JP2023031668A - 切削装置 - Google Patents

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Takatoshi Sakurai
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Abstract

【課題】基板の裏面側への切削屑の付着を低減できる切削装置を提供すること。【解決手段】切削装置1は、加工点に切削水を供給しながら保持テーブル10に保持された基板100を分割予定ライン105に沿って切削ブレード21で切削する。保持テーブル10は、切り出された基板100を保持する複数の保持領域17と、切削ブレード21が侵入する逃げ溝18と、を含み、基板100を保持する保持面12と、を有する。複数の保持領域17は、切り出される基板100の外周部を吸引保持する外周吸引部51と、切り出される基板100の中央を吸引保持する中央吸引部52と、外周吸引部51と中央吸引部52との間に形成され、一端が保持面12に開口し、他端が大気またはエア供給源79に連通し、切削水が基板100の中央に侵入することを防ぐシール部53と、を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、基板を切削する切削装置に関する。
パッケージ基板やプリント基板などの大判の基板を切削する際に、ランニングコストを低減するため、ダイシングテープを使用せず、メタルや樹脂などで保持面が形成された保持テーブルに直接基板を吸着する切削装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-024150号公報
しかし、保持面に吸着されている基板の裏面側に凹凸が形成されている場合や、基板に反りがある場合はバキュームリークが発生し、切削水と共に切削屑が切り出された基板の裏面側を汚染する恐れがある。特に、分割された基板の中央にはデバイスが形成されているため、製品として使用する領域であり、汚染させたくない。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、基板の裏面側への切削屑の付着を低減できる切削装置を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の切削装置は、加工点に切削水を供給しながら保持テーブルに保持された基板を分割予定ラインに沿って切削ブレードで切削する切削装置であって、該保持テーブルは、切り出された基板を保持する複数の保持領域と、該切削ブレードが侵入する逃げ溝と、を含み、基板を保持する保持面と、を有し、複数の該保持領域は、切り出される基板の外周部を吸引保持する外周吸引部と、切り出される基板の中央を吸引保持する中央吸引部と、該外周吸引部と、該中央吸引部と、の間に形成され、一端が保持面に開口し、他端が大気またはエア供給源に連通し、該切削水が基板の中央に侵入することを防ぐシール部と、を含むことを特徴とする。
該外周吸引部と、該中央吸引部と、は、それぞれ基板の外形に沿った溝と該溝に形成され該エア吸引源に連通する1つまたは複数の穴、または、基板の外形に沿って配置され該エア吸引源に連通する複数の穴を有していてもよい。
該シール部は、基板の外形に沿った溝と該溝に形成され大気または該エア供給源に連通する1つまたは複数の穴、または、基板の外形に沿って配置され大気または該エア供給源に連通する複数の穴を有していてもよい。
本発明は、基板の裏面側への切削屑の付着を低減できる。
図1は、実施形態1に係る切削装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、図1の切削装置の切削対象である基板を示す斜視図である。 図3は、図1の切削装置の保持面を示す平面図である。 図4は、図1の切削装置の保持テーブルを示す断面図である。 図5は、図4の保持テーブルの断面図の一部を拡大した拡大断面図である。 図6は、実施形態2に係る切削装置の構成例を示す斜視図である。 図7は、図6の切削装置の切削対象であるパッケージ基板を示す上面図である。 図8は、図6の切削装置の切削対象であるパッケージ基板を示す底面図である。 図9は、図6の切削装置の保持面の平面図の一部を拡大した拡大平面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る切削装置1を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る切削装置1の構成例を示す斜視図である。実施形態1に係る切削装置1は、図1に示すように、保持テーブル10と、切削ユニット20と、撮像ユニット29と、移動ユニット30と、制御ユニット40と、を備える。
