JPH01175301A - 誘電体フィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、例えば自動車電話、衛星通信またはコードレ
ス電話等の移動通信装置に使用されるブロック型誘電体
フィルタに関し、共振股間において、共振段の配設方向
Ｘ側にある貫通孔端縁付近を通り、方向Ｘと直交する方
向Ｙに引かれた境界線よりも当該貫通孔側の領域を、各
共振段の共振周波数調整領域とすることにより、段間の
結合係数の変化を抑えつつ、各段の共振周波数を個別に
調整できるようにしたものである。

〈従来の技術〉 ブロック型誘電体フィルタは、一般に、誘電体磁器基体
に複数個の貫通孔を間隔をおいて１方向Ｘに配設し、貫
通孔の内面と、貫通孔を開口させた２面のうちの１面を
除く誘電体磁器基体の外面とに、導電膜を被着形成し、
貫通孔毎に順次結合する共振段を構成させた構造となっ
ている。例えは本出願人の提案になる実願昭６１−１９
６８９４号では、第１０図及び第１１図に示す如く、誘
電体磁器基体１の相対向する２面方向に、円孔状の貫通
孔２１〜２６を間隔をおいて形成すると共に、貫通孔２
１〜２６の内面と、貫通孔２１〜２６を開口させた２面
１０１．１０２の内の開放端面１０１を除く誘電体磁器
基体１の外面の全面とに、メタライズ導電膜３を被着形
成しである。

各貫通孔２１〜２６の間には段間結合用の構４１〜４５
を形成し、貫通孔２１〜２６毎に順次結合する共振段Ｑ
＋−Ｑａを構成させである。溝４１〜４５を開放端面１
０１に形成した場合には磁界結合型の誘電体フィルタが
得られ、開放端面１０１と対向する面１０２側に形成し
た場合には電界結合型の誘電体フィルタが得られる。各
共振段Ｑ１〜Ｑ６の結合は溝４１〜４５の深さと密接に
関連している。

上記の誘電体フィルタにおいて、各共振段Ｑ。

〜Ｑ６の共振周波数を個別に調整する従来技術としては
、次のような手段が知られている。

（イ）第１０図に示すように、各共振段Ｑ１〜Ｑ６の開
放端面１０１を△Ｊ２１、△１２だけ削って高さ４２　
＋　、ＩＬ２を変える。

（ロ）第１２図の斜線部分（イ）で示すように、各共振
段Ｑ１〜Ｑ６の開放端面１０１を部分的に削る。

（ハ）第１３図の斜線部分（イ）で示すように、貫通孔
２１〜２６の開放端面１０１側の周辺を同心状に削る。

（ニ）開放端面１０１に部分的に金属電極を設ける。

ブロック型誘電体フィルタに限らず、同軸ＴＭ誘電体共
振器の共振周波数の調整手段としては実公昭６１−４３
２８５号、実公昭６１−４３２８７号等に示される技術
が知られている。

〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、上述した従来の周波数調整手段では、共
振周波数のみならず、段間の結合係数も変化してしまい
、結合係数を変えずに、共振周波数を調整することが極
めて困難であった。各共振段の結合は溝４１〜４５の深
さと密接に関連しており、上述の調整手段（イ）〜（ニ
）によると、溝４１〜４５の深さを実質的に変更させて
しまうこと、共振段Ｑ１〜Ｑ６のそれぞれの貫通孔２１
〜２６から放射状に生じる結合電界が削り部分または付
加された電極の影響を受けて変化すること等の理由によ
るものである。

また、従来の周波数調整手段によって共振周波数を調整
すると、当該共振段のフィルタ特性が変化してしまうた
め、段間結合係数を変更することが必要であった。第１
４図は、第１３図に示したように、貫通孔２１〜２６の
開放端面１０１側の周辺を同心状に削った場合の共振周
波数特性の変化を示す特性図である。曲線Ｌ＋は削る前
の周波数特性で、共振周波数ｆ、となっている。曲線Ｌ
２は削った後の周波数特性で、共振周波数ｆ１よりも高
い共振周波数ｆ２に変化している。ところが、調整後の
周波数特性Ｌ２では、共振周波数ｆ２の付近で減衰量が
大きく変動しており、フィルタ特性が変化していること
が分かる。これを吸収するためには段間結合係数を変更
しなければならない。

上述した理由のため、従来は、フィルタ特性の調整作業
が非常に面倒で、調整作業に長時間を要するという問題
点があった。

〈問題点を解決するための手段〉 上述する従来の問題点を解決するため、本発明は、誘電
体磁器基体に複数個の貫通孔を間隔をおいて１方向Ｘに
配設し、前記貫通孔の内面と前記貫通孔を開口させた２
面のうちの１面を除く前記誘電体磁器基体の外面とに、
導電膜を被着形成し、前記貫通孔毎に順次結合する共振
段を構成させた誘電体フィルタであって、前記共振段間
において前記貫通孔の外周付近を通り前記方向Ｘと直交
する方向Ｙに引かれた仮想境界線よりも当該貫通孔側の
領域を、各共振段の共振周波数調整領域としたことを特
徴とする。

