JPH0617993B2 - 帯電防止能および耐接着性に優れたハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

帯電防止能および耐接着性に優れたハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0617993B2 JP61152187A JP15218786A JPH0617993B2 JP H0617993 B2 JPH0617993 B2 JP H0617993B2 JP 61152187 A JP61152187 A JP 61152187A JP 15218786 A JP15218786 A JP 15218786A JP H0617993 B2 JPH0617993 B2 JP H0617993B2
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    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/76Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers
    • G03C1/85Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers characterised by antistatic additives or coatings
    • G03C1/89Macromolecular substances therefor

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関し、更に詳しく
は、写真性能に悪影響を与えることなくスベリ性、耐接
着性、スタチックマーク発生防止等の表面物性が改良さ
れたハロゲン化銀写真感光材料に関する。
[発明の背景] 写真感光材料に用いる電気絶縁性を有する支持体は、摩
擦や剥離などにより帯電し易く、塵埃の吸引、電撃、引
火などの各種の障害を起こすことが知られている。さら
に、このような支持体を用いるハロゲン化銀写真感光材
料においても、その製造に際しての種々の工程、すなわ
ち、巻き取り、巻き戻し、感光層をはじめとする各種の
被膜層の塗布、および乾燥時における搬送などの工程中
に他の物質との環で摩擦や剥離をうけることによって帯
電し、これが放電する際に、感光層が塗布された写真感
光材料が感光し、現像後、スタチックマークと呼ばれる
静電気による不規則な感光むらを生じる。さらに、製造
された写真感光材料を使用したり、処理したりする際に
も、同様に、スタチックマーク故障を生じたり、塵埃な
どの付着に起因する種々の障害を生じる。このスタチッ
クマークは感光材料が高感度である程その発生が著し
く、最近の感光材料の高感度化に伴って、スタチックマ
ーク発生を抑制する技術の要求が益々高まっているばか
りでなく、感光材料の製造工程における塗布の高速化、
乾燥の高速化や、高速自動現像処理による苛酷な機械的
取り扱いを受ける機会の多くなったことによって、静電
気の帯電による諸々の故障の発生を抑制する技術の必要
性が高まっている。
これらの静電気による障害をなくすためには写真感光材
料に帯電防止剤を添加することが好ましい。しかしなが
ら、写真感光材料に利用できる帯電防止剤は、他の分野
で一般に用いられている帯電防止剤がそのまま使用でき
る訳ではなく、写真感光材料に特有の種々の制約を受け
る。即ち写真感光材料に利用し得る帯電防止剤には帯電
防止性能が優れていることの他に、例えば写真感光材料
の感度、カブリ、粒状性、鮮鋭性等の写真特性に悪影響
を及ぼさないこと、感光材料の膜強度に悪影響を与えな
いこと(すなわち摩擦や引掻きにより傷が付き易くなら
ない)、耐接着性に悪影響を及ぼさないこと(すなわち
写真感光材料の表面同志、或いは他の物質の表面とくっ
つき易くなったりしないこと)、写真感光材料の処理液
の疲労を早めないこと、写真感光材料の各構成層間の接
着強度を低下させないこと等々の性能が要求され、写真
感光材料へ帯電防止剤を適用することは非常に多くの制
約を受ける。
静電気による障害をなくすための一つの方法は、感光材
料表面の電気伝導性を上げて、蓄積電荷が放電する前に
静電電荷を短時間に逸散せしめるようにすることであ
る。
したがって、従来から写真感光材料の支持体や各種塗布
表面層の導伝性を向上させる方法が考えられ種々の吸湿
性物質や水溶性無機塩、ある種の界面活性剤、ポリマー
等を乳剤層あるいは表面保護層に添加しての利用が試み
られてきた。
この中で帯電防止能の上で界面活性剤は重要であり、例
えば米国特許第3,082,123号、同3,201,251号、同3,519,
561号、同3,625,695号、西ドイツ特許第1,552,408号、
同1,597,472号、特開昭49-85826号、同53-129623号、同
54-159223号、同48-19213号、特公昭46-39312号、同49-
11567号、同51-46755号、同55-14417号等に記載されて
いるアニオン、ベタインおよびカチオン界面活性剤、あ
るいは特開昭52-80023号、西ドイツ特許第1,422,809
号、同1,422,818号、オーストラリア特許第54,441号/1
959等に記載のノニオン性界面活性剤、例えば米国特許
2,882,157号、同2,972,535号、同3,062,785号、同3,26
2,807号、同3,514,291号、同3,615,531号、同3,753,716
号、同3,938,999号等に記載されているようなポリマ
ー、例えば、米国特許第2,982,651号、同3,428,456号、
同3,457,076号、同3,454,625号、同3,552,972号、同3,6
55,387号等に記載されているような界面活性剤、例えば
米国特許第3,062,700号、同3,245,833号、同3,525,621
号等に記載されているような金属酸化物、コロイドシリ
カ等が知られている。
しかしながらこれら多くの物質はフィルム支持体の種類
や写真組成物の違いによって特異性を示し、ある特定の
フィルム支持体および写真乳剤やその他の写真構成要素
には良い結果を与えるが、他の異なったフィルム支持体
および写真構成要素では帯電防止に全く役に立たないば
かりでなく、写真特性にも悪影響を及ぼす場合がある。
一方、帯電防止効果は極めてすぐれているが写真乳剤の
感度、カブリ、粒状性、シャープネス等の写真特性に悪
影響を及ぼすため使用できないこともしばしばある。
従って写真感光材料へ帯電防止剤を適用することは非常
に困難で、且つその用途範囲が限定されることが多い。
英国特許第861,134号やドイツ特許第1,422,809号に示さ
れる分子中にポリオキシエチレン鎖を有するノニオン界
面活性剤は、優れた帯電防止性を有することが知られて
いる。
一方、写真感光材料は塗布、乾燥、加工などの製造工程
をはじめとして、撮影、現像処理、焼付、映写などにお
ける巻戻しまたは、搬送などの取扱いの際に種々の装
置、機械、カメラなどの感光機材との接触部分、あるい
は塵、維持屑などの付着物との間の接触摩擦、又は感材
表面とバック面との間におけるような写真感光材料同士
の接触摩擦によって好ましからざる影響を受けることが
多い。
例えばカメラその他の機器内での感材の駆動性の悪化、
カメラその他の機器内でのフィルム屑の発生などであ
る。
写真感光材料のすべり摩擦を減少させて、フィルムマガ
ジン、撮影機ゲート、映写機ゲート等のカメラゲート等
を写真感光材料がスムーズに動けるようにした物理性の
改良された写真感光材料を得る方法は、今までに種々提
案されている。
例えば米国特許第3,042,522号に記載されているような
写真乳剤層又は保護層にジメチルシリコーンと特定の界
面活性剤とを同時に含有させて写真フィルムにすべり性
を賦与する方法、米国特許第3,080,317号に記載されて
いるような写真フィルムのバック面にジメチルシリコー
ンとジフェニルシリコーンとの混合物を塗設してすべり
性を賦与する方法、保護層中にトリフェニル末端ブロッ
クのメチルフェニルシリコーンを含有させて写真フィル
ムにすべり性を賦与する英国特許第1,143,118号に記載
の方法、もしくはジ低級アルキルシリコーンとβ−アラ
ニン系界面活性剤とを写真乳剤その他の親水コロイド層
中に含有させてすべり性と耐粘着性を有する写真感光材
料を提供する米国特許第3,489,567号記載の方法などが
その例として知られている。
又、これらの欠点を改良するため、炭素数5以上のアル
キル基を有する液状オルガノポリシロキサンを使用する
特公昭53-292号、又、ポリオキシアルキレン鎖を有する
アルキルポリシロキサンを使用する米国特許第4,047,95
8号、又、架橋性シリコーンを使用する米国特許第4,40
4,276号に記載される方法がある。
このように写真感光材料の性能に関しては、帯電防止性
と滑り性(耐傷性)を同時に改良しなければならない
が、これらの公知(前記)の方法を用いて写真感材の帯
電防止性と物理性を改良しようとする場合には以下のよ
うな欠点のいずれかを有していた。
即ち、写真感光材料製造時の塗布適性に対する悪作用、
処理液中でのスカム発生、ローラーへの付着物の生成、
処理後の帯電防止能の劣化および滑り性の劣化などの欠
点を有していた。塗布適性の悪化は、例えばシリコーン
をバック層に適用しその反対例に写真乳剤を塗布する時
にムラを生ずることであり、スカムの発生は併用する塗
布助剤や乳化剤などの界面活性剤と密接に関係しており
処理ムラなどの重大なフィルム故障の原因となる。又、
帯電防止能の劣化はフィルム表面への塵埃の付着をもた
らし、特にネガフィルムの場合はポジフィルム、印画紙
にプリントする際の画像形成に重大な障害となる。これ
らの化合物(ポリオキシエチレン系界面活性剤もしくは
シリコーン系すべり剤)は極く表面に局在しているた
め、例えば異種物質と長時間接触させておいた場合転写
し、感材の表面物性が劣化してしまうことがある。特に
親水性コロイドバッキング層を有した写真感材の場合に
は、乳剤保護層に含有せしめたポリオキシエチレン系界
面活性剤もしくはシリコーン系すべり剤が、保存中にバ
ッキング層に転写してしまい、本来設定した表面物性と
は大きくかけはなれた帯電特性やすべり性をバッキング
層および乳剤保護層が所持することとなり、結果とし
て、帯電防止性又はすべり性を著しく悪化させる。
[発明の目的] 本発明の第1の目的は、感度、カブリ、粒状性、鮮鋭性
の写真性能に悪影響を与えることなく、スベリ性、耐接
着性が優れ、転写を防ぎ、スカムの発生がなく、しかも
有効にスタチックマークの発生を防止したハロゲン化銀
写真感光材料を提供することにある。
第2の目的は、長期の生保存においても良好なスベリ
性、耐接着性、転写防止能、スカム発生防止能およびス
タチックマーク防止能を維持するハロゲン化銀写真感光
材料を提供することにある。
[発明の構成] 本発明の目的は、支持体の1方の側に帯電防止剤を含有
する層を有し、他方の側に感光性ハロゲン化銀乳剤層を
有するハロゲン化銀写真感光材料において、該写真感光
材料の最外層の1層にオルガノポリシロキサン及びポリ
オキシエチレン単位を有するノニオン性界面活性剤を含
有せしめ、かつ相対湿度55%以下の状態で保存するこ
とにより達成された。
[発明の具体的構成] 本発明に用いるオルガノポリシロキサンについて説明す
