JP2869329B2 - 誘電体フィルタとその製造方法 - Google Patents

誘電体フィルタとその製造方法

Info

Publication number
JP2869329B2
JP2869329B2 JP6060290A JP6029094A JP2869329B2 JP 2869329 B2 JP2869329 B2 JP 2869329B2 JP 6060290 A JP6060290 A JP 6060290A JP 6029094 A JP6029094 A JP 6029094A JP 2869329 B2 JP2869329 B2 JP 2869329B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric
concave groove
conductor
dielectric substrate
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6060290A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07245514A (ja
Inventor
明司 宮下
智 三好
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toko Inc
Original Assignee
Toko Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toko Inc filed Critical Toko Inc
Priority to JP6060290A priority Critical patent/JP2869329B2/ja
Publication of JPH07245514A publication Critical patent/JPH07245514A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2869329B2 publication Critical patent/JP2869329B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘電体フィルタとその
製造方法に係るもので、小型で量産性に優れた、誘電体
基板を貼り合わせる構造の誘電体フィルタとその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波用のフィルタとして各種誘電体フ
ィルタが用いられている。貫通孔を有する誘電体に内導
体、外導体および短絡導体を形成した同軸型の誘電体共
振器を用いたものが一般的であるが、小型化のためにス
トリップラインを用いたものや積層LCタイプのもの等
も用いられている。
【0003】同軸型の誘電体共振器は成型上の問題等か
ら2mm角程度が限界となっている。また、積層LCフィ
ルタはQが小さく、所望の特性を得ることが難しい。そ
こで、発明者は小型化を実現するために、特願平4-1860
99において二枚の誘電体基板を貼り合わせる構造の誘電
体フィルタを提案した。これは、複数の凹溝を設けた誘
電体基板と平板の誘電体基板を貼り合わせ、内導体、外
導体および短絡導体を形成して、複数の誘電体共振器を
具えた誘電体フィルタとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような誘電体フ
ィルタにおいては、接着を行う際に接着剤が凹溝内に流
出してしまい、その表面に内導体が形成されるので、共
振器間の結合を安定させることが難しくなる。
【0005】また、内導体が形成される凹溝を近接させ
ると共振器間の誘導性や容量性の結合が強くなり過ぎて
しまうので、凹溝の間隔をあまり狭くすることができ
ず、小型化にも限界があった。
【0006】本発明は、このような課題を解決して、小
型でしかも安定した結合の得られる誘電体フィルタを提
供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、凹溝を具えた
誘電体基板と平板の誘電体基板を二枚ずつ組み合わせて
接着する構造および方法を採用することによって、上記
の課題を解決するものである。
【0008】すなわち、直線的に伸びる凹溝を具えた二
枚の第一の誘電体基板の凹溝のある表面上にそれぞれ平
板の第二の誘電体基板が接着され、第一の誘電体基板の
凹溝のある表面の反対側の表面同士が接着され、凹溝内
と第二の誘電体基板の凹溝に対向する表面に内導体が形
成され、第一の誘電体基板と第二の誘電体基板の凹溝の
伸びる方向に平行な外周面に外導体が形成され、凹溝が