図2は、図1の切削装置1の切削対象である基板100を示す斜視図である。実施形態1において、切削装置1が切削する切削対象である基板100は、図1及び図2に示すように、平面形状が矩形の平板状に形成されたいわゆるパッケージ基板である。基板100は、矩形の平板状の板部材101を備える。板部材101は、実施形態1では、例えば、42アロイ(鉄とニッケルとの合金)や、銅を含む金属(即ち、銅合金)などの金属や、配線基板、配線層などで構成される。
基板100は、板部材101の表面102に、デバイス領域103と、デバイス領域103を囲繞する外周余剰領域104とを有している。基板100は、板部材101の表面102に、互いに交差する複数の分割予定ライン105が設定されている。複数の分割予定ライン105は、板部材101のいずれかの辺方向に沿って延びて設定されている。基板100は、互いに交差する複数の分割予定ライン105で区画されたデバイス領域103内の各領域に、IC(Integrated Circuit、集積回路)、LSI(Large Scale Integration、大規模集積回路)及びパワーデバイス等の半導体デバイスや、LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)デバイス等のデバイス106が配設されている。実施形態1の基板100では、複数(図1及び図2に示す例では8個×8個=64個)のデバイス106が互いに分割予定ライン105を挟んで隣接してまとまって配置されている。なお、基板100は、板部材101の表面102に、デバイス106間の分割予定ライン105とデバイス領域103の外周を埋めるように合成樹脂がひとかたまり、または複数のブロックにわけて被覆されてもよい。基板100は、板部材101の裏面107に、電極層108(図4等参照)が形成されている。電極層108は、例えば、各デバイス106に対応する領域及びその周囲に、分割予定ライン105に対応する領域へ突出した複数の電極パッドを含んで形成される。基板100は、実施形態1では、電極層108が形成された板部材101の裏面107側が保持テーブル10に直接吸着されて保持される。電極層108は、配線層でもよい。
基板100は、裏面107側に形成された電極層108により、凹凸が形成されている。また、基板100は、板部材101、デバイス106及び電極層108の間の熱収縮率の差に起因して、側方からみて、デバイス106が配設された板部材101の中央が表面102側に凸、電極層108が形成された板部材101の中央が裏面107側に凹となる方向に湾曲しており、反りを有する。
実施形態1に係る切削装置1は、図2に示すように、基板100を、板部材101の中央を通る2本の分割予定ライン105に沿って切削することにより、複数(図1及び図2に示す例では4個×4個=16個)のデバイス106を含む4つの1/4サイズ基板110に分割する。基板100は、さらに、残りの分割予定ライン105に沿って切削されることで、複数の各デバイス106に分割される。
保持テーブル10は、図1に示すように、枠体11と、基板100を保持する保持面12とを有する。保持テーブル10の枠体11の上面13には、基板100に対応した保持面12が着脱可能に装着される。枠体11は、上面13に装着された保持面12を下方から支持する。枠体11は、不図示の回転駆動源に連結されており、不図示の回転駆動源により鉛直方向であり、保持面12の上方の面14と平行な水平面(XY平面)に直交するZ軸回りに回転自在に設けられている。枠体11は、枠体11の下方に設けられた移動ユニット30のX軸移動ユニット31により、切削ユニット20に対して相対的に、保持面12の上方の面14と平行な水平方向の一方向であるX軸方向に移動自在に設けられている。枠体11の上面13上に装着された保持面12は、枠体11とともに移動する。
