JPH0111565Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車用灯具のプロテクタモール
に関するものである。

一般に自動車用灯具のプロテクタモールは、車
体外面に取付けられたヘツドランプ又はテールラ
ンプと車体との間に配設され、ランプと車体間の
隙間をシールするとともに、外観を向上するため
のものである。そしてこのプロテクタモールを組
付ける場合、該プロテクタモールを接着剤を用い
てランプのベゼル体の縁部に固着する方法が考え
られるが、このように接着剤を用いるものでは、
組付作業が非常に煩雑となり、生産性の上で好ま
しくないという不具合がある。

そこで従来のプロテクタモールとして、プロテ
クタモールにその全長にわたつて係止溝と弾性を
有するリツプ部とを形成し、上記係止溝にランプ
のベゼル体縁部を嵌合させてプロテクタモールを
ベゼル体にその縁部に沿つて装着するとともに、
上記リツプ部をその弾性力により車体のランプ取
付部分の外面に当接し、組付作業の簡単化を図る
ようにしたものがある（実開昭56−143712号公報
参照）。

しかしながら上記公報記載のプロテクタモール
では、プロテクタモールをベゼル体の縁部と嵌合
させているだけであるので、プロテクタモールの
端末部がベゼル体より外れやすく、この端末部が
外れると、プロテクタモール全部が簡単に外れて
しまうという問題があつた。

この考案は以上のような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、灯具のベゼル体にその縁部に沿
つて嵌合装着されるプロテクタモールにおいて、
上記ベゼル体コーナ部に、ベゼル体縁部端面に垂
直な部分及びこれに平行な部分を有する係止片を
形成するとともに、プロテクタモールの端末部に
は該係止片とほぼ同形状の固定溝を有する固定突
出体を形成し、しかも上記係止片と該固定溝とを
プロテクタモール端末部の係止溝延設方向に対し
てほぼ直角方向に所定長さを有するものとし、上
記固定溝と係止片とを嵌合させて固定突出体をベ
ゼル体内面に固定するようにすることにより、ベ
ゼル体縁部端面と平行な方向とこれに垂直な方向
の２方向に対する抜けを防止することができ、し
かもプロテクタモール組付の作業性を向上できる
自動車用灯具のプロテクタモールを提供すること
を目的としている。

以下本考案の一実施例を図について説明する。

第１図ないし第７図は本考案の一実施例による
自動車用灯具のプロテクタモールを示す。図にお
いて、ヘツドランプ１ａ、サイドランプ１ｂは車
体２外面の前部両側に取付けられている。該サイ
ドランプ１ｂは着色レンズ３と該レンズ３を接着
剤１２により固着する凹状のベゼル体４とからな
り、該ベゼル体４の中央にはバルブ５が取付けら
れるとともに、その表面にはアルミニウム等を蒸
着して反射鏡が形成されている。

そして上記サイドランプ１ｂと車体２との間に
はプロテクタモール６が設けられている。このプ
ロテクタモール６にはその全長にわたつて係止溝
７と弾性を有するリツプ部８とが形成され、上記
係止溝７には上記ベゼル体４の縁部が挿入嵌合さ
れ、又上記リツプ部８はその弾性力によつて車体
２のサイドランプ取付部分の外面と当接してい
る。またプロテクタモール６の端末部（第２図Ａ
部参照）にはＴ字状の固定溝９を有する固定突出
体１０が一体に形成され、一方上記ベゼル体４の
下端部内面にはその縁部端面４ａと直角なこれも
Ｔ字状の係止片１１が形成され、上記固定突出体
１０はその固定溝９と係止片１１とを嵌合させる
ことによりベゼル体４内面に取付けられている。

以上のような本実施例のプロテクタモールは、
その全長にわたつてベゼル体の縁部に嵌合される
とともに、該プロテクタモールの端末部をベゼル
体内面にそのＴ字状固定溝とＴ字状係止片とを嵌
合させて固定しているので、上記端末部はほとん
ど外れることはなく、その結果プロテクタモール
は確実に組付けられる。またプロテクタモールを
嵌め込み式にベゼル体に取付けるようにしている
ので、組付作業は大変簡単であり、量産性を向上
させて低コスト化を達成できる。

なお上記実施例では固定溝および係止片をとも
にＴ字状としたが、この係止片は少なくともベゼ
ル体縁部端面に垂直な部分とこれに平行な部分と
を有すれば他の形状としてもよく、又固定溝は係
止片と嵌合すれば他の形状としてもよい。

また上記実施例では車体前部のサイドランプの
プロテクタモールについて説明したが、本考案は
ヘツドランプあるいは車体後部のテールランプの
プロテクタモールにも適用できる。

以上のように本考案によれば、自動車の灯具の
ベゼル体にその縁部に沿つて嵌合装着されるプロ
テクタモールにおいて、上記ベゼル体コーナ部
に、ベゼル体縁部端面に垂直な部分及びこれに平
行な部分を有する係止片を形成するとともに、プ
ロテクタモールの端末部には該係止片とほぼ同形
状の固定溝を有する固定突出体を形成し、しかも
上記係止片と該固定溝とをプロテクタモール端末
部の係止溝延設方向に対してほぼ直角方向に所定
長さを有するものとし、上記固定溝と係止片とを
嵌合させて固定突出体をベゼル体内面に固定する
ようにしたので、ベゼル体縁部端面と平行な方向
とこれに垂直な方向の２方向に対する抜けを防止
することができ、さらに係止片及び固定溝が共に
プロテクタモールの固定突出体をベゼル体コーナ
部に装着する方向に延設されているため、プロテ
クタモールの組付を簡単にしかも確実に行なうこ
とができ、その作業性を向上できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例による灯具のプロテ
クタモールを有する自動車の概略斜視図、第２図
は第１図の要部側面図、第３図は第２図の断面
図、第４図は第２図のＢ−Ｂ線断面図、第５図は
第２図のＡ部の斜視図、第６図ａは上記プロテク
タモールの端末部の斜視図、同図ｂは同図ａの背
面側からの斜視図、第７図はベゼル体の係止片の
斜視図である。 １ｂ……サイドランプ（灯具）、２……車体、
４……ベゼル体、４ａ……縁部端面、６……プロ
テクタモール、７……係止溝、９……固定溝、１
０……固定突出体、１１……係止片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体外面に取付けられた灯具のベゼル体にその
   縁部に沿つて装着されるプロテクタモールであつ
   て、上記ベゼル体コーナー部にはその内面から該
   ベゼル体の縁部端面とほぼ直角に延びさらにベゼ
   ル体の縁部端面とほぼ平行に延びる係止片が形成
   され、上記プロテクタモールの端末部には上記係
   止片と嵌合し該係止片とほぼ同形状の固定溝を有
   する固定突出体が形成され、かつ該プロテクタモ
   ールの全長にわたつて上記ベゼル体の縁部に嵌合
   する係止溝が形成され、上記ベゼル体の係止片
   と、プロテクタモールの固定溝とはプロテクタモ
   ールの端末部に形成された係止溝の延設方向に対
   してほぼ直角方向に所定長さ延設されていること
   を特徴とする自動車用灯具のプロテクタモール。