JP3475514B2 - 誘電体フィルタ - Google Patents
誘電体フィルタInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信機器等に使用する
誘電体フィルタに関するものである。 【0002】 【従来の技術】以下、従来の誘電体フィルタについて図
面を参照しながら説明する。図6は、従来の誘電体フィ
ルタの斜視図であり、特開平4−103202号公報記
載のものである。 【0003】図6に示すように、従来の誘電体フィルタ
は誘電体材料からなる成形体81と、この成形体81の
一端面から他端面に向かって設けた2つの非貫通穴82
と、この成形体81の外周面を導体で被覆してなるアー
ス電極85とを有している。また、成形体81の側面に
は、アース電極85の一部を除去して、入出力電極83
を設けるとともに、非貫通穴82に対向する他端面に
は、帯域調整用の非貫通穴84を設けている。さらに、
2つの非貫通穴の内周面には、導体を被覆してなる内周
電極86を備えるとともに、帯域調整用の非貫通穴84
の内周面には、導体を被覆してなる帯域調整用電極87
を備えた構成である。 【0004】この構成により、成形体を焼成する前に、
帯域調整用の非貫通穴84を設けるので、誘電体フィル
タの帯域を考慮して非貫通穴84の深さを変化させれ
ば、非貫通穴82間の結合度合いを調整することがで
き、所望の誘電体フィルタの帯域特性を得ることができ
る。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記構成では、フィル
タの帯域は非貫通穴82間の距離と帯域調整の非貫通穴
84の深さへの依存度が大きい。しかし、通常、成形体
81は、焼成することにより形成されるため、焼成時に
体積収縮を生じて、非貫通穴82間の距離と非貫通穴8
4の深さが変化してしまい、焼成前に調整したフィルタ
の帯域がずれて、誘電体フィルタの歩留まり悪化を生じ
るという問題点を有していた。 【0006】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、誘電体の焼成時の体積収縮の影響を軽減し、歩留
まりのよい誘電体フィルタを提供することを目的とす
る。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の誘電体フィルタでは、誘電体材料からなる
成形体と、前記成形体上面から下面に向けて設けた第1
の非貫通穴と、前記第1の非貫通穴の底面と対向する底
面を有する下面から上面に向けて設けた第2の非貫通穴
と、前記成形体の外周面を導体で被覆してなるアース電
極と、前記アース電極の一部を除去して設けた入力電極
および出力電極とからなり、前記第1,第2の非貫通穴
の内側面または内側面および底面に導体を被覆して電極
を設け、前記第1,第2の非貫通穴に対して垂直に成形
体の外周面に凹部を設けたものである。 【0008】 【作用】上記構成により、本発明の誘電体フィルタにお
いてはフィルタの特性は、主として、2つの非貫通穴の
互いの底面の距離によって決まるため、誘電体の焼成時
の体積収縮の影響を受けにくく、歩留まりのよい誘電体
フィルタを得ることができる。 【0009】 【実施例】(参考例1) 以下本発明の第1の参考例について図面を参照しながら
説明する。 【0010】図1(a)は本発明の第1の参考例におけ
る誘電体フィルタの斜視図、図1(b)は同断面図であ
る。 【0011】図1(a),(b)に示すように、この誘
電体フィルタは誘電体材料からなる角柱状もしくは円柱
状の成形体1と、この成形体1の上面から下面に向けて
設けた非貫通穴2と、下面から上面に向けて設けた非貫
通穴3と、成形体の外周面を導体で被覆してなるアース
電極4と、アース電極4の一部を除去して設けた入力電
極7および出力電極8とからなり、非貫通穴2,3の内
側面および底面をそれぞれ電極5,6で覆った構成であ
る。 【0012】上記構成の誘電体フィルタについて、以下
その特性について説明する。 成形体1の上面から下面に向けて設けた非貫通穴2と、
