JPH0127976B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0127976B2
JPH0127976B2 JP57035566A JP3556682A JPH0127976B2 JP H0127976 B2 JPH0127976 B2 JP H0127976B2 JP 57035566 A JP57035566 A JP 57035566A JP 3556682 A JP3556682 A JP 3556682A JP H0127976 B2 JPH0127976 B2 JP H0127976B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inorganic oxide
silica
hydrolyzable
solution
periodic table
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP57035566A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58156524A (ja
Inventor
Shigeki Yuasa
Koji Kusumoto
Namihiro Okabayashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP57035566A priority Critical patent/JPS58156524A/ja
Publication of JPS58156524A publication Critical patent/JPS58156524A/ja
Publication of JPH0127976B2 publication Critical patent/JPH0127976B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規なシリカと周期律表第族(以下
第族と略記する)の金属酸化物とを主な構成成
分とする球形状の無機酸化物及びその製造方法に
関する。 従来シリカと第族の金属酸化物とを主な構成
成分とする無機酸化物は知られているが、その形
状は不定形であつて球形状のものについては知ら
れていない。またその製法も公知の方法はシリカ
と第族の金属酸化物を混合し、該混合物を融点
以上の高温で溶解しガラス状物を得て、該ガラス
状物を粉砕する方法であつた。そのために形状が
前記した様に不定形であるばかりでなく粒度分布
は著しく広いもので、限られた用途にしか使用出
来なかつた。また別の製法として、アルコキシシ
ランと第族の金属のアルコラートとを混合し、
これを加水分解することで寒天状のゲルを得て、
該寒天状物を焼成することでシリカと第族の金
属酸化物を得ることが知られている。この方法は
寒天状のゲルを板状にしたり、繊維状にしたりす
ることで限られた形状に変えることが出来る点で
前記方法に比べればすぐれている。しかしながら
かかる製法を採用しても形状が球形状の、特に粒
子径が小さい例えば0.1〜1.0μmの粒子径が揃つた
無機酸化物を得ることは出来なかつた。従つて球
形状の粒子径が揃つたシリカと第族の金属酸化
物とよりなる無機酸化物を得ることは大きな技術
課題であつた。 従つて本発明の目的はシリカと第族の金属酸
化物とを主な構成成分とし球形状の無機酸化物及
びその製造方法を提供することにある。 また本発明の目的は粒子径が0.1〜1.0μmの範囲
にあり、粒度分布が非常に揃つた無機酸化物及び
その製造方法を提供するものである。 更にまた本発明の他の目的は複合材の補強材と
して用いる場合、複合材の機械的強度、表面硬度
を高めるだけでなく透明性および表面滑沢性の良
好な性状を付与したシリカと第族の金属酸化物
とを主な構成成分とする球形状の無機酸化物及び
その製造方法を提供するにある。 更に本発明の他の目的は以下の詳細な説明で自
ら明らかになるであろう。 本発明者等はかかる多くの技術課題を解決すべ
く鋭意研究を重ねた結果、シリカと第族の金属
酸化物を主な構成成分とし、形状が球形状の無機
酸化物の製造に成功し、ここに提案するに至つ
た。 本発明の無機酸化物はシリカのシリコン原子と
第族の金属酸化物例えば酸化アルミニウム、酸
化イツトリウム、酸化インジウム、酸化ホウ素、
酸化ランタン等が酸素を仲介に結合しており、主
にシリカと第族の金属酸化物とがその構成成分
となつている。そして上記第族の金属酸化物
(以下単に一般式M2O3(但しMは第族の金属)
で表示する場合もある)の構成比率は得られる無
機酸化物の形状に大きな影響を与える。勿論
M2O3の種類、製造方法、製造条件等によつてそ
の構成比率が形状に与える影響は変つて来るが一
般に球形状の無機酸化物を得ようとする場合は
M2O3の構成比率を20モル%以下におさえるのが
好ましく、特に0.01〜15モル%の範囲のM2O3
構成比率を選択するときは粒子径が揃つた真球に
近いものとなる。該M2O3の構成比率は化学分析
することによつて確認出来るがM2O3の種類によ
つては螢光X線分析によつて確認出来るものもあ
る。しかし通常は原料比から理論的な計算で算出
されたものと大差を生じないので、製造原料比が
明らかな場合は該原料比より算出することも出来
る。 本発明の無機酸化物はシリカとM2O3との構成
成分が一般には化学的に結合して存在するもので
これらの構成成分を物理的に分離することは出来
ない。また両成分が化学的に結合していることは
通常無機酸化物の屈折率を測定することで確認す
ることが出来る。例えば無機酸化物の屈折率がそ
の構成成分それぞれの屈折率の間にありM2O3
成分例えばAl2O3が増加すると供にシリカ単独の
屈折率より高くなる事から確認することが出来
る。 本発明の無機酸化物は走査型又は透過型の電子
顕微鏡写真をとることにより、その形状、粒子
径、粒度分布等についての測定を行うことが出来
る。また一般に本発明の無機酸化物はその粒子径
が小さく例えば0.1〜1.0μmの範囲のもので、その
粒度分布は著しく揃つたものである。例えば粒子
径の標準偏差値は1.30以下のものとすることも可
能である。 本発明で提供するシリカとM2O3とを主な構成
成分とする無機酸化物は比表面積が100m2/g以
上、一般には100〜200m2/gの範囲のものと、比
表面積が100m2/g未満、一般には1〜50m2/g
の範囲のものとがある。詳しくは後述するが両成
分の原料をアルカリ性溶媒中で反応させ、加水分
解することによつて得た無機酸化物は比表面積が
一般に100m2/g以上の大きいものである。かか
る無機酸化物を500℃以上の温度一般には500〜
1300℃程度の温度で焼成すれば無機酸化物の比表
面積は小さくなり100m2/g未満となる。しかし
ながらいずれの無機酸化物にあつてもその構成成
分及び形状はほぼ同一の構成比及び球形状を呈す
る。 本発明の無機酸化物はそのほとんどが非晶質或
いは非晶質と一部結晶質との混合物であるが
M2O3の種類によつては結晶質の混合物として製
造される。一般にこれらの判定は本発明の無機酸
化物をX線分析又は屈折率測定等の手段で分析す
ることによつて確認することが出来る。 また本発明の無機酸化物はその表面に−OH基
を結合して有するもので該OH基の量はアルカリ
中和法の測定で確認することが出来る。一般に前
記比表面積が大きい即ち焼成前のものは1.0〜
2.0mmol/gの範囲で、また比表面積が小さいも
の即ち焼成後のものは0.01〜0.10mmol/gの範
囲でOH基を有する場合が多い。 更にまた本発明の無機酸化物の比重及び屈折率
はそれぞれ、M2O3の種類と構成比率によつて異
なるので一概に表示することが出来ない。最も一
般的には比重が1.20〜3.00、屈折率が1.35〜1.55
の範囲のものが多い。 本発明の無機酸化物は前記したようにその形状
が球形状である点で最も特徴的な用途を有する。
例えば歯科用充填剤として本発明の無機充填剤を
用いる場合は粉体の充填率を著しく高くすること
が出来、その結果、歯科用充填剤の機械的強度及
び表面硬度を高めうるだけでなく、透明性、表面
滑沢性が著しく改善されるという実用上の著しく
有用な効果を発揮する。また上記の他に本発明の
無機酸化物は触媒、触媒担体、焼結材、顔料、無
機イオン交換体、吸着剤等の広い用途に好適に使
用される。 本発明の無機酸化物は前記した種々の性状を有
するので種々の用途に使用されるが、その製法は
前記性状を与える方法である限り特に限定される
