JP7418271B2 - 治具テーブル及び分割方法 - Google Patents

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本発明は、パッケージ基板を保持する治具テーブル、パッケージ基板の分割方法に関する。
CSP(Chip Size Package)基板、QFN(Quad Flat Non-leaded Package)基板などのパッケージ基板は、所定方向に往復移動するジグ式の治具テーブルに直接保持され、治具テーブルに保持されたパッケージ基板を切削する円板形状の切削ブレードを備える切削装置により個々のチップに分割される(例えば、特許文献1参照)。
特開2019-145558号公報
しかしながら、近年の電子機器の小型化に伴いパッケージサイズも小型化しており、特許文献1等に示す従来から用いられてきた切削装置では、切削ブレードによる切削加工中にパッケージ基板が動いてしまうおそれがある。切削加工中にパッケージ基板が動いてしまうと、切り出されたパッケージが所定の寸法の許容範囲に入らない、パッケージ飛びが発生する、切削ブレードが破損する等の問題が生じるおそれがある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、切削加工中のパッケージ基板の移動を抑制することができる治具テーブル及び分割方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の治具テーブルは、切削装置のテーブルベースに着脱自在に装着され、交差する複数の分割予定ラインを有したパッケージ基板を保持する治具テーブルであって、パッケージ基板が載置される載置面側にはパッケージ基板の該分割予定ラインに対応した複数のブレード逃げ溝が形成されるとともに該ブレード逃げ溝で区画された複数のチップ保持領域を含み、各該チップ保持領域にはそれぞれ、柔軟部材からなる枠体と、該枠体内に充填されたタック性を有する接着部材と、を備え、該枠体で画成された該枠体の上面よりも僅かに低い支持面には、開閉バルブを介して吸引源に接続される吸引口が形成されるとともに、該接着部材には一端が該載置面側に開口し他端が該吸引口に連通した吸引孔が形成されたことを特徴とする。
前記治具テーブルでは、該枠体の該上面は、該接着部材の上面よりも突出しても良い。
本発明の分割方法は、交差する複数の分割予定ラインを有したパッケージ基板を個々のパッケージへと分割する分割方法であって、パッケージ基板が載置される載置面側に該分割予定ラインに対応した複数のブレード逃げ溝が形成されるとともに該ブレード逃げ溝で区画された複数のチップ保持領域を含み、各該チップ保持領域にはそれぞれ、柔軟部材からなる枠体と、該枠体内に充填されたタック性を有する接着部材と、を備え、該枠体で画成された該枠体の上面よりも僅かに低い支持面には、開閉バルブを介して吸引源に接続される吸引口が形成されるとともに、該接着部材には一端が該載置面側に開口し他端が該吸引口に連通した吸引孔が形成された、治具テーブルを切削装置のテーブルベースに装着する準備ステップと、該準備ステップを実施した後、パッケージ基板を該枠体上に載置する載置ステップと、載置ステップを実施した後、該吸引孔からパッケージ基板を吸引することで該接着部材でパッケージ基板を保持する保持ステップと、該保持ステップを実施した後、切削ブレードを該ブレード逃げ溝に至る深さへとパッケージ基板に切り込ませつつ該分割予定ラインに沿ってパッケージ基板を切削し個々のパッケージへと分割する切削ステップと、を備えたことを特徴とする。
本発明は、切削加工中のパッケージ基板の移動を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る治具テーブルを備える切削装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係る治具テーブルの切削装置のテーブルベースに設置された状態の平面図である。 図3は、図2中のIII-III線に沿う断面図である。 図4は、図3中のIV部を拡大して示す断面図である。 図5は、実施形態1に係る分割方法の流れを示すフローチャートである。 図6は、図5に示された分割方法の準備ステップを示す断面図である。 図7は、図5に示された分割方法の載置ステップを示す断面図である。 図8は、図7中のVIII部を拡大して示す断面図である。 図9は、図5に示された分割方法の保持ステップを示す断面図である。 図10は、図9中のX部を拡大して示す断面図である。 図11は、図5に示された分割方法の切削ステップを示す断面図である。 図12は、図11中のXII-XII線に沿う断面図である。 図13は、実施形態1の変形例に係る治具テーブルの要部の断面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る治具テーブルを図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る治具テーブルを備える切削装置の構成例を示す斜視図である。図2は、実施形態1に係る治具テーブルの切削装置のテーブルベースに設置された状態の平面図である。図3は、図2中のIII-III線に沿う断面図である。図4は、図3中のIV部を拡大して示す断面図である。