下面から上面に向けて設けた非貫通穴3が誘電体9を挟
んで形成されており、非貫通穴2,3の内側面および底
面がそれぞれ電極5,6で覆われ、それぞれ独立した共
振器を形成する。このとき電極5と入力電極7間、電極
6と出力電極8間、また電極5,6が誘電体9を介して
結合容量を生じて、それぞれλ/4型の共振器となり、
2段の誘電体フィルタを形成する。 【0013】この結果、2段の誘電体フィルタを形成し
つつ、フィルタの特性は主として2つの非貫通穴2,3
の互いの底面の距離によって決まるため、誘電体の焼成
時の体積収縮の影響を受けにくく、歩留まりのよい誘電
体フィルタを得ることができる。 【0014】(参考例2) 以下、本発明の第2の参考例について図面を参照しなが
ら説明する。 【0015】図2(a)は本発明の第2の参考例におけ
る誘電体フィルタの斜視図、図2(b)は同断面図であ
る。 【0016】図2(a),(b)に示すように、この誘
電体フィルタは誘電体材料からなる角柱状もしくは円柱
状の成形体11と、この成形体11の上面21から下面
20に向けて設けた非貫通穴12と、下面20から上面
21に向けて設けた非貫通穴13と、成形体11の上面
21および下面20を除く外周面を導体で被覆してなる
アース電極14と、アース電極14の一部を除去して設
けた入力電極17および出力電極18とからなり、非貫
通穴12,13の内側面および底面をそれぞれ電極1
5,16で覆った構成である。 【0017】上記構成の誘電体フィルタについて、以下
その特性について説明する。 成形体11の上面から下面に向けて設けた非貫通穴12
と、下面から上面に向けて設けた非貫通穴13が誘電体
19を挟んで形成されており、非貫通穴12,13の内
側面および底面がそれぞれ電極15,16で覆われ、そ
れぞれ独立した共振器を形成する。 【0018】このとき電極15と入力電極17間、電極
16と出力電極18間、また電極15,16が誘電体1
9を介して結合容量を生じて、それぞれλ/2型の共振
器となり、2段の誘電体フィルタを形成する。 【0019】この結果、2段の誘電体フィルタを形成し
つつ、フィルタの特性は主として2つの非貫通穴12,
13の互いの底面の距離によって決まるため、誘電体の
焼成時の体積収縮の影響を受けにくく、歩留まりのよい
誘電体フィルタを得ることができる。 【0020】(参考例3) 以下、本発明の第3の参考例について図面を参照しなが
ら説明する。 【0021】図3は本発明の第3の参考例における誘電
体フィルタの断面図である。 図3に示すように、この誘電体フィルタは誘電体材料か
らなる角柱状もしくは円柱状の成形体31と、この成形
体31の上面から下面に向けて設けた非貫通穴32と、
下面から上面に向けて設けた非貫通穴33と、成形体3
1の外周面を導体で被覆してなるアース電極34と、ア
ース電極34の一部を除去して設けた入力電極、および
出力電極とからなり、非貫通穴32,33の内側面をそ
れぞれ電極35,36で覆った構成である。このとき、
非貫通穴32,33の底面29,30には導体が設けら
れていない。 【0022】上記構成の誘電体フィルタについて、以下
その特性について説明する。成形体31の上面から下面
に向けて設けた非貫通穴32と、下面から上面に向けて
設けた非貫通穴33が誘電体39を挟んで形成されてお
り、非貫通穴32,33の内側面がそれぞれ電極35,
36で覆われ、それぞれ独立した共振器を形成する。こ
のとき電極35と入力電極間、電極36と出力電極間、
また電極35,36が誘電体39を介して結合容量を生
じてそれぞれλ/4型の共振器となり、2段の誘電体フ
ィルタを構成する。 【0023】この結果、2段の誘電体フィルタを形成し
つつ、フィルタの特性は主として2つの非貫通穴32,
33の互いの底面の距離によって決まるため、誘電体の
焼成時の体積収縮の影響を受けにくく、歩留まりのよい
誘電体フィルタを得ることができる。 【0024】(参考例4) 以下、本発明の第4の参考例について図面を参照しなが
ら説明する。 【0025】図4は本発明の第4の参考例における誘電