図3は、図1の切削装置1の保持面12を示す平面図である。図4は、図1の切削装置1の保持テーブル10を示す断面図である。図5は、図4の保持テーブル10の断面図の一部を拡大した拡大断面図である。保持面12は、図3に示すように、平面視で基板100に対応した矩形状の、平板状の部材(保持部材、保持板)である。保持面12は、図4に示すように、上方の面14側に基板100を吸引保持する面が形成され、下方の面15側が枠体11に着脱可能に装着可能に形成されている。保持面12は、下方の面15側が枠体11に装着されることにより、上方の面14が水平面であるXY平面に平行となる。保持面12は、実施形態1では、例えば、ニトリルゴムやエチレンゴムなどのウレタンゴムで構成される。
保持テーブル10は、図3及び図4に示すように、切り出された基板100を保持する複数の保持領域17と、基板100を切削する切削ユニット20の切削ブレード21が侵入する逃げ溝18と、を含む。逃げ溝18は、保持面12の上方の面14側に、上方の面14側に、基板100の切削ブレード21で切削予定の分割予定ライン105に対応する位置に形成されている。逃げ溝18は、実施形態1では、板部材101の中央を通る2本の分割予定ライン105に対応する位置に形成されている。逃げ溝18は、幅が分割予定ライン105の幅及び切削ブレード21の厚さよりも広く、深さが切削ブレード21の切り込み深さよりも深く形成されている。
保持面12の上方の面14は、図3に示すように、複数の逃げ溝18により、分割予定ライン105で分割された後の切り出される基板100(実施形態1では1/4サイズ基板110)の各領域に対応する複数の保持領域17に区画される。保持面12は、実施形態1では、図4に示すように、複数の保持領域17が複数の切り出される基板100のデバイス領域103に対応している。このため、実施形態1では、複数の切り出される基板100から切り離された外周余剰領域104の部分は、保持面12に保持されずに端材となり、保持面12から除去される。
複数の保持領域17は、図3及び図4に示すように、それぞれ、外周吸引部51と、中央吸引部52と、シール部53と、を含む。外周吸引部51は、切り出される基板100の外周部に対応して、切り出される基板100の外形に沿って形成されている。中央吸引部52は、切り出される基板100の中央に対応して形成されている。シール部53は、外周吸引部51と中央吸引部52との間に、切り出される基板100の外形に沿って形成されている。すなわち、シール部53は、中央吸引部52を囲繞し、外周吸引部51は、シール部53を囲繞する。
なお、実施形態1では、外周吸引部51及びシール部53はそれぞれ矩形の切り出される基板100に沿って四角枠状に形成され、中央吸引部52は矩形状に形成されているが、本発明ではこれに限定されず、例えば切り出される基板100の外形が円板状である場合には、外周吸引部51及びシール部53は円環状に形成され、中央吸引部52は円形状に形成される。
外周吸引部51は、実施形態1では、図3及び図4に示すように、切り出される基板100の外形に沿って配置及び形成され、保持面12の上方の面14に向かって開口し、枠体11内に形成された外周吸引路71及び吸引バルブ75を介してエア吸引源78に連通する複数のエア吸引穴61を有する。外周吸引部51は、エア吸引穴61により外周吸引路71及び吸引バルブ75を介してエア吸引源78からの負圧を導入することで、切り出される基板100の外周部に対応する領域を裏面107側から吸引保持する。
外周吸引部51は、本発明ではこれに限定されず、切り出される基板100の外形に沿って形成された一周連続した溝と当該溝に形成されエア吸引源78に連通する1つまたは複数の実施形態1と同様のエア吸引穴61を有していてもよい。外周吸引部51は、このような溝と溝に形成された複数のエア吸引穴61を有することで、切り出される基板100の外周部における吸引保持力や固定力をより高めるため、切削水量が多い場合や、外周部が動きやすい基板100の場合は特に、デバイス領域103と外周余剰領域104との間の分割予定ライン105に沿って切削する際にチッピング等の切削不良が発生する恐れを低減する。なお溝は、切り出される基板100の外形に沿って一周連続して形成されていてもよいし、一周連続しておらず、所定の長さで形成されていても良い。また溝は1つまたは複数あってもよい。一周連続している方が固定力は高まるが、溝を形成すると保持面の強度が落ちる場合や固定力が一周連続しなくても十分である場合は、所定の長さの溝が一つ以上形成されていれば良い。
