JPH0867911A - ナノ結晶磁性合金の熱処理方法 - Google Patents
ナノ結晶磁性合金の熱処理方法Info
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Abstract
磁性部品に用いられるナノ結晶磁性合金の磁気特性を改
良する熱処理方法を提供する。 【構成】 アモルファス合金の結晶化を目的とする熱処
理により平均結晶粒径が100nm以下である結晶粒が組織
の少なくとも一部を占めるナノ結晶磁性合金を製造する
工程において、熱処理期間の少なくとも一部の期間に応
力を印加し磁気異方性を付与する。
Description
イル、センサ等の各種磁性部品に用いられるナノ結晶磁
性合金の磁気特性を改良する熱処理方法に関する。
いられる磁心材料としては、フェライトやアモルファス
合金等の高周波特性に優れた高透磁率材料が使用され
る。また、ノイズフィルタ(ラインフィルタ)に用いら
れるコモンモ−ドチョ−ク用磁心材料としては高透磁率
特性を示すだけでなく雷等により発生する高電圧パルス
状ノイズによる機器の誤動作を防止するために、パルス
減衰特性に優れるものが要求されている。このような要
求に対して、従来のフェライト材料では飽和磁束密度が
低く磁気的に飽和しやすいため小型の磁心では十分な性
能が得られない問題がある。したがって、従来のフェラ
イト材料を用い十分な性能を得るためには磁心を大型に
する必要がある。
度が高く、高電圧パルス性ノイズに対してはフェライト
よりも優れた減衰特性を示すが、透磁率がCo基アモルフ
ァス合金より低く、低電圧レベルのノイズに対する減衰
量が十分でない欠点がある。また、磁歪が著しく大きい
ために周波数によっては磁歪振動による共振が生じ特性
が変化する問題や、可聴周波数成分がある電流がコイル
に流れる場合に磁心にうなりが生ずる問題がある。
あるため、低電圧レベルのノイズに対する減衰量が大き
く優れているが、飽和磁束密度が1T以下と低くFe基アモ
ルファス合金に比べて高電圧パルスに対する減衰特性が
劣っている。また、高透磁率のCo基アモルファス合金は
経時変化が特に大きく、周囲温度が高い環境では特性劣
化が大きく信頼性の点でも問題がある。
ンスに使用される磁心材料としては高透磁率で温度特性
に優れていることが要求される。透磁率は特に20kHz付
近の値が高いことが重要である。また、使用目的によっ
ては、角形比が低くフラットなB-Hル−プを示すものが
必要とされる。しかし、フェライト磁心やFe基アモルフ
ァス磁心では透磁率が低く小型化の要求に十分答えてい
る状況にはない。また、フェライトは温度特性が劣って
おり、特に室温以下で透磁率が急激に低下するという問
題もある。Co基のアモルファス合金は透磁率が高いもの
が得易いが、温度が高い場合の経時変化や価格が高い問
題がある。
束密度でかつ優れた軟磁気特性を示すため、コモンモ−
ドチョ−クコイル、高周波トランス、漏電警報器、パル
ストランスや磁気スイッチ等の磁心に使用されている。
代表的組成系は特公平4-4393や特開平1ー242755に記載の
合金系等が知られている。これらのナノ結晶合金は、通
常液相や気相から急冷し非晶質合金とした後、これを熱
処理により微結晶化することにより作製されている。液
相から急冷する方法としては単ロ−ル法、双ロ−ル法、
遠心急冷法、回転液中紡糸法、アトマイズ法やキャビテ
ーション法等が知られている。また、気相から急冷する
方法としては、スパッタ法、蒸着法、イオンプレ−ティ
ング法等が知られている。ナノ結晶合金はこれらの方法
により作製した非晶質合金を微結晶化したもので、非晶
質合金にみられるような熱的不安定性がほとんどなく、
高飽和磁束密度、低磁歪で優れた軟磁気特性を示すこと
が知られている。
金を各種用途に使用する場合は、B-Hル−プの形状を変
える必要がある場合があり、このような用途に対しては
ナノ結晶合金の場合は、角形比を変えるために通常は磁
場中熱処理を行なう。しかし、磁場を印加することは設
備面での制約が多い。たとえば、試料の配置は磁場を印
