JPS6317127Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車用ランプの取付構造に関す
る。

通常、自動車に使用される方向指示灯等のラン
プは、第１図に示すように、レンズ１の周囲に補
強フランジ部１Ａを設け、このフランジ部１Ａが
パツキン２とランプハウジング４の縁部４Ａを介
して車体パネル３に当接し、他方フランジ部１Ａ
の内側に設けたネジ取付部１Ｂにて、ランプハウ
ジング４及び前記パツキン２を介してネジ５で車
体パネル３に固定されるようになつている。

この場合、車体パネル３には、剛性を確保する
ためのフランジ部１Ａの外形に合わせて嵌合用の
段付部３Ａと、ハウジング４を収める空間部１０
が形成される。

ところが、この車体パネル段付部３Ａは、パネ
ルの成形加工上、段の深さ（絞り）に一定の許容
限度があり、そのため、この段付部３Ａにレンズ
１とハウジング４を重ね合わせて固定すると、ラ
ンプを取付けた状態でレンズ１の表面は、車体パ
ネル３よりもいくぶん突出した態様とならざるを
得なかつた。

すなわち、第２図にも示すとおり、方向指示灯
のレンズ１がその周囲の車体パネル３より突出す
るのが避けられなかつた。このことは車両走行時
に空気抵抗を増加させたり、ランプデザイン上の
選択の余地を狭めるという不都合にもつながる。

本考案は、上記問題を解決するために提案され
たもので、レンズの外周部に補強用のフランジ部
を設け、該フランジ部の裏面にランプハウジング
を固定し、前記フランジ部の周囲に位置してフラ
ンジ部よりも薄肉の拡張部を設け、該拡張部の表
面と前記レンズ表面が同一面となるように形成す
る一方、車体パネルに前記フランジ部及びランプ
ハウジングを収める空間部、及びその周囲に前記
拡張部に対応してパネル表面からくぼませた段付
部を形成し、該段付部にこの拡張部を嵌め込んで
レンズ表面と車体パネル表面とが同一面状をなす
ようにし、レンズを車体パネルに対して固定手段
を介して取付けたものである。

以下、本考案の実施例をいくつか列挙して説明
する。

第３図Ａ，Ｂにおいて、レンズ１の補強フラン
ジ部１Ａにはパツキン２を挾んでハウジング４が
その裏面側からネジ６で固定される。フランジ部
１Ａの外周にはランプ１の表面と同一面状に薄肉
の拡張部１Ｃが形成される。この拡張部１Ｃは、
前記パツキン２を挾んで車体パネル３の嵌合用段
付部３Ａに収まり（フランジ部１Ａ及びハウジン
グ４は段付部３Ａの内側空間部１０に配置され
る。）、外側から固定手段としてのネジ８で締着さ
れる。なお、９はバルブ（電球）である。

上記構成によれば、フランジ部１Ａに比べ肉厚
の薄い拡張部１Ｃを車体パネル段付部３Ａに締着
し、フランジ部１Ａ及びハウジング４は段付部３
Ａの内側空間部１０に収めたので、車体パネル３
に絞り加工により形成する段付部３Ａを、無理に
深く形成しなくても、第４図にも示したように、
外観上車体パネル３の表面とレンズ１の表面とが
略同一平面をなすようにできる、すなわち、車体
パネル３の表面からランプが突出するのを防ぐこ
とができる。

また、ランプの組立上、ハウジング４にレンズ
１を取付けた後に、このレンズ１の拡張部１Ｃを
車体パネル段付部３Ａに取付ければ良く、従来
（第１図）におけるように、レンズ１とハウジン
グ４を一体的に車体パネル３に取付けなければな
らないという不便を避けることができる。

さらに、ランプが外部に突出しないため空気抵
抗を考慮する必要がなく、外観上ランプのデザイ
ンが自由にできるという利点もある。

第５図は、レンズ１のフランジ部１Ａにハウジ
ング４を接着したランプの実施例である。

このように、ランプの構造如何に拘わらず、レ
ンズ１の周囲にレンズ１表面と同一面状に薄肉の
拡張部１Ｃを形成し、この拡張部１Ｃを段付部３
Ａに位置させることにより、車体パネル３から突
出させることなくランプを取り付けることができ
る。この場合、車体パネル３にランプを取り付け
るための固定手段としては前記ネジ８の他に、ク
リツプや接着剤を用いることができる。

以上のように本考案は、レンズの外周部に補強
用のフランジ部を設け、このフランジ部の裏面に
ランプハウジングを固定する一方、前記フランジ
部の周囲に位置してフランジ部よりも薄肉の拡張
部を設け、車体パネルに拡張部に対応してパネル
表面からくぼませた段付部を形成し、かつこの段
付部の内側空間部に前記フランジ部及びランプハ
ウジングを収めると共に、段付部に前記拡張部を
嵌め込んで、レンズ表面と車体パネル表面とが同
一面状をなすようにレンズを車体パネルに対して
固定手段により取付けたので、車体パネルに絞り
加工で形成する段付部を無理に深くしなくても、
ランプが車体パネル表面から突出するのを防止す
ることができ、車体パネルに対する段付部の加工
性が向上すると共に、ランプのデザイン上の美的
効果を高め、空気抵抗を減少することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の要部断面図、第２図は従来例
の斜視図、第３図Ａは本考案の実施例の正面図、
第３図Ｂは第３図ＡのＡ−Ａ線断面図、第４図は
第３図Ａ，Ｂの実施例の斜視図、第５図は他の実
施例の要部断面図である。 １……レンズ、１Ａ……フランジ部、１Ｃ……
拡張部、３……車体パネル、３Ａ……車体パネル
段付部、４……ランプハウジング、１０……空間
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レンズの外周部に補強用のフランジ部を設け、
   該フランジ部の裏面にランプハウジングを固定
   し、前記フランジ部の周囲に位置してフランジ部
   よりも薄肉の拡張部を設け、該拡張部の表面と前
   記レンズ表面が同一面となるように形成する一
   方、車体パネルに前記フランジ部及びランプハウ
   ジングを収める空間部、及びその周囲に前記拡張
   部に対応してパネル表面からくぼませた段付部を
   形成し、該段付部にこの拡張部を嵌め込んでレン
   ズ表面と車体パネル表面とが同一面状をなすよう
   にし、レンズを車体パネルに対して固定手段を介
   して取付けたことを特徴とする自動車用ランプ。