JPH01230538A - 高純度ビスフェノールaの製造方法 - Google Patents

高純度ビスフェノールaの製造方法

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JPH01230538A
JPH01230538A JP63056335A JP5633588A JPH01230538A JP H01230538 A JPH01230538 A JP H01230538A JP 63056335 A JP63056335 A JP 63056335A JP 5633588 A JP5633588 A JP 5633588A JP H01230538 A JPH01230538 A JP H01230538A
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飯室 茂
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は2.2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン(以下ビスフェノールAと称する)を製造する方法
に関する。
ビスフェノールAはポリカーボネート樹脂やエポキシ樹
脂の原料として用いられ、特にポリカーボネート樹脂用
としては、近年光学用途の需要が増大してきており、従
来以上に無色で高純度のビスフェノールAが要求される
〔従来の技術〕
ビスフェノールAは酸性触媒存在下に、ある場合にはイ
オウ化合物のような助触媒を加えて、アセトンと過剰の
フェノールとから製造される0反応混合物はビスフェノ
ールAのほかに、触媒・未反応アセトン・未反応フェノ
ール・反応生成水および他の反応副生物を含む。
反応副生物の主な成分は、2−(2−ヒドロキシフェニ
ル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下
o、 p’一体と称する)であり、他にジアニン化合物
、トリスフェノール、ポリフェノール、および好ましく
ない着色物質等の、ビスフェノールAを原料として用い
て得られる樹脂の性能を低下させる物質を含んでいる。
反応混合物から高純度のビスフェノールAを回収する方
法の一つは、該反応混合物から触媒、水および少量のフ
ェノールを除いた後、残った液状混合物を冷却すること
によってビスフェノールAをフェノールとの付加物とし
て晶出し、この結晶を反応副生物を含む母液から分離し
、該付加物からフェノールを除去してビスフェノールA
を回収することからなる。
結晶から分離された母液は、フェノール、反応副生物の
他に、ビスフェノールAを含んでいるため、循環使用さ
れる。
一つの方法としては反応系に循環される。
反応副生物の主成分である0、P゛一体とトリスフェノ
ールの一部は、反応系でビスフェノールAと一定の平衡
比で存在し、ビスフェノールAとして回収できるが、ジ
アニン化合物、ポリフェノール、着色物質は、そのまま
または更に原料フェノールやアセトンと共に反応し、高
分子量化して反応混合物中に残存するため、母液の循環
により工程中に蓄積し、晶出付加物の純度及び色相を悪
化させる。
このため反応系に循環される母液の一部はパージされな
ければならないが、この場合にはビスフェノールAの有
用な部分の廃棄を伴う。
母液再循環流からのビスフェノールAの回収と着色物質
を除去する方法が、特公昭55−34779号明細書に
示されている。この方法に従えば、母液再循環流は反応
系に再循環されるに先だって、少なくとも一部が、陽イ
オン交換樹脂からなる吸着剤と接触処理され着色物が除
去される。
該特許に於ける陽イオン交換樹脂と同様の効果は、他の
吸着剤を用いた場合でも同様にある程度得られるもので
ある。しかしながら、かかる吸着剤は再生されなければ
連続使用できず、再生には洗浄、乾燥、および洗浄液か
らの吸着物質の除去の工程が必要となり、しかも吸着剤
で有効に脱色処理され得る母液量は、それほど多くない
ため、頻繁な樹脂の交換が必要となってしまう、また、
循環される母液中の不純物の全てが、ビスフェノールA
に転化、回収されないので、得られるビスフェノールA
は循環の無い場合よりは必然的に多くの不純物を含むこ
とになる。
さらに、母液の反応工程への循環は、いかなる形であれ