る。
本発明に用いることのできるオルガノポリシロキサンと
しては、米国特許3,042,522号、同3,080,317号、同2,69
4,637号、特公昭39−15714号、英国特許1,030,811号、
同1,143,118号、同1,528,656号、同1,275,657号、同1,2
78,402号、同1,313,384号、特公昭51-15740号、同45-34
230号、同46-27428号、特開昭49-62128号、同49-62129
号、特公昭53-292号、同55-49294号、特開昭60-140341
号、同60-140342号、同60-140342号、同60-188945号、
同60-231704号、同60-231720号、同60-240761号、同60-
243167号、同60-240732号、同60-245638号、同61-216
号、同61-232号、同61-260号等に記載されている化合物
が挙げられる。
前述のオルガノポリシロキサンのうちで、好ましい化合
物としては、化合物中に下記一般式[I]で表わされる
構成単位を有し、および該化合物の末端が下記一般式
[II]で表わされる末端基を有するものが挙げられる。
また末端は少なくとも2つあるが、これらの末端は一般
式[II]で表わされるならば、同じ基であっても異なっ
た基であっても良い。
一般式[I] 一般式[I]において、Rは水素原子、ヒドロキシ
基、または有機基を表わし、Rは有機基を表わし、ま
たR、Rが共に有機基を表わす場合、R、R
互いに同じであっても異った有機基であっても良い。
該有機基としては、アルキル基、アルケニル基、アルコ
キシ基、オキシアルキレン基、アリール基およびこれら
の基を含む基が挙げられる。
一般式[II] 一般式[II]において、R、RおよびRは水素原
子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基または有機基を表わ
し、またR、R、Rは互いに同じであっても異な
っていても良い。該有機基としては、アルキル基、アル
ケニル基、アルコキシ基、オキシアルキレン基、アリー
ル基、およびこれらの基を含む基が挙げられる。
一般式[II]において、具体的にR、RおよびR
で表わされるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素
原子等が挙げられる。
一般式[I]および[II]において、具体的にR、R
、R、RおよびRで表わされるアルキル基とし
ては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、i−プ
ロピル基、t−ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基、テ
トラデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等、ア
ルケニル基としては、ビニル基、ブテニル基等、アルコ
キシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基
等、オキシアルキレン基としてはオキシエチレン基、オ
キシプロピレン基、ポリオキシエチレン基等、またアリ
ール基としてはフェニル基等が挙げられる。
具体的にR、R、R、RおよびRで表わされ
るアルキル基を含む基としては、例えば −CHCHCF、 −CHCHCHCl、 −CHCHCOOH、 −CHCHCHCOOH、 −CHCHCHNH、 −CHCHCHNHCHCHNH−CHCHSH、 −CHCHCHCN、−OOCC1735等、 アルケニル基を含む基としては、 −CHCHSOCH=CH等、アルコキシ基を
含む基としては、 −CHCH−O−C(n)、 −OCHCHOH等、オキシアルキレン基を含む基
としては、 等、またアリール基を含む基としては、 等が挙げられる。
本発明に用いられるオルガノポリシロキサンの粘度は特
に制限はないが、通常、25℃で測定された粘度が約2
0〜100,000センチストークスを示すものが適当であ
る。
また、本発明に用いるポリシロキサンの分子量は、1,00
0〜1,000,000まで目的に応じて用いることができるが、
好ましくは2,000〜50,000位である。
次に本発明に用いることのできる具体的化合物を列挙す
るが、本発明に用いられる化合物はこれに限定されるも
のではない。
S−1 S−2 S−3 S−4 S−5 S−6 S−7 S−8 S−9 S−10 S−11 S−12 S−13 S−14 S−15 S−16 S−17 S−18 S−19 S−20 S−21 S−22 S−23 S−24 S−25 S−26 S−27 S−28 S−29 S−30 S−31 S−32 S−33 S−34 S−35 S−36 S−37 S−38 S−39 S−40 S−41 S−42 S−43 S−44 S−45 S−46 S−47 本発明に用いるオルガノポリシロキサンの量はゼラチン
のような水溶性バインダーに対して0.1〜40%の重量
比で用いるのが好ましく、より好ましくは0.2〜30%
である。
本発明に用いられるポリオキシエチレン単位を有するノ
ニオン性界面活性剤(以下、ノニオン性界面活性剤と略
す)について説明する。
本発明に好ましく用いられるノニオン性界面活性剤とし
ては下記一般式[N−I]、[N−II]および[N−II
I]で表わされる化合物を挙げることができる。
一般式[N−I] 一般式[N−II] 一般式[N−III] 上記一般式[N−I]において、R11は水素原子または
炭素原子1〜30、好ましくは炭素数4〜24のアルキ
ル基、アルケニル基、もしくはアリール基を表わし、こ
れらの基は置換基を有するものも含まれる。
11で表わされるアルキル基の例としては、メチル基、
エチル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、エ
キサデシル基、ドコシル基等が挙げられ、このうち、オ
クチル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基
等が好ましい例として挙げられる。
11で表わされるアルキル基の置換基の例としては、ヒ
ドロキシ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチ
オ基等が挙げられる。
11で表わされるアルケニル基は、炭素数1〜30のア
ルケニル基、好ましくは炭素数4〜24のアルケニル基
であり、具体的にはビニル基、アリル基、イソプロペニ
ル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基等が挙げら
れる。
またR11で表わされるアリール基としては、例えばフェ
ニル基、ナフチル基等が挙げられる。
アリール基が置換基を有する場合の置換基の例としては
アルキル基、例えばブチル基、ペンチル基、オクチル
基、ノニル基、ウンデシル基、ペンタデシル基等が挙げ
られる。
アリール基は2個以上の置換基を有することができ、好
ましくは2個の置換基を有する場合であり、これらは同
じでも異なっていてもよく、また、相互の置換基の結合
位置は、例えば2個のときは、フェニル基については1
位、3位または4位が好ましく、さらに好ましくは1位
と3位にそれぞれ置換基を有する場合である。
Aは、二価の連結基を表わす。Aで表わされる連結基と
しては、例えば−O−、−S−、 (ここで、R22は水素原子または置換基を有するものも
含むアルキル基を表わし、lは1〜20の数を表わ
す。)等が挙げられる。
はエチレンオキサイドの平均付加モル数であって、
2〜50の数であり、好ましくは5〜30の数であり、
特に好ましくは7〜25の数である。
上記一般式[N−II]において、R12及びR13は水素原
子、アルキル基、アルコキシ基またはアシル基を表わ
す。
12及びR13で表わされるアルキル基としては、例えば
メチル基、エチル基、オクチル基、ノニル基等が挙げら
れ、好ましくはオクチル基またはノニル基である。
12及びR13で表わされるアルコキシ基としては、例え
ばメトキシ基、エトキシ基、オクトキシ基等が挙げら
れ、好ましくはオクトキシ基である。
12及びR13で表わされるアシル基としては、例えばブ
チリル基、イソブチリル基、バレリル基等が挙げられ、
好ましくはバレリル基である。
14及びR15は水素原子またはアルキル基を表わす。
14及びR15で表わされるアルキル基としては、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、好まし
くはメチル基である。
mは2〜50の整数であり、好ましくは3ないし20の
整数である。
は前記nと同様の意味を表わす。
上記一般式[N−III]において、R16及びR17は水素
原子、アルキル基、アリール基または複素環基を表わ
す。
16及びR17で表わされるアルキル基としては、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げら
れ、好ましくはメチル基またはエチル基である。
16及びR17で表わされるアリール基としては、例えば
フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、好ましくはフェ
ニル基である。
16及びR17で表わされる複素環基としては、例えばフ
リル基、チェニル基等が挙げられ、好ましくはフリル基
である。
18及びR20はハロゲン原子またはアルキル基を表わ
す。
18及びR20で表わされるハロゲン原子としては、例え
ばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、好ま
しくは塩素原子である。
18及びR20で表わされるアルキル基としては、例えば
メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、
t−ペンチル基、t−ヘキシル基、t−ヘプチル基、t
−オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オク
タデシル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル
基、イソプロピル基、t−ブチル基、t−ペンチル基、
t−ヘキシル基、t−オクチル基またはノニル基であ
る。
19は水素原子またはアルキル基(例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基等)等を表わすが、好ましくは水
素原子である。
21は水素原子、アルキル基またはアルコキシ基を表わ
すが、好ましくは水素原子またはアルコキシ基、特に好
ましくは水素原子を表わす。
21で表わされるアルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。
21で表わされるアルコキシ基としては、例えばメトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられ、好まし
くはメトキシ基である。
及びnは同一でも異なってもよく、前記nと同
様の意味を表わす。好ましくは、nとnは同一であ
る。
これらの化合物は例えば米国特許第2,982,651号、同3,4
28,456号、同3,457,076号、同3,454,625号、同3,552,97