(被加工物)
実施形態1に係る治具テーブル10は、図1に示す切削装置1のテーブルベース40に着脱自在に装着される。切削装置1は、パッケージ基板200を切削加工する装置である。実施形態1では、パッケージ基板200は、基板201(図7等に示す)と、基板201上に複数搭載されたデバイスチップと、デバイスチップを被覆したモールド樹脂202(図7等に示す)とを備える。
パッケージ基板200は、平面形状が矩形の平板状に形成されている。パッケージ基板200は、基板201の表面に互いに交差する格子状の複数の分割予定ライン203を有し、基板201の分割予定ライン203で区画した領域にデバイスチップを搭載している。デバイスチップは、例えば、IC(Integrated Circuit)、あるいやLSI(Large Scale Integration)等の集積回路である。
実施形態1では、パッケージ基板200は、基板201に搭載されたデバイスチップがモールド樹脂202で被覆され、かつ切削加工により分割予定ライン203に沿って個々のパッケージ204に分割される所謂QFN(Quad Flat Non-leaded Package)基板である。実施形態1では、パッケージ基板200は、本発明では、QFN基板であるが、本発明では、これに限定されることなく、例えば、CSP(Chip Scale Packaging)基板やBGA(Ball grid array)でも良い。
なお、実施形態1では、パッケージ基板200は、品番(種類)等が異なると、分割予定ライン203の本数、デバイスチップの数、互いに隣り合う分割予定ライン203同士の間隔等が異なる。また、実施形態1では、パッケージ基板200は、分割予定ライン203の位置を示す図示しないアライメントマークを基板201上に備える。
(切削装置)
図1に示された切削装置1は、パッケージ基板200を治具テーブル10で保持し分割予定ライン203に沿って、切削ブレード21によりパッケージ基板200を切削加工(加工に相当)する加工装置である。切削装置1は、図1に示すように、パッケージ基板200を載置面13で吸引保持する治具テーブル10と、治具テーブル10を着脱自在に装着するテーブルベース40と、切削ブレード21で治具テーブル10に保持されたパッケージ基板200を切削する切削ユニット20と、治具テーブル10に保持されたパッケージ基板200を撮像する撮像ユニット30と、制御ユニット100とを備える。
また、切削装置1は、図1に示すように、治具テーブル10と切削ユニット20とを相対的に移動させる移動ユニット50を備える。移動ユニット50は、治具テーブル10を水平方向と平行なX軸方向に加工送りする加工送りユニットであるX軸移動ユニット51と、切削ユニット20を水平方向と平行でかつX軸方向に直交するY軸方向に割り出し送りする割り出し送りユニットであるY軸移動ユニット52と、切削ユニット20をX軸方向とY軸方向との双方と直交する鉛直方向に平行なZ軸方向に切り込み送りする切り込み送りユニットであるZ軸移動ユニット53と、治具テーブル10をZ軸方向と平行な軸心回りに回転する回転移動ユニット54とを少なくとも備える。
X軸移動ユニット51は、治具テーブル10を加工送り方向であるX軸方向に移動させることで、治具テーブル10と切削ユニット20とを相対的にX軸方向に沿って加工送りするものである。Y軸移動ユニット52は、切削ユニット20を割り出し送り方向であるY軸方向に移動させることで、治具テーブル10と切削ユニット20とを相対的にY軸方向に沿って割り出し送りするものである。Z軸移動ユニット53は、切削ユニット20を切り込み送り方向であるZ軸方向に移動させることで、治具テーブル10と切削ユニット20とを相対的にZ軸方向に沿って切り込み送りするものである。回転移動ユニット54は、治具テーブル10を支持し、治具テーブル10とともにX軸移動ユニット51によりX軸方向に移動する。