体フィルタの断面図である。図4に示すように、この誘
電体フィルタは誘電体材料からなる角柱状もしくは円柱
状の成形体41と、この成形体41の上面から下面に向
けて設けた非貫通穴42と、下面から上面に向けて設け
た非貫通穴43と、成形体41の外周面を上面51およ
び下面52を除いて、導体で被覆してなるアース電極4
4と、アース電極44の一部を除去して設けた入力電
極、および出力電極とからなり、非貫通穴42,43の
内側面をそれぞれ電極45,46で覆った構成である。
このとき、非貫通穴42,43の底面40,50には導
体が設けられていない。 【0026】上記構成の誘電体フィルタについて、以下
その特性について説明する。成形体41の上面から下面
に向けて設けた非貫通穴42と、下面から上面に向けて
設けた非貫通穴43が誘電体49を挟んで形成されてお
り、非貫通穴42,43の内側面がそれぞれ電極45,
46で覆われ、それぞれ独立した共振器を形成する。こ
のとき電極45と入力電極間、電極46と出力電極間、
また電極45,46が誘電体49を介して結合容量を生
じてそれぞれλ/2型の共振器となり、2段の誘電体フ
ィルタを形成する。 【0027】この結果、2段の誘電体フィルタを形成し
つつ、フィルタの特性は主として2つの非貫通穴42,
43の互いの底面の距離によって決まるため、誘電体の
焼成時の体積収縮の影響を受けにくく、歩留まりのよい
誘電体フィルタを得ることができる。 【0028】(実施例1) 以下、本発明の第1の実施例について図面を参照しなが
ら説明する。 【0029】図5(a)は本発明の第1の実施例におけ
る誘電体フィルタの斜視図、図5(b)は同断面図であ
る。 【0030】図5に示すように、本発明の誘電体フィル
タは誘電体材料からなる角柱状もしくは円柱状の成形体
61に非貫通穴62,63に対して垂直に成形体の外周
面に凹部70を設けるとともにこの成形体61の上面か
ら下面に向けて設けた非貫通穴62と、下面から上面に
向けて設けた非貫通穴63と、成形体61の外周面を導
体で被覆してなるアース電極64と、アース電極64の
一部を除去して設けた入力電極67、および出力電極6
8とからなり、非貫通穴62,63の内側面および底面
をそれぞれ電極65,66で覆った構成である。 【0031】上記構成の誘電体フィルタについて、以下
その特性について説明する。成形体61の上面から下面
に向けて設けた非貫通穴62と、下面から上面に向けて
設けた非貫通穴63が誘電体69を挟んで形成されてお
り、非貫通穴62,63の内側面および底面がそれぞれ
電極65,66で覆われ、それぞれ独立した共振器を形
成する。このとき電極65と入力電極67間、電極66
と出力電極68間、また電極65,66が誘電体69を
介して結合容量を生じてそれぞれλ/4型の共振器とな
り、2段の誘電体フィルタを形成する。 【0032】この結果、2段の誘電体フィルタを形成し
つつ、フィルタの特性は主として2つの非貫通穴62,
63の互いの底面の距離によって決まるため、誘電体の
焼成時の体積収縮の影響を受けにくく、歩留まりのよい
誘電体フィルタを得ることができる。 【0033】また成形体の外周面に設けた凹部70の深
さと幅を変えることにより必要なフィルタ特性を容易に
実現することができる。 【0034】 【発明の効果】以上のように本発明の誘電体フィルタ
は、誘電体材料からなる成形体と、前記成形体上面から
下面に向けて設けた第1の非貫通穴と、前記第1の非貫
通穴の底面と対向する底面を有する下面から上面に向け
て設けた第2の非貫通穴と、前記成形体の外周面を導体
で被覆してなるアース電極と、前記アース電極の一部を
除去して設けた入力電極および出力電極とからなり、前
記第1,第2の非貫通穴の内側面または内側面および底
面に導体を被覆して電極を設け、前記第1,第2の非貫
通穴に対して垂直に成形体の外周面に凹部を設けたもの
であるので、フィルタの特性は主として2つの非貫通穴
の互いの底面の距離によって決まり、誘電体の焼成時の
体積収縮の影響を受けにくく、歩留まりのよい誘電体フ
ィルタを得ることができるというものである。
