JP7387267B2 - 多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物 - Google Patents

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Description

本発明は多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物に関し、特に、多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物及びその製造方法並びに多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を含有するラジカル重合開始剤及びラジカル重合開始剤として多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を含有するラジカル重合性組成物に関する。
ラジカル重合性化合物の重合により高分子化合物を生成する反応においては、一般的に重合反応を開始させるラジカル重合開始剤が用いられる。そして、重合開始エネルギーとして、光照射を用いる場合は、光を吸収して分解しラジカル種を発生する光ラジカル重合開始剤が用いられる。この光ラジカル重合開始剤としては、アルキルフェノン系光ラジカル重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤、オキシムエステル系光ラジカル重合開始剤などが知られている。これらの光ラジカル重合開始剤では、特定波長の光を吸収することで、特定の部位の結合が切断され、その切断された部位にラジカルが発生し、それが重合開始剤となり重合性化合物の重合が始まる。
しかし、これらのラジカル重合開始剤を用いるラジカル重合反応において、酸素分子による阻害(酸素阻害)が問題となることは一般によく知られている。この酸素阻害とは、ラジカル重合開始剤から発生したラジカル種が、例えばラジカル重合性組成物中に溶存している酸素分子と反応して失活し、添加したラジカル重合開始剤に見合ったラジカル重合速度が得られず、結果的に酸素分子がラジカル重合禁止剤として作用することを称する。また、一般に、このような酸素による重合阻害は、ラジカル重合の重合速度を著しく低下させるばかりでなく、重合開始までの時間、所謂誘導期間(IP)を増大させることが知られている(非特許文献1)。そのため、ラジカル重合性化合物の重合反応において、系内に存在する酸素を例えば窒素雰囲気とするなどとして除去したり、酸素非透過性のフィルムを被せて酸素との接触をなくすなどしたりして、重合するといった方法がとられている。しかしこれらの方法は、手間やコストがかかる。そこで、この酸素阻害を軽減するため、ラジカル重合性化合物を酸素阻害の影響の少ない化合物にするなどした検討が知られている(特許文献1、2など)。また、酸素非透過性のフィルムを被せた場合も、ラジカル重合組成物中に溶存する酸素により、重合開始初期に重合阻害が起こり、IPが増大するという問題がある。また、高速スキャンが要求される光インクジェットや光3Dプリンターや光オフセット印刷では、重合速度低下のみならず、IP増大が大きな問題となっている。よって、さらなる酸素阻害の低減方法や酸素阻害を受けないラジカル重合開始剤及びラジカル重合方法が求められている。
このラジカル重合における酸素阻害を及ぼす酸素分子は、基底状態の酸素分子であり、すなわち三重項酸素であり、πy*とπz*の軌道に二つの不対電子を有するビラジカル構造を有している。そのため、三重項酸素はラジカル種と反応しやすく、ラジカル重合を阻害することとなる。一方、酸素分子は、この基底状態の三重項酸素のほかに励起状態である一重項酸素という構造もとりうる。この一重項酸素は、活性酸素の一種ではあるが、軌道上に不対電子を持たずラジカル構造ではない。そのため、ラジカル種と反応しないため、ラジカル重合を阻害せず、重合禁止剤として作用しないことが知られている。よって、基底状態の酸素(三重項酸素)を一重項酸素状態に励起できれば、酸素阻害は低減することが可能となる。
一方、この一重項酸素は求電子的性格を有しており、オレフィンなどと反応することが知られている。例えば、アリル性の水素を有するオレフィンが一重項酸素と反応してアリルヒドロペルオキシドを生成することや、1,3-共役ジエンに対して一重項酸素がDiels-Alder型付加反応をおこして、1,4-エンド過酸化物を生成することなどが知られている(非特許文献2)。
この一重項酸素は基底状態の三重項酸素から直接励起され生成されることは、スピン禁制となり起こらない。そのため、一般的には、ある特定の光の照射下に、例えばローズベンガルやメチレンブルーのような色素(光増感剤、photosensitizer)を用いることにより生成される。すなわち、まず、光増感剤である色素が光によって励起され、その励起種が項間交差によって励起三重項状態となり、その色素の励起三重項から基底状態の三重項酸素に三重項・三重項エネルギー移動が起こり、色素が基底状態に落ちるとともに、酸素が励起されて一重項酸素分子となることが知られている(特許文献3)。この時、該色素は、一重項酸素ジェネレーターとして作用している。本明細書において、このように基底状態の酸素を励起して一重項酸素とする化合物を一重項酸素ジェネレーターと称する。
また、特許文献4では、キサンテン染料、チアジン染料、アクリジン染料などの感光性染料を300nmから1400nmの波長をもつ光線に曝露させ、基底状態の酸素を一重項酸素に励起し、この一重項酸素がオレフィンおよび1,3-共役ジエンと反応して、ヒドロペルオキシドおよびペルオキシドを形成することができると記載されている。このヒドロペルオキシド基はスチレンに対するグラフト部位として働いて、コア-シェル形態をもつ高衝撃ポリスチレンを生成することができると記載されている。
更に、アントラセン化合物は、中央の環がジエンとして挙動し、一重項酸素と反応して、エンドパーオキサイドを生成することが知られている。例えば、9,10-ジフェニルアントラセン誘導体が一重項酸素と反応して、エンドパーオキサイドを生成することが知られている(非特許文献3)。この時、9,10-ジフェニルアントラセンは、一重項酸素トラッパーとして作用している。本明細書において、このように一重項酸素と反応してエンドパーオキサイドを生成する化合物を一重項酸素トラッパーと称する。
一方、光ラジカル重合において、9,10-ジアルコキシアントラセン化合物や9,10-ビス(アルコキシカルボニルオキシ)アントラセン化合物等のアントラセン化合物が光ラジカル重合増感剤として作用することが知られている。例えば、9,10-ジブトキシアントラセンや9,10-ビスオクタノイルオキシアントラセンなどが光ラジカル重合開始剤を用いるラジカル重合反応において、385nmというような長波長の光でもラジカル重合が可能なように光ラジカル重合開始剤を活性化する光重合増感剤として用いられている(特許文献5、6、7他)。
更に、特許文献8において、9,10-ビス(置換カルボニルオキシ)アントラセン化合物が、自らが分解し、ラジカル種を発生し、ラジカル重合の開始剤となることが示されている。
また、1,4-ジアルコキシナフタレン化合物が光ラジカル重合増感剤として用いられる例、あるいは9,10-ジアルコキシアントラセン化合物とともに用いて光ラジカル重合増感助剤として用いられる例などが知られている(特許文献9、10、11)。
更にまた、特許文献12には、多置換アントラセン誘導体を紫外線放射下、酸素と反応させアントラセンエンドペルオキシドを製造する方法が開示されている。
そして、熱ラジカル重合開始剤としては、アゾ系重合開始剤のほかに、ケトンパーオキサイド系重合開始剤、ヒドロパーオキサイド系重合開始剤、ジアルキルパーオキサイド系重合開始剤、パーオキシケタール系重合開始剤、パーオキシエステル系重合開始剤、パーオキシジカーボネート系重合開始剤及びジアシルパーオキサイド系重合開始剤などが知られている(特許文献13)。
特開2003-206319号公報 特開2004-277660号公報 特開2008-221159号公報 特表2012-514079号公報 特開2015-183139号公報 特開2017-57249号公報 特開2016-84447号公報 特開2011-42743号公報 特開2015-105292号公報 特開2011-246606号公報 特開2007-118396号公報 特開2003-261572号公報 特開2011-236297号公報
GEORGE ODIAN、PRINCIPLES OF POLYMERIZATION Fourth Edition(2004),p255-256 松本正勝、近藤聖、有機合成化学協会誌、第35巻第3号(1977),p.188-200 Demet Karaca Baltaら、Macromolecules 2012, 45, p.119-125 桐山義之、「UVプロセスの最適化」p95~106(サイエンス&テクノロジー、2008年)
本発明の課題は、ラジカル重合性化合物の重合反応において、酸素阻害をひきおこす酸素を積極的に利用して、多環芳香族骨格を有する化合物より多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を製造し、該多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物をラジカル重合開始剤として用いるという新しいラジカル重合方法を提供することにある。
本発明者らは、多環芳香族骨格を有する化合物の酸素との反応性を鋭意検討した結果、酸素存在下におけるラジカル重合性化合物のラジカル重合において、特定の多環芳香族骨格を有する化合物を存在させ特定の波長を照射することにより基底状態の酸素が励起され一重項酸素となり、該一重項酸素が該多環芳香族骨格を有する化合物と反応し、多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を生成することを見出したものである。そして更に、該多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物がラジカル重合性化合物のラジカル重合を開始する能力を有することを見出したものである。
すなわち、本発明における第一の発明は、下記一般式(1)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物に存する。
一般式(1)において、Rは炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基のいずれかを表す。Rが炭素数1から20のアルキル基を表す場合の当該アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数6から10のアリール基、炭素数6から10のアリール基を持つアリールアルキル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニルオキシ基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基、ヒドロキシアルコキシ基で置換されていてもよい。また、X、Xは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数6~10のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキルアミノ基、炭素数6から10のアリールアミノ基、メルカプト基、炭素数1から5のアルキルスルフィド基、炭素数6から10のアリールスルフィド基、ハロゲン原子、又は、XとXは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成してもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を挟んで環を形成しても良く、形成した環は更に置換基を有していてもよい。Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
本発明における第二の発明は、下記一般式(2)で表される多環芳香族骨格を有する化合物を300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光の照射下で分子状酸素と反応させることを特徴とする、下記一般式(1)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法に存する。
一般式(2)において、Rは炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基のいずれかを表す。Rが炭素数1から20のアルキル基を表す場合の当該アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数6から10のアリール基、炭素数6から10のアリール基を持つアリールアルキル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニルオキシ基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基、ヒドロキシアルコキシ基で置換されていてもよい。また、X、Xは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数6~10のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキルアミノ基、炭素数6から10のアリールアミノ基、メルカプト基、炭素数1から5のアルキルスルフィド基、炭素数6から10のアリールスルフィド基、ハロゲン原子、又は、XとXは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成してもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を挟んで環を形成しても良く、形成した環は更に置換基を有していてもよい。Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(1)において、Rは炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基のいずれかを表す。Rが炭素数1から20のアルキル基を表す場合の当該アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数6から10のアリール基、炭素数6から10のアリール基を持つアリールアルキル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニルオキシ基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基、ヒドロキシアルコキシ基で置換されていてもよい。また、X、Xは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数6~10のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキルアミノ基、炭素数6から10のアリールアミノ基、メルカプト基、炭素数1から5のアルキルスルフィド基、炭素数6から10のアリールスルフィド基、ハロゲン原子、又は、XとXは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成してもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を挟んで環を形成しても良く、形成した環は更に置換基を有していてもよい。Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
本発明における第三の発明は、下記一般式(2)で表される多環芳香族骨格を有する化合物を、一般式(2)で表される多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーター共存下に、該一重項酸素ジェネレーターと分子状酸素により発生させた一重項酸素と、反応させることを特徴とする、下記一般式(1)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法に存する。
