JPH04341192A - ピロカルプスの試験管内培養物からのピロカルピンの製造方法 - Google Patents

ピロカルプスの試験管内培養物からのピロカルピンの製造方法

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JPH04341192A
JPH04341192A JP3081116A JP8111691A JPH04341192A JP H04341192 A JPH04341192 A JP H04341192A JP 3081116 A JP3081116 A JP 3081116A JP 8111691 A JP8111691 A JP 8111691A JP H04341192 A JPH04341192 A JP H04341192A
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JP
Japan
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medium
culture
vitro
pilocarpus
pilocarpine
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Application number
JP3081116A
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Inventor
Gerhard Reuther
ルーサ ゲルハルト
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Merck Patent GmbH
Original Assignee
Merck Patent GmbH
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01HNEW PLANTS OR NON-TRANSGENIC PROCESSES FOR OBTAINING THEM; PLANT REPRODUCTION BY TISSUE CULTURE TECHNIQUES
    • A01H4/00Plant reproduction by tissue culture techniques ; Tissue culture techniques therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N5/00Undifferentiated human, animal or plant cells, e.g. cell lines; Tissues; Cultivation or maintenance thereof; Culture media therefor
    • C12N5/04Plant cells or tissues
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P17/00Preparation of heterocyclic carbon compounds with only O, N, S, Se or Te as ring hetero atoms
    • C12P17/16Preparation of heterocyclic carbon compounds with only O, N, S, Se or Te as ring hetero atoms containing two or more hetero rings
    • C12P17/165Heterorings having nitrogen atoms as the only ring heteroatoms

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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は Pilocarpus
 属の植物の試験管内での懸濁培養物又は分化培養物か
らピロカルピンを製造する方法に関する。 Piloc
arpus 属の木本植物においてその最も代表的な、
南アフリカ特産の P. jaborandi 及び 
P. microphillus  は特にイミダゾー
ルアルカロイドの1つであるピロカルピンを含有してい
る。
【0002】ピロカルピンは製薬学的、又は治療学的物
質として用いられる。このものは直接に作用する副交感
神経作用薬である。これはコリンエステラーゼによって
分解され得ないという利点のあるムスカリン型及びアセ
チルコリン型の作用を有する。これは汗腺及び唾液腺の
