JPH01234420A - 共重合ポリエステルの製造法 - Google Patents

共重合ポリエステルの製造法

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JPH01234420A
JPH01234420A JP5953188A JP5953188A JPH01234420A JP H01234420 A JPH01234420 A JP H01234420A JP 5953188 A JP5953188 A JP 5953188A JP 5953188 A JP5953188 A JP 5953188A JP H01234420 A JPH01234420 A JP H01234420A
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glycol
acid
fibers
polymerization
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鈴木 東義
Shinji Owaki
大脇 新次
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は共重合ポリエステルの製造法に関し、更に詳細
には繊維になした際に吸水性、吸湿性及び速乾性に優れ
ると共に、従来にない著しく優れた熱伝導性と透湿性を
有し、特に木綿や麻等の天然繊維を凌駕する清涼感、冷
涼感を♀する共重合ポリエステルの製造法に関する。
〈従来技術〉 ポリエステルは多くの優れた特性を有するがゆえに合成
繊維、フィルム、その他の成形物として広く用いられて
いる。しかしながら、ポリエステルは、疎水性であるた
め、例えばm維として使用した場合に、木綿や麻等の天
然繊維に比較して吸水性、吸湿性が著しく劣る欠点があ
り、吸水性や吸湿性が要求される分野での使用が制限さ
れている。なかでも、布帛が直接肌に接する衣料用途に
おけるポリエステルIIの使用は、蒸れ感やべとつき感
等の著しい不快感を招来するため極度に制限されている
のが実状であり、特に盛夏用衣料用途での使用は実質上
皆無に近い。
従来より、この問題を解決しようとして、ポリエステル
繊維に吸水性、吸湿性を付与しようとする試みが多数な
されている。例えば、ボリエステルtlIftに吸水性
(液体状態の水を吸収する性能)を付与する方法として
、繊維表面を変性して吸水性を付与する方法と1!内部
まで吸水性を高める方法とがある。前者では原糸改質や
後加工によって、1lilf表面を親水性の化合物で覆
う方法が主に採用されており、この他に放電処理、光グ
ラフト。
薬品によるエツチング、親水性化合物の低温プラズマ重
合加工等がある。後者の方法としてはポリエステル以外
維を多孔質化することによって毛細管現象を利用して吸
水性を高めることが行われている。しかしながら、これ
らの方法は感知蒸泄っまり発汗状態においては相応の効
果が認められ、特に多孔質の吸水性ポリエステル(II
Iにおいては、抱水率や1liil潤知覚限界(湿った
と感じ(qる抱水率)を顕著に高める効果が得られると
共に速乾性を有するため、汗を多量にかくスポーツ用途
等で快適な汗処理機能を発揮できるものの、吸湿性(気
相状態の水、即ち水蒸気を吸収する性能)を殆んど有し
ないためか、人間の感覚にはのぼらずに常に体外に蒸発
している不感蒸泄に対しては特別の効果が認められず、
蒸れ感や蒸し暑さを解消する効果は少ないので、木綿や
麻等の天然繊維のもつれ1涼感、冷涼感を呈するのには
程遠い。その上、繊維の表面に親水性樹脂の皮膜を形成
させる方法では、疎水性繊維の表面のみに親水性皮膜を
形成させるものであり、両者の親和性が不良であるため
、洗濯耐久性に劣る欠点がある。
一方、ポリエステル繊維に吸湿性を付与する方法として
、親水性化合物のグラフト重合による後加工方法が提案
されている。この方法によれば、例えばポリエチレンテ
レフタレート繊維にアクリル酸やメタクリル酸を15重
量%程度グラフト手合した後でナトリウム塩化処理を施
すことによって木綿と同等の吸湿率が得られる。しかし
ながら、かかるグラフト重合で改質した吸湿性ポリエス
