JPH01180756A - 高角形比軟磁性材料 - Google Patents
高角形比軟磁性材料Info
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- JPH01180756A JPH01180756A JP62335005A JP33500587A JPH01180756A JP H01180756 A JPH01180756 A JP H01180756A JP 62335005 A JP62335005 A JP 62335005A JP 33500587 A JP33500587 A JP 33500587A JP H01180756 A JPH01180756 A JP H01180756A
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D11/00—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
- B22D11/06—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into moulds with travelling walls, e.g. with rolls, plates, belts, caterpillars
- B22D11/0611—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into moulds with travelling walls, e.g. with rolls, plates, belts, caterpillars formed by a single casting wheel, e.g. for casting amorphous metal strips or wires
- B22D11/062—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into moulds with travelling walls, e.g. with rolls, plates, belts, caterpillars formed by a single casting wheel, e.g. for casting amorphous metal strips or wires the metal being cast on the inside surface of the casting wheel
-
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- B22D11/005—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths of wire
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
- Continuous Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、小型磁気部品等に利用することができる磁化
が容易で鉄損の小さい高角形比軟磁性材料に関するもの
である。
が容易で鉄損の小さい高角形比軟磁性材料に関するもの
である。
[従来の技術]
珪素鋼などの軟磁性材料は、交流励磁に適応させること
を目的として鋼板を一定の形に打ち抜き積層して使用さ
れる。この様に積層して用いることによって鉄損即ち渦
電流損失並びにヒステリシス損失を小さくすることがで
きる。しかして高周波領域において軟磁性材料を励磁し
て使用する場合には、鉄損が大きくなるので鉄損の一層
の減少を図る必要があり、その一つの手段として軟磁性
材料をさらに細かく分割する方法がある。一方電子技術
の進歩により機器の小型化が益々進んでおり軟磁性材料
に対しても小型化の要請が強い。
を目的として鋼板を一定の形に打ち抜き積層して使用さ
れる。この様に積層して用いることによって鉄損即ち渦
電流損失並びにヒステリシス損失を小さくすることがで
きる。しかして高周波領域において軟磁性材料を励磁し
て使用する場合には、鉄損が大きくなるので鉄損の一層
の減少を図る必要があり、その一つの手段として軟磁性
材料をさらに細かく分割する方法がある。一方電子技術
の進歩により機器の小型化が益々進んでおり軟磁性材料
に対しても小型化の要請が強い。
そこで鉄損の減少並びに装置の小型化を目的とした小形
