JP2710938B2 - 高飽和磁束密度軟磁性合金 - Google Patents
高飽和磁束密度軟磁性合金Info
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、各種トランス,チョークコイル,磁気ヘッ
ド等に用いられる軟磁性合金に関するものであり、特に
高飽和磁束密度で高周波磁気特性に優れた軟磁性合金に
関するものである。 〔従来の技術〕 各種トランス,チョークコイル,磁気ヘッド等に用い
られる軟磁性合金としては、ケイ素鋼,Fe−Al−Si合
金,パーマロイ等が使用されている。最近ではアモルフ
ァス合金も使用されるようになってきている。 これらの用途に対しては飽和磁束密度が高い合金が好
まれ使用されている。この理由は、トランスやチョーク
コイルの場合磁心を小型化することができるためであ
り、磁気ヘッドの場合は高保磁力記録媒体にも記録する
ことが可能となり、高密度磁気記録が可能となるためで
ある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、ケイ素鋼は飽和磁束密度は高いが軟磁気特性
等に高周波磁気特性に劣る欠点があり、Fe−Al−Si合金
は飽和磁束密度が約11KGと低い欠点がある。また、パー
マロイ合金も同様に軟磁気特性に優れた80at%Niパーマ
ロイ合金は飽和磁束密度が約8KGと低い欠点がある。 Co基アモルファス合金はひじょうに優れた軟磁気特性
を示すため各種用途に使用されているが、飽和磁束密度
は通常10KG以下であり十分でない。 一方、Fe基アモルファス合金は飽和磁束密度は15KGあ
るいはそれ以上のものが得られるがCo基アモルファス合
金に比べるとかなり軟磁気特性が劣っている上に磁歪が
著しく大きいという欠点がある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者等はFe−Si
−Bを基本成分とする合金にCuとNb,W,Ta,Zr,Hf,Ti及び
Moからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素とを複
合添加することにより、組織の大半が微細結晶粒からな
る軟磁気特性に優れたFe基軟磁性合金が得られかつ高飽
和磁束密度の合金となることを発見し、本発明に想到し
た。 すなわち、本発明の高飽和磁束密度軟磁性合金は 一般式: (Fe1-aCoa)100−x−y−z−αCuxSiyBzM′α (原子%) (ただし、MはNb,W,Ta,Zr,Hf,Ti及びMoからなる群から
選ばれた少なくとも1種の元素であり、0≦a≦0.3,0.
1≦x≦3,0≦y≦6,4≦z≦17,10≦y+z≦20,0.1≦α
≦5を満たす。)により表される組成を有し、組織の少
なくとも50%が微細な結晶粒からなり、前記結晶粒の最
大寸法で測定した粒径の平均が1000Å以下の平均粒径を
有することを特徴とする。 本発明において、Cuは必須元素であり、その含有量x
は0.1〜3原子%の範囲である。0.1原子%より少ないと
Cu添加によるコア損失低下、透磁率上昇の効果がほとん
どなく、一方3原子%より多いと透磁率が劣化しやすく
なる。また本発明において特に好ましいCuの含有量xは
0.5〜2原子%であり、この範囲ではコア損失が特に小
さく、透磁率も高いものが得られる。 本発明の軟磁性合金は、前記組成の非晶質合金を溶湯
から急冷することにより得る工程、あるいはスパッター
法,蒸着法等の気相急冷法による得る工程と、これを加
熱し微細な結晶粒を形成する熱処理工程に依って通常得
ることができる。 Cuによるコア損失低下,透磁率上昇作用の原因は明ら
かではないが次のように考えられる。 CuとFeの相互作用パラメータは正であり、固溶度が低
くく分離する傾向があるため非晶質状態の合金を加熱す
るとFe原子同志またはCu原子またはCu原子同志が寄り集
まり、クラスターを形成し組成ゆらぎが生じる。このた
め部分的に結晶化しやすい領域が多数でき、そこを核と
した微細な結晶粒が生成される。この結晶はFeを主成分
とするものであり、FeとCuの固溶度はほとんどないため