一般式(2)において、Rは炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基のいずれかを表す。Rが炭素数1から20のアルキル基を表す場合の当該アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数6から10のアリール基、炭素数6から10のアリール基を持つアリールアルキル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニルオキシ基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基、ヒドロキシアルコキシ基で置換されていてもよい。また、X、Xは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数6~10のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキルアミノ基、炭素数6から10のアリールアミノ基、メルカプト基、炭素数1から5のアルキルスルフィド基、炭素数6から10のアリールスルフィド基、ハロゲン原子、又は、XとXは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成してもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を挟んで環を形成しても良く、形成した環は更に置換基を有していてもよい。Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(1)において、Rは炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基のいずれかを表す。Rが炭素数1から20のアルキル基を表す場合の当該アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数6から10のアリール基、炭素数6から10のアリール基を持つアリールアルキル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニルオキシ基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基、ヒドロキシアルコキシ基で置換されていてもよい。また、X、Xは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数6~10のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキルアミノ基、炭素数6から10のアリールアミノ基、メルカプト基、炭素数1から5のアルキルスルフィド基、炭素数6から10のアリールスルフィド基、ハロゲン原子、又は、XとXは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成してもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を挟んで環を形成しても良く、形成した環は更に置換基を有していてもよい。Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
本発明における第四の発明は、下記一般式(3)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物に存する。
一般式(3)において、Rは炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
本発明における第五の発明は、下記一般式(4)で表される多環芳香族骨格を有する化合物を300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光の照射下で分子状酸素と反応させることを特徴とする、下記一般式(3)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法に存する。
一般式(4)において、Rは炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(3)において、Rは炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
本発明における第六の発明は、下記一般式(4)で表される多環芳香族骨格を有する化合物を、下記一般式(4)で表される多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーター共存下に該一重項酸素ジェネレーターと分子状酸素により発生させた一重項酸素と、反応させることを特徴とする、下記一般式(3)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法に存する。
一般式(4)において、Rは炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(3)において、Rは炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
本発明における第七の発明は、下記一般式(5)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物に存する。
一般式(5)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
本発明における第八の発明は、下記一般式(6)で表される多環芳香族骨格を有する化合物を300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光の照射下で分子状酸素と反応させることを特徴とする、下記一般式(5)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法に存する。
一般式(6)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(5)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
本発明における第九の発明は、下記一般式(6)で表される多環芳香族骨格を有する化合物を、一般式(6)で表される多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーター共存下に該一重項酸素ジェネレーターと分子状酸素により発生させた一重項酸素と、反応させることを特徴とする、下記一般式(5)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法に存する。
一般式(6)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(5)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
本発明における第十の発明は、少なくともその一部に下記一般式(7)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなることを特徴とする、多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物に存する。
一般式(7)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Aは二価の置換基を表す。
本発明における第十一の発明は、少なくともその一部に下記一般式(8)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有する化合物を300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光の照射下で分子状酸素と反応させることを特徴とする、少なくともその一部に下記一般式(7)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法に存する。
一般式(8)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Aは二価の置換基を表す。
一般式(7)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Aは二価の置換基を表す。)
本発明における第十二の発明は、少なくともその一部に下記一般式(8)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有する化合物を、一重項酸素ジェネレーター共存下に該一重項酸素ジェネレーターと分子状酸素により発生させた一重項酸素と反応させることを特徴とする、少なくともその一部に下記一般式(7)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法に存する。
一般式(8)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Aは二価の置換基を表す。
一般式(7)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Aは二価の置換基を表す。
本発明における第十三の発明は、少なくともその一部に下記一般式(9)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなることを特徴とする、多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物に存する。
一般式(9)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Rは水素原子、炭素数1から5のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基又は炭素数6から10のアリール基を持つアリールオキシメチル基のいずれかを表し、Rは水素原子又は炭素数1から5のアルキル基を表し、RとRは互いに環を形成してもよい。Aは二価の置換基を表す。
本発明における第十四の発明は、少なくともその一部に下記一般式(10)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有する化合物を300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光の照射下で分子状酸素と反応させることを特徴とする、少なくともその一部に下記一般式(9)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法に存する。
一般式(10)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Rは水素原子、炭素数1から5のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基又は炭素数6から10のアリール基を持つアリールオキシメチル基のいずれかを表し、Rは水素原子又は炭素数1から5のアルキル基を表し、RとRは互いに環を形成してもよい。Aは二価の置換基を表す。
一般式(9)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Rは水素原子、炭素数1から5のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基又は炭素数6から10のアリール基を持つアリールオキシメチル基のいずれかを表し、Rは水素原子又は炭素数1から5のアルキル基を表し、RとRは互いに環を形成してもよい。Aは二価の置換基を表す。
本発明における第十五の発明は、少なくともその一部に下記一般式(10)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有する化合物を、一重項酸素ジェネレーター共存下に該一重項酸素ジェネレーターと分子状酸素により発生させた一重項酸素と反応させることを特徴とする、少なくともその一部に下記一般式(9)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法に存する。
一般式(10)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Rは水素原子、炭素数1から5のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基又は炭素数6から10のアリール基を持つアリールオキシメチル基のいずれかを表し、Rは水素原子又は炭素数1から5のアルキル基を表し、RとRは互いに環を形成してもよい。Aは二価の置換基を表す。
一般式(9)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Rは水素原子、炭素数1から5のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基又は炭素数6から10のアリール基を持つアリールオキシメチル基のいずれかを表し、Rは水素原子又は炭素数1から5のアルキル基を表し、RとRは互いに環を形成してもよい。Aは二価の置換基を表す。
本発明における第十六の発明は、第一の発明、第四の発明、第七の発明、第十の発明又は第十三の発明のいずれかひとつに記載の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を含有することを特徴とする、光ラジカル重合開始剤に存する。
本発明における第十七の発明は、第一の発明、第四の発明、第七の発明、第十の発明又は第十三の発明のいずれかひとつに記載の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を含有することを特徴とする、熱ラジカル重合開始剤に存する。
本発明における第十八の発明は、第十六の発明に記載の光ラジカル重合開始剤と、ラジカル重合性化合物とを含有することを特徴とする、ラジカル重合性組成物に存する。
本発明における第十九の発明は、第十七の発明に記載の熱ラジカル重合開始剤と、ラジカル重合性化合物とを含有することを特徴とする、ラジカル重合性組成物に存する。
本発明における第二十の発明は、第十八の発明に記載のラジカル重合性組成物に更に光ラジカル重合増感剤を含有することを特徴とする、ラジカル重合性組成物に存する。
本発明における第二十一の発明は、第十九の発明に記載のラジカル重合性組成物に更に熱ラジカル重合開始剤の分解促進剤を含有することを特徴とする、ラジカル重合性組成物に存する。
本発明における第二十二の発明は、第十八の発明又は第二十の発明に記載のラジカル重合性組成物に、230nmから330nmの波長範囲内にピーク波長を有する光を含むエネルギー線を照射することにより重合反応を行うことを特徴とするラジカル重合性組成物の硬化方法に存する。
本発明における第二十三の発明は、第二十の発明に記載のラジカル重合性組成物に、300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光を含むエネルギー線を照射することにより重合反応を行うことを特徴とするラジカル重合性組成物の硬化方法に存する。
本発明における第二十四の発明は、第十九の発明又は第二十一の発明に記載のラジカル重合性組成物を加熱処理することにより重合反応を行うことを特徴とするラジカル重合性組成物の硬化方法に存する。
本発明における第二十五の発明は、下記一般式(2)で表される多環芳香族骨格を有する化合物及びラジカル重合性化合物を含有するラジカル重合性組成物において、分子状酸素存在下で紫外線を照射することにより下記一般式(1)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を製造し、該多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を光ラジカル重合開始剤及び/又は熱ラジカル重合開始剤として重合反応を行うことを特徴とする、ラジカル重合性組成物の硬化方法に存する。
一般式(2)において、Rは炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基のいずれかを表す。Rが炭素数1から20のアルキル基を表す場合の当該アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数6から10のアリール基、炭素数6から10のアリール基を持つアリールアルキル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニルオキシ基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基、ヒドロキシアルコキシ基で置換されていてもよい。また、X、Xは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数6~10のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキルアミノ基、炭素数6から10のアリールアミノ基、メルカプト基、炭素数1から5のアルキルスルフィド基、炭素数6から10のアリールスルフィド基、ハロゲン原子、又は、XとXは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成してもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を挟んで環を形成しても良く、形成した環は更に置換基を有していてもよい。Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(1)において、Rは炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基のいずれかを表す。Rが炭素数1から20のアルキル基を表す場合の当該アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数6から10のアリール基、炭素数6から10のアリール基を持つアリールアルキル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニルオキシ基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基、ヒドロキシアルコキシ基で置換されていてもよい。また、X、Xは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数6~10のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキルアミノ基、炭素数6から10のアリールアミノ基、メルカプト基、炭素数1から5のアルキルスルフィド基、炭素数6から10のアリールスルフィド基、ハロゲン原子、又は、XとXは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成してもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を挟んで環を形成しても良く、形成した環は更に置換基を有していてもよい。Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
