JP3614710B2 - 誘電体フィルタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体フィルタの構造に係るもので、特に、その共振器間に容量を付加して所望の特性を得るための導体パターンの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
UHF帯からマイクロ波帯といった高周波領域において各種の誘電体フィルタが用いられている。その中でも、貫通孔を具えてその内部に内導体が形成され、外周面に外導体が形成されたTEM共振器を組み合わせた誘電体フィルタが多く用いられている。個別の共振器を接続して構成するものと、誘電体のブロックに一体化されたものとがある。
【0003】
それらの誘電体フィルタにおいては、入出力の結合容量を入出力段の共振器の内導体との間で形成しなければならない。この結合容量を得る手段として、コンデンサを接続したり、コンデンサを形成した誘電体基板を用いる方法がある。また、誘電体を被覆した金属棒を内導体の形成された貫通孔内に挿入したり、内導体の近傍の誘電体に設けた孔に金属棒を挿入したり、外周面に外導体と別の金属皮膜を形成したりする方法がある。
【0004】
誘電体フィルタの分野でも、小型化、薄型化の要求があり、また、周波数帯の上昇にしたがって波長が短くなるため寸法も小さくしなければならない。それに伴って入出力結合容量を得ることも難しくなる。そこで、特開平6−125204号において二枚の誘電体基板を貼り合わせ、その貼り合わせた面に導体パターンを形成して、インピーダンス整合点に直接入出力用の導体パターンを接続する誘電体フィルタが提案されている。また、張り合わせた面に導体パターンを形成して共振器間の結合を調整して帯域通過特性を調整することも試みられている。
【0005】
図3は、その誘電体フィルタの一例の組立前の平面図である。2本の平行な凹溝24を具えた第一の誘電体基板21の凹溝のある面に貼り合わせる平板の第2の誘電体基板22を示したものである。入出力端子と接続される導体パターン26がインピーダンス整合点から引き出される。これと凹溝を有する誘電体基板21を接合するによって、2本の平行な貫通孔を具えた誘電体ブロックが形成される。
【0006】
図4は接着後に導体膜を形成した誘電体フィルタを示す斜視図である。誘電体基板が接着されてなる誘電体ブロックに貫通孔25が形成された構造となっている。この貫通孔25内には内導体が形成され、その貫通孔25の伸びる方向に平行な外周面には外導体27が形成される。外導体に囲まれた端子電極28が形成され、図3に示した導体パターン26と接続される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように共振器を一体に形成した誘電体フィルタの帯域通過特性を調整するために、誘電体基板の接合面等に導体パターンを形成してインダクタンスや容量を付加することが考えられている。これらの導体パターンによって容量を付加すると、通過帯域の低域側あるいは高域側に減衰極を形成することができる。
【0008】
容量を十分に得るためには、導体パターンの寸法を十分に大きくする必要がある。しかし、接合面の狭い範囲に形成することが難しく、設計が大きく制約されることになる。また、導体パターンの接続や結合を確実に行う必要がある。本発明は、容量の形成を導体パターンを用いずに実現できる、小型で製造容易な誘電体フィルタを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、接合する基板の誘電率を変えることによって、上記の課題を解決するものである。
【0010】
すなわち、2枚の誘電体基板が接合されて複数の共振器が一体に形成された誘電体フィルタにおいて、
直線的に伸びる複数の平行な凹溝を具えた第1の誘電体基板の凹溝のある表面上に、第1の誘電体基板よりも誘電率の高い平板の第二の誘電体基板が接合されて複数の貫通孔が形成された誘電体ブロックが形成され、
貫通孔内の表面に内導体が形成され、
第一の誘電体基板と第二の誘電体基板の接合面に対向するそれぞれの表面と、凹溝の伸びる方向に平行な両端面に外導体が形成され、
貫通孔の開口する端面の一方に短絡導体が形成されたことに特徴を有するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
凹溝を具えた誘電体基板で形成される低誘電率の誘電体が共振器間に存在するので共振器間の容量性の結合は弱くなり、相対的に誘導性の結合が強くなる。しかし、平板の誘電体基板の誘電率は高いので、共振器の内導体間に容量が発生し、コンデンサで結合したのと同じ状態になる。この容量によって、共振器間がコンデンサ接続されたことになり、通過帯域のいずれかの側に減衰極を得ることができる。
【0012】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
【0013】
図1は組立後に導体膜を形成した誘電体フィルタを示す斜視図で、図4に示したものと同じ形状である。誘電体基板11、12が接着されてなる誘電体ブロックに貫通孔15が形成された構造となっている。この貫通孔15内には内導体が形成され、その貫通孔15の伸びる方向に平行な外周面には外導体17が形成される。外導体に囲まれた端子電極18が形成され、入出力結合用の導体パターンが接続される。
【0014】
本発明においては、凹溝を具えた誘電体基板11の誘電率を低く、平板の誘電体基板12の誘電率を高くしてある。例えば、凹溝を有する誘電体基板11の誘電率を20ないし30程度とし、平板の誘電体基板12の誘電率を90程度と高くしておく。これによって、電気力線が誘電体基板12に多く引き込まれ、共振器間の容量が増加する。
【0015】
本発明による誘電体フィルタの特性を図2に示す。通過帯域の高域側に減衰極が得られることが確認された。誘電率を変えると減衰極の周波数を変えることができる。
【0016】
本発明は上記の例に限られるものではなく、誘電体基板を接合する誘電体フィルタ全般に適用できる。コムライン型だけでなく、インターディジタル型にも適用できる。。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、誘電体共振器間の誘導性の結合を相対的に大きくし、更に容量を付加することによって減衰極の形成が可能となる。したがって、他の特性を損なうことなく、任意の帯域通過特性を得ることができる。
【0018】
また、導体パターンが不要になるので、小型で廉価なかつ製造容易な誘電体フィルタが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の斜視図
【図2】本発明による誘電体フィルタの特性の説明図
【図3】従来の誘電体フィルタ例の斜視図
【図4】従来の誘電体フィルタの斜視図
【符号の説明】
11、12:(第1の)誘電体基板
21、22:(第2の)誘電体基板
Claims (1)
- 2枚の誘電体基板が接合されて複数の共振器が一体に形成された誘電体フィルタにおいて、
直線的に伸びる複数の平行な凹溝を具えた第1の誘電体基板の凹溝のある表面上に、第1の誘電体基板よりも誘電率の高い平板の第二の誘電体基板が接合されて複数の貫通孔が形成された誘電体ブロックが形成され、
貫通孔内の表面に内導体が形成され、
第一の誘電体基板と第二の誘電体基板の接合面に対向するそれぞれの表面と、凹溝の伸びる方向に平行な両端面に外導体が形成され、
貫通孔の開口する端面の一方に短絡導体が形成されたことを特徴とする誘電体フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15156299A JP3614710B2 (ja) | 1999-05-31 | 1999-05-31 | 誘電体フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP15156299A JP3614710B2 (ja) | 1999-05-31 | 1999-05-31 | 誘電体フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000341006A JP2000341006A (ja) | 2000-12-08 |
JP3614710B2 true JP3614710B2 (ja) | 2005-01-26 |
Family
ID=15521254
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15156299A Expired - Lifetime JP3614710B2 (ja) | 1999-05-31 | 1999-05-31 | 誘電体フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3614710B2 (ja) |
-
1999
- 1999-05-31 JP JP15156299A patent/JP3614710B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000341006A (ja) | 2000-12-08 |
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