結晶化によりCuは微細結晶粒の周囲にはき出され、結晶
粒周辺のCu濃度が高くなる。このため結晶粒は成長しに
くいと考えられる。 Cu添加により結晶核が多数できることと、結晶粒が成
長しにくいため結晶微細化が起こると考えられるが、こ
の作用はNb,Ta,W,Mo,Zr,Hf,Ti等の存在により特に著し
く強められると考えられる。 Nb,Ta,W,Mo,Zr,Hf,Ti等が存在しない場合は結晶粒は
あまり微細化されず軟磁気特性も悪い。 また本合金はFeを主成分とする微細結晶相が生ずるた
めFe基非晶質合金に比べ磁歪が小さくなっており、磁歪
が小さくなることにより、内部応力−歪による磁気異方
性が小さくなることも軟磁気特性が改善される理由の1
つと考えられる。 Cuを添加しない場合は結晶粒は微細化されにくく、化
合物相が形成しやすいため結晶化により磁気特性は劣化
する。 Si及びBは合金の微細化および磁歪調整に有用な元素
である。本発明の合金は、好ましくは、一旦Si,B添加効
果により非晶質合金とした後で、熱処理により微細結晶
粒を形成することにより得られる。Si含有量yの限定理
由は、yが6原子%を超えると飽和磁束密度の低下が著
しくなり14KG以上の飽和磁束密度が得にくくなるためで
ある。Bの含有量zの限定理由は、zが4原子%未満で
は均一な結晶粒組織が得にくく軟磁気特性が劣化し好ま
しくなく、zが17原子%を超えると軟磁気特性が劣化し
やすくなり飽和磁束密度も14KG以下となり高飽和磁束密
度が得にくいためである。SiとBの総和量y+zの値に
関しては、y+zが10原子%未満では非晶質化が困難に
なり磁気特性が劣化し好ましくなく、一方、y+zが23
原子%を越えると飽和磁束密度の低下および軟磁気特性
の劣化があるためである。より好ましいB含有量の範囲
は、10≦z≦15,12≦y+z≦18であり、この範囲では1
5KG以上の高飽和磁束密度で軟磁気特性に優れた合金が
得られやすい。 特に好ましくは0≦y≦5,12≦z≦16,10≦y+z≦1
4であり、この範囲では特に高飽和磁束密度合金が得ら
れやすい。 本発明においてM′はCuとの複合添加により析出する
結晶粒を微細化する作用を有するものであり、Nb,W,Ta,
Zr,Hf,Ti及びMoからなる群から選ばれた少なくとも1種
の元素である。Nb等は合金の結晶化温度を上昇させる作
用を有するが、クラスターを形成し結晶化温度を低下さ
せる作用を有するCuとの相互作用により結晶粒の成長を
抑え析出する結晶粒が微細化するものと考えられる。
M′の含有量αは0.1≦α≦5の範囲が望ましい。αが
0.1原子%未満では軟磁気特性が十分ではなく、5原子
%を越えると飽和磁束密度の低下を招くためである。軟
磁気特性の点で好ましいαの範囲は1≦α≦3であり、
この範囲で高飽和磁束密度で優れた軟磁性が得られる。 残部は不純物を除いて実質的にFeが主体であるが、Fe
の1部はCoにより置換されていても良い。Coは飽和磁束
密度をやや上昇させる効果を有する。Coの含有量は0≦
a≦0.3であるが、0.3を超えると磁歪が大きくなった
り、軟磁気特性が劣化するためである。 本発明合金はbcc構造の鉄固溶体を主体とする合金で
あるが、非晶質相やFe2B,Fe3B,Nb等の遷移金属の化合
物、Fe3Si規則相等を含む場合もある。これらの相は磁
気特性を劣化させる場合がある。特にFe2B等の化合物相
は軟磁気特性を劣化させやすい。したがってこれらの相
はできるだけ存在しない方が望ましい。 本発明合金は1000Å以下の粒径の超微細なほぼ均一に
分布した結晶粒からなるが、特に選れた軟磁性を示す合
金の場合はその粒径が20〜500Åの平均粒径を有する場
合が多い。 この結晶粒はα−Fe固溶体を主体とするものでSiやB
等が固溶していると考えられる。合金組織のうち微細結
晶粒以外の部分は主に非晶質である。なお、微細結晶粒
の割合が実質的に100%になっても本発明に係る高飽和
磁束密度軟磁性合金は十分に優れた磁気特性を示す。 なお、N,O,S等の不可避的不純物については所望の特
性が劣化しない程度に含有していても本発明の磁心に用
いられる合金組成と同一とみなすことができるのはもち