分泌を促進し、また気管や腸の平滑筋を刺激する。現在
では眼科学の分野のみが実際上の利用領域である。この
ものは瞳孔収縮剤として眼球内圧力を低下させるので、
これは緑内障の処置に好んで用いられる。
【0003】
【従来の技術】ピロカルピンを化学的又は生化学的経路
で得ることは困難であって、今のところ経済的でないこ
とが証明されている。従ってピロカルピンの需要は実質
的に上記の植物自身からこのアルカロイドを分離、精製
することによってカバーされている。しかしながらピロ
カルプスの種子は多くの他の熱帯植物におけると同様に
、発芽能力を極めて短い時間しか保持しない。発芽率は
数週間以内に90%以上も低下する。このことはピロカ
ルプスの実生がそれらの天然に成育している地域の近傍
でしか成功裏に成長できないことを意味する。他の欠点
は、その実生が温室条件のもとでは成長が遅いというこ
とである。
【0004】他方において、ピロカルプスを試験管内で
培養することはこれまで成功していない。一般に、木本
食植の、なかでもカルスからの試験管内培養の成功は例
外的な場合にしか認めることができず、しかもこれは問
題を生じない、比較的要求条件のない種類のものについ
てしか当てはまらない〔Bonga and Durz
an (1987);Cell abd Tissue
 Culture in Forestry,  第1
−3巻、(MartinusNijhoff Publ
ishers) 、Chalupa (1987): 
上記 Bonga and Durzan (1987
)の中、Wann (1988):”Horticul
tural Reviews” 10, 153 参照
〕。試験管内でのそのままの培養が困難であるという事
実に加えて、そのようにして試験管内での培養が成功し
たとしてもこれが、受容し得る量の所望の天然生成物、
すなわちこの場合にはピロカルピン、を合成することが
なお可能であるかどうかも極めて疑わしい。このような
培養物の多くが実際の目的には利用できないことが証明
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的は
、アルカロイド形成の可能な試験管内培養に基づく植物
物質からのピロカルピンの製造方法を開発し、それによ
って上述の成育地域及び成長条件についての難点を除く
ことができるようにしようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等はピロカルピ
ンの形成と増殖とを可能とする試験管内組織培養物を種
子、及びなかでもピロカルプスの若芽の器官破片の外植
体から作ることができることを見いだした。懸濁培養物
及び分化培養物を得ることが可能である。本発明にとっ
て上述の培養物を調製するときに極めて特殊な一連のホ
ルモン類又はホルモン含有栄養培地の組み合わせを採用
することが必須であると認めなければならない。
【0007】従って本発明はピロカルプスから分離及び
精製によってピロカルピンを製造する方法において、試
験管内で成育した培養物を使用することを特徴とする方
法に関する。
【0008】特別には本発明は、試験管内培養物を得る
ために、適当な栄養培地の上で器官外植体から導かれた
カルスを作り出し、それぞれ特殊なホルモン類の含まれ
た一連の各種栄養培地の上でこのカルスの苗条分化を誘
導し、そしてそのようにして得られた細胞を液体栄養溶
液の中で培養するか、又は根の形成が誘導された後で分
化した植物として培養することを特徴とする方法に関す
る。
【0009】本発明に従う方法は好ましくは次のように
行われる。
【0010】培養に特に好ましいピロカルプスは Pi
locarpus jaborandi 及び Pil
ocarpus microphyllus  の種の
ものであるが、特に P. microphyllus
  が好ましい。 最初、カルスの培養物を公知の方法で作る。この目的に
は種子又はピロカルプス実生からの器官外植体を使用す
ることができる。但し実生からのカルスの形成が好まし
く、というのは種子から得られたカルスは一般に苗条形
成を充分な程度に達成することができないからである。 しかしながら苗条の増殖は本発明の方法に必須である。 実生外植体からカルスを得るためには出発物質として8
ないし12 cmの実生を使用するのが好ましい。原外
植体の適当な例は、苗条切片外植体又は葉柄切片である
。 けれども、カルス形成には苗条切片外植体を使用するの
が特に好ましく、というのはそれらの再生能力が高いか
らである。外植体、すなわち実生は公知の方法で調製又
は滅菌し、22℃ないし27℃、好ましくは25℃の温
度において照明とともに固体栄養培地の上に置き、そし