X軸移動ユニット51、Y軸移動ユニット52及びZ軸移動ユニット53は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のモータ及び治具テーブル10又は切削ユニット20をX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備える。
治具テーブル10は、テーブルベース40に装着されて、X軸移動ユニット51により切削ユニット20の下方の加工領域2と、切削ユニット20の下方から離間してパッケージ基板200が搬入出される搬入出領域3とに亘ってX軸方向に移動自在に設けられ、かつ回転移動ユニット54によりZ軸方向と平行な軸心回りに回転自在に設けられている。治具テーブル10の構成は、後ほど説明する。
テーブルベース40は、平面形状が矩形状でかつ厚手の平板状に形成され、回転移動ユニット54より軸心回りに回転自在に支持され、X軸移動ユニット51により加工領域2と搬入出領域3とに亘ってX軸方向に移動自在に支持されている。テーブルベース40は、上面41が水平方向と平行に平坦に形成され、上面41の中央部に上面41から凹の吸引凹部42が形成されている。吸引凹部42の底面には、開閉バルブ43を介して吸引源44に接続したチップ保持用の吸引通路45が開口している。また、テーブルベース40の上面41には、開閉バルブ46を介して吸引源44に接続した治具テーブル保持用の吸引通路47が開口している。
切削ユニット20は、治具テーブル10に保持されたパッケージ基板200を切削する切削ブレード21を着脱自在に装着した切削ユニットある。切削ユニット20は、治具テーブル10に保持されたパッケージ基板200に対して、Y軸移動ユニット52によりY軸方向に移動自在に設けられ、かつ、Z軸移動ユニット53によりZ軸方向に移動自在に設けられている。
切削ユニット20は、図1に示すように、Y軸移動ユニット52及びZ軸移動ユニット53などを介して、装置本体4から立設した支持フレーム5に設けられている。切削ユニット20は、Y軸移動ユニット52及びZ軸移動ユニット53により、治具テーブル10の載置面13の任意の位置に切削ブレード21を位置付け可能となっている。
切削ユニット20は、切削ブレード21と、Y軸移動ユニット52及びZ軸移動ユニット53によりY軸方向及びZ軸方向に移動自在に設けられたスピンドルハウジング22と、スピンドルハウジング22に軸心回りに回転可能に設けられかつ図示しないモータにより回転されるとともに先端に切削ブレード21が装着されるスピンドル23とを備える。
切削ブレード21は、略リング形状を有する極薄の切削砥石である。実施形態1において、切削ブレード21は、パッケージ基板200を切削する円環状の切り刃のみを備える所謂ワッシャブレードである。切り刃は、ダイヤモンドやCBN(Cubic Boron Nitride)等の砥粒と、金属や樹脂等のボンド材(結合材)とからなり所定厚みに形成されている。なお、本発明では、切削ブレード21は、切り刃と、切り刃を外周縁に配設した円環状の円形基台とを備える所謂ハブブレードでもよい。切削ブレード21は、スピンドル23がモータにより軸心回りに回転することで、回転される。なお、切削ユニット20の切削ブレード21及びスピンドル23の軸心は、Y軸方向と平行である。
撮像ユニット30は、切削ユニット20と一体的に移動するように、切削ユニット20に固定されている。撮像ユニット30は、治具テーブル10に保持された切削前のパッケージ基板200の分割すべき領域を撮像する撮像素子を備えている。撮像素子は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。撮像ユニット30は、治具テーブル10に保持されたパッケージ基板200のアライメントマークの周囲を撮像して、パッケージ基板200と切削ブレード21との位置合わせを行なうアライメントを遂行するため等の画像を得、得た画像を制御ユニット100に出力する。
また、切削装置1は、治具テーブル10のX軸方向の位置を検出するため図示しないX軸方向位置検出ユニットと、切削ユニット20のY軸方向の位置を検出するための図示しないY軸方向位置検出ユニットと、切削ユニット20のZ軸方向の位置を検出するためのZ軸方向位置検出ユニットとを備える。X軸方向位置検出ユニット及びY軸方向位置検出ユニットは、X軸方向、又はY軸方向と平行なリニアスケールと、読み取りヘッドとにより構成することができる。Z軸方向位置検出ユニットは、モータのパルスで切削ユニット20のZ軸方向の位置を検出する。X軸方向位置検出ユニット、Y軸方向位置検出ユニット及びZ軸方向位置検出ユニットは、治具テーブル10のX軸方向、切削ユニット20のY軸方向又はZ軸方向の位置を制御ユニット100に出力する。なお、実施形態1では、切削装置1の各構成要素のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の位置は、予め定められた図示しない基準位置を基準とした位置で定められる。