ろんである。 また耐食性を改善するためにCrや白金属元素を添加し
たり、C,Ge,Ga,Al等を添加し磁歪調整をすることもで
き、本発明と同一とみなすことができるのはもちろんで
ある。 本発明の高飽和磁束密度軟磁性合金は、単ロール法,
双ロール法,遠心急冷法等により非晶質薄帯を作製後熱
処理を行ない微細な結晶粒を形成する方法,蒸着法,ス
パッター法やイオンプレーティング等により非晶質膜を
作製後熱処理し結晶化させる方法,アトマイズ法やキャ
ビテーション法により非晶質粉を得た後熱処理し結晶化
させる方法や回転液中紡糸法やガラス被覆紡糸法によ
り、非晶質線を得た後熱処理し結晶化させる方法等いろ
いろな方法で作製することができる。したがって、本発
明合金は粉末,線,薄帯,膜などいろいろな形状のもの
ができ、圧接等を行なえばバルク体も得ることができ
る。 本合金を得る際行われる熱処理は内面歪を小さくする
ことと、微細結晶粒組織として軟磁気特性を向上させる
とともに磁歪を小さくする目的で行われる。 熱処理は通常真空中または水素ガス,窒素ガス,アル
ゴンガス等の不活性ガス雰囲気中において行なわれる。
しかし場合によっては大気中で行っても良い。 熱処理温度及び時間は非晶質合金リボンからなる磁心
の形状,サイズ,組成により異なるが一般的に450℃〜7
00℃で5分から24時間程度が望ましい。 熱処理の際の昇温や冷却の条件は状況に応じて任意に
変えることができる。また同一温度または異なる温度で
複数回にわけ熱処理を行ったり、多段の熱処理パターン
で熱処理を行なうこともできる。更には、本合金は熱処
理を直流あるいは交流の磁場中で行なうこともできる。
磁場中熱処理により本合金に磁気異方性を生じさせるこ
とができる。本合金からなる磁心の磁路方向に磁場を印
加し熱処理した場合は、B−Hカーブの角形性が良いも
のが得られ、可飽和リアクトル,磁気スイッチ,パルス
圧縮用コア,スパイク電圧防止用リアクトル等に好適な
特性が得られ、一方磁路と直角方向に磁場を印加し熱処
理した場合は、B−Hカーブが傾斜し、低角形比で恒透
磁率性に優れた特性が得られ、トランスやノイズフィル
ター,チョークコイル等に好適となる。また、組成熱処
理条件によっては無磁場中熱処理によっても、低角形比
で恒透磁率性に優れた特性を得ることができる。 磁場は熱処理の間中かける必要はなく、合金のキュリ
ー温度Tcより低い温度であればどの時期でも効果があ
る。本発明合金のキュリー温度は非晶質の場合より主相
のキュリー温度が上昇しており、非晶質合金のキュリー
温度より高い温度でも磁場中熱処理が適用できる。また
回転磁場中熱処理を行ない軟磁気特性を更に改善するこ
ともできる。また、熱処理の際合金に電流を流したり、
高周波磁界を印加し合金を発熱させることにより合金を
熱処理することもできる。 また応力下で熱処理し磁気特性を調整することもでき
る。特に本発明の合金は低磁歪の特徴を有するため、合
金表面に絶縁層を形成したり、含浸やコーティングを行
っても磁気特性の劣化が小さい特徴があり、優れた特性
のモールドコアやカットコア,コーティングコア,磁気
ヘッド等を作製できる。 〔実 施 例〕 本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 原子%でCu1%,Si2%,B13%,Nb3%及び残部実質的にF
eからなる組成の溶湯から、単ロール法により幅5mm,厚
さ18μmのリボンを作製した。 このリボンのX線回折を行ったところ非晶質合金に典
型的なハローパターンが得られほぼ完全な非晶質である
ことが確認された。 次にこの非晶質リボンを外径19mm,内径15mmに巻回し
巻磁心を作製し、N2ガス雰囲気中で550℃1時間保持後
空冷する熱処理を行いコアケースにつめ磁気特性を測定
した。 飽和磁束密度Bsは15.6KG,100KHz,2KGにおけるコア損
失が650mW/cm3,1KHzにおける実効透磁率μe1Kが9000で
あった。 次にこの合金のX線回折パターンと透過電子顕微鏡に
よりミクロ組織を観察した。 X線回折パターンを第1図(a)、ミクロ組織の模式
図を第1図(b)に示す。 図からわかるように本合金は500Å以下の粒径の超微