ものではない。最も代表的な方法について以下詳
細に説明する。 (1) 加水分解可能な有機珪素化合物と加水分解可
能な第族金属の有機化合物とを含む混合溶液
を、該有機珪素化合物及び第族金属の有機化
合物は溶解するが反応生成物は実質的に溶解し
ないアルカリ性溶媒中に添加し、加水分解を行
い、反応生成物を析出させる方法がある。 上記加水分解可能な有機珪素化合物は種々あ
るが、工業的に入手しやすいものとして例えば
一般式Si(OR)4で示されるアルコキシシラン又
はアルコキシシランを部分的に加水分解して得
られる低縮合物が特に限定されず使用される。
該一般式中のRはアルキル基で一般にはメチル
基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基等の
低級アルキル基が好適に使用される。これらの
アルコキシシランおよびその低縮合物は市販品
をそのまま又は蒸留精製して用いればよい。 またもう一つの原料である加水分解可能な第
族金属の有機化合物は一般式M(OR′)(但し
R′はアルキル基)で表示される。金属アルコ
キシド化合物又は上記一般式中の一つ又は二つ
のアルコキシド基(OR′)がカルボキシル基あ
るいはβ−ジカルボニル基で置換された化合物
が好ましい。ここでMは第族の金属で、具体
的には例えばアルミニウム、ホウ素、イツトリ
ウム、ガリウム、スカンジウム、ランタン又は
インジウムが好適に使用される。本発明に於い
て一般に好適に使用される上記化合物を具体的
に例示すると、 Al(O―isoC3H73、 Al(O―nC4H93、 Al(O―secC4H93、 Al(O―nC4H9)(O―isoC3H72 等の有機アルミニウム化合物及び上記Alに代
つて、B、Ga、Sc、La、Y及びlnで代替した
有機金属化合物等である。 本発明に於ける前記アルコキシシラン又はそ
の低縮合物と前記有機化合物とは予め混合し、
混合溶液として調製する。上記混合溶液の溶媒
は前記原料を溶解するものであれば特に限定さ
れず使用出来るが、後述する反応性、操作性、
入手が容易な事等の理由で一般にはメタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル等のアルコール溶媒が好適に用いられる。ま
たジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル
溶媒、酢酸エチルなどのエステル溶媒等の有機
溶媒を上記アルコール性溶媒に一部混合して用
いる事もできる。また前記原料はそれぞれ別々
に溶媒に溶解しておき該溶媒を混合するのが一
般的であるが、一方の原料を溶解した溶媒中に
他の原料を添加し溶解し混合溶液とすることも
出来る。更にまた前記原料を溶解した溶液の濃
度は一般に低い方が好ましいが、低くすぎると
溶媒の使用量が著しく増大するし、濃度が高す
ぎると反応の制御が難しくなつたり取扱が不便
になるので、これらを勘案して適宜決定すれば
よい。一般には原料濃度が50重量%以下好まし
くは5〜50重量%の範囲の濃度として使用する
のが最も好ましい。 本発明の無機酸化物を球形状にするためには
一般に前記原料混合溶液中の珪素(Si)と第
族金属(M)との混合比を制御すると好適であ
る。該混合比(モル比)は原料の種類、反応条
件等によつて異なり一概に限定出来ないが、一
般には次の範囲から選べばよい。即ちM/Si+M ≦0.3、好ましくは、M/Si+M≦0.2となるように 選べば好適である。 上記混合比の選択によつて本発明で得られる
無機酸化物はほぼ球形で粒子径が揃つたものが
得られるが、該酸化物の生成に反応時間を極端
に長時間必要としたり、生成が生じ難い金属の
種類、例えばホウ素、イツトリウム等にあつて
は混合液中に少量の水を添加することによつて
反応を速やかに完結出来る。また上記混合液
を、例えば50〜120℃の範囲で数分〜数時間加
熱還流することによつても反応は速やかに完結
さすことが出来る。例えば原料混合溶液中の水
は溶媒に含まれて来たり、或いは原料の有機珪
素化合物を加水分解するため積極的に添加され
るものであるが、該水の量が多すぎると無機酸
化物を球形状にするのは一般に難しく得られる
無機酸化物の形状は不定形となる傾向がある。
従つて球形状の無機酸化物を得るためには前記
混合溶液中の水の量は少ない方が好ましく一般
にはH2O/M≧1.0好ましくはH2O/M≧2.0で且つ H2O/Si≦4好ましくはH2O/Si≦1.0の条件を満足 するように選べば良好である。 上記条件が無機酸化物の生成にどのような作
用を及ぼすのか現在なお明確ではないが、該無
機酸化物の生成時には中間体としてアルコキシ
シランのオリゴマーが存在している必要がある
ものと推定している。この現象は次ぎの事実か
らも推定しうる。即ち、例えばテトラエチルシ
リケート(Si(Oεt)4)に水を加えて加水分解す
ると、加水分解直後に於いては次ぎのようなシ
ラノール基を有する中間体が存在することをガ
スクロマトグラフイー等の分析手段で確認出来
る。
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】 上記中間体は反応性に富み、相互に或いは他
のエチルシリケートと反応して脱アルコール反
応で高縮合体を形成し、消滅する。そして前記
中間体の生成量が適当な場合に最終反応生成物
である無機酸化物は球形状となる。出発原料と
して市販のテトラエチルシリケートを蒸留した
ものを用いる場合は所定量の水を添加後例えば
25℃で2時間〜3時間、60℃では数分〜10分程
度で目的とする中間体が得られるが加水分解し
にくい原料にあつては加水分解促進剤例えば塩
酸、硝酸等の鉱酸或いはイオン交換樹脂などを
添加することによつて加水分解を促進させるこ
とができる。上記加水分解促進剤を添加する場
合は該加水分解促進剤の添加量によつて加水分
解速度が異なるので予め適度に加水分解をうけ
る反応条件を決定しておけばよい。従つて前記
原料混合溶液中の水の量即ちテトラエチルシリ
ケートの加水分解をさせるための水の量が得ら
れる無機酸化物の形状即ち球形状か否かに大き
な影響をもつことは上記結果からも明白であろ
う。 前記原料混合溶液中のMとSiとの存在比率は
得られる無機酸化物の屈折率に影響を与える。
従つて屈折率の変化を必要とする場合は上記比
率を制御すればよい。 前記原料混合物は撹拌又は静置することによ
り、有機珪素化合物の一部は更に加水分解さ
れ、第族金属の有機化合物と反応すると考え
られる。なぜならば後述するアルカリ性溶媒中
に有機珪素化合物を溶解した溶液と第族金属
の有機化合物を溶解した溶液とを予め混合調製
することなくそれぞれ別々に添加反応させても
無機酸化物特に球形状のものを得ることは出来
ない。従つて本発明の無機酸化物の製造にあつ
ては予め両原料を混合した溶液を調製すること
が必要である。該混合溶液の調製条件は特に限
定されないが両原料を均一に分散させ反応させ
るために一般には0〜80℃で数分〜数時間撹拌
下又は静置して調製するのが好ましい。 以上のように調製した原料混合溶液は次い
で、該両原料は溶解するが無機酸化物は実質的
に溶解しないアルカリ性溶媒中に添加しシリカ
と第族の金属酸化物とを主な構成成分とする
無機酸化物を析出させるのである。該両原料は
溶解するが生成する無機酸化物は実質的に溶解
しない溶媒は特に限定されず公知の有機溶媒が
使用される。一般に好適に使用される溶媒は前
記有機珪素化合物及び第族金属の有機化合物
の溶媒として記載したものと同じアルコール性
溶媒、又はエーテル溶媒、エステル溶媒等の有
機溶媒を前記アルコール性溶媒に一部添加した
混合溶媒と水とよりなる含水溶媒である。上記
含水溶媒は前記したようにアルカリ性であるこ
とが必要である。該アルカリ性にするためには
公知の化合物が使用出来るが一般にはアンモニ
アが最も好適に使用される。 本発明の無機酸化物の形状特に球形状物の粒
子径は前記有機溶媒の種類、水の量、アルカリ
濃度等の要因によつて影響をうけるので予め適
宜これらの条件を決定しておくのが好ましい。
一般にはアルカリ性溶媒のアルカリ濃度は1.0
〜10mole/の範囲で選択するのが好ましく、
アルカリ濃度が高い程得られる無機酸化物の粒
子径は大きくなる傾向がある。また該アルカリ
性溶媒中の水の量は加水分解をより促進させて
無機酸化物を生成させるために必要とするもの
で、一般には0.5〜50mole/の範囲から選ぶ
のが好適である。該水の濃度は一般に高い程得
られる無機酸化物の粒子径は大きくなる傾向が