誘電体フィルタに関するものである。 【0002】 【従来の技術】以下、従来の誘電体フィルタについて図
面を参照しながら説明する。図6は、従来の誘電体フィ
ルタの斜視図であり、特開平4−103202号公報記
載のものである。 【0003】図6に示すように、従来の誘電体フィルタ
は誘電体材料からなる成形体81と、この成形体81の
一端面から他端面に向かって設けた2つの非貫通穴82
と、この成形体81の外周面を導体で被覆してなるアー
ス電極85とを有している。また、成形体81の側面に
は、アース電極85の一部を除去して、入出力電極83
を設けるとともに、非貫通穴82に対向する他端面に
は、帯域調整用の非貫通穴84を設けている。さらに、
2つの非貫通穴の内周面には、導体を被覆してなる内周
電極86を備えるとともに、帯域調整用の非貫通穴84
の内周面には、導体を被覆してなる帯域調整用電極87
を備えた構成である。 【0004】この構成により、成形体を焼成する前に、
帯域調整用の非貫通穴84を設けるので、誘電体フィル
タの帯域を考慮して非貫通穴84の深さを変化させれ
ば、非貫通穴82間の結合度合いを調整することがで
き、所望の誘電体フィルタの帯域特性を得ることができ
る。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記構成では、フィル
タの帯域は非貫通穴82間の距離と帯域調整の非貫通穴
84の深さへの依存度が大きい。しかし、通常、成形体
81は、焼成することにより形成されるため、焼成時に
体積収縮を生じて、非貫通穴82間の距離と非貫通穴8
4の深さが変化してしまい、焼成前に調整したフィルタ
の帯域がずれて、誘電体フィルタの歩留まり悪化を生じ
るという問題点を有していた。 【0006】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、誘電体の焼成時の体積収縮の影響を軽減し、歩留
まりのよい誘電体フィルタを提供することを目的とす
る。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の誘電体フィルタでは、誘電体材料からなる
成形体と、前記成形体上面から下面に向けて設けた第1
の非貫通穴と、前記第1の非貫通穴の底面と対向する底
面を有する下面から上面に向けて設けた第2の非貫通穴
と、前記成形体の外周面を導体で被覆してなるアース電
極と、前記アース電極の一部を除去して設けた入力電極
および出力電極とからなり、前記第1,第2の非貫通穴
の内側面または内側面および底面に導体を被覆して電極
を設け、前記第1,第2の非貫通穴に対して垂直に成形
体の外周面に凹部を設けたものである。 【0008】 【作用】上記構成により、本発明の誘電体フィルタにお
いてはフィルタの特性は、主として、2つの非貫通穴の
互いの底面の距離によって決まるため、誘電体の焼成時
の体積収縮の影響を受けにくく、歩留まりのよい誘電体
フィルタを得ることができる。 【0009】 【実施例】(参考例1) 以下本発明の第1の参考例について図面を参照しながら
説明する。 【0010】図1(a)は本発明の第1の参考例におけ
る誘電体フィルタの斜視図、図1(b)は同断面図であ
る。 【0011】図1(a),(b)に示すように、この誘
電体フィルタは誘電体材料からなる角柱状もしくは円柱
状の成形体1と、この成形体1の上面から下面に向けて
設けた非貫通穴2と、下面から上面に向けて設けた非貫
通穴3と、成形体の外周面を導体で被覆してなるアース
電極4と、アース電極4の一部を除去して設けた入力電
極7および出力電極8とからなり、非貫通穴2,3の内
側面および底面をそれぞれ電極5,6で覆った構成であ
る。 【0012】上記構成の誘電体フィルタについて、以下
その特性について説明する。 成形体1の上面から下面に向けて設けた非貫通穴2と、
下面から上面に向けて設けた非貫通穴3が誘電体9を挟
んで形成されており、非貫通穴2,3の内側面および底
面がそれぞれ電極5,6で覆われ、それぞれ独立した共
振器を形成する。このとき電極5と入力電極7間、電極