状軟磁性材料が必要となる訳であり、軟磁性材料を細分
割して小規模材料を形成するに当たっては細線化がその
一方法として例示される。
状軟磁性材料が必要となる訳であり、軟磁性材料を細分
割して小規模材料を形成するに当たっては細線化がその
一方法として例示される。
しかるに伸線加工による軟磁性材料の細線化には材質面
からの限界があり、殊に直径が500μm以下の細線状
軟磁性材料を伸線加工によって得ることは困難であった
。又粉末材料を圧縮成形した後焼結する粉末冶金の手法
によって細線状軟磁性材料を製造することも考えられる
が、成形々状が小型化すると圧縮成形操作が困難になり
、やはり小型化には限界がある。
からの限界があり、殊に直径が500μm以下の細線状
軟磁性材料を伸線加工によって得ることは困難であった
。又粉末材料を圧縮成形した後焼結する粉末冶金の手法
によって細線状軟磁性材料を製造することも考えられる
が、成形々状が小型化すると圧縮成形操作が困難になり
、やはり小型化には限界がある。
この結果、電磁気部品の分野における軟磁性材料細分割
の要請に対しては未だ十分に答えることができず、磁気
特性の改善と共に解決課題となっている。
の要請に対しては未だ十分に答えることができず、磁気
特性の改善と共に解決課題となっている。
[発明が解決しようとする問題点]
金属材料を細線化する一つの方法として回転液中紡糸法
があり、先に特許出願されている(特開昭55−649
48号)、この方法は、回転する円筒状ドラム内周面に
冷却用液体を注入し、これを遠心力によってドラム内周
面に押圧し冷却用液体相を形成しておくと共に、該液体
相内へ溶融金属をジェット流として細線状に噴出させて
急冷凝固させる方法であり、軟磁性材料の細線化に当た
ってもこの方法を適用することができる。
があり、先に特許出願されている(特開昭55−649
48号)、この方法は、回転する円筒状ドラム内周面に
冷却用液体を注入し、これを遠心力によってドラム内周
面に押圧し冷却用液体相を形成しておくと共に、該液体
相内へ溶融金属をジェット流として細線状に噴出させて
急冷凝固させる方法であり、軟磁性材料の細線化に当た
ってもこの方法を適用することができる。
即ち上記回転液中紡糸法によると、伸線加工性に限界の
ある軟磁性材料であっても、紡糸ノズル径を変えること
によって任意の直径の細線状軟磁性材料を得ることがで
き、従来製造が困難であった直径500μm以下の領域
のものも製造することができる。こうした細線状軟磁性
材料を提供することができれば渦電流損失の減少、ヒス
テリシス損失の減少殊に高周波領域における鉄損の減少
といった電磁気部品分野での要請に答えることができる
と期待される。
ある軟磁性材料であっても、紡糸ノズル径を変えること
によって任意の直径の細線状軟磁性材料を得ることがで
き、従来製造が困難であった直径500μm以下の領域
のものも製造することができる。こうした細線状軟磁性
材料を提供することができれば渦電流損失の減少、ヒス
テリシス損失の減少殊に高周波領域における鉄損の減少
といった電磁気部品分野での要請に答えることができる
と期待される。
しかるに上記回転液中紡糸法を適用して軟磁性材料細線
を製造してみると、該細線の磁気性能は未だ十分なもの
ではなく、特に磁化し易さ並びに角形比[残留磁束密度
(Br)/飽和磁束密度CBs)]の点では最近の要求
特性を満足していない。例えばスイッチ素子、磁気増幅
器、磁気移相器、パルストランスなどでは角形比の優れ
たヒステリシスループを示す軟磁性材料が要求さ□れる
ことが多い。勿論磁化し易いことも重要な特性であり、
保磁力が小さな軟磁性材料が望まれる。かくして高角形
比で低保磁力を示す軟磁性材料が要望される訳であるが
、前記回転液中紡糸法によって製造される軟磁性材料細
線は上記磁気特性が不十分であり、市場の要求を満足す
るに至っていない。
を製造してみると、該細線の磁気性能は未だ十分なもの
ではなく、特に磁化し易さ並びに角形比[残留磁束密度
(Br)/飽和磁束密度CBs)]の点では最近の要求
特性を満足していない。例えばスイッチ素子、磁気増幅
器、磁気移相器、パルストランスなどでは角形比の優れ
たヒステリシスループを示す軟磁性材料が要求さ□れる
ことが多い。勿論磁化し易いことも重要な特性であり、
保磁力が小さな軟磁性材料が望まれる。かくして高角形
比で低保磁力を示す軟磁性材料が要望される訳であるが
、前記回転液中紡糸法によって製造される軟磁性材料細
線は上記磁気特性が不十分であり、市場の要求を満足す
るに至っていない。
本発明はこうした事情に着目してなされたものであって
、回転液中紡糸法によって製造することのできる繊維状
軟磁性材料の磁気特性を向上させることによって市場の
要請に対応し得る様なコンパクトな高角形比軟磁性材料
を提供しようとするものである。
、回転液中紡糸法によって製造することのできる繊維状
軟磁性材料の磁気特性を向上させることによって市場の
要請に対応し得る様なコンパクトな高角形比軟磁性材料
を提供しようとするものである。
[問題点を解決する為の手段]
しかして上記目的を達成した本発明材料は、直径が50
0μm以下の結晶質繊維状軟磁性材料であり、直流磁化
における角形比(B r / B s )が0.7以上
であると共に保磁力が0.4エルステッド以下であるこ
とに要旨を有するものである。
0μm以下の結晶質繊維状軟磁性材料であり、直流磁化
における角形比(B r / B s )が0.7以上
であると共に保磁力が0.4エルステッド以下であるこ
とに要旨を有するものである。
但しBr:残留磁束密度
Bs:飽和磁束密度
[作用]
軟磁性材料を使用した各種電磁気部品の小型化を図り、
且つ使用される軟磁性材料の渦電流損失やヒステリシス
損失の低減を達成する為には、軟磁性材料の細線化が重
要な手段であり、本発明においては繊維状軟磁性材料の
直径を500μm以下に規定している0本発明に係る5
00μm以下の繊維状軟磁性材料を製造する方法は限定
されるものではないが、代表的なものとしては、前述の
回転液中紡糸法によって製造する方法が挙げられる。尚
直径を500μm以下に規定したのは装置の小型化並び
に鉄損低減等の為の細分割を十分に行なう上で必要なレ
ベルであることが1つの理由であるが、回転液中紡糸法
を適用する場合、直径が500μmを超えると急速冷却
が困難であり、細線化できなくなるからでもある。とこ
ろが繊維状軟磁性材料はジェット状に噴出された溶融金
属が急冷凝固されて形成されたものであり、その結晶構
造は無数の結晶が様々な方向を一指向した多結晶構造で
あり、結晶粒界が多く内部歪も大きい為にこれらが磁化
の障害となって磁化され難い構造となっており、磁気特
性はそれ程高いものではない。従って保磁力が大きく角
形比も低い値を示す。
且つ使用される軟磁性材料の渦電流損失やヒステリシス
損失の低減を達成する為には、軟磁性材料の細線化が重
要な手段であり、本発明においては繊維状軟磁性材料の
直径を500μm以下に規定している0本発明に係る5
00μm以下の繊維状軟磁性材料を製造する方法は限定
されるものではないが、代表的なものとしては、前述の
回転液中紡糸法によって製造する方法が挙げられる。尚
直径を500μm以下に規定したのは装置の小型化並び
に鉄損低減等の為の細分割を十分に行なう上で必要なレ
ベルであることが1つの理由であるが、回転液中紡糸法
を適用する場合、直径が500μmを超えると急速冷却
が困難であり、細線化できなくなるからでもある。とこ
ろが繊維状軟磁性材料はジェット状に噴出された溶融金
属が急冷凝固されて形成されたものであり、その結晶構
造は無数の結晶が様々な方向を一指向した多結晶構造で
あり、結晶粒界が多く内部歪も大きい為にこれらが磁化
の障害となって磁化され難い構造となっており、磁気特
性はそれ程高いものではない。従って保磁力が大きく角
形比も低い値を示す。
そこで本発明者等は、磁気特性改善の為に種々検討を重
ねた結果、例えば回転液中紡糸法によって得られる細線
状軟磁性材料を更に熱処理に付すと、結晶粒が成長する
が、長袖と直交する方向への成長は線径が小さい為に短
時間に飽和し、成長は専ら長袖方向へ進行する結果、結
晶粒界が細線の長袖方向のある長さ迄は全く存在しない
結晶組織からなる本発明の細線状軟磁性材料が得られる
ことを確認した。
ねた結果、例えば回転液中紡糸法によって得られる細線
状軟磁性材料を更に熱処理に付すと、結晶粒が成長する
が、長袖と直交する方向への成長は線径が小さい為に短
時間に飽和し、成長は専ら長袖方向へ進行する結果、結
晶粒界が細線の長袖方向のある長さ迄は全く存在しない
結晶組織からなる本発明の細線状軟磁性材料が得られる
ことを確認した。
即ち本発明の細線状軟磁性材料は、線径と同じ外径の円
柱状結晶粒が結晶粒界を境にして長手方向へ多数連結し
た構造を呈しており、各円柱状結晶は磁化容易方向がほ
ぼ同じであり、又磁化の障壁となる結晶粒界が非常に少