本発明における第二十六の発明は、下記一般式(4)で表される多環芳香族骨格を有する化合物及びラジカル重合性化合物を含有するラジカル重合性組成物において、分子状酸素存在下で紫外線を照射することにより下記一般式(3)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を製造し、該多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を光ラジカル重合開始剤及び/又は熱ラジカル重合開始剤として重合反応を行うことを特徴とする、ラジカル重合性組成物の硬化方法に存する。
一般式(4)において、Rは炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(3)において、Rは炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
本発明における第二十七の発明は、下記一般式(6)で表される多環芳香族骨格を有する化合物及びラジカル重合性化合物を含有するラジカル重合性組成物において、分子状酸素存在下で紫外線を照射することにより下記一般式(5)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を製造し、該多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を光ラジカル重合開始剤及び/又は熱ラジカル重合開始剤として重合反応を行うことを特徴とする、ラジカル重合性組成物の硬化方法に存する。
一般式(6)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(5)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
本発明における第二十八の発明は、少なくともその一部に下記一般式(8)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有する化合物及びラジカル重合性化合物を含有するラジカル重合性組成物において、分子状酸素存在下で紫外線を照射することにより少なくともその一部に下記一般式(7)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を製造し、該多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を光ラジカル重合開始剤及び/又は熱ラジカル重合開始剤として重合反応を行うことを特徴とする、ラジカル重合性組成物の硬化方法に存する。
一般式(8)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Aは二価の置換基を表す。
一般式(7)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Aは二価の置換基を表す。
本発明における第二十九の発明は、少なくともその一部に下記一般式(10)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有する化合物及びラジカル重合性化合物を含有するラジカル重合性組成物において、分子状酸素存在下で紫外線を照射することにより少なくともその一部に下記一般式(9)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を製造し、該多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を光ラジカル重合開始剤及び/又は熱ラジカル重合開始剤として重合反応を行うことを特徴とする、ラジカル重合性組成物の硬化方法に存する。
一般式(10)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Rは水素原子、炭素数1から5のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基又は炭素数6から10のアリール基を持つアリールオキシメチル基のいずれかを表し、Rは水素原子又は炭素数1から5のアルキル基を表し、RとRは互いに環を形成してもよい。Aは二価の置換基を表す。
一般式(9)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Rは水素原子、炭素数1から5のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基又は炭素数6から10のアリール基を持つアリールオキシメチル基のいずれかを表し、Rは水素原子又は炭素数1から5のアルキル基を表し、RとRは互いに環を形成してもよい。Aは二価の置換基を表す。
本発明における第三十の発明は、照射する紫外線が300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光であることを特徴とする、第二十五の発明乃至第二十の発明のいずれかひとつに記載のラジカル重合性組成物の硬化方法に存する。
本明細書において、(共)重合体とは重合体又は共重合体を意味する。
本発明はラジカル重合性化合物のラジカル重合において、多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物という新しいタイプのラジカル重合開始剤を提供するものである。
本発明の実施例1で合成した9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(9,10-ジブトキシ-9,10-ジヒドロ-9,10-エピジオキシアントラセン)の紫外線領域、可視光領域の光吸収スペクトルを示した図である。 本発明の実施例2で合成した9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド(ECMAEPO)の紫外線領域、可視光領域の光吸収スペクトルを示した図である。
(多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物)
本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物は、上記一般式(1)、一般式(3)、一般式(5)、一般式(7)、一般式(9)の構造を有する。
まず下記一般式(1)の構造を有する多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物について説明する。
一般式(1)において、Rは炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基のいずれかを表す。Rが炭素数1から20のアルキル基を表す場合の当該アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数6から10のアリール基、炭素数6から10のアリール基を持つアリールアルキル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニルオキシ基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基、ヒドロキシアルコキシ基で置換されていてもよい。また、X、Xは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数6~10のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキルアミノ基、炭素数6から10のアリールアミノ基、メルカプト基、炭素数1から5のアルキルスルフィド基、炭素数6から10のアリールスルフィド基、ハロゲン原子、又は、XとXは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成してもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を挟んで環を形成しても良く、形成した環は更に置換基を有していてもよい。Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(1)中、Rで表される炭素数1から20のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、n-アミル基、i-アミル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、n-ノニル基、n-デシル基、n-ウンデシル基、n-ドデシル基、n-トリデシル基、n-テトラデシル基、n-ペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、n-ヘプタデシル基、n-オクタデシル基、n-ノナデシル基、n-イコシル基、シクロヘキシル基等の直鎖状、分枝鎖状又は環状のアルキル基を挙げることができる。更に、これらのアルキル基に、ヒドロキシ基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数6から10のアリール基、炭素数6から10のアリール基を持つアリールアルキル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニルオキシ基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基、ヒドロキシアルコキシ基が更に置換したものを挙げることができる。代表的なものとしては、炭素数1から5のアルコキシ基が置換したメトキシメチル基、エトキシメチル基、n-プロポキシメチル基、i-プロポキシメチル基、n-ブトキシメチル基、i-ブトキシメチル基、n-ペントキシメチル基、i-ペントキシメチル基等を挙げることができる。
そして、炭素数6から10のアリール基としては置換基を有しても良いフェニル基、トリル基、ナフチル基、アントラニル基等が挙げられる。また、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基としては、アセチル基、プロピオニル基、n-ブタノイル基、iso-ブタノイル基、n-ペンタノイル基、n-ヘキサノイル基、n-ヘプタノイル基、n-オクタノイル基、2-エチルヘキサノイル基、n-ノナノイル基、n-デカノイル基等が挙げられる。炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基としては、ベンゾイル基、ナフトイル基等が挙げられる。炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、i-ブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、n-ペンチルオキシカルボニル基、2,2-ジメチルプロピルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、n-ヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、n-ヘプチルオキシカルボニル基、2-メチルペンチルオキシカルボニル基、n-オクチルオキシカルボニル基、2-エチルヘキシルオキシカルボニル基、n-ノニルオキシカルボニル基、n-デシルオキシカルボニル基等が挙げられる。炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基としては、フェノキシカルボニル基、1-ナフチルオキシカルボニル基、2-ナフチルオキシカルボニル基等が挙げられる。炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基としては、メチルアミノカルボニルオキシ基、ジメチルアミノカルボニルオキシ基、ジエチルアミノカルボニルオキシ基、i-プロピルアミノカルボニルオキシ基、i-ブチルアミノカルボニルオキシ基等を挙げることができる。炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基としては、アニリノカルボニルオキシ基、ナフチルアミノカルボニルオキシ基などを挙げることができる。
一般式(1)中、X、X、Yで表される炭素数1から8のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、n-アミル基、i-アミル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基等が挙げられる。また、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。さらに、X、Xで表される炭素数1から5のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、i-プロポキシ基、n-ブトキシ基、i-ブトキシ基、n-ペントキシ基、i-ペントキシ基等を挙げることができる。炭素数6から10のアリールオキシ基としては、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基等が挙げられる。X、Xで表される炭素数1~5のアルキルアミノ基としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、i-プロピルアミノ基、i-ブチルアミノ基等を挙げることができる。炭素数6から10のアリールアミノ基としては、アニリノ基、ナフチルアミノ基などを挙げることができる。炭素数1から5のアルキルスルフィド基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、i-プロピルチオ基、i-ブチルチオ基等を挙げることができる。炭素数6から10のアリールスルフィド基としては、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等を挙げることができる。
次に、一般式(1)で表される本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の具体例を挙げる。
まず、一般式(1)においてRが炭素数1から20のアルキル基又は炭素数6から10のアリール基である場合を例示する。
、Xがともに水素原子である場合の例としては、例えば、1,4-ジメトキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジエトキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジ(n-プロポキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジ(i-プロポキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジ(n-ブトキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジ(i-ブトキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジ(n-ペントキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジ(i-ペントキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジ(n-ヘキシルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジ(n-ヘプチルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジ(n-オクチルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジ(n-ノニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジメトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジエトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジプロポキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジブトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジフェノキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジトリルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシドなどが挙げられる。