テル繊維は、確かに木綿並みの平衡吸湿率は有するもの
の、平衡吸湿率に至るまでの吸湿速度が木綿に比較して
著しく小さい。このことも関係してか、着用した際の蒸
れ感やべとつき感を解消する効果は少なく、清涼感は得
られない。その上、この方法では染色堅牢度が低下した
り、風合が硬化する等の欠点があり実用に耐えない。
他方、ポリマー自身を吸湿性にしたポリエステルとして
は、従来から知られているポリオキシエヂレングリコー
ルを共重合したポリエステル以外には注目すべきものが
ないのが現状である。かかるポリオキシエチレングリコ
ール成分を含むポリエステルは吸湿性向上効果は呈する
ものの、その向上効果は比較的小さく、そのため多量の
ポリオキシエチレングリコール成分の使用を必要とし、
その結果最終的に得られる変性ポリエステル繊維の物性
低下や耐熱性の低下が著しく、実用的価値は低い。
従来から、かかるポリオキシエチレングリコール共重合
ポリエステルの欠点を改良をしようとして種々の提案が
なされており、その一つとして、グラフト共重合ではな
いがグラフト共重合類似の構造を有する重合体、即ち、
重合体主鎖に対して側鎖を有する重合体について若干の
研究がなされている。例えば、ジャーナル・オブ・ポリ
マーサイエンス(J ournal  of  P o
lymer  S cience)第14巻、第15〜
28頁(1954)にはポリエチレンテレフタレートと
ω−メチル・ポリオキシエチレン−2−オキシテレフタ
レート の共重合について研究されている。即ち、側鎖としてポ
リオキシエチレン基を有するポリエステルを合成してい
るが、その染色性に関する挙動がポリオキシエチレング
リコール共重合ポリエチレンテレフタレートの挙動と大
差ないことが述べられているに過ぎない。また、特公昭
43−19037号公報には RO(CH2C)120 ) n  CH2CH20H
CH20H(式中、nは1〜10の整数)を添加して、
側鎖としてオキシオチレン基を導入する試みがなされて
いるが、側鎖長が短く、染色性改良効果を開示するにと
どまっている。更に、特公昭48−8270号公報には (式中、R,R’、R″は同−又は異なる、置換又は未
置換のアルキル基又は芳香族基を示し、nl、n2は同
−又は異なる1〜200の整数を示す)と酸化ホウ素又
はホウ酸とを添加して重合することによって吸湿性の改
良された改質ポリエステルを製造する方法が提示されて
いる。しかしながら、この方法では上記共重合成分のジ
オールが共に2級アルコールである上に分子構造上強い
立体障害を受けるために反応性が殆んどなく、そのため
該ジオール成分は実質的にポリエステル中に物理的分散
状態で存在している。それゆえ、初期の吸湿性レベルの
改良効果が小さいうえ、その耐洗濯性が不充分であり実
用に耐えない。
本発明者は、上記のジャーナル・オブ・ポリマーサイエ
ンス、特公昭43−19037@公報及び特公昭48−
8270号公報の方法を追試したが、いずれも着用した
際の蒸れ感やべとつき感を解消する効果は少なく、清涼
感を有するポリエステル繊維は得られなかった。
以上述べたように、従来、木綿や麻等の天然繊維に匹敵
乃至これらを凌駕する清涼感や冷涼感を呈するポリエス
テルI維はまったく得られていなかった。
〈発明の目的〉 本発明の目的は、11雑になした際に、ポリエステルが
本来有しているイージーケヤー性、形態安定性、熱セッ
ト性の優れた物性を保ちつつ、吸水性、吸湿性及び速乾
性に浸れると共に木綿や麻等の天然!IIIを凌駕する
清涼感を呈する素材改質のポリエステルを提供するにあ
る。なかでも、布帛が直接肌に接する衣料用途における
未改質ポリエステル繊維に不可避的な蒸れ感やべとつき
感を解消し、特に盛夏用衣料用途で有用な清涼感、冷涼
感に優れたポリエステル繊維等の成形物を提供するのが
本発明の目的である。
本発明者は従来公知の吸水性ポリエステル繊維や吸湿性
ポリエステルIINからは清涼感や冷涼感に優れた布帛
が得られていない事実に鑑み、従来と着眼点を変えて、
熱伝導性及び透湿性の観点から着用快適性IInへのア
ブO−チを行った。その結果、本発明者が既に防汚性ポ