2号、同3,655,387号、特公昭51-9610号、特開昭53-2971
5号、同54-89626号、同58-203435号、同58-208743号、
堀口博著「新界面活性剤」(三共出版1975年)等に記載
されている。
次に本発明に好ましく用いられるノニオン性界面活性剤
の具体例を示す。
N−1 N−2 N−3 N−4 N−5 N−6 N−7 N−8 N−9 N−10 N−11 N−12 N−13 N−14 N−15 N−16 N−17 N−18 N−19 N−20 N−21 N−22 N−23 N−24 N−25 N−26 N−27 N−28 N−29 N−30 N−31 N−32 N−33 N−34 N−35 N−36 N−37 N−38 N−39 N−40 N−41 N−42 N−43 N−44 N−45 N−46 N−47 N−48 ノニオン性界面活性剤およびオルガノポリシロキサンの
使用量は、写真感光材料の一平方メートルあたり、0.00
5〜2.0g存在せしめるのがよく、特に0.010〜0.10gが
望ましい。
又、前記オルガノポリシロキサンとの使用量の比率はオ
ルガノポリシロキサンの量を1とするとノニオン性界面
活性剤の量は1〜10の範囲が好ましい。
本発明に用いるノニオン性界面活性剤は、前述のオルガ
ノポリシロキサンと共に、ハロゲン化銀写真感光材料の
最外層(乳剤保護層の最外層、乳剤保護層がない場合に
はハロゲン化銀乳剤層の最外層、バックキング保護層、
バッキング保護層の上にさらにオーバーコート層がある
場合にはオーバーコート層等)に含有させるものである
が、保護層の最外層に含有させるのが好ましい。
オルガノポリシロキサンおよびノニオン性界面活性剤を
前記最外層に適用するにあたっては水あるいはメタノー
ル、イソプロパノール、アセトン、酢酸エチル等の有機
溶媒又はそれらの混合溶媒に分散、溶解後これら最外層
の塗布液に添加して塗布する。
本発明を実施する際に、低湿化するためにしばしばスタ
チック故障を起す。このスタチック故障防止のために支
持体の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有する側の反対側に
帯電防止剤が用いられる。
本発明において、帯電防止剤としては、吸水性物質、水
溶性無機塩、界面活性剤、イオン性ポリマー、含フッ素
化合物等を用いることができるが、そのうち含フッ素化
合物が好ましく用いられる。
本発明に用いられる含フッ素化合物は、例えば英国特許
第1,293,189号、同1,259,398号、米国特許第3,589,906
号、同3,666,478号、同3,754,924号、同3,775,236号、
同3,850,640号、特開昭54-48520号、同56-114944号、同
50-161236号、同51-151127号、同50-59025号、同50-113
221号、同50-99525号、特公昭48-43130号、特公昭56-44
411号、同57-6577号、特開昭58-200235号、同58-196544
号、特開昭53-84712号、同57-64228号、同60-258542
号、アイアンドイーシー・プロダクト・リサーチ・アン
ド・ディベロプメント(I&EC Product Reserch
and Development)(3)(1962,9)、油化学
(12)(1963)p653〜622、等に記載されている含フ
ッ素系界面活性剤、あるいは特開昭54-158222号、同52-
129520号、同49-23828号、英国特許第1,352,975号、同
1,497,256号、米国特許第4,087,394号、同4,016,125
号、同3,240,604号、同3,679,411号、同3,340,216号、
同3,632,534号、特開昭48-30940号、同52-129520号、同
60-44973号、同60-210613号、同57-11342号、同54-1582
22号、同60-76742号、同60-80849、米国特許第3,753,71
6号等に記載の含フッ素系ポリマー等が挙げられる。
特に好ましく用いられる含フッ素系化合物は、含フッ素
系界面活性剤であり、下記一般式で表わされる。
Rf−(A)−X 式中、Rfは少なくとも3個のフッ素原子を有するアル
キル基(置換基を有するものも含まれる。例えばドデカ
フロロヘキシル基、ヘプタデカフロロオクチル基等)、
アルキルオキシ基(オクチルフロロオキシ基)、アルケ
ニル基(置換基を有するものも含まれる。例えばヘプタ
フロロブチレン基、テトラデカフロロオクチル基等)ま
たはアリール基(置換基を有するものも含まれる。例え
ばトリフロロフェニル基、ペンタフロロフェニル基
等)、アリールオキシ基(オクチルフロロフェニルオキ
シ基等)を表わす。Aは2価の連結基を表わし、Xは親
水性基を表わし、またmは0または1を表わす。
Aは好ましくはアルキレン基(置換基を有するものも含
まれる。例えばエチレン基、トリメチレン基等)、アリ
ーレン基(置換基を有するものも含まれる。例えばフェ
ニレン基等)、アルキルアリーレン基(置換基を有する
ものも含まれる。例えばプロピルフェニル基等)、また
はアリールアルキレン基(置換基を有するものも含まれ
る。例えばフェニルエチレン基等)を表わし、これらの
基には酸素原子、エステル基、アミド基、スルホニル
基、硫黄原子の様な異種の原子または異種の基で中断さ
れた2価の連結基も含まれる。
Xは親水性基であり、例えば のポリオキシアルキレン基(ここでBは−CH−CH
−、−CH−CH−CHを表わし、nはポリオキシアルキレン基の平均重合度を
表わし、1〜50の整数である。またR31は水素原子、
置換基を有するものも含むアルキル基または置換基を有
するものも含むアリール基を表わす。)で表わされるノ
ニオン基、例えば (式中、R34は炭素原子数1〜5のアルキレン基、例え
ばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基
を表わし、R32、R33は炭素原子数1〜8の置換基を有
するものも含むアルキル基、置換基を有するものも含む
アリール基、例えばメチル基、エチル基、ベンジル基等
を表わす。)で表わされる親水性ベタイン基、例えば (式中、R32、R33、R35は前記R32と同義であり、Y
は陰イオンを表わし、例えばヒドロキシ基、ハロゲン
イオン、硫酸基、炭酸基、過塩素酸基、有機カルボン酸
基、有機スルホン酸基、有機硫酸基等を表わす。)で表
わされる親水性カチオン基、例えば−SOM−、−O
SOM−、−COOM−、 (式中、Mは無機または有機の陽イオンを表わし、好ま
しくは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ア
ンモニウム、炭素原子数1〜3のアルキルアミン等であ
る。AおよびRfは前記と同義である。)で表わされる
親水性アニオン基等が挙げられる。Xで表わされる親水
性基のうち、特に好ましいのは親水性アニオン基であ
る。
本発明に用いる含フッ素化合物として別の好ましいもの
は、含フッ素系ポリマーである。
本発明で用いる含フッ素系ポリマーにおいてフッ素原子
を有するモノマー単位としては、下記一般式[F−
I]、[F−II]または[F−III]で表わされるビニ
ルモノマーから誘導されるもの、及び無水マレイン酸の
重合物にフッ素化アルコールを反応させたものが好まし
い。
なお、含フッ素系ポリマーは本発明の効果を阻害しない
範囲でフッ素原子を有するモノマーと共重合が可能なそ
れ以外のモノマーから誘導されるモノマー単位を有して
いても差支えない。
一般式[F−I] 一般式[F−II] 一般式[F−III] 一般式[F−I]、[F−II]、[F−III]におい
て、R31及びR32は各々水素原子、またはフッ素原子で
置換されてもよいメチル基を表わし、Rfはフッ素原
子で置換された直鎖、分岐または環状のアルキル基を表
わし、このアルキル基は、好ましくは炭素原子数が1〜
10であり、フッ素原子以外にさらに置換基を有してい
てもよく、これらの置換基としては、例えばヒドロキシ
基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子等)等が
挙げられる。
また、このRfで表わされるアルキル基は炭素鎖の間
にオキソ基、チオ基、カルボニル基等の連結基が介在し
ていてもよい。
また、式中R33は水素原子、塩素原子または炭素数1〜
3のアルキル基を表わし、R34は1価の置換基を表わ
し、qが2以上のときR34は互いに結合して環を形成し
てもよい。また、式中Rfは少なくとも1個の水素原
子がフッ素原子で置換された炭素数1〜30のアルキル
基、アリールアルキル基、アリール基またはアルキルア
リール基を表わし、Xは一般式 または で表わされる2価の連結基を表わし、ここにRは炭素数
1〜10のアルキレン基、アリーレン基またはアラルキ
レン基を表わし、−L−は−O−、−S−、−NH−、
−CO−、 −OCO−、−CO−O−、−SCO−、 −CONH−、−NHCO−、−SO−、 −NR35SO−(ここにR35は水素原子または炭素数
1〜4のアルキル基を表わす。)、 −SONH−、−SO−、−OPO−を表わし、t
は0または1である。qは0〜4の整数、pは0〜4の
整数、sは1〜5の整数である。
次に一般式[F−I]、[F−II]または[F−III]
で示されるフッ素系ビニルモノマーのうち、本発明に好
ましく用いられるものの代表的具体例を以下のFM−1
〜FM−41に示す。
FM−1 FM−2 FM−3 FM−4 FM−5 FM−6 FM−7 FM−8 FM−9 FM−10 FM−11 FM−12 FM−13 FM−14 FM−15 FM−16 FM−17 FM−18 FM−19 FM−20 FM−21 FM−22 FM−23 FM−24 FM−25 FM−26 FM−27 FM−28 FM−29 FM−30 FM−31 FM−32 FM−33 FM−34 FM−35 FM−36 FM−37 FM−38 FM−39 FM−40 FM−41 含フッ素モノマーと共重合可能なモノマーとしては、ブ
チルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート等のア
クリル酸エステル、メチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、スルホプ
ロピルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、酢酸
ビニル、プロビオン酸ビニル等のビニールエステル類、
メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニ
ルエーテル類、メチルビニルケトン、エチルビニルケト
ン等のビニルケトン類、スチレン、メチルスチレン、ク
ロロメチルスチレン等のスチレン類、アクリロニトリ
ル、塩化ビニル、ビニリデンクロライド、ブタジエン、
イソプレン等が挙げられる。
本発明に好ましく用いられる含フッ素化合物の代表的具
体例を以下に示す。
F−1 C15COOH F−2 F−3 C17SOK F−4 F−5 F−6 F−7 F−8 F−9 F−10 F−11 F−12 F−13 F−14 F−15 F−16 F−17 F−18 F−19 F−20 F−21 F−22 F−23 F−24 F−25 F−26 F−27 F−28 F−29 F−30 F−31 F−32 F−33 F−34 F−35 F−36 F−37 F−38 F−39 F−40 F−41 F−42 F−43 F−44 F−45 F−46 F−47 F−48 F−49 F−50 F−51 F−52 F−53 F−54 F−55 含フッ素化合物の使用量は、写真感光材料の一平方メー