6と出力電極8間、また電極5,6が誘電体9を介して
結合容量を生じて、それぞれλ/4型の共振器となり、
2段の誘電体フィルタを形成する。 【0013】この結果、2段の誘電体フィルタを形成し
つつ、フィルタの特性は主として2つの非貫通穴2,3
の互いの底面の距離によって決まるため、誘電体の焼成
時の体積収縮の影響を受けにくく、歩留まりのよい誘電
体フィルタを得ることができる。 【0014】(参考例2) 以下、本発明の第2の参考例について図面を参照しなが
ら説明する。 【0015】図2(a)は本発明の第2の参考例におけ
る誘電体フィルタの斜視図、図2(b)は同断面図であ
る。 【0016】図2(a),(b)に示すように、この誘
電体フィルタは誘電体材料からなる角柱状もしくは円柱
状の成形体11と、この成形体11の上面21から下面
20に向けて設けた非貫通穴12と、下面20から上面
21に向けて設けた非貫通穴13と、成形体11の上面
21および下面20を除く外周面を導体で被覆してなる
アース電極14と、アース電極14の一部を除去して設
けた入力電極17および出力電極18とからなり、非貫
通穴12,13の内側面および底面をそれぞれ電極1
5,16で覆った構成である。 【0017】上記構成の誘電体フィルタについて、以下
その特性について説明する。 成形体11の上面から下面に向けて設けた非貫通穴12
と、下面から上面に向けて設けた非貫通穴13が誘電体
19を挟んで形成されており、非貫通穴12,13の内
側面および底面がそれぞれ電極15,16で覆われ、そ
れぞれ独立した共振器を形成する。 【0018】このとき電極15と入力電極17間、電極
16と出力電極18間、また電極15,16が誘電体1
9を介して結合容量を生じて、それぞれλ/2型の共振
器となり、2段の誘電体フィルタを形成する。 【0019】この結果、2段の誘電体フィルタを形成し
つつ、フィルタの特性は主として2つの非貫通穴12,
13の互いの底面の距離によって決まるため、誘電体の
焼成時の体積収縮の影響を受けにくく、歩留まりのよい
誘電体フィルタを得ることができる。 【0020】(参考例3) 以下、本発明の第3の参考例について図面を参照しなが
ら説明する。 【0021】図3は本発明の第3の参考例における誘電
体フィルタの断面図である。 図3に示すように、この誘電体フィルタは誘電体材料か
らなる角柱状もしくは円柱状の成形体31と、この成形
体31の上面から下面に向けて設けた非貫通穴32と、
下面から上面に向けて設けた非貫通穴33と、成形体3
1の外周面を導体で被覆してなるアース電極34と、ア
ース電極34の一部を除去して設けた入力電極、および
出力電極とからなり、非貫通穴32,33の内側面をそ
れぞれ電極35,36で覆った構成である。このとき、
非貫通穴32,33の底面29,30には導体が設けら
れていない。 【0022】上記構成の誘電体フィルタについて、以下
その特性について説明する。成形体31の上面から下面
に向けて設けた非貫通穴32と、下面から上面に向けて
設けた非貫通穴33が誘電体39を挟んで形成されてお
り、非貫通穴32,33の内側面がそれぞれ電極35,
36で覆われ、それぞれ独立した共振器を形成する。こ
のとき電極35と入力電極間、電極36と出力電極間、
また電極35,36が誘電体39を介して結合容量を生
じてそれぞれλ/4型の共振器となり、2段の誘電体フ
ィルタを構成する。 【0023】この結果、2段の誘電体フィルタを形成し
つつ、フィルタの特性は主として2つの非貫通穴32,
33の互いの底面の距離によって決まるため、誘電体の
焼成時の体積収縮の影響を受けにくく、歩留まりのよい
誘電体フィルタを得ることができる。 【0024】(参考例4) 以下、本発明の第4の参考例について図面を参照しなが
ら説明する。 【0025】図4は本発明の第4の参考例における誘電
体フィルタの断面図である。図4に示すように、この誘
電体フィルタは誘電体材料からなる角柱状もしくは円柱
状の成形体41と、この成形体41の上面から下面に向
けて設けた非貫通穴42と、下面から上面に向けて設け