なくなっている。さらに内部歪が磁化の障壁になるとさ
れているが、これについても熱処理によって殆んど解消
することができる。その結果、磁場を加えると本発明の
細線状軟磁性材料は磁化が非常に容易であり、角形比が
大きく保磁力の小さな材料を得ることができた。
柱状結晶粒が結晶粒界を境にして長手方向へ多数連結し
た構造を呈しており、各円柱状結晶は磁化容易方向がほ
ぼ同じであり、又磁化の障壁となる結晶粒界が非常に少
なくなっている。さらに内部歪が磁化の障壁になるとさ
れているが、これについても熱処理によって殆んど解消
することができる。その結果、磁場を加えると本発明の
細線状軟磁性材料は磁化が非常に容易であり、角形比が
大きく保磁力の小さな材料を得ることができた。
即ち本発明に係る高透磁率軟磁性材料は、直径が500
μm以下の繊維状軟磁性材料であり、直径が500μm
を超える大径のものになると、回転液中紡糸法において
噴出された細線状溶融金属を急冷することができず、細
線状の軟質磁性材料を形成することができない。
μm以下の繊維状軟磁性材料であり、直径が500μm
を超える大径のものになると、回転液中紡糸法において
噴出された細線状溶融金属を急冷することができず、細
線状の軟質磁性材料を形成することができない。
又本発明に係る高角形比軟磁性材料は、角形比(B r
/ B s )が0.7以上であると共に、保磁力が
0.4エルステッド以下であるが、この様に本発明材料
が角形比並びに保磁力の点で優れた特性を有するのは基
本的には前記した様に線径と同じ直径の円柱状結晶が長
袖方向に連続した結晶構造を有するからである。
/ B s )が0.7以上であると共に、保磁力が
0.4エルステッド以下であるが、この様に本発明材料
が角形比並びに保磁力の点で優れた特性を有するのは基
本的には前記した様に線径と同じ直径の円柱状結晶が長
袖方向に連続した結晶構造を有するからである。
本発明の基本構成は上記の通りであるが、ここで本発明
に係る軟質磁性材料の合金組成については特に制限がな
く、Fe−3t合金、Fe−Al合金、Fe−3t−A
1合金、Fe−Co合金等のFe基合金やNi−Fe合
金、Ni−Mn合金等のNi基合金等が例示される。こ
のうちFe−Si合金として特に好ましい合金は、例え
ばFeニア0〜95原子%、Si:5〜30原子%及び
不可避不純物であるFe−Si合金を挙げることかでき
る。
に係る軟質磁性材料の合金組成については特に制限がな
く、Fe−3t合金、Fe−Al合金、Fe−3t−A
1合金、Fe−Co合金等のFe基合金やNi−Fe合
金、Ni−Mn合金等のNi基合金等が例示される。こ
のうちFe−Si合金として特に好ましい合金は、例え
ばFeニア0〜95原子%、Si:5〜30原子%及び
不可避不純物であるFe−Si合金を挙げることかでき
る。
次に本発明を実施する上で重要な位置を占める回転液中
紡糸法についてより詳細に説明する。
紡糸法についてより詳細に説明する。
この方法の基本的構成は前記特開昭55−64948号
として開示された回転液中紡糸法に従う。たとえば第1
.2図はその方法を例示する概略正面図及び一部破断側
面図であり、回転ドラム6を高速回転させることによっ
てその内周面側に回転液膜相8を形成する。そして該液
膜相8の液面9に向けてるつぼ1下面の噴出ノズル2か
ら溶融合金をジェット状に噴出させ、合金をフィラメン
ト4状にして急冷凝固させながら回転ドラム6の内周壁
に巻回していく。図中3は金属を溶融させるためのヒー
ター、5は溶融合金噴出用の不活性ガス、7はモータ、
10はベルトを夫々示す。そして回転液膜相の周速度を
、噴出ノズル2からの溶融合金噴出速度と実質的に同一
かまたはそれよりやや早くしておけば、断面均一性の良
好な細線が得られ易い、ここで使用される冷却液は純粋
な液体、溶液、エマルジョン等のいずれであってもよい
が、コスト及び冷却効率を総合すると最も好ましいのは
水である。回転ドラムは横向きでも縦向きでもよいが、
該ドラム中の液膜相表面速度は300〜900m/分程
度、溶融金属の液膜相への侵入角度は40〜80°、噴
出ノズル2と冷却液面9との距離は0.5〜10mm程
度が夫々好適である。そして噴出ノズルの口径を任意に
設定することにより500μm以下の所望とする直径の
繊維状軟磁性材料を得ることができる。
として開示された回転液中紡糸法に従う。たとえば第1
.2図はその方法を例示する概略正面図及び一部破断側
面図であり、回転ドラム6を高速回転させることによっ