中央吸引部52は、実施形態1では、図3及び図4に示すように、保持面12の上方の面14に向かって開口し、枠体11内に形成された中央吸引路72及び吸引バルブ76を介してエア吸引源78に連通する複数のエア吸引穴62を有する。中央吸引部52は、エア吸引穴62により、中央吸引路72及び吸引バルブ76を介してエア吸引源78からの負圧を導入することで、切り出される基板100の中央に対応する領域を裏面107側から吸引保持する。
中央吸引部52は、本発明ではこれに限定されず、切り出される基板100の外形に沿って形成された1つ以上の溝を有していてもよいし、この溝と複数の実施形態1と同様のエア吸引穴62とを有していてもよい。なお溝は、切り出される基板100の外形に沿って一周連続して形成されていてもよいし、一周連続しておらず、所定の長さで形成されていても良い。また溝は1つまたは複数あってもよい。一周連続している方が固定力は高まるが、溝を形成すると保持面の強度が落ちる場合や固定力が一周連続しなくても十分である場合は、所定の長さの溝が一つ以上形成されていれば良い。中央吸引部52は、切り出される基板100の中央に対応する領域を裏面107側から吸引保持することにより、基板100の中央が裏面107側に凹形状に反ることを抑制して、切削ブレード21で切削する際に基板100の表面102側のデバイス106等が切削ブレード21の側面や、スピンドル22、スピンドルハウジング23等に干渉する恐れを低減する。中央吸引部52は、さらに、切り出される基板100の中央に対応する領域を裏面107側から吸引保持することにより、後述するシール部53がエア供給溝63及びエア供給穴64によって導入するエアに起因して基板100が変形する恐れを低減する。特に、実施形態1のように切削前の基板100や切り出される基板100である1/4サイズ基板110が大きい場合には、切削前後ともに反りが大きくなりやすいため、中央吸引部52による上記の干渉恐れ及び変形恐れの低減の効果は顕著となる。
シール部53は、図3及び図4に示すように、切り出される基板100の外形に沿って1周連続に繋がって形成されたエア供給溝63と、エア供給溝63に形成され、保持面12の上方の面14に向かって開口し、枠体11内に形成されたエア供給路73及びエア供給バルブ77を介してエア供給源79に連通する1つまたは複数のエア供給穴64と、を有する。シール部53は、エア供給溝63及びエア供給穴64によってエア供給路73及びエア供給バルブ77を介してエア供給源79から供給される切削屑を含まない清浄なエアを導入することで、保持面12の上方の面14上の基板100の裏面107側において、保持面12の上方の面14上のシール部53を外周吸引部51及び中央吸引部52に対して相対的に陽圧にする。なお、シール部53は、他端がエア供給源79に連通する形態に限定されず、他端が切削屑を含まない清浄な大気に開放された形態でもよく、この場合には、大気圧を導入することで、保持面12の上方の面14上の基板100の裏面107側において、保持面12の上方の面14上のシール部53を外周吸引部51及び中央吸引部52に対して相対的に陽圧にする。
なお、シール部53は、本発明ではエア供給溝63及び1つまたは複数のエア供給穴64を有する形態に限定されず、切り出される基板100の外形に沿って配置された複数の実施形態1と同様のエア供給穴64を有していてもよい。シール部53は、外周吸引部51で吸引している際に、シール部53を外周吸引部51に対して相対的に陽圧にすることにより、図5に示すように、シール部53から外周吸引部51に向かうエアの流れ65を形成する。シール部53は、このようにエアの流れ65を形成することにより、基板100の切削により発生する切削屑を含む切削水200が基板100の裏面107側の中央吸引部52によって吸引保持される中央の領域に侵入することを防ぐ。すなわち、シール部53は、エアの流れ65を形成することにより、切削屑を含む切削水200の侵入を基板100の裏面107側の外周吸引部51によって吸引保持される外周部までの範囲に抑制する。なお溝(エア供給溝63)は、切り出される基板100の外形に沿って一周連続して形成されていてもよいし、一周連続しておらず、所定の長さで形成されていても良い。また溝は1つまたは複数あってもよい。一周連続している方が切削水の侵入を防ぐ力は高まるが、溝を形成すると保持面の強度が落ちる場合や一周連続しなくても切削水の侵入を十分に防げる場合は、所定の長さの溝が一つ以上形成されていれば良い。