て標準操作に従って数週間培養する。このような培養条
件も本発明の方法の全体にとって重要である。使用でき
る基礎栄養培地は木本植物、例えばいわゆる「木本植物
培地」(WPM)〔Lloyd 及び McCown 
(1980): ”Proc. Inter. Pla
nt Prop. Soc.” 30, 421 参照
〕又はその修飾物のような木本植物に特に適したものを
使用することができる。この基礎培地(ホルモン類を含
まない)の定量的及び定性的組成は本発明の方法に実質
的な影響を及ぼすことなくある範囲内で変化させること
ができる。特に糖分の量は相当な範囲内(10−40 
g/l 、好ましくは 20 g/l )で変化させる
ことができる。この基礎培地は液体培地及び固体栄養培
地(ゲル化剤、例えば寒天又はGelrite添加)の
両方に対して適している。実施例中に詳細な組成の一つ
をあげる。本発明に本質的なのは、中でも、ピロカルプ
ス外植体の最適の栄養繁殖が起こるように加えなければ
ならない各ホルモン成分の定量的及び定性的組成である
【0011】特にピロカルプス外植体からの器官形成性
カルス組織の形成は本発明に従い3種類のホルモン、す
なわちα−ナフチル酢酸と、N6− ジメチルアリルア
デニンと、及びゼアチンとをWPM基礎培地に加えるこ
とによってもたらされる。ナフチル酢酸の場合の濃度は
 0.75 から 1.25 mg/l、好ましくは 
 1.0 mg/lであり、ジメチルアデニンの場合は
 0.3ないし 0.7 mg/l 、好ましくは 0
.5 mg/l であり、そしてゼアチンの場合は 0
.3ないし 0.7 mg/l 、好ましくは 0.5
 mg/l である。このホルモン含有培地(M3培地
)の上での培養は常に多くの型の分化とともに種々の器
官構造を示すカルス形成をもたらす。なかでも種々の分
化した体細胞胚が上記の適当なホルモン類を加えること
によって誘導できるということは驚くべきことである。 今日までこれは木本からのカルスの成長性植物物質にお
いてはまったく観測されていないか、又は同じ程度にま
では見いだされていない。この器官形成性カルス組織か
ら公知の方法で上記M3培地の上で何代かの継代培養物
を形成するのが好ましい。照明とともに、この培地は多
数の器官の形成を促進させる。 この培地の上でカルスは高い誘導的胚形成能を有する。 けれども、このM3培地を用いては充分な苗条の生長を
達成することはできない。しかしながら苗条の成長は試
験管内での機能培養を更に進展させるために非常に重要
である。
【0012】驚くべきことに、その器官形成性カルス組
織を別なホルモン組成の含まれた栄養培地に移植するこ
とによって苗条の形成を生じさせることができる。ここ
でもまた、適当な基礎培地の例は同一又は変化させた組
成のWPM培地又はそれに匹敵する他の培地である。上
記M3培地のホルモン組成に代えて、本発明の方法にお
ける次の培地は6−ベンジルアミノプリンだけを 0.
3  ないし 0.8 mg/l 、但し好ましくは 
0.4  ないし 0.6 mg/l の濃度で含む。 このホルモン含有培地(ベツラ培地)は、ある場合には
苗条の房に達するまでの苗条の成長及び苗条の伸長を著
しく促進する。この操作においてその効果は一般に第2
培養及び引き続く継代培養においてより明らかである。 1継代培養の期間はその植物物質及び例えば温度や照明
のような外部条件に依存して一般に30ないし60日間
、好ましくは40日間である。本発明に従うホルモンの
添加の有利な効果は、第2段階でのベツラ培地の上で成
長した培養物を再び移植したときに苗条の成長が1/5
から1/10まで極めて急速に低下するという事実によ
って示すことができる。
【0013】何代かの継代培養の後に、このようにして
分化してしまった培養物を新しい培地、好ましくは6−
ベンジルアミノプリン及びインドール−3−酢酸を含む
WPM培地(DKW培地)の上に置くことができる。こ
こでは6−ベンジルアミノプリンは 0.3  ないし
 0.8 mg/l の濃度、好ましくは 0.4  
ないし 0.6 mg/l の濃度で、そしてインドー
ル−3−酢酸は 0.05 ないし 0.2 mg/l
 、好ましくは 0.08 ないし 0.15 mg/
l  の濃度で用いられる。この培地は更に、苗条の増
殖を促進し、そして更にそれらの苗条の、後で行われる
根の形成のためのコンディショニングをもたらす。この
ような根の形成は引き続く方法段階において分化した植
物培養物を得るのに必要である。純粋な懸濁培養物の調
製には苗条の房の束の根の形成は重要ではなく、この培
養物をベツラ培地からDKW培地へ移植するのを省略し
ても決定的不利をもたらすことはない。逆に、ベツラ培