ある。更にまた無機酸化物の粒子径が影響をう
ける他の要因は前記有機溶媒の種類であり、一
般には炭素原子数の数が多くなれば得られる無
機酸化物の粒子径は大きくなる傾向がある。 前記アルカリ性溶媒中に原料混合溶液を添加
する方法は特に限定されないが一般には少量づ
つ長時間かけて添加するのが好ましく、通常数
分〜数時間の範囲で実施すればよい。また反応
温度は種々の条件によつて異なり一概に限定す
ることが出来ないが通常は大気圧下0℃〜40℃
好ましくは10〜30℃程度で実施すればよい。上
記反応はまた減圧下或いは加圧下で実施するこ
とも出来るが大気圧下で十分に進行するので常
圧で実施すればよい。 以下の反応操作によつて析出する生成物は分
離後乾燥すればよい。このようにして得られた
無機酸化物は前記したようにシリカとM2O3
を主な構成成分とし、比表面積が100m2/g以
上を有するものである。そして前記のような
種々の条件を選ぶことにより球形状の一般に粒
子径が0.1〜1.0μmの範囲で、粒子径の標準偏差
値が1.30以下と云うすぐれた粒度分布を有する
無機酸化物である。 (2) 前記(1)の方法においてアルカリ性溶媒中に予
め沈澱析出のための核となるシリカ重合体から
なる種子を存在させておき、しかるのちに前記
(1)と同様な反応を行い無機酸化物を得る方法が
ある。 上記方法における種子はシリカ重合体からな
る粒子であれば特に限定されず用いられる。そ
してこの様な種子を存在せしめる方法は特に限
定されないが例えば既に粒子として分離された
ものを、アルカリ性溶媒中に分散せしめる方法
あるいは、アルカリ性溶媒中で生成せしめその
まま分離することなく種子として用いる方法が
好適に採用される。後者の方法について、更に
詳しく説明すると、予めアルコキシシラン又は
その低縮合物を更に加水分解する事により、ま
ずシリカ重合体からなる種子を生成させてお
き、該シリカ重合体の存在下に前記(1)と同様の
反応を行い無機酸化物を得る方法である。該ア
ルコキシシラン又はその低縮合物はこれらのア
ルコキシシランは溶解するが得られるシリカ重
合体は溶解しない溶媒中で加水分解されてシリ
カ重合体となる。該シリカ重合体は最終的に生
成する無機酸化物の核となるもので、必ずしも
上記溶媒中で沈澱物として肉眼で確認出来る程
の大きさとなる必要はなく、種子が生成してい
れば肉眼では確認出来ない程小さい粒子であつ
てもよい。またアルコキシシラン又はその低縮
合物からシリカ重合体を生成する方法は特に限
定されず公知の加水分解方法が採用出来る。例
えば前記(1)で説明したと同様のアルカリ性溶媒
中に前記(1)で説明したような特定量の水を存在
させ、アルコキシシラン又はその低縮合物を添
加すればよい。該アルコキシシラン又はその低
縮合物はそのまゝ添加してもよいが一般には前
記(1)で説明したような可溶性溶媒に溶解し、1
〜50重量%の濃度に調整して使用するのが好適
である。 上記シリカ重合体を生成させた後は前記(1)と
同じ操作で無機酸化物を析出させ、分離乾燥す
ればよい。このようにして得た無機酸化物はシ
リカを核にシリカとM2O3とを主成分とする無
機酸化物となるので得られる粒子径の粒度分布
は特に良好である。また得られる無機酸化物の
比表面積は100m2/g以上のもので、その粒径
は0.1〜1.0μm程度のものとなる。 (3) 加水分解可能な有機珪素化合物と加水分解可
能な周期律表第族金属の有機化合物とを含む
混合溶液を、該有機珪素化合物及び周期律表第
族金属の有機化合物は溶解するが反応生成物
は溶解しないアルカリ性溶媒中に添加し加水分
解を行い反応生成物を析出させ、次いで該反応
系に加水分解可能な有機珪素化合物を添加し加
水分解させて得る方法がある。 上記(3)の方法はシリカとM2O3とを主な構成
成分とする無機酸化物を析出させる操作までは
前記(1)と同じであるが、本方法では該無機酸化
物の沈澱を生成させた後、有機珪素化合物を添
加反応させるものである。該最後に反応させる
有機珪素化合物は前記原料として使用する一般
式Si(OR)4(但しRはアルキル基)で示される
アルコキシシラン又はその低縮合物が特に限定
されず使用しうる。また該析出物に該アルコキ
シシラン又はその低縮合物を反応させる方法は
特に限定されず公知の方法で実施出来る。例え
ば前記析出物を含むアルカリ性溶媒中に、また
は該析出物を分離後再度不溶性溶媒に分散させ
る方法で調製したスラリー溶液中にアルコキシ
シラン又はその低縮合物を溶解した溶液を添加
し反応させればよい。上記析出物の不溶性溶媒
及びアルコキシシランを溶解する溶液としては
前記原料を溶解するのに使用される溶媒と同種
のものが好適に使用される。またアルコキシシ
ラン又はその低縮合物を該析出物に反応させる
ためには該アルコキシシランが加水分解を受け
る必要があるので上記反応溶媒中には水の存在
が必要である。該水の量は前記(1)のシリカと
M2O3とを主な構成成分とする反応生成物を析
出させる場合の条件と同様である。また前記ア
ルコキシシラン又はその低縮合物を溶解した溶
媒を前記析出物が存在する溶液に添加反応させ
る時のアルコキシシラン濃度は低い方がよく一
般には50重量%以下好ましくは1〜30重量%で
使用するとよい。また上記アルコキシシラン溶
液の添加時間は添加する溶媒の量によつて異な
るが一般には数分〜数時間の範囲から選べばよ
い。勿論前記アルコキシシランを添加する場
合、溶媒に溶解することなくアルコキシシラン
を前記析出物が存在する溶媒中に直接添加反応
させることも出来るがこのような方法は工業的
に反応の制御が難しいので出来ればさけた方が
よい。 上記方法で得られる無機酸化物の析出は分離
乾燥すればよい。また上記無機酸化物はシリカ
とM2O3とを主な構成成分とし、その比表面積
が100m2/g以上のものである。しかしその製
法上から、無機酸化物は粒子表面層はシリカの
み又はシリカ含量の高い層で被われており、粒
子内部がシリカとM2O3とが結合した構成とな
つていると推定される。そして上記のようにし
て得られた無機酸化物は化学的にはシリカに近
い性質を有するものとなる。 (4) 前記(3)の方法においてアルカリ性溶媒中に前
記(2)の方法と同様に予めシリカ重合体からなる
種子を存在させておき、しかるのちに前記(3)と
同様な反応を行い無機酸化物を得る方法であ
る。 上記(4)の方法は前記(1),(2)及び(3)を組合せた
方法でこれらの反応に際して説明した条件がそ
のまゝ採用しうる。この方法で得られた無機酸
化物はシリカ重合体の種子を中心にシリカと第
族金属酸化物とを主として構成成分とする層
が存在し、表面には主としてシリカよりなる層
で被われた無機酸化物が存在する。また該無機
酸化物の比表面積は100m2/g以上の大きなも
ので、球状体にあつてはその粒子径も0.1〜
1.0μmの範囲のものでその粒子径の標準偏差値
が1.30以下のものを得ることが出来る。 以上の(1),(2),(3)及び(4)の方法で得られる無機
酸化物はいずれも白色ないし黄白色の無定形の粉
体を主体とするもので特に球形状の粒子体として
得られるものが有用である。このようにして得ら
れた無機酸化物は一般に前記したように比表面積
が100m2/g以上の大きいものであるので触媒、
触媒担体、吸着剤等の比表面積を必要とする分野
に好適に使用される。 本発明で提供する無機酸化物は上記(1)〜(4)の方
法で得られた生成物を焼成することにより、その
表面の−OH基を極端に少なくしたもので存在す
る。該焼成方法は特に限定されず公知の方法で
200〜1300℃或いはそれ以上の温度で焼成すれば
よい。該焼成することによつて無機酸化物の比表
面積は小さくなり500℃以上の温度で焼成すると
100m2/g未満の比表面積となる。また球形状の
無機酸化物を焼成すると約500℃以上の温度の場
合は一般に粒子径から真球として理論的に計算さ
れる比表面積とほゞ同等のものとなる場合が多
い。 上記焼成温度は粉体の構造を変化させる場合が
ある。例えば非晶質の前記無機酸化物が焼成によ
つて非晶質のまゝ存在したり、非晶質に一部結晶
質が混じつたものとなつたり、更には結晶質物質
が混在するようになる場合でさえある。 上記焼成後に得られる無機酸化剤はすぐれた性
状を有し、例えば歯科用充填剤の粉体成分として
すぐれたものとなる。 以下歯科用充填剤の粉体成分として使用した場
合の複合材について説明する。 例えば重合可能なビニルモノマー粒子径が0.1
〜1.0μmの範囲にある前記焼成後の球状粒子とよ
りなる複合材とするときすぐれた性状を示す。 上記複合材の1成分は重合可能なビニルモノマ