シール部53は、高圧のエアを導入すると基板100が保持面12から浮いてしまうおそれがあるため、シール部53を外周吸引部51及び中央吸引部52に対して相対的に陽圧にするためにシール部53に導入するエアを微小に留めるか、もしくは、シール部53に大気圧を導入することが好ましい。
シール部53は、複数のエア供給穴64のみでも十分であるが、切削屑を含む切削水200の基板100の裏面107側への侵入経路が特定できず、基板100を切削する毎に異なる可能性があるため、実施形態1のように1周連続に繋がって形成されたエア供給溝63にエア供給穴64が形成された構成が、切削屑を含む切削水200の侵入を基板100の外周の全方位においてより確実に防ぐことができるため、好ましい。
切削ユニット20は、切削ブレード21と、切削ブレード21が先端に装着されるスピンドル22と、スピンドルハウジング23と、ブレードカバー26と、ノズル27と、を有する。切削ユニット20は、スピンドル22により水平方向の別の一方向でありX軸方向に直交するY軸方向と平行な軸心周りの回転動作が加えられた切削ブレード21で、保持テーブル10の保持面12で保持された基板100を分割予定ライン105に沿って切削する。移動ユニット30のY軸移動ユニット32及びZ軸移動ユニット33により、保持テーブル10に対して相対的に、それぞれY軸方向及びZ軸方向に移動自在に設けられている。切削装置1は、図1に示すように、切削ユニット20を2つ備えた、即ち、2スピンドルのダイサ、いわゆるフェイシングデュアルタイプの切削装置である。
スピンドルハウジング23は、スピンドル22の先端を露出させ、かつ、先端を除く部分を収容することで、スピンドル22が挿通されている。スピンドルハウジング23は、スピンドル22をY軸方向と平行な軸心周りに回転可能に支持する。ブレードカバー26は、スピンドルハウジング23の先端側に装着されており、スピンドル22の先端に装着された切削ブレード21の上方、前方及び後方を覆う。ブレードカバー26は、内部に複数の水路が形成されており、複数の水路の下側の一端には切削水を供給するノズル27が設けられ、複数の水路の上側の他端には不図示の切削水供給源が連通している。ノズル27は、切削水供給源からブレードカバー26内部の水路を通して供給される切削水を加工点に供給する。ここで、加工点は、基板100において回転中の切削ブレード21により切削加工されている領域のことを指し、回転中の切削ブレード21と基板100とが接触している領域である。切削水は、実施形態1では、例えば純水である。
切削装置1は、切削ユニット20のノズル27により切削水を供給しつつ、切削ユニット20の切削ブレード21を回転させながら、X軸移動ユニット31、Y軸移動ユニット32及びZ軸移動ユニット33により、回転中の切削ブレード21を、保持テーブル10上の基板100に切り込ませて、基板100に対して相対的に分割予定ライン105に沿って移動させることにより、回転中の切削ブレード21で基板100を分割予定ライン105に沿って切削加工する。
撮像ユニット29は、保持テーブル10に保持された切削加工前の基板100の分割予定ライン105や切削加工後の基板100に形成された切削溝等を撮像する撮像素子を備えている。撮像素子は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。撮像ユニット29は、実施形態1では、切削ユニット20と一体的に移動するように、切削ユニット20に固定されている。
撮像ユニット29は、保持テーブル10に保持された切削加工前の基板100を撮像して、基板100と切削ブレード21との位置合わせを行なうアライメントを遂行するため等の画像を得、得た画像を制御ユニット40に出力する。また、撮像ユニット29は、保持テーブル10に保持された切削加工後の基板100を撮像して、切削溝が分割予定ライン105の中に収まっているか、大きな欠けなどが発生していないかを自動的に確認する、いわゆるカーフチェックを遂行するため等の画像を得、得た画像を制御ユニット40に出力する。