てその内周面側に回転液膜相8を形成する。そして該液
膜相8の液面9に向けてるつぼ1下面の噴出ノズル2か
ら溶融合金をジェット状に噴出させ、合金をフィラメン
ト4状にして急冷凝固させながら回転ドラム6の内周壁
に巻回していく。図中3は金属を溶融させるためのヒー
ター、5は溶融合金噴出用の不活性ガス、7はモータ、
10はベルトを夫々示す。そして回転液膜相の周速度を
、噴出ノズル2からの溶融合金噴出速度と実質的に同一
かまたはそれよりやや早くしておけば、断面均一性の良
好な細線が得られ易い、ここで使用される冷却液は純粋
な液体、溶液、エマルジョン等のいずれであってもよい
が、コスト及び冷却効率を総合すると最も好ましいのは
水である。回転ドラムは横向きでも縦向きでもよいが、
該ドラム中の液膜相表面速度は300〜900m/分程
度、溶融金属の液膜相への侵入角度は40〜80°、噴
出ノズル2と冷却液面9との距離は0.5〜10mm程
度が夫々好適である。そして噴出ノズルの口径を任意に
設定することにより500μm以下の所望とする直径の
繊維状軟磁性材料を得ることができる。
次にこうして得た繊維状軟磁性材料の磁気特性(透磁率
等)を高める為に熱処理を行なうが、本発明の軟磁性材
料を得るに当たっての好ましい熱処理条件としては、例
えば水素気流中等において800〜1200℃で0.5
〜10時間加熱する条件が挙げられる。但し本発明はこ
うした熱処理条件を特に限定するものではない。
等)を高める為に熱処理を行なうが、本発明の軟磁性材
料を得るに当たっての好ましい熱処理条件としては、例
えば水素気流中等において800〜1200℃で0.5
〜10時間加熱する条件が挙げられる。但し本発明はこ
うした熱処理条件を特に限定するものではない。
[実施例]
Fe−5,7重量%Stからなる軟磁性材料を回転液中
紡糸法によって細線化して直径200μmの細線状軟磁
性材料(A)を得た。次いでこれを1000℃で1時間
熱処理して本発明に係る細線状軟磁性材料(B)を得た
。
紡糸法によって細線化して直径200μmの細線状軟磁
性材料(A)を得た。次いでこれを1000℃で1時間
熱処理して本発明に係る細線状軟磁性材料(B)を得た
。
熱処理前の軟磁性材料(^)及び熱処理した軟磁性材料
(B)について細線状軟磁性材料の長袖方向に最大10
エルステッドの磁場を印加して室温下における直流磁化
曲線を調べたところ第3図が得られた。保磁力について
は前者(A)が0.73エルステッドであるのに対し、
後者(B)は0.17エルステッドであり、4分の1以
下の非常に小さな値であった。又角形比については前者
(A)が0.56であるのに対し、後者(B)は0.8
6と高いことが分かった。さらにヒステリシス曲線が囲
む面積も熱処理後の軟磁性材料(B)の方が小さく、熱
処理前の軟磁性材料(^)に比べてヒステリシス損失が
減少したことを示している。
(B)について細線状軟磁性材料の長袖方向に最大10
エルステッドの磁場を印加して室温下における直流磁化
曲線を調べたところ第3図が得られた。保磁力について
は前者(A)が0.73エルステッドであるのに対し、
後者(B)は0.17エルステッドであり、4分の1以
下の非常に小さな値であった。又角形比については前者
(A)が0.56であるのに対し、後者(B)は0.8
6と高いことが分かった。さらにヒステリシス曲線が囲
む面積も熱処理後の軟磁性材料(B)の方が小さく、熱
処理前の軟磁性材料(^)に比べてヒステリシス損失が
減少したことを示している。
第3図のように熱処理を施した本発明軟磁性材料が保磁
力並びに角形比において優れている理由については解明
し得た訳ではないが、次のような理由によるものと説明
することができる。
力並びに角形比において優れている理由については解明
し得た訳ではないが、次のような理由によるものと説明
することができる。
即ち前述した様に熱処理前の軟磁性材料の内部組織が、
どの断面をみても2個以上の結晶粒が存在するいわゆる
多結晶質構造である為、磁化の容易な方向は顕著になら
ず磁場を印加したときの磁化の反転の仕方が緩慢である
のに対し、熱処理後の本発明軟磁性材料は結晶粒界が細
線の長さ方向のある長さ迄は全く存在しない構造、即ち
円柱状結晶粒が長さ方向に連結された構造をとり、主と
して結晶粒界が極端に減少すると共に、結晶粒が大きく
且つ少なくなって磁化の容易な方向が顕著になる為に磁
化の反転が迅速になったと考えられる。しかも結晶粒界
の減少によって靭性も優れたものとなっており、工業的
