JPH01153086A - サフランの生長点細胞組織培養法 - Google Patents

サフランの生長点細胞組織培養法

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JPH01153086A
JPH01153086A JP62310961A JP31096187A JPH01153086A JP H01153086 A JPH01153086 A JP H01153086A JP 62310961 A JP62310961 A JP 62310961A JP 31096187 A JP31096187 A JP 31096187A JP H01153086 A JPH01153086 A JP H01153086A
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JP
Japan
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saffron
concentration
callus
medium
cells
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Pending
Application number
JP62310961A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Etani
恵谷 浩
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Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
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Publication date
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は植物生長調整物質であるオーキシン及びサイト
カイニンを栄養培地中に存在させたサフランの生長点か
らのカルス誘導及び増殖カルスの細胞培養方法に関する
[従来の技術・問題点] サフラン(学名Crocus 5ativus L、)
はアヤメ科の多年生球根植物で、ヨーロッパ原産の薬草
、香辛料であるが、真紅のめしべの柱頭に薬用成分クロ
シンを含み、強い芳香のあるのが特徴である。
その薬効は鎮静、鎮痛、通経、止血、強壮であり、生薬
として、主に婦人票に用いられている。ところが栽培あ
るいは自生しているサフランでは気候、場所、栽培条件
などによって生産性が異なると共に薬用成分クロシンを
含むめしべの柱頭は小さなものなので生産性が劣り、非
常に高価になっている。
このため、近年、植物細胞組織培養によって工業的に安
価に大量生産することが研究開発されている。具体的に
は、サフランの球根から2.4−ジクロロフェノキシ酢
酸(2,4−D )0.5 mg/ l、ゼアチン0.
3vbg/lを添加したムラシゲ−スクーグ(MS)ジ
ェランガム固形培地でカルスを誘導培養すること(伊佐
隆、小笠原健:日本植物組織培養学会主催第10回植物
組織培養シンポジウム講演要旨集、1987、第147
頁)、サフランの幼めしべあるいは幼子房からめしべ様
新生器官を分化誘導すること(佐野孝之輔、姫野俵太二
日本植物生理学会昭和62年度大会講演要旨集、198
7)が行なわれている。しかし、これらはまだ基礎的研
究段階であり、実用開発には至っていないのが実状であ
る。
従って、本発明の目的はサフランを季節や環境に依らず
、工業的に所望の量を所望の時に得られる方法を提供す
るにある。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明はサフランの生長点からのカルスの誘
導工程で濃度0.5〜20mg/lのカイネチン(Ki
)及び濃度5〜20mg/i’のα−ナフタリン酢酸(
NAA)を含有する寒天固形栄養培地を使用し、カルス
増殖工程及びサフラン細胞増殖工程で濃度0.5〜20
II1g/lのカイネチン(Ki)及び濃度5〜20m
g/fのα−ナフタリン酢酸(NAA)を含有する液体
栄養培地を使用することを特徴とするサフランの生長点
細胞組織培養法に係る。
[作 用] 本発明は上記のサフランの器官すなわち球根、幼めしべ
、幼子層を用いるのと違い、サフランの生長点を用いる
ことによって、クロシン含有細胞を大量に増殖培養する
ものである。
すなわち、本発明はサフラン細胞の二次代謝産物であっ
て、色素で且つ薬用成分であるクロシンを生産するため
のものであって、栄養培地に添加する植物生長調整物質
を選別することによって、サフランの生長点からカルス
を誘導し、増殖カルスの細胞培養を可能としたものであ
る。生長点からカルスを誘導したのは、クロシンはサフ
ランの花の柱頭で生産されるが、生長点が生長して柱頭
などを分化するのでクロシン生産カルスを得やすいと考
えたためである。
そこでMS培地、リンスマイヤー−スクーグの培地、ホ
ワイトの培地、ヘラ−の培地などの栄養培地に植物生長
調整物質である種々のオーキシンすなわち2.4−D、
インドール酢酸、α−ナフタリン酢酸(NAA)、イン
ドール酪酸なと、サイトカイニンすなわちアデニン、カ
イネチン(K i)、ベンジルアデニン、ゼアチン、イ
ソペンチルアデニンなどを添加してサフランの生長点か
らカルスを誘導することを検討した。その結果、濃度0
.5〜20rmg/lのKi及び濃度5〜20餉g/l
のNAAを含有する栄養培地が、サフランの生長点から
のカルス誘導及び増殖カルスの細胞培養に適しているこ
とを見出した。
本発明において、サフランの生長点からカルスを誘導し
、増殖カルスを細胞培養する操作としては、公知の方法
を採用することができ、例えば第1工程として濃度0.