細なbccFe固溶体結晶粒組織を有する合金であり、結晶
主体の合金であることが確認された。 実施例2 第1表に示す組成の厚さ18μm,幅5mmの合金薄帯を単
ロール法により作製した。 X線回析の結果アモルファス特有のハローパターンが
認められアモルファス主体の合金であることが確認され
た。なお1部の組成の合金では結晶のピークも認められ
た。 次に、この合金薄帯をトロイダル状に巻き回し窒素ガ
ス雰囲気中で熱処理し磁気特性を測定した。 得られた結果を、第1表に示す。なお測定後の合金の
ミクロ組織を観察したところ、実施例1と同様の超微細
なbccFe固溶体結晶粒が組織の少なくとも50%をしめて
いることが確認された。 本発明合金はCo基アモルファス合金やFe−Al−Si合金
より飽和磁束密度Bsが大きくFe基アモルファス合金並の
高飽和磁束密度および優れた軟磁性を示す。 実施例3 第2図にFe−Cu1−Nb3−Si−B系合金の飽和磁束密度
Bsを示す。 Cは本発明の合金組成範囲であり、Dは飽和磁束密度
Bsが15KG以上の特に高Bsのものが得やすい組成範囲であ
る。 本発明合金は14KG以上の高飽和磁束密度のものが得や
すく、高周波トランスやチョーク用磁心,磁気ヘッド材
等に適している。実施例4 第2表に示す組成の厚さ3μmのアモルファス合金膜
を作製し、結晶化温度以上で熱処理後飽和磁束密度Bs,1
MHzにおける透磁率μ1Mを測定した。得られた結果を第
2表に示す。 飽和磁束密度は従来のFe−Si合金よりやや低いがμ1M
が高く高周波特性に優れている。 また、Cu無添加材はμ1Mが著しく劣っておりCuとNbW,
Mo,Ta等との複合添加が有効であることがわかる。 〔発明の効果〕 本発明によれば高飽和磁束密度で高周波磁気特性に優
れた軟磁性合金を得ることができその効果は著しいもの
がある。
ド等に用いられる軟磁性合金に関するものであり、特に
高飽和磁束密度で高周波磁気特性に優れた軟磁性合金に
関するものである。 〔従来の技術〕 各種トランス,チョークコイル,磁気ヘッド等に用い
られる軟磁性合金としては、ケイ素鋼,Fe−Al−Si合
金,パーマロイ等が使用されている。最近ではアモルフ
ァス合金も使用されるようになってきている。 これらの用途に対しては飽和磁束密度が高い合金が好
まれ使用されている。この理由は、トランスやチョーク
コイルの場合磁心を小型化することができるためであ
り、磁気ヘッドの場合は高保磁力記録媒体にも記録する
ことが可能となり、高密度磁気記録が可能となるためで
ある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、ケイ素鋼は飽和磁束密度は高いが軟磁気特性
等に高周波磁気特性に劣る欠点があり、Fe−Al−Si合金
は飽和磁束密度が約11KGと低い欠点がある。また、パー
マロイ合金も同様に軟磁気特性に優れた80at%Niパーマ
ロイ合金は飽和磁束密度が約8KGと低い欠点がある。 Co基アモルファス合金はひじょうに優れた軟磁気特性
を示すため各種用途に使用されているが、飽和磁束密度
は通常10KG以下であり十分でない。 一方、Fe基アモルファス合金は飽和磁束密度は15KGあ
るいはそれ以上のものが得られるがCo基アモルファス合
金に比べるとかなり軟磁気特性が劣っている上に磁歪が
著しく大きいという欠点がある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者等はFe−Si
−Bを基本成分とする合金にCuとNb,W,Ta,Zr,Hf,Ti及び
Moからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素とを複
合添加することにより、組織の大半が微細結晶粒からな
る軟磁気特性に優れたFe基軟磁性合金が得られかつ高飽
和磁束密度の合金となることを発見し、本発明に想到し
た。 すなわち、本発明の高飽和磁束密度軟磁性合金は 一般式: (Fe1-aCoa)100−x−y−z−αCuxSiyBzM′α (原子%) (ただし、MはNb,W,Ta,Zr,Hf,Ti及びMoからなる群から
選ばれた少なくとも1種の元素であり、0≦a≦0.3,0.