リエステル繊維として特開昭62−90312号公報、
特開昭63−12717号公報等で提案した片末端封鎖
ポリオキシアルキレングリコールを主鎖の末端に共重合
したポリエステルが、両末端未封鎖のポリオキシアルキ
レングリコールをポリエステル主鎖中に共重合したポリ
エステルや、両末端封鎖したポリオキシアルキレングリ
コールやポリエステルに不溶性のポリオキシアルキレン
グリコールをポリエステルマトリックス中にブレンドし
たポリエステルに比較して、フィルムに成形して評価し
た際に格段に優れた透湿性を呈すると共に、Il維布帛
となして手で触れた際の冷感が格段に優れ、結果として
木綿を上回る熱伝導性を有することを知った。そして、
かかる片末端封鎖ポリオキシアルキレングリコールを主
鎖の末端に共重合したポリエステル主鎖中維の構造を、
オスミン酸で染色した!雑の横断面と縦断面の各切片を
透過型電子顕微鏡で20万倍に拡大して解析した結果、
ポリオキシアルキレングリコールセグメント成分がポリ
エステルマトリックス中に直径約100Å以下のオーダ
ーで等方向にミクロ相分離していることを確認した。片
末端封鎖ポリオキシアルキレングリコール共重合ポリエ
ステルのかかる特殊なミクロ構造が上記の特異的な性能
と関係しているのではないかと推察される。
しかしながら、ポリエステル重縮合反応においては上記
した片末端封鎖ポリオキシアルキレングリコールは、い
わゆる、末端停止剤として作用するため、該片末端封鎖
ポリオキシアルキレングリコールの共重合量を増やすに
つれて最終的に得られる共重合ポリエステルの重合度が
低下するという問題が顕在化する。このため、この系で
実用性のある成形物の物性を保持しつつ、充分な清涼感
を得るのは極めて困難である。
本発明者は上記問題点を克服して前記の特異的な構造と
性能を有するポリエステルm帷等の成形物を得ようとし
て鋭意検討した結果、特定の平均分子量を有する下記一
般式(I) CH20日 R+ 0(=Rz Own CH2−CHOH・= (
I )(式中、R1は炭化水素基、R2はアルキレン基
、nは30〜140の整数である)で表わされる特定の
化合物を共重合成分として用いることにより上記の問題
点が解消して本発明の目的が達成でき、最終的に木綿や
麻等の天然繊維を凌駕する清涼感。
冷涼感を有するポリエステルm維等の成形物が得られる
ことを知った。本発明はかかる知見に基づいて更に重ね
て検討した結果完成したものである。
〈発明の構成〉 本発明は、少なくとも一種の二官能性芳香族カルボン酸
又はそのエステル形成性誘導体と少なくとも一種のジオ
ール化合物とを反応せしめてポリエステルを製造するに
当り、該反応が完了するまでの任意の段階で下記一般式
(I> HzOH R+ O−(−R20wn CH2−CHOH−(I 
)(式中、R1は炭化水素基、R2はアルキレン基、n
は30〜140の整数である)で表わされる化合物を添
加反応せしめることを特徴とする共重合ポリエステルの
製造法である。
本発明において基体となるポリエステルは、芳香環を重
合体の連鎖単位に有する芳香族ポリエステルであって、
二官能性芳香族カルボン酸く又はそのエステル形成性誘
導体)とジオール(又はそのエステル形成性誘導体)と
を主成分とする重縮合反応により得られる重合体である
ここでいう二官能性芳香族カルボン酸としてはテレフタ
ル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸。
1.5−ナフタレンジカルボンM、  2.5−ナフタ
レンジカルボン酸、  2.6−ナフタレンジカルボン
酸。
4.4′ −ビフェニルジカルボン ェニルジカルボン酸,  4.4’ −ジフェニルエー
テルジカルボン ルボン酸,  4.4’ −ジフェニルイソプロピリデ
ンジカルボン酸,1.2−ビス(フェノキシ)エタン−
 4.4’−ジカルボン酸,2,5−アントラセンジカ
ルボン酸,  2.6−アントラセンジカルボン酸。
4、4’−p−ターフェニレンジカルボン酸,2,5−
ピリジンジカルボン酸,β−ヒドロキシエトキシ安息香
酸,p−オキシ安息香酸等をあげることができ、特にテ
レフタル酸が好ましい。
これらの二官能性芳香族カルボン酸は二種以上を併用し