また、X、Xがアルキル基である、2-メチル-1,4-ジメトキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジエトキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジ(n-プロポキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジ(i-プロポキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジ(n-ブトキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジ(i-ブトキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジ(n-ペントキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジ(i-ペントキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジ(n-ヘキシルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジ(n-ヘプチルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジ(n-オクチルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジ(n-ノニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジメトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジエトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジプロポキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジブトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジフェノキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジトリルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジメトキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジエトキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジ(n-プロポキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジ(i-プロポキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジ(n-ブトキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジ(i-ブトキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジ(n-ペントキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジ(i-ペントキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジ(n-ヘキシルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジ(n-ヘプチルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジ(n-オクチルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジ(n-ノニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジメトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジエトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジプロポキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジブトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジフェノキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジトリルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシドなどが挙げられる。
また、X、Xがハロゲン原子である、2,3-ジクロロ-1,4-ジメトキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジエトキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(n-プロポキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(i-プロポキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(n-ブトキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(i-ブトキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(n-ペントキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(i-ペントキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(n-ヘキシルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(n-ヘプチルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(n-オクチルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(n-ノニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジメトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジエトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジプロポキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジブトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジフェノキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジトリルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシドなどが挙げられる。
、Xがヒドロキシ基又はアルコキシ基、アリールオキシ基である、2-ヒドロキシ-1,4-ジメトキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,2,4-トリメトキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジエトキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジ(n-プロポキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジ(i-プロポキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジ(n-ブトキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジ(i-ブトキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジ(n-ペントキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジ(i-ペントキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジ(n-ヘキシルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジ(n-ヘプチルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジ(n-オクチルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジ(n-ノニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジメトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジエトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジプロポキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジブトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジフェノキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジトリルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジメトキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジエトキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジ(n-プロポキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジ(i-プロポキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジ(n-ブトキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジ(i-ブトキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジ(n-ペントキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジ(i-ペントキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジ(n-ヘキシルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジ(n-ヘプチルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジ(n-オクチルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジ(n-ノニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジメトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジエトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジプロポキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジブトキシメチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,2,4-トリフェノキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジトリルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド等が挙げられる。
次に、一般式(1)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基である場合を例示する。
一般式(1)において、Rが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、であり、X、Xがともに水素原子である場合の例としては、1,4-ジアセチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ジプロピオニルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(n-ブタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(iso-ブタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(n-ペンタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(n-オクタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(n-ノナノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(n-デカノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(n-ドデカノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド等が挙げられる。
次に、一般式(1)において、Rが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、であり、X、Xがアルキル基又はハロゲン原子である場合の例としては、2-メチル-1,4-ジアセチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ジプロピオニルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(n-ブタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(iso-ブタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(n-オクタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(n-ノナノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(n-デカノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(n-ドデカノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジアセチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ジプロピオニルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ブタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(iso-ブタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-オクタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ノナノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-デカノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ドデカノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジアセチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ジプロピオニルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ブタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(iso-ブタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-オクタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ノナノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-デカノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ドデカノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド等が挙げられる。