トルあたり、0.0001〜2.0g存在せしめるのがよく、特
に、0.0005〜0.05gが望ましい。
含フッ素化合物を支持体の感光性ハロゲン化銀乳剤層を
有する側の反対側にある親水性コロイド層に適用するに
あたっては、水あるいはメタノール、イソプロパノー
ル、アセトン、酢酸エチル等の有機溶媒又はそれらの混
合溶媒に分散溶解後、バッキング保護層の塗布液に添加
して塗布をする。
またスタチック故障防止のため、支持体の感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層を有する側の反対側の最外層にマット剤を
含有することが好ましい。マット剤としては任意のもの
が用いられるが、たとえば、二酸化ケイ素、二酸化チタ
ン、二酸化マグネシウム、二酸化アルミニウム、硫酸バ
リウム、炭酸カルシウム、アクリル酸及びメタクリル酸
の重合体およびそれらエステル、ポリビニル樹脂、ポリ
カーボネイトならびにスチレンの重合体およびその共重
合体などがあげられる。マット剤の粒径は0.05μ〜10
μのものが好ましい。添加する量は1〜300mg/m2が好
ましい。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料を相対湿度55%以
下の状態で保存する方法について説明する。
本発明において、相対湿度55%以下の状態で保存する
方法としては、密封包装することが好ましい。
本発明でいう密封包装とは、通常包装の分野でよく知ら
れている防湿性の包装を行なうことである。包装材料と
しては、アルミ板、ブリキ板、アルミ箔などの金属およ
び金属箔、ガラス、あるいはポリエチレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピ
レン、ポリカーボネイト、ポリアミドなどの高分子、各
種ポリマーとセロハン、紙、アルミ箔等の素材による複
合積層材(包装用語でいうラミネート材料)などが用い
られる。
密封の封緘方法として各種接着剤を用いた接着法、ヒー
トシールなどの熱融着法、その他当写真業界では一般的
なパトローネケースを用いた方法などを用いることかで
きる。これら封緘方法の詳細は「食料包装技術便覧」日
本包装技術協会(編)p573〜p609などに記載されてい
る。
本発明では、ロール型の撮影感光材料ではポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどの高分子からできているパトロ
ーネケースが好ましく、シート型の撮影感光材料である
場合にはポリエチレンなどをヒートシールしたものなど
が好ましい。
これらの密封包装は二重に行なわれてもよい。
相対湿度を本発明のように下げて包装する方法として
は、ハロゲン化銀写真感光材料を低湿の部屋で包装して
もよいし、該感光材料の乾燥時に通常より乾燥しておく
方法でもよく、また密封される中にたとえばシリカゲル
などの乾燥剤を入れることにより低湿化してもよい。
本発明の保存条件は相対湿度55%以下であれば特に限
定されないが、55〜30%が好ましく、55%〜35
%が更に好ましい。
本発明において、相対湿度A%の状態で保存されたハロ
ゲン化銀感光材料とは、ハロゲン化銀感光材料を保存さ
れた状態から25℃相対湿度A%の条件に移した後30
秒以内に測定した重量(以下W と略記する)と、2
5℃相対湿度A%の条件に移した後3日間保存した後測
定した重量(以後W と略記する)との差△W=W
−W がゼロであるハロゲン化銀感光材料を示
す。該値が正の場合は、相対湿度がA%未満の状態で保
存されたことを示し、該値が負の場合は相対湿度がA%
を越える状態で保存されたことを示す。
本発明における乳剤保護層、バッキング保護層の膜厚は
好ましくは0.1〜10μであり、より好ましくは0.3〜5
μである。又、保護層は1層であって良いが2層が好ま
しい。
本発明の乳剤乾燥膜厚は下記が好ましい。ここで乾燥膜
厚とは、23℃,55%調湿下で測定した膜厚を意味す
る。
各層の膜厚については、乾燥試料の断面を走査型電子顕
微鏡で拡大撮影し、各層の膜厚を測定する。
該乳剤層を有する側の全親水性コロイド層の乾燥膜厚の
総和(以下、乳剤面の膜厚と記す。)の下限は、含まれ
るハロゲン化銀乳剤、カプラー等の油剤、添加剤、ゼラ
チン等のバインダーなどの占める体積により限界があ
り、好ましい乳剤面の膜厚は5μm〜18μmであり、
更に好ましくは10μm〜16μmである。又、乳剤面
の最表面から、支持体に最も近い乳剤層の下端までは1
4μm以下が好ましく、該乳剤層と感色性が異なり該乳
剤層の次に支持体に近い乳剤層の下端までは、10μm
以下が好ましい。
又、ピラゾロトリアゾール系マゼンタカプラーを含有す
る層の膜厚は1層あたり0.5μm〜5μmが好ましい。
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、ハロゲン化銀と
して臭化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化
銀、および塩化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤に使用さ
れる任意のものを用いることができる。
ハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化銀粒子は、酸
性法、中性法及びアンモニア法のいずれで得られたもの
でもよい。該粒子は一時に成長させてもよいし、種粒子
をつくった後成長させてもよい。種粒子をつくる方法と
成長させる方法は同じであっても、異なってもよい。
ハロゲン化銀乳剤はハロゲン化物イオンと銀イオンを同
時に混合しても、いずれか一方が存在する液中に、他方
を混合してもよい。また、ハロゲン化銀結晶の臨界成長
速度を考慮しつつ、ハロゲン化物イオンと銀イオンを混
合釜内のpH、pAgをコントロールしつつ逐次同時に添
加することにより生成させてもよい。この方法により、
結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀
粒子が得られる。AgXの形成の任意の工程でコンバー
ジョン法を用いて、粒子のハロゲン組成を変化させても
よい。
ハロゲン化銀粒子の成長時にアンモニア、チオエーテ
ル、チオ尿素等の種々のハロゲン化銀溶剤を存在させる
ことができる。
ハロゲン化銀粒子は、粒子を形成する過程及び/又は成
長させる過程で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウ
ム塩、イリジウム塩(錯塩を含む)、ロジウム塩(錯塩
を含む)及び鉄塩(錯塩を含む)から選ばれる少なくと
も1種を用いて金属イオンを添加し、粒子内部に及び/
又は粒子表面にこれらの金属元素を含有させることがで
き、また適当な還元的雰囲気におくことにより、粒子内
部及び/又は粒子表面に還元増感核を付与できる。
ハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀粒子の成長の終了後
に不要な可溶性塩類を除去してもよいし、あるいは含有
させたままでもよい。該塩類を除去する場合には、リサ
ーチ・ディスクロジャー(Research Disclosure以下R
Dと略す)17643号II項に記載の方法に基づいて行うこ
とができる。
ハロゲン化銀粒子は、粒子内において均一なハロゲン化
銀組成分布を有するものでも、粒子の内部と表面層とで
ハロゲン化銀組成が異なるコア/シェル粒子であっても
よい。
ハロゲン化銀粒子は、潜像が主として表面に形成される
ような粒子であってもよく、また主として粒子内部に形
成されるような粒子でもよい。
ハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十四面体のよう
な規則的な結晶形を持つものでもよいし、球状や板状の
ような変則的な結晶形を持つものでもよい。これらの粒
子において、{100}面と{111}面の比率は任意のもの
が使用できる。又、これら結晶形の複合形を持つもので
もよく、様々な結晶形の粒子が混合されてもよい。
ハロゲン化銀粒子のサイズとしては0.03〜30μ、好ま
しくは0.05〜10μのものを用いうる。
ハロゲン化銀乳剤は、いかなる粒子サイズ分布を持つも
のを用いても構わない。粒子サイズ分布の広い乳剤(多
分散乳剤と称する)を用いてもよいし、粒子サイズ分布
の狭い乳剤(単分散乳剤と称する。ここでいう単分散乳
剤とは、粒径の分布の標準偏差を平均粒径で割ったとき
に、その値が0.20以下のものをいう。ここで粒径は球状
のハロゲン化銀の場合はその直径を、球状以外の形状の
粒子の場合は、その投影像を同面積の円像に換算したと
きの直径を示す。)を単独又は数種類混合してもよい。
又、多分散乳剤と単分散乳剤を混合して用いてもよい。
ハロゲン化銀乳剤は、別々に形成した2種以上のハロゲ
ン化銀乳剤を混合して用いてもよい。
ハロゲン化銀乳剤は、常法により化学増感することがで
きる。即ち、硫黄増感法、セレン増感法、還元増感法、
金その他の貴金属化合物を用いる貴金属増感法などを単
独で又は組み合わせて用いることができる。
ハロゲン化銀乳剤は、写真業界において増感色素として
知られている色素を用いて、所望の波長域に光学的に増
感できる。増感色素は単独で用いてもよいが、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。増感色素とともにそれ自
身分光増感作用を持たない色素、あるいは可視光を実質
的に吸収しない化合物であって、増感色素の増感作用を
強める強色増感剤を乳剤中に含有させてもよい。
増感色素としては、シアニン色素、メロシアニン色素、
複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラ
ーシアニン色素、ヘミシアニン色素、ステリル色素およ
びヘミオキサノール色素が用いられる。
特に有用な色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、
および複合メロシアニン色素である。
ハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工程、保存中、
あるいは写真処理中のカブリの防止、又は写真性能を安
定に保つことを目的として化学熟成中、化学熟成の終了
時、及び/又は化学熟成の終了後、ハロゲン化銀乳剤を
塗布するまでに、写真業界においてカブリ防止剤又は安
定剤として知られている化合物を加えることができる。
ハロゲン化銀乳剤のバインダー(又は保護コロイド)と
しては、ゼラチンを用いるのが有利であるが、ゼラチン
誘導体、ゼラチンと他の高分子のグラフトポリマー、そ
れ以外の蛋白質、糖誘導体、セルロース誘導体、単一あ
るいは共重合体の如き合成親水性高分子物質等の親水性
コロイドも用いることができる。
ハロゲン化銀乳剤を用いた感光材料の写真乳剤層、その
他の親水性コロイド層は、バインダー(又は保護コロイ
ド)分子を架橋させ、膜強度を高める硬膜剤を1種又は
2種以上用いることにより硬膜することができる。硬膜