制御ユニット100は、切削装置1の各構成要素をそれぞれ制御して、パッケージ基板200に対する加工動作を切削装置1に実施させるものである。なお、制御ユニット100は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。制御ユニット100の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、切削装置1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介して切削装置1の各構成要素に出力する。
制御ユニット100は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される図示しない表示ユニットと、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力ユニットとに接続されている。入力ユニットは、表示ユニットに設けられたタッチパネルと、キーボード等の外部入力装置とのうち少なくとも一つにより構成される。
(治具テーブル)
治具テーブル10は、パッケージ基板200を吸引保持するものであって、平面形状がパッケージ基板200よりも大きい矩形状に形成されている。実施形態1では、治具テーブル10は、平面形状がテーブルベース40と同じ大きさの矩形状に形成されている。治具テーブル10は、平面形状が矩形状でかつ厚みが一定の平板状に形成されている。治具テーブル10は、図2、図3及び図3に示すように、平面形状がパッケージ基板200よりも大きい矩形状に形成されたテーブル本体11と、接着部材12とを備える。
テーブル本体11は、平面形状がテーブルベース40と同じ大きさの矩形状に形成され、ゴムやウレタン等の弾性変形自在な柔軟部材で構成され、上面がパッケージ基板200が載置される載置面13である。テーブル本体11は、載置面13上にパッケージ基板200が載置されて、パッケージ基板200を載置面13上に保持する。
テーブル本体11は、載置面13側にはパッケージ基板200の分割予定ライン203と対応する位置にブレード逃げ溝14が形成されている。即ち、治具テーブル10は、テーブル本体11の載置面13側には分割予定ライン203と対応した複数のブレード逃げ溝14が格子状に形成される。なお、本明細書において、対応する位置とは、厚み方向に重なる位置である。ブレード逃げ溝14は、載置面13から凹でかつ載置面13上に保持されるパッケージ基板200の分割予定ライン203に沿って直線状に形成されている。ブレード逃げ溝14は、幅が切削ブレード21の厚みよりも広く形成されている。ブレード逃げ溝14は、載置面13に保持されたパッケージ基板200を分割予定ライン203に沿って切削する切削ブレード21が侵入する。
また、治具テーブル10は、図4に示すように、テーブル本体11の載置面13側にはブレード逃げ溝14で区画された複数のチップ保持領域15を含む。チップ保持領域15は、パッケージ基板200が切削装置1により切削加工されて個々に分割されるパッケージ204と対応する位置に設けられ、個々に分割されたパッケージ204を保持する領域である。チップ保持領域15は、吸引凹部42と対応する位置に配置されている。
テーブル本体11は、チップ保持領域15の中央部に凹部151を設け、チップ保持領域15の外縁部に枠体16を設けている。実施形態1では、凹部151は、パッケージ204の平面形状に沿った四角形に形成されている。枠体16は、各チップ保持領域15の外縁部の全周に亘って設けられ、ブレード逃げ溝14に沿って形成されて、四角枠状に形成されている。実施形態1では、枠体16は、テーブル本体11の一部分であるので、テーブル本体11を構成する柔軟部材からなる。
また、テーブル本体11は、枠体16で画成された載置面13の一部である枠体16の上面161よりも僅かに低い凹部151の底面152(支持面に相当)には、図4に示すように、吸引凹部42と連通して、チップ保持用の吸引通路45及び開閉バルブ43を介して吸引源44に接続される吸引口153が形成されている。吸引口153は、全てのチップ保持領域15の凹部151の底面152の中央に開口している。