5〜20mg/NのKi及び濃度5〜2On+g/lの
NAAを含有する寒天固形培地上に、滅菌処理したサフ
ランの生長点を置床し、数週間静置培養してカルスを誘
導する。第2工程は第1工程で得られたカルスを好気的
に液体培養して細胞を培地中懸濁させ、更に、増殖させ
るものである。増殖カルスを上記組成成分の液体培地に
移植し、往復振どう培養機を用いて細胞懸濁培養した後
、ファーメンタ−を用いて上記組成成分の液体培地中に
空気を通気しながら培養してクロシンを生産するサフラ
ンの細胞を増殖する。
本発明による濃度0.5〜20 mg/ 1のKi及び
濃度5〜20mg/lのNAAを含有する寒天固形培地
にサフランの生長点を置床し、静置培養すると、培養約
20日で黄土色ないし黄橙色を呈しているカルスが誘導
される。このときKi及びNAAの濃度が上述の濃度範
囲外であるとカルスを誘導せずに、小球根様物とか、芽
や根を分化誘導したり、誘導されたカルスが大きくなら
ずに枯死したりする。また、培養温度は15〜25℃が
適当であり、温度が低過ぎるとサフランの生長点が凍眠
状態となったり、カルスの誘導がなされても、その後の
細胞の増殖が遅れ、大きなカルスに生長しない0反対に
、温度が高過ぎるとサフランの生長点が褐変・枯死する
。照明は明所でも暗所でもカルスが誘導される。
カルスが誘導され、細胞が増殖したカルスを濃度0.5
〜20eg/lのKi及び濃度5〜20IIg/lのN
AAを含有する液体培地に移植し、往復振とう機やファ
ーメンタ−で数週間細胞培養すると、色素で且つ薬用成
分であるクロシンを含有する細胞が増殖する。このとき
のKi及びNAA濃度が上述の濃度範囲外であると細胞
の増殖速度が著しく遅くなる。また、培養温度は15〜
25°Cが適当であり、照明は明所でも暗所でもよい。
[実 施 例] 以下にMS培地にKi及びNAA濃度を種々変化させた
16種の培地へサフランの生長点を植え込み、カルスを
誘導し、増殖カルスの細胞培養を行なった例を説明する
アヤメ科の多年生N物であるサフラン(学名:Croc
us 5ativus L、)の球根から生長点近傍を
採取し、2時間流水で良く洗い、70%エタノール水溶
液に5秒間浸け、1%次亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸
けて20分間軽く振とうして殺菌処理した。殺菌処理後
、クリーンベンチ内で、滅菌水で3回洗浄した後、実体
m微鏡下で滅菌したビンセットとナイフを用いて大きさ
約0.5+smの生長点を切り出した。
以下の第1表に記載するMS培地にKio、1.0.3
.0.6.1.10.17.25.50輪g/l、NA
A0.1、1.3.6.10.17.25.50mg/
lを含有させた培地を公知の方法で調製し、オートクレ
ーブ(120℃、1 、2 kg/ c+a2.15分
)殺菌した試験管寒天培地に、上記の生長点をそれぞれ
植込んだ、培養は3000ルックス16時間照明、8時
間暗黒下、23℃、静置培養第  1  表 無   KNO31900 NH4NO31650 機  K82P0.           170Ca
C1z・2H20440 成M g S O4・7 H20370FeSO,−7
H2027,8 分  NazE D T A            
37.3Mn5O+’ 4 O2022,3 Z nS O= ・7 H208,6 H,Bo、     6.2 CuS O4・5 H200,02’5NazMoOa
 ・2 H200,25KI      O,83 CoC12・6 O200,025 有  ミオイノシトール     100機  ニコチ
ン酸          0.5成 塩酸ピリドキシン
      0.5分 塩酸チアミン        
0.1グリシン          2 庶N        30000 培養開始後40日のそれぞれの培地における培養物の形
体を第2表に示す、カルスが誘導され、細胞が増殖して
大きなカルスになったのは、NAA濃度6.10.17
1g/l且つKi濃度0.6.1.10.17mg/l
の培地であった。これらの場合には、培養約20日で黄
土色ないし黄橙色のカルスが誘導されると共にその後の
細胞増殖も良好で大きさ約20mmのカルスを得ること
ができた。NAA濃度が0.1.1.3vmg/l且つ
Ki濃度が0.1.0.3.0.6.1.10.17.