既に生成しているビスフェノールAの循環を意味し、反
応工程の生産能力を低下させてしまう6 母液中のフェノールの一部を除去して濃縮し、フェノー
ルとビスフェノールAとの付加物の結晶を更に取り出し
、回収された付加物または、単独のビスフェノールAを
、主要結晶化工程に供給する液状混合物の調整に使用す
る方法が特公昭52−46946号明細書に示されてい
るが、この第二段階での母液は廃棄されなければならな
い、この第二段階での母液はなおビスフェノールAと、
ビスフェノールAに転化され得るo、 p’一体、トリ
スフェノール等を含んでいるが、同時に、高い割合で、
ポリフェノール、着色物質を含んでいるため、工程のど
の部分にも循環出来ない。
結局、生産される全ビスフェノールAに対して5%程度
の原料は廃棄されなければならない。
フェノールとの付加物との形でビスフェノールAを回収
した残りの母液の一部をアルカリ触媒存在下にフェノー
ルとパライソプロペニルフェノールとに開裂した後に、
主要反応工程に循環する方法が特公昭55−34779
号明細書に示されている。
同様に、フェノールとの付加物との形でビスフェノール
Aを回収した残りの母液の一部を異性化、および/また
は酸性触媒存在下にフェノールとパライソプロペニルフ
ェノールとに開裂した後に異性化して、主要反応工程に
循環する方法が米国特許第4400555号明細書に示
されている。
従来行われてきた、このような0.P゛一体または、副
生物を含む母液の開裂反応は、それ自体は、ビスフェノ
ールAを収率良く得る為には有効な手段であるが、同時
にフェノールとパライソプロペニルフェノール以外の低
沸点化合物の混入が避けられず、再結合によるビスフェ
ノールAはフェノールとアセトンとから得られるものよ
りも純度が低い、従って主要反応工程に回収することに
より収率の向上は図れるが、精製工程での負荷は逆に大
きくなり、収率向上による利益は相対的に小さなものと
なってしまう。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、付加物を分離した母液流から高収率で
ビスフェノールAを回収するとともに、着色物質その他
不純物を循環することなく除去し、もって主工程の付加
物結晶の収率および純度を向上し、高純度高品質のビス
フェノールAを製造する方法を提示することにある。
〔課題を解決するための手段および作用〕本発明者らは
、上記目的を達成するために鋭意検討し、母液と結晶と
の供給先を特定することにより本発明の目的が達成でき
ることを見出し、遂に本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、 ビスフェノールAとフェノールとの付加物結晶を分離す
ることによりビスフェノールAを製造する方法であって
、 ■フェノールとアセトンとを反応させて第一反応液を得
る工程、 ■第一反応液から、一部のフェノールおよび/または触
媒、水を除去して、第一濃度調整液を得る工程、 ■第一濃度調整液を冷却して、第一スラリーを得る工程
、 ■第一スラリーを固液分離して、第一結晶と第一母液を
得る工程、 ■第一結晶からフェノールを除去してビスフェノールA
を得る工程、 の5工程から構成される主工程と、 ■パライソプロペニルフェノールとフェノールとを反応
させて第二反応液を得る工程、■第二反応液から、一部
のフェノールおよび/または触媒、水を除去して、第二
濃度調整液を得る工程、 ■第二流4度調整液を冷却して第二スラリーを得る工程
、 ■第二スラリーを固液分離して第二結晶と第二母液を得
る工程、 (10)第二母液を処理してパライソプロペニルフェノ
ールとフェノールを得る工程、 の5工程から構成される副工程とからなり、主工程から
副工程には第一母液が送られ、副工程から主工程には、
第二結晶が送られることを特徴とするビスフェノールへ
の製造方法である。
本発明の方法に従えば、反応副生物のビスフェノールA
として回収されない部分は、各工程を循環することな(
系外に抜き出され、蓄積による汚染は生じない、さらに
ビスフェノールAとして回収可能な部分はすべて主工程
に回収されるため、各工程の処理生産能力は最大限にま
で高くすることが出来る。
以下に本発明を添付図面に沿って詳しく説明する。
第1図は主工程と副工程との関係を示す図である。