ーである。該ビニルモノマーは特に限定的ではな
く、一般に歯科用複合材として使用されている公
知なものが使用出来る。該ビニルモノマーとして
最も代表的なものはアクリル基及び/又はメタク
リル基を有する重合可能なビニルモノマーであ
る。具体的に上記アクリル基及び/又はメタクリ
ル基を有するビニルモノマーについて例示すると
例えば2,2―ビス〔4(2―ヒドロキシ―3―
メタクリルオキシプロポキシ)フエニル〕プロパ
ン、メチルメタクリレート、ビスメタクリロエト
キシフエニルプロパン、トリエチレングリコール
ジメクタリレート、ジエチレングリコールジメタ
クリレート、テトラメチロールトリアクリレー
ト、テトラメチロールメタントリメタクリレー
ト、トリメチロールエタントリメタクリレート等
が好適である。また下記の構造式で示されるウレ
タン構造を有するビニルモノマーも好適に使用さ
れる。 但し上記式中、R1,R2,R3及びR4は同種又は
異種のH又はCH3で、(―A)―は(―CH2)―6
【式】又は
【式】が好適である。 これらのビニルモノマーは歯科用材料としては
公知のものであるので必要に応じて単独で或いは
混合して使用すればよい。 前記複合材の他の成分は前記無機酸化物であ
る。前記無機酸化物は粒子径が0.1〜1.0μmの範囲
にある球状粒子で且つ該粒子径の分布の標準偏差
値が1.30以内にあるものを使用すると好適であ
る。上記粒子径、粒子形状及び粒子径の分布は歯
科用複合材に使用する限りいずれも非常に重要な
要因となる。例えば上記粒子径が0.1μmより小さ
い場合には重合可能なビニルモノマーと練和して
ペースト状の混合物とする際に粘度の上昇が著し
く、配合割合を増加させて粘度上昇を防ごうとす
れば操作性が悪化するので実質的に実用に供する
材料となり得ない。また該粒子径が1.0μmより大
きい場合は、ビニルモノマーの重合硬化後の樹脂
の耐摩耗性あるいは表面の滑沢性が低下し、更に
表面硬度も低下する等の欠陥があるため好ましく
ない。また粒子径の分布の標準偏差値が1.30より
大きくなると複合材の操作性が低下するので実用
に供する複合材とはなり得ない。更にまた前記無
機酸化物が前記粒子径0.1〜1.0μmの範囲で、粒子
径の分布の標準偏差が1.30以内の粒子であつて
も、該粒子の形状が球形状でなければ耐摩耗性、
表面の滑沢性、表面硬度等に於いて満足のいくも
のとはなり得ない。例えば歯和用修復材として上
記複合材を用いる場合には操作性が重要な要因と
なるばかりでなく、得られる硬化後の複合レジン
の機械的強度、耐摩耗性、表面の滑沢性等を十分
に良好に保持しなければならない。そのために一
般に前記無機酸化物の添加量は70〜90重量%の範
囲となるように選ぶのが好ましい。 また上記歯科用複合修復材として使用する場合
には一般に前記無機酸化物と重合可能なビニルモ
ノマーおよび重合促進剤(例えば第三級アミン化
合物)からなるペースト状混合物と無機酸化物と
ビニルモノマーおよび重合開始剤(例えばベンゾ
イルパーオキサイドの如き有機過酸化物)からな
るペースト状混合物とをそれぞれあらかじめ調製
しておき、修復操作の直前に両者を混練して硬化
させる方法が好適に用いられる。上記複合材を硬
化させた複合レンジは従来のものに比べて圧縮強
度等の機械的強度は劣ることなく、しかも耐摩耗
性あるいは表面の滑沢性に優れ、さらには表面硬
度が高く、表面研磨仕上げが非常に容易である上
に透過性が向上するという多くの優れた特徴を有
している。しかしこのような特徴があらわれる理
由については現在必ずしも明確ではないが、本発
明者等は次の様に考えている。即ち、第1に粒子
の形状が球形型でしかも粒子径の分布の標準偏差
値が1.30以内というような粒子径のそろつた無機
酸化物を用いる事によつて、従来の粒子径分布の
広いしかも形状の不揃いな充填剤を用いる場合に
比べて、硬化して得られる複合レジン中に無機酸
化物がより均一にしかも密に充填される事及び第
2にさらに粒子径の範囲が0.1〜1.0μmの範囲内で
あるものを用いる事により、粒子径が数十μmも
ある従来の無機充填剤を用いる場合に比べて、硬
化後の複合材レジンの研磨面は滑らかになり、逆
に数十nmの微細粒子を主成分とする超微粒子充
填剤を用いる場合に比べて充填剤の全比表面積が
小さく、従つて適当な操作性を有する条件下で充
填剤の充填量が多くできる事などの理由が考えら
れる。 以上の如く形状に起因する特徴の外に本発明に
よる充填材は、充填材自身の屈折率をビニルモノ
マーの重合体のそれと一致させる事が容易である
ので、該屈折率を一致することにより極めて透明
性に優れた複合レジンが得られる。 上記の複合材は前記特定の無機酸化物と重合可
能なビニルモノマーとを配合することにより、上
記したように従来予想し得なかつた数々のメリツ
トを発揮させるものである。前記複合材は重合可
能なビニルモノマー成分と特定の無機酸化物成分
との2成分の配合で前記メリツトを発揮するもの
であるが、これらの成分の他に一般に歯科用修復
材として使用される添加成分を必要に応じて添加
することも出来る。これらの添加成分の代表的な
ものは次のようなものがある。例えばラジカル重
合禁止剤、色合せのための着色顔料、紫外線吸収
剤などがある。 以下実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説
明するが、以下の実施例で利用した種々の性状の
測定は特にことわらない限り次ぎのようにして実
施した。 (1) 屈折率 試料の無機酸化物の屈折率と同じ屈折率の溶
媒を調製し、その溶媒の屈折率を試料の屈折率
とした。溶媒の調製方法としては、試料を溶媒
に懸濁させ、肉眼観察により透明に見えるよう
な溶媒の組成を一定温度下で調製した。使用し
た溶媒はペンタン、ヘキサン、シクロヘキサ
ン、トルエン、スチレンおよびヨウ化メチレン
等であり、溶媒の屈折率はアベの屈折計で測定
した。 (2) 表面OH基の数 試料の無機酸化物を2.00秤量し(Wgとする)
100mlの三角フラスコに入れ、0.05NのNaOH
水溶液を80ml加え、ゴム栓で密栓し12時間撹拌
しながら放置した。その後無機酸化物と溶液を
遠心分離機で分離し、この溶液から10mlをピペ
ツト採り、0.05NのHCl水溶液で中和滴定し
た。その中和に要するHCl水溶液をAmlとす
る。なお試料を入れずに同様な操作をし、その
中和に要するHCl水溶液をBmlとする。無機酸
化物の単位重量当りの表面―OH基の量
(Xmmole/g)は次式によつて算出される。 X=(B−A)×0.05×8/W (3) 比重 ピクノメーター法に従つて比重を測定した。 (4) 粒子径および粒子径分布の標準偏差値 粉体の走査型電所顕微鏡写真を撮り、その写
真の単位視野内に観察される粒子の数(n)、
および粒子径(直径xi)を求め、次式により算
出される。 但し (5) 比表面積 紫田化学器機工業(株)迅速表面測定装置SA―
1000を用いた。測定原理はBET法である。 (6) 複合材のペーストの調製および硬化方法 先ず、γ―メタクリロキシプロピルトリメト
キシシランによつて表面処理された非晶質シリ
カとビニルモノマーを所定の割合でメノウ乳鉢
に入れ均一なペーストとなるまで十分混練し
た。次いで該ペーストを二等分し、一方のペー
ストにはさらに重合促進剤を加え十分混合した
(これをペーストAとする)。また他方のペース
トには有機過酸化物触媒を加え十分混合した
(これをペーストBとする)。次にペーストA及
びペーストBの等量を約30秒間混練し、型枠に
充填し硬化させた。 (7) 圧縮強度 ペーストA及びペーストBを混合して、室温
で30分間重合させた後、37℃、水中24時間浸漬
したものを試験片とした。その大きさ、形状は
直径6mm、高さ12mmの円柱状のものである。こ
の試験片を試験機(東洋ボードウイン製UTM
―5T)に装着し、クロスヘツドスピード10
mm/minで圧縮強度を測定した。 (8) 曲げ強度 ペーストA及びペーストBを混合して室温で
30分間重合させた後、37℃、水中24時間浸漬し
たものを試験片とした。その大きさ、形状は2
×2×25mmの角柱状のものである。曲げ試験は
支点間距離20mmの曲げ試験装置を東洋ボードウ
イン製UTM―5Tに装着して行ない、クロスヘ
ツドスピード0.5mm/minとした。 (9) 歯ブラシ摩耗澄深さ、および表面粗さ ペーストA及びペーストBを混合して室温で
30分間重合させた後、37℃、水中24時間浸漬し
たものを試験片とした。その大きさ、形状は