1≦x≦3,0≦y≦6,4≦z≦17,10≦y+z≦20,0.1≦α
≦5を満たす。)により表される組成を有し、組織の少
なくとも50%が微細な結晶粒からなり、前記結晶粒の最
大寸法で測定した粒径の平均が1000Å以下の平均粒径を
有することを特徴とする。 本発明において、Cuは必須元素であり、その含有量x
は0.1〜3原子%の範囲である。0.1原子%より少ないと
Cu添加によるコア損失低下、透磁率上昇の効果がほとん
どなく、一方3原子%より多いと透磁率が劣化しやすく
なる。また本発明において特に好ましいCuの含有量xは
0.5〜2原子%であり、この範囲ではコア損失が特に小
さく、透磁率も高いものが得られる。 本発明の軟磁性合金は、前記組成の非晶質合金を溶湯
から急冷することにより得る工程、あるいはスパッター
法,蒸着法等の気相急冷法による得る工程と、これを加
熱し微細な結晶粒を形成する熱処理工程に依って通常得
ることができる。 Cuによるコア損失低下,透磁率上昇作用の原因は明ら
かではないが次のように考えられる。 CuとFeの相互作用パラメータは正であり、固溶度が低
くく分離する傾向があるため非晶質状態の合金を加熱す
るとFe原子同志またはCu原子またはCu原子同志が寄り集
まり、クラスターを形成し組成ゆらぎが生じる。このた
め部分的に結晶化しやすい領域が多数でき、そこを核と
した微細な結晶粒が生成される。この結晶はFeを主成分
とするものであり、FeとCuの固溶度はほとんどないため
結晶化によりCuは微細結晶粒の周囲にはき出され、結晶
粒周辺のCu濃度が高くなる。このため結晶粒は成長しに
くいと考えられる。 Cu添加により結晶核が多数できることと、結晶粒が成
長しにくいため結晶微細化が起こると考えられるが、こ
の作用はNb,Ta,W,Mo,Zr,Hf,Ti等の存在により特に著し
く強められると考えられる。 Nb,Ta,W,Mo,Zr,Hf,Ti等が存在しない場合は結晶粒は
あまり微細化されず軟磁気特性も悪い。 また本合金はFeを主成分とする微細結晶相が生ずるた
めFe基非晶質合金に比べ磁歪が小さくなっており、磁歪
が小さくなることにより、内部応力−歪による磁気異方
性が小さくなることも軟磁気特性が改善される理由の1
つと考えられる。 Cuを添加しない場合は結晶粒は微細化されにくく、化
合物相が形成しやすいため結晶化により磁気特性は劣化
する。 Si及びBは合金の微細化および磁歪調整に有用な元素
である。本発明の合金は、好ましくは、一旦Si,B添加効
果により非晶質合金とした後で、熱処理により微細結晶
粒を形成することにより得られる。Si含有量yの限定理
由は、yが6原子%を超えると飽和磁束密度の低下が著
しくなり14KG以上の飽和磁束密度が得にくくなるためで
ある。Bの含有量zの限定理由は、zが4原子%未満で
は均一な結晶粒組織が得にくく軟磁気特性が劣化し好ま
しくなく、zが17原子%を超えると軟磁気特性が劣化し
やすくなり飽和磁束密度も14KG以下となり高飽和磁束密
度が得にくいためである。SiとBの総和量y+zの値に
関しては、y+zが10原子%未満では非晶質化が困難に
なり磁気特性が劣化し好ましくなく、一方、y+zが23
原子%を越えると飽和磁束密度の低下および軟磁気特性
の劣化があるためである。より好ましいB含有量の範囲
は、10≦z≦15,12≦y+z≦18であり、この範囲では1
5KG以上の高飽和磁束密度で軟磁気特性に優れた合金が
得られやすい。 特に好ましくは0≦y≦5,12≦z≦16,10≦y+z≦1
4であり、この範囲では特に高飽和磁束密度合金が得ら
れやすい。 本発明においてM′はCuとの複合添加により析出する
結晶粒を微細化する作用を有するものであり、Nb,W,Ta,
Zr,Hf,Ti及びMoからなる群から選ばれた少なくとも1種
の元素である。Nb等は合金の結晶化温度を上昇させる作
用を有するが、クラスターを形成し結晶化温度を低下さ
せる作用を有するCuとの相互作用により結晶粒の成長を
抑え析出する結晶粒が微細化するものと考えられる。
M′の含有量αは0.1≦α≦5の範囲が望ましい。αが
0.1原子%未満では軟磁気特性が十分ではなく、5原子
%を越えると飽和磁束密度の低下を招くためである。軟
磁気特性の点で好ましいαの範囲は1≦α≦3であり、
この範囲で高飽和磁束密度で優れた軟磁性が得られる。 残部は不純物を除いて実質的にFeが主体であるが、Fe
