JP7490775B2 - SiC結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、SiC結晶の製造方法に関する。
従来、黒鉛製容器のシェルフ上に種結晶を配置して黒鉛製容器の天井と種結晶の裏面との間の空間を画定する工程と、Si及びC原子源を黒鉛製容器内に配置する工程と、炉を加熱する工程と、誘導炉を真空排気し、その一方で種結晶の下から種結晶の周縁を通って黒鉛製容器の天井と種結晶の裏面との間の空間の中心へガス流を向け、種の裏面が天井に接触し難くしながら、Si及びC原子源から種結晶への気相輸送を促進する工程と、を含むSiC結晶の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特表2016-508948号公報
本開示に係るSiC結晶の製造方法は、
昇華再結晶法によるものであって、
内面に支持部を有するるつぼを準備する工程と、
前記るつぼに原料を入れる工程と、
下面にSiC結晶が成長する領域を有する応力緩衝シートを前記支持部に設ける工程と、
前記応力緩衝シートと対向する面に、前記応力緩衝シートにおける前記SiC結晶が成長する領域に向かって突出する突起部を有する蓋を、前記るつぼに設置する工程と、
前記るつぼに入った原料を昇華させ、前記応力緩衝シートの下面に前記SiC結晶を成長させる工程と、を含む結晶粒界を有するSiC結晶の製造方法である
本開示の実施形態に係る製造装置を鉛直方向に切断したときの断面図である。 図1の製造装置の一部(蓋)を鉛直方向に切断したときの断面の一例を示す拡大図である。 図1の製造装置の一部(蓋)を鉛直方向に切断したときの断面の他の例を示す拡大図である。 図1の製造装置の一部(蓋)を鉛直方向に切断したときの断面の他の例を示す拡大図である。 図1の製造装置の一部(支持部材、応力緩衝シート、蓋)を鉛直方向に切断したときの断面の拡大図である。 図1の製造装置の一部(支持部材、応力緩衝シート、蓋)を鉛直方向に切断したときの断面の拡大図である。 SiC結晶の製造方法の原料投入工程における製造装置の一部を示す断面図である。 同製造方法の支持部材設置工程における製造装置の一部を示す断面図である。 同製造方法の応力緩衝シート設置工程における製造装置の一部を示す断面図である。 同製造方法の蓋設置工程における製造装置の一部を示す断面図である。 同製造方法の容器設置工程における製造装置を示す断面図である。 同製造方法の成長工程における製造装置を示す断面図である。 図1の製造装置の一部(支持部材、応力緩衝シート、蓋)を鉛直方向に切断したときの断面の拡大図である。 図1の製造装置の一部(応力緩衝シート)を鉛直方向に切断したときの断面の拡大図である。 SiC結晶を製造しているときの製造装置を鉛直方向に切断したときの断面図である。
SiCの種結晶は非常に硬い(応力緩衝能力が低い)ため、上記特許文献1に記載されたように、種結晶の下面からSiC結晶を成長させようとすると、種結晶がSiC結晶に生じる応力の緩衝を十分に行うことができない。
また、上記特許文献1に記載されたように、種結晶と蓋との間に空間を有する状態SiC結晶を成長させようとすると、昇華したSiCガスが種結晶の上面に回り込み、上面において再結晶化する。上面にSiCが再結晶化した種結晶は、厚みが増すことで曲げ変形しにくくなり、SiC結晶を成長させる際の応力緩衝機能が更に低下する。
しかし、本開示によれば、製造されるSiC結晶に内包される応力を従来よりも低減することができる。
以下、図面を参照して、本開示の実施の形態について詳細に説明する。
ただし、本開示の技術的範囲は、下記実施形態、図面に例示したものに限定されるものではない。
〔1.SiC結晶の製造装置〕
まず、本実施形態に係るSiC(炭化ケイ素)結晶の製造で用いられる製造装置100(炉)の構成について説明する。
図1は本実施形態に係る製造装置100を鉛直方向(結晶成長方向)に切断したときの断面図、図2A~図2C,図3は製造装置100の一部を鉛直方向に切断したときの断面の拡大図である。