剤は、処理液中に硬膜剤を加える必要がない程度に感光
材料を硬膜できる量添加することができるが、処理液中
に硬膜剤を加えることも可能である。
例えばアルデヒド類(ホルムアルデヒド、グリオキサー
ル、グルタールアルデヒドなど)、N−メチロール化合
物(ジメチロール尿素、メチロールジメチルヒダントイ
ンなど)、ジオキサン誘導体(2,3−ジヒドロキシジ
オキサンなど)、活性ビニル化合物(1,3,5−トリ
アクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、1,3
−ビニルスルホニル−2−プロパノールなど)、活性ハ
ロゲン化合物(2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−s
−トリアジンなど)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル
酸、ムコフェノキシクロル酸など)、などを単独または
組み合わせて用いることができる。
本発明の感光材料のハロゲン化銀乳剤層及び/又は他の
親水性コロイド層には柔軟性を高める目的で可塑剤を添
加できる。好ましい可塑剤は、RD 17643号のXII項
のAに記載の化合物である。
感光材料の写真乳剤層その他の親水性コロイド層には寸
度安定性の改良などを目的として、水不溶性又は難溶性
合成ポリマーの分散物(ラテックス)を含有させること
ができる。
例えばアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアル
キル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリ
レート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエステル(例
えば酢酸ビニル)、アクリロニトリル、オレフィン、ス
チレンなどの単独もしくは組合せ、又はこれらとアクリ
ル酸、メタクリル酸、α,β−不飽和ジカルボン酸、ヒ
ドロキシアルキル(メタ)アクリレート、スルホアルキ
ル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸等の組合
せを単量体成分とするポリマーを用いることができる。
感光材料の乳剤層には、発色現像処理において、芳香族
第1級アミン現像剤(例えばp−フェニレンジアミン誘
導体や、アミノフェノール誘導体など)の酸化体とカッ
プリング反応を行い色素を形成する色素形成カプラーが
用いられる。該色素形成カプラーは各々の乳剤層に対し
て乳剤層の感光スペクトル光を吸収する色素が形成され
るように選択されるのが普通であり、青感性乳剤層には
イエロー色素形成カプラーが、緑感性乳剤層にはマゼン
タ色素形成カプラーが、赤感性乳剤層にはシアン色素形
成カプラーが用いられる。しかしながら目的に応じて上
記組み合わせと異なった用い方でハロゲン化銀カラー写
真感光材料をつくってもよい。
これら色素形成カプラーは分子中にバラスト基と呼ばれ
るカプラーを非拡散化する、炭素数8以上の基を有する
ことが望ましい。又、これら色素形成カプラーは1分子
の色素が形成されるために4個の銀イオンが還元される
必要がある4当量性であっても、2個の銀イオンが還元
されるだけでよい2当量性のどちらでもよい。色素形成
カプラーには色補正の効果を有しているカラードカプラ
ー及び現像主薬の酸化体とのカップリングによって現像
抑制剤、現像促進剤、漂白促進剤、現像剤、ハロゲン化
銀溶剤、調色剤、硬膜剤、カブリ剤、カブリ防止剤、化
学増感剤、分光増感剤、及び減感剤のような写真的に有
用なフラグメントを放出する化合物が包含される。これ
らの中、現像に伴って現像抑制剤を放出し、画像の鮮鋭
性や画像の粒状性を改良するカプラーはDIRカプラー
と呼ばれる。DIRカプラーに代えて、現像主薬の酸化
体とカップリング反応し無色の化合物を生成すると同時
に現像抑制剤を放出するDIR化合物を用いてもよい。
用いられるDIRカプラー及びDIR化合物には、カッ
プリング位に直接抑制剤が結合したものと、抑制剤が2
価基を介してカップリング位に結合しており、カップリ
ング反応により離脱した基内での分子内求核反応や、分
子内電子移動反応等により抑制剤が放出されるように結
合したもの(タイミングDIRカプラー、及びタイミン
グDIR化合物と称する)が含まれる。又、抑制剤も離
脱後拡散性のものとそれほど拡散性を有していないもの
を、用途により単独で又は併用して用いることができ
る。芳香族第1級アミン現像剤の酸化体とカップリング
反応を行うが、色素を形成しない無色カプラー(競合カ
プラーとも言う)を色素形成カプラーと併用して用いる
こともできる。
イエロー色素形成カプラーとしては、種々のアシルアセ
トアニリド系カプラーを好ましく用いることができる。
これらのうち、ベンゾイルアセトアニリド系及びピバロ
イルアセトアニリド系化合物は有利である。用い得る黄
色発色カプラーの具体例は、例えば米国特許第2,875,05
7号、同第3,265,506号、同第3,408,194号、同第3,551,1
55号、同第3,582,322号、同第3,725,072号、同第3,891,
445号、西独特許1,547,868号、西独出願公開2,219,917
号、同2,261,361号、同2,414,006号、英国特許第1,425,
020号、特公昭51-10783号、特開昭47-26133号、同48-73
147号、同50-6341号、同50-87650号、同50-123342号、
同50-130442号、同51-21827号、同51-102636号、同52-8
2424号、同52-115219号、同58-95346号等に記載された
ものである。
マゼンタ色素形成カプラーとしては、種々の5−ピラゾ
ロン系カプラー、ピラゾロベンツイミダゾール系カプラ
ー、ピラゾロトリアゾール系カプラー、開鎖アシルアセ
トニトリル系カプラー、インダゾロン系カプラー等を用
いることができる。用い得るマゼンタ発色カプラーの具
体例は、例えば米国特許第2,600,788号、同第2,983,608
号、同第3,062,653号、同第3,127,269号、同第3,311,47
6号、同第3,419,391号、同第3,519,429号、同第3,558,3
19号、同第3,582,322号、同第3,615,506号、同第3,834,
908号、同第3,891,445号、西独特許1,810,464号、西独
特許出願(OLS)2,408,665号、同2,417,945号、同2,
418,959号、同2,424,467号、特公昭40-6031号、特開昭4
9-74027号、同49-74028号、同49-129538号、同50-60233
号、同50-159336号、同51-20826号、同51-26541号、同5
2-42121号、同52-58922号、同53-55122号、特願昭55-11
0943号等に記載のものが挙げられる。
シアン色素形成カプラーとしては、フェノールまたはナ
フトール系カプラーが一般的に用いられる。用い得るシ
アン発色カプラーの具体例は、例えば米国特許第2,423,
730号、同第2,474,293号、同第2,801,171号、同第2,89
5,826号、同第3,476,563号、同第3,737,326号、同第3,7
58,308号、同第3,893,044号明細書、特開昭47-37425
号、同50-10135号、同50-25228号、同50-112038号、同5
0-117422号、同50-130441号公報等に記載されているも
のや、特開昭58-98731号公報に記載されているカプラー
が好ましい。
ハロゲン化銀結晶表面に吸着させる必要のない色素形成
カプラー、カラードカプラー、DIRカプラー、DIR
化合物、画像安定剤、色カブリ防止剤、紫外線吸収剤、
蛍光増白剤等のうち、疎水性化合物は固体分散法、ラテ
ックス分散法、水中油滴型乳化分散法等、種々の方法を
用いることができ、これはカプラー等の疎水性化合物の
化学構造等に応じて適宜選択することができる。水中油
滴型乳化分散法は、カプラー等の疎水性添加物を分散さ
せる従来公知の方法が適用でき、通常、沸点約150℃以
上の高沸点有機溶媒に必要に応じて低沸点、及び又は水
溶性有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの
親水性バインダー中に界面活性剤を用いて攪はん器、ホ
モジナイザー、コロイドミル、フロージットミキサー、
超音波装置等の分散手段を用いて、乳化分散した後、目
的とする親水性コロイド液中に添加すればよい。分散液
又は分散と同時に低沸点有機溶媒を除去する工程を入れ
てもよい。
高沸点溶媒としては現像主薬の酸化体と反応しないフェ
ノール誘導体、フタール酸アルキルエステル、リン酸エ
ステル、クエン酸エステル、安息香酸エステル、アルキ
ルアミド、脂肪酸エステル、トリメシン酸エステル等の
沸点150℃以上の有機溶媒が用いられる。
高沸点溶媒と共に、又はその代わりに低沸点又は水溶性
有機溶媒を使用できる。低沸点の実質的に水に不溶の有
機溶媒としてはエチルアセテート、プロピルアセテー
ト、ブチルアセテート、ブタノール、クロロホルム、四
塩化炭素、ニトロメタン、ニトロエタン、ベンゼン等が
ある。
色素形成カプラー、DIRカプラー、カラードカプラ
ー、DIR化合物、画像安定剤、色カブリ防止剤、紫外
線吸収剤、蛍光増白剤等がカルボン酸、スルフォン酸の
ごとき酸基を有する場合には、アルカリ性水溶液として
親水性コロイド中に導入することもできる。
疎水性化合物を低沸点溶媒単独又は高沸点溶媒と併用し
た溶媒に溶かし、機械的又は超音波を用いて水中に分散
するときの分散助剤として、アニオン性界面活性剤、ノ
ニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界
面活性剤を用いることができる。
感光材料の乳剤層間(同一感色性層間及び/又は異なっ
た感色性層間)で、現像主薬の酸化体又は電子移動剤が
移動して色濁りが生じたり、鮮鋭性が劣化したり、粒状
性が目立つのを防止するために色カブリ防止剤を用いる
ことができる。
該色カブリ防止剤は乳剤層自身に含有させてもよいし、
中間層を隣接乳剤層間に設けて、該中間層に含有させて
もよい。
感光材料には、色素画像の劣化を防止する画像安定剤を
用いることができる。好ましく用いることのできる化合
物はRD17643号のVII項Jに記載のものである。
感光材料の保護層、中間層等の親水性コロイド層は感光
材料が摩擦等で帯電することに起因する放電によるカブ
リ防止及び画像の紫外線による劣化を防止するために紫
外線吸収剤を含んでいてもよい。
感光材料の保存中のホルマリンによるマゼンタ色素形成
カプラー等の劣化を防止するために、感光材料にホルマ
リンスカベンジャーを用いることができる。
感光材料の親水性コロイド層に染料や紫外線吸収剤等を
含有させる場合に、それらはカチオン性ポリマー等の媒
染剤によって媒染されてもよい。
感光材料のハロゲン化銀乳剤層及び/又はその他の親水
性コロイド層に現像促進剤、現像遅延剤等の現像性を変
化させる化合物や漂白促進剤を添加できる。現像促進剤
として好ましく用いることのできる化合物は、RD1764
3号のXXI項B〜D項記載の化合物であり、現像遅延
剤は、17643号のXXI項E項記載の化合物である。現
像促進、その他の目的で白黒現像主薬、及び/又はその
プレカーサーを用いてもよい。