く作用〉 各共振段の貫通孔から放射状に生じる結合電界は貫通孔
の配設方向Ｘで最も強く、配設方向Ｘと直交する方向Ｙ
に向うにつれて弱くなる。従って、共振股間において、
貫通孔の配設方向Ｘ側の端縁付近を通り、方向Ｘと直交
する方向Ｙに引かれた境界線よりも当該貫通孔側の領域
を、各共振段の共振周波数調整領域とすることにより、
各共振段の結合係数の変化を抑えつつ、共振周波数を個
別的に調整することができる。

しかも、中間部の各共振段では略中央部が共振周波数調
整領域となり、入出力段となる両端側の共振段では境界
線の外側が共振周波数調整領域となるので、周波数調整
のための加工性を損なうことがない。

〈実施例〉 第１図は本発明に係る話電体フィルタの斜視図である。

図において、第１０図及び第１１図と同一゛の参照符号
は同一性ある構成部分を示している。この実施例では、
各共振段Ｑ＋−Ｑａにおいて、貫通孔２１〜２６の方向
Ｘ側の端縁付近を通り、方向Ｘと直交する方向Ｙに引か
れた仮想の境界線ｙ１よりも当該貫通孔側の領域（ロ）
を、各共振段Ｑ＋−Ｑａの共振周波数調整領域としであ
る。

各共振段Ｑ＋〜Ｑ６の貫通孔２１〜２６から生じる結合
電界Ｅは、第２図及び第３図に示すように、貫通孔２１
〜２６の配設方向Ｘで最も強く、方向Ｘと直交する方向
Ｙに向うにつれて弱くなる。従って、貫通孔２１〜２６
の方向Ｘ側の端縁付近を通り、方向Ｘと直交する方向Ｙ
に引かれた境界線ｙ、よりも当該貫通孔側の領域（ロ）
を、各共振段Ｑ１〜Ｑ６の共振周波数調整領域とするこ
とにより、各共振段Ｑ１〜Ｑ６の結合係数の変化を抑え
つつ、その共振周波数を個別的に調整することができる
。

中間の共振段Ｑ２〜Ｑ５では段間結合が２個所になるの
で、第２図に示すように、貫通孔２２〜２５の両側に引
かれた境界線ｙ１、ｙｌによってはさまれた領域が共振
周波数調整領域（ロ）となる。入出力段となる共振段Ｑ
１及びＱ６で、股間結合部が一箇所だけであるので、第
３図に示すように、共振段Ｑ２またはＱ５との間におい
て、貫通孔２１または２６の端縁付近に引かれた境界線
ｙ１の外側が全て共振周波数調整領域（ロ）として利用
できる。

貫通孔２１〜２６から生じる結合電界Ｅは内側に湾曲す
る曲線を描くことが知られており、理論的には、直線に
よる境界線ｙ１ではなく、−点鎖線ａｌで示すように外
側に次第に湾曲してゆく曲線状の境界線が適していると
推測されるが、共振周波数調整領域（ロ）の特定と、そ
の後の周波数調整作業には、直線の境界線ｙ１による共
振周波数調整領域（ロ）の特定が適している。

次に、共振周波数調整領域（ロ）における各共振段Ｑ１
〜Ｑ６の共振周波数の調整の具体例を、第４図〜第９図
に示す。まず、第４図及び第５図の実施例では、共振周
波数調整領域（ロ）内において、貫通孔２２〜２５の周
辺部に開放端面１０１から貫通孔２２〜２５に渡る削り
部（ハ）を設け、削り部（ハ）の削り量に応じて、共振
周波数を調整した具体例を示している。第１５図は第４
図及び第５図の実施例によって共振周波数を調整した場
合の共振周波数特性の変化を示す特性図である。曲線Ｌ
３は削る前の周波数特性で、共振周波数ｆｌ　となって
いる。曲線Ｌ４は削った後の周波数特性で、共振周波数
ｆ１よりも高い共振周波数ｆ２に変化している。第１４
図に示した従来の特性と異なって、調整後の共振周波数
ｆ２の付近で、減衰量が変動しておらず、フィルタ特性
が変化していないことがわかる。

次に、第６図及び第７図の実施例では、共振周波数調整
領域（ロ）内において、貫通孔２２〜２５の直径方向に
延び、かつ、開放端面１０１、貫通孔２２〜２５及び外
面に渡る削り部（ハ）を設け、その幅、深さ及び長さ等
に応じて、共振周波数を調整するようになっている。