た非貫通穴43と、成形体41の外周面を上面51およ
び下面52を除いて、導体で被覆してなるアース電極4
4と、アース電極44の一部を除去して設けた入力電
極、および出力電極とからなり、非貫通穴42,43の
内側面をそれぞれ電極45,46で覆った構成である。
このとき、非貫通穴42,43の底面40,50には導
体が設けられていない。 【0026】上記構成の誘電体フィルタについて、以下
その特性について説明する。成形体41の上面から下面
に向けて設けた非貫通穴42と、下面から上面に向けて
設けた非貫通穴43が誘電体49を挟んで形成されてお
り、非貫通穴42,43の内側面がそれぞれ電極45,
46で覆われ、それぞれ独立した共振器を形成する。こ
のとき電極45と入力電極間、電極46と出力電極間、
また電極45,46が誘電体49を介して結合容量を生
じてそれぞれλ/2型の共振器となり、2段の誘電体フ
ィルタを形成する。 【0027】この結果、2段の誘電体フィルタを形成し
つつ、フィルタの特性は主として2つの非貫通穴42,
43の互いの底面の距離によって決まるため、誘電体の
焼成時の体積収縮の影響を受けにくく、歩留まりのよい
誘電体フィルタを得ることができる。 【0028】(実施例1) 以下、本発明の第1の実施例について図面を参照しなが
ら説明する。 【0029】図5(a)は本発明の第1の実施例におけ
る誘電体フィルタの斜視図、図5(b)は同断面図であ
る。 【0030】図5に示すように、本発明の誘電体フィル
タは誘電体材料からなる角柱状もしくは円柱状の成形体
61に非貫通穴62,63に対して垂直に成形体の外周
面に凹部70を設けるとともにこの成形体61の上面か
ら下面に向けて設けた非貫通穴62と、下面から上面に
向けて設けた非貫通穴63と、成形体61の外周面を導
体で被覆してなるアース電極64と、アース電極64の
一部を除去して設けた入力電極67、および出力電極6
8とからなり、非貫通穴62,63の内側面および底面
をそれぞれ電極65,66で覆った構成である。 【0031】上記構成の誘電体フィルタについて、以下
その特性について説明する。成形体61の上面から下面
に向けて設けた非貫通穴62と、下面から上面に向けて
設けた非貫通穴63が誘電体69を挟んで形成されてお
り、非貫通穴62,63の内側面および底面がそれぞれ
電極65,66で覆われ、それぞれ独立した共振器を形
成する。このとき電極65と入力電極67間、電極66
と出力電極68間、また電極65,66が誘電体69を
介して結合容量を生じてそれぞれλ/4型の共振器とな
り、2段の誘電体フィルタを形成する。 【0032】この結果、2段の誘電体フィルタを形成し
つつ、フィルタの特性は主として2つの非貫通穴62,
63の互いの底面の距離によって決まるため、誘電体の
焼成時の体積収縮の影響を受けにくく、歩留まりのよい
誘電体フィルタを得ることができる。 【0033】また成形体の外周面に設けた凹部70の深
さと幅を変えることにより必要なフィルタ特性を容易に
実現することができる。 【0034】 【発明の効果】以上のように本発明の誘電体フィルタ
は、誘電体材料からなる成形体と、前記成形体上面から
下面に向けて設けた第1の非貫通穴と、前記第1の非貫
通穴の底面と対向する底面を有する下面から上面に向け
て設けた第2の非貫通穴と、前記成形体の外周面を導体
で被覆してなるアース電極と、前記アース電極の一部を
除去して設けた入力電極および出力電極とからなり、前
記第1,第2の非貫通穴の内側面または内側面および底
面に導体を被覆して電極を設け、前記第1,第2の非貫
通穴に対して垂直に成形体の外周面に凹部を設けたもの
であるので、フィルタの特性は主として2つの非貫通穴
の互いの底面の距離によって決まり、誘電体の焼成時の
体積収縮の影響を受けにくく、歩留まりのよい誘電体フ
ィルタを得ることができるというものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の第1の参考例における誘電体フ
ィルタの斜視図(b)同誘電体フィルタの断面図 【図2】(a)本発明の第2の参考例における誘電体フ