写真感光材料の乳剤層は、感度上昇、コントラスト上
昇、又は現像促進の目的でポリアルキレンオキシド又は
そのエーテル、エステル、アミン等の誘導体、チオエー
テル化合物、チオモルフォリン類、4級アンモニウム化
合物、ウレタン誘導体、尿素誘導体、イミダゾール誘導
体等を含んでもよい。
感光材料には、白地の白さを強調するとともに白地部の
着色を目立たせない目的で蛍光増白剤を用いることがで
きる。蛍光増白剤として好ましく用いることのできる化
合物がRD17643号のV項に記載されている。
感光材料には、フィルター層、ハレーション防止層、イ
ラジエーション防止層等の補助層を設けることができ
る。これらの層中及び/又は乳剤層中には現像処理中に
感光材料から流出するかもしくは漂白される染料が含有
させられてもよい。このような染料には、オキソノール
染料、ヘミオキソノール染料、スチリル染料、メロシア
ニン染料、シアニン染料、アゾ染料等を挙げることがで
きる。
感光材料のハロゲン化銀乳剤層及び/又はその他の親水
性コロイド層に本発明の効果を妨げない範囲で感光材料
の光沢の低減、加筆性の改良、感光材料相互のくっつき
防止等を目的としてマット剤を添加できる。
感光材料の写真乳剤層及び/又は他の親水性コロイド層
には、本発明の効果を妨げない範囲で、塗布性改良、帯
電防止、滑り性改良、乳化分散、接着防止、写真特性
(現像促進、硬膜化、増感等)改良等を目的として、種
々の界面活性剤を用いることができる。
本発明の感光材料に用いられる支持体には、α−オレフ
ィンポリマー(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン/ブテン共重合体)等をラミネートした紙、合
成紙等の可撓性反射支持体、酢酸セルロース、硝酸セル
ロース、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン
テレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド等の半
合成又は合成高分子からなるフィルムや、これらのフィ
ルムに反射層を設けた可撓性支持体、ガラス、金属、陶
器などが含まれる。
感光材料は必要に応じて支持体表面にコロナ放電、紫外
線照射、火焔処理等を施した後、直接に又は支持体表面
の接着性、帯電防止性、寸法安定性、耐摩耗性、硬さ、
ハレーション防止性、摩擦特性、及び/又はその他の特
性を向上するための1層以上の下塗層を介して塗布され
てもよい。
感光材料の塗布に際して、塗布性を向上させる為に増粘
剤を用いてもよい。又、例えば硬膜剤の如く、反応性が
早いために予め塗布液中に添加すると塗布する前にゲル
化を起こすようなものについては、スタチックミキサー
等を用いて塗布直前に混合するのが好ましい。
塗布法としては、2種以上の層を同時に塗布することの
できるエクストルージョンコーティング及びカーテンコ
ーティングが特に有用であるが、目的によってはパケッ
ト塗布も用いられる。又、塗布速度は任意に選ぶことが
できる。
本発明の感光材料を用いて色素画像を得るには露光後、
カラー写真処理を行う。カラー処理は、発色現像処理工
程、漂白処理工程、定着処理工程、水洗処理工程及び必
要に応じて安定化処理工程を行うが、漂白液を用いた処
理工程と定着液を用いた処理工程の代わりに、一浴漂白
定着液を用いて、漂白定着処理工程を行うこともできる
し、発色現像、漂白、定着を一浴中で行うことができる
1浴現像漂白定着処理液を用いた一浴処理工程を行うこ
ともできる。
これらの処理工程に組み合わせて前硬膜処理工程、その
中和工程、停止定着処理工程、後硬膜処理工程等を行っ
てもよい。これら処理において発色現像処理工程の代わ
りに発色現像主薬、またはそのプレカーサーを材料中に
含有させておき現像処理をアクチベーター液で行うアク
チベーター処理工程を行ってもよいし、そのモノバス処
理にアクチベーター処理を適用することができる。これ
らの処理中、代表的な処理を次に示す。(これらの処理
は最終工程として、水洗処理工程、水洗処理工程及び安
定化処理工程のいずれかを行う。) ・発色現像処理工程−漂白処理工程−定着処理工程 ・発色現像処理工程−漂白定着処理工程 ・前硬膜処理工程−発色現像処理工程−停止定着処理工
程−水洗処理工程−漂白処理工程−定着処理工程−水洗
処理工程−後硬膜処理工程 ・発色現像処理工程−水洗処理工程−補足発色現像処理
工程−停止処理工程−漂白処理工程−定着処理工程 ・アクチベーター処理工程−漂白定着処理工程 ・アクチベーター処理工程−漂白処理工程−定着処理工
程 ・モノバス処理工程 処理温度は通常、10℃〜65℃の範囲に選ばれるが、
65℃をこえる温度としてもよい。好ましくは25℃〜
45℃で処理される。
発色現像液は、一般に発色現像主薬を含むアルカリ性水
溶液からなる。発色現像主薬は芳香族第1級アミン発色
現像主薬であり、アミノフェノール系及びp−フェニレ
ンジアミン系誘導体が含まれる。これらの発色現像主薬
は有機酸及び無機酸の塩として用いることができ、例え
ば塩機酸、硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、亜硫酸
塩、シュウ酸塩、ベンゼンスルホン酸塩等を用いること
ができる。
これらの化合物は一般に発色現像液1について約0.1
〜30gの濃度、更に好ましくは、発色現像液1につ
いて約1〜15gの濃度で使用する。0.1gよりも少な
い添加量では充分なる発色濃度が得られない。
上記アミノフェノール系現像剤としては例えば、o−ア
ミノフェノール、p−アミノフェノール、5−アミノ−
2−オキシ−トルエン、2−アミノ−3−オキシ−トル
エン、2−オキシ−3−アミノ−1,4−ジメチル−ベ
ンゼン等が含まれる。
特に有用な第1級芳香族アミン系発色現像剤はN,N′
−ジアルキル−p−フェニレンジアミン系化合物であ
り、アルキル基及びフェニル基は置換されていても、あ
るいは置換されていなくてもよい。その中でも特に有用
な化合物例としてはN−N′−ジメチル−p−フェニレ
ンジアミン塩酸塩、N−メチル−p−フェニレンジアミ
ン塩酸塩、N,N′−ジメチル−p−フェニレンジアミ
ン塩酸塩、2−アミノ−5−(N−エチル−N−ドデシ
ルアミノ)−トルエン、N−エチル−N−β−メタンス
ルホンアミドエチル−3−メチル−4−アミノアニリン
硫酸塩、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ
アニリン、4−アミノ−3−メチル−N,N−ジエチル
アニリン、4−アミノ−N−(2−メトキシエチル)−
N−エチル−3−メチルアニリン−p−トルエンスルホ
ネート等を挙げることができる。
また、上記発色現像主薬は単独であるいは2種以上併用
して用いてもよい。更に又、上記発色現像主薬はカラー
写真材料中に内蔵されてもよい。この場合、ハロゲン化
銀カラー写真感光材料を発色現像液のかわりにアルカリ
液(アクチベーター液)で処理することも可能であり、
アルカリ液処理の後、直ちに漂白定着処理される。
本発明に用いる発色現像液は、現像液に通常用いられる
アルカリ剤、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、硫酸ナトリウム、メタホウ酸ナトリウムまたは硼砂
等を含むことができ、更に種々の添加剤、例えばベンジ
ルアルコール、ハロゲン化アルカリ金属、例えば、臭化
カリウム、又は塩化カリウム等、あるいは現像調節剤と
して例えばシトラジン酸等、保恒剤としてヒドロキシル
アミンまたは亜硫酸塩等を含有してもよい。さらに各種
消泡剤や界面活性剤を、またメタノール、ジメチルホル
ムアルデヒドまたはジメチルスルホキシド等の有機溶剤
等を適宜含有せしめることができる。
本発明に用いる発色現像液のpHは通常7以上であり、好
ましくは約9〜13である。
また、本発明に用いられる発色現像液には必要に応じて
酸化防止剤としてジエチルヒドロキシアミン、テトロン
酸、テトロンイミド、2−アニリノエタノール、ジヒド
ロキシアセトン、芳香族第2アルコール、ヒドロキサム
酸、ベントースまたはヘキソース、ピロガロール−1,
3−ジメチルエーテル等が含有されていてもよい。
本発明に用いる発色現像液中には、金属イオン封鎖剤と
して、種々のキレート剤を併用することができる。例え
ば、該キレート剤としてエチレンジアミン四酢酸、ジエ
チレントリアミノ五酢酸等のアミンポリカルボン酸、1
−ヒドロキシエチリデン−1,1′−ジホスホン酸等の
有機ホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)も
しくはエチレンジアミンテトラリン酸等のアミノポリホ
スホン酸、クエン酸もしくはグルコン酸等のオキシカル
ボン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボ
ン酸等のホスホノカルボン酸、トリポリリン酸もしくは
ヘキサメタリン酸等のポリリン酸等、ポリヒドロキシ化
合物等が挙げられる。
漂白処理工程は、前述したように定着処理工程と同時に
行われてもよく、個別に行われてもよい。漂白剤として
は有機酸の金属錯塩が用いられ、例えばポリカルボン
酸、アミノポリカルボン酸又は蓚酸、クエン酸等の有機
酸で、鉄、コバルト、銅等の金属イオンを配位したもの
が用いられる。上記の有機酸のうちで最も好ましい有機
酸としては、ポリカルボン酸又はアミノポリカルボン酸
が挙げられる。これらの具体例としてはエチレンジアミ
ンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、エチ
レンジアミン−N−(β−オキシエチル)−N,N′,
N′−トリ酢酸、プロピレンジアミンテトラ酢酸、ニト
リロトリ酢酸、シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸、イ
ミノジ酢酸、ジヒドロキシエチルグリシンクエン酸(又
は酒石酸)、エチルエーテルジアミンテトラ酢酸、グリ
コールエーテルジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミン
テトラプロピオン酸、フェニレンジアミンテトラ酢酸等
を挙げることができる。
これらのポリカルボン酸はアルカリ金属塩、アンモニウ
ム塩もしくは水溶性アミン塩であってもよい。これらの
漂白剤は5〜450g/、より好ましくは20〜250g/
で使用する。
漂白液には前記の如き漂白剤以外に、必要に応じて保恒
剤として亜硫酸塩を含有する組成の液が適用される。
又、エチレンジアミンテトラ酢酸鉄(III)錯塩漂白剤
を含み、臭化アンモニウムの如きハロゲン化物を多量に
添加した組成からなる漂白液であってもよい。前記ハロ
ゲン化物としては、臭化アンモニウムの他に塩化水素
酸、臭化水素酸、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化
カリウム、沃化ナトリウム、沃化カリウム、沃化アンモ
ニウム等も使用することができる。
本発明に用いられる漂白液には、特開昭46-280号、特公
昭45-8506号、同46-556号、ベルギー特許第770,910号、
特公昭45-8836号、同53-9854号、特開昭54-71634号及び
同49-42349号等に記載されている種々の漂白促進剤を添
加することができる。
漂白液のpHは2.0以上で用いられるが、一般には4.0〜9.