次に、一般式(1)において、Rが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、であり、X、Xがヒドロキシ基又はアルコキシ基、アリールオキシ基である、2-ヒドロキシ-1,4-ジアセチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジアセチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ジプロピオニルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ブタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(iso-ブタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(n-オクタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ノナノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(n-デカノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ドデカノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジアセチルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ジプロピオニルオキシナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ブタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(iso-ブタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-オクタノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ノナノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-デカノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ドデカノイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド等が挙げられる。
一般式(1)において、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、であり、X、Xがともに水素原子である場合の例としては、1,4-ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(4-メチルベンゾイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(2-ナフトイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド等が挙げられる。X、Xがアルキル基又はハロゲン原子である場合の例としては、2-メチル-1,4-ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(4-メチルベンゾイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(2-ナフトイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(4-メチルベンゾイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(2-ナフトイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(4-メチルベンゾイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(2-ナフトイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド等が挙げられる。X、Xがヒドロキシ基又はアルコキシ基、アリールオキシ基である、2-メトキシ-1,4-ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(4-メチルベンゾイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(2-ナフトイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(4-メチルベンゾイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(2-ナフトイルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド等が挙げられる。
そして、一般式(1)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基である場合を例示する。
、Xがともに水素原子である場合の例としては、1,4-ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、1,4-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド等が挙げられる。
次に、また、X、Xがアルキル基、ハロゲン原子である場合の例としては、2-メチル-1,4-ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メチル-1,4-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-1,4-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド等が挙げられる。
、Xがヒドロキシ基又はアルコキシ基、アリールオキシ基であるの例としては、2-メトキシ-1,4-ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-メトキシ-1,4-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド、2-フェノキシ-1,4-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン-1,4-エンドペルオキシド等が挙げられる。
そして次に、一般式(1)においてRが炭素数1から10のアルキル基又は炭素数6から10のアリール基であり、X、Xが、互いに結合して飽和の環を形成である場合を例示する。
具体例としては、9,10-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジエトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジフェノキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジトリルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシドなどが挙げられる。
また、更にアルキル基が置換した、2-メチル-9,10-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジエトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジフェノキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジトリルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジエトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジフェノキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジトリルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシドなどが挙げられる。
また、更にハロゲン原子が置換した、2-クロロ-9,10-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジエトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジフェノキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジトリルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシドなどが挙げられる。
次に、一般式(1)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基であり、X、Xが、互いに結合して飽和の環を形成である場合を例示する。
具体例としては、9,10-ジアセチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジプロピオニルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ペンタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
次に、更にアルキル基が置換した、2-メチル-9,10-ジアセチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジプロピオニルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシドなどが挙げられる。
次に、一般式(1)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基であり、X、Xが、互いに結合して飽和の環を形成である場合を例示する。
その例としては、次の化合物が挙げられる。例えば、9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
更にアルキル基が置換した、2-メチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
そして次に、一般式(1)においてRが炭素数1から10のアルキル基又は炭素数6から10のアリール基であり、X、Xが、互いに結合して不飽和の環を形成である場合を例示する。
例えば、9,10-ジメトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジエトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジフェノキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジトリルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシドなどが挙げられる。
また、更にアルキル基が置換した2-メチル-9,10-ジメトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジエトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジフェノキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジトリルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジメトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジエトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジフェノキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジトリルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシドなどが挙げられる。
また、更にハロゲン原子が置換した2-クロロ-9,10-ジメトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジエトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジフェノキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジトリルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシドなどが挙げられる。
次に、一般式(1)において、Rが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基であり、X、Xが、互いに結合して不飽和の環を形成である場合を例示する。
例えば、9,10-ジアセチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジプロピオニルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ペンタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
次に、更にアルキル基が置換した2-メチル-9,10-ジアセチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジプロピオニルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、等が挙げられる。
更に、一般式(1)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基であり、X、Xが、互いに結合して不飽和の環を形成である場合を例示する。
例えば、9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
次に、更にアルキル基が置換した2-メチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
次に、下記一般式(3)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物について説明する。一般式(1)において、X、Xが、互いに結合して不飽和の環を形成する場合であって、その不飽和の環が芳香環である場合が一般式(3)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物である。