地は分化した植物培養物を作る場合には必要ならばこれ
を省略することができる。いずれの場合にも本発明の方
法にとってM3/ベツラ又はM3/DKWの培地とホル
モンとの順序を取ること(但し全ての場合にM3/ベツ
ラ  DKWの培地の順序が好ましい)が重要である。 いずれの場合にも1次培地としてM3培地を用いること
が重要であり、というのは、もっぱらベツラ又はDKW
の上で外植体を培養することは不十分な量のカルスの形
成をもたらすか、又はその量のカルスが消費されるから
である。懸濁培養物を調製するにはゲル化剤を用いるこ
となく対応するベツラ培地又はDKW培地を使用する。
【0014】ピロカルプスの場合は、その培地にオーキ
シン類を加えることによって苗条培養物において根を形
成させる公知の種々の方法は成功しない。しかしながら
次のいくつかの方法段階において驚くべきことに根の形
成を誘導することができる。滅菌条件のもとでそれらの
苗条を水性オーキシン溶液の中に3 mm を越えない
深さまで浸漬する。用いるオーキシンの濃度は 0.8
  ないし 1.5 g/l、好ましくは1.0 ない
し 1.2 g/l  と極めて高くしなければならな
い。適当なオーキシン類の例は、インドール酢酸、イン
ドール酪酸又はα−ナフチル酢酸である。但しインドー
ル酪酸が特に好ましい。浸漬は3ないし6分間、好まし
くは5分間にわたって行う。このように処理された苗条
培養物は好ましくはDKW培地の上で予備培養し、次い
でホルモンの含まれない、例えばゲル化剤入りのWPM
培地に移植する。寒天よりは Gelrite  が好
ましく、というのはこれが約3ないし5倍までピロカル
プス培養物の根の形成を増加させるからである。更に、
根の誘導は苗条の成長を促進させる。得られた試験管内
で分化したピロカルプス培養物は適当な栄養培地、好ま
しくはDKWの上で培養することができ、その際数代の
継代培養が行われる。しかしながらそれらは数代の継代
培養を実施した後で土壌に移植することもでき、そして
適当な温室条件のもとで公知のように成長させることが
できる。
【0015】本発明によればピロカルピンは懸濁培養物
及び分化培養物の両方から得ることができる。このアル
カロイドは標準的方法によって分離、精製するが、これ
は実施例において詳細に説明する。分化培養物中の精製
アルカロイドの含有量は、用いた植物物質の全量につい
て 0.01 ないし 0.2%(重量基準)であって
、通常は0.05  ないし 0.1%である。これは
原生地域において天然に成育するピロカルプス中のアル
カロイド量の1/5ないし1/20に相当する。懸濁培
養の場合はそのアルカロイド含有率は試験管内での分化
培養物におけるよりも10倍も低く、すなわち 0.0
01ないし 0.05 %、なかでも 0.005ない
し 0.02 %(重量基準)である。これは平均して
 100 mg のピロカルピンが約1kgの懸濁培養
物から分離できるということを意味する。
【0016】本発明に従う方法を実施するの際に、 P
ilocarpusmicrophyllus  の方
が P. jaborandiよりも高いアルカロイド
収率でより迅速にかつ容易に得られるので、より適当な
試験管培養物を与える。
【0017】
【実施例】
例1                       
                         
                種子からのカルス培
養物の調製 P. microphyllus の種子を次亜塩素酸
ナトリウム水性溶液(5%)の中で2時間滅菌する。次
にこれを水道水:脱塩水の滅菌した1:1の混合物を用
いて10分間、20分間及び30分間の3回の洗浄を行
う。種子の被覆を剥離し、そしてそれら各剥離した種子
を長手方向に2等分し、各半分体をM3培地(組成は例
2に示す)の上にその切断面を下にして置き、そしてこ
れらの種子を幅方向に2等分する。それらを25ないし
27℃で暗時において保育箱の中に保つ。7週間後に形
成されたカルスの小片を1次外植体(切断エッジ)から
切り離し、そして新しいM3培地の上に載せる。培養物
を約25℃において数代の継代培養段階が行われてしま
うまで(4ないし5週間/1段階)成長させ、そして1
日16時間の照明(3ないし4 klux の、太陽光
と温熱光源との混合光)を行ない、苗条に器官形成させ
ることのできる緑色カルス培養物が生ずる。
【0018】例2                 
                         
          実生外植体からのカルス培養物の
調製 Pilocarpus microphyllus の
種子を温かな温室条件のもとにTKS/砂混合物中で発
