JPH01221424A - 芳香族エーテルケトン共重合体およびその製造法 - Google Patents

芳香族エーテルケトン共重合体およびその製造法

Info

Publication number
JPH01221424A
JPH01221424A JP4543288A JP4543288A JPH01221424A JP H01221424 A JPH01221424 A JP H01221424A JP 4543288 A JP4543288 A JP 4543288A JP 4543288 A JP4543288 A JP 4543288A JP H01221424 A JPH01221424 A JP H01221424A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ether ketone
aromatic ether
polymer
alkali metal
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4543288A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Matsuo
茂 松尾
Naoto Yamukai
矢向 直人
Chikafumi Kayano
茅野 慎史
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP4543288A priority Critical patent/JPH01221424A/ja
Publication of JPH01221424A publication Critical patent/JPH01221424A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野] 本発明は、芳香族エーテルケトン共重合体およびその製
造法に関し、より詳しくは、耐熱性および機械的強度な
どに優れるとともに、特にガラス転移温度が高い範囲ま
で制御可能な優れたエンジニアリング樹脂であり、たと
えば電子・電気分野における素材や、機械部品などの素
材として好適に利用することができる芳香族エーテルケ
トン共重合体およびその実用上有利な製造法に関する。
[従来の技術および課題] 近年、いわゆるエンジニアリングプラスチックとして、
様々な化学構造を有する高分子化合物が開発されている
。これらエンジニアリングプラスチックは優れた耐熱性
、機械的強度、電気的特性などを有しているので、在来
の汎用プラスチックに比べると、より広範な産業分野で
使用されるに至っている。このように用途分野が拡大す
るにつれ、さらに優れた性質を有する高分子化合物の開
発が要望されている。
このような要請に応えるべく開発された高分子化合物の
一つとして、芳香族エーテルケトン重合体があり、■J
ournal of Polymer 5cier+c
e PartA−1,Vol、5.P2394(’19
67) 、■特開昭54−9029fi号公報および■
特公昭60−32642号公報等には、で示される繰り
返し単位からなる芳香族エーテルケトン重合体が提案さ
れている。
しかしながら、前記報文■に記載の芳香族エーテルケト
ン重合体は、分子量が低く、もろくて実用的なポリマー
ではない。一方前記公報■には、各種の芳香族エーテル
ケトン共重合体が提案されている。
例えば次式(V) (V) で表される繰り返し単位の芳香族エーテルケトン重合体
、およびこの式(V)の繰り返し単位と次式(Vl) で表される繰り返し単位とからなる芳香族エーテルケト
ン共重合体が提案されている。
これは4,4′−ジハロベンツフェノンと、4.4′−
ジハロジフェニルスルポンと、ハイドロキノンとから製
造される。
この芳香族エーテルケトン共重合体は極めて高い熱分解
温度を示し、耐熱性や機械的強度に優れたポリマーであ
るが、ガラス転移温度(Tg)が充分でなく、しかもガ
ラス転移温度の制御が困難であり、溶融成形加工に難点
があるなどの欠点を有しており必ずしも、充分に満足し
うる物性を備えた重合体とは言い難い。
また、前記報文■および前記公報■においては、」−記
芳香族エーテルケトン(共)重合体の製造に際して芳香
族スルホンを溶媒として用い、重合温度を最終的に30
0℃以上にする必要があるため、得られるポリマーがゲ
ル化したり、着色し易いという欠点を有しており、ポリ
エーテルケトンの製造法自体にも重大な技術的課題があ