1.5×10×10mmの板状のものである。試験片を
荷重400gで歯ブラシで1500m摩耗した後、表
面粗さ計(サーフコムA―100)で十点平均あ
らさを求めた。又摩耗深さは摩耗重量を複合レ
ジンの密度で除して求めた。 (10) 表面硬度 ペーストA及びペーストBを混合して室温で
30分間重合させた後、37℃、水中24時間浸漬し
たものを試験片とした。その大きさ、形状は
2.5×10mmの円板状のものである。測定はミク
ロブリネル硬さ試験を用いた。 また実施例で使用した略記は特に記さない限
り次の通りである。 なお表1〜16の無機酸化物の焼成時間は特に
記さない限り1時間とした。 AM;非晶質、AM+θ;非晶質とθ−アル
ミナの混在EtOH;エタノール、IPA;イソプ
ロパノール、MeOH;メタノール、BuOH;
ブタノール、 実施例 1 水3.6gとテトラエチルシリケート(Si
(OC2H54、日本コルコート化学社製商品名:エ
チルシリケート28)208gをメタノール0.4に溶
かし、この溶液を室温で約2時間撹拌しながら加
水分解した後、これをアルミニウムトリスsec―
ブトキサイド(Al(O―secC4H94、日本曹達製)
24.6gをイソプロパノール1.0に溶かした溶液
に撹拌しながら添加し、テトラエチルシリケート
の加水分解とアルミニウムトリスsec―ブトキサ
イドとの混合溶液を調製した。次に撹拌機つきの
内容積10のガラス製反応容器にメタノール2.5
を満し、これに500gのアンモニア水溶液(濃
度25wt%)を加えてアンモニア性メタノール溶
液を調製し、この溶液に先に調製したテトラエチ
ルシリケートの加水分解とアルミニウムトリス
sec―ブトキサイドの混合溶液を反応容器の温度
を20℃に保ちながら約2時間かけて添加した。添
加開始後数分間で反応液は乳白色になつた。添加
終了後更に一時間撹拌を続けた後、乳白色の反応
液からエバポレーターで溶媒を除き、さらに80℃
で、減圧乾燥することにより乳白色の粉体を得
た。 走査型電子顕微鏡写真による観察の結果粉体の
形状は球形で、その粒径は0.10〜0.25μmの範囲に
あり、その粒径の標準偏差値は1.25であつた。ま
たBET法による比表面積は120m2/gであつた。 X線分析によるとおよそ2θ=25゜を中心にして
ゆるやかな山形の吸収がみられ非晶質構造を有す
るものであることが確認された。 さらに示差熱分析計、および熱天秤による熱変
化および重量変化を測定した。その結果、100℃
付近に脱水によると思われる吸熱、重量減少がみ
られ、さらに500〜600℃付近では発熱重量減少が
みられた。その後1000℃までには熱変化、重量変
化はみられなかつた。 1000℃にて1時間焼成した後の粉体の比表面積
は17m2/g、表面―OH基の数は0.08mmole/
g、比重は2.59および屈折率は1.46〜1.47であり、
X線分析では2θ=22゜を中心にしてゆるやかな山
形の吸収が見られ非晶質体であることが予測され
た。又、螢光X線分析によるAl2O3の含有率は仕
込量からの計算値と一致し収量も仕込量からの計
算値と一致した。粉体のAl2O3の含有率の実測値
は9.1mole%(計算値は9.1%mole%)、粉体の収
量の実測値は70.0g(計算値は70.3g)であつ
た。 実施例 2〜6 表1の混合溶液の原料組成とした以外は全て実
施例1と同様な条件で実施した。その結果を合せ
て表1に示した。 得られた無機酸化物は走査型電子顕微鏡写真に
よる観察の結果全て球形状であつた。 但し、実施例4の混合溶液の水には1.2×
10-3mol/の塩酸水溶液を用い、この塩酸水溶
液4.9mlをテトラエチルシリケート溶液と混合し、
室温で一時間撹拌した後、アルミニウムトリス
sec―ブトキサイド溶液に添加して混合溶液を調
製した。 また、実施例5および6の混合溶液は表記組成
の溶液を窒素雰囲気中で100℃、30分間加熱還流
した後、室温まで冷却し調製した。
【表】
【表】 実施例 7〜12 表2の混合溶液の原料組成とした以外は全て実
施例1と同様な条件で実施した。その結果を合せ
て表2に示した。 得られた無機酸化物は実施例1と同様な観察の
結果全て球形状であつた。 但し、実施例10〜12の混合溶液は、表記組成の
溶液を窒素雰囲気中で100℃、30分間加熱還流し
た後、室温まで冷却し、調製した。
【表】 * 日本コルコート化学社製・製品名
実施例 13〜17 表3に示したアンモニア性アルコールの組成以
外は全て実施例1と同様な条件で行なつた。その
結果を合せて表3に示した。 得られた無機酸化物は実施例1と同様な観察の
結果、全て球形状であつた。
【表】
【表】 実施例 18〜25 表4に示した混合溶液の原料組成以外は全て実
施例1と同様な条件で行なつた。その結果を合せ
て表4に示した。 得られた無機酸化物は実施例1と同様な観察の
結果、全て球形状であつた。 但し、実施例23〜25の混合溶液は、窒素雰囲気
中で100℃、30分間加熱還流した後、室温まで冷
却し調製した。
【表】
【表】 実施例 26 水3.6gと実施例1で用いたと同じテトラエチ
ルシリケート208gをメタノール0.4に溶かし、
この溶液を室温で約2時間撹拌しながら加水分解
した。その後これを実施例1で用いたアルミニウ
ムトリスsec―ブトキサイド24.6gをイソプロパ
ノール1.0に溶かした溶液に撹拌しながら添加
し、テトラエチルシリケートの加水分解とアルミ
ニウムトリスsec―ブトキサイドとの混合溶液を
調製した。 次に撹拌機つきの内容積10のガラス製反応容
器にメタノール2.5導入し、これに500gのアン
モニア水溶液(濃度25wt%)を加えてアンモニ
ア性メタノール溶液を調製した。次いで該アンモ
ニア性メタノール溶液にシリカの種子を作るため
の有機珪素化合物溶液としてテトラエチルシリケ
ート4.0gをメタノール100mlに溶かした溶液を約
5分間かけて添加し、添加終了5分後反応液がわ
ずかに乳白色になつたところでさらに続けて上記
の混合溶液を反応容器の温度を20℃に保ちながら
約2時間かけて添加した。混合溶液の添加につれ
て乳白色の懸濁液となつた。添加終了後更に一時
間撹拌を続けた後、乳白色の反応液からエバポレ
ーターで溶媒を除き、さらに80℃に減圧乾燥する
ことにより乳白色の粉体を得た。走査型電子顕微
鏡写真による観察の結果、粉体の形状は球形で、
その粒径は0.15〜0.3μmでその粒径の標準偏差値
は1.18であつた。またBET法による比表面積は
110m2/gであつた。X線分析によるとおよそ2θ
=25゜を中心にしてゆるやかな山形の吸収がみら
れ非晶質構造を有するものであることが確認され
た。 示差熱分析計および熱天秤による熱変化および
重量変化は実施例1の粉体と同様な傾向を示し
た。 1000℃にて1時間焼成した後の粉体の比表面積
は15m2/g、表面―OH基の数は0.09mmole/
g、比重は2.59、および屈折率は1.46〜1.47であ
り、X線分析では2θ=22゜を中心にしてゆるやか
な山形の吸収が見られ非晶質体であることが確認
された。又、螢光X線分析によるAl2O3の含有率
は仕込みからの計算値と一致し収量も仕込量から
の計算値と一致した。粉体のAl2O3の含有率の実
測値は9.1mole%(計算値は9.1mole%)、粉体の
収量の実測値70.0g(計算値は71.4g)であつ
た。 実施例 27〜29 表5に示したシリカの種子を作るための有機珪
素化合物溶液の組成以外は全て実施例26と同様な
条件で行なつた。その結果を合せて表5に示し
た。また得られた無機酸化物は実施例26と同様に
観察した結果全て球形状であつた。
【表】 実施例 30〜40 表6の混合溶液の原料組成とした以外は全て実
施例16と同様な条件で行なつた。その結果を合せ
て表6に示した。 得られた無機酸化物は実施例16と同様に観察し
た結果全て球形状であつた。 但し実施例24の混合溶液には、1.2×
10-3mole/の塩酸水溶液を用い、この塩酸水
溶液4.0mlとテトラエチルシリケート溶液と混合
し、室温で一時間撹拌した後、アルミニウムトリ
スsec―ブトキサイド溶液に添加して混合溶液を
調製した。また実施例36〜40の混合溶液は、表記
組成の溶液を窒素雰囲気中100℃、30分間加熱還
流した後室温まで冷却し調製した。
【表】
【表】 * 日本コルコート化学社製、製品名
実施例 41〜45 表7のアンモニア性アルコールの組成とした以
外は全て実施例26と同様な条件で行なつた。 その結果を合せて表7に示した。 また得られた無機酸化物は実施例26と同様に観