一般式(3)において、Rは炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(3)中、Rで表される炭素数1から20のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、n-アミル基、i-アミル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、n-ノニル基、n-デシル基等の直鎖状、分枝鎖状又は環状のアルキル基を挙げることができる。炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n-プロポキシメチル基、i-プロポキシメチル基、n-ブトキシメチル基、i-ブトキシメチル基、n-ペントキシメチル基、i-ペントキシメチル基等を挙げることができる。そして、炭素数6から10のアリール基としては置換基を有しても良いフェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられる。また、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基としては、アセチル基、プロピオニル基、n-ブタノイル基、iso-ブタノイル基、n-ペンタノイル基、n-ヘキサノイル基、n-ヘプタノイル基、n-オクタノイル基、2-エチルヘキサノイル基、n-ノナノイル基、n-デカノイル基等が挙げられる。炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基としては、ベンゾイル基、ナフトイル基等が挙げられる。炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、i-ブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、n-ペンチルオキシカルボニル基、2,2-ジメチルプロピルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、n-ヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、n-ヘプチルオキシカルボニル基、2-メチルペンチルオキシカルボニル基、n-オクチルオキシカルボニル基、2-エチルヘキシルオキシカルボニル基、n-ノニルオキシカルボニル基、n-デシルオキシカルボニル基等が挙げられる。炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基としては、フェノキシカルボニル基、1-ナフチルオキシカルボニル基、2-ナフチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
一般式(3)中、Y、Yで表される炭素数1から8のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、n-アミル基、i-アミル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基等が挙げられる。また、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
次に、一般式(3)で表される本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の具体例を挙げる。まず、一般式(3)においてRが炭素数1から10のアルキル基、炭素数6から20のアリール基である場合を例示する。
例えば、9,10-ジエトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-プロポキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(i-プロポキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ブトキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(i-ブトキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ペントキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(i-ペントキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-オクチルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ノニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジメトキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジエトキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジプロポキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジブトキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジフェノキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジトリルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシドなどが挙げられる。
また、更にアルキル基が置換した2-メチル-9,10-ジエトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-プロポキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(i-プロポキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ブトキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(i-ブトキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ペントキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(i-ペントキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジメトキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジエトキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジプロポキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジブトキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジフェノキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジトリルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジメトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジエトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-プロポキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(i-プロポキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ブトキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(i-ブトキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ペントキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(i-ペントキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジメトキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジエトキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジプロポキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジブトキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジフェノキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ジトリルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシドなどが挙げられる。
また、更にハロゲン原子が置換した、2-クロロ-9,10-ジメトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジエトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-プロポキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(i-プロポキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ブトキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(i-ブトキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ペントキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(i-ペントキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジメトキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジエトキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジプロポキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジブトキシメチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジフェノキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ジトリルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシドなどが挙げられる。
次に、一般式(3)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基である場合を例示する。
具体例としては、次のようなものが挙げられる。例えば、9,10-ジアセチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ペンタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
次に、更にアルキル基が置換した1-メチル-9,10-ジアセチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジアセチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ジアセチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ジアセチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
更に、2,3-ジメチル-9,10-ジアセチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ジアセチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ジアセチルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
そして、次に、一般式(3)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基である場合を例示する。
具体例としては、次のようなものが挙げられる。例えば、9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
次に、更にアルキル基が置換した1-メチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-メチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-メチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1-エチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
そして、更に、2,3-ジメチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジメチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジメチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジメチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジメチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジメチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジメチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジメチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジメチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジメチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジメチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジメチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジメチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジメチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジメチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
さらには、2,3-ジエチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジエチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジエチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジエチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジエチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジエチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジエチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジエチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジエチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジエチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,3-ジエチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジエチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジエチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジエチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジエチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジエチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジエチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジエチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジエチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジエチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジエチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,6-ジエチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジエチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジエチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジエチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジエチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジエチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジエチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジエチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジエチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジエチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジエチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2,7-ジエチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジエチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジエチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジエチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジエチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジエチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジエチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジエチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジエチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジエチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジエチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、1,5-ジエチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
次に、下記一般式(5)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物について説明する。
一般式(5)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(5)中、Tで表される炭素数1から20のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデシレン基、オクタデシレン基、ノナデシレン基、イコシレン基等が挙げられ、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。
一般式(5)中、Rで表される炭素数1から20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、i-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基又は2-エチルヘキシル基、n-ノニル基、n-デシル基、n-ウンデシル基、n-ドデシル基、n-トリデシル基、n-テトラデシル基、n-ペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、n-ヘプタデシル基、n-オクタデシル基、n-ノナデシル基、n-イコシル基等が挙げられる。
一般式(5)中、Y、Yで表される炭素数1から8のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、n-アミル基、i-アミル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基等が挙げられる。また、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
次に、一般式(5)で表される本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の具体例を挙げる。具体例としては、例えば、9,10-ビス(メトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルエチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
更に、例えば9,10-ビス(メトキシカルボニルペンチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルペンチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルペンチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルペンチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルペンチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルヘキシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルヘキシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルヘキシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルヘキシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルヘキシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルヘプチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルヘプチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルヘプチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルヘプチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルヘプチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルノニレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルノニレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルノニレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルノニレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルノニレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルウンデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルウンデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルウンデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルウンデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルウンデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルドデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルドデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルドデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルドデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルドデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルトリデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルトリデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルトリデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルトリデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルトリデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルテトラデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルテトラデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルテトラデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルテトラデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルテトラデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルペンタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルペンタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルペンタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルペンタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルペンタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルヘプタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルヘプタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルヘプタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルヘプタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルヘプタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルオクタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルオクタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルオクタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルオクタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオクタデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルノナデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルノナデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルノナデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルノナデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルノナデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(メトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(エトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
また、Y、Yがアルキル基の具体例としては、例えば、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルエチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
更に、例えば、2-アミル-9,10-ビス(メトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(メトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(エトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(メトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(エトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(エトキシカルボニルエチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(メトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(エトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-アミル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
また、Y、Yがハロゲン原子の具体例としては、例えば、2-クロロ-9,10-ビス(メトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(メトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(メトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルエチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(メトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(メトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(メトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(メトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、2-クロロ-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド等が挙げられる。
次に、少なくともその一部に下記一般式(7)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の説明をする。
一般式(7)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Aは二価の置換基を表す。
本発明の繰り返し単位が一般式(7)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物には、繰り返し単位(7)以外の繰り返し単位を有していてもよい。そのような繰り返し単位の例としては、繰り返し単位が一般式(8)で表される多環芳香族骨格を有する化合物が例示される。また、ジヒドロキシ誘導体、ジフェノール誘導体、ジアミン誘導体、ジイソシアネート誘導体などの重縮合に由来する繰り返し単位、更に、スチレン、α-メチルスチレンなどのスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸クロライドなどの(メタ)アクリル酸塩系単量体; (メタ)アクリルアミド、N-メチロールアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド系単量体; 酢酸ビニル;アクリロニトリル;アリルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル;N-メタクリロイルモルホリン等の単量体に由来する繰り返し単位が挙げられる。