てもよい。なお、少量であればこれらの二官能性芳香族
カルボン酸とともにアジピン酸。
アゼライン酸,セバシン酸,ドデカンジオン酸の如き二
官能性脂肪族カルボン酸,シクロヘキサンジカルボン酸
の如き二官能性脂環族カルボン酸。
5−ナトリウムスルホイソフタル酸を一種又は二種以上
併用することができる。
また、ジオール化合物としてはエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1
,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリ
メチレングリコールの如き脂肪族ジオール、1.4−シ
クロヘキサンジメタツールの如き脂環族ジオール等、及
びそれらの混合物等を好ましくあげることができる。
更に、ポリエステルが実質的に線状である範囲でトリメ
リット酸,ピロメリット酸の如きポリカルボン酸.グリ
セリン、トリメチロールプロパン。
ペンタエリスリトールの如きポリオールを使用すること
ができる。
具体的な好ましい芳香族ポリエステルとしてはポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リヘキシレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレン− 1.
2−ビス(フェノキシ)エタン−4.4′ −ジカルボ
キシレート等のほか、ポリエチレンイソフタレート/テ
レフタレート。
ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート。
ポリブチレンテレフタレート/デカンジカルボキシレー
ト等のような共重合ポリエステルをあげることができる
。なかでも機械的性質,成形性等のバランスのとれたポ
リエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレ
ートが特に好ましい。
かかるポリエステルは任意の方法によって合成される。
例えばポリエチレンテレフタレートについて説明すれば
、通常テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エス
テル化反応させるか、テレフタル酸ジメチルの如きテレ
フタル酸のエステル形成性誘導体とエチレングリコール
とをエステル交換反応させるか又はテレフタル酸とエチ
レンオキサイドとを反応させるかしてテレフタル酸のグ
リコールエステル及び/又はその低重合体を生成させる
第1段階の反応と、第1段階の反応生成物を減圧上加熱
して所望の重合度になるまで重縮合反応させる第2段階
の反応によって容易に製造される。
本発明においては上記基体ポリエステルに、下記一般式
(I> H20H R+ O+Rz Own CH2−CHOH・= (I
 )で表わされる化合物を共重合する。式中、R1は炭
化水素基を示し、アルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基又はアルキルアリール基が好ましい。R2はアル
キレン基であり、炭素数2〜4のアルキレン基が好まし
い。具体的にはエチレン基。
プロピレン基、テトラメチレン基が例示される。
また、2種以上の混合、例えばエチレン基とプロピレン
基とをもった共重合体であってもよい。nは重合度を示
す正の整数であり、30〜140の範囲である。重合度
が30未満では、充分な透湿性や木綿、麻等の天然繊維
が有する清涼感、冷涼感が呈されず、本発明の目的が達
成されない。また、重合度が140を越えて大きくなる
と最早共重合が困難になり、充分な透湿性や清涼感、冷
涼感が呈されなくなる。なかでも40〜100の範囲に
おいて特に優れた透湿性が発現すると共に清涼感、冷涼
感が特に顕著に秦されるので好ましい。
かかる化合物の好ましい具体例としては、上記式(I)
で示される化合物としてポリオキシエチレングリコール
メチル1,2−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオ
キシエチレングリコールフェニル1,2−ジヒドロキシ
プロピルエーテル、ポリオキシエチレングリコールイソ