芽させる。それら実生が約10 cmの高さに達したと
きにそれらを地面から約1 cm の高さのところから
切り取る。汚れを除くためにこのものを70%エタノー
ル中に20秒間、次いで1滴の Tween 20 を
加えた5%濃度 NaOCl  溶液中に12分間それ
ぞれ浸漬する。次に滅菌した水で3回、すなわち10分
間にわたり2回、及び30分間にわたり1回洗浄する。 1ないし3 mm の長さの苗条小片又は苗条切片をそ
の植物体から切り取って下記のM3培地の上に置く。培
養を25℃において1日16時間の照明(3ないし4 
klux の、太陽光と温熱光源との混合光)のもとに
保つ。 緑がかったカルス塊が10−12週間の後に形成され、
これらを何代かにわたり継代培養する。全ての操作は滅
菌条件のもとで行なう。1代の継代培養の段階に4−5
週間を要する。カルスの量は絶えず増大する。ある場合
にはそのカルスが著しい器官の特徴を有し、すなわち例
えば分化した各種体細胞胚の特徴を有する。けれども苗
条の成長は存在しない。
【0019】                     WPM培地
(ホルモンを含まない)              
        大量成分      mg/l   
 少量成分      mg/l        有機
成分              K2SO4    
       990     H3BO3     
     6.2    グリシン         
   2.0   NH4NO3          
400     MnSO4・H2O     16.
9    ニコチン酸          0.5  
 CaCl2・2H2O       96     
  又は                ピリドキシ
ン・H2O    0.5   Ca(NO3)2・4
H2O  556      MnSO4・4H2O 
   22.3    チアミン・H2O      
  1.0   MgSO4・7H2O      3
70     NaMoO4・2H2O    0.2
5   メソイノシトール  100     KH2
PO4          170     CuSO
4・5H2O     0.25   しょ糖    
         20 g/l FeSO4・7H2
O       27.8             
            Difco 寒天  1) 
     7 g/l Na2EDTA       
   37.2                  
 〔註 1) :懸濁培養では含まない〕M3培地 WPM培地(ホルモンを含まない) α−ナフチル酢酸            1.0 m
g/lN6−ジメチルアリルアデニン  0.5 mg
/lゼアチン                   
 0.5 mg/l例3              
                         
                         
懸濁培養物の調製 a)例1又は例2において作られた器官形成性培養物を
滅菌条件のもとで液体ベツラ培地(寒天や Gelri
te  を含まない)の上に置き、そして例1及び2に
あげた条件のもとで一定的な僅かな振とうとともに数代
の継代培養段階(2−4週間/1段階)において培養す
る。これによつて強い苗条の生長と増殖とがもたらされ
る。
【0020】ベツラ培地 WPM培地(無ホルモン、例2と同様、無寒天)6−ベ
ンジルアミノプリン          0.5 mg
/lb)上記例3a)に従い得られた懸濁培養物を液体
DKW培地の上に起き、そして数代の継代培養段階にお
いて培養する。
【0021】DKW培地 WPM培地(無ホルモン、例2と同様、無寒天、追加的
に10 g/l  のしょ糖を含む)6−ベンジルアミ
ノプリン          0.5 mg/lインド
ール−3−酢酸              0.1 
mg/l例4                   
                         
                    根の形成さ
れた植物栽培物の確立 a)例1又は例2に従い作られたカルス培養物を滅菌条
件のもとでベツラ培地(例3aと同様、但し寒天を含む
)の上に置き、そして例1及び2にあげた条件のもとで
数代の継代培養段階(4−5週間/1段階)において培
養する。これにより強い苗条の生長と房の形成の傾向を
有する苗条増殖とがもたらされる。  b)上記例3a
に従い作られた苗条培養物をDKW培地(例3bと同様
、但し寒天を含む)の上に置き、そして上記aと同じ条
件のもとで数代の継代培養を行う。この培養物はこのと
き根の形成のためにコンディショニングされる。