った。
本発明は、前記事情に基づいてなされたものである。
本発明の目的は、機械的強度および耐熱性等に優れると
ともに特にガラス転移温度(Tg)を高い範囲にまで容
易に制御することができ、しかも溶融成形加工性に優れ
るなど、優れたエンジニアリング樹脂としての特性を有
するところの、新規な構造を有する芳香族エーテルケト
ン共重合体を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、前記のような優れた特性を
有する芳香族エーテルケトン共重合体を、工業的に人手
の容易な安価な原料を用いて、温和な条件で、ゲル化や
着色を起こすことなく、効率よく、高い生産性をもって
製造することができる実用」−右利な芳香族エーテルケ
トン共重合体の製造法を提供することにある。
[前記目的を達成するための手段] 本発明者らは、耐熱性および機械的強度に優れ、従来の
芳香族エーテルケトン共重合体よりもガラス転移温度(
Tg)を高い範囲にまで制御することができ、しかも溶
融成形加工性にも優れたエンジニアリング樹脂である新
規な高分子化合物を見出すべく鋭意研究を重ねた結果、
特定の繰り返し単位の組み合せからなる新規な芳香族エ
ーテルケトン共重合体が、前記目的を達成する優れたポ
リマーであることを見出し、さらに特定のモノマーすな
わち4.4′−ジハロベンゾフェノンと、4.4′−ジ
ハロジフェニルスルポンと、レゾルシンとを、特定のア
ルカリ金属化合物を用いて中性極性溶媒中で縮合反応せ
しめると、前記ポリマーを温和な条件で、ポリマーのゲ
ル化や着色を起こすことなく実用上有利に製造すること
のできることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本願請求項1に記載の発明は、次式で表され
る繰り返し単位および、次式(II)で表される繰り返
し単位からなり、P−クロロフェノールを溶媒とする濃
度0.2g/d文の溶液の温度60℃での還元粘度がO
,,2dl/g以」二であることを特徴とする芳香族エ
ーテルケトン共重合体である。
また、本願請求項2に記載の発明は、次式[但し、式(
III)中、Xはハロゲン原子を示す。] で表される4、4′−ジハロベンジフェノンと、次式(
N) [但し、式(ff)中、Xはハロゲン原子を示す。] で表される4、4′−ジハロジフェニルスルポンと、レ
ゾルシンとを、アルカリ金属化合物の存在下に、中性極
性溶媒中で縮合させることを特徴とする請求 共重合□体の製造法である。
前記請求項lおよび2における芳香族エーテルケトン共
重合体は、そのポリマー主鎖が前記式(I)で表される
繰り返し単位(U−I)と前記式(II)で表される繰
り返し単位(U−II)とからなるポリマーである。
式(I)で表される繰り返し単位(U−I)と式(II
)で表される繰り返し単位(U−II)とからなる芳香
族エーテルケトン共重合体はそれ自体新規な構造を有す
るポリマーであるが、中でも前記繰り返し単位(U−I
)の割合が、 (U−I)と (U−II)との合計を
100モル%としたときに、5〜95モル%の範囲内に
あるものが好ましく、特に50〜90モル%の範囲内に
あるものが好ましい。
また、上記の芳香族エーテルケトン共重合体の中でも、
p−クロロフェノールを溶媒とする濃度0、2g/dl
の溶融において、60℃で測定したときの還元粘度[ 
ηsp/c]がo.2dJL 7g以上、特に0.3〜
2.0 ’dJlj /gの範囲にあるものが好ましい
すなわち、請求項1に記載の発明の芳香族エーチルケト
ン共重合体、中でも前記の特定のモル組成を有し、前記
特定の還元粘度を有するポリマーは、耐熱性および機械
的強度に特に著しく優れており、しかも前記(U−I)
のモル組成を」−記範囲内で変化させることにより、ポ
リマーのガラス転移温度(Tg)を特に高い範囲にまで
容易に制御することができ、そのガラス転移温度が高い
ので剛性を高温度で保持することができるとともに、熱
溶融成形性が良好であるなどの優れた特性を有するエン
ジニアリング樹脂である。
この芳香族エーテルケトン共重合体のカラス転移温度の
範囲は、繰り返し単位の組成によって異なるが、たとえ
ば140〜180℃の範囲にすることができる。
このように、本願第1の発明の芳香族エーテルケトン共
重合体は、上記のように優れた特性を有するエンジニア
リング樹脂であり、たとえば、電子・電気分野の素材、
各種機械部品の素材などとして広範囲の分野に好適に利
用することができる。