25.50+ng/lの培地、NAA濃度が25.50
mg/l且つKi濃度が0.1.0.3.0.6.1.
10.17.25.50mg/lの培地、NAA濃度が
6.10.17r*g/l且つKi濃度が0.1.0.
3vmg/lの培地、及びNAA濃度が6.10.17
I1g/l且つKi濃度が25.30輸g/lの培地で
は、第2表中に示す通り、小球根様物とか、根や芽が分
化誘導された。第2表に枯死と記したものは、カルスが
誘導されたが、その後の細胞増殖がなくて細胞が枯死し
たものである。
上述の実験結果から、本発明におけるNAAとKiの濃
度がNAA5〜20+*g/j!且つK io 、5〜
20+sg/Nの範囲で含有する培地を使用した場合に
良好な結果が得られることが明らかとなった。
次に、前記実験で得られたカルスを前記の培地と同組成
成分の液体培地に移植し、往復振どう培養を行なった。
往復振どう培養は3000ルックス16時間照明、8時
間暗黒下、23℃、振幅40mm、振とう数6Qrpm
で20日間行なった。
得られた懸濁培養細胞を前記の培地と同組成成分の液体
培地に移し、21容ファーメンタ−で細胞増殖を行なっ
た。細胞増殖培養は通気空気量100m1/分−1、培
地のpH5,6〜5.9で、室内で1箇月間行なった。
得られた培養液から培養細胞を分離採取したところ、湿
重量72gのサフラン培養細胞が得られた。培養細胞は
エーテルで脱脂後、70%エタノールで抽出し、抽出液
にエーテルを加えてクロシンを析出させることによって
培養細胞中にクロシンが生産されていることが確認され
た。
[発明の効果] サフラン中のクロシンは従来はサフランを自然栽培して
花の柱頭から得られていたが、気候、場所、栽培条件に
よっては生産性が異なるので安定に供給することがてき
ず、高価であったが、本発明方法によれば季節や環境に
依らず工業的に所望の量を所望の時に安価に生産するこ
とが可能になる。
特許出願人 株式会社 日本製鋼所

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. サフランの生長点からのカルスの誘導工程で濃度0.5
    〜20mg/lのカイネチン及び濃度5〜20mg/l
    のα−ナフタリン酢酸を含有する寒天固形栄養培地を使
    用し、カルス増殖工程及びサフラン細胞増殖工程で濃度
    0.5〜20mg/lのカイネチン及び濃度5〜20m
    g/lのα−ナフタリン酢酸を含有する液体栄養培地を
    使用することを特徴とするサフランの生長点細胞組織培
    養法。
JP62310961A 1987-12-10 1987-12-10 サフランの生長点細胞組織培養法 Pending JPH01153086A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101904267A (zh) * 2010-07-28 2010-12-08 新疆医科大学 新疆西红花种植技术
WO2013156862A1 (en) * 2012-04-19 2013-10-24 Dianaplantsciences, S.A.S. Polyphenol, terpenoid, glycoside, and alkaloid production by crocus sativus cell cultures

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