プロピル1.2−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリ
オキシエチレングリコールn−ブチル1,2−ジヒドロ
キシプロピルエーテル、ポリオキシエチレングリコール
オクチルフェニル1.2−ジヒドロキシプロピルエーテ
ル、ポリオキシエチレングリコールノニルフェニル1,
2−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシエチレ
ングリコールセチル1,2−ジヒドロキシプロピルエー
テル、ポリオキシプロピレングリコールメチル1.2−
ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシエチレング
リコールフェニル1.2−ジヒドロキシプロピルエーテ
ル、ポリオキシプロピレングリコールn−ブチル1,2
−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシプロピレ
ングリコールオクチルフェニル1,2−ジヒドロキシプ
ロピルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールノニ
ルフェニル1,2−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポ
リオキシテトラメチレングリコールメチル1.2−ジヒ
ドロキシプロピルエーテル、ポリオキシエチルグリコー
ル/ポリオキシプロピレングリコール共重合体のメチル
1,2−ジヒドロキシプロピルエーテル等をあげること
ができ、これらのなかでもポリオキシエチレングリコー
ル誘導体が特に好ましい。上記化合物は1種を単独で使
用しても、また2種以上を併用してもよい。
上記の化合物を前記基体ポリエステルに共重合するには
、前述したポリエステルの合成が完了するまでの任意の
段階、例えば第1段階の反応開始前、反応中、反応終了
後、第2段階の反応中等の任意の段階で添加し、添加後
重縮合反応を完結すればよい。この際その使用」は、あ
まりに少ないと最終的に得られるポリエステル成形物の
透湿性や清涼感、冷涼感の性能が不充分になり、逆にあ
まりに多いと最早著しい透湿性や清涼感、冷涼感性能の
向上が見られず、かえって最終的に得られる成形物の強
度等の糸物性が悪化すると共に耐熱性や耐光性が悪化す
るようになるので、共重合ポリエステルに対して0.1
〜70重量%の範囲であるのが好ましく、1〜50重量
%の範囲がより好ましく、なかでも3〜25重量%の範
囲が特に好ましい。
このようにして得られた共重合ポリエステルを成形する
には、格別の方法を採用する必要はなく、通常のポリエ
ステルの溶融成形法が任意に採用される。例えば繊維に
なす場合紡出する繊維は中空部を有しない中実繊維であ
っても、中空部を有する中空!iNであってもよい。ま
た紡出するI[の横断面における外形や中空部の形状は
、円形であっても異形であってもよい。製糸方法として
は、500〜25007FL /分の速度で紡糸し、延
伸、熱処理する方法、1500〜5000m /分の速
度で紡糸し、延伸、仮撚加工を同時に又は続いて行う方
法、5000m/分以上の高速で紡糸し、用途によって
は延伸工程を省略する方法等の製糸条件を任意に採用す
ればよい。
フィルムやシート等の成形物にする際にも、任意の成形
条件を採用することができる。例えば製摸後一方向のみ
に張力をかけて異方性を持たせる方法、同時に又は任意
の順序で二方向に延伸する方法、二段以上の多段延伸す
る方法等任意の条件が採用される。
〈発明の作用効果〉 本発明の方法によって得られる共重合ポリエステルは、
繊維等の成形物にした際ポリエステルセグメントよりな
る相の中にポリオキシアルキレングリコールセグメント
よりなる相が約100人のオーデーで明瞭にミクロ相分
離して存在する特殊構造を形成していると共に、ポリオ
キシアルキレングリコール成分の共重合量を多くしても
充分に高い重合度の達成が可能であるため、ポリエステ
ルとポリオキシアルキレングリコールの夫々の機能性を
最大限に発揮せしめることができ、下記の効果を奏する
ことができる。