このように優れた緒特性を有する本願発明の芳香族ポリ
エーテルケトンは、本願第2の発明の方法によって好適
に製造することができる。
本願発明の方式は、 ■ 4,4′−ジハロベンゾフェノンと、4゜4′−ジ
ハロジフェニルスルホンと、レゾルシンとをアルカリ金
属炭酸塩および/またはアルカリ金属重炭酸塩とともに
中性極性溶媒中で加熱し、縮合重合せしめる方法。
■ 4.4′−ジハロベンゾフェノンと、4゜4′−ジ
ハロジフェニルスルホンと、レゾルシンのアルカリ金属
塩とをアルカリ金属炭酸塩および/またはアルカリ金属
重炭酸塩とともに中性極性溶媒中で加熱し、縮合乗合せ
しめる方法、を採用することができる。
次に、請求項2に記載の発明につき前記■から詳細に説
明する。
前記■の場合、原料上ツマ−の一方として使用する4、
4′−ジハロベンツフェノンは、前記式(m)において
Xがハロゲン原子であり、次式(1Ira)で示すこと
ができる。
[ただし、式中、Xlおよびxlは、ハロゲン原子を示
す。なおXとXとは互いに同じ種類であっても異なった
種類であってもよい。] 一般式(I[Ia)中の、XIおよびxlとしては、各
々独立に塩素原子および臭素原子を挙げることかできる
が、中でも反応性の点からすると、特にフッ素原子が好
ましい。
前記4,4′−ジハロベンゾフェノンの具体例としては
、たとえば4,4′−ジフルオロベンツフェノン、4.
4′−ジクロロベンゾフェノン等を挙げることができる
なお、これらは、一種単独で用いてもよく、二種以上を
混合物などにして併用してもよい。
また、4,4′−ジハロジフェニルスルホンは、前記一
般式(IV)においてXがハロゲン原子であり、次式(
IVa)で示すことができる。
(IVa) [但し、式中x1およびxlは、ハロゲン原子を示す。
なおxlをX2は互に同じ種類であっても異なった種類
であってもよい。] 一般式(IT a )中の、XIおよびxlとしては、
各々独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ
素原子を挙げることができるが、中でもフッ素原子また
は塩素原子が好ましく、反応性の点からすると特にフッ
素原子が好ましい。
前記4,4′−ジハロジフェニルスルホンの具体例とし
ては、たとえば4,4′−ジフルオロジフェニルスルホ
ン、4,4′−ジクロロジフェニルスルホン等を挙げる
ことができる。
なお、これらは、一種単独で用いてもよく、二種以上を
併用してもよい。
前記アルカリ金属炭酸塩としては、たとえば、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム
、炭酸ナトリウムカリウム等を挙げることができる。こ
れらの中でも炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが好ましい
前記アルカリ金属重度酸塩としては、たとえば、炭酸水
素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム等
を挙げることができ、これらの中でも、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウムが好ましい。
これらの炭酸塩および重炭酸塩は、それらのうちの一種
を単独で用いてもよく、あるいは、二種以上を混合物等
として併用してもよい。
使用する炭酸塩、重度酸塩は、通常は無水物のものを好
適に使用することができるが、所望により、これらは、
水和物もしくは水性溶液として用いることができる。
このような炭酸塩および/または重度酸塩が水和物もし
くは水性溶液として使用される場合に反応系中に生じる
水分は、あるいは、場合により添加された水分や生じる
水分は、加熱反応に先がけて、あるいは加熱反応中に反
応系外へ留去させる等により、除去することができる。
前記中性極性溶媒としては、公知の芳香族ポリエーテル
ケトンの製造等に使用されるもの等を使用することがで
き、具体的にはたとえば、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルス
ルホキシド、スルホラン、ジメチルイミダンリジノン等
を挙げることができる。これらの中でも特にN−メチル
ピロリドン等が好ましい。
なお、これらの中性極性溶媒は、一種単独で用いてもよ
く、二種以りを混合溶媒等として併用してもよく、ある
いは、他の不活性有機溶媒、たとえば、水分を反応系外