察した結果全て球形状であつた。
【表】
【表】 実施例 46〜53 表8に示した混合溶液の原料組成以外は全て実
施例26と同様な条件で行なつた。その結果を合せ
て表8に示した。また得られた無機酸化物は実施
例16と同様に観察した結果全て球形状であつた。 但し、実施例51〜53の混合溶液は表記組成の溶
液を窒素雰囲気中で100℃、30分間加熱還流した
後、室温まで冷却し調製した。
【表】 実施例 54 水3.6gと実施例1で用いたと同じテトラエチ
ルシリケート208gとをメタノール0.4に溶か
し、この溶液を室温で約2時間撹拌しながら加水
分解した後、これを実施例1で用いたと同じアル
ミニウムトリスsec―ブトキサイド24.6gをイソ
プロパノール1.0に溶かした溶液に撹拌しなが
ら添加し、テトラエチルシリケートの加水分解物
とアルミニウムトリスsec―ブトキサイドとの混
合溶液を調製した。次に撹拌機つきの内容積10
のガラス製反応容器にメタノール2.5を満し、
これに500gのアンモニア水溶液(濃度25wt%)
を加えてアンモニア性メタノール溶液を調製し
た。この溶液に先に調製した混合溶液を反応容器
の温度を20℃に保ちながら約2時間かけて添加し
反応生成物を析出させた後さらに続けてテトラエ
チルシリケート104gを含むメタノール0.5から
なる溶液を約2時間かけて添加した。添加終了後
更に1時間撹拌を続けた後、乳白色の反応液から
エバポレーターで溶媒を除き、さらに80℃で、減
圧乾燥することにより乳白色の粉体を得た。 走査型電子顕微鏡写真による観察の結果粉体の
形状は球形状で、その粒径は0.12〜0.25μmの範囲
にありその粒径の標準偏差値が1.15であつた。X
線分析によるとおよそ2θ=25゜を中心にしてゆる
やかな山形の吸収が見られ非晶質構造を有するこ
とがわかつた。またBET法による比表面積は110
m2/gであつた。さらに示差熱分析計および熱天
秤による熱変化および重量変化を測定した。その
結果は実施例1と同様な傾向を示した。この粉体
を1000℃にて1時間焼成した後の粉体の比表面積
は19m2/g、表面―OH基の数は0.08mmole/
g、比重は2.56および屈折率は1.46〜1.47であり、
X線分析では2θ=22゜を中心にしてゆるやかな山
形の吸収が見られ非晶質体であることが確認され
た。又、螢光X線分析によるAl2O3の含有率は仕
込量からの計算値と一致し収量も仕込量からの計
算値と一致した。粉体のAl2O3の含有率の実測値
は6.3mole%(計算値は6.3mole%)、粉体の収量
の実測値99.5g(計算値は100.3g)であつた。 実施例 55〜57 表9に示した、反応生成物を析出させた後に添
加する有機珪素化合物溶液の組成以外は全て実施
例54と同様な条件で実施した。その結果を合せて
表9に示した。また得られた無機酸化物は実施例
54と同様な観察の結果全て球形状であつた。
【表】 実施例 58〜68 表10の混合溶液の原料組成とした以外は全て実
施例54と同様な条件で行なつた。その結果を合せ
て表10に示した。また得られた無機酸化物は実施
例33と同様な観察の結果全て球形状であつた。但
し実施例58および63の混合溶液の水は0.6×
10-3mole1塩酸水溶液を用い、この塩酸水溶液
5.4mlと有機珪素化合物の溶液と混合し、室温で
2時間撹拌した後、アルミニウムトリスsec―ブ
トキサイド溶液に添加して混合溶液を調製した。
また実施例64〜68の混合溶液は表記組成の溶液を
窒素雰囲気中で100℃、30分間加熱還流した後、
室温まで冷却し調製した。
【表】 ※ 日本コルコート化学社製、製品名
実施例 69〜73 表11のアンモニア性アルコールの組成とした以
外は全て実施例54と同様な条件で行なつた。その
結果を合せて表11に示した。また得られた無機酸
化物は実施例54と同様な観察の結果全て球形状で
あつた。
【表】 実施例 74〜81 表12に示した混合溶液の原料組成以外は全て実
施例54と同様な条件で行なつた。その結果を合せ
て表12に示した。また得られた無機酸化物は実施
例54と同様に観察の結果全て球形状であつた。 但し、実施例74〜76の混合溶液は表記組成の溶
液を窒素雰囲気中で100℃、30分間加熱還流した
後、室温まで冷却し調製した。
【表】
【表】 実施例 82 水3.6gと実施例1で用いたと同一のテトラエ
チルシリケート208gとをメタノール0.4に溶か
し、この溶液を室温で約2時間撹拌しながら加水
分解した。その後、これを実施例1に用いたと同
一のアルミニウムトリスsec―ブトキサイド24.6
gをイソプロパノール7.0に溶かした溶液に撹
拌しながら添加し、テトラエチルシリケートの加
水分解物とアルミニウムトリスsec―ブトキサイ
ドとの混合溶液を調製した。次に撹拌機つきの内
容積10のガラス製反応容器にメタノール2.5
を導入し、これに500gのアンモニア水溶液(濃
度25wt%)を加えてアンモニア性メタノール溶
液を調製し、これにシリカの種子を作くるための
有機珪素化合物溶液としてテトラエチルシリケー
ト4.0gをメタノール100mlに溶かした溶液を約5
分間かけて添加し、添加終了5分後反応液がわず
か乳白色のところで、さらに続けて上記の混合溶
液を反応容器の温度を20℃に保ちながら約2時間
かけて添加し反応生成物を析出させた。その後さ
らに続けてテトラエチルシリケート104gを含む
メタノール0.5からなる溶液を該反応生成物が
析出した系に約2時間かけて添加し、添加終了後
更に1時間撹拌を続けた後乳白色の反応液からエ
バポレーターで溶媒を除き、さらに80℃で、減圧
乾燥することにより乳白色の粉体を得た。 走査型電子顕微鏡写真による観察の結果粉体の
形状は球形状でその粒径は0.12〜0.26μmの範囲に
あり、またその粒径の標準偏差値が1.13であつ
た。X線分析によると2θ=25゜を中心にしてゆる
やかな山形の吸収が見られ非晶質構造を有するこ
とがわかつた。またBET法による比表面積は120
m2/gであつた。さらに示差熱分析計および熱天
秤による熱変化および重量変化を測定した。その
結果は実施例1と同様な傾向を示した。1000℃に
て1時間焼成した後の粉体の比表面積は18m2
g、表面―OH基の数は、0.08mmole/g、比重
は2.55、および屈折率1.46〜1.47でありX線分析
では2θ=22゜を中心にしてゆるやかな山形の吸収
が見られ非晶質体であることが確認された。又、
螢光X線分析によるSiとAlの量比は仕込みの量
と一致し、収量も仕込み量から計算される値と一
致した。 実施例 83〜85 表13に示したシリカの種子を作くるための有機
珪素化合物溶液の組成および反応生成物を析出さ
せた後に添加する有機珪素化合物溶液の組成以外
は全て実施例82と同様な条件で行なつた。その結
果を合せて表13に示した。また得られた無機酸化
物は実施例82と同様な観察の結果、全て球形状で
あつた。
【表】 *1 日本コルコート化学社製、製品名
*2 ( )内の数字は焼成温度、焼成時間は1時間
実施例 86〜96 表14の混合溶液の原料組成とした以外は全て実
施例82と同様な条件で行なつた。その結果を合せ
て表14に示した。また得られた無機酸化物は実施
例82と同様な観察の結果全て球形状であつた。 但し実施例86および91の混合溶液の水は2.0×
10-3mole/塩酸水溶液を用い、この塩酸水溶
液5.4mlと有機珪素化合物の溶液と混合し、30分
間撹拌した後、アルミニウムトリスsec―ブトキ
サイド溶液に添加して混合溶液を調製した。また
実施例92〜96の混合溶液は表記組成の溶液を窒素
雰囲気中で100℃、30分間加熱還流した後、室温
まで冷却し調製した。
【表】
【表】 実施例 97〜101 表15のアンモニア性アルコールの組成とした以
外は全て実施例82と同様な条件で行なつた。その
結果を合せて表15に示した。また得られた無機酸
化物は実施例82と同様な観察の結果全て球形状で
あつた。
【表】
【表】 実施例 102〜109 表16の混合溶液の原料組成とした以外は全て実
施例82と同様な条件で行なつた。その結果を合せ
て表16に示した。また得られた無機酸化物は実施
例82と同様な観察の結果全て球形状であつた。 但し、実施例107〜109の混合溶液は、表記組成
の溶液を窒素雰囲気中で100℃、30分間加熱還流
した後、室温まで冷却し調製した。
【表】 実施例 110 実施例82と同様な方法で合成した1000℃、4時
間焼成した無機酸化物を擂漬機で粉砕し、さらに