(1)  従来のポリオキシアルキレングリコール共重
合及び/又はブレンドしたポリエステルに比較して改善
された吸水性、制電性、防汚性並びに易染性を呈する。
(2)  ポリエステルが本来もっている速乾性を有す
る。
(3)  従来になく著しく優れた透湿性と熱伝導性を
呈する。
(4)上記(1)〜(3)の特徴が相乗的に作用してか
、本発明の共重合ポリエステル成形物は触れると著しく
冷たい感覚をもたらし、その程度はm維の場合木綿や麻
等の天然繊維を上回る。
(5)  m維布帛となして着用した際、不感魚油状態
における蒸れ感や蒸し暑さが顕著に軽減されるだけでな
く、感知魚油状態(発汗状態)においても汗を速やかに
拡散して外部に蒸散せしめるのでべとつき感が少なく、
優れた汗処理機能を発揮できる。このため、木綿や麻等
の天然l!緒を凌駕する清涼感、冷涼感を呈する。
(6)フィルム、シートで格段に優れた印刷性と接着性
が得られる。
(7ポリエステルが本来持っている物性、耐熱性等の長
所の損われ様が少ない。
以上述べたように、本発明の方法によって得られる共重
合ポリエステルは従来にない画期的な性能を有するため
に、m維となした場合にこれまでポリエステルの使用が
極度に制限されていた盛夏用衣料分野での使用が可能で
あり、極めて有用であるのみならず、フィルムとなして
繊維布帛にラミネートすることにより優れた透湿防水布
帛を得ることができる。
なお、本発明の方法による共重合ポリエステルには必要
に応じて任意の添加剤、例えば触媒1着色防止剤、耐熱
剤、難燃剤2M化防止剤、艶消剤。
着色剤、無機微粒子等が含まれていてもよい。
〈実施例〉 以下に実施例をあげて更に説明する。実施例中の部及び
%は夫々重量部及び重量%を示す。物性の測定法及び評
価法は下記の通りである。
(A>  ポリマーの極限粘度[η]は35℃のオルソ
クロロフェノール溶液で測定した値から求めた。
(B)  軟化点(SP)はベネレーション法で測定し
た。
(C)  フィルムの透湿性は、水の上方に密閉セット
したフィルム試料を通しての水蒸気の透過門を水の生母
減少により温度80℃の恒温下で測定した。
(D)  布帛サンプルの熱伝導性は、ASTMD −
1518−57T法に準じて、試験片を恒温発熱体に取
り付け、低温度の外気に向かって流れ出す熱量が一定と
なり、発熱体の表面温度が一定値を示すようになってか
ら30分間の消費電力を求め、これと試料のない線状の
ままで同様の温度差及び時間内における消費電力とから
次式により保温率を計算した。保温率が小さい程熱伝導
性が大きいことを示す。
保温率(%)=(1−(b/a ))x 100但し、
a:発熱体の空試験による放熱量(ワット/時間) b:発熱体に試験片を取りつけた時の放熱量(ワット/
時間) 測定室温湿度: 20.5±0.3℃、65%RH恒温
発熱体温度:36℃ (E)  布帛サンプルの冷涼感は、20℃、65%R
H雰囲気下に一昼夜保持した布帛サンプルに手で触れた
時に感じられる冷感を官能検査で求めた。
(F)  吸湿率は、絶乾重量と所定の温度及び相対湿
度における重量とから下記式により求めた。
吸湿率(%)= 【〔(所定の温度・相対湿度における重量)−(絶乾重
量))X100]/(絶乾重量)実施例1〜5及び比較
例1 テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール6
0部、酢酸カルシウム1水塩0.06部(テレフタル酸
ジメチルに対して0.066モル%)及び整色剤として
酢酸コバルト4水塩0.009部(テレフタル酸ジメチ
ルに対して0.007モル%)をエステル交換缶に仕込
み、窒素ガス雰囲気下4時間かけて140℃から220
℃まで昇温して生成するメタノールを系外に留去しなが
らエステル交換反応を行った。エステル交換反応終了後
、安定剤としてリン酸トリメチル0.058部(テレフ
タル酸ジメチルに対して0.080モル%)を加えた。
次いで10分後に三酸化アンチモン0.04部(テレフ
タル酸ジメチルに対して0.027モル%)を添加し、
同時に過剰のエチレングリコールを追出しながら240
℃まで昇温した後重合缶に移した。
