JPH0584533U - 車両用灯具のフィニッシャにおける取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 フィニッシャをフォグランプに簡単にかつ高
精度に取り付けることができ、またフィニッシャの誤組
み付けを防ぐことができること。 【構成】 フォグランプ１とフィニッシャ２とに回り止
及び位置決め用の凸部３、４と凹部５、６とを設ける。
この結果、凸部３、４と凹部５、６とを嵌合することに
より、フィニッシャ２をフォグランプ１に簡単にかつ高
精度に取り付けることができる。また、凸部３、４と凹
部５、６との嵌合位置からフォグランプ１とフィニッシ
ャ２と取付位置までの距離Ｔ１、Ｔ２、Ｔ３、Ｔ４を変
える。この結果、フィニッシャ２の誤組み付けを防止す
ることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、取付体および車両用灯具本体の取付部分を覆う車両用灯具のフィニ ッシャにおける取付構造に係り、特にフィニッシャを車両用灯具本体に簡単にか つ高精度に取り付けることができ、またフィニッシャの誤組み付けを防ぐことが できるフィニッシャの取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

車両用灯具のフィニッシャは、取付体に取り付けた車両用灯具本体の側縁にス クリュウ等により取り付けて、前記取付体および前記車両用灯具本体の取付部分 を覆うものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上述の従来の車両用灯具のフィニッシャにおける取付構造は、フィ ニッシャを車両用灯具本体に取り付ける際の位置決め手段や仮止手段や回り止手 段や誤組み付け防止手段等を何等施していない。このために、フィニッシャの車 両用灯具本体への取付が面倒でかつ高い取付精度が得難く、またフィニッシャの 誤組み付けの可能性がある等の問題がある。

【０００４】 本考案の目的は、フィニッシャを車両用灯具本体に簡単にかつ高精度に取り付 けることができ、またフィニッシャの誤組み付けを防ぐことができる車両用灯具 のフィニッシャにおける取付構造を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、車両用灯具本体の側縁の両端と、フィニッシャの車両用灯具本体の 側縁の両端に対応する箇所とに、回り止及び位置決め用の凸部と凹部とを、設け たことを特徴とする。

【０００６】 また、本考案は、車両用灯具本体の側縁の両端と、フィニッシャの車両用灯具 本体の側縁の両端に対応する箇所とに、回り止及び位置決め用の凸部と凹部とを 、設け、かつその凸部と凹部との嵌合位置から前記車両用灯具本体と前記フィニ ッシャとの取付位置までの距離が異なるように構成したことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

本考案は、上記の構成の回り止及び位置決め用の凸部と凹部とを嵌合すること により、フィニッシャの車両用灯具本体への取付位置が決ると共に、フィニッシ ャが車両用灯具本体に仮止され、しかもフィニッシャを車両用灯具本体にスクリ ュウ等で取り付ける際に、フィニッシャが回るのを防ぐことができる。従って、 フィニッシャを車両用灯具本体に簡単にかつ高精度に取り付けることができる。

【０００８】 また、回り止及び位置決め用の凸部と凹部との嵌合位置から車両用灯具本体と フィニッシャとの取付位置までの距離を変えることにより、所定外のフィニッシ ャを車両用灯具本体の所定外の位置にセットしても、前記凸部と凹部とが嵌合せ ず、フィニッシャの取付位置が決らない。従って、フィニッシャの誤組み付けを 防止することができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案に係る車両用灯具のフィニッシャにおける取付構造一の実施例を 添付図面を参照して説明する。この例は、自動車の左右にそれぞれ２灯ずつ装備 したフォグランプについて使用した例である。 図において、１は車両用灯具本体としてのフォグランプである。このフォグラ ンプ１は、ハウジング１０の接着凹部（図示せず）にレンズ１１の接着脚部（図 示せず）を接着剤等（図示せず）により接着し、そのハウジング１０およびレン ズ１１により灯室（図示せず）を画成し、その灯室内に光源バルブ（図示せず） を配設する。なお、図中、１（Ｌ１）は左側（図１のように、自動車の正面から 見て右側）の第１フォグランプ、１（Ｌ２）は左側の第２フォグランプ、１（Ｒ １）は右側の第１フォグランプ、１（Ｒ２）は右側の第２フォグランプである。 このフォグランプ１の側部、すなわち右側の第１フォグランプ１（Ｒ１）及び 第２フォグランプ１（Ｒ２）の左側部（図１の正面から見て左側）の上部と、左 側の第１フォグランプ１（Ｌ１）及び第２フォグランプ１（Ｌ２）の右側部の上 部に取付体に取り付けるための取付部（図示せず）を設ける。このフォグランプ １の取付部を取付体としての車体（図示せず）にスクリュウ等１２の適宜の取付 手段により取り付けて、上述のフォグランプ１を自動車の前方の左右にそれぞれ ２灯ずつ装備する。 かかるフォグランプ１においては、車体にフォグランプ１を、フォグランプ１ の正面からスクリュウ１２等により取り付けるものであるから、フォグランプ１ の側部には取付作業、すなわちドライバなどの工具でスクリュウ１２等を締め付 ける作業を行なうための空間（隙間）が設けられている。このために、上述の取 付状態のままでは、正面から見ると、フォグランプ１の側部において車体への取 付部やスクリュウ１２等が見えてしまい、外観上好ましくない。そこで、後述す るフィニッシャ２で前記フォグランプ１の側部の取付部やスクリュウ１２等を覆 い隠すものである。 前記フォグランプ１の側縁、すなわち右側の第１フォグランプ１（Ｒ１）及び 第２フォグランプ１（Ｒ２）の左側縁（図１の正面から見て左側）のほぼ中央と 、左側の第１フォグランプ１（Ｌ１）及び第２フォグランプ１（Ｌ２）の右側縁 のほぼ中央とに、後述するフィニッシャ２を取り付けるための取付ボス部１３を 、それぞれ一体に設ける。