加する関係から特定の方向に向ける必要があり試料を自
由に配置できないため自由度が低くなる問題がある。更
に、磁場を印加するために大きな電源が必要となり、生
産コストが上昇する問題もある。また、磁場処理により
誘導される異方性には限界があり、たとえば飽和磁界を
大きくするために透磁率を下げてB-Hル−プを傾斜させ
ようとしても磁場中熱処理では限界があり十分に異方性
が付与できない問題もある。
ンサ等の各種磁性部品に用いられるナノ結晶磁性合金の
磁気特性を改良する熱処理方法を提供することを目的と
する。
めに本発明者らは、平均結晶粒径が100nm以下である結
晶粒が組織の少なくとも一部を占めるナノ結晶合金をア
モルファス合金の結晶化を目的とする熱処理により製造
する工程において、熱処理期間の少なくとも一部の期間
に応力を印加することにより、ナノ結晶軟磁性合金の磁
気特性を改良することが可能であることを見いだし本発
明に想到した。
を実現する観点から平均結晶粒径は100nm以下である必
要がある。好ましくは50nm以下、より好ましくは30nm以
下である。また上記合金は超微細なbccFe結晶粒を主体
とする合金であり、bcc相はSi等を固溶しており規則格
子を形成する場合もある。また、一部Fe-B化合物相を形
成する場合もある。微細な結晶粒の残部は主にアモルフ
ァス相である。
般式:(Fe1-aMa)100-x-y-z-bAxM'yM''zXbSicBd(原子
%) 式中MはCo,Niから選ばれた少なくとも1種の元素
を、AはCu,Auから選ばれた少なくとも1種の元素、M'はT
i,V,Zr,Nb,Mo,Hf,TaおよびWから選ばれた少なくとも1種
の元素、M''はCr,Mn,Sn,Zn,Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,S
r,Y,希土類元素,N,OおよびSから選ばれた少なくとも1種
の元素、XはC,Ge,Ga,AlおよびPから選ばれた少なくとも
1種の元素を示し、a,x,y,z,b,cおよびdはそれぞれ0≦a
<0.5、0.1≦x≦3、0.1≦y≦15、0≦z≦10、0≦b≦20、
5≦c≦17、2≦d≦15を満足する数で表される組成である
場合、特に恒透磁率性に優れた傾斜したB-Hル−プを実
現しやすい。
くとも1種の元素の含有量xは0.1〜3原子%の範囲であ
る。0.1原子%より少ないと透磁率改善の効果がな
く、一方3原子%より多いと飽和磁束密度、透磁率の著
しい低下をもたらし好ましくない。より好ましい範囲は
0.5〜2原子%であり、この範囲では特に高い透磁率が得
られる。また、M'はTi,V,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta及びWからなる
群から選ばれた少なくとも1種の元素でありCu,Au等と
の複合添加により結晶粒を微細化し、軟磁気特性を改善
する効果を有する。M'の含有量yは0.1〜15原子%であ
り、0.1原子%未満だと結晶粒微細化の効果が不十分で
あり、15原子%を越えると飽和磁束密度の著しい低下を
招く。好ましいM'の含有量yは2〜8原子%である。Ti,Z
r,Nb,Mo,Hf,Ta及びW等が存在しない場合は結晶粒はあま
り微細化されず軟磁気特性は悪い。Nb,Mo,Taは特に効果
が大きいが、これらの元素の中でNbを添加した場合特に
結晶粒が細かくなりやすく、軟磁気特性も優れたものが
得られる。
合添加により透磁率が上昇する理由は明らかではないが
次のように考えられる。Cu,AuとFeの相互作用パラメー
タは正であり、分離する傾向があるため、非晶質状態の
合金を加熱するとFe原子同志またはCu,Au原子同志が寄
り集まり、クラスターを形成するため組成ゆらぎが生ず
る。このため部分的に結晶化しやすい領域が多数でき、
そこを核として多数の微細結晶粒が形成される。この結
晶粒はFeを主成分とするものであり、FeとCu、Auの固溶
度はほとんどないため、結晶粒周辺のCu、Au濃度が高く
なる。また、この結晶粒の周辺はSi等が多くTi,Zr,Nb,M