γ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
で表面処理を行なつた。処理は無機酸化物に対し
てγ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ンを6wt%添加し、水―エタノール溶媒中で80
℃、2時間還流した後エバポレーターで溶媒を除
去し、さらに真空乾燥させる方法によつた。 次にビニルモノマーとして2,2―ビス〔4
(2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキシプロポ
キシ)フエニル〕プロパン(以下Bis―GMAと
言う。)とトリエチレングリコールジメタクリレ
ート(以下TEGDMAと言う。)の混合物(混合
割合はBis―GMA/TEGDMA=3/7モル比で
ある。)に上記無機酸化物を配合し充分練和する
ことによりペースト状の複合材を得た。この際複
合材の無機酸化物の充填量は71.5wt%でペースト
の粘度は操作上適正であつた。次にペーストを2
等分に一方には重合促進剤としてN,N―ジメチ
ル―P―トルイジンを、もう一方には重合開始剤
として過酸化ベンゾイルを各々ビニルモノマーに
対して1wt%添加しペーストA(前者)及びペー
ストB(後者)を調製した。 上記のペーストAとペーストBを等量取り、30
秒間、室温で練和し硬化させたものについて物性
を測定した結果、圧縮強度3500Kg/cm2、曲げ強度
730Kg/cm2、表面あらさ0.6μm、表面硬度57.0、歯
ブラシ摩耗深さ5.1μであつた。又表面研摩仕上げ
についてはソフレツクス(スリーエム社製)で仕
上げたところ複合レジンの表面を削り過ぎること
なく、容易に滑沢性の良い表面が得られた。 実施例 111〜113 実施例1、実施例26および実施例54の無機酸化
物(1000℃、4時間焼成したもの)を用いて、実
施例110と同様なビニルモノマーを用い、同様な
方法でペーストを調製し、さらに硬化させ複合レ
ジンの物性を測定した。その結果を同じく表17に
まとめて示した。
【表】 実施例 114〜116 実施例110で用いた無機酸化物を用い、ビニル
モノマー成分としてU―4HMA、U―4BMA、
テトラメチロールメタントリアクリレート(以
下、TMMTと言う。)およびメチルメタクリレ
ート(以下MMAと言う。)を用いた以外は実施
例110と同様な方法でペースト状の複合材を調製
した。ビニルモノマー成分の混合割合は表18に示
した通りである。ペースト状の複合材をさらに実
施例110と同様な操作で硬化させた複合レジンの
物性を測定した。その結果を同じく表18に示し
た。
【表】
【表】 実施例 117 pdCl20.36gを1N塩酸水溶液に溶かし、この水
溶液に実施例1と同様の方法で合成した無機酸化
物(焼成温度200℃、2時間で焼成したもの、表
面積120m2/g)10gを含浸し80〜85℃で蒸発乾
固後110℃で一夜乾燥し粉体を得た。この粉体を
ペレタイザーにて成型した後内径28mmのパイレツ
クス製反応管に充填し、水素雰囲気下、350℃で
約3時間還元した。その後反応管の温度を200℃
まで下げ、水素1.0/h、一酸化炭素0.5/時
の流量で反応管内に通し、20時間後に反応管出口
の組成をガスクロマトグラフにより分析した。そ
の結果メタノールが生成した。その収率は供給一
酸化炭素に対して0.06mol%であつた。これは熱
力学的データより算出される平衡収率の約1割に
相当する高活性であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 シリカと結合可能な周期律表第族の金属酸
    化物及びシリカを主な構成成分とし、平均粒子径
    が0.1〜1.0μmで且つ形状が球形状である無機酸化
    物。 2 加水分解可能な有機珪素化合物と加水分解可
    能な周期律表第族金属(M)の有機化合物とを
    含む混合溶液を、該有機珪素化合物及び周期律表
    第族金属の有機化合物は溶解するが反応生成物
    は実質的に溶解しないアルカリ性溶媒中に添加し
    加水分解を行い、反応生成物を析出させることを
    特徴とするシリカと周期律表第族金属の酸化物
    とを主な構成成分とし、平均粒子径が0.1〜1.0μm
    で且つ形状が球形状である無機酸化物の製造方
    法。 3 加水分解可能な有機珪素化合物と加水分解可
    能な周期律表第族金属(M)の有機化合物とを
    含む混合溶液を、該有機珪素化合物及び周期律表
    第族金属の有機化合物は溶解するが反応生成物
    は溶解しないアルカリ性溶媒中に添加し加水分解
    を行い反応生成物を析出させ、次いで該反応系に
    加水分解可能な有機珪素化合物を添加し、加水分
    解することを特徴とするシリカと周期律表第族
    金属の酸化物とを主な構成成分とし、平均粒子径
    が0.1〜1.0μmで且つ形状が球形状である無機酸化
    物の製造方法。 4 (i) 加水分解可能な、有機珪素化合物と加水
    分解可能な周期律表第族金属(M)の有機化
    合物とを含む混合溶液を、該有機珪素化合物及
    び周期律表第族金属の有機化合物は溶解する
    が反応生成物は実質的に溶解しないアルカリ性
    溶媒中に添加し加水分解を行い、反応生成物を
    析出させるか又は (ii) 加水分解可能な有機珪素化合物と加水分解可
    能な周期律表第族金属(M)の有機化合物と
    を含む混合溶液を、該有機珪素化合物及び周期
    律表第族金属の有機化合物は溶解するが反応
    生成物は溶解しないアルカリ性溶媒中に添加し
    加水分解を行い反応生成物を析出させ、次いで
    該反応系に加水分解可能な有機珪素化合物を添
    加し、加水分解して反応生成物を析出させ、次
    いで該反応生成物を500〜1300℃の温度で焼成
    することを特徴とするシリカと周期律表第族
    金属の酸化物とを主な構成成分とし、平均粒子
    径が0.1〜1.0μmで且つ形状が球形状である無機
    酸化物の製造方法。
JP57035566A 1982-03-06 1982-03-06 無機酸化物及びその製造方法 Granted JPS58156524A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57035566A JPS58156524A (ja) 1982-03-06 1982-03-06 無機酸化物及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57035566A JPS58156524A (ja) 1982-03-06 1982-03-06 無機酸化物及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58156524A JPS58156524A (ja) 1983-09-17
JPH0127976B2 true JPH0127976B2 (ja) 1989-05-31

Family

ID=12445297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP57035566A Granted JPS58156524A (ja) 1982-03-06 1982-03-06 無機酸化物及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58156524A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011219430A (ja) * 2010-04-13 2011-11-04 Panasonic Electric Works Co Ltd 硬化性組成物及び歯科用硬化物

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4503169A (en) * 1984-04-19 1985-03-05 Minnesota Mining And Manufacturing Company Radiopaque, low visual opacity dental composites containing non-vitreous microparticles
JPS6252119A (ja) * 1985-08-29 1987-03-06 Tokuyama Soda Co Ltd シリカ粒子の製造方法