第８図の実施例では、共振周波数調整領域（ロ）内に部
分的に適当な形状の削り部（ハ）を設けて、共振周波数
を調整するようになっている。

第９図の実施例では、入出力段となる共振段Ｑ１及びＱ
、の共振周波数調整を示す図で、貫通孔２１または２６
の端縁付近に引かれた境界線ｙ、の外側の共振共振周波
数調整領域（ロ）において、方向Ｘに向う削り部（ハ）
を設けである。

図示は省略したが、共振段Ｑ、及びＱ６でも第４図〜第
８図の実施例が適用できる。

第４図〜第９図の実施例によれば、共振段Ｑ。

〜Ｑ６の結合係数をあまり変化させずに、その共振周波
数だけを高くなる方向に調整することができる。しかも
、調整の前後でフィルタ特性が崩れることがない。共振
周波数を低くする場合には、共振周波数調整領域（ロ）
に誘電体磁器を貼着するか、または、導電層３に導通す
る電極を付与する等によって、容易に実現できる。

〈発明の効果〉 以上述べたように、本発明は、誘電体磁器基体に複数個
の貫通孔を間隔をおいて１方向Ｘに配設し、前記貫通孔
の内面と前記貫通孔を開口させた２面のうちの１面を除
く前記誘電体磁器基体の外面とに、導電膜を被着形成し
、前記貫通孔毎に順次結合する共振段を構成させた誘電
体フィルタであって、前記共振股間において前記貫通孔
の前記方向Ｘ側の端縁付近を通り、前記方向Ｘと直交す
る方向Ｙに引かれた仮想境界線よりも当該貫通孔側の領
域を、各共振段の共振周波数調整領域としたことを特徴
とするから、段間結合係数の変化を抑えつつ、各段の共
振周波数を調整でき、しかも周波数調整のための加工性
を損なうことがなく、フィルタ特性調整作業の容易な誘
電体フィルタを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る誘電体フィルタの斜視図、第２図
及び第３図は本発明に係る誘電体フィルタの作用を説明
する要部拡大平面図、第４図は本発明に係る誘電体フィ
ルタの具体的な実施例を示す要部の拡大平面図、第５図
は第４図Ａｔ　−Ａ１線上における断面図、第６図は同
じく別の実施例における要部の拡大平面図、第７図は第
６図Ａ　２　　Ａ　２線上における断面図、第８図は本
発明に係る誘電体フィルタの更に別の実施例における要
部の拡大平面図、第９図は同じく更に別の実施例におけ
る要部の拡大平面図、第１０図は従来のｕ　Ｎ体フィル
タの斜視図、第１１図は同じくその断面図、第１２図は
同じくその共振周波数調整例を示す要部の拡大平面図、
第１３図は同じく別の従来例における共振周波数調整例
を示す要部の拡大平面図、第１４図は従来の周波数調整
手段による周波数特性を示す図、第１５図は本発明に係
る周波数調整による周波数特性を示す図である。 １・・・誘電体磁器基体 ２１〜２６・・・貫通孔 ３　・　・　・　導１τｊ月莫 Ｑ１〜Ｑ６　・・・共振段 Ｘ・・・貫通孔の配設方向 Ｙ・・・方向Ｘと直交する方向 ｙｌ　・・・境界線 （ロ）・・・共振周波数調整領域 特許出願人　　　　ティーデイ−ケイ株式会社第１図 Ｑ６ 第４図 第５図 第６図 第７図 Ｑ２へ０５ 第８図 第９図 筑１０Ｅ＼′１ 第１１図 第１２図 第１３図 第１４図 第１５図 ｎ４２ｇと＆（ＭＨｉｌ　−

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）誘電体磁器基体に複数個の貫通孔を間隔をおいて
   １方向Ｘに配設し、前記貫通孔の内面と前記貫通孔を開
   口させた２面のうちの１面を除く前記誘電体磁器基体の
   外面とに、導電膜を被着形成し、前記貫通孔毎に順次結
   合する共振段を構成させた誘電体フィルタであって、前
   記共振段間において前記貫通孔の前記方向Ｘ側の端縁付
   近を通り、前記方向Ｘと直交する方向Ｙに引かれた仮想
   境界線よりも当該貫通孔側の領域を、各共振段の共振周
   波数調整領域としたことを特徴とする誘電体フィルタ。
2. （２）前記共振周波数調整領域は前記誘電体磁器基体の
   前記１面に設定したことを特徴とする特許請求の範囲第
   １項に記載の誘電体フィルタ。
3. （３）前記共振周波数調整領域において前記誘電体磁器
   基体を削って共振周波数を調整したことを特徴とする特
   許請求の範囲第１項または第２項に記載の誘電体フィル
   タ。
4. （４）前記共振周波数調整領域において前記誘電体磁器
   基体に誘電体磁器を付加して共振周波数を調整したこと
   を特徴とする特許請求の範囲第１項または第２項に記載
   の誘電体フィルタ。