【００１０】 ２はフィニッシャである。このフィニッシャ２は、前記車体と前記フォグラン プ１のとの取付部やスクリュウ１２等を覆い隠すものである。このフィニッシャ ２は、正面から見て縦に細長い長方形をなし、かつ断面Ｌ字形をなす。このフィ ニッシャ２の前記フォグランプ１のハウジング１０の取付ボス部１３と対応する 箇所に、スクリュウ２０の頭部を収納する凹部２１およびスクリュウ２０が挿通 する透孔２２を設ける。図中、２（Ｌ１）は左側（図１のように、自動車の正面 から見て右側）の第１フィニッシャ、２（Ｌ２）は左側の第２フィニッシャ、２ （Ｒ１）は右側の第１フィニッシャ、２（Ｒ２）は右側の第２フィニッシャであ る。 かかるフィニッシャ２をフォグランプ１の側縁にセットして、フィニッシャ２ とレンズ１１とを相互に嵌合し、かつスクリュウ２０をフィニッシャ２の透孔２ ２を挿通させてフォグランプ１の取付ボス部１３にねじ込む。この結果、フィニ ッシャ２は、フォグランプ１に取り付けられ、フォグランプ１と車体との取付部 やスクリュウ１２等を覆い隠すものである。

【００１１】 図において、３及び４は回り止及び位置決め用の凸部である。この凸部３及び ４は、前記フォグランプ１の側縁、すなわち右側の第１フォグランプ１（Ｒ１） 及び第２フォグランプ１（Ｒ２）の左側縁、左側の第１フォグランプ１（Ｌ１） 及び第２フォグランプ１（Ｌ２）の右側縁の上下両端にそれぞれ設ける。この凸 部３及び４は、フォグランプ１の側縁から腕３０及び４０を一体に突設し、その 腕部３０及び４０の正面から段部を介して前方に一体に突設してなるものである 。なお、図中、３（３１）及び４（４１）は右側の第１フォグランプ１（Ｒ１） の左側縁の上下両端に設けた凸部、３（３２）及び４（４２）は右側の第２フォ グランプ１（Ｒ２）の左側縁の上下両端に設けた凸部である。 前記上端の凸部３の腕３０の長さと、前記下端の凸部４の腕４０の長さとを、 変え、さらに右側の第１フォグランプ１（Ｒ１）の上下両端の凸部３（３１）及 び４（４１）の腕３０及び４０の長さと、右側の第２フォグランプ１（Ｒ２）の 上下両端の凸部３（３２）及び４（４２）の腕３０及び４０の長さとを、それぞ れ変える。すなわち、図７に示すように、第２フォグランプ１（Ｒ２）の上端の 凸部３（３２）の腕の長さＴ１＜第１フォグランプ１（Ｒ１）の下端の凸部４（ ４１）の腕の長さＴ２＜第１フォグランプ１（Ｒ１）の上端の凸部３（３１）の 腕の長さＴ３＜第２フォグランプ１（Ｒ２）の下端の凸部４（４２）の腕の長さ Ｔ４とする。 ここで、左側の第１フォグランプ１（Ｌ１）及び左側の第２フォグランプ１（ Ｌ２）における凸部については、図示を省略するが、上述の右側の第１フォグラ ンプ１（Ｒ１）及び右側の第２フォグランプ１（Ｒ２）の凸部３（３１）、３（ ３２）、４（４１）、４（４２）と同様の凸部を設ける。