の1部はCoにより置換されていても良い。Coは飽和磁束
密度をやや上昇させる効果を有する。Coの含有量は0≦
a≦0.3であるが、0.3を超えると磁歪が大きくなった
り、軟磁気特性が劣化するためである。 本発明合金はbcc構造の鉄固溶体を主体とする合金で
あるが、非晶質相やFe2B,Fe3B,Nb等の遷移金属の化合
物、Fe3Si規則相等を含む場合もある。これらの相は磁
気特性を劣化させる場合がある。特にFe2B等の化合物相
は軟磁気特性を劣化させやすい。したがってこれらの相
はできるだけ存在しない方が望ましい。 本発明合金は1000Å以下の粒径の超微細なほぼ均一に
分布した結晶粒からなるが、特に選れた軟磁性を示す合
金の場合はその粒径が20〜500Åの平均粒径を有する場
合が多い。 この結晶粒はα−Fe固溶体を主体とするものでSiやB
等が固溶していると考えられる。合金組織のうち微細結
晶粒以外の部分は主に非晶質である。なお、微細結晶粒
の割合が実質的に100%になっても本発明に係る高飽和
磁束密度軟磁性合金は十分に優れた磁気特性を示す。 なお、N,O,S等の不可避的不純物については所望の特
性が劣化しない程度に含有していても本発明の磁心に用
いられる合金組成と同一とみなすことができるのはもち
ろんである。 また耐食性を改善するためにCrや白金属元素を添加し
たり、C,Ge,Ga,Al等を添加し磁歪調整をすることもで
き、本発明と同一とみなすことができるのはもちろんで
ある。 本発明の高飽和磁束密度軟磁性合金は、単ロール法,
双ロール法,遠心急冷法等により非晶質薄帯を作製後熱
処理を行ない微細な結晶粒を形成する方法,蒸着法,ス
パッター法やイオンプレーティング等により非晶質膜を
作製後熱処理し結晶化させる方法,アトマイズ法やキャ
ビテーション法により非晶質粉を得た後熱処理し結晶化
させる方法や回転液中紡糸法やガラス被覆紡糸法によ
り、非晶質線を得た後熱処理し結晶化させる方法等いろ
いろな方法で作製することができる。したがって、本発
明合金は粉末,線,薄帯,膜などいろいろな形状のもの
ができ、圧接等を行なえばバルク体も得ることができ
る。 本合金を得る際行われる熱処理は内面歪を小さくする
ことと、微細結晶粒組織として軟磁気特性を向上させる
とともに磁歪を小さくする目的で行われる。 熱処理は通常真空中または水素ガス,窒素ガス,アル
ゴンガス等の不活性ガス雰囲気中において行なわれる。
しかし場合によっては大気中で行っても良い。 熱処理温度及び時間は非晶質合金リボンからなる磁心
の形状,サイズ,組成により異なるが一般的に450℃〜7
00℃で5分から24時間程度が望ましい。 熱処理の際の昇温や冷却の条件は状況に応じて任意に
変えることができる。また同一温度または異なる温度で
複数回にわけ熱処理を行ったり、多段の熱処理パターン
で熱処理を行なうこともできる。更には、本合金は熱処
理を直流あるいは交流の磁場中で行なうこともできる。
磁場中熱処理により本合金に磁気異方性を生じさせるこ
とができる。本合金からなる磁心の磁路方向に磁場を印
加し熱処理した場合は、B−Hカーブの角形性が良いも
のが得られ、可飽和リアクトル,磁気スイッチ,パルス
圧縮用コア,スパイク電圧防止用リアクトル等に好適な
特性が得られ、一方磁路と直角方向に磁場を印加し熱処
理した場合は、B−Hカーブが傾斜し、低角形比で恒透
磁率性に優れた特性が得られ、トランスやノイズフィル
ター,チョークコイル等に好適となる。また、組成熱処
理条件によっては無磁場中熱処理によっても、低角形比
で恒透磁率性に優れた特性を得ることができる。 磁場は熱処理の間中かける必要はなく、合金のキュリ
ー温度Tcより低い温度であればどの時期でも効果があ
る。本発明合金のキュリー温度は非晶質の場合より主相
のキュリー温度が上昇しており、非晶質合金のキュリー
温度より高い温度でも磁場中熱処理が適用できる。また
回転磁場中熱処理を行ない軟磁気特性を更に改善するこ
ともできる。また、熱処理の際合金に電流を流したり、
高周波磁界を印加し合金を発熱させることにより合金を
熱処理することもできる。 また応力下で熱処理し磁気特性を調整することもでき
る。特に本発明の合金は低磁歪の特徴を有するため、合
金表面に絶縁層を形成したり、含浸やコーティングを行
