JPH0127521Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はヘツドランプ及びテールランプ等の車
輛用灯具において、レンズの周縁部に取付けられ
るエンドラバーの固定構造に関するものである。

（従来技術） 一般に車輛用灯具において、灯具を車体に取付
ける場合に車体とレンズとの間に存する隙間を隠
したり、レンズが車体に当接することで車体の塗
装が剥れるのを防止するためにレンズ周縁にエン
ドラバーが取付けられる。このエンドラバーの取
付固定の構造は、第４〜６図に示したものが公知
である。

まず、第４図において、１は車体、２はレン
ズ、３はエンドラバーであり、該エンドラバーは
レンズ２の背面側端縁に被着させた状態で取付け
られている。このような構成であると、車体１と
レンズ２との間の間隙が大きく開いていて、外観
上好ましくないものである。

更に、第５図に示した構造のものは、エンドラ
バー３の巾を広くし、車体１の前面側に近づけて
間隙を埋めるように形成し、このエンドラバー３
を固定させるためにレンズ側からボス状の突起４
を突出形成し、この突起４にフツク部４ａを形成
し、該フツク部がエンドラバー３の上面を引掛け
ることにより固定している。又第６図に示したも
のは前記ボス状の突起に代えてリブ状の突起５が
設けられたものであり、該突起５が嵌る切欠部３
ａをエンドラバー３に設け、この切欠部に突起５
を嵌着させて固定するようにしている。

いづれにしてもボス状の突起４及びリブ状の突
起５はエンドラバー３の肉厚よりも高く形成しな
ければならず、この突起部分が車体に接触して塗
装を傷付けるという欠点がある。

又、前記第５図に示したボス状の突起４の形成
に当つては仮想線６で示したようにその成型用の
型においてアンダーカツトになるためスライド機
構が必要であり、成型用の型の構造が複雑にな
る。更に第６図に示したリブ状の突起５は単に切
欠部３ａに嵌合するだけで係合手段がないため、
固定状態にならず安定性に欠ける。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は従来例による車体とレンズとの間に存
する間隙の大きな問題点、突起による車体の塗装
を傷付けるという問題点、レンズの成型用型の複
雑化の問題点及び取付固定状態における問題を一
挙に解決しようとするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記した種々の問題点を解決するため
の具体的手段として、エンドラバーを被着させる
部分のレンズに、該レンズより突出するリブ状の
突起を設け、該突起はレンズの背面側から前面側
に向けて形成し、且つ前記エンドラバーの肉厚よ
りも低く形成すると共に前面側にフツク部を設
け、前記エンドラバーには前記突起に対応する切
欠部を設けると共に該切欠部内に前記フツク部に
係合する段部を設けたことを特徴とする車輛用灯
具におけるエンドラバーの固定構造を提供するも
のであり、前記突起をエンドラバーの肉厚よりも
低くすることにより車体に接触することが皆無と
なつて車体を傷付けず、又突起のフツク部とエン
ドラバーの段部とによつて係合状態が安定するた
め別段他の固定手段を必要としないのである。

（実施例） 次に本考案を図示の実施例により更に詳しく説
明すると、１１は車体、１２は灯具のレンズ、１
３はエンドラバーであり、前記レンズ１２の周縁
部で且つ背面側（図において右側）端部から前面
側に向けてリブ状の突起１４を一体に形成する。
この突起１４は前記したエンドラバー１３の肉厚
よりも低く形成すると共に前面側端部にフツク部
１５を形成してある。

前記エンドラバー１３は前記レンズ１２の背面
側端部を全面的に包み込むフツク状の係合部１６
を有すると共に前記突起１４に対応する切欠部１
７を設けてある。この切欠部１７の内部におい
て、前記突起１４のフツク部１５と係合する段部
１８を設けてある。

前記構成を有するレンズ１２とエンドラバー１
３との組立においては、まずエンドラバー１３の
係合部１６をレンズ１２の背面側端部に被着さ
せ、切欠部１７に突起１４が嵌るようにして位置
させ、エンドラバー１３の前面側を前方にわずか
に引張るか又はレンズ側に強く押圧することによ
り、段部１８がフツク部１５を越えて又は交して
レンズ１２側に移行し、フツク部１５と係合する
ようになる。

（考案の効果） 以上説明したように本考案に係るエンドラバー
の固定構造は、レンズにリブ状の突起を設け、該
突起が嵌る切欠部をエンドラバーに設けたもので
あつて、該突起をエンドラバーの肉厚よりも低く
形成することによつて灯具を車体に取付けた時に
突起が車体に接触せず、車体の塗装を剥したり或
は傷付けたりすることがなくなるという優れた効
効果を奏する。

又、突起の前面側にフツク部を設け、該フツク
部と係合する段部をエンドラバーの切欠部内に設
け、フツク部と段部との係合によつて正確な位置
決め及び安定した被着又は取付けが望め、接着剤
等の他の固定手段を全く必要とせず、その取付作
業が簡単になるという優れた効果を奏する。

更に、前記突起はレンズの背面側から前面側に
向けて形成されるので固定用ボス部の形成と異
り、金型に複雑なスライド機構を設ける必要がな
く、従来通りの金型加工によつてレンズが容易に
成型できるという優れた効果も奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るエンドラバーの固定構造
の要部のみを示す断面図、第２図は同要部の一部
を示す斜視図、第３図は第２図ので示した部分
の拡大図、第４図は従来例におけるエンドラバー
の固定構造の一例を示す要部の断面図、第５図は
従来例のエンドラバーの固定構造の他の例を示す
要部の断面図、第６図は同じく従来例の更に他の
例を示す要部の断面図である。 １１……車体、１２……レンズ、１３……エン
ドラバー、１４……リブ状の突起、１５……フツ
ク部、１６……係合部、１７……切欠部、１８…
…段部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンドラバーを被着させる部分のレンズに、該
   レンズより突出するリブ状の突起を設け、該突起
   はレンズの背面側から前面側に向けて形成し、且
   つ前記エンドラバーの肉厚よりも低く形成すると
   共に前面側にフツク部を設け、前記エンドラバー
   には前記突起に対応する切欠部を設けると共に該
   切欠部内に前記フツク部に係合する段部を設けた
   ことを特徴とする車輛用灯具におけるエンドラバ
   ーの固定構造。