第2図〜第7図において、化学量論的に過剰のフェノー
ルとアセトンを第一反応工程4へ装入する0反応は陽イ
オン交換樹脂のような固体酸触媒の固定床で行ってもよ
いし、塩化水素などの無機酸を供給してもよい。
反応ハ40〜90°Cで行い、ビスフェノールAと他の
反応副生物を生成する0反応部合物は、第一濃度調整工
程7に送られ、未反応アセトン、生成水及び一部のフェ
ノールが除かれる。触媒は第一反応工程4または第一濃
度調整工程7で除かれる。
脱酸、脱水された濃度調整液は第一晶析工程9に移され
、ビスフェノールAとフェノールとの付加物が冷却によ
り晶析される。冷却は、外部熱交換機や、晶析機に加え
られる水の真空蒸発による除熱によって行われる。
付加物結晶と母液からなるスラリーは、第一分離工程1
1に送られ、該結晶と該母液が分離される。
該結晶は必要ならば分離と同時に、または分離された後
に洗浄され脱フェノール工程14によってフェノールが
除去され、製品のビスフェノールAが回収される。
該結晶からの第一母液13は必要ならば脱水され、更に
必要ならばフェノールの一部を除去された後に第二反応
工程15または第二濃度調整工程(図示していない)に
送られる。
第二反応工程15には主としてパライソプロペニルフェ
ノールまたはそのオリゴマーとフェノールとからなる混
合物流、またはこれから得られるビスフェノールへのフ
ェノール溶液も、経路25を通じて送られ、ビスフェノ
ールAの生成反応および/または0.P′一体と一部の
トリスフェノールからのビスフェノールAへの転化が行
われる。該回収反応は塩化水素のような無機酸触媒存在
下に行っても良いし、陽イオン交換樹脂のような固体酸
触媒の固定床で行っても良い。
したがって、該回収反応を無機酸触媒存在下で行う場合
には、反応温度でビスフェノールAとフェノールとの付
加物結晶が析出するまで母液を濃縮しておくことが望ま
しい、これはビスフェノールAと0.P゛一体とを併せ
た量で20〜70重量%の範囲である。
付加物結晶の析出により、0.P″一体からビスフェノ
ールAへの転化が有効に促進される。該回収反応は通常
30〜70℃で行われる。
該回収反応を陽イオン交換樹脂触媒のような固体触媒の
固定床でおこなう場合には付加物結晶が析出しない条件
で行う必要があり、この場合には母液の濃縮は不要であ
る。
主工程の晶析、分離工程で水を使用した場合には、母液
中の水分は、その一部または全部を除去しておくことが
望ましい。
これは塩酸等の無機酸を使用する場合には、過度の水の
存在は反応速度の低下をもたらし、反応速度を一定に保
つには、水の量に応じて多量の触媒が必要になってしま
うし、固体酸触媒を使用する場合には反応が全く進行し
なくなってしまうからである。したがって、第二反応工
程15に入る水の量は全体の5重量%以下とすることが
望ましい。
第二反応工程15からの反応混合物は、必要ならば触媒
を除去され、さらにm縮されて、第二晶析工程19に送
られ、冷却されて第二付加物結晶が析出される。第二結
晶23は第二分離工程21で第二母液から分離される。
この第二母液は第一晶析工程9で得られた母液と同様の
割合のビスフェノールAと0.P”一体を含んでいるが
、よりfililされた他の反応副生物すなわちジアニ
ン化合物、トリスフェノール、ポリフェノール、および
着色物質を含んでいる。
この第二母液からビスフェノールAを回収する方法とし
ては、さらに濃縮して結晶を得る方法、0、Po一体を
ビスフェノールAに異性化した後に7留もしくは晶析等
によりビスフェノールAまたは付加物を得る方法も取り
得るが、いずれの方法でも回収されるビスフェノールA
は多量の反応副生物、すなわちジアニン化合物、トリス
フェノール、ポリフェノールおよびその他の着色物質を
含み、既に述べてきたどの工程に回収してもこれらの不
純物の蓄積は避けられない。
本発明の方法によれば、第二母液は必要ならば濃縮され
て、開裂工程24に送られ塩基性触媒の存在下に高温処
理され、パライソプロペニルフェノールとフェノールと
の混合物流として回収される。
着色物質の大部分と極少量の使用不可能な部分が経路2
6により糸外に除かれる。
パライソプロペニルフェノールとフェノールとからは公
知の方法によりビスフェノールAが再生される。生成し
たビスフェノールAは、第一母液13からのビスフェノ
