JPH01103593A - 自動二輪車等の棒状ハンドルの防振装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は例えば自動二輪車などの車両に備えられる棒状
ハンドルの防振装置に関するものである。

〔従来の技術〕

自動二輪車や自動三輪車などのように棒状ハンドルを備
えた車両においては、ハンドルバーの外端部の振動を抑
えることが要請されており、これに応えるものとしては
例えば実開昭５９−９１９８５号公報に開示されたもの
がある。これは、ハンドルバーの外端部に、ハンドルバ
ーの長平方向と直交する方向に重ねられた弾性体および
ウェイトを取付けたものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、このような構造では、弾性体を圧縮方向に弾性
変形させるように使用しており、弾性体の圧縮方向のば
ね定数をある程度大きくしなければならないために、弾
性変形量が小さくウェイトのハンドルバーに対する振幅
もきわめて小さくなっている。すなわち、弾性体の圧縮
方向のばね定数を小さくすると、それに伴って剪断方向
のばね定数が小さくなり、弾性体でウェイトをしっかり
と保持することができなくなってしまうからである。こ
のため、制振効果を得るためにウェイトの重量を大きく
しなければならないという不具合があった。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、ハンド
ルバーの外端部に取付けるウェイトを軽くすることがで
きる棒状ハンドルの防振装置を提供するものである。本
発明に係る棒状ハンドルの防振装置は、ハンドルバーの
外端部に弾性体を介してウェイトを取付け、このウェイ
トと弾性体とをハンドルパーの軸線方向に重ねたもので
ある。

〔作用〕

本発明においては、弾性体は剪断方向に弾性変形するよ
うに使用されるので、ばね定数を小さくできると共に、
圧縮方向のばね定数が大きいのでウェイトをしっかり保
持するようになる。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を図により詳細に説明する。第
１図は本発明に係る棒状ハンドルの防振装置を示す断面
図、第２図は防振装置が備えられた棒状ハンドル全体を
示す正面図で、第２図において符号１で示すものは自動
二輪車のヘッドパイプを示す。２はこのヘッドパイプ１
に回転自在に支持されたハンドル軸であり、このハンド
ル軸２の上下両端部には上ブラケット３および下ブラケ
ット４が固定されている。５はこれらブラケットで支持
されたフロントフォーク、６は上ブラケット３の上面に
取付けられた棒状ハンドルである。

この棒状ハンドル６は左右対称な形状に形成された鋼管
製のハンドルバー７．７と、これらハンドルパー７．７
の外端部に被冠されたゴム製のグリップ８，８などから
概ね構成されている。

１１は防振ゴム、１２はこの防振ゴム１１をハンドルパ
ー７の外端部に取付けるための取付部材である。この取
付部材１２はハンドルパー７の外端部の内周面に設けら
れたねじ溝１３に螺入され、中央部にはハンドルパー７
の軸線方向にねし孔１４が設けられている。ここで、本
実施例においては、この取付部材１２は、軸線方向に長
い円柱状に形成されており、ハンドルパー７の固有振動
数を低くするためのウェイトとしても機能している。

前記防振ゴム１１は天然ゴムなどから厚い円板状に形成
された弾性体１５と、この弾性体１５の両端面に固着さ
れた円板１６．１７と、これら円板１６．１７に同軸状
に固定された取付けねじ１８゜１９とからなり、取付け
ねじ１８は前記取付部材１２のねじ孔１４に螺入されて
いる。防振ゴム１１の外側の取付けねじ１９にはグリッ
プ８の外径と略等しい外径を有する円柱状に形成された
ウェイト２１が螺着されている。すなわち、ウェイト２
１は、このウェイト２１とハンドルパー７の軸線方向に
重ねられた弾性体１５を介してハンドルパー７に取付け
られている。

このように構成されたハンドルパーの防振装置において
は、ウェイト２１と弾性体１５とがハンドルパー７の軸
線方向に重ねられているので、弾性体１５を剪断方向に
弾性変形するように使用することができる。そのため、
弾性体１５のばね定数を圧縮方向で使用する場合に比較
して小さくし、弾性変形量を大きくすることができる。

しかも、弾性体１５は圧縮方向については、大きなばね
定数を示すので、ウェイト２１をしっかり保持すること
ができる。換言すれば、弾性体１５はウェイト２１が振
動する方向（ハンドルパー７の軸線と直交する方向）に
ついてばね定数を小さくしても、ウェイト２１を保持す
る方向（ハンドルパー７の軸線方向）については大きな
ばね定数を確保することができる。