重合缶に平均の分子量が2000 (n = 43)の
ポリオキシエチレングリコールメチル1,2−ジヒドロ
キシプロピルエーテルを第1表記載の量添加した後、1
時間かけて760mHiから11111189まで減圧
し、同時に1時間30分かけて240℃から280℃ま
で昇温した。111IllH9以下の減圧下、重合温度
280℃で更に2時間重合した時点で酸化防止剤として
イルガノックス1010 (チバガイギー社製)0.8
部を真空添加し、その後更に30分間重合した。得られ
たポリマーめ極限粘度[η]、軟化点を第1表に示した
。ポリマーを常法に従ってチップ化した。
このチップを常法に従って乾燥、製膜、延伸。
熱セットして膜厚15μmの2軸延伸フイルムとなし、
前述の方法によって透湿率(g/TIt・24hrs・
15μ)を測定した。結果を第1表に示す。
また、上記チップを常法により乾燥後、孔径0.3#1
I11の円形紡糸孔を24個穿設した紡糸口金を使用し
て285℃で溶融紡糸した。次いで得られた未延伸糸を
、最終的に得られる延伸糸の伸度が30%になるような
延伸倍率にて84℃の加熱ローラーと180℃のプレー
トヒーターを使って延伸熱処理して75デニール/24
フイラメントの延伸糸を得た。
得られた共重合ポリエステルフィラメント糸(75デニ
ール/24フイラメント)をメリヤス編地になし、常法
により精練、熱処理した後、熱伝導性(保温率)、冷涼
感及び吸湿率(20℃、92%RH)を測定した。結果
を第1表に示した。
比較例2及び3 実施例2において共重合成分として用いたポリオキシエ
チレングリコールメチル1.2−ジヒドロキシプロピル
エーテル(平均分子ff12000) 10部に代えて
夫々ポリオキシエチレングリコールモノメチルエーテル
(平均分子m2ooo) io部及びポリオキシエチレ
ングリコール(平均分子量2000) 10部を使用す
る。以外実施例2と同様に行った。結果を第1表に示し
た。
実施例6〜10及び比較例4〜5 実施例2において共重合成分として用いたポリオキシエ
チレングリコールメチル1.2−ジ′ヒドロキシプロピ
ルエーテルの平均分子mを第1表記載のように変更する
以外は実施例2と同様に行った。
結果は第1表記載の通りであった。
参考例 木綿と麻の熱伝導性を比較のため測定した。保温率は夫
々14.5%と12.7%であった。
手続ネ市正書 昭和63年ン月76日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 少なくとも一種の二官能性芳香族カルボン酸又はそのエ
    ステル形成性誘導体と少なくとも一種のジオール化合物
    とを反応せしめてポリエステルを製造するに当り、該反
    応が完了するまでの任意の段階で下記一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・( I ) (式中、R_1は炭化水素基、R_2はアルキレン基、
    nは30〜140の整数である)で表わされる化合物を
    添加反応せしめることを特徴とする共重合ポリエステル
    の製造法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005059004A1 (ja) * 2003-12-18 2005-06-30 Teijin Limited 生分解性芳香族ポリエステルおよびその成形品
JP2007070467A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Teijin Fibers Ltd 共重合ポリエステルおよびそれからなる繊維
JP2009235242A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Teijin Fibers Ltd 共重合ポリエステル及びポリエステル繊維
JP2010275649A (ja) * 2009-05-27 2010-12-09 Teijin Fibers Ltd 繊維構造体および繊維製品

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