ールAと共に、第二の付加物結晶の原料として用いられ
る0両者の混合は回収反応の前でも後でも良い、一つの
形態として、開裂流出物流は経路25により、主工程か
ら得られる第一母液13とともに第二反応工程15(以
下回収反応帯と称する)に送られる(請求項3.5.7
)。
回収反応帯が2以上の反応機から成る場合には開裂流出
流は、最後の反応機に供給することが望ましい、これは
パライソプロペニルフェノールまたそのオリゴマーとフ
ェノールとから選択的に生成するビスフェノール八が逆
にo、p’一体に転化するのを防ぐ為である。
開裂流出物流を第一母液13と混合することの利点の一
つは、パライソプロペニルフェノールまたはそのオリゴ
マーを希釈できる点にある。
パライソプロペニルフェノールまたはそのオリゴマーと
フェノールとからのビスフェノールAへの再結合は酸性
触媒存在下に速やかにおこるため、開裂流出物流を単独
に反応させると反応温度の急激な上昇を伴い、パライソ
プロペニルフェノールの環状二量体のような好ましくな
い化合物を副生する。第一母液13との混合により反応
はより穏やかになるが、母液中の0.Po一体がビスフ
ェノールAに転化するよりは速い、また反応温度の制御
はより容易になり、希釈の為の新規な余分のフェノール
の使用が避けられる。
もう一つの形態として、第一母液13は副工程の第二濃
度調整工程に供給される(請求項3.5.7)、この場
合には開裂物流にフェノールを追加して第二反応を行う
のが好ましい。
いずれの場合もパライソプロペニルフェノールに対して
3〜10倍モルのフェノールを含むようにして第二反応
を行うのが好ましい、これよりもフェノールが少ない場
合には、パライソプロペニルフェノールの環状2量体の
ような好ましくない副生物が多量に生成するし、逆に多
すぎる場合には、濃度調整工程の負荷を大きくしたり、
晶析工程での収率低下の原因となってしまう。
本発明の有利な特徴の一つは、第二晶析工程19で得ら
れた第二付加物結晶を主工程の晶析原料として回収する
ことにある(請求項2.3)。
第二晶析工程19の原料は主工程の晶析原料中の反応副
生物をより濃縮した形で含んでいるため、当然第二結晶
は主工程で得られる結晶よりは多くの不純物を含んでい
る。
しかし、第二結晶中の不純物でさえも、そのビスフェノ
ールAに対する割合は、第一反応工程4で得られる反応
副生物のビスフェノールAに対する割合よりも低い為に
、第二結晶を第一濃度調整工程7に回収した場合には、
反応副生物のビスフェノールAに対する割合は、より希
釈されたものとなり、回収が行われない場合よりも高純
度の結晶が得られる。従って本発明で得られるビスフェ
ノールAは従来のいかなる工業的に実用化されている製
造工程よりも高純度のものとなる。
もうひとつの第二結晶の回収方法は、第一分離工程11
に結晶を供給することにより行われる(請求項4.5)
付加物生成時の優れた精製能力のため、第二結晶中への
不純物の取り込みは、結晶への付着母液に比べて、無視
出来る程度のものであり、例えば、第一結晶の第一の分
離の後に第二結晶を同一槽内に供給し、その後フェノー
ルでリスラリ−(リパルプ)することにより付着母液を
完全に取り除くことにより高純度のビスフェノールAを
得ることができる。
さらにもう一つの形態として、第二結晶は、主工程の脱
フェノール工程14に回収することが出来る(請求項6
.7)。
第二結晶を主工程の晶析、第一分離工程11に回収する
場合にはそれぞれの工程の負荷が大きくなり、設備もよ
り大きいものを必要とするが、最終工程に回収する場合
には第一反応工程4で生成するビスフェノールAの処理
能力で充分となる。
最終工程は、主工程と副工程の付加物結晶を同時に処理
するものとしても良いし、別々に処理するものとしても
良い、同時に処理すれば、より小さな設備で済むし、別
々に処理することにより、ビスフェノールAの2つの大
きな用途、即ちポリカーボネートとエポキシ樹脂といっ
た、異なる品質要求に対応することが可能となる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明の方法を具体的に説明する0
%は重量%を示す。
実施例1 フェノール750gとアセトン75gとを混合し、これ
に塩化水素を吹き込みなから55°Cで8時間反応を行
った。ついで反応生成物を減圧下に加熱して塩酸、水を