開口する端面の一方に短絡導体を具えることに特徴を有
するものである。
【0009】また、直線的に伸びる凹溝を具えた二枚の
第一の誘電体基板の凹溝のある表面上にそれぞれ平板の
第二の誘電体基板を接着し、第一の誘電体基板の凹溝の
ある表面の反対側の表面同士を接着し、凹溝内と第二の
誘電体基板の凹溝に対向する表面に導体膜を形成して内
導体を形成し、第一の誘電体基板と第二の誘電体基板の
凹溝の伸びる方向に平行な外周面に導体膜を形成して外
導体を形成し、凹溝が開口する端面の一方に導体膜を形
成して短絡導体を形成して誘電体フィルタを製造するこ
とに特徴を有するものである。
【0010】
【作用】接着面同士が対向することがないので、安定し
た結合が得られるとともに、接着面の形状、付加する材
料等によって結合を調整することが容易となる。
【0011】また、共振器同士を近接させることも可能
となり、従来よりも面積で30%程度、体積で50%程度
と、小型化が可能となる。また、一枚の基板に多数の素
子を得るための複数の凹溝を形成して接着し、切断する
ことによって大量生産も可能となる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて説明する。
【0013】図1は、本発明の実施例を示す斜視図であ
る。誘電体フィルタ10は四枚の誘電体基板を接着して所
定の導体膜を形成したものである。凹溝の形成された二
枚の誘電体基板11、12が凹溝の形成された表面の反対側
の面で貼り合わされている。凹溝の形成された面には平
板の二枚の誘電体基板15、16がそれぞれ接着されて一体
化された誘電体ブロックが構成される。
【0014】凹溝の部分にできる貫通孔17、18内の表面
には導体膜が形成され、内導体となる。また、凹溝の伸
びる方向に平行な外周面にも導体膜が形成されて外導体
とされる。貫通孔17、18が開口する面の一方には(図示
しないが)導体膜が形成されて短絡導体が形成され、反
対側の端面は誘電体が露出する開放端面とされる。通
常、外導体の一部が除去されてその部分に端子電極19が
形成される。
【0015】図2は、本発明による誘電体フィルタの組
立前の斜視図である、凹溝13、14を具えた二枚の誘電体
基板と平板の二枚の誘電体基板25、26を貼り合わせるこ
とは前記の例と同様である。この際に凹溝の形成された
誘電体基板21、22の接着面に導体膜30を形成しておく。
この導体膜30を全面に形成すると組み立て後の二つの共
振器間の容量性の結合を最小にすることができる。した
がって、二つの共振器を近接することができる。
【0016】この導体膜30は誘電体基板21、22の両方に
設けてもよいし、片方だけに形成してもよい。また、そ
の導体膜30の一部を除去して誘電体同士を対向させると
容量性の結合を増加させることができる。この誘電体の
露出する面積、位置によって二つの共振器間の結合を調
整することができる。また、二つの露出する面積を異な
らせておくと、位置ずれによる結合状態のばらつきを防
ぐこともできる。
【0017】また、平板の誘電体基板25、26の接着面に
入出力用の導体膜29を形成しておくことができる。この
導体膜29は、インピーダンス整合点で内導体と接続する
ように形成しても、内導体との間に容量的に結合するよ
うな構造としてもよい。この導体膜29は、誘電体基板2
5、26の端面まで引出し、組み立て後に図1で示した端
子電極19と接続するとよい。
【0018】図3は、本発明の他の実施例を示す正面図
である。凹溝の形成された誘電体基板31、32を接着する
際に、その間に別の誘電体板40を介在させるようにした
ものである。この誘電体板40の厚みによって二つの共振
器間の距離を調整することができるし、誘電率を変える
ことによって二つの共振器間の実効的な距離を調節する
ことができる。これによって、二つの共振器間の結合状
態の調整が容易となる。
【0019】図4は、本発明の他の実施例を示す正面図
で、凹溝を形成した誘電体基板41、42の接着面に別の凹
溝を形成して貼り合わせたものである。この凹溝の部分
は空洞となるので誘電率を大幅に下げることができ、二
つの共振器間の結合を小さくすることができる。
【0020】図5は、本発明の製造方法を示す斜視図で
ある。複数の平行な凹溝を所定の間隔で配置した誘電体
基板51、52と平板の誘電体基板55、56を接着した後に、
凹溝の間の部分で接着面に垂直な方向に切断することに
よって、本発明による誘電体フィルタを製造するもので
ある。この方法によれば、一組の接着されたブロックか
ら多量の誘電体フィルタ用の誘電体ブロックを切り出す
ことができる。接着前に、前記のような入出力用の導体