o,Hf,Ta及びW等が存在する場合結晶化しにくいため結晶
粒は成長しにくいと考えられる。このため結晶粒は微細
化されると考えられる。このように結晶粒が微細化され
ることにより、結晶磁気異方性がみかけ上相殺されるこ
と、結晶相がbcc構造のFe固溶体が主体であり磁歪が小
さく、内部応力−歪による磁気異方性が小さくなること
等により、軟磁気特性が改善され、高透磁率が得られる
と考えられる。
Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,Sr,Y,希土類元素,N,OおよびS
からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素は耐食性
を改善したり、磁気特性を改善する、又は磁歪を調整す
る等の効果を有するものであるが、その含有量はせいぜ
い10原子%以下である。これらの元素の中でRu,Rh,Pd,O
s,Ir,Pt,Crから選ばれる少なくとも1種の元素を10原子
%以下含む場合は耐食性、耐摩耗性に優れ、比較的飽和
磁束密度が高いものが得られる。
Ga,AlおよびPからなる群から選ばれた少なくとも1種の
元素を20原子%以下含み得る。これらの元素は非晶質化
に有効な元素であり、Si,Bと共に添加することにより合
金の非晶質化を助けると共に、磁歪やキュリー温度調整
に効果がある。
素である。本発明のFe基軟磁性合金は好ましくは、一旦
Si,Bの添加効果により非晶質合金とした後で熱処理によ
り微細結晶粒を形成させることにより得られる。Si及び
Bの含有量c及びdの限定理由は、Siの含有量cが25原子%
より多いと飽和磁束密度の著しい減少および軟磁気特性
の劣化がおこるためである。また、Bの含有量dが2原子
%より少ないと結晶粒微細化の効果がなく、15原子%よ
り多いと飽和磁束密度の減少と軟磁気特性の劣化が起こ
るためである。
あるが、Feの一部は成分M(Co及び/又はNi)により置換
されていても良い。Mの含有量aは0≦a<0.5であるが、好
ましくは0≦a≦0.3である。aが0.3を越えると、透磁率
が低下する場合があるためである。より好ましくはaは
0.1以下である。Co置換はまた飽和磁束密度を上昇させ
る効果があり、高保磁力記録媒体に使用する磁気ヘッド
用合金や平滑チョークコイル、低周波用トランス材とし
てより有利である。
ら15μmの範囲にあるナノ結晶合金薄帯が適している。
本発明合金は必要に応じて層間絶縁が行われる場合があ
る。層間絶縁はたとえばSiO2,MgO,Al2O3の粉末や膜を用
いることができるがこれに限定されるものではない。こ
れは特に高周波における渦電流の影響を低減し、透磁率
や磁心損失を改善するのに有効である。また、表面に熱
膨張係数の異なる皮膜を形成し熱処理の際合金に応力が
発生するような状態にしても本発明と同様な効果を得る
ことができる。
特に張力の印加方向が合金薄帯の長手方向である場合に
は張力が印加しやすく容易に磁気異方性を付与でき磁気
特性の改良が行いやすい。この場合、薄帯の両端を押さ
え張力を印加する。圧力を加える方向が薄帯の面に垂直
な方向である場合も磁気異方性の付与が容易で磁気特性
の改良が行いやすい。この場合は、たとえば薄帯を金属
板やセラミックス板等にはさみ、重りをのせ熱処理した
り、両側の板をクランプして押さえつける等の方法が採
用できる。
磁場中熱処理を行わなくとも恒透磁率性に優れた傾斜し
たB-Hル−プを示すナノ結晶磁性合金を得ることができ
る。このようなナノ結晶磁性合金はセンサや、トラン
ス、チョ−クコイル用材料等に好適である。
本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)原子%でCu1%,Nb3%,Si15.5%,B6.5%残部実質
的にFeからなる合金溶湯を単ロ−ル法により急冷し、幅
5mm厚さ18μmのアモルファス合金薄帯を得た。このアモ
ルファス合金薄帯を長さ250mmに切断した。作製した合
金を20枚重ねて500gの張力を薄帯長手方向に印加した。
次にこれを窒素ガス雰囲気、550゜Cの熱処理炉に挿入