除去した。脱塩酸品は、ビスフェノールA36.8%、
O,P’一体0.8%、その他の不純物1.1%を含ん
でいた。この脱塩酸品を90°Cから45℃に冷却して
、付加物結晶を晶出し、遠心濾過機により分離し、結晶
を等量のフェノールで洗浄し、300gの付加物結晶が
得られた。
結晶を熔融し、蒸留塔に送り、15Torr、170°
Cで大部分のフェノールを留去回収し、塔底から抜き出
されるビスフェノールA中の残留フェノールをスチーム
ストリッピングにより完全に除去してビスフェノールA
の製品を210g得た。得られたビスフェノールAの5
0%アルコール溶液の色調はAPIA  10、凝固点
は156.7℃で、光学用ポリカーボネートの原料とし
て充分に使用できる純度を有していた。
このようにして得られたビスフェノールAはo、p″一
体を0.1%、その他の副生成物を0.2%含んでいた
濾過機で分離された母液とフェノールは合わされ、減圧
下に脱フェノールされ、ビスフェノールAを30%含む
釜残液を280g得た。この液は2.1%のO1P′一
体と3.4%のその他の副生物を含んでいた。
この液を冷却して第二結晶を析出し、遠心分離機で分離
した。
第二結晶は0.P゛一体を0.8%、その他の不純物を
1%含んでおり、収量は85gであった。第二母液は2
5gのビスフェノールAと5gのo、 p’一体、9g
のその他の副生物を含んでいた。
第二母液を加熱減圧下に脱フェノールし、残渣にO,I
gの苛性ソーダを加え、240°CC131Hで処理し
た。主としてフェノールとパライソプロペニルフェノー
ルとから成る35gの留出物が得られた。
実施例2 実施例1と同様の方法で脱塩酸品800gを得た。
これに実施例1で得られた第二結晶85gを加え晶析原
料とした。
このものはビスフェノールA40%、0.P”一体0.
8%、その他の不純物1.2%を含んでいた。
この混合物を45℃に冷却して付加物結晶を晶出して遠
心分離機で分離し、結晶を等量のフェノールで洗浄した
。 360gの結晶が得られ、これから単離したビスフ
ェノールAは0.P゛一体を0.09%、その他の副生
物を0.2%含んでいた。50%アルコール溶液の色調
はAPIAIOで凝固点156.7℃であった。
分離機で分離された母液と洗浄フェノールに実施例1で
得た開裂流出物流を加えた。
混合物に陽イオン交換樹脂アンバーリスト15を50g
加え、50℃で2時間処理した。この回収反応生成物を
触媒を濾過により除いた後に、減圧下にフェノールを除
去しビスフェノールA35%を含む液380gを得た。
この液は0.P゛一体を1.8%、他の不純物を2.6
%含んでいた。この液を冷却して第二結晶を析出し、遠
心分離機で分離した。第二結晶は0.P゛一体を0.7
%、他の不純物を0.8%含んでおり、収量は135g
であった。
第二母液を実施例Iと同様の操作を施し、開裂流出物5
2gを得た。
実施例3 実施例2の方法を10回繰り返した。フェノール750
gとアセトン75gを混合し、塩化水素の吹き込みによ
って反応生成物中に生成したビスフェノールAは280
gであった。
0、P゛一体はビスフェノールAに対して2%、その他
の副生物3%が生成していた。
脱塩酸品に前回vS験で母液から得た第二付加物結晶1
70gを加えて、液状混合物とし、冷却して付加物結晶
を析出した。
結晶をフェノールで洗浄した後、減圧下で脱フェノール
してビスフェノールA 280gを得た。
50%アルコール溶液の色調はAPH^4で、凝固点は
156.8°Cであった。
このビスフェノールAはO,P’一体ヲ0.04%、そ
の他の不純物を0.1%しか含まなかった。
実施例4 実施例Iと同様にして得られた第二結晶からフェノール
を除去してビスフェノールAを得た。
このビスフェノールAはo、 p’一体を1.1%、そ
の他の副生物を1.4%含んでいた。 50%アルコー
ル溶液の色調は八PHA25で凝固点156.6°Cで
あった。
〔発明の効果〕
本発明は、上記の構成をとるので、反応副生物の殆どは
、主工程と副工程との一部を一回通過するだけで開裂反
応を施される。従って主工程での循環、蓄積はおこらず
、各工程の汚染は最小限になる。また、不純物の循環が
無いことにより、各工程の処理能力は最大限にまで高(
することが出来る。
更に、トリスフェノール、ポリフェノールの一部からも