したがって、ウェイト２１のハンドルパー７に対する振
幅を相対的に大きくすることができるので、共振時のエ
ネルギが大きくなる。このため、ウェイト２１による制
振効果を高めることができ、その分ウェイトを軽くする
ことができる。

また、本実施例においては取付部材１２がウェイトとさ
れ、この取付部材１２によってハンドルパー７の固有振
動数を低くすることができるので、防振ゴム１１および
ウェイト２１による制振作用をより効果的に作用させる
ことができる。その結果、防振ゴム１１およびウェイト
２１のみで制振する場合に比較してより効果的にバンド
ルバー７の振動を抑えることができる。これを第３図を
用いて説明する。第３図はハンドルパー７の外端部にお
ける振幅Ｘと周波数ｆとの関係を示すグラフである。同
図において実線３１はハンドルパー７自体のみ場合を示
し、周波数ｆ７において共振している。−点鎖線３２は
防振ゴム１１とウェイト２１とを取付けた場合を示し、
ハンドルパー７自体のみの共振周波数ｆ７における振幅
は大幅に低減しているが、その両側において新たな共振
が生じている。二点鎖線３３は取付部材１２のみを取付
けた場合を示し、共振周波数「７は低周波数側に移動し
、高周波数側において振幅が低減されるが、低周波数側
において振幅は上昇している。−方、取付部材１２．防
振ゴム１１．ウェイト２１が取付けられた場合を示す破
線３４においては、取付部材１２によって高周波数側に
おいて振幅の上昇が抑えられたうえで、防振ゴム１１．
ウェイト２１によって共振周波数ｆ１での振幅も低減さ
れている。

このように本考案は、防振ゴム１１の弾性体１５を剪断
方向に弾性変形させるように使用し、ウェイト２１のハ
ンドルバー７に対する振幅を相対的に大きすることによ
って、ウェイト２１による制振効果を高めるようにした
ことをその内容するとするものであるから、ウェイト２
１の保持位置は適宜変更することができる。

たとえば、第４図および第５図は第２および第３の実施
例を示すハンドルバー先端部の断面図であり、これらの
図において第１図に示すものと同一あるいは同等な部材
には同一符号を付し、その説明は省略する。これら第２
および第３の実施例においては、いずれもウェイ１−２
１および防振ゴム１１はその外径がハンドルパー７の内
径よりもある程度小さ（形成されており、ハンドルパー
７の内部に収容されている。このため、ウェイト２１が
外部に露出されるのが防止され、外観の向上がはかられ
ている。

詳述すれば、第４図に示す第２の実施例においては、ハ
ンドルパー７の開口端縁にねじ筒２２が固着されており
、取付部材１２はこのねじ筒２２に外側からハンドルパ
ー７の開口を閉塞するように螺着されている。ウェイト
２１はこの取付部材１２の内側に防振ゴム１１を介して
取付けられている。また、第５図に示す第３の実施例に
おいては、取付部材１２はハンドルパー７の開口端より
も内側の部分に固着されている。そして、この取付部材
１２の外側に防振ゴム１１を介してウェイト２１が取付
けられている。２３はハンドルパー７の開口端を閉塞す
るように被冠されたキャップである。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、ハンドルパーの外
端部に弾性体を介してウェイトを取付け、このウェイト
と弾性体とをハンドルパーの軸線方向に重ねたから、弾
性体を剪断方向に弾性変形させるように使用することが
できる。

したがって、弾性体の弾性変形量を大きくすると共に、
弾性体でウェイトをしっかり保持することができる。そ
の結果、ウェイトのハンドルパーに対する振幅を相対的
に大きくし、ウェイトによる割振効果を高めることがで
きるから、その分ウェイトを軽くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る棒状ハンドルの防振装置を示す断
面図、第２図は防振装置が備えられた棒状ハンドル全体
を示す正面図、第３図はバンドルバー〇外端部における
振幅と周波数との関係を示すグラフ、第４図および第５
図は第２および第３の実施例を示すハンドルバー先端部
の断面図である。 ７・・・・ハンドルパー、ｌｌ・・・・防振ゴム、１２
・・・・取付部材、１５・・・・弾性体、２１・・・・
ウェイト。 特許出願人　ヤマハ発動機株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ハンドルバーの外端部に弾性体を介してウェイトを取付
   け、このウェイトと弾性体とをハンドルバーの軸線方向
   に重ねてなる棒状ハンドルの防振装置。