に留去するための共清溶媒であるベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素溶媒等との混合溶媒等とし
て用いてもよい。
前記4 、4 ′−ジハロベンツフェノン[(A) 成
分1および4,4′−ジハロジフェニルスルホン[(B
)成分] と、レゾルシン[(C)成分1との使用割合
としては、(A)成分と(B)成分との合計量のlモル
当り、(C)成分を、通常0.78〜1.02モル、好
ましくは0.99〜1.00モル程度とするのが好適で
ある。
前記(A)成分と(B) r&分との使用割合としては
、(A)成分と(B)成分の合計を100モル%とした
ときに、(A) !分を通常5〜95モル%、好ましく
は50〜90モル%程度とするのが好適である。
なお、前記(A)成分と(B)成分との合計量と、(C
:) 成分は理論上、等モル反応により所望とする芳香
族エーテルケトン共重合体に転化されるので、この点か
らは(A)成分と(B)成分の合計量と、(C)成分と
を等モルもしくは等モル付近になる割合で使用するのが
好ましい。
使用する(A)成分と(B) 75分との割合に関して
は、(A) 成分が5モル%未満であると、ポリマーの
ガラス転移温度(Tg)が低くなり、また95モル%を
超えると成形性の低下を招くことがある。
前記アルカリ金属炭酸塩I(D+) r&分Jおよび/
またはアルカリ金属重炭酸fn[(D2)成分Jの使用
割合としては、使用する(C)成分の1当量当り、(D
り成分と(D2)成分との合計量として、1.0〜2.
0当量、好ましくは1.05〜1.2当量程度とするの
が適当である。
ただし、レゾルシン(C)1モルは2当量に相当し、ア
ルカリ金属炭酸塩(Dl)の1モルは2当量に相当し、
アルカリ金属重炭酸塩(D2)の1モルは1当量に相当
する。
なお、(Dl)成分と(D2)成分との使用割合は特に
制限がなく、それぞれ単独で用いてもよく、任意の割合
で併用してもよい。
前記中性極性溶媒[(E)成分]の使用量としては、用
いる溶媒の種類、組成、反応温度等の他の条件によって
異なるので一様に規定することができないが、使用する
(A)成分と(B)成分の合計量の1重量部当たり、(
E)成分を、通常2〜20重量部、好ましくは3〜8重
量部程度とするのが好適である。
第2の発明の方法においては、前記(A)成分と(B)
成分と(C)成分と(口1)成分および/または(D2
)成分と(E) を分、あるいは所望によりこれらと不
活性有機溶媒[(F)成分1とを混合し、加熱し、縮合
反応を行わしめて所望の芳香族エーテルケトン共重合体
を合成するが、これら各成分の混合の順序、方式等には
特に制限はなく、各成分もしくは、各成分のうちの所望
の成分の混合物を階段的に混合してもよく、あるいは、
同時に混合してもよい。たとえば、■の方法として、(
E)成分あるいは(E)成分と(F)成分との混合溶媒
に、(C)成分と(DI)IO&分および/または(D
2)成分とを混合し、レゾルシンのアルカリ金属塩を生
じせしめた後、(A)成分と(B)成分とを添加しても
よい。
また■の方法として、レゾルシン(C)をアルカリ金属
塩とした混合物に(A)成分と(B)成分を添加し、(
D+)JilC分および/または(D2)成分の存在下
に中性極性溶媒中で加熱し、縮合用台せしめてもよい。
なお、前記■の方法における各成分の使用量は、前記■
の方法に準じて決定することができるので、その詳細な
説明を省略する。
前記■および■のいずれの方法においても、前記縮合反
応を行うに際して温度は、通常150〜350℃、好ま
しくは180〜300℃である。
反応温度が高すぎるとポリマーがゲル分を含むようにな
り、また、着色し易くなる。
前記■または■の方法においても、前記縮合反応を行う
に際しての反応時間は、使用する各成分の種類、使用割
合、反応温度等の他の条件によって異なるので一様に規
定することができないが、通常30分〜10時間であり
、好ましくは2〜5時間程度である。
前記■または■の方法においても、反応の雰囲気は、通
常、窒素、アルゴン等の不活性ガス気疏下、減圧排気下
等の不活性雰囲気とするのが望ましい。
反応の圧力としては、特に制限はないが、通常、常圧あ
るいは減圧下である。
なお、前記各成分を混合した後、前記反応温度に昇温す
る過程において、反応系で生成する木および二酸化炭素
を、反応系から適宜除去することが望ましい。
以上のようにして所望の芳香族エーテルケトン共重合体
を合成することができる。