5で使用され、望ましくは4.5〜8.0で使用され、最も好
ましくは5.0〜7.0である。
定着液は一般に用いられる組成のものを使用することが
できる。定着剤としては通常の定着処理に用いられるよ
うなハロゲン化銀と反応して水溶液の錯塩を形成する化
合物、例えば、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸ナトリウ
ム、チオ硫酸アンモニウムの如きチオ硫酸塩、チオシア
ン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸
アンモニウムの如きチオシアン酸塩、チオ尿素、チオエ
ーテル等がその代表的なものである。これらの定着剤は
5g/以上、溶解できる範囲の量で使用するが、一般
には70〜250g/で使用する。尚、定着剤はその一
部を漂白槽中に含有することができるし、逆に漂白剤の
一部を定着槽中に含有することもできる。
尚、漂白液及び/又は定着液には硼酸、硼砂、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、酢酸、酢酸
ナトリウム、水酸化アンモニウム等の各種pH緩衝剤を単
独であるいは2種以上組み合わせて含有せしめることが
できる。さらに又、各種の蛍光増白剤や消泡剤あるいは
界面活性剤を含有せしめることもできる。又、ヒドロキ
シアミン、ヒドラジン、アルデヒド化合物の重亜硫酸付
加物等の保恒剤、アミノポリカルボン酸等の有機キレー
ト化剤あるいはニトロアルコール、硝酸塩等の安定剤、
水溶性アルミニウム塩の如き硬膜剤、メタノール、ジメ
チルスルホアミド、ジメチルスルホキシド等の有機溶媒
等を適宜含有せしめることができる。
定着液のpHは3.0以上で用いられるが、一般には4.5〜1
0で使用され、望ましくは5〜9.5で使用され、最も好
ましくは6〜9である。
漂白定着液に使用される漂白剤として上記漂白処理工程
に記載した有機酸の金属錯塩を挙げることができ、好ま
しい化合物及び処理液における濃度も上記漂白処理工程
におけると同じである。
漂白定着液には前記の如き漂白剤以外にハロゲン化銀定
着剤を含有し、必要に応じて保恒剤として亜硫酸塩を含
有する組成の液が適用される。また、エチレンジアミン
四酢酸鉄(III)錯塩漂白剤と前記のハロゲン化銀定着
剤の他の臭化アンモニウムの如きハロゲン化物を少量添
加した組成からなる漂白定着液、あるいは逆に臭化アン
モニウムの如きハロゲン化物を多量に添加した組成から
なる漂白定着液、さらにはエチレンジアミン四酢酸鉄
(III)錯塩漂白剤と多量の臭化アンモニウムの如きハ
ロゲン化物との組み合わせからなる組成の特殊な漂白定
着液等も用いる事ができる。前記ハロゲン化物として
は、臭化アンモニウムの他に塩化水素酸、臭化水素酸、
臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、沃化ナ
トリウム、沃化カリウム、沃化アンモニウム等も使用す
ることができる。
漂白定着液に含有させることができるハロゲン化銀定着
剤として上記定着処理工程に記載した定着剤を挙げるこ
とができる。定着剤の濃度及び漂白定着液に含有させる
ことができるpH緩衝剤、その他の添加剤については上記
定着処理工程におけると同じである。
漂白定着液のpHは4.0以上で用いられるが、一般には5.0
〜9.5で使用され、望ましくは6.0〜8.5で使用され、最
も好ましくは6.5〜8.5である。
[発明の効果] 本発明は感度、カブリ、粒状性、鮮鋭性等の写真性能を
損ねることなく、スベリ性、耐接着性が優れ、転写を防
ぎ、スカムの発生がなく、しかもスタチックマークを有
効に防止でき、また長期の生保存においてもこれらの優
れた特性が維持されるという画期的なものである。
[実施例] 以下に本発明の具体的実施例を述べるが、本発明の実施
の態様はこれらに限定されない。
以下の実施例のおいて、ハロゲン化銀写真感光材料中の
添加量は特に記載のない限り1m2当りのものを示す。ま
た、ハロゲン化銀とコロイド銀は銀に換算して示した。
ゼラチンバインダー中に、含フッ素化合物として(F−
4)及び、塗布助剤としてp−ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、増粘剤としてポリスチレン酸カリウ
ム、硬膜剤として2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−
1,3,5−トリアジンを添加した。バッキング液をゼ
ラチンの塗布量が30g/m2フッ素活性剤の塗布量が0.
02g/m2、平均粒径2.7μのポリメチルメタクリレート
粒子0.05g/m2となる様に、トリアセチルセルロース上
に塗布した。(以下、この層をBC層という。) 次に、BC層を塗設した反対側のトリアセチルセルロー
スフィルム支持体上に、下記に示すような組成の各層を
順次支持体側から形成して、多層カラー写真要素試料A
を作製した。
第1層;ハレーション防止層 黒色コロイド銀を含むゼラチン層。
(ゼラチン量2.2g/m2) 第2層;中間層 2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノンの乳化分散物
を含むゼラチン層。
(ゼラチン量1.2g/m2) 第3層;低感度赤感性ハロゲン化銀乳剤層 (ゼラチン量1.4g/m2) 平均粒径()0.30μm、AgI6モル%を含むAgB
rIからなる 単分散乳剤(乳剤I)…… 銀塗布量1.8g/m2 増感色素I…… 銀1モルに対して6×10-5モル 増感色素II…… 銀1モルに対して1.0×10-5モル シアンカプラー(C−1)…… 銀1モルに対して0.06モル カラードシアンカプラー(CC−1) ……銀1モルに対して0.003モル DIR化合物(D−1)…… 銀1モルに対して0.0015モル DIR化合物(D−2)…… 銀1モルに対して0.002モル 第4層;高感度赤感性ハロゲン化銀乳剤層 (ゼラチン量1.0g/m2) 平均粒径()0.5μm、AgI7.0 モル%を含むAgBrIからなる 単分散乳剤(乳剤II)…… 銀塗布量1.3g/m2 増感色素I…… 銀1モルに対して3×10-5モル 増感色素II…… 銀1モルに対して1.0×10-5モル シアンカプラー(C−1)…… 銀1モルに対して0.02モル カラードシアンカプラー(CC−1) ……銀1モルに対して0.0015モル DIR化合物(D−2)…… 銀1モルに対して0.001モル 第5層;中間層 第2層と同じ、ゼラチン層。(ゼラチン量1.0g/m2) 第6層;低感度録感性ハロゲン化銀乳剤層 (ゼラチン量2.0g/m2) 乳剤−I……塗布銀量1.5g/m2 増感色素III…… 銀1モルに対して2.5×10-5モル 増感色素IV…… 銀1モルに対して1.2×10-5モル マゼンタカプラー(M−1)…… 銀1モルに対して0.050モル カラードマゼンタカプラー(CM−1) ……銀1モルに対して0.009モル DIR化合物(D−1)…… 銀1モルに対して0.0010モル DIR化合物(D−3)…… 銀1モルに対して0.0030モル 第7層;高感度緑感性ハロゲン化乳剤層 (ゼラチン量1.8g/m2) 乳剤−II……塗布銀量1.4g/m2 増感色素III…… 銀1モルに対して1.5×10-5モル 増感色素IV…… 銀1モルに対して1.0×10-5モル マゼンタカプラー(M−1)…… 銀1モルに対して0.020モル カラードマゼンタカプラー(CM−1) ……銀1モルに対して0.002モル DIR化合物(D−3)…… 銀1モルに対して0.0010モル 第8層;イエローフィルター層 (ゼラチン量1.5g/m2) 黄色コロイド銀と2,5−ジ−t−オクチルハイドロキ
ノンの乳化分散物とを含むゼラチン層。
第9層;低感度青感性ハロゲン化銀乳剤層 (ゼラチン量1.9g/m2) 平均粒径0.48μm、AgI6モル%を含むAgBrIか
らなる 単分散乳剤(乳剤III)…… 銀塗布量0.9g/m2 増感色素V…… 銀1モルに対して1.3×10-5モル イエローカプラー(Y−1)…… 銀1モルに対して0.29モル 第10層;高感度青感性乳剤層 (ゼラチン量1.6g/m2) 平均粒径0.8μm、AgI15モル%を含むAgBrI
からなる 単分散乳剤(乳剤IV)…… 銀塗布量0.5g/m2 増感色素V…… 銀1モルに対して1.0×10-5モル イエローカプラー(Y−1)…… 銀1モルに対して0.08モル DIR化合物(D−2)…… 銀1モルに対して0.0015モル 第11層;第1保護層(ゼラチン量1.2g/m2) 沃臭化銀(AgI1モル%平均粒径0.07μm)銀塗布量
0.05g/m2 紫外線吸収剤UV−1,UV−2を含むゼラチン層。
第12層;第2保護層 [オルガノポリシロキサン分散液の調整] C液 ゼラチン水溶液7% 50ml A液、B液を混合してMGホモジナイザー(マントンゴ
