JP3142328B2 - 誘電体共振器の特性調整方法 - Google Patents
誘電体共振器の特性調整方法Info
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Description
形成され、誘電体の外面に外導体が形成されてなる誘電
体共振器の特性調整方法に関する。
し、誘電体ブロックの外面にアース電極を形成した誘電
体共振器や、一方の主面にストリップラインを形成し、
他方の主面にアース電極を形成した誘電体基板を用い
て、ストリップライン同士を対向させた所謂トリプレー
ト型の誘電体共振器が、例えばマイクロ波帯における帯
域通過フィルタなどとして用いられている。
器の構造を図1、図2、図10および図11に示す。図
1は分解斜視図である。図1において1a,1bはそれ
ぞれ誘電体基板である。誘電体基板1a,1bにはそれ
ぞれ断面半円形の2条の溝を形成するとともに、その内
面に内導体2a,3aおよび2b,3bを形成してい
る。また、誘電体基板1aの内導体形成面に対向する主
面および4側面に外導体4aを設け、同様に誘電体基板
1bの内導体形成面に対向する主面および4側面に外導
体4bを形成している。この2枚の誘電体基板を、内導
体同士を対向させて接合することによって、図2に示す
ようなトリプレート型誘電体共振器を構成する。図2に
おいて5,6は、それぞれその内面に内導体が形成され
ている内導体形成孔である。図10は図2における内導
体形成孔6を通る垂直断面図である。このように構成し
たトリプレート型誘電体共振器において、内導体の一部
に開放部を設けるとともに、共振周波数や結合度の調整
を行うために、内導体形成孔6の一方の開口部付近の電
極を削除する。図11は削除後の状態を示す断面図であ
る。図11においてAで示すように、内導体形成孔の開
口部付近の内導体を削除することによって、その部分を
開放部とする。この開放部に形成される内導体と外導体
間の容量(先端容量)は内導体および誘電体の削除量に
よって変化するため、内導体および誘電体の削除量によ
って共振周波数および隣接する共振器間の結合度を設定
することができる。このようにしてλ/4の2段のトリ
プレート型誘電体共振器を構成している。
したように、開口部付近の内導体を削除して、内導体に
開放部を形成した従来の誘電体共振器においては、形成
すべき開放部が大きくなるほど導体の削除(以下トリミ
ングと言う。)がやりにくくなる。すなわち、開口部か
ら奥に入るほど、内導体の微量の削除による微調整が困
難となる。仮に内導体を削り過ぎると、開放部に形成さ
れる先端容量が小さくなり、共振周波数が高くなって所
期の特性が得られず、その結果、良品率も低下するとい
う問題があった。この発明の他の目的は、所定の共振器
特性を容易かつ高精度に調整可能とし、また良品率を向
上させる誘電体共振器の特性調整方法を提供することに
ある。
る誘電体共振器の特性調整方法は、それぞれ内面に内導
体を形成した複数の内導体形成孔を誘電体に設け、この
誘電体の前記内導体形成孔の両端の開口面およびその両
端の開口面をつなぐ四側面に外導体を形成してなる誘電
体共振器の特性調整方法であって、 前記内導体形成孔の少なくとも一方の開口面付近の内導
体形成孔の内径一定部分において、内導体の一部を削除
することによって開放部を形成するとともに、共振器特
性の粗調整を行い、前記開放部付近の開口面の外導体を
部分的に削除して当該開放部に生じる先端容量を変化さ
せることにより共振器特性の微調整を行うことを特徴と
する。
特性調整方法は、それぞれ内面に内導体を形成した複数
の内導体形成孔を誘電体に設け、この誘電体の前記内導
体形成孔の両端の開口面およびその両端の開口面をつな
ぐ四側面に外導体を形成してなる誘電体共振器の特性調
整方法であって、 前記内導体形成孔の少なくとも一方の開口面付近の内導
体形成孔の内径一定部分において、内導体の一部を削除
することによって開放部を形成するとともに共振器特性
の粗調整を行い、前記開放部に露出する誘電体を部分的
に削除することによって共振器特性の微調整を行い、さ
らに前記開放部付近の開口面の外導体を部分的に削除し
て当該開放部に生じる先端容量を変化させることにより
共振器特性の微調整を行うことを特徴とする。
は、内導体形成孔の少なくとも一方の開口面付近の内導
体形成孔の内径一定部分において、内導体の一部の削除
によって開放部が形成されるとともに、共振器特性の粗
調整が行われ、この開放部付近の開口面の外導体の部分
的な削除による当該開放部に生じる先端容量の変化によ
り共振器特性の微調整が行われる。
部を形成することによって、先端容量が形成され、内導
体の軸長と先端容量によって主として共振周波数が定ま
り、また先端容量によって隣接する共振器間の結合量が
主として定まる。開放部に露出する誘電体を部分的に削
除することによって先端容量が僅かに変化する。したが
って開放部における誘電体の部分的削除によって共振器
特性が微調整される。これにより内導体の削り過ぎによ
って共振周波数が規格範囲外となることもなく、所定の
共振器特性を容易かつ高精度に調整することができ、特
性の揃った誘電体共振器が得られる。しかも、誘電体の
全面を外導体で覆っているので、RFリークを防止する
ことができる。
方法では、内導体形成孔の少なくとも一方の開口面付近
の内導体形成孔の内径一定部分において、内導体の一部