WO2000035820A1 (fr) * 1998-12-11 2000-06-22 Ibiden Co., Ltd. Poudre non cristalline, produit durci composite et materiau de construction composite
DE60116264T2 (de) * 2000-03-03 2006-08-17 Grace Gmbh & Co. Kg Bor enthaltende amorphe kieselsäureteilchen
JP5479147B2 (ja) * 2010-02-19 2014-04-23 株式会社トクヤマデンタル 無機酸化物の製造方法
EP2548916B2 (en) 2010-03-19 2023-03-22 Tokuyama Dental Corporation Organic/inorganic composite filler and manufacturing method therefor
EP2687201B1 (en) 2011-03-18 2019-06-12 Tokuyama Dental Corporation Kit of material for repairing dentin
JP5918248B2 (ja) 2011-09-15 2016-05-18 株式会社トクヤマデンタル 有機無機複合フィラー、及びその製造方法
WO2013088921A1 (ja) 2011-12-15 2013-06-20 株式会社トクヤマデンタル 有機無機複合材、その製造方法、歯科用材料および骨代替材料
US20140364533A1 (en) 2011-12-15 2014-12-11 Tokuyama Dental Corporation Resin composite, dental material, bone substitute material and method for manufacturing resin composite
JP6258919B2 (ja) 2013-03-19 2018-01-10 株式会社トクヤマデンタル 歯科用充填修復材料キット
CN104893363A (zh) * 2015-06-05 2015-09-09 确成硅化学股份有限公司 一种沉淀法白炭黑的改性方法
CA3045888C (en) 2016-12-01 2021-06-15 Tokuyama Dental Corporation Color tone controlled curable composition
BR112019018032B1 (pt) 2017-03-06 2022-12-06 Tokuyama Dental Corporation Composição fotocurável e material de preenchimento para restauração dentária
CN110431156B (zh) 2017-04-18 2021-08-06 株式会社德山齿科 固化性组合物
JP7111371B2 (ja) 2017-04-18 2022-08-02 株式会社トクヤマデンタル 歯科用硬化性組成物及びその製造方法
WO2019189698A1 (ja) 2018-03-30 2019-10-03 株式会社トクヤマデンタル 歯科切削加工用レジン系ブロック
WO2020050123A1 (ja) 2018-09-05 2020-03-12 株式会社トクヤマデンタル 複合材料、硬化性組成物、及び硬化性組成物の製造方法
WO2020235418A1 (ja) 2019-05-22 2020-11-26 株式会社トクヤマデンタル 歯科切削加工用ブランク及びその製造方法
BR112022011615A2 (pt) 2019-12-23 2022-08-23 Tokuyama Dental Corp Kit de material restaurador de obturação dentária
WO2022196326A1 (ja) 2021-03-15 2022-09-22 株式会社トクヤマデンタル 光カチオン硬化性組成物

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2974108A (en) * 1957-01-14 1961-03-07 Du Pont Aluminosilicate aquasols and their preparation
JPS55106261A (en) * 1979-01-15 1980-08-14 Dow Corning Composition made of dispersed body of colloid silica and colloid titania

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2974108A (en) * 1957-01-14 1961-03-07 Du Pont Aluminosilicate aquasols and their preparation
JPS55106261A (en) * 1979-01-15 1980-08-14 Dow Corning Composition made of dispersed body of colloid silica and colloid titania

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011219430A (ja) * 2010-04-13 2011-11-04 Panasonic Electric Works Co Ltd 硬化性組成物及び歯科用硬化物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58156524A (ja) 1983-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0127976B2 (ja)
JPH0138043B2 (ja)
US4617327A (en) Inorganic-organic fillers for polymerizable compositions
US6770130B2 (en) Silica composite oxide particles and method of producing the same
JP3703487B2 (ja) 架橋樹脂被覆シリカ微粒子およびその製造方法
US4591575A (en) Novel crystalline metal oxide and process for production thereof
WO2006129695A1 (ja) 有機シラン化合物とホウ素化合物からなる高分子
AU6336699A (en) High-temperature resistant polymerizable metal oxide particles
US5391647A (en) Composite composition having high transparency and process for producing same
US20120024578A1 (en) Organic-Inorganic Nanocomposite Materials And Methods Of Making And Using The Same
CN110845871B (zh) 重质碳酸钙改性剂及其改性方法
JPH01126A (ja) 複合材料およびその製造方法
JPH0559043B2 (ja)
CN102292148B (zh) 溶胶-凝胶-聚合物纳米复合物及其方法
Pietras et al. New approach to preparation of gelatine/SiO2 hybrid systems by the sol-gel process
JPH0333721B2 (ja)
JPH0129225B2 (ja)
JPH0559044B2 (ja)
KR100741698B1 (ko) 개질된 에어로겔, 이를 포함하는 코팅제 및 이로부터제조되는 투명 단열재
JPH0138044B2 (ja)
JPH06157767A (ja) 有機高分子−チタン系複合酸化物コンポジット
JPH0312043B2 (ja)
JPH0310603B2 (ja)
JPH08259782A (ja) 熱硬化性樹脂と金属酸化物の複合体及びその製造方法
JPH0157082B2 (ja)