ーリン社製バルブ型)を用いて、分散物の粒径が0.8μ
になるようにコントロールして分散物を得た。
得られた分散液にC液、及び水を加えて80mlに仕上
げ、オルガノポリシロキサン分散液を調整した。
[第2保護層組成物] *平均粒径は堀場式自動粒度分布測定機CAPA−500
で測定した。
第2保護層は、上記組成物の他に含弗素活性剤、ゼラチ
ン硬化剤(H−1及びH−2)、ホルマリンスカベンジ
ャーを添加し、ゼラチン0.6g/m2になるように塗布し
た。用いたオルガノポリシロキサン、ノニオン性界面活
性剤を表−2に示す。
尚、前記各層には上記組成物の他に高沸点有機溶剤、ゼ
ラチン硬化剤(H−1及びH−2)や界面活性剤を添加
した。
得られた試料の乾燥乳剤膜厚は16μm、第1、第2保
護層の膜厚は1.2μmであった。
各層に含まれる化合物は下記の通りである。
増感色素I;アンヒドロ5,5′−ジクロロ−9−エチ
ル−3,3′−ジ−(3−スルホプロピル)チアカルボ
シアニンヒドロキシド 増感色素II;アンヒドロ9−エチル−3,3′−ジ−
(3−スルホプロピル)−4,5,4′,5′−ジベン
ゾチアカルボシアニンヒドロキシド 増感色素III;アンヒドロ5,5′−ジフェニル−9−
エチル−3,3′−ジ−(3−スルホプロピル)オキサ
カルボシアニンヒドロキシド 増感色素IV;アンヒドロ9−エチル−3,3′−ジ−
(3−スルホプロピル)−5,6,5′,6′−ジベン
ゾオキサカルボシアニンヒドロキシド 増感色素V;アンヒドロ3,3′−ジ−(3−スルホプ
ロピル)−4,5−ベンゾ−5′−メトキシチアシアニ
ン C−1 CC−1 D−1 D−2 D−3 M−1 CM−1 Y−1 UV−1 UV−2 HS−1 H−1 H−2 [C(CH2SO2CH=CH2)4]m[H2N-CH2CH2SO3K]n m:n=2:1 次に、各感光材料の試料を暗所にて巾3.5cm、長さ120cm
に裁断しパトローネに装着した。
この装着試料を25℃で相対湿度45%、53%、57
%、62%の条件下に3日間放置した後、それぞれの湿
度条件下でポリプロピレンで加工されているパトローネ
ケースに入れ密封した。これらのパトローネケースに入
った装着試料をパトローネケースに入れたまま60℃で
7日間放置した。放置後、パトローネケースに入った装
着試料を、25℃相対湿度55%の雰囲気下に移し、パ
トローネケースから出した後、25秒後及び5日後に島
津製作所製直示天秤にてパトローネに装着したまま重量
を測定した。測定の結果、試料1本当りの重量変化量す
なわち(5日後の重量−25秒後の重量)は下記表−1
のようになった。
次に、60℃で7日間放置した感光材料試料を像様露光
後、カラー現像処理を行った。
性能試験評価項目は(1)摩擦係数測定、(2)スタチ
ック発生度、(3)耐接着性、(4)処理液中でのスカ
ム発生量、(4)写真性能等である。
(1)摩擦係数の測定 米国ASTM D−1814の方法に準じて測定した。(試
料は該条件で処理後、23℃55%(相対湿度)で24
時間調湿、該当面の最大摩擦係数を測定した。) 摩擦係数が小さい方がスベリ性が良好であり、又、シリ
コーン系スベリ剤の転写は乳剤と反対面の摩擦係数を測
定した。
乳剤層の反対面の摩擦係数が小さい程、転写が多いこと
を意味する。
(2)スタチック発生度 各調湿試料を該条件で処理した後、25℃、20%RH
下で2時間調湿、同一空調条件の暗室中において試料を
ネオプレンゴムローラーで摩擦した後、通常の現像液で
現像、漂白定着を行なってスタチックマークの発生度を
調べた。
スタチックマーク発生度の評価は、 A;スタチックマークの発生が全く認められず B;スタチックマークの発生が少し認められる C;スタチックマークの発生がかなり認められる D;スタチックマークの発生がほぼ全面に認められる の4段階に分けて行った。
(3)耐接着性試験 各調湿試料を該条件で処理した後、各試料を4cm×4cm
に裁断して2枚を1組とし、25℃80%RH下で24
時間調湿した後、同一組の試料の保護層と反対面とを接
着させ1kgの荷重をかけ、40℃80%RH下で24時
間放置した。次に荷重を取除いて保護層と反対面の間で
引き剥し接着した部分の面積を計算した。
耐接着性の評価は次の規準に従って行なった。
ランクA 接着部分の面積割合が0〜25% ランクB 接着部分の面積割合が26〜50% ランクC 接着部分の面積割合が51〜75% ランクD 接着部分の面積割合が76%以上 (4)処理液中でのスカム発生量 各調湿試料を該条件で処理した後、各々試料1m2を下記
処理工程に従い連続的に処理した後、フィルム表面上の
スカム発生状況を肉眼で観察し、次の3段階の基準に従
って評価した。
A:スカムの発生が認められない B:スカムの発生が少し認められる C:スカムの発生が相当認められる 処理工程(38℃) 各処理工程において使用した処理液の組成は下記の如く
であった。
[発色現像液] [漂白液組成] [定着液組成] 表−2から明らかな如く、試料を相対湿度45%または
53%で保存した場合には、いずれの試料でもスカムの
発生は認められないものの、ノニオン界面活性剤を含有
しない試料2はスタチックマークの発生を抑えられず、
かつ耐接着性が劣る。BC層に含フッ素界面活性剤を含
有しない試料3はスタチックマークの発生を抑えられな
い。オルガノポリシロキサンを含有しない試料4〜6は
保護層側のスベリ性が劣り、スタチックマークの発生を
抑えられず、耐接着性が著しく劣る。また試料が相対湿
度57%または62%で保存された場合には、保護層側
のスベリ性、スタチックマーク発生の防止、耐接着性、
スカム発生の防止について全てに優れた試料はなかっ
た。
これに対し、相対湿度45%または53%で保存された
試料7〜18は、保護層側のスベリ性、スタチックマー
ク発生の防止、耐接着性、スカム発生の防止についてい
ずれも優れている。また、BC層側摩擦係数よりオルガ
ノポリシロキサンが転写していないことがわかるが、こ
の転写しにくいという特徴が感光材料同志を接触して保
存した場合の表面物性の安定に寄与しているものと思わ
れる。また感度、カブリ、粒状性、鮮鋭性の写真特性へ
の悪影響は認められなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−52052(JP,A) 特開 昭48−57621(JP,A) 特開 昭54−159223(JP,A) 特開 昭52−16224(JP,A) 米国特許3545970(US,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の1方の側に帯電防止剤を含有する
    層を有し、他方の側に感光性ハロゲン化銀乳剤層を有す
    るハロゲン化銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀
    写真感光材料の最外層の1層に下記一般式[I]で表さ
    れる構成単位を有し、かつ末端が下記一般式[II]で表
    される末端基を有するオルガノポリシロキサンの少なく
    とも1種及び下記一般式[N−I]、[N−II]及び
    [N−III]で表されるポリオキシエチレン単位を有す
    るノニオン性界面活性剤の少なくとも1種を含有し、か
    つ、相対湿度55%以下の状態で保存されることを特徴
    とするハロゲン化銀写真感光材料。 一般式[I] [式中、Rは水素原子、ヒドロキシ基または有機基を
    表し、Rは有機基を表し、RとRが有機基の時は
    同じであっても、異なっていてもよい。] 一般式[II] [式中R、RおよびRは水素原子、ハロゲン原
    子、ヒドロキシ基または有機基を表し、R、R、R
    は互いに同じでも異なっていてもよい。] 一般式[N−I] [R11は水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、アル
    ケニル基又はアリール基を表し、Aは2価の連結基を表
    す。nはエチレンオキサイドの平均モル数で、2〜5
    0を表す。] 一般式[N−II] [R12及びR13は水素原子、アルキル基、アルコキシ基
    叉はアシル基を表す。 R14及びR15は水素原子叉はアルキル基を表す。 mは2〜50の整数であり、nは前記nと同義であ
    る。] 一般式[N−III] [R16及びR17は水素原子、アルキル基、アリール基叉
    は複素環基を表す。 R18及びR20はハロゲン原子またはアルキル基を表す。 R19は水素原子またはアルキル基を表す。 R21は水素原子、アルキル基叉はアルコキシ基を表す。 n及びnは同一でも異なっていてもよく、前記n
    と同義である。]
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