X軸移動ユニット31、Y軸移動ユニット32及びZ軸移動ユニット33は、それぞれ、保持テーブル10と切削ユニット20とを相対的に、X軸方向(加工送り方向)、Y軸方向(割り出し送り方向)及びZ軸方向(切り込み送り方向)に送る。X軸移動ユニット31、Y軸移動ユニット32及びZ軸移動ユニット33は、それぞれ、例えば、X軸、Y軸及びZ軸の軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のパルスモータ、及び、保持テーブル10または切削ユニット20をX軸方向、Y軸方向またはZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備えて構成されている。
X軸移動ユニット31、Y軸移動ユニット32及びZ軸移動ユニット33は、パルスモータの回転位置を読み取るエンコーダを含み、エンコーダが読み取ったパルスモータの回転位置に基づいて、保持テーブル10と切削ユニット20とのX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の相対的な位置を検出し、検出した相対的な位置を制御ユニット40に出力する。なお、X軸移動ユニット31、Y軸移動ユニット32及びZ軸移動ユニット33は、エンコーダにより保持テーブル10と切削ユニット20との相対的な位置を検出する構成に限定されず、それぞれX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に平行なリニアスケールと、X軸移動ユニット31、Y軸移動ユニット32及びZ軸移動ユニット33によりそれぞれX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動自在に設けられリニアスケールの目盛を読み取る読み取りヘッドと、により構成してもよい。
制御ユニット40は、切削装置1の各種構成要素の動作を制御して、切削ユニット20による基板100の切削加工処理を切削装置1に実施させる。制御ユニット40は、実施形態1では、コンピュータシステムを含む。制御ユニット40が含むコンピュータシステムは、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有する。制御ユニット40の演算処理装置は、制御ユニット40の記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、切削装置1に設けられた各構成要素を制御するための制御信号を、制御ユニット40の入出力インターフェース装置を介して切削装置1に設けられた各構成要素に出力する。
次に、本明細書は、実施形態1に係る切削装置1の動作処理を図面に基づいて説明する。保持テーブル10の枠体11の上面13に保持面12が装着され、保持面12の上方の面14上に基板100が裏面107側を保持面12側に向けて載置された後に、切削装置1の制御ユニット40は、吸引バルブ75,76及びエア供給バルブ77を切替えて、外周吸引部51及び中央吸引部52によりエア吸引源78からの負圧を保持面12の上方の面14側にそれぞれ導入して、基板100の裏面107側を吸引保持するとともに、シール部53によりエア供給源79から供給されるエアもしくは大気圧を保持面12の上方の面14側に導入する。切削装置1の制御ユニット40は、そして、外周吸引部51及び中央吸引部52で負圧を導入し、なおかつ、シール部53でエアもしくは大気圧を導入した状態で、ノズル27により切削水を供給しつつ、回転中の切削ブレード21により基板100を分割予定ライン105に沿って切削加工すると、シール部53により導入したエアもしくは大気圧によって形成したエアの流れ65により、基板100の切削により発生する切削屑を含む切削水200を基板100の外周側に押し返し、この切削水200が基板100の裏面107側の中央の領域に侵入することを防ぐ。
以上のような構成を有する実施形態1に係る切削装置1は、保持テーブル10の保持面12の上方の面14において切り出される基板100の各領域に対応する複数の保持領域17が、それぞれ、外周から中央に向かって、負圧を導入する外周吸引部51と、陽圧を形成するシール部53と、負圧を導入する中央吸引部52と、を有する圧力の3重構造となっている。このため、実施形態1に係る切削装置1は、シール部53により導入したエアもしくは大気圧によって形成した、この3重構造の外周から2つ目の領域(シール部53)から1つ目の領域(外周吸引部51)に向かうエアの流れ65により、基板100の切削により発生する切削屑を含む切削水200をこの3重構造の外周から1つ目の領域(外周吸引部51)よりも外周側に押し返し、すなわちこの3重構造の外周から3つ目の領域(中央吸引部52)に侵入することを防ぐので、基板100の裏面107側の特に中央の領域への切削屑の付着を低減できるという作用効果を奏する。