の削除によって開放部が形成されるとともに共振器特性
の粗調整が行われ、この開放部に露出する誘電体の部分
的な削除によって共振器特性の微調整が行われる。
部分的に削除することによって、開放端の容量が低下
し、これによって主として共振周波数が上昇する。外導
体の削除量に対する共振器特性の変化量は小さいため共
振器特性を容易に微調整することができる。しかも、開
放部付近の開口面に形成されている外導体を部分的に削
除するものであるため、開放部の形成と共振器特性の微
調整のための外導体の削除を同一方向から行うことがで
き、作業性が高い。
に示した2枚の誘電体基板を重ね合わせて構成したもの
を加工して作成する。すなわち図1において誘電体基板
1a,1bの一方の主面にはそれぞれ断面半円形状の2
条の溝を形成するとともに、その内面に内導体2a,3
a,2b,3bをそれぞれ形成している。また、誘電体
基板1aの内導体形成面に対向する主面および四側面に
は外導体4aを設け、誘電体基板1bの内導体形成面に
対向する主面および四側面には外導体4bを設けてい
る。この構造により、誘電体の全面が外導体で覆われ、
RFリークが防止できる。なお、誘電体基板1a側の外
導体4aの形成領域内の一部に信号入出力電極7,8を
形成している。このように各部に電極を形成した2枚の
誘電体基板1a,1bを、図2に示したように内導体同
士を対向させて接合する。
形成した断面円形の複数の内導体形成孔5,6を有し、
誘電体の内導体形成孔の両端の開口面およびその両端の
開口面をつなぐ四側面に外導体を形成してなる特性調整
前の誘電体共振器を得る。
る断面図である。ただし、図の煩雑化を避けるため、誘
電体基板の接合面の線は省略している(以降の説明で参
照する断面図についても同様である。)。
ともに、共振器特性を調整した例である。同図において
Aは内導体の削除部であり、9に示すような形状の砥石
を取りつけたリューター等の研削工具を用いて加工す
る。このようにして内導体の一部を削除することによっ
て、その削除部を開放部とする。また、同図においてB
は開放部に露出した誘電体をさらに削除した箇所であ
る。既に露出した誘電体部分を部分的に削除すれば開放
部の先端容量は僅かに低下する。このようにAで示す内
導体の軸方向の削除量によって粗調整を行い、Bで示す
誘電体の部分削除によって微調整することができる。
路図である。図9においてR1は内導体2a,2bによ
る共振器、R2は内導体3a,3bによる共振器であ
る。Csはそれぞれの内導体の開放部に形成される先端
容量である。また、Ceは信号入出力電極7,8と内導
体の開放部との間に形成される外部結合容量である。
である。その特性調整前の基本的な構造は図1および図
2に示したものと同様である。図5においてAは内導体
形成孔の一方の開口面付近において、内導体の一部を削
除して形成した開放部である。B,Cは開放部付近の開
口面の外導体を部分的に削除した箇所である。このよう
に開放部付近の開口面の外導体を部分削除することによ
って、開放端付近の容量成分を減少させ、これによって
共振周波数を上昇させることができる。また、同時に先
端容量Csを減少させて、これによって共振器間の結合
量を調整することができる。開放面における外導体の削
除方法としては、図5において9で示すような形状の砥
石を取り付けたリューターを用いてもよく、また、内導
体3a,3bの一部を削除する際に用いた砥石をそのま
ま用いてもよい。また、開口面の外導体を削除する際、
Bで示すように外導体とともに誘電体を削除し、その深
さによって微調整することができる。
である。その特性調整前の基本的な構造は図1および図
2に示したものと同様である。図6においてAは内導体
形成孔の一方の開口面付近の導体を削除してなる開放部
である。また、B,Cは開放部を形成した開口面とは反
対側の開口面において、外導体を部分的に削除した箇所
である。このように短絡端において外導体を部分削除す
ることによって誘導成分が増し、共振周波数を低下させ
ることができる。たとえばAで示す開放部を形成するた
めに内導体の部分削除を行う際、削り過ぎにより共振周
波数が規格外となった場合に、B,Cに示すように短絡
端側の外導体を部分削除することによって共振周波数を
低下させ、規格範囲内に収めることができる。
である。その特性調整前の基本的な構造は図1および図
2に示したものと同様である。この例は、いわば図4に
示した第1の実施例と図5に示した第2の実施例を組み
合わせたものである。図7においてAは内導体形成孔の
一方の開口面付近において、内導体の削除によって形成
した開放部である。同図に示すように内導体の削除によ
って露出した誘電体部分をさらに削除することによって
共振器特性の粗調整および微調整を行っている。また、
図7においてBは開放部付近の開口面の外導体を部分削
除した箇所である。このようにして開放部における内導
体および誘電体の削除による特性調整の後、開口面の外
導体の部分削除によって共振器特性をさらに微調整する
ことができる。
である。その特性調整前の基本的な構造は図1および図
2に示したものと同様である。図8においてAは内導体
形成孔の一方の開口面付近において、内導体の削除によ
って形成した開放部である。同図に示すように内導体の
削除によって露出した誘電体部分をさらに削除すること
によって共振器特性の粗調整および微調整を行ってい
る。またBは開放部付近の開口面とは反対面の開口面に