【0022】c)例3b又は4bに従い形成された苗条
培養物を次のように処理する: *各苗条の先端切片(約2−3 mm )をインドール
酪酸の水性溶液(1,000mg/l)の中に5分間浸
漬する。 *苗条の予備培養物を例4bと同様に成長させる。 *この培養物を苗条が15ないし20 mm の長さに
達したときにホルモンを含まない3 g/l  の G
elrite  の含まれたWPM培地に移植する。 *所望の場合にはこの物を土に移植して非滅菌条件に次
第に慣れさせる。
【0023】例5                 
                         
          ピロカルピンの分離と精製 例4に従い得られた植物体320gを30℃において乾
燥させ、ついで細かく砕く。この物質を400 ml 
のクロロホルムと25 ml の10%アンモニア溶液
の中に投入し、そしてこの混合物を20分間攪拌する。 次にこの混合物を脱脂綿塊を通して濾過して5%濃度硫
酸250 ml の入っている分液ろうとに入れて約1
分間振とうする。相分離が起きたときにクロロホルム相
を廃棄する。 残りの水性相は目的物質を含むが、これを新しいクロロ
ホルム250 ml により再度抽出し、その抽出液を
脱脂綿塊を通して濾過し、そして濾液を5%硫酸250
 ml とともに振とうして抽出する。水性相を回転蒸
発機で約半分の容積まで注意深く蒸発させる。塩酸ピロ
カルピンが冷時において結晶し始める。収量=285 
mg 。分析を HPLC により行う: カラム:        LiChrospher 6
0(登録商標)を含む LiChrocart 125
−4−RP−Select B (登録商標)、5μm
(ドイツ国ダルムスタットの E. Merck 社)
溶離剤:        KH2PO4  の5%水性
溶液、pH 2.5カラム温度:    45℃

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ピロカルプスから分離及び精製によっ
    てピロカルピンを製造するに当たり、試験管内で育生し
    た培養物を使用することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】  試験管内で育生した培養物が懸濁培養
    物である、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】  試験管内で育生した培養物が分化した
    植物培養物である、請求項1の方法。
  4. 【請求項4】  試験管内培養物を得るために、適当な
    栄養培地の上で器官外植体から導かれたカルスを作り出
    し、このカルスの苗条分化を、それぞれ特殊なホルモン
    類の含まれた一連の各種栄養培地の上で誘導し、そして
    そのようにして得られた細胞を液体栄養溶液の中で培養
    するか、又は根の形成が誘導された後で分化した植物と
    して培養することを特徴とする、請求項1ないし3の少
    なくとも1つの方法。
  5. 【請求項5】  下記のホルモン、すなわち*  α−
    ナフチル酢酸と、 N6−ジメチルアリルアデニンと、
    及びゼアチン、 *  6−ベンジルアミノプリン及び/又は*  6−
    ベンジルアミノプリンとインドール−3− 酢酸を、用
    いる栄養培地にその順に上記の順で続いて加えることを
    特徴とする、請求項4の方法。
  6. 【請求項6】  下記のホルモン、すなわち*  α−
    ナフチル酢酸と、 N6−ジメチルアリルアデニンと、
    及びゼアチン、及び *  6−ベンジルアミノプリン を、用いる栄養培地にその順に上記の順で続いて加える
    ことを特徴とする、請求項4の方法。
  7. 【請求項7】  オーキシン類を 0.8  ないし 
    1.5 g/l  の濃度で用いる処理により根の形成
    を誘導することを特徴とする、請求項4、5又は6の方
    法。
  8. 【請求項8】  オーキシンとしてインドール酪酸を用
    いることを特徴とする、請求項7の方法。
  9. 【請求項9】  ピロカルプス・ミクロフィラス (P
    ilocarpusmicrophyllus)を使用
    することを特徴とする、請求項1ないし8の少なくとも
    1つの方法。
JP3081116A 1990-03-23 1991-03-22 ピロカルプスの試験管内培養物からのピロカルピンの製造方法 Pending JPH04341192A (ja)

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