また、実施形態1に係る切削装置1は、さらに、外周吸引部51と中央吸引部52とが、それぞれ基板100の外形に沿った溝と溝に形成されたエア吸引穴61,62、または、基板100の外形に沿って配置された複数のエア吸引穴61,62を有する。このため、実施形態1に係る切削装置1は、3重構造の外周から3つ目の領域(中央吸引部52)を基板100の外形に合わせて最大限まで広く形成することができるため、基板100の裏面107側の最大限まで広い範囲への切削屑の付着を低減できるという作用効果を奏する。また、実施形態1に係る切削装置1は、外周吸引部51が基板100の外周部を基板100の外形に沿って適切に吸引保持して固定することにより、デバイス領域103と外周余剰領域104との間の分割予定ライン105に沿って切削する際にチッピング等の切削不良が発生する恐れを低減できる。また、実施形態1に係る切削装置1は、中央吸引部52が基板100の中央を基板100の外形に沿って適切に最大限まで広い範囲を吸引保持することにより、基板100の裏面107側に凹形状に反ることを好適に抑制して、切削ブレード21で切削する際に基板100の表面102側のデバイス106等が切削ブレード21の側面や、スピンドル22、スピンドルハウジング23等に干渉する恐れをより低減するとともに、シール部53が導入する陽圧(エアや大気圧)に起因して基板100が変形する恐れをより低減できる。
また、実施形態1に係る切削装置1は、さらに、シール部53が、基板100の外形に沿ったエア供給溝63とエア供給溝63に形成された1つまたは複数のエア供給穴64、または、基板100の外形に沿って配置された複数のエア供給穴64を有する。このため、実施形態1に係る切削装置1は、シール部53が基板100の外形に沿って適切にエアの流れ65を形成することにより、切削屑を含む切削水200が基板100の中央の領域に侵入することを基板100の外形に沿って適切に防ぐことができる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係る切削装置1-2を図面に基づいて説明する。図6は、実施形態2に係る切削装置1-2の構成例を示す斜視図である。図7は、図6の切削装置1-2の切削対象である基板100-2を示す上面図である。図8は、図6の切削装置1-2の切削対象である基板100-2を示す底面図である。図9は、図6の切削装置1-2の保持面12-2の平面図の一部を拡大した拡大平面図である。図9は、保持面12-2において、基板100-2の左上の端のデバイス106の部分が保持される領域を拡大した図である。図6から図9は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係る切削装置1-2は、図6に示すように、実施形態1に係る切削装置1において、切削装置1-2が切削する切削対象である基板100-2に変更し、基板100-2の切削処理を変更したことに合わせて、保持テーブル10に代えて保持テーブル10-2に変更したものであり、その他の構成は切削装置1と同様である。
切削装置1-2が切削する切削対象である基板100-2は、図7及び図8に示すように、実施形態1の基板100において、デバイス領域103、外周余剰領域104及び分割予定ライン105の設定、デバイス106の配設、並びに、電極層108の形成を変更し、さらに合成樹脂109が設けられたものである。基板100-2は、図7及び図8に示すように、板部材101の裏面107側に、3つのデバイス領域103を有しており、隣接するデバイス領域103の間にも外周余剰領域104を有している。基板100-2は、板部材101の裏面107側の各デバイス領域103内の複数の分割予定ライン105で区画された各領域にデバイス106が配設され、さらに、デバイス106間の分割予定ライン105とデバイス領域103の外周を埋めるように合成樹脂109が被覆されている。基板100-2は、デバイス106が配設された各領域に対応する板部材101の表面102側の各領域に、電極層108が形成されている。電極層108は、配線層でもよい。