接着部材12は、各チップ保持領域15の枠体16内に充填されたタック性を有する樹脂により構成されている。なお、本発明でいうタック性とは、粘着剤や接着剤を使用することなく、固体表面に付着する性質、いわゆる自己粘着性を意味し、所謂、ゴムなどの固定表面に生じるベタベタ感を示している。接着部材12は、例えば、シリコーン樹脂、シリコーン系ゴムまたはフッ素系ゴムからなり、例えば、株式会社ユーエムアイ社製の「フレックスキャリア(登録商標)」や株式会社エクシールコーポレーション製の「ゲルベース(登録商標)」等を用いることができる。こうして、各チップ保持領域15には、それぞれ、枠体16と、枠体16内に充填させた接着部材12と、を備える。
実施形態1では、枠体16の載置面13を構成する上面161は、接着部材12の上面121よりも上方に突出して、接着部材12の上面121が枠体16の上面161よりも僅かに低い位置に配置されている。また、各枠体16内に充填された各接着部材12は、一端が載置面13側の上面121に開口し、他端が吸引口153に連通した吸引孔122が形成されている。実施形態1では、吸引孔122は、上面121の中央に開口して、パッケージ基板200から分割されるパッケージ204と対応する位置に設けられている。実施形態1では、吸引孔122は、上面121即ち載置面13のブレード逃げ溝14で区画された領域に1つ開口している。吸引孔122は、接着部材12を厚み方向に貫通している。吸引孔122は、チップ保持領域15が吸引凹部42と対応する位置に配置されているので、吸引凹部42に連通して、チップ保持用の吸引通路45を通して吸引源44に接続する。
前述した構成によって、治具テーブル10は、テーブルベース40の上面41にテーブル本体11の下面が重ねられ、開閉バルブ46が開放されて、吸引源44により治具テーブル用の吸引通路47内が吸引されることで、テーブルベース40の上面41に装着、固定される。治具テーブル10は、開閉バルブ46が閉じられて、吸引源44により治具テーブル用の吸引通路47内が吸引されなくなる(吸引されることが規制される)ことで、テーブルベース40の上面41から取り外すことができる。
治具テーブル10は、テーブルベース40に装着されて、載置面13上にパッケージ基板200が載置され、開閉バルブ43が開放されて、チップ保持用の吸引通路45及び吸引凹部42を介して吸引孔122が吸引源44に吸引されることで、載置面13に載置されたパッケージ基板200を吸引保持する。なお、実施形態1では、治具テーブル10は、粘着テープを介することなく、ブレード逃げ溝14内に侵入する切削ブレード21により個々のパッケージ204に分割されるパッケージ基板200を載置面13に直接吸引保持するものである。
(分割方法)
次に、実施形態1に係る分割方法を図面に基づいて説明する。図5は、実施形態1に係る分割方法の流れを示すフローチャートである。実施形態1に係る分割方法は、パッケージ基板200を個々のパッケージ204に分割する分割方法であって、前述した切削装置1の加工動作を含む。実施形態1に係る分割方法は、図5に示すように、準備ステップ1001と、載置ステップ1002と、保持ステップ1003と、切削ステップ1004とを備える。
(準備ステップ)
図6は、図5に示された分割方法の準備ステップを示す断面図である。準備ステップ1001は、治具テーブル10を切削装置1のテーブルベース40に装着するステップである。実施形態1において、準備ステップ1001では、オペレータが、搬入出領域 に位置付けられたテーブルベース40に治具テーブル10を載置し、入力ユニットを操作する等して制御ユニット100に加工内容情報を入力し、制御ユニット100が加工内容情報を受け付ける。このとき、オペレータは、治具テーブル10の外縁をテーブルベース40の外縁に重ねて、全てのチップ保持領域15を吸引凹部42と対応する位置に配置する。
実施形態1において、準備ステップ1001では、オペレータが、入力ユニットを操作する等して制御ユニット100に吸引源44を動作させ、開閉バルブ46を開放させて、図6に示すように、テーブルベース40の上面41に治具テーブル10を吸引して、治具テーブル10をテーブルベース40に装着する。
(載置ステップ)
図7は、図5に示された分割方法の載置ステップを示す断面図である。図8は、図7中のVIII部を拡大して示す断面図である。載置ステップ1002は、準備ステップ1001を実施した後、パッケージ基板200を枠体16の上面161上に載置するステップである。