フェノールとパライソプロペニルフェノールが回収され
、副工程でビスフェノールAに転化され、主工程に回収
されるので、副工程からは、主工程から排出される、第
一母液中のビスフェノールAと0.P″一体とを併せた
量よりも多量のビスフェノールAを付加物の形で主工程
に回収出来る。
従って、本発明によれば、最終製品として得られるビス
フェノールAは、主工程で生成するビスフェノールAよ
りも実質的に多くなることが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図から第7図は、本発明の方法によるビスフェノー
ルAの製造方法の請求項第1項から第7項までのそれぞ
れの!!i様を示す系統図である。 図において、 4・・・・・・・−・・−・−・・・−・第一反応工程
7・・・・・−・・・・・〜・−−−−−・第一濃度調
整工程9・−・−・−・・−・−・・〜・・−・第一晶
析工程11−・・・−・−・・・・〜・・−・・第一分
離工程13−・−・・−・・−・−・−第一母液14・
・・−・−・−・−・・−・・脱フェノール工程15−
・〜・・・−・−・・・・・−・・−第二反応工程19
・・−・・−・・・−・・・・−・・・第二晶析工程2
1−・・・−・・・・・・・−・・−・−第二分離工程
23−・・・−・−・・−・−・・第二結晶24−・−
・・・−・・・・・〜・−開裂工程を示す。 特許出願人  三井東圧化学株式会社 第1図 州Ha!!l     iH豐 州Hi1!     韮H!g 州H卿    而H!1! 州H!1!     1H−

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ビスフェノールAとフェノールとの付加物結晶を分
    離することによりビスフェノールAを製造する方法であ
    って、 (1)フェノールとアセトンとを反応させて第一反応液
    を得る工程、 (2)第一反応液から、一部のフェノールおよび/また
    は触媒、水を除去して、第一濃度調整液を得る工程、 (3)第一濃度調整液を冷却して、第一スラリーを得る
    工程、 (4)第一スラリーを固液分離して、第一結晶と第一母
    液を得る工程、 (5)第一結晶からフェノールを除去してビスフェノー
    ルAを得る工程、 の5工程から構成される主工程と、 (6)パライソプロペニルフェノールとフェノールとを
    反応させて第二反応液を得る工程、 (7)第二反応液から、一部のフェノールおよび/また
    は触媒、水を除去して、第二濃度調整液を得る工程、 (8)第二濃度調整液を冷却して第二スラリーを得る工
    程、 (9)第二スラリーを固液分離して第二結晶と第二母液
    を得る工程、 (10)第二母液を処理してパライソプロペニルフェノ
    ールとフェノールを得る工程、 の5工程から構成される副工程とからなり、主工程から
    副工程には第一母液が送られ、副工程から主工程には、
    第二結晶が送られることを特徴とするビスフェノールA
    の製造方法。 2 主工程の第一母液を副工程の反応工程に供給し、副
    工程の第二結晶を主工程の濃度調整工程に供給する請求
    項第1項に記載のビスフェノールAの製造方法。 3 主工程の第一母液を副工程の濃度調整工程に供給し
    、副工程の第二結晶を主工程の濃度調整工程に供給する
    請求項第1項に記載のビスフェノールAの製造方法。 4 主工程の第一母液を副工程の反応工程に供給し、副
    工程の第二結晶を主工程の分離工程に供給する請求項第
    1項に記載のビスフェノールAの製造方法。 5 主工程の第一母液を副工程の濃度調整工程に供給し
    、副工程の第二結晶を主工程の分離工程に供給する請求
    項第1項に記載のビスフェノールAの製造方法。 6 主工程の第一母液を副工程の反応工程に供給し、副
    工程の第二結晶を主工程の脱フェノール工程に供給する
    請求項第1項に記載のビスフェノールAの製造方法。 7 主工程の第一母液を副工程の濃度調整工程に供給し
    、副工程の第二結晶を主工程の脱フェノール工程に供給
    する請求項第1項に記載のビスフェノールAの製造方法
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