【００１２】 図において、５及び６は回り止及び位置決め用の凹部である。この凹部５及び ６は、前記フィニッシャ２のうち、前記フォグランプ１の上下両端の凸部３及び ４と対応する箇所、すなわちフィニッシャ２の上下両水平片の内面に、フィニッ シャ２の後端面からそれぞれ設ける。なお、図中、５（５１）及び６（６１）は 前記右側の第１フィニッシャ２（Ｒ１）の上下にそれぞれ設けた凹部、５（５２ ）及び６（６２）は前記右側の第２フィニッシャ２（Ｒ２）の上下にそれぞれ設 けた凹部である。 ここで、左側の第１フィニッシャ２（Ｌ１）及び左側の第２フィニッシャ２（ Ｌ２）における凹部については、図示を省略するが、上述の右側の第１フィニッ シャ２（Ｒ１）及び右側の第２フィニッシャ２（Ｒ２）の凹部５（５１）、５（ ５２）、６（６１）、６（６２）と同様の凹部を設ける。 なお、上述の腕の長さＴ１、Ｔ２、Ｔ３、Ｔ４は、図７に示すように、前記回 り止及び位置決め用の凸部３及び４と凹部５及び６との嵌合位置からフォグラン プ１とフィニッシャ２との取付位置、例えばフィニッシャ２の開口側の端面とフ ォグランプ１のレンズ１１の段部との境界線２３までの距離である。

【００１３】 この実施例における本考案の車両用灯具のフィニッシャの取付構造は、以上の 如き構成からなり、以下フィニッシャ２のフォグランプ１への取り付け方を説明 する。 まず、フィニッシャ２をフォグランプ１の側縁にセットすると共に、フォグラ ンプ１の側縁の上下両端の凸部３及び４とそれと対応するフィニッシャ２の凹部 ５及び６とを嵌合する。すると、フィニッシャ２のフォグランプ１への取付位置 が決ると共に、フィニッシャ２がフィニッシャ１に仮止され、しかもフィニッシ ャ２をフォグランプ１にスクリュウ２０等で取り付ける際に、フィニッシャ２が 回るのを防ぐことができる。すなわち、図４乃至図６に示すように、凸部３及び ４と凹部５及び６との嵌合により、左右方向（矢印イ方向）及び上下方向（矢印 ロ方向）及びフィニッシャ２のセット方向（矢印ハ方向）、また腕部３０及び４ ０とフィニッシャ２との当接により、フィニッシャ２のセット方向ハ、の位置が 決められると共に、仮止がなされる。しかも、凸部３及び４と凹部５及び６との 嵌合により、スクリュウ２０のねじ込み方向（矢印ニ方向）の回りを防ぐことが できる。従って、フィニッシャ２をフォグランプ１に簡単にかつ高精度に取り付 けることができる。

【００１４】 また、回り止及び位置決め用の凸部３及び４と凹部５及び６との嵌合位置から フォグランプ１とフィニッシャ２との取付位置２３までの距離Ｔ１、Ｔ２、Ｔ３ 、Ｔ４を変えることにより、所定外のフィニッシャ２をフォグランプ１の所定外 の位置にセットしても、前記凸部３及び４と凹部５及び６とが嵌合せず、フィニ ッシャ２の取付位置が決らない。例えば、右側の第１フィニッシャ２（Ｒ１）を 右側の第２フォグランプ１（Ｒ２）に、又は右側の第２フィニッシャ２（Ｒ２） を右側の第１フォグランプ１（Ｒ１）に、セットしようとしても、右側の第１フ ィニッシャ２（Ｒ１）の上凹部５（５１）の長さＴ３及び下凹部６（６１）の長 さＴ２と右側の第２フォグランプ１（Ｒ２）の上凸部３（３２）の長さＴ１及び 下凸部４（４２）の長さＴ４とが、又は右側の第２フィニッシャ２（Ｒ２）の上 凹部５（５２）の長さＴ１及び下凹部６（６２）の長さＴ４と右側の第１フォグ ランプ１（Ｒ１）の上凸部３（３１）の長さＴ３及び下凸部４（４１）の長さＴ ２とが、それぞれ異なるので、右側の第１フィニッシャ２（Ｒ１）の右側の第２ フォグランプ１（Ｒ２）への取付位置、又は右側の第２フィニッシャ２（Ｒ２） の右側の第１フォグランプ１（Ｒ１）への取付位置が決らない。従って、フィニ ッシャ２の誤組み付けを防止することができる。 さらに、左側の第１フィニッシャ２（Ｌ１）の左側の第２フォグランプ１（Ｌ ２）への誤組み付けを、又は左側の第２フィニッシャ２（Ｌ２）の左側の第１フ ォグランプ１（Ｌ１）への誤組み付けを、上述の右側のものと同様に防ぐことが できる。 しかも、右側の第１フィニッシャ２（Ｒ１）や第２フィニッシャ２（Ｒ２）の 左側の第１フォグランプ１（Ｌ１）や第２フォグランプ１（Ｌ２）への誤組み付 け、又は左側の第１フィニッシャ２（Ｌ１）や第２フィニッシャ２（Ｌ２）の右 側の第１フォグランプ１（Ｒ１）や第２フォグランプ１（Ｒ２）への誤組み付け 等をも防ぐことができる。