に取扱い易い材料となっている。尚熱処理によって粒界
が非常に少なくなるのは、おそらく紡糸時に細線に導入
された歪が熱処理における粒界移動の駆動力となり大幅
な結晶成長につながった為と考えられる。
どの断面をみても2個以上の結晶粒が存在するいわゆる
多結晶質構造である為、磁化の容易な方向は顕著になら
ず磁場を印加したときの磁化の反転の仕方が緩慢である
のに対し、熱処理後の本発明軟磁性材料は結晶粒界が細
線の長さ方向のある長さ迄は全く存在しない構造、即ち
円柱状結晶粒が長さ方向に連結された構造をとり、主と
して結晶粒界が極端に減少すると共に、結晶粒が大きく
且つ少なくなって磁化の容易な方向が顕著になる為に磁
化の反転が迅速になったと考えられる。しかも結晶粒界
の減少によって靭性も優れたものとなっており、工業的
に取扱い易い材料となっている。尚熱処理によって粒界
が非常に少なくなるのは、おそらく紡糸時に細線に導入
された歪が熱処理における粒界移動の駆動力となり大幅
な結晶成長につながった為と考えられる。
このようにして得られた高角形比・低保磁力軟磁性材料
は一本のままでも小型軟磁性材料として利用できるが、
適当な方法で絶縁被覆した軟磁性材料細線を多数束ねて
、高周波特性の優れた軟磁性材料として使用することが
できる。
は一本のままでも小型軟磁性材料として利用できるが、
適当な方法で絶縁被覆した軟磁性材料細線を多数束ねて
、高周波特性の優れた軟磁性材料として使用することが
できる。
例えば得られた本発明の軟磁性材料を磁気増幅器の磁心
に応用したところ、内部電圧降下の非常に小さい磁気増
幅器を作製することができた。
に応用したところ、内部電圧降下の非常に小さい磁気増
幅器を作製することができた。
[発明の効果コ
本発明は以上の様に構成されており、細線化されている
と共に磁化の障害となる結晶粒界や内部歪が非常に少な
いので、高角形比・低保磁力を有する軟磁性材料を得る
ことができた。かくして小型軟磁性材料として、あるい
は渦電流損失並びにヒステリシス損失の非常に小さな特
に高角形比が要求される各種変成器や磁気増幅器の磁心
に応用することができ、あるいはスイッチング素子など
の電磁気分野への応用が容易且つ拡大される。
と共に磁化の障害となる結晶粒界や内部歪が非常に少な
いので、高角形比・低保磁力を有する軟磁性材料を得る
ことができた。かくして小型軟磁性材料として、あるい
は渦電流損失並びにヒステリシス損失の非常に小さな特
に高角形比が要求される各種変成器や磁気増幅器の磁心
に応用することができ、あるいはスイッチング素子など
の電磁気分野への応用が容易且つ拡大される。
第1.2図は回転液中紡糸法を説明するための断面図で
あり、第1図は概略正面図、第2図は一部破断側面図、
第3図は実施例及び比較例軟磁性材料の室温下における
ヒステリシスループを示したグラフである。 1・・・るつぼ 2・・・噴出ノズル3・・・
ヒーター 4・・・細線5・・・不活性ガス
6・・・回転ドラム7・・・モータ 8・・
・冷却液体9・・・冷却液面 10・・・ベルト
第1図 第2図
あり、第1図は概略正面図、第2図は一部破断側面図、
第3図は実施例及び比較例軟磁性材料の室温下における
ヒステリシスループを示したグラフである。 1・・・るつぼ 2・・・噴出ノズル3・・・
ヒーター 4・・・細線5・・・不活性ガス
6・・・回転ドラム7・・・モータ 8・・
・冷却液体9・・・冷却液面 10・・・ベルト
第1図 第2図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 直径が500μm以下の断面が円形の結晶質繊維状軟磁
性材料であり、直流磁化における角形比(Br/Bs)
が0.7以上であると共に保磁力が0.4エルステッド
以下であることを特徴とする高角形比軟磁性材料。 但しBr:残留磁束密度 Bs:飽和磁束密度
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62335005A JP2679069B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 高角形比軟磁性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62335005A JP2679069B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 高角形比軟磁性材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01180756A true JPH01180756A (ja) | 1989-07-18 |
