (ja) マトリックス混練用植物繊維複合材料の製造方法
JP2599286B2 (ja) ゼラチンの粉砕方法
JP2006307400A (ja) 液状リグノセルロースとその製造方法および用途
JP2935705B2 (ja) 粒状皮革粉及びその製造方法
JP2673881B2 (ja) 樹脂フィルム
JP2751050B2 (ja) 樹脂皮膜
JP2564156B2 (ja) 革粉と樹脂とから成形されるフィルム、シ−ト又は塗膜
JP2599285B2 (ja) ゼラチンの粉砕方法
JP2751049B2 (ja) 樹脂フィルム
JP2673880B2 (ja) 樹脂フィルム
JPH01293143A (ja) ゼラチン及び絹の粉砕方法、樹脂フィルム並びに樹脂皮膜及び塗料
JP2819120B2 (ja) 塗 料
US3663673A (en) Process for making a bagasse pith composite structure
JPH01297478A (ja) ゼラチンの粉砕方法、樹脂フィルム並びに樹脂皮膜及び塗料
JPH0920880A (ja) 樹脂皮膜
US5225536A (en) Particles of gelatin and amino acid to be blended in resins
TWI272169B (en) Composite wooden powder made of wooden powder material and method for making same
JPH0920829A (ja) 塗 料
JPH09118846A (ja) 樹脂皮膜
JPH04224902A (ja) 木粉の成形方法及び木粉塗料