合成されたポリマーは、公知の芳香族ポリエーテルケト
ンの製造の際に用いられる分離・精製・粉砕等の後処理
工程を適用する等して、溶媒、未反応子ツマ−1その他
の副生物から分離し、所望の精製度のポリマーとして回
収することができる。
この発明によると、第1の発明の芳香族エーテルケトン
共重合体を、温和な条件で、ゲル化、着色させることな
く容易に効率よく高い生産性をもって製造することがで
きる。
[実施例] (実施例1) アルゴンガス吹込管、トルエンを満したディーシスタル
クトラップ、熱電対、および攪拌装置付の300++l
セパラブルフラスコに4,4′−ジフルオロベンゾフェ
ノン23.697g(0,109モル)、4゜4′−ジ
フルオロジフェニルスルホン3.204 g(0,01
3モル)、レゾルシン13.213g (0,120モ
ル)、粉末状炭酩ナトリウム14.627g (0−1
38モル)およびN−メチルピロリドン150mMを入
れ、40分で195°Cに昇温した。
ここでトルエン約3 mlを加え、トルエンをリフラッ
クスさせながら、生成する水を留去した。
この状態を1時間続け、次にトルエンを抜き取った後、
200℃で4時間反応させた。冷却後、メタノール中に
重合液を投入し、ワーニング社製のブレンターを使用し
て、メタノール中で粉砕した後に木1Mで3回、メタノ
ール1Mで1回の洗浄を行い、乾燥した。
ポリマーの収量は33.98 g(97%)であり、還
元粘度は1.20 c1文/g(60℃、p−クロロフ
ェノール0.2  g/di )であった。またガラス
転移温度Tgは138℃であった。また熱分解開始温度
(空気中、5%重量減温度) (Td)は537℃であ
った。
得られたポリマーの構造および組成を赤外分光分析およ
び400 MHzの IH−NMR等により測定したと
ころ、IRでは1230cm ’に芳香族エーテル結合
、1590cm−’にベンゼン環、1650cm−’に
芳香族ケトンに基づく吸収が認められ(第1図参照)、
NMRの結果と合わせて、このポリマーは、次の繰り返
し単位(■)および(Vi[)からなる芳香族エーテル
ケトン共重合体であることかわかった。
(■) 得られたポリマーを温度350℃でプレス加工してフィ
ルムを作成した。このフィルムは、ライターの炎に10
秒間当て、そして離したところ火は直ちに消え、またポ
リマーの溶融滴下が無かった。
(実施例2〜6) 原料の4,4′−ジフルオロベンゾフェノン[A a 
分] と4,4′−ジフルオロジフェニルスルホン[B
成分]の仕込み量を第1表に示すように変え、実施例1
と同様に共重合し、芳香族エーテルケトン共重合体を製
造した。
なお、実施例6は4,4′−ジフルオロジフェニルスル
ホンに代えて、4,4′−ジクロロジフェこルスルホン
ヲ用イタ。
各実施例で得られたポリマーについて、物性値の還元粘
度[ηsp/c] (dl /g) 、ガラス転移温度
(Tg)、熱分解開始温度(Td)を第1表に示す。
第1表から本発明の芳香族エーテルケトン共重合体はガ
ラス転移温度、熱分解開始温度の高いことが明からであ
る。
[発明の効果] 請求項1に記載の発明による芳香族エーテルケトン共重
合体は、機械的強度および耐熱性に優れるとともに、ガ
ラス転移温度を非常に高い範囲にまで容易に高くするこ
とができ、しかも溶融成形加工性に優れた、エンジニア
リング樹脂としての特性を有するところの、新規な構造
を有する芳香族エーテルケトン共重合体を提供すること
ができる。電気・電子分野、機械分野の器材として有用
に使用できる。
また、請求項2に記載の発明によると、上記のような優
れた特性を有するポリマーを、工業的に入手の容易な安
価なモノマーを用いて、温和な条件で、ゲル化および着
色を起こすことなく容易に効率よく高い生産性をもって
得ることができる実用上有利な芳香族エーテルケトン共
重合体の製造方法を提供するとかできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1で得られた芳香族エーテルケ
トン共重合体の分光分析結果を示すチャート図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)次式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) で表される繰返し単位、および次式(II) ▲数式、化学式、表等があります▼(II) で表される繰返し単位を有し、p−クロロフェノールを