基板100-2は、裏面107側に被覆された合成樹脂109により、凹凸が形成されている。また、基板100-2は、板部材101、デバイス106、電極層108及び合成樹脂109の間の熱収縮率の差に起因して、側方からみて、電極層108が形成された板部材101の表面102側に凸、デバイス106が配設されて合成樹脂109が被覆された板部材101の裏面107側に凹となる方向に湾曲しており、反りを有する。
実施形態2に係る切削装置1-2は、基板100-2を、全ての分割予定ライン105に沿って切削することにより、複数の各デバイス106に分割、すなわち個片化する。
実施形態2の保持テーブル10-2は、実施形態1の保持テーブル10において、切削対象を基板100に代えて基板100-2に変更したこと、及び、4つの1/4サイズ基板110に分割することに代えて各デバイス106に個片化するように切削処理を変更したことに伴い、枠体11に代えて枠体11-2に変更し、保持面12に代えて保持面12-2に変更したものである。実施形態2の保持テーブル10-2は、基板100-2の裏面107側を保持する。
実施形態2の保持面12-2は、図9に示すように、実施形態1の保持面12において、上記のように切削対象及び切削処理を変更したことに伴い、逃げ溝18の形成位置を変更し、それにより保持領域17の位置、形状、大きさが変更されたものである。なお、実施形態2の保持領域17は、個片化される各デバイス106の各領域に対応して形成されており、いずれも、実施形態1と同様に、外周吸引部51と、中央吸引部52と、シール部53と、を含む。
また、実施形態2の枠体11-2は、実施形態1の枠体11と同様に、外周吸引部51及び中央吸引部52とエア吸引源78とをそれぞれ連通する外周吸引路71及び中央吸引路72が内部に形成され、シール部53とエア供給源79とを連通するもしくはシール部53を大気に開放するエア供給路73が内部に形成されている。
以上のような構成を有する実施形態2に係る切削装置1-2は、実施形態1において、切削対象及び切削処理を変更したことに伴い、保持テーブル10を保持テーブル10-2に変更したものであり、個片化される各デバイス106の各領域に対応する複数の保持領域17が実施形態1と同様の3重構造を有するので、実施形態1と同様の作用効果を奏するものとなる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1,1-2 切削装置
10,10-2 保持テーブル
11,11-2 枠体
12,12-2 保持面
17 保持領域
18 逃げ溝
20 切削ユニット
21 切削ブレード
51 外周吸引部
52 中央吸引部
53 シール部
61,62 エア吸引穴
63 エア供給溝
64 エア供給穴
78 エア吸引源
79 エア供給源
100,100-2 基板
105 分割予定ライン

Claims (3)

  1. 加工点に切削水を供給しながら保持テーブルに保持された基板を分割予定ラインに沿って切削ブレードで切削する切削装置であって、
    該保持テーブルは、
    切り出された基板を保持する複数の保持領域と、該切削ブレードが侵入する逃げ溝と、を含み、該基板を保持する保持面と、を有し、
    複数の該保持領域は、
    切り出される基板の外周部を吸引保持する外周吸引部と、
    切り出される基板の中央を吸引保持する中央吸引部と、
    該外周吸引部と、該中央吸引部と、の間に形成され、一端が保持面に開口し、他端が大気またはエア供給源に連通し、該切削水が基板の中央に侵入することを防ぐシール部と、
    を含むことを特徴とする切削装置。
  2. 該外周吸引部と、該中央吸引部と、は、それぞれ基板の外形に沿った溝と該溝に形成されエア吸引源に連通する1つまたは複数の穴、または、基板の外形に沿って配置されエア吸引源に連通する複数の穴を有することを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
  3. 該シール部は、基板の外形に沿った溝と該溝に形成され大気または該エア供給源に連通する1つまたは複数の穴、または、基板の外形に沿って配置され大気または該エア供給源に連通する複数の穴を有することを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
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