実施形態1において、載置ステップ1002では、オペレータが、図7に示すように、治具テーブル1の載置面13を構成する枠体16の上面161にパッケージ基板200のモールド樹脂202を載置する。このとき、オペレータは、パッケージ基板200のモールド樹脂202をすべてのチップ保持領域15上に重ねるとともに、全ての分割予定ライン203を対応するブレード逃げ溝14上に配置する。すると、実施形態1では、枠体16の上面161が接着部材12の上面121よりも上方に突出しているので、図8に示すように、パッケージ基板200のモールド樹脂202と接着部材12の上面121との間に空間が形成される。
(保持ステップ)
図9は、図5に示された分割方法の保持ステップを示す断面図である。図10は、図9中のX部を拡大して示す断面図である。保持ステップ1003は、載置ステップ1002を実施した後、吸引孔122からパッケージ基板200を吸引することで接着部材12でパッケージ基板200を保持するステップである。
実施形態1において、保持ステップ1003では、オペレータが入力ユニットを操作する等して制御ユニット100に加工動作の開始指示を入力し、制御ユニット100が加工動作の開始指示を受け付けると、図9に示すように、開閉バルブ43を開放して、チップ保持用の吸引通路45、吸引凹部42、吸引口153及び吸引孔122を通して吸引源44により枠体16の上面161上のパッケージ基板200を吸引する。
すると、枠体16が柔軟部材からなるので、吸引源44からの吸引力により吸引されるパッケージ基板200のモールド樹脂202により押圧されて、図10に示すように、枠体16が、縮小する方向に弾性変形して、上面161が接着部材12の上面121と同一平面上に位置する。こうして、保持ステップ1003では、接着部材12が、上面121上にパッケージ基板200のモールド樹脂202を保持する。すると、接着部材12が、タック性を有するために、治具テーブル10は、吸引源44からの吸引力に加え、接着部材12のタック性によりパッケージ基板200を載置面13上に保持して、固定することとなる。
(切削ステップ)
図11は、図5に示された分割方法の切削ステップを示す断面図である。図12は、図11中のXII-XII線に沿う断面図である。切削ステップ1004は、保持ステップ1003を実施した後、切削ブレード21をブレード逃げ溝14に至る深さへとパッケージ基板200に切り込ませつつ分割予定ライン203に沿ってパッケージ基板200を切削し個々のパッケージ204へと分割するステップである。
実施形態1において、切削ステップ1004では、切削装置1がX軸移動ユニット51を制御して治具テーブル10を加工領域2に向かって移動して、撮像ユニット30でパッケージ基板200のアライメントマークの周囲を撮像して、撮像ユニット30が撮像して得た画像に基づいて、アライメントを遂行する。
実施形態1において、切削ステップ1004では、切削装置1が移動ユニット50を制御して分割予定ライン203に沿ってパッケージ基板200と切削ユニット20とを相対的に移動させながら、図11及び図12に示すように、切削ブレード21を各分割予定ライン203にブレード逃げ溝14に到達するまで切り込ませてパッケージ基板200を個々のパッケージ204に分割する。切削装置1が個々のパッケージ204に分割されたパッケージ基板200を搬入出領域3に向かって移動して、搬入出領域3において載置面13のパッケージ基板200の吸引保持を解除して、加工動作を終了する。すると、枠体16の弾性復元力により枠体16の上面161が接着部材12の上面121よりも上方に突出して、個々のパッケージ204に分割されたパッケージ基板200のモールド樹脂202が接着部材12の上面121から離れる。個々に分割されたパッケージ204は、治具テーブル10から搬出される。
以上説明したように、実施形態1に係る治具テーブル10は、テーブル本体11の枠体16が柔軟部材で構成され、枠体16内に充填された接着部材12がタック性を有している。このために、治具テーブル10は、吸引源44からの吸引力により載置面13にパッケージ基板200を吸引保持すると、枠体16が縮小して、接着部材12の上面121にパッケージ基板200が密着する。したがって、治具テーブル10は、吸引源44からの吸引力により載置面13にパッケージ基板200を吸引保持すると、吸引源44からの吸引力に加え、接着部材12のタック性によりパッケージ基板200を載置面13上に保持して固定することとなるため、従来に比べてより強固にパッケージ基板200を保持できる。その結果、治具テーブル10は、切削加工中のパッケージ基板200の移動を抑制することができるという効果を奏する。