製造装置100は、昇華再結晶法によるSiC結晶の製造に用いられる。
本実施形態に係る製造装置100は、図1に示すように、容器1と、コイル2と、を備えている。
また、本実施形態に係る製造装置100は、断熱材3と、石英管4と、を更に備えている。
(容器)
容器1は、るつぼ11と、応力緩衝シート12と、蓋13と、を有する。
本実施形態に係るるつぼ11は、るつぼ本体111と、支持部材112と、を有する。
るつぼ本体111は、底部111aと、側壁111bと、を有し、上面が開口している。
本実施形態に係るるつぼ本体111の材質は、カーボンである。
支持部材112は、上下方向に貫通する穴部を有する、筒状の部材である。
本実施形態に係る支持部材112の材質は、カーボンである。
支持部材112の平面視の輪郭は、るつぼの平面視の輪郭と略等しい。このため、支持部材112は、るつぼ11の上面に載置することが可能である。
支持部材112の内側壁面は、支持部材112の中心軸の方向に突出する支持部112aを有している。
なお、支持部112aは、内側壁面全周に亘って設けられていてもよいし、間隔を空けて複数設けられていてもよい。
また、るつぼ11は、るつぼ本体と支持部材とが一体になったものでもよい。
応力緩衝シート12は、下面においてSiC結晶が成長する部材である。
本実施形態に係る応力緩衝シート12の材質は、カーボンである。
応力緩衝シート12は、るつぼ11の支持部112aの上に載置される。
また、本実施形態に係る応力緩衝シート12の厚さは、0.3~2.0mmの範囲内である。
なお、応力緩衝シート12は、下面に高融点保護膜12a(図7参照)を有していてもよい。
高融点保護膜12aは、例えばTaC(炭化タンタル)である。
高融点保護膜12aの形成方法は、従来知られた各種技術を用いることができる。
蓋13は、蓋本体131と、突起部132と、を有する。
蓋本体131の平面視の輪郭は、るつぼ11(支持部材112)の平面視の輪郭と略等しい。このため、蓋本体131は、るつぼ11の上面に載置することが可能である。
突起部132は、蓋本体131における応力緩衝シート12と対向する面(下面)に、応力緩衝シート12(下方)におけるSiC結晶が成長する領域に向かって突出する。
また、突起部132は、応力緩衝シート12の下面におけるSiC結晶が成長する領域と対応する幅を持って突出する。
上記のSiC結晶が成長する領域とは、応力緩衝シート12の下面における、支持部112aと重なっていない(るつぼ本体111内から見上げたときに支持部112aに遮蔽されず視認できる)領域を指す。
本実施形態に係る突起部132は、平面透視したときにSiC結晶が成長する領域内に位置し、8割以上で重なっている。
なお、突起部132の側面132aは、図2Aに示すように、蓋本体131に近づく(応力緩衝シート12から離れる)に従って当該突起部132の幅が狭まるように傾斜していてもよい。
また、突起部132の側面132aは、図2B,図2Cに示すように、凹んでいていてもよい。
また、蓋13は、図3に示すように、突起部132を複数有していてもよい。このようにすれば、蓋13におけるSiCガスが吸着可能な面の面積が増え、SiCガスが蓋13に再結晶化しやすくなるため、SiCが応力緩衝シート12の上面において再結晶しにくくなる。
また、るつぼ11の上に載置された蓋13(突起部132)は、図1に示したように、応力緩衝シート12との間に空間を有する。
突起部132と応力緩衝シート12との間の間隙は、SiC結晶が成長している間に生じる応力緩衝シート12の変形よりも大きい。
すなわち、結晶成長前の突起部132と応力緩衝シート12との間の距離dは、図4に示すように、SiC結晶Cの成長中に、下方に凸となるように曲げ変形した(図4において破線で示した)応力緩衝シート12の上端(周縁部)が、突起部132の下面に接触しない程度になっている。
(断熱材)
断熱材3は、図1に示したように、容器1を覆っている。
(石英管)
石英管4は、断熱材3を外側から囲んでいる。
石英管4は、内側管41及び外側管42からなる二重管である。
内側管41と外側管42との間に、水を通すことが可能である。
(コイル)
コイル2は、高周波誘導加熱により容器1を加熱するためのものである。
コイル2は、石英管4を外側から囲んでいる。
なお、コイル2の代わりにヒーターを用いた抵抗加熱により容器1を加熱してもよい。
〔2.SiC結晶の製造方法〕
次に、上記製造装置100を用いたSiC結晶Cの製造方法について説明する。
図5A~図5Fは、SiC結晶の製造方法における各工程を示す断面図、図6,7は製造装置100の一部を鉛直方向に切断したときの断面の拡大図、図8はSiC結晶を製造しているときの製造装置100を鉛直方向に切断したときの断面図である。
SiC結晶Cの製造は、昇華再結晶法により行われる。
SiC結晶Cの製造方法は、るつぼ準備工程と、原料投入工程と、応力緩衝シート設置工程と、蓋設置工程と、成長工程と、を含む。
本実施形態に係るSiC結晶Cの製造方法は、支持部材設置工程と、真空引き工程と、冷却・取り出し工程と、を更に含む。
(るつぼ準備工程)
はじめのるつぼ準備工程では、内面に支持部112aを有するるつぼ11を準備する。
(原料投入工程)
るつぼ11を準備した後は、原料投入工程に移る。
原料投入工程では、図5Aに示すように、SiC結晶の原料M(SiC結晶の粉末)をるつぼ11(るつぼ本体111)に入れる。
(支持部材設置工程)
るつぼ11に原料Mを入れた後、本実施形態に係るSiC結晶の製造方法では、支持部材設置工程に移る。
支持部材設置工程では、図5Bに示すように、原料Mが入ったるつぼ本体111の上に、支持部材112を設置する。
なお、るつぼ11がるつぼ本体と支持部材とが一体になったものである場合、上記の支持部材設置工程は不要である。
(応力緩衝シート設置工程)
るつぼ本体111に支持部材112を設置した後は、応力緩衝シート設置工程に移る。
この応力緩衝シート設置工程では、下面にSiC結晶Cが成長する領域を有する応力緩衝シート12をるつぼ11の支持部112aに設ける。
具体的には、図5Cに示すように、支持部材112の支持部112aの上に、応力緩衝シート12の周縁部を載置する。
本実施形態に係る応力緩衝シート設置工程では、応力緩衝シート12の厚さを0.3~2.0mmの範囲内としている。こうすることで、応力緩衝シート12の剛性が保たれ、成長中のSiC結晶Cが落下するのを防ぐことができる。
なお、応力緩衝シート12を支持部112aに設けるタイミングは、支持部材112をるつぼ本体111の上に設置する前でもよい。
すなわち、応力緩衝シート12を支持部材112の支持部112aに載置してから、支持部材112をるつぼ本体111の上に載置してもよい。
(蓋設置工程)
るつぼ11の支持部112aに応力緩衝シート12を設けた後は、蓋設置工程に移る。
この蓋設置工程では、突起部132を有する蓋13を、るつぼ11に設置する。
具体的には、図5Dに示すように、支持部材112の上に、突起部132が支持部材112の内側に位置するように載置する。
こうすることで、突起部132が、応力緩衝シート12におけるSiC結晶Cが成長する領域に向かって突出する。
なお、上記支持部材設置工程又は蓋設置工程では、突起部132と応力緩衝シート12との間の間隙が、SiC結晶Cが成長している間に生じる応力緩衝シート12の変形よりも大きくなるようにする。
具体的には、るつぼ11の上端と支持部112aの上面との間の距離、又は蓋13の突起部132の厚さを調節することにより、上記のような空間の幅を確保する。
なお、後述する成長工程の前に、種結晶取付工程を挟んでもよい。
この種結晶取付工程では、図6,7に示すように、応力緩衝シート12の下面または高融点保護膜12aの下面に、昇華再結晶法にて製造したSiC結晶を種結晶CSとして取
り付ける。
このようにすれば、成長の初期段階から結晶粒のサイズが大きく、熱伝導が高いSiC結晶を製造することができる。
また、高融点保護膜12aの下面に取り付けるようにすれば、SiC結晶Cの成長中に、応力緩衝シート12へ拡散するSiが低減するため、成長中のSiC結晶に欠陥が発生し難くすることができる。
なお、高融点保護膜12aを、種結晶CSの上面に設けるようにしてもよい。
また、応力緩衝シート12に種結晶CSを取り付ける場合には、種結晶CSとして、六方晶のSiC(α-SiC)多結晶の基板を用い、成長面がC面((0001)面)にほぼ配向するように、種結晶CSを応力緩衝シート12の下面に取り付けるようにしてもよい。
α-SiCは熱伝導率が高く、C面に配向していると成長速度が上がる。上記のようにすれば、効率よくSiC結晶を製造することができる。
(容器設置工程)
るつぼ11に蓋13を設置した後は、容器設置工程へ移る。
容器設置工程では、図5Eに示すように、製造装置100の断熱材3の中へ容器1を配置する。
(真空引き工程)
断熱材3の中に容器1を設置した後は、真空引き工程へ移る。
真空引き工程では、製造装置100の内部を真空引きし、不活性ガスを充てんする。
(成長工程)
るつぼ11に蓋13を設置した後は、成長工程に移る。
この成長工程では、図5Fに示すように、るつぼ11に入った原料Mを昇華させ、応力緩衝シート12の下面にSiC結晶Cを成長させる。
具体的には、コイル2に高周波の交流電流を通電する。すると、容器1に高密度の渦電流が発生する。そして、渦電流によって容器1が発熱し、原料Mが昇華する温度まで加熱される。
原料Mが昇華することで生じたSiCガスGは、応力緩衝シート12の高さまで上昇し、応力緩衝シート12の下面において再結晶化する。
原料Mの昇華により発生したSiCガスGの一部は、図8に示すように、るつぼ11の支持部112aと応力緩衝シート12との間の隙間を抜けて蓋13側へ回り込む。
SiC結晶の成長中、蓋13側に回り込んだSiCガスGは、主に突起部132の側面132aにおいて再結晶化する。上記により、SiCが応力緩衝シート12の上面において再結晶化しにくくなる。
その結果、SiC結晶が成長する間、応力緩衝シート12の応力緩衝機能が維持され、製造されるSiC結晶に内包される応力が従来に比べて低減する。
また、上述したように、本実施形態に係る蓋13の突起部132は、平面透視したときにSiC結晶Cが成長する領域内に位置し、8割以上で重なっている。このため、上記の成長工程において、SiCが応力緩衝シート12の上面の多くの領域において再結晶化しにくくなる。その結果、応力緩衝シート12が応力緩衝のために変形できる領域を十分に確保することができる。
また、突起部132の側面132aが、凹んでいる、又は応力緩衝シート12から離れるに従って当該突起部132の幅が狭まるように傾斜している場合には、突起部132の表面積が増える。このため、上記の成長工程において、蓋13側に回り込んできたSiCガスの吸着量が増えるため、蓋13側に回り込んできたSiCガスを、応力緩衝シート12の上面に到達しにくくすることができる。
また、上述したように、本実施形態に係る突起部132と応力緩衝シート12との間の空間は、SiC結晶Cが成長している間に生じる応力緩衝シート12の変形よりも大きい。このため、上記の成長工程において、変形した応力緩衝シート12が突起部132に接触して更なる変形が阻害され、応力緩衝性能が低下してしまうのを防ぐことができる。
また、上述したように、本実施形態に係る応力緩衝シート12は、るつぼ11の支持部112aに載置されただけとなっている。このため、上記の成長工程において、るつぼ11から応力緩衝シート12へ熱が伝わりにくく、応力緩衝シート12の面方向(水平方向)の温度分布が均一になる。その結果、扁平なSiC結晶を製造することができ、製品の収率が向上する。
(冷却・取り出し工程)
所定長さのSiC結晶を成長させた後は、冷却・取り出し工程に移る。
この冷却・取り出し工程では、製造装置100内の温度を段階的に下げていく。
そして、製造装置100内の温度が所定温度まで下がったら、断熱材3の中から容器1を取り出し、るつぼ11から応力緩衝シート12を取り出し、応力緩衝シート12からSiC結晶を取り外す。
こうして、SiC結晶が製造される。
〔3.効果〕
以上説明してきたSiC結晶の製造方法によれば、SiC結晶の成長中、蓋13側に回り込んだSiCガスGが、主に突起部132の側面132aにおいて再結晶化することにより、応力緩衝シート12の上面において再結晶化しにくくなる。
このため、製造されるSiC結晶に内包される応力を従来よりも低減することができる。
その結果、焼結法により製造される(焼結助剤を含有する)SiC結晶に比べて、結晶粒界が少なく、熱伝導率が高い(300~380W/m・K程度)のSiC結晶を、高い収率で製造することができる。
〔4.その他〕
なお、本開示は上記の実施形態等に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
例えば、応力緩衝シート12の下面に取り付ける種結晶は、SiC単結晶であってもよい。
また、応力緩衝シート12の代わりに、種結晶を載置してもよい。こうすることによっても、SiCガスGが種結晶の上面に回り込みを低減する効果を得ることができる。
産業上の利用の可能性
本発明は、SiC結晶の製造方法に利用することができる。
100 製造装置
1 容器
11 るつぼ
111 るつぼ本体
112 支持部材
112a 支持部
12 応力緩衝シート
12a 高融点保護膜
13 蓋
131 蓋本体
132 突起部
132a 側面
2 コイル
3 断熱材
4 石英管
C SiC結晶
S 種結晶
M 原料

Claims (9)

  1. 昇華再結晶法によるものであって、
    内面に支持部を有するるつぼを準備する工程と、
    前記るつぼに原料を入れる工程と、
    下面にSiC結晶が成長する領域を有する応力緩衝シートを前記支持部に設ける工程と、
    前記応力緩衝シートと対向する面に、前記応力緩衝シートにおける前記SiC結晶が成長する領域に向かって突出する突起部を有する蓋を、前記るつぼに設置する工程と、
    前記るつぼに入った原料を昇華させ、前記応力緩衝シートの下面に前記SiC結晶を成長させる工程と、を含む結晶粒界を有するSiC結晶の製造方法。
  2. 前記突起部は、平面透視したときに前記SiC結晶が成長する領域内に位置し、8割以上で重なっている、請求項1に記載のSiC結晶の製造方法。
  3. 前記突起部と前記応力緩衝シートとの間の間隙が、前記SiC結晶が成長している間に生じる前記応力緩衝シートの変形よりも大きい、請求項1に記載のSiC結晶の製造方法。
  4. 前記突起部の側面が、凹んでいる、又は前記応力緩衝シートから離れるに従って当該突起部の幅が狭まるように傾斜している、請求項1に記載のSiC結晶の製造方法。
  5. 前記応力緩衝シートの厚さは0.3~2.0mmである、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のSiC結晶の製造方法。
  6. 前記応力緩衝シートは下面に高融点保護膜を有する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のSiC結晶の製造方法。
  7. 前記応力緩衝シートの下面または高融点保護膜の下面に、昇華再結晶法にて製造した多結晶のSiC結晶を種結晶として取り付ける、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のSiC結晶の製造方法。
  8. 前記種結晶として、六方晶のSiC多結晶の基板を用い、
    成長面がC面にほぼ配向するように、前記種結晶を取り付ける、請求項7に記載のSiC結晶の製造方法。
  9. 種結晶を取り付けることなく前記SiC結晶を成長させる、請求項1に記載のSiC結晶の製造方法。
JP2022534025A 2020-06-30 2021-06-29 SiC結晶の製造方法 Active JP7490775B2 (ja)

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