膜、共振器間の結合を調整する導体膜を形成しておくと
よい。
【0021】なお、本発明は、三素子(誘電体共振器)
以上の誘電体フィルタにも応用できることはいうまでも
ない。また、凹溝のサイズが異なる誘電体基板を貼り合
わせてもよく、この場合には位置ずれが生じても結合状
態のばらつきを防止することができ、安定した結合状態
が得られる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、誘電体基板への凹溝の
形成のみが加工上の問題となるので、誘電体フィルタの
小型化の面で有利となる。厚さ1mmの基板に0.5mm 程度
の凹溝を形成することが可能であるので、二素子の誘電
体フィルタの断面積は3.0mm ×1.5mm 程度とすることが
できる。
【0023】また、製造工程も導体膜の形成を除けば、
誘電体基板の貼り合わせと切断のみであるので工数を低
減できるとともに、面積の大きい誘電体基板を用いれば
極めて量産性の高い誘電体フィルタの製造方法が実現で
きる。
【0024】更に、凹溝と平板の接着面が離れて位置す
るので、ガラス等の接着剤の流出による影響を受けにく
くできるので、共振器間の結合等の特性の安定した誘電
体フィルタが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す斜視図
【図2】 本発明の実施例を示す分解斜視図
【図3】 本発明の他の実施例を示す正面図
【図4】 本発明の他の実施例を示す正面図
【図5】 本発明による製造方法の一例を示す分解斜視
【符号の説明】
11、12、21、22、31、32、41、42、51、52:(凹溝を具
えた)誘電体基板 15、16、25、26、55、56:(平板の)誘電体基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−347504(JP,A) 特開 平2−94901(JP,A) 実開 昭58−123606(JP,U) 実開 平3−56204(JP,U) 実開 平4−137602(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01P 1/20 - 1/219 H01P 7/00 - 7/10 H01P 5/08 H01P 11/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線的に伸びる凹溝を具えた二枚の第一
    の誘電体基板の凹溝のある表面上にそれぞれ平板の第二
    の誘電体基板が接着され、第一の誘電体基板の凹溝のあ
    る表面の反対側の表面同士が接着され、凹溝内と第二の
    誘電体基板の凹溝に対向する表面に内導体が形成され、
    第一の誘電体基板と第二の誘電体基板の凹溝の伸びる方
    向に平行な外周面に外導体が形成され、凹溝が開口する
    端面の一方に短絡導体を具えた誘電体フィルタ。
  2. 【請求項2】 第一の誘電体基板同士の接着面の少なく
    とも一方に導体膜を具えた請求項1記載の誘電体フィル
    タ。
  3. 【請求項3】 第一の誘電体基板同士の接着面の少なく
    とも一方に導体膜を形成するとともにその導体膜の一部
    を除去して誘電体を露出させた請求項1記載の誘電体フ
    ィルタ。
  4. 【請求項4】 第一の誘電体基板同士の接着面の少なく
    とも一方に導体膜を形成するとともにその導体膜の一部
    を除去して誘電体を露出させ、それらの露出した誘電体
    を対向させた請求項1記載の誘電体フィルタ。
  5. 【請求項5】 第二の誘電体基板の接着面に入出力用導
    体パターンが形成され、それらの導体パターンが外周面
    まで引出され、外導体と絶縁された端子電極に接続され
    た請求項1記載の誘電体フィルタ。
  6. 【請求項6】 第一の誘電体基板同士を別の誘電体基板
    を介して接着した請求項1記載の誘電体フィルタ。
  7. 【請求項7】 第一の誘電体基板同士の接着面の少なく
    とも一方に凹溝が形成された請求項1記載の誘電体フィ
    ルタ。
  8. 【請求項8】 直線的に伸びる凹溝を具えた二枚の第一
    の誘電体基板の凹溝のある表面上にそれぞれ平板の第二
    の誘電体基板を接着し、第一の誘電体基板の凹溝のある
    表面の反対側の表面同士を接着し、凹溝内と第二の誘電
    体基板の凹溝に対向する表面に導体膜を形成して内導体
    を形成し、第一の誘電体基板と第二の誘電体基板の凹溝
    の伸びる方向に平行な外周面に導体膜を形成して外導体
    を形成し、凹溝が開口する端面の一方に導体膜を形成し