また、実施形態1に係る治具テーブル10は、枠体16の上面161が接着部材12の上面121よりも突出しているので、吸引源44からの吸引力が作用しなくなると、枠体16の弾性復元力により、パッケージ基板200のモールド樹脂202が接着部材12の上面121から離れこととなる。その結果、治具テーブル10は、個々のパッケージ204に分割されたパッケージ基板200のモールド樹脂202が接着部材12の上面121に密着することを抑制できるので、個々のパッケージ204を載置面13から確実に搬出することができる。
また、実施形態1に係る分割方法は、前述した治具テーブル10の載置面13にパッケージ基板200を保持し、固定するので、切削加工中のパッケージ基板200の移動を抑制することができるという効果を奏する。
〔変形例〕
本発明の実施形態1の変形例に係る治具テーブルを図面に基づいて説明する。図13は、実施形態1の変形例に係る治具テーブルの要部の断面図である。なお、図13は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態1の変形例に係る治具テーブル10-2は、図13に示すように、枠体16の上面161と接着部材12の上面121とが同一平面上に位置すること以外、実施形態1と構成が同じである。
変形例に係る治具テーブル10-2は、テーブル本体11の枠体16が柔軟部材で構成され、枠体16内に充填された接着部材12がタック性を有しているために、吸引源44からの吸引力に加え、接着部材12のタック性によりパッケージ基板200を載置面13上に保持して固定することとなる。その結果、変形例に係る治具テーブル10-2は、実施形態1と同様に、切削加工中のパッケージ基板200の移動を抑制することができるという効果を奏する。
なお、本発明は、上記実施形態及び変形例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、本発明では、切削装置1は、パッケージ基板200の治具テーブル10,10-2への搬入はオペレータが行う他、切削装置1の図示しない搬送機構で行われてもよい。
1 切削装置
10,10-2 治具テーブル
12 接着部材
13 載置面
14 ブレード逃げ溝
15 チップ保持領域
16 枠体
40 テーブルベース
43 開閉バルブ
44 吸引源
121 上面
122 吸引孔
152 底面(支持面)
153 吸引口
161 上面
200 パッケージ基板
203 分割予定ライン
1001 準備ステップ
1002 載置ステップ
1003 保持ステップ
1004 切削ステップ

Claims (3)

  1. 切削装置のテーブルベースに着脱自在に装着され、交差する複数の分割予定ラインを有したパッケージ基板を保持する治具テーブルであって、
    パッケージ基板が載置される載置面側にはパッケージ基板の該分割予定ラインに対応した複数のブレード逃げ溝が形成されるとともに該ブレード逃げ溝で区画された複数のチップ保持領域を含み、
    各該チップ保持領域にはそれぞれ、柔軟部材からなる枠体と、該枠体内に充填されたタック性を有する接着部材と、を備え、
    該枠体で画成された該枠体の上面よりも僅かに低い支持面には、開閉バルブを介して吸引源に接続される吸引口が形成されるとともに、
    該接着部材には一端が該載置面側に開口し他端が該吸引口に連通した吸引孔が形成された、治具テーブル。
  2. 該枠体の該上面は、該接着部材の上面よりも突出している、請求項1に記載の治具テーブル。
  3. 交差する複数の分割予定ラインを有したパッケージ基板を個々のパッケージへと分割する分割方法であって、
    パッケージ基板が載置される載置面側に該分割予定ラインに対応した複数のブレード逃げ溝が形成されるとともに該ブレード逃げ溝で区画された複数のチップ保持領域を含み、
    各該チップ保持領域にはそれぞれ、柔軟部材からなる枠体と、該枠体内に充填されたタック性を有する接着部材と、を備え、該枠体で画成された該枠体の上面よりも僅かに低い支持面には、開閉バルブを介して吸引源に接続される吸引口が形成されるとともに、該接着部材には一端が該載置面側に開口し他端が該吸引口に連通した吸引孔が形成された、治具テーブルを切削装置のテーブルベースに装着する準備ステップと、
    該準備ステップを実施した後、パッケージ基板を該枠体上に載置する載置ステップと、
    該載置ステップを実施した後、該吸引孔からパッケージ基板を吸引することで該接着部材でパッケージ基板を保持する保持ステップと、
    該保持ステップを実施した後、切削ブレードを該ブレード逃げ溝に至る深さへとパッケージ基板に切り込ませつつ該分割予定ラインに沿ってパッケージ基板を切削し個々のパッケージへと分割する切削ステップと、を備えた分割方法。
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