おいて外導体を部分削除した箇所である。このように開
放部における共振器特性の粗調整および微調整の後、た
とえば共振周波数が規格範囲より高くなった場合、Bで
示すように短絡端における外導体の部分削除によって共
振周波数を僅かに低下させ、これによって共振器特性を
高精度に調整することができる。
段の誘電体共振器を例としたが、インターディジタル型
でも同様に適用することができる。また、実施例では2
枚の誘電体基板を重ね合わせた誘電体共振器を例とした
が、単一の誘電体ブロックに内導体形成孔を設けた一体
型誘電体共振器についても同様に適用することができ
る。
の特性調整方法によれば、内導体形成孔の開口面付近に
おいて、内導体の一部が削除されることによって開放部
の形成とともに共振器特性の粗調整が行われ、さらに開
放部の誘電体の部分削除によって共振器特性の微調整が
行われる。そのため内導体の削り過ぎにより共振周波数
が大幅にずれることなく、共振器特性を容易かつ高精度
に調整することができ、特性の揃った高性能な誘電体共
振器が得られる。しかも、誘電体の全面を外導体で覆っ
ているので、RFリークを防止することもできる。
法によれば、開放部付近の開口面の外導体を部分削除す
ることによって共振器特性を微調整することができるた
め、内導体の一部を削除して開放部を形成する際、削り
過ぎによる問題が解消される。さらに、開放面を形成す
るのと同一面側から開口面の外導体を部分削除するた
め、作業性が向上する。
前の誘電体共振器の分解斜視図である。
前の誘電体共振器の斜視図である。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
である。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】それぞれ内面に内導体を形成した複数の内
導体形成孔を誘電体に設け、この誘電体の前記内導体形
成孔の両端の開口面およびその両端の開口面をつなぐ四
側面に外導体を形成してなる誘電体共振器の特性調整方
法であって、 前記内導体形成孔の少なくとも一方の開口面付近の内導
体形成孔の内径一定部分において、内導体の一部を削除
することによって開放部を形成するとともに、共振器特
性の粗調整を行い、前記開放部付近の開口面の外導体を
部分的に削除して当該開放部に生じる先端容量を変化さ
せることにより共振器特性の微調整を行うことを特徴と
する誘電体共振器の特性調整方法。 - 【請求項2】それぞれ内面に内導体を形成した複数の内
導体形成孔を誘電体に設け、この誘電体の前記内導体形
成孔の両端の開口面およびその両端の開口面をつなぐ四
側面に外導体を形成してなる誘電体共振器の特性調整方
法であって、 前記内導体形成孔の少なくとも一方の開口面付近の内導
体形成孔の内径一定部分において、内導体の一部を削除
することによって開放部を形成するとともに共振器特性
の粗調整を行い、前記開放部に露出する誘電体を部分的
に削除することによって共振器特性の微調整を行い、さ
らに前記開放部付近の開口面の外導体を部分的に削除し
て当該開放部に生じる先端容量を変化させることにより
共振器特性の微調整を行うことを特徴とする誘電体共振
器の特性調整方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03301848A JP3142328B2 (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 誘電体共振器の特性調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03301848A JP3142328B2 (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 誘電体共振器の特性調整方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05145301A JPH05145301A (ja) | 1993-06-11 |
JP3142328B2 true JP3142328B2 (ja) | 2001-03-07 |
Family
ID=17901890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03301848A Expired - Lifetime JP3142328B2 (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 誘電体共振器の特性調整方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3142328B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3254866B2 (ja) * | 1993-12-21 | 2002-02-12 | 株式会社村田製作所 | 誘電体共振器およびその製造方法 |
-
1991
- 1991-11-18 JP JP03301848A patent/JP3142328B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05145301A (ja) | 1993-06-11 |
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