ィルタの斜視図(b)同誘電体フィルタの断面図 【図3】本発明の第3の参考例における誘電体フィルタ
の断面図 【図4】本発明の第4の参考例における誘電体フィルタ
の断面図 【図5】(a)本発明の第1の実施例における誘電体フ
ィルタの斜視図(b)同誘電体フィルタの断面図 【図6】従来の実施例における誘電体フィルタの斜視図 【符号の説明】61 成形体62 非貫通穴63 非貫通穴64 アース電極65 電極66 電極67 入力電極68 出力電極69 誘電体70 凹部
ィルタの斜視図(b)同誘電体フィルタの断面図 【図2】(a)本発明の第2の参考例における誘電体フ
ィルタの斜視図(b)同誘電体フィルタの断面図 【図3】本発明の第3の参考例における誘電体フィルタ
の断面図 【図4】本発明の第4の参考例における誘電体フィルタ
の断面図 【図5】(a)本発明の第1の実施例における誘電体フ
ィルタの斜視図(b)同誘電体フィルタの断面図 【図6】従来の実施例における誘電体フィルタの斜視図 【符号の説明】61 成形体62 非貫通穴63 非貫通穴64 アース電極65 電極66 電極67 入力電極68 出力電極69 誘電体70 凹部
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フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平7−231203(JP,A)
実開 昭61−199902(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01P 1/202
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 誘電体材料からなる成形体と、前記成形
体上面から下面に向けて設けた第1の非貫通穴と、前記
第1の非貫通穴の底面と対向する底面を有する下面から
上面に向けて設けた第2の非貫通穴と、前記成形体の外
周面を導体で被覆してなるアース電極と、前記アース電
極の一部を除去して設けた入力電極および出力電極とか
らなり、前記第1,第2の非貫通穴の内側面または内側
面および底面に導体を被覆して電極を設け、前記第1,
第2の非貫通穴に対して垂直に成形体の外周面に凹部を
設けた誘電体フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24601394A JP3475514B2 (ja) | 1994-10-12 | 1994-10-12 | 誘電体フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24601394A JP3475514B2 (ja) | 1994-10-12 | 1994-10-12 | 誘電体フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08111601A JPH08111601A (ja) | 1996-04-30 |
JP3475514B2 true JP3475514B2 (ja) | 2003-12-08 |
Family
ID=17142167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24601394A Expired - Fee Related JP3475514B2 (ja) | 1994-10-12 | 1994-10-12 | 誘電体フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3475514B2 (ja) |
-
1994
- 1994-10-12 JP JP24601394A patent/JP3475514B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08111601A (ja) | 1996-04-30 |
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