っても磁気特性の劣化が小さい特徴があり、優れた特性
のモールドコアやカットコア,コーティングコア,磁気
ヘッド等を作製できる。 〔実 施 例〕 本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 原子%でCu1%,Si2%,B13%,Nb3%及び残部実質的にF
eからなる組成の溶湯から、単ロール法により幅5mm,厚
さ18μmのリボンを作製した。 このリボンのX線回折を行ったところ非晶質合金に典
型的なハローパターンが得られほぼ完全な非晶質である
ことが確認された。 次にこの非晶質リボンを外径19mm,内径15mmに巻回し
巻磁心を作製し、N2ガス雰囲気中で550℃1時間保持後
空冷する熱処理を行いコアケースにつめ磁気特性を測定
した。 飽和磁束密度Bsは15.6KG,100KHz,2KGにおけるコア損
失が650mW/cm3,1KHzにおける実効透磁率μe1Kが9000で
あった。 次にこの合金のX線回折パターンと透過電子顕微鏡に
よりミクロ組織を観察した。 X線回折パターンを第1図(a)、ミクロ組織の模式
図を第1図(b)に示す。 図からわかるように本合金は500Å以下の粒径の超微
細なbccFe固溶体結晶粒組織を有する合金であり、結晶
主体の合金であることが確認された。 実施例2 第1表に示す組成の厚さ18μm,幅5mmの合金薄帯を単
ロール法により作製した。 X線回析の結果アモルファス特有のハローパターンが
認められアモルファス主体の合金であることが確認され
た。なお1部の組成の合金では結晶のピークも認められ
た。 次に、この合金薄帯をトロイダル状に巻き回し窒素ガ
ス雰囲気中で熱処理し磁気特性を測定した。 得られた結果を、第1表に示す。なお測定後の合金の
ミクロ組織を観察したところ、実施例1と同様の超微細
なbccFe固溶体結晶粒が組織の少なくとも50%をしめて
いることが確認された。 本発明合金はCo基アモルファス合金やFe−Al−Si合金
より飽和磁束密度Bsが大きくFe基アモルファス合金並の
高飽和磁束密度および優れた軟磁性を示す。 実施例3 第2図にFe−Cu1−Nb3−Si−B系合金の飽和磁束密度
Bsを示す。 Cは本発明の合金組成範囲であり、Dは飽和磁束密度
Bsが15KG以上の特に高Bsのものが得やすい組成範囲であ
る。 本発明合金は14KG以上の高飽和磁束密度のものが得や
すく、高周波トランスやチョーク用磁心,磁気ヘッド材
等に適している。実施例4 第2表に示す組成の厚さ3μmのアモルファス合金膜
を作製し、結晶化温度以上で熱処理後飽和磁束密度Bs,1
MHzにおける透磁率μ1Mを測定した。得られた結果を第
2表に示す。 飽和磁束密度は従来のFe−Si合金よりやや低いがμ1M
が高く高周波特性に優れている。 また、Cu無添加材はμ1Mが著しく劣っておりCuとNbW,
Mo,Ta等との複合添加が有効であることがわかる。 〔発明の効果〕 本発明によれば高飽和磁束密度で高周波磁気特性に優
れた軟磁性合金を得ることができその効果は著しいもの
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る合金のX線回析パターンおよびミ
クロ組織の模式図を示した図、第2図はFe−Cu1−Nb3−
Si−B系合金の飽和磁束密度Bsを示した図である。
クロ組織の模式図を示した図、第2図はFe−Cu1−Nb3−
Si−B系合金の飽和磁束密度Bsを示した図である。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.一般式 (Fe1-aCoa)100-x-y-zCuxSiyBzM′α(原子%) (ただし、M′はNb,W,Ta,Zr,Hf,Ti及びMoからなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の元素であり、a,x,y,zおよ
びαはそれぞれ0<a≦0.3,0.1≦x≦3,0<y≦6,4≦
z≦17,10≦y+z≦20,0.1≦α≦5を満たす。) により表される組成を有し、組織の少なくとも50%が微
細な結晶粒からなり、前記結晶粒の最大寸法で測定した
粒径の1000Å以下の平均粒径を有し、飽和磁束密度が14
KG以上であることを特徴とする高飽和磁束密度軟磁性合
金。 2.特許請求の範囲第1項に記載の高飽和磁束密度軟磁