    溶媒とする濃度0.2g/dlの溶液の温度60℃での
    還元粘度が0.2g/dl以上であることを特徴とする
    芳香族エーテルケトン共重合体。
  2. (2)次式(III) ▲数式、化学式、表等があります▼(III) [但し、式(III)中のXはハロゲン原子を示す。] で表される4,4′−ジハロベンゾフェノンと、次式(
    IV) ▲数式、化学式、表等があります▼(IV) [但し、式(IV)中のXはハロゲン原子を示す。] で表される4,4′−ジハロジフェニルスルホンと、レ
    ゾルシンとを、アルカリ金属化合物の存在下に、中性極
    性溶媒中で反応させることを特徴とする前記請求項1に
    記載の芳香族エーテルケトン共重合体の製造法。
JP4543288A 1988-02-27 1988-02-27 芳香族エーテルケトン共重合体およびその製造法 Pending JPH01221424A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4543288A JPH01221424A (ja) 1988-02-27 1988-02-27 芳香族エーテルケトン共重合体およびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4543288A JPH01221424A (ja) 1988-02-27 1988-02-27 芳香族エーテルケトン共重合体およびその製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH01221424A true JPH01221424A (ja) 1989-09-04

Family

ID=12719145

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4543288A Pending JPH01221424A (ja) 1988-02-27 1988-02-27 芳香族エーテルケトン共重合体およびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH01221424A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0192177B1 (en) Copolymer and process for producing the same
JPH01221424A (ja) 芳香族エーテルケトン共重合体およびその製造法
JPH01198624A (ja) 芳香族エーテルケトン共重合体およびその製造法
JPH0258535A (ja) 芳香族エーテルケトン重合体、その製造法およびその精製法
JPH02117921A (ja) 新規芳香族ポリエーテルスルホン共重合体及びその製造方法
JPH01182322A (ja) 芳香族ポリエーテルケトンおよびその製造法
JPH0245526A (ja) ポリシアノアリールエーテル、およびその製造方法
JPH0433294B2 (ja)
JPH01306427A (ja) 芳香族ポリエーテルスルフィドおよびその製法
JPS63152627A (ja) 芳香族ポリエ−テルケトン及びその製造方法
JPH01201332A (ja) 芳香族ポリエーテルケトンおよびその製造方法
JPH0552848B2 (ja)
JPH05295104A (ja) 芳香族ポリエーテルケトン共重合体及びその製造方法
JPH01299823A (ja) ポリシアノアリールエーテルおよびその製造方法
JPH03285916A (ja) ポリエーテル系共重合体およびその製造方法
JPH01225631A (ja) ポリシアノアリールエーテル、その製造法およびその精製法
JPH01221425A (ja) ポリシアノアリールエーテルおよびその製造法
JPH03215524A (ja) ポリエーテルケトン系共重合体およびその製造方法
JPS62253627A (ja) 耐熱性樹脂及びその製法
JPH0517571A (ja) ポリエーテル系共重合体及びその製造方法
JPS61231026A (ja) ポリシアノアリ−ルエ−テルの製造方法
JPH01225632A (ja) 芳香族エーテルケトン重合体およびその製造法
JPH01221427A (ja) ポリシアノアリールエーテルおよびその製造法
JPH01221423A (ja) 芳香族エーテルケトン重合体およびその製造法
JPH0433297B2 (ja)