JP2679069B2 JP2679069B2 (ja) | 1997-11-19 |
Family
ID=18283673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62335005A Expired - Lifetime JP2679069B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 高角形比軟磁性材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2679069B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01180758A (ja) * | 1987-12-28 | 1989-07-18 | Toyobo Co Ltd | 高透磁率軟磁性材料 |
JP2006201150A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-08-03 | Kurita Water Ind Ltd | 水管の電気抵抗測定方法及び装置 |
CN103611896A (zh) * | 2013-12-04 | 2014-03-05 | 南昌航空大学 | 一种通过电弧熔炼和熔体快淬制备MnCo(Ni)Ge基合金薄带的方法 |
JP2015092562A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-05-14 | 大同特殊鋼株式会社 | 軟磁性細線及びその製造方法、並びに、交流用メッシュシート、交流用焼結シート、交流用ゴムシート及び交流用積層シート |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5964740A (ja) * | 1982-10-05 | 1984-04-12 | Takeshi Masumoto | 非晶質金属フイラメント及びその製造方法 |
JPH01180758A (ja) * | 1987-12-28 | 1989-07-18 | Toyobo Co Ltd | 高透磁率軟磁性材料 |
-
1987
- 1987-12-28 JP JP62335005A patent/JP2679069B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5964740A (ja) * | 1982-10-05 | 1984-04-12 | Takeshi Masumoto | 非晶質金属フイラメント及びその製造方法 |
JPH01180758A (ja) * | 1987-12-28 | 1989-07-18 | Toyobo Co Ltd | 高透磁率軟磁性材料 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH01180758A (ja) * | 1987-12-28 | 1989-07-18 | Toyobo Co Ltd | 高透磁率軟磁性材料 |
JP2006201150A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-08-03 | Kurita Water Ind Ltd | 水管の電気抵抗測定方法及び装置 |
JP2015092562A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-05-14 | 大同特殊鋼株式会社 | 軟磁性細線及びその製造方法、並びに、交流用メッシュシート、交流用焼結シート、交流用ゴムシート及び交流用積層シート |
CN103611896A (zh) * | 2013-12-04 | 2014-03-05 | 南昌航空大学 | 一种通过电弧熔炼和熔体快淬制备MnCo(Ni)Ge基合金薄带的方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2679069B2 (ja) | 1997-11-19 |
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