    て短絡導体を形成する誘電体フィルタの製造方法。
  9. 【請求項9】 直線的に伸びる複数の平行な凹溝を具え
    た二枚の第一の誘電体基板の凹溝のある表面上にそれぞ
    れ平板の第二の誘電体基板を接着し、第一の誘電体基板
    の凹溝のある表面の反対側の表面同士を接着した後に、
    前記凹溝と凹溝の中間部分を接着面に垂直な方向に切断
    して複数の誘電体ブロックを形成し、それぞれの誘電体
    ブロックの凹溝内と第二の誘電体基板の凹溝に対向する
    表面に導体膜を形成して内導体を形成し、第一の誘電体
    基板と第二の誘電体基板の凹溝の伸びる方向に平行な外
    周面に導体膜を形成して外導体を形成し、凹溝が開口す
    る端面の一方に導体膜を形成して短絡導体を形成する誘
    電体フィルタの製造方法。
JP6060290A 1994-03-04 1994-03-04 誘電体フィルタとその製造方法 Expired - Lifetime JP2869329B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6060290A JP2869329B2 (ja) 1994-03-04 1994-03-04 誘電体フィルタとその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6060290A JP2869329B2 (ja) 1994-03-04 1994-03-04 誘電体フィルタとその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07245514A JPH07245514A (ja) 1995-09-19
JP2869329B2 true JP2869329B2 (ja) 1999-03-10

Family

ID=13137888

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6060290A Expired - Lifetime JP2869329B2 (ja) 1994-03-04 1994-03-04 誘電体フィルタとその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2869329B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114927845B (zh) * 2022-06-13 2024-03-22 深圳大学 一种单腔多模介质腔体带通滤波器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07245514A (ja) 1995-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0375081B2 (ja)
JP2869329B2 (ja) 誘電体フィルタとその製造方法
JP2869331B2 (ja) 誘電体フィルタとその製造方法
JP2869333B2 (ja) 誘電体フィルタとその製造方法
JP2869332B2 (ja) 誘電体フィルタとその製造方法
JP3306137B2 (ja) 誘電体フィルタの共振周波数調整方法
JPS60152102A (ja) 分布定数型フイルタ
JPH071841Y2 (ja) 誘電体フィルタ
JP3306331B2 (ja) 誘電体フィルタ
JP2567368B2 (ja) 誘電体共振器およびフィルタ
JP2869258B2 (ja) 誘電体共振器およびフィルタの製造方法
JP2869335B2 (ja) 誘電体フィルタとその製造方法
JPH06125202A (ja) 誘電体フィルタとその通過帯域幅調整方法
JP2857078B2 (ja) 誘電体フィルタの帯域幅調整方法
JPH07249909A (ja) 誘電体フィルタとその製造方法
JP3469476B2 (ja) 誘電体フィルタ
JP2661006B2 (ja) 誘電体フィルタ
JPH05347505A (ja) 誘電体フィルタ
JP3286847B2 (ja) 誘電体共振器、誘電体フィルタ、誘電体デュプレクサおよび誘電体共振器の製造方法
JPH06140807A (ja) 誘電体フィルタ
JP2661005B2 (ja) 誘電体フィルタ
JPH09252205A (ja) 誘電体フィルタ
JP2000278002A (ja) 誘電体フィルタ
JPH0715206A (ja) 誘電体共振部品およびその製造方法
JP3475514B2 (ja) 誘電体フィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees