JP7473065B2 - 支柱連結構造 - Google Patents

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Description

本発明は、一対の支柱を連結する支柱連結構造に関する。
例えば、特許第6268494号公報(特許文献1)には、一対の支柱を連結する支柱連結構造を備えたラックが開示されている。以下、背景技術の説明において括弧内に示す符号は、特許文献1のものである。
特許文献1に開示された技術では、水平方向に対して互いに異なる方向に傾斜すると共に互いに交差して設置された一対のラチス材(10a,10b)と、水平方向に沿うように設置された水平材(5a)とによって、一対の支柱(3a,3b)を連結している。ここで、水平方向に一対の支柱(3a,3b)を結ぶ方向を並び方向、当該並び方向と直交する方向を幅方向とすると、同文献の図4に示すように、一方の支柱(3a)に対しては、一方のラチス材(10b)と水平材(5a)の一部を構成する水平棒状体(12a)とが、上記幅方向に並んだ状態で上下方向の同じ箇所に連結されている。また、他方の支柱(3b)に対しては、他方のラチス材(10a)と水平材(5a)の他の一部を構成する水平棒状体(12b)とが、上記幅方向に並んだ状態で上下方向の同じ箇所に連結されている。また、同図に示すように、一方のラチス材(10b)と一方の支柱(3a)とが連結されている位置と、他方のラチス材(10a)と他方の支柱(3b)とが連結されている位置とは、上記幅方向にずれている。そのため、水平材(5a)が一対の支柱(3a,3b)のそれぞれと連結される位置についても、一対のラチス材(10a,10b)それぞれの連結位置を避けるように、互いに上記幅方向にずれた位置関係となっている。
特許文献1に開示された技術では、水平材(5a)における上記並び方向の両端部のそれぞれを、互いに上記幅方向にずらした状態で別の支柱(3a,3b)に連結する構造を実現するために、一対の水平棒状体(12a,12b)の一部領域を上記幅方向に互いに隣接させて配置し、当該一部領域を締結部材(13)により連結することで1つの水平材(5a)を構成している。これにより、上記並び方向における両端部が上記幅方向にずれた水平材(5a)を構成している。
特許第6268494号公報
このように、特許文献1に開示された技術では、一対の支柱(3a,3b)を連結する水平材(5a)が、一対の水平棒状体(12a,12b)を連結することにより構成されていると共に、これら一対の水平棒状体(12a,12b)の連結に締結部材(13)が用いられている。そのため、部品点数が比較的多くなり易く、構造の複雑化を招く可能性があった。
上記実状に鑑みて、部品点数を少なく抑えて構造の簡素化を図ることが可能な支柱連結構造の実現が望まれる。
本開示に係る支柱連結構造は、
水平方向に互いに離間して配置されていると共に、それぞれが上下方向に沿うように設置された第1支柱及び第2支柱と、
前記水平方向に対して傾斜した第1傾斜方向に沿うように設置され、前記第1支柱と前記第2支柱とを連結する第1傾斜材と、
前記水平方向及び前記第1傾斜方向に対して傾斜する第2傾斜方向に沿うように設置され、前記第1支柱と前記第2支柱とを連結する第2傾斜材と、
前記水平方向に前記第1支柱と前記第2支柱とを結ぶ方向である並び方向に沿うように設置され、前記第1支柱と前記第2支柱とを連結する水平材と、を備え、
前記第1傾斜材と前記第2傾斜材とは、前記上下方向に沿う上下方向視で前記並び方向と直交する幅方向に隣接すると共に、前記幅方向に沿う幅方向視で交差するように配置され、
前記並び方向における前記第2支柱に対して前記第1支柱が配置される側を並び方向第1側とし、その反対側を並び方向第2側とし、前記幅方向における前記第2傾斜材に対して前記第1傾斜材が配置される側を幅方向第1側とし、その反対側を幅方向第2側として、
前記水平材における前記並び方向第1側の端部である水平材第1端部と、前記第1傾斜材における前記並び方向第1側の端部である第1傾斜材第1端部とが、前記幅方向に隣接した状態で前記第1支柱に連結され、
前記第1傾斜材第1端部が、前記水平材第1端部よりも前記幅方向第1側に配置され、
前記水平材における前記並び方向第2側の端部である水平材第2端部と、前記第2傾斜材における前記並び方向第2側の端部である第2傾斜材第2端部とが、前記幅方向に隣接した状態で前記第2支柱に連結され、
前記第2傾斜材第2端部が、前記水平材第2端部よりも前記幅方向第2側に配置され、
前記水平材は、前記水平材第1端部と前記水平材第2端部との前記並び方向の間に、前記水平材第1端部及び前記水平材第2端部と一体的に形成された管状の水平材本体部を備え、
前記水平材第1端部及び前記水平材第2端部それぞれの前記幅方向の寸法が、前記水平材本体部の前記幅方向の寸法よりも小さく、
前記水平材第1端部は、前記水平材第2端部よりも前記幅方向第2側に配置され、
前記水平材第2端部は、前記水平材第1端部よりも前記幅方向第1側に配置され
前記第1傾斜材第1端部と前記水平材第1端部とが、前記並び方向視で前記水平材本体部と重複するように配置され、
前記第2傾斜材第2端部と前記水平材第2端部とが、前記並び方向視で前記水平材本体部と重複するように配置されている
本構成によれば、互いに幅方向に隣接すると共に幅方向視で交差するように配置された第1傾斜材及び第2傾斜材のそれぞれが第1支柱及び第2支柱のそれぞれに連結される箇所を避けて、第1支柱と第2支柱とを連結するための水平材を配置することができる。そのため、水平材、第1傾斜材、及び第2傾斜材を用いて、一対の支柱を適切に連結することができる。そして本構成によれば、水平材本体部と、第1支柱に連結される水平材第1端部と、第2支柱に連結される水平材第2端部とが、一体的に形成されている。すなわち、水平材が単一の部材により構成されている。従って、水平材を複数部材により構成する場合に比べて、部品点数を少なく抑えて構造の簡素化を図ることが可能な支柱連結構造を実現することができる。
更に本構成によれば、管状の水平材本体部と水平材第1端部及び水平材第2端部とが一体的に形成され、水平材第1端部及び水平材第2端部それぞれの幅方向の寸法が水平材本体部の幅方向の寸法よりも小さいため、例えば、管状部材の両端部を互いに幅方向の異なる側へずらすように変形させることで、比較的容易に水平材第1端部と水平材第2端部とを形成することができる構造となっている。従って、水平材の製造コストを低く抑えることが容易となっている。
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ
非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
支柱連結構造を用いた物品保管設備の概略斜視図 支柱枠の分解斜視図 水平材の斜視図 図1におけるIV-IV断面図 図4におけるV-V断面図 図4におけるVI-VI断面図
本実施形態に係る支柱連結構造について、当該支柱連結構造が物品保管設備に適用される場合を例示して説明する。
図1に示すように、物品保管設備は、物品Wを保管する保管部Sを複数備えた保管棚100と、物品Wを搬送する搬送装置9と、を備えている。本実施形態では、搬送装置9は、スタッカークレーンとして構成されており、図外の搬送元から保管部Sに物品Wを搬送すると共に保管部Sから図外の搬送先に物品Wを搬送する。
保管棚100は、水平方向に並んで配置された複数の支柱枠Uと、隣接する支柱枠Uの間に配置された保管部Sと、を備えている。本実施形態では、複数の保管部Sが、隣接する支柱枠Uの間において、上下方向Zに並んで配置されている。複数の支柱枠Uは、後述する幅方向Yに並んで配置されている。
支柱枠Uは、水平方向に互いに離間して配置されていると共に、それぞれが上下方向Zに沿うように設置された第1支柱10A及び第2支柱10Bを備えている。支柱連結構造は、これら第1支柱10Aと第2支柱10Bとを連結するための連結構造であり、第1支柱10A及び第2支柱10Bと、第1傾斜材4及び第2傾斜材5と、水平材3と、を備えている。以下、支柱連結構造について詳細に説明する。
なお、以下では、水平方向に第1支柱10Aと第2支柱10Bとを結ぶ方向を並び方向Xとする。そして、並び方向Xにおける第2支柱10Bに対して第1支柱10Aが配置される側を並び方向第1側X1とし、その反対側を並び方向第2側X2とする。また、以下では、上下方向Zに沿う上下方向Z視で並び方向Xと直交する方向を幅方向Yとする。そして、幅方向Yにおける第2傾斜材5に対して第1傾斜材4が配置される側を幅方向第1側Y1とし、その反対側を幅方向第2側Y2とする。
図2に示すように、第1支柱10Aと第2支柱10Bとは、並び方向Xに並んで配置されている。本実施形態では、第1支柱10Aと第2支柱10Bとのそれぞれは、中空状の支柱部材11と、支柱部材11の内部に配置されて当該支柱部材11の補強を担う補強柱部材12と、を備えている。図示の例では、第1支柱10Aと第2支柱10Bとのそれぞれは、上下方向Zに並んで配置された複数の支柱部材11を備えている。補強柱部材12は、上下方向Zに並ぶ複数の支柱部材11のうち一部に配置されている。
図4に示すように、本実施形態では、第1支柱10Aの支柱部材11は、中空状の本体部110と、本体部110における並び方向第2側X2の端部から並び方向第2側X2に突出する一対の板状部111と、を備えている。また、第2支柱10Bの支柱部材11は、中空状の本体部110と、本体部110における並び方向第1側X1の端部から並び方向第1側X1に突出する一対の板状部111と、を備えている。
本体部110及び板状部111は、上下方向Zに沿って延在するように設けられている。一対の板状部111は、互いに幅方向Yに離間して配置されており、これら一対の板状部111の幅方向Yの間に、補強柱部材12が挿入される開口部113が形成されている。補強柱部材12が支柱部材11の開口部113に挿入された状態で、補強柱部材12と一対の板状部111とを幅方向Yに貫通するように、締結部材Fが設けられている。これにより、支柱部材11と補強柱部材12とが連結される。図2に示すように、締結部材Fは、第1支柱10A及び第2支柱10Bのそれぞれにおける上下方向Zの複数箇所に設けられ、複数箇所において支柱部材11と補強柱部材12とを連結している。本実施形態では、締結部材Fは、ボルトとナットとを備えて構成されている。
図2及び図4に示すように、本実施形態では、第1支柱10A及び第2支柱10Bのそれぞれには、連結部材6が設けられている。連結部材6は、第1支柱10A及び第2支柱10Bのそれぞれに対して、第1傾斜材4、第2傾斜材5、及び水平材3を連結するための部材である。連結部材6は、第1支柱10A及び第2支柱10Bのそれぞれにおいて、上下方向Zの複数箇所に設けられている。連結部材6は、支柱部材11と補強柱部材12とを連結するための締結部材Fが設けられる箇所に対応した箇所に設けられている。本実施形態では、連結部材6は、補強柱部材12に固定されている。詳細には、連結部材6と補強柱部材12との間に溶接部7が設けられており、連結部材6は、溶接によって補強柱部材12に固定されている。
図4に示すように、第1支柱10Aに設けられる連結部材6は、本体板部60と、本体板部60における幅方向Yの両端部のそれぞれから並び方向第2側X2に突出する一対の突出板部61と、を備えている。また、第2支柱10Bに設けられる連結部材6は、本体板部60と、本体板部60における幅方向Yの両端部のそれぞれから並び方向第1側X1に突出する一対の突出板部61と、を備えている。
一対の突出板部61は、互いに幅方向Yに離間して配置されている。図2に示すように、一対の突出板部61の幅方向Yの間には、第1傾斜材4、第2傾斜材5、及び水平材3の3つのうち2つの部材(以下、配置部材と称する。)が配置されて、これらの2つの配置部材が連結部材6に連結される。第1支柱10Aに設けられた連結部材6と、当該連結部材6における一対の突出板部61の間に配置される2つの配置部材とを幅方向Yに貫通するように、第1締結部材F1が設けられている。この第1締結部材F1によって、第1支柱10Aの連結部材6と2つの配置部材とが連結される。また、第2支柱10Bに設けられた連結部材6と、当該連結部材6における一対の突出板部61の間に配置される2つの配置部材とを幅方向Yに貫通するように、第2締結部材F2が設けられている。この第2締結部材F2によって、第2支柱10Bの連結部材6と2つの配置部材とが連結される。第1締結部材F1及び第2締結部材F2は、ボルトとナットとを備えて構成されている。
図2に示すように、第1傾斜材4は、水平方向に対して傾斜した第1傾斜方向T1に沿うように設置され、第1支柱10Aと第2支柱10Bとを連結している。また、第2傾斜材5は、水平方向及び第1傾斜方向T1に対して傾斜する第2傾斜方向T2に沿うように設置され、第1支柱10Aと第2支柱10Bとを連結している。
第1傾斜材4と第2傾斜材5とは、幅方向Yに隣接すると共に、幅方向Yに沿う幅方向Y視で交差するように配置されている。本実施形態では、第1傾斜材4と第2傾斜材5とは、互いに同じ長さに形成されており、第1支柱10Aと第2支柱10Bとの並び方向Xの中間位置において互いに交差している。第1傾斜材4と第2傾斜材5とは、幅方向Y視において、互いに交差する点を基準とする点対称に配置されている。また、第1傾斜材4と第2傾斜材5とは、互いに交差する部分において、両者を幅方向Yに貫通する第3締結
部材F3によって連結されている。本実施形態では、第3締結部材F3によって互いに連結される第1傾斜材4と第2傾斜材5との組が、第1支柱10Aと第2支柱10Bとの並び方向Xの間において、上下方向Zに並んで複数配置されている。
第1傾斜材4における並び方向第1側X1の端部である第1傾斜材第1端部41が、第1支柱10Aに連結されている。本実施形態では、第1締結部材F1が、補強柱部材12に固定された連結部材6と第1傾斜材第1端部41とを幅方向Yに貫通することによって、第1傾斜材第1端部41が補強柱部材12に連結されている。また、第1傾斜材4における並び方向第2側X2の端部である第1傾斜材第2端部42が、第2支柱10Bに連結されている。本実施形態では、第2締結部材F2が、補強柱部材12に固定された連結部材6と第1傾斜材第2端部42とを幅方向Yに貫通することによって、第1傾斜材第2端部42が補強柱部材12に連結されている。
第2傾斜材5における並び方向第1側X1の端部である第2傾斜材第1端部51が、第1支柱10Aに連結されている。本実施形態では、第1締結部材F1が、補強柱部材12に固定された連結部材6と第2傾斜材第1端部51とを幅方向Yに貫通することによって、第2傾斜材第1端部51が補強柱部材12に連結されている。また、第2傾斜材5における並び方向第2側X2の端部である第2傾斜材第2端部52が、第2支柱10Bに連結されている。本実施形態では、第2締結部材F2が、補強柱部材12に固定された連結部材6と第2傾斜材第2端部52とを幅方向Yに貫通することによって、第2傾斜材第2端部52が補強柱部材12に連結されている。
図2に示すように、水平材3は、並び方向Xに沿うように設置され、第1支柱10Aと第2支柱10Bとを連結している。水平材3は、第1支柱10A及び第2支柱10Bにおける対象箇所10Pを連結している。対象箇所10Pは、第1支柱10A及び第2支柱10Bにおける上下方向Zの一部の領域に設定されており、第1支柱10Aと第2支柱10Bとの上下方向Zの同じ位置に設定されている。本実施形態では、対象箇所10Pは、第1支柱10A及び第2支柱10Bのそれぞれを構成する支柱部材11における、上端部領域と下端部領域とに設定されている。図示の例では、補強柱部材12に固定された複数の連結部材6のうち、最も上方側Z1に配置された連結部材6の位置、及び、最も下方側Z2に配置された連結部材6の位置が、対象箇所10Pとされている。
対象箇所10Pでは、水平材3の端部と、第1傾斜材4の端部又は第2傾斜材5の端部とが、第1支柱10A又は第2支柱10Bに連結されている。そして、第1支柱10A及び第2支柱10Bのそれぞれにおける対象箇所10P以外の箇所では、第1傾斜材4の端部と第2傾斜材5の端部とが連結されている。詳細には、補強柱部材12に固定された複数の連結部材6のうち、対象箇所10Pに配置された連結部材6以外の連結部材6には、第1傾斜材4の端部と第2傾斜材5の端部とが連結されている。
図4は、図1におけるIV-IV断面図であり、対象箇所10Pにおける各部材の連結構造、換言すれば、水平材3が配置された箇所における水平材3と各部材との連結構造を示している。以下、各部材の連結関係について説明する場合には、特に言及しない限り、対象箇所10Pにおける各部材の連結関係を説明しているものとする。
図4に示すように、水平材3における並び方向第1側X1の端部である水平材第1端部31と、第1傾斜材4における並び方向第1側X1の端部である第1傾斜材第1端部41とが、幅方向Yに隣接した状態で第1支柱10Aに連結されている。本実施形態では、水平材第1端部31と第1傾斜材第1端部41とが、第1締結部材F1によって第1支柱10Aに連結されている。詳細には、第1支柱10Aに固定された連結部材6と、水平材第1端部31と、第1傾斜材第1端部41とを、幅方向Yに貫通するように第1締結部材F
1が設けられ、これらが一体的に連結されている。
第1支柱10Aに固定された連結部材6における一対の突出板部61の幅方向Yの間に、水平材第1端部31と第1傾斜材第1端部41とが配置されている。本実施形態では、水平材第1端部31と第1傾斜材第1端部41とは、互いに幅方向Yに当接している。
図5に示すように、本実施形態では、水平材第1端部31の幅方向Yの寸法31Lyと第1傾斜材第1端部41の幅方向Yの寸法41Lyとが同等となっている。本実施形態において寸法が「同等」とは、設計的に同じ寸法に設定され、又は、同じと見なすことができる寸法に設定されていることを指す。これにより、水平材第1端部31と第1傾斜材第1端部41とが第1支柱10Aに連結される箇所における、水平材第1端部31と第1傾斜材第1端部41との強度を同等にし易くなっている。
図4に示すように、水平材3における並び方向第2側X2の端部である水平材第2端部32と、第2傾斜材5における並び方向第2側X2の端部である第2傾斜材第2端部52とが、幅方向Yに隣接した状態で第2支柱10Bに連結されている。本実施形態では、水平材第2端部32と第2傾斜材第2端部52とが、第2締結部材F2によって第2支柱10Bに連結されている。詳細には、第2支柱10Bに固定された連結部材6と、水平材第2端部32と、第2傾斜材第2端部52とを、幅方向Yに貫通するように第2締結部材F2が設けられ、これらが一体的に連結されている。
第2支柱10Bに固定された連結部材6における一対の突出板部61の幅方向Yの間に、水平材第2端部32と第2傾斜材第2端部52とが配置されている。本実施形態では、水平材第2端部32と第2傾斜材第2端部52とは、互いに幅方向Yに当接している。
図6に示すように、本実施形態では、水平材第2端部32の幅方向Yの寸法32Lyと第2傾斜材第2端部52の幅方向Yの寸法52Lyとが同等となっている。これにより、水平材第2端部32と第2傾斜材第2端部52とが第2支柱10Bに連結される箇所における、水平材第2端部32と第2傾斜材第2端部52との強度を同等にし易くなっている。
図4に示すように、第1傾斜材第1端部41が、水平材第1端部31よりも幅方向第1側Y1に配置されている。そして、第2傾斜材第2端部52が、水平材第2端部32よりも幅方向第2側Y2に配置されている。すなわち、水平材3のみに着目すると、水平材第1端部31は、水平材第2端部32よりも幅方向第2側Y2に配置され、水平材第2端部32は、水平材第1端部31よりも幅方向第1側Y1に配置されている。このように、水平材3は、対象箇所10Pにおいて、互いに幅方向Yに異なる位置に配置される第1傾斜材4及び第2傾斜材5のそれぞれと適切に連結するために、その並び方向Xにおける両端部が互いに幅方向Yにずれた位置に配置された構成となっている。
そして、図3に示すように、水平材3は、水平材第1端部31と水平材第2端部32との並び方向Xの間に、水平材第1端部31及び水平材第2端部32と一体的に形成された管状の水平材本体部30を備えている。換言すれば、水平材3は、その両端部が互いに幅方向Yにずれた位置に配置されるように形成された単一の部材として構成されている。これにより、例えば水平材3を複数部材により構成する場合に比べて、部品点数を少なく抑えて構造の簡素化を図ることができる。
本実施形態では、水平材第1端部31と水平材第2端部32と水平材本体部30とが、それぞれ並び方向Xに平行となるように形成されている。これにより、水平材3の各部の面と第1支柱10A及び第2支柱10Bの各部の面とを平行に配置し易くなるため、並び
方向Xに並ぶ第1支柱10Aと第2支柱10Bとの間に、水平材3を設置し易い構成が実現できる。そして、水平材3は、並び方向第1側X1へ向かうに従って幅方向第2側Y2へ向かうように傾斜して、水平材本体部30と水平材第1端部31とを接続する第1接続部33と、並び方向第2側X2へ向かうに従って幅方向第1側Y1へ向かうように傾斜して、水平材本体部30と水平材第2端部32とを接続する第2接続部34と、を備えている。これにより、水平材本体部30と一体的に形成された水平材第1端部31及び水平材第2端部32を、水平材本体部30に対して幅方向Yの両側にずらして配置することができている。
本実施形態では、水平材3は、単一の管状部材により構成されている。詳細には、単一の管状部材における並び方向Xの両端部が曲げ加工やプレス加工等により変形されることで、互いに幅方向Yにずれた位置において、並び方向第1側X1の端部に水平材第1端部31が形成され、並び方向第2側X2の他端部に水平材第2端部32が形成されている。上記管状部材における曲げ加工等の変形が施されない並び方向Xの中央部は、素材となった管状部材の断面形状がそのまま維持された管状とされている。この部分が水平材本体部30となっている。本実施形態では、水平材3の元となる素材は、円管状部材である。従って、水平材本体部30は、円管状に形成されている。これにより、水平材本体部30の肉厚を小さく抑えつつ曲げ強度を高めることが容易となっている。また、一般的に様々な寸法の円管状部材が容易に入手できるため、そのような円管状部材を用いて水平材本体部30を形成しつつ、当該円管状部材の両端部を変形させて水平材第1端部31と水平材第2端部32とを形成することで、水平材3の製造コストを低く抑えることが容易となっている。
また、第1接続部33及び第2接続部34は、素材となった直線的な管状部材の一部を曲げ加工等によって変形させることにより形成されている。具体的には、水平材本体部30に対して並び方向第1側X1に隣接する箇所を幅方向第2側Y2へ曲げ加工することにより、管状部材における水平材本体部30に対して並び方向第1側X1の規定領域を、並び方向第1側X1へ向かうに従って幅方向第2側Y2へ向かう方向に傾斜させる。これにより、並び方向Xに対して傾斜した第1接続部33が形成される。更に、第1接続部33に対して並び方向第1側X1に隣接する箇所を幅方向第1側Y1へ曲げ加工することにより、管状部材における並び方向第1側X1の端部領域を、並び方向Xに平行とする。これにより、水平材第1端部31を並び方向Xに平行に配置できる。同様に、水平材本体部30に対して並び方向第2側X2に隣接する箇所を幅方向第1側Y1へ曲げ加工することにより、管状部材における水平材本体部30に対して並び方向第2側X2の規定領域を、並び方向第2側X2へ向かうに従って幅方向第1側Y1へ向かう方向に傾斜させる。これにより、並び方向Xに対して傾斜した第2接続部34が形成される。更に、第2接続部34に対して並び方向第2側X2に隣接する箇所を幅方向第2側Y2へ曲げ加工することにより、管状部材における並び方向第2側X2の端部領域を、並び方向Xに平行とする。これにより、水平材第2端部32を並び方向Xに平行に配置できる。
図5及び図6に示すように、本実施形態では、水平材第1端部31及び水平材第2端部32のそれぞれにおける、並び方向Xに直交する断面が、U字状に形成されている。ここでは、水平材第1端部31における並び方向Xに直交する断面は、幅方向第2側Y2に開口するU字状に形成されている(図5参照)。また、水平材第2端部32における並び方向Xに直交する断面は、幅方向第1側Y1に開口するU字状に形成されている(図6参照)。図示の例では、水平材第1端部31及び水平材第2端部32の並び方向Xに直交する断面は、角ばったU字状に形成されている。
具体的には、図5に示すように、水平材第1端部31は、並び方向Xに沿う並び方向X視において、上下方向Zに沿って延在する第1壁部31aと、第1壁部31aにおける上
端から幅方向Yに沿って突出する第1上壁部31bと、第1壁部31aにおける下端から幅方向Yに沿って突出する第1下壁部31cと、を備えている。第1壁部31a、第1上壁部31b、及び第1下壁部31cそれぞれの肉厚は、水平材本体部30の壁部の肉厚よりも厚くなっている。本実施形態では、水平材3の元となる管状部材の並び方向第1側X1の端部領域を、当該管状部材の内部空間が消失するように或いは小さくなるように、幅方向Yに圧縮して平板状に形成した後、第1壁部31aに対して上下方向Zの両側を幅方向第2側Y2に屈曲させることにより、第1壁部31a、第1上壁部31b、及び第1下壁部31cを形成している。従って、第1壁部31a、第1上壁部31b、及び第1下壁部31cそれぞれの肉厚は、少なくとも水平材本体部30の壁部の肉厚(管状部材の壁部の肉厚)の2倍の厚みとなっている。このように、水平材第1端部31は、素材となった円管状部材をプレス加工等によって変形させることにより形成することができる。
本実施形態では、第1壁部31aが第1傾斜材第1端部41に対して幅方向第2側Y2から当接すると共に、第1上壁部31b及び第1下壁部31cが第1壁部31aから幅方向第2側Y2に向かって突出するように配置されている。そして、第1壁部31aには、第1締結部材F1が挿通される第1挿通孔31hが形成されている。この第1挿通孔31hに挿通される第1締結部材F1が第1壁部31aと第1傾斜材第1端部41とを幅方向Yに貫通することで、水平材第1端部31と第1傾斜材第1端部41とが第1支柱10Aに連結されている。これにより、第1上壁部31b及び第1下壁部31cを、第1締結部材F1による締め付け方向に沿って延在するように配置することができる。従って、第1上壁部31b及び第1下壁部31cにより、第1締結部材F1による締結荷重を支持することができる。このようにすることで、水平材第1端部31の強度を十分に確保することができ、水平材第1端部31の変形を抑制するための潰れ防止部材等を不要にできる。従って、部品点数を少なく抑えて、支柱連結構造の簡素化を図ることが可能となっている。
また、図6に示すように、水平材第2端部32は、並び方向Xに沿う並び方向X視において、上下方向Zに沿って延在する第2壁部32aと、第2壁部32aにおける上端から幅方向Yに沿って突出する第2上壁部32bと、第2壁部32aにおける下端から幅方向Yに沿って突出する第2下壁部32cと、を備えている。第2壁部32a、第2上壁部32b、及び第2下壁部32cそれぞれの肉厚は、水平材本体部30の壁部の肉厚よりも厚くなっている。本実施形態では、水平材3の元となる管状部材の並び方向第2側X2の端部領域を、当該管状部材の内部空間が消失するように或いは小さくなるように、幅方向Yに圧縮して平板状に形成した後、第2壁部32aに対して上下方向Zの両側を幅方向第1側Y1に屈曲させることにより、第2壁部32a、第2上壁部32b、及び第2下壁部32cを形成している。従って、第2壁部32a、第2上壁部32b、及び第2下壁部32cそれぞれの肉厚は、少なくとも水平材本体部30の壁部の肉厚(管状部材の肉厚)の2倍の厚みとなっている。このように、水平材第2端部32は、素材となった円管状部材をプレス加工等によって変形させることにより形成することができる。
本実施形態では、第2壁部32aが第2傾斜材第2端部52に対して幅方向第1側Y1から当接すると共に、第2上壁部32b及び第2下壁部32cが第2壁部32aから幅方向第1側Y1に向かって突出するように配置されている。そして、第2壁部32aには、第2締結部材F2が挿通される第2挿通孔32hが形成されている。この第2挿通孔32hに挿通される第2締結部材F2が第2壁部32aと第2傾斜材第2端部52とを幅方向Yに貫通することで、水平材第2端部32と第2傾斜材第2端部52とが第2支柱10Bに連結されている。これにより、第2上壁部32b及び第2下壁部32cを、第2締結部材F2による締め付け方向に沿って延在するように配置することができる。従って、第2上壁部32b及び第2下壁部32cにより、第2締結部材F2による締結荷重を支持することができる。このようにすることで、水平材第2端部32の強度を十分に確保することができ、水平材第2端部32の変形を抑制するための潰れ防止部材等を不要にできる。従
って、部品点数を少なく抑えて、支柱連結構造の簡素化を図ることが可能となっている。
図5及び図6に示すように、本実施形態では、第1上壁部31b及び第1下壁部31cそれぞれにおける幅方向Yの寸法31Lyは、同等となっている。これらの寸法が、水平材第1端部31の幅方向Yの寸法31Lyとなる。また同様に、本実施形態では、第2上壁部32b及び第2下壁部32cそれぞれにおける幅方向Yの寸法32Lyは、同等となっている。これらの寸法が、水平材第2端部32の幅方向Yの寸法32Lyとなる。なお、第1壁部31aにおける上下方向Zの寸法31Lzは、水平材第1端部31の上下方向Zの寸法31Lzとなり、第2壁部32aにおける上下方向Zの寸法32Lzは、水平材第2端部32の上下方向Zの寸法32Lzとなる。
本実施形態では、水平材第1端部31及び水平材第2端部32それぞれの幅方向Yの寸法31Ly,32Lyが、水平材本体部30の幅方向Yの寸法30Lyよりも小さく形成されている。これにより、水平材本体部30と水平材第1端部31及び水平材第2端部32とが一体的に形成された構成において、例えば、管状部材の両端部を互いに幅方向Yの異なる側へずらすように変形させることで、比較的容易に水平材第1端部31と水平材第2端部32とを適切な幅方向Yの位置に配置することができる構造となっている。従って、水平材3の製造コストを低く抑えることが容易となっている。
本実施形態では、第1壁部31aにおける上下方向Zの寸法31Lzが、第1上壁部31b及び第1下壁部31cのそれぞれにおける幅方向Yの寸法31Lyよりも小さく形成されている。また、第2壁部32aにおける上下方向Zの寸法32Lzが、第2上壁部32b及び第2下壁部32cのそれぞれにおける幅方向Yの寸法32Lyよりも小さく形成されている。これにより、水平材第1端部31及び水平材第2端部32のそれぞれを、上下方向Zに小型化することができている。また、水平材第1端部31及び水平材第2端部32のそれぞれの幅方向Yの寸法31Ly,32Lyが予め定まっている場合には、第1壁部31a及び第2壁部32aの上下方向Zの寸法31Lz,32Lzを小さく抑えることにより、水平材第1端部31及び水平材第2端部32と一体的に形成された管状の水平材本体部30の大きさを小さく抑えることができるため、水平材3の大きさ及び重量も小さく抑えることが可能となっている。
以上説明した支柱連結構造によれば、部品点数を少なく抑えて構造の簡素化を図ることが可能となる。
〔その他の実施形態〕
次に、支柱連結構造のその他の実施形態について説明する。
(1)上記の実施形態では、互いに連結される水平材3、第1傾斜材4、及び第2傾斜材5の配置関係について、これらの相対位置関係に基づいて並び方向第1側X1、並び方向第2側X2、幅方向第1側Y1、及び幅方向第2側Y2を定義して説明した。しかし、これらの定義は、互いに連結する水平材3、第1傾斜材4、及び第2傾斜材5の相対位置関係に基づくものであり、物品保管設備の全体が含まれる座標における絶対的な方向の定義ではない。すなわち、並び方向第1側X1、並び方向第2側X2、幅方向第1側Y1、及び幅方向第2側Y2は、物品保管設備の全体、或いは、支柱連結構造が用いられる支柱枠Uの全体として定義されるわけではなく、互いに連結する水平材3、第1傾斜材4、及び第2傾斜材5の相対位置関係についてのみ定義される。従って、例えば、複数の支柱枠Uのそれぞれにおいて、これらの方向の定義が互いに入れ替わる場合があっても良い。また、1つの支柱枠Uにおける異なる複数箇所で、水平材3、第1傾斜材4、及び第2傾斜材5が互いに連結されている場合には、複数の連結部分ごとにこれらの方向の定義が互いに入れ替わる場合があっても良い。
(2)上記の実施形態では、水平材第1端部31と水平材第2端部32と水平材本体部30とが、それぞれ並び方向Xに平行となるように形成されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、水平材第1端部31、水平材第2端部32、及び水平材本体部30のうち少なくとも1つが、並び方向Xに対して傾斜して配置されるように形成されていても良い。
(3)上記の実施形態では、水平材第1端部31及び水平材第2端部32のそれぞれにおける、並び方向Xに直交する断面が、U字状に形成されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、水平材第1端部31及び水平材第2端部32の少なくとも一方における、並び方向Xに直交する断面が、U字状以外の形状とされていても良い。このような断面形状としては、例えば円形状、楕円形状、D字状、矩形状、L字状等とすることができる。
(4)上記の実施形態では、水平材第1端部31の幅方向Yの寸法31Lyと第1傾斜材第1端部41の幅方向Yの寸法41Lyとが同等であり、水平材第2端部32の幅方向Yの寸法32Lyと第2傾斜材第2端部52の幅方向Yの寸法52Lyとが同等である例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、水平材第1端部31の幅方向Yの寸法31Lyと第1傾斜材第1端部41の幅方向Yの寸法41Lyとは、互いに異なっていても良い。また、水平材第2端部32の幅方向Yの寸法32Lyと第2傾斜材第2端部52の幅方向Yの寸法52Lyとは、互いに異なっていても良い。
(5)上記の実施形態では、水平材第1端部31の配置方向に関して、第1壁部31aが第1傾斜材第1端部41に対して幅方向第2側Y2から当接すると共に、第1上壁部31b及び第1下壁部31cが第1壁部31aから幅方向第2側Y2に向かって突出するように配置されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、水平材第1端部31は、上記とは幅方向Yにおいて逆向きに配置されていても良い。すなわち、第1上壁部31b及び第1下壁部31cが第1壁部31aから幅方向第1側Y1に向かって突出すると共に、第1上壁部31b及び第1下壁部31cのそれぞれにおける幅方向第1側Y1の端部が第1傾斜材第1端部41に対して当接していても良い。
(6)上記の実施形態では、水平材第2端部32の配置方向に関して、第2壁部32aが第2傾斜材第2端部52に対して幅方向第1側Y1から当接すると共に、第2上壁部32b及び第2下壁部32cが第2壁部32aから幅方向第1側Y1に向かって突出するように配置されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、水平材第2端部32は、上記とは幅方向Yにおいて逆向きに配置されていても良い。すなわち、第2上壁部32b及び第2下壁部32cが第2壁部32aから幅方向第2側Y2に向かって突出すると共に、第2上壁部32b及び第2下壁部32cのそれぞれにおける幅方向第2側Y2の端部が第2傾斜材第2端部52に対して当接していても良い。
(7)上記の実施形態では、第1壁部31aにおける上下方向Zの寸法31Lzが、第1上壁部31b及び第1下壁部31cのそれぞれにおける幅方向Yの寸法31Lyよりも小さく、第2壁部32aにおける上下方向Zの寸法32Lzが、第2上壁部32b及び第2下壁部32cのそれぞれにおける幅方向Yの寸法32Lyよりも小さい例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、第1壁部31aにおける上下方向Zの寸法31Lzは、第1上壁部31b及び第1下壁部31cそれぞれにおける幅方向Yの寸法31Lyと同等、或いはそれより大きくても良い。また、第2壁部32aにおける上下方向Zの寸法32Lzは、第2上壁部32b及び第2下壁部32cそれぞれにおける幅方向Yの寸法32Lyと同等、或いはそれより大きくても良い。
(8)上記の実施形態では、水平材本体部30が、円管状に形成されている例について説
明した。しかし、このような例に限定されることなく、水平材本体部30は、例えば、楕円状の断面、或いは矩形状等の多角形状の断面を有する管状に形成されていても良い。この場合、水平材3の元となる管状部材も、楕円状の断面或いは矩形状等の多角形状の断面を有する形状とされると好適である。
(9)上記の実施形態では、第1支柱10Aと第2支柱10Bとのそれぞれは、中空状の支柱部材11と、支柱部材11の内部に配置されて当該支柱部材11の補強を担う補強柱部材12と、を備えている例について説明した。しかし、第1支柱10A及び第2支柱10Bのうち一方は、補強柱部材12を備えていなくとも良く、また、第1支柱10A及び第2支柱10Bの両方が、補強部材12を備えていなくとも良い。
(10)上記の実施形態では、締結部材F、第1締結部材F1、及び第2締結部材F2が、ボルトとナットとを備えて構成されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、締結部材F、第1締結部材F1、及び第2締結部材F2のうち少なくとも1つは、リベット等の他の部材を備えて構成されていても良い。
(11)上記の実施形態では、水平材3、第1傾斜材4、及び第2傾斜材5が、連結部材6を介して第1支柱10A又は第2支柱10Bに連結されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、水平材3、第1傾斜材4、及び第2傾斜材5は、直接的に第1支柱10A又は第2支柱10Bに連結されていても良い(図2の上側部分参照)。
(12)上記の実施形態では、支柱連結構造が物品保管設備に適用される場合を例示し、物品保管設備が、保管棚100と搬送装置9とを備えている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、支柱連結構造が適用される物品保管設備は、搬送装置9を備えていなくても良い。さらには、支柱連結構造は、物品保管設備や保管棚100に限らず、一対の支柱を備えた各種の構造物に適用することができる。
(13)なお、上述した実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した支柱連結構造について説明する。
支柱連結構造は、
水平方向に互いに離間して配置されていると共に、それぞれが上下方向に沿うように設置された第1支柱及び第2支柱と、
前記水平方向に対して傾斜した第1傾斜方向に沿うように設置され、前記第1支柱と前記第2支柱とを連結する第1傾斜材と、
前記水平方向及び前記第1傾斜方向に対して傾斜する第2傾斜方向に沿うように設置され、前記第1支柱と前記第2支柱とを連結する第2傾斜材と、
前記水平方向に前記第1支柱と前記第2支柱とを結ぶ方向である並び方向に沿うように設置され、前記第1支柱と前記第2支柱とを連結する水平材と、を備え、
前記第1傾斜材と前記第2傾斜材とは、前記上下方向に沿う上下方向視で前記並び方向と直交する幅方向に隣接すると共に、前記幅方向に沿う幅方向視で交差するように配置され、
前記並び方向における前記第2支柱に対して前記第1支柱が配置される側を並び方向第1側とし、その反対側を並び方向第2側とし、前記幅方向における前記第2傾斜材に対し
て前記第1傾斜材が配置される側を幅方向第1側とし、その反対側を幅方向第2側として、
前記水平材における前記並び方向第1側の端部である水平材第1端部と、前記第1傾斜材における前記並び方向第1側の端部である第1傾斜材第1端部とが、前記幅方向に隣接した状態で前記第1支柱に連結され、
前記第1傾斜材第1端部が、前記水平材第1端部よりも前記幅方向第1側に配置され、
前記水平材における前記並び方向第2側の端部である水平材第2端部と、前記第2傾斜材における前記並び方向第2側の端部である第2傾斜材第2端部とが、前記幅方向に隣接した状態で前記第2支柱に連結され、
前記第2傾斜材第2端部が、前記水平材第2端部よりも前記幅方向第2側に配置され、
前記水平材は、前記水平材第1端部と前記水平材第2端部との前記並び方向の間に、前記水平材第1端部及び前記水平材第2端部と一体的に形成された管状の水平材本体部を備え、
前記水平材第1端部及び前記水平材第2端部それぞれの前記幅方向の寸法が、前記水平材本体部の前記幅方向の寸法よりも小さく、
前記水平材第1端部は、前記水平材第2端部よりも前記幅方向第2側に配置され、
前記水平材第2端部は、前記水平材第1端部よりも前記幅方向第1側に配置されている。
本構成によれば、互いに幅方向に隣接すると共に幅方向視で交差するように配置された第1傾斜材及び第2傾斜材のそれぞれが第1支柱及び第2支柱のそれぞれに連結される箇所を避けて、第1支柱と第2支柱とを連結するための水平材を配置することができる。そのため、水平材、第1傾斜材、及び第2傾斜材を用いて、一対の支柱を適切に連結することができる。そして本構成によれば、水平材本体部と、第1支柱に連結される水平材第1端部と、第2支柱に連結される水平材第2端部とが、一体的に形成されている。すなわち、水平材が単一の部材により構成されている。従って、水平材を複数部材により構成する場合に比べて、部品点数を少なく抑えて構造の簡素化を図ることが可能な支柱連結構造を実現することができる。
更に本構成によれば、管状の水平材本体部と水平材第1端部及び水平材第2端部とが一体的に形成され、水平材第1端部及び水平材第2端部それぞれの幅方向の寸法が水平材本体部の幅方向の寸法よりも小さいため、例えば、管状部材の両端部を互いに幅方向の異なる側へずらすように変形させることで、比較的容易に水平材第1端部と水平材第2端部とを適切な幅方向の位置に配置することができる構造となっている。従って、水平材の製造コストを低く抑えることが容易となっている。
ここで、前記水平材第1端部と前記水平材第2端部と前記水平材本体部とが、それぞれ前記並び方向に平行となるように形成され、
前記水平材は、
前記並び方向第1側へ向かうに従って前記幅方向第2側へ向かうように傾斜して、前記水平材本体部と前記水平材第1端部とを接続する第1接続部と、
前記並び方向第2側へ向かうに従って前記幅方向第1側へ向かうように傾斜して、前記水平材本体部と前記水平材第2端部とを接続する第2接続部と、を備えていると好適である。
本構成によれば、水平材第1端部と水平材第2端部と水平材本体部とのそれぞれが並び方向に平行となるように形成されているため、並び方向に並ぶ第1支柱と第2支柱との間に、水平材を設置し易い。また、本構成によれば、第1接続部及び第2接続部によって、水平材本体部と一体的に形成された水平材第1端部及び水平材第2端部を、水平材本体部に対して幅方向の両側にずらして配置することができる。従って、水平材第1端部及び水
平材第2端部を、それぞれ適切な位置に配置することができる。
また、前記水平材第1端部及び前記水平材第2端部のそれぞれにおける、前記並び方向に直交する断面が、U字状に形成されていると好適である。
本構成によれば、水平材第1端部及び水平材第2端部の並び方向に直交する断面をU字状としたことにより、水平材第1端部及び水平材第2端部を、例えばボルト等の締結部材を用いて、第1支柱及び第2支柱のそれぞれに対して連結することが容易となっている。また、本構成によれば、例えば、管状部材の両端部を幅方向に押圧して扁平状にしてから並び方向に直交する断面がU字状となるように変形させることで、比較的容易に水平材第1端部と水平材第2端部とを形成することができる。従って、水平材の製造コストを低く抑えることが容易となっている。
また、前記水平材第1端部の前記幅方向の寸法と前記第1傾斜材第1端部の前記幅方向の寸法とが同等であり、
前記水平材第2端部の前記幅方向の寸法と前記第2傾斜材第2端部の前記幅方向の寸法とが同等であると好適である。
本構成によれば、水平材第1端部と第1傾斜材第1端部とが第1支柱に連結される連結部における、水平材第1端部と第1傾斜材第1端部との強度を同等にし易く、また、水平材第2端部と第2傾斜材第2端部とが第2支柱に連結される連結部における、水平材第2端部と第2傾斜材第2端部との強度を同等にし易い。従って、支柱連結構造の一部に強度の低い部分が生じることを避けて全体的な強度を高め易い。
また、前記水平材第1端部は、前記並び方向に沿う並び方向視において、上下方向に沿って延在する第1壁部と、前記第1壁部における上端から前記幅方向に沿って突出する第1上壁部と、前記第1壁部における下端から前記幅方向に沿って突出する第1下壁部と、を備え、
前記水平材第2端部は、前記並び方向に沿う並び方向視において、上下方向に沿って延在する第2壁部と、前記第2壁部における上端から前記幅方向に沿って突出する第2上壁部と、前記第2壁部における下端から前記幅方向に沿って突出する第2下壁部と、を備え、
前記水平材第1端部と前記第1傾斜材第1端部とが、前記第1壁部と前記第1傾斜材第1端部とを前記幅方向に貫通する第1締結部材によって前記第1支柱に連結され、
前記水平材第2端部と前記第2傾斜材第2端部とが、前記第2壁部と前記第2傾斜材第2端部とを前記幅方向に貫通する第2締結部材によって前記第2支柱に連結されていると好適である。
本構成によれば、第1上壁部及び第1下壁部により、第1壁部を幅方向に貫通する第1締結部材による締結荷重を支持することができ、第2上壁部及び第2下壁部により、第2壁部を幅方向に貫通する第2締結部材による締結荷重を支持することができる。そのため、例えば、第1締結部材の締め付けによっても水平材第1端部を変形し難くし、第2締結部材の締め付けによっても水平材第2端部を変形し難くすることができる。従って、本構成によれば、水平材の変形を抑制するための潰れ防止部材等を配置することを不要にできる。
また、水平材第1端部が、第1壁部と第1上壁部と第1下壁部とを備え、水平材第2端部が、第2壁部と第2上壁部と第2下壁部とを備えた構成において、
前記第1壁部が前記第1傾斜材第1端部に対して前記幅方向第2側から当接すると共に、前記第1上壁部及び前記第1下壁部が前記第1壁部から前記幅方向第2側に向かって突
出するように配置され、
前記第2壁部が前記第2傾斜材第2端部に対して前記幅方向第1側から当接すると共に、前記第2上壁部及び前記第2下壁部が前記第2壁部から前記幅方向第1側に向かって突出するように配置されていると好適である。
本構成によれば、第1傾斜材第1端部と水平材第1端部における第1壁部とが当接した状態で、これらを貫通するように第1締結部材を取り付けることができる。そのため、水平材第1端部と第1傾斜材第1端部との接触面積を広くし、これらの連結を強固にし易い。また、本構成によれば、第2傾斜材第2端部と水平材第2端部における第2壁部とが当接した状態で、これらを貫通するように第2締結部材を取り付けることができる。そのため、水平材第2端部と第2傾斜材第2端部との接触面積を広くし、これらの連結を強固にし易い。
また、水平材第1端部が、第1壁部と第1上壁部と第1下壁部とを備え、水平材第2端部が、第2壁部と第2上壁部と第2下壁部とを備えた構成において、
前記第1壁部における上下方向の寸法が、前記第1上壁部及び前記第1下壁部のそれぞれにおける前記幅方向の寸法よりも小さく、
前記第2壁部における上下方向の寸法が、前記第2上壁部及び前記第2下壁部のそれぞれにおける前記幅方向の寸法よりも小さいと好適である。
本構成によれば、水平材第1端部及び水平材第2端部のそれぞれを、上下方向に小型化することができる。また、水平材第1端部及び水平材第2端部のそれぞれの幅方向の寸法が定まっている場合には、第1壁部及び第2壁部の上下方向の寸法を小さく抑えることにより、水平材第1端部及び水平材第2端部と一体的に形成された管状の水平材本体部の大きさを小さく抑えることができるため、水平材の大きさ及び重量も小さく抑えることが可能となる。
また、前記水平材本体部は、円管状に形成されていると好適である。
本構成によれば、水平材本体部の肉厚を小さく抑えつつ曲げ強度を高めることが容易となっている。また、一般的に様々な寸法の円管状部材が容易に入手できるため、そのような円管状部材を用いて水平材本体部を形成しつつ、当該円管状部材の両端部を変形させて水平材第1端部と水平材第2端部とを形成することで、水平材の製造コストを低く抑えることが容易となっている。
本開示に係る技術は、一対の支柱を連結する支柱連結構造に利用することができる。
10A :第1支柱
10B :第2支柱
3 :水平材
30 :水平材本体部
31 :水平材第1端部
31a :第1壁部
31b :第1上壁部
31c :第1下壁部
32 :水平材第2端部
32a :第2壁部
32b :第2上壁部
32c :第2下壁部
33 :第1接続部
34 :第2接続部
4 :第1傾斜材
41 :第1傾斜材第1端部
5 :第2傾斜材
52 :第2傾斜材第2端部
F1 :第1締結部材
F2 :第2締結部材
T1 :第1傾斜方向
T2 :第2傾斜方向
X :並び方向
X1 :並び方向第1側
X2 :並び方向第2側
Y :幅方向
Y1 :幅方向第1側
Y2 :幅方向第2側
Z :上下方向

Claims (4)

  1. 水平方向に互いに離間して配置されていると共に、それぞれが上下方向に沿うように設置された第1支柱及び第2支柱と、
    前記水平方向に対して傾斜した第1傾斜方向に沿うように設置され、前記第1支柱と前記第2支柱とを連結する第1傾斜材と、
    前記水平方向及び前記第1傾斜方向に対して傾斜する第2傾斜方向に沿うように設置され、前記第1支柱と前記第2支柱とを連結する第2傾斜材と、
    前記水平方向に前記第1支柱と前記第2支柱とを結ぶ方向である並び方向に沿うように設置され、前記第1支柱と前記第2支柱とを連結する水平材と、を備え、
    前記第1傾斜材と前記第2傾斜材とは、前記上下方向に沿う上下方向視で前記並び方向と直交する幅方向に隣接すると共に、前記幅方向に沿う幅方向視で交差するように配置され、
    前記並び方向における前記第2支柱に対して前記第1支柱が配置される側を並び方向第1側とし、その反対側を並び方向第2側とし、前記幅方向における前記第2傾斜材に対して前記第1傾斜材が配置される側を幅方向第1側とし、その反対側を幅方向第2側として、
    前記水平材における前記並び方向第1側の端部である水平材第1端部と、前記第1傾斜材における前記並び方向第1側の端部である第1傾斜材第1端部とが、前記幅方向に隣接した状態で前記第1支柱に連結され、
    前記第1傾斜材第1端部が、前記水平材第1端部よりも前記幅方向第1側に配置され、
    前記水平材における前記並び方向第2側の端部である水平材第2端部と、前記第2傾斜材における前記並び方向第2側の端部である第2傾斜材第2端部とが、前記幅方向に隣接した状態で前記第2支柱に連結され、
    前記第2傾斜材第2端部が、前記水平材第2端部よりも前記幅方向第2側に配置され、
    前記水平材は、前記水平材第1端部と前記水平材第2端部との前記並び方向の間に、前記水平材第1端部及び前記水平材第2端部と一体的に形成された管状の水平材本体部を備え、
    前記水平材第1端部及び前記水平材第2端部それぞれの前記幅方向の寸法が、前記水平材本体部の前記幅方向の寸法よりも小さく、
    前記水平材第1端部は、前記水平材第2端部よりも前記幅方向第2側に配置され、
    前記水平材第2端部は、前記水平材第1端部よりも前記幅方向第1側に配置され
    前記第1傾斜材第1端部と前記水平材第1端部とが、前記並び方向視で前記水平材本体部と重複するように配置され、
    前記第2傾斜材第2端部と前記水平材第2端部とが、前記並び方向視で前記水平材本体部と重複するように配置されている、支柱連結構造。
  2. 前記水平材第1端部と前記水平材第2端部と前記水平材本体部とが、それぞれ前記並び方向に平行となるように形成され、
    前記水平材は、
    前記並び方向第1側へ向かうに従って前記幅方向第2側へ向かうように傾斜して、前記水平材本体部と前記水平材第1端部とを接続する第1接続部と、
    前記並び方向第2側へ向かうに従って前記幅方向第1側へ向かうように傾斜して、前記水平材本体部と前記水平材第2端部とを接続する第2接続部と、を備えている、請求項1に記載の支柱連結構造。
  3. 前記水平材第1端部の前記幅方向の寸法と前記第1傾斜材第1端部の前記幅方向の寸法とが同等であり、
    前記水平材第2端部の前記幅方向の寸法と前記第2傾斜材第2端部の前記幅方向の寸法とが同等である、請求項1又は2に記載の支柱連結構造。
  4. 前記水平材本体部は、円管状に形成されている、請求項1からのいずれか一項に記載の支柱連結構造。
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