性合金において、 0.5≦x≦2,10≦z≦15,10≦y+z≦18,0.1≦α≦3な
る関係式を満足することを特徴とする高飽和磁束密度軟
磁性合金。 3.前記M′がNbであることを特徴とする特許請求の範
囲第1項または第2項に記載の高飽和磁束密度軟磁性合
金。 4.前記組織の残部が非晶質であることを特徴とする特
許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載の高飽
和磁束密度軟磁性合金。 5.前記組織が実質的に微細な結晶粒からなることを特
徴とする特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに
に記載の高飽和磁束密度軟磁性合金。 6.前記結晶粒が20〜500Åの平均粒径を有することを
特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第5項のいずれか
に記載の高飽和磁束密度軟磁性合金。 7.前記結晶粒がbcc構造のFe固溶体を主体としたもの
であることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第6
項のいずれかに記載の高飽和磁束密度軟磁性合金。 8.飽和磁束密度が15KG以上であることを特徴とする特
許請求の範囲第1項に記載の高飽和磁束密度軟磁性合
金。 9.一般式 Fe100-x-y-zCuxSiyBzM′α(原子%) (ただし、M′はNb,W,Ta,Zr,Hf,Ti及びMoからなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の元素であり、x,y,zおよび
αはそれぞれ0.1≦x≦3,0<y≦6,4≦z≦17,10≦y+
z≦20,0.1≦α≦5を満たす。) により表される組成を有し、組織の少なくとも50%が微
細な結晶粒からなり、前記結晶粒の最大寸法で測定した
粒径の平均が1000Å以下の平均粒径を有し、飽和磁束密
度が14KG以上であることを特徴とする高飽和磁束密度軟
磁性合金。 10.特許請求の範囲第9項に記載の高飽和磁束密度軟
磁性合金において、前記組織の残部が非晶質であること
を特徴とする高飽和磁束密度軟磁性合金。 11.一般式 (Fe1-aCoa)100-x-zCuxBzM′α(原子%) (ただし、M′はNb,W,Ta,Zr,Hf,Ti及びMoからなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の元素であり、a,x,zおよび
αはそれぞれ0<a≦0.3,0.1≦x≦3,4≦z≦17,0.1≦
α≦5を満たす。) により表される組成を有し、組織の少なくとも50%が微
細な結晶粒からなり、前記結晶粒の最大寸法で測定した
粒径の平均が1000Å以下の平均粒径を有し、飽和磁束密
度が14KG以上であることを特徴とする高飽和磁束密度軟
磁性合金。 12.特許請求の範囲第11項に記載の高飽和磁束密度軟
磁性合金において、前記組織の残部が非晶質であること
を特徴とする高飽和磁束密度軟磁性合金。 13.一般式 Fe100-x-y-zCuxBzM′α(原子%) (ただし、M′はNb,W,Ta,Zr,Hf,Ti及びMoからなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の元素であり、x,zおよびα
はそれぞれ0.1≦x≦3,4≦z≦17,0.1≦α≦5を満た
す。) により表される組成を有し、組織の少なくとも50%が微
細な結晶粒からなり、前記結晶粒の最大寸法で測定した
粒径の平均が1000Å以下の平均粒径を有し、飽和磁束密
度が14KG以上であることを特徴とする高飽和磁束密度軟
磁性合金。 14.特許請求の範囲第13項に記載の高飽和磁束密度軟
磁性合金において、前記組織の残部が非晶質であること
を特徴とする高飽和磁束密度軟磁性合金。
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- 1987-12-11 JP JP62313642A patent/JP2710938B2/ja not_active Expired - Fee Related
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