【００１５】 なお、上述の実施例のものは、フォグランプについて使用した例について説明 したが、本考案はその他の車両用灯具に使用することができる。 また、上述の実施例においては、フォグランプ１側には凸部３及び４を、フィ ニッシャ２側には凹部５及び６を、それぞれ設けたものであるが、逆にフォグラ ンプ１側には凹部５及び６を、フィニッシャ２側には凸部３及び４を、それぞれ 設けたものでも良く、あるいはフォグランプ１とフィニッシャ２とに凸部３及び ４と凹部５及び６とを互い違いに設けても良い。

【００１６】

【考案の効果】

以上から明らかなように、本考案の車両用灯具のフィニッシャの取付構造は、 車両用灯具本体とフィニッシャとに回り止及び位置決め用の凸部と凹部とを設け たものであるから、その凸部と凹部とを嵌合することにより、フィニッシャの車 両用灯具本体への取付位置が決ると共に、フィニッシャが車両用灯具本体に仮止 され、しかもフィニッシャを車両用灯具本体にスクリュウ等で取り付ける際に、 フィニッシャが回るのを防ぐことができる。従って、フィニッシャを車両用灯具 本体に簡単にかつ高精度に取り付けることができる。

【００１７】 また、回り止及び位置決め用の凸部と凹部との嵌合位置から車両用灯具本体と フィニッシャとの取付位置までの距離を変えたものであるから、所定外のフィニ ッシャを車両用灯具本体の所定外の位置にセットしても、前記凸部と凹部とが嵌 合せず、フィニッシャの取付位置が決らない。従って、フィニッシャの誤組み付 けを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る車両用灯具のフィニッシャおける
取付構造の一実施例を示し、使用状態の一部正面図

【図２】図１における右側の車両用灯具本体の拡大図

【図３】フィニッシャを車両用灯具本体に装着する前の
状態を示した一部斜視図

【図４】図２におけるＩＶ−ＩＶ線断面図

【図５】図２におけるＶ−Ｖ線断面図

【図６】図５におけるＶＩ−ＶＩ線断面図

【図７】図１における右側の車両用灯具本体において、
両端の凹部及び凸部から車両用灯具本体の側縁までの距
離が異なることを示した一部断面説明図

【符号の説明】

１…フォグランプ（車両用灯具本体）、１（Ｌ１）…左
側第１フォグランプ、１（Ｌ２）…左側第２フォグラン
プ、１（Ｒ１）…右側第１フォグランプ、１（Ｒ２）…
右側第２フォグランプ、２…フィニッシャ、２（Ｌ１）
…左側第１フィニッシャ、２（Ｌ２）…左側第２フィニ
ッシャ、２（Ｒ１）…右側第１フィニッシャ、２（Ｒ
２）…右側第２フィニッシャ、３及び４…凸部、５及び
６…凹部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 取付体に取り付けた車両用灯具本体の側
   縁に取り付けて、前記取付体及び前記車両用灯具本体の
   取付部分を覆う車両用灯具のフィニッシャにおいて、 前記車両用灯具本体の側縁の両端と、前記フィニッシャ
   の車両用灯具本体の側縁の両端に対応する箇所とに、回
   り止及び位置決め用の凸部と凹部とを有することを特徴
   とする車両用灯具のフィニッシャにおける取付構造。
2. 【請求項２】 取付体に取り付けた車両用灯具本体の側
   縁に取り付けて、前記取付体および前記車両用灯具本体
   の取付部分を覆う車両用灯具のフィニッシャにおいて、 前記車両用灯具本体の側縁の両端と、前記フィニッシャ
   の車両用灯具本体の側縁の両端に対応する箇所とに、回
   り止及び位置決め用の凸部と凹部とを有し、その凸部と
   凹部との嵌合位置から前記車両用灯具本体と前記フィニ
   ッシャとの取付位置までの距離が異なることを特徴とす
   る車両用灯具のフィニッシャにおける取付構造。