し、60min保持した後炉から取りだし空冷した。このよ
うにして得られた合金の組織は約12nmの平均粒径の結晶
粒により占められていた。次にこのナノ結晶合金薄帯の
直流B-Hル−プを測定した。得られた結果を図1に示
す。比較のため張力を印加しない場合の直流B-Hル−プ
も測定した得られた結果を図2に示す。図1から分るよ
うに、B-Hル−プは張力を印加することにより傾斜し比
透磁率役1500の恒透磁率性に優れた特性を示すことが分
かる。一方、図2から分かるように張力を印加しないで
熱処理した場合はB-Hル−プの傾斜は小さく約120000の
比透磁率を示す。このように張力を印加しながら熱処理
することはB-Hル−プを傾斜させるのに有効である。
残部実質的にFeからなる合金溶湯を単ロ−ル法により急
冷し、幅5mm厚さ18μmのアモルファス合金薄帯を得た。
このアモルファス合金薄帯を長さ250mmに切断した。作
製した合金をアルミ板ではさみ20枚重ね、3300gのおも
りをのせて圧力を薄帯の面に垂直方向に加えた。次にこ
れを窒素ガス雰囲気、550゜Cの熱処理炉に挿入し、60min
保持した後炉から取りだし空冷した。このようにして得
られた合金の組織は約12nmの平均粒径の結晶粒により占
められていた。次にこのナノ結晶合金薄帯の直流B-Hル
−プを測定した。得られた結果を図3に示す。図3から
分るように、B-Hル−プは圧力を加えることにより傾斜
することが分かる。傾斜から求めた比透磁率は4400であ
り、図2に示す張力や圧力を印加しない場合の120000よ
りも低くなっている。このように熱処理の際圧力を加え
ることはB-Hル−プを傾斜させるのに有効である。
残部実質的にFeからなる合金溶湯を単ロ−ル法により急
冷し、幅5mm厚さ18μmのアモルファス合金薄帯を得た。
次に、この合金薄帯を200gの張力をかけながらステンレ
スリングに巻き、外径200mm、内径180mmの巻磁心を作製
した。次に、アルゴンガス雰囲気、450゜Cの熱処理炉に
挿入し、1.7゜C/minの昇温速度で550゜Cまで昇温し、20mi
n保持後炉から取り出し空冷した。ここで、ステンレス
製のリングを付けたまま熱処理すると熱処理の際に合金
薄帯に張力が印加される。このようにして得られた合金
の組織は約12nmの平均粒径の結晶粒により占められてい
た。次にこのナノ結晶合金薄帯磁心の直流B-Hル−プを
測定した。得られた結果を図4に示す。比較のために、
張力をかけずに手巻きし、かつステンレスリングを使用
しないで熱処理した場合の直流B-Hル−プを図5に示
す。張力をかけながらステンレス製のリングに巻いてそ
のまま熱処理した場合は角形比が低下し傾斜したB-Hル
−プが得られることが分かる。
残部実質的にFeからなる合金溶湯を単ロ−ル法により急
冷し、幅5mm厚さ18μmのアモルファス合金薄帯を得た。
次に、この合金薄帯表面に水ガラスを塗布し、乾燥させ
た後、300gの張力をかけながら、外径180mm、内径170mm
のステンレス製のリングに巻き回し、アルゴンガス雰囲
気、450゜Cの熱処理炉に挿入し、1.7゜C/minの昇温速度で
550゜Cまで昇温し、20min保持後炉から取り出し空冷し
た。このようにして得られた合金の組織は約12nmの平均
粒径の結晶粒により占められていた。次にこのナノ結晶
合金薄帯磁心の直流B-Hル−プを測定した。得られた結
果を図6に示す。B-Hル−プは傾斜しており本発明がB-H
ル−プを傾斜させるのに有効であることが分かる。
単ロ−ル法により急冷し、幅5mm厚さ18μmのアモルファ
ス合金薄帯を得た。このアモルファス合金薄帯を長さ25
0mmに切断した。作製した合金を20枚重ねて3300gの圧力
を薄帯面に垂直に加えた。次にこれ窒素ガス雰囲気、55
0゜Cの熱処理炉に挿入し、60min保持した後炉から取りだ
し空冷した。このようにして得られた合金の組織は約12
nmの平均粒径の結晶粒により占められていた。次にこの
ナノ結晶合金薄帯の直流B-Hル−プを測定した。どの合
金も実施例2と同様な傾斜したB-Hル−プを示した。こ
のB-Hル−プの傾斜より比透磁率を求めた。得られた結
果を表1に示す。
イル、センサ等の各種磁性部品に用いられるナノ結晶磁
性合金の磁気特性を改良する熱処理方法を提供すること
および磁気特性が改良されたナノ結晶磁性合金を提供で
きるためその効果は著しいものがある。
図である。
一例を示した図である。
図である。
図である。
一例を示した図である。
図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 平均結晶粒径が100nm以下である結晶粒
が組織の少なくとも一部を占めるナノ結晶合金をアモル
ファス合金の結晶化を目的とする熱処理により製造する
工程において、熱処理期間の少なくとも一部の期間に応
力を印加し磁気異方性を付与することを特徴とするナノ
結晶磁性合金の熱処理方法。 - 【請求項2】 前記応力の印加が、張力の印加であるこ
とを特徴とする請求項1に記載のナノ結晶磁性合金の熱
処理方法。 - 【請求項3】 前記張力の印加方向が合金薄帯の長手方
向であることを特徴とする請求項2に記載のナノ結晶磁
性合金の熱処理方法。 - 【請求項4】 前記応力の印加が、圧力を加えることで
あることを特徴とする請求項1に記載のナノ結晶磁性合
金の熱処理方法。 - 【請求項5】 前記圧力を加える方向が合金薄帯の面に
垂直な方向であることを特徴とする請求項4に記載のナ
ノ結晶磁性合金の熱処理方法。 - 【請求項6】 前記アモルファス合金が一般式:(Fe
1-aMa)100-x-y-z-bAxM'yM''zXbSicBd(原子%) 式中M
はCo,Niから選ばれた少なくとも1種の元素を、AはCu,Au
から選ばれた少なくとも1種の元素、M'はTi,V,Zr,Nb,M
o,Hf,TaおよびWから選ばれた少なくとも1種の元素、M''
はCr,Mn,Sn,Zn,Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,Sr,Y,希土類元
素,N,OおよびSから選ばれた少なくとも1種の元素、Xは
C,Ge,Ga,AlおよびPから選ばれた少なくとも1種の元素を
示し、a,x,y,z,b,cおよびdはそれぞれ0≦a<0.5、0.1≦
x≦3、0.1≦y≦15、0≦z≦10、0≦b≦20、5≦c≦17、2
≦d≦15を満足する数で表される組成であることを特徴
とする請求項1乃至請求項5に記載のナノ結晶磁性合金
の熱処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6205291A JPH0867911A (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | ナノ結晶磁性合金の熱処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6205291A JPH0867911A (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | ナノ結晶磁性合金の熱処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0867911A true JPH0867911A (ja) | 1996-03-12 |
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ID=16504544
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6205291A Pending JPH0867911A (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | ナノ結晶磁性合金の熱処理方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH0867911A (ja) |
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