一般式(7)において、Aで表される二価の置換基としては、二つの水酸基と二官能性化合物との反応よって生成するエステル結合、ウレタン結合、エーテル結合などの結合を構成する二価の置換基であればよく、例えば下記のような二価の置換基が挙げられる。
上記二価の置換基の一般式(A1)から(A4)において、星印記号(アスタリスク)は二価の置換基の結合位置を表し、D、E、G、Jは、炭素数1から20のアルキレン基、または炭素数6から20のアリーレン基を表し、該アルキレン基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ベンゼン環又はナフタレン環を含んでいてもよく、該ベンゼン環、ナフタレン環はアルキル基で置換されていてもよい。またアリーレン基は置換基を有していてもよく、複数の環がアルキレン基、酸素原子、窒素原子、硫黄原子で結合されていてもよい。
一般式(A1)から(A4)において、D、E、G、Jで表される炭素数1から20のアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基及び下記の飽和環式のアルキレン基等が挙げられ、炭素数6から20のアリーレン基としては、フェニレン基及び下記のアリーレン基等が挙げられる。これら例示したアルキレン基、アリーレン基には、更にアルキル基やアルコキシカルボニル基等が置換していてもよい。
二価の置換基がA1であるときが繰り返し単位一般式(11)を、A2であるときが繰り返し単位一般式(12)を、A3であるときが繰り返し単位一般式(13)を、A4であるときが繰り返し単位一般式(14)を、それぞれ少なくともその一部に有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物となる。
本発明の繰り返し単位が一般式(11)から(14)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の具体例を示す。まず一般式(11)の具体例を表1及び表2に示す。
次に、一般式(12)の繰り返し単位の具体例を表3及び表4に示す。
次に、一般式(13)の繰り返し単位の具体例を表5及び表6に示す。
次に、一般式(14)の繰り返し単位の具体例を表7及び表8に示す。
そして次に、少なくともその一部に下記一般式(9)で表された繰り返し単位を有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の説明をする。
一般式(9)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Rは水素原子、炭素数1から5のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基又は炭素数6から10のアリール基を持つアリールオキシメチル基のいずれかを表し、Rは水素原子又は炭素数1から5のアルキル基を表し、RとRは互いに環を形成してもよい。Aは二価の置換基を表す。
本発明の繰り返し単位が一般式(9)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物には、繰り返し単位(9)以外の繰り返し単位を有していてもよい。そのような繰り返し単位の例としては、繰り返し単位が一般式(10)で表される多環芳香族骨格を有する化合物が例示される。また、ジヒドロキシ誘導体、ジフェノール誘導体、ジアミン誘導体、ジイソシアネート誘導体などの重縮合に由来する繰り返し単位、更に、スチレン、α-メチルスチレンなどのスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸クロライドなどの(メタ)アクリル酸塩系単量体; (メタ)アクリルアミド、N-メチロールアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド系単量体; 酢酸ビニル;アクリロニトリル;アリルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル;N-メタクリロイルモルホリン等の単量体に由来する繰り返し単位が挙げられる。
一般式(9)において、Rで表される炭素数1から5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、n-ペンチル基、i-ペンチル基等が挙げられ、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、アリルオキシメチル基等が挙げられる。炭素数6から10のアリール基を持つアリールオキシメチル基としては、フェノキシメチル基等が挙げられる。そして、Rで表される炭素数1から5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、n-ペンチル基、i-ペンチル基等が挙げられる。また、RとRが互いに環を形成している場合の例としては、RとRがブチレン基で結合され結果としてシクロヘキサン環を形成している場合などが挙げられる。
一般式(9)において、Aで表される二価の置換基としては、二つの水酸基と二官能性化合物との反応よって生成するエステル結合、ウレタン結合、エーテル結合などの結合を構成する二価の置換基であればよく、例えば下記のような二価の置換基が挙げられる。
上記二価の置換基の一般式(A1)から(A4)において、星印記号(アスタリスク)は二価の置換基の結合位置を表し、D、E、G、Jは、炭素数1から20のアルキレン基、または炭素数6から20のアリーレン基を表し、該アルキレン基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ベンゼン環又はナフタレン環を含んでいてもよく、該ベンゼン環、ナフタレン環はアルキル基で置換されていてもよい。またアリーレン基は置換基を有していてもよく、複数の環がアルキレン基、酸素原子、窒素原子、硫黄原子で結合されていてもよい。
一般式(A1)から(A4)において、D、E、G、Jで表される炭素数1から20のアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基及び下記の飽和環式のアルキレン基等が挙げられ、炭素数6から20のアリーレン基としては、フェニレン基及び下記のアリーレン基等が挙げられる。これら例示したアルキレン基、アリーレン基には、更にアルキル基やアルコキシカルボニル基等が置換していてもよい。
二価の置換基がA1であるときが繰り返し単位が一般式(15)を、A2であるときが繰り返し単位が一般式(16)を、A3であるときが繰り返し単位が一般式(17)を、A4であるときが繰り返し単位が一般式(18)を、少なくともその一部に有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物となる。
本発明の繰り返し単位が一般式(15)から(18)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の具体例を示す。まず一般式(15)の具体例を表9乃至表11に示す。
次に、一般式(16)の具体例を表12乃至表14に示す。
次に、一般式(17)の具体例を表15乃至表17に示す。
次に、一般式(18)の繰り返し単位の具体例を表18乃至表20に示す。
上記、例示した多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の中でも、原料が容易に入手でき、合成が容易であるという点で、9,10-ジメトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジエトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-プロポキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ブトキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-オクチルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシドが好ましく、特に、本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物をラジカル重合性化合物の光ラジカル重合開始剤として用いるときは、ラジカル重合性化合物に対する相溶性が高いという観点から、一般式(1)においてRがアルキル基の場合は、その炭素数が2以上が好ましく、9,10-ジエトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド、9,10-ジ(n-ブトキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシドが特に好ましい。
(多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法)
次に、本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法について説明する。本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物は、対応する多環芳香族骨格を有する化合物と一重項酸素との反応より製造される。
(多環芳香族骨格を有する化合物)
本発明において原料として用いられる多環芳香族骨格を有する化合物は、一般式(2)、一般式(4)、一般式(6)、一般式(8)又は一般式(10)の構造を有する化合物である。まず、下記一般式(2)で表される多環芳香族骨格を有する化合物について説明する。
一般式(2)において、Rは炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基のいずれかを表す。Rが炭素数1から20のアルキル基を表す場合の当該アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数6から10のアリール基、炭素数6から10のアリール基を持つアリールアルキル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニルオキシ基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基、ヒドロキシアルコキシ基で置換されていてもよい。また、X、Xは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数6~10のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキルアミノ基、炭素数6から10のアリールアミノ基、メルカプト基、炭素数1から5のアルキルスルフィド基、炭素数6から10のアリールスルフィド基、ハロゲン原子、又は、XとXは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成してもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を挟んで環を形成しても良く、形成した環は更に置換基を有していてもよい。Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(2)におけるR、X、X、Yの具体例は、一般式(1)において説明したR、X、X、Yの具体例と同じである。
一般式(2)で表される多環芳香族骨格を有する化合物の具体例としては、次のようなものが挙げられる。
まず、一般式(2)においてRが炭素数1から20のアルキル基又は炭素数6から10のアリール基である場合を例示する。
、Xがともに水素原子である場合の例としては、例えば、1,4-ジメトキシナフタレン、1,4-ジエトキシナフタレン、1,4-ジ(n-プロポキシ)ナフタレン、1,4-ジ(i-プロポキシ)ナフタレン、1,4-ジ(n-ブトキシ)ナフタレン、1,4-ジ(i-ブトキシ)ナフタレン、1,4-ジ(n-ペントキシ)ナフタレン、1,4-ジ(i-ペントキシ)ナフタレン、1,4-ジ(n-ヘキシルオキシ)ナフタレン、1,4-ジ(n-ヘプチルオキシ)ナフタレン、1,4-ジ(n-オクチルオキシ)ナフタレン、1,4-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)ナフタレン、1,4-ジ(n-ノニルオキシ)ナフタレン、1,4-ジメトキシメチルオキシナフタレン、1,4-ジエトキシメチルオキシナフタレン、1,4-ジプロポキシメチルオキシナフタレン、1,4-ジブトキシメチルオキシナフタレン、1,4-ジフェノキシナフタレン、1,4-ジトリルオキシナフタレンなどが挙げられる。
また、X、Xがアルキル基である、2-メチル-1,4-ジメトキシナフタレン、2-メチル-1,4-ジエトキシナフタレン、2-メチル-1,4-ジ(n-プロポキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ジ(i-プロポキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ジ(n-ブトキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ジ(i-ブトキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ジ(n-ペントキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ジ(i-ペントキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ジ(n-ヘキシルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ジ(n-ヘプチルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ジ(n-オクチルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ジ(n-ノニルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ジメトキシメチルオキシナフタレン、2-メチル-1,4-ジエトキシメチルオキシナフタレン、2-メチル-1,4-ジプロポキシメチルオキシナフタレン、2-メチル-1,4-ジブトキシメチルオキシナフタレン、2-メチル-1,4-ジフェノキシナフタレン、2-メチル-1,4-ジトリルオキシナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジメトキシナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジエトキシナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジ(n-プロポキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジ(i-プロポキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジ(n-ブトキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジ(i-ブトキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジ(n-ペントキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジ(i-ペントキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジ(n-ヘキシルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジ(n-ヘプチルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジ(n-オクチルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジ(n-ノニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジメトキシメチルオキシナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジエトキシメチルオキシナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジプロポキシメチルオキシナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジブトキシメチルオキシナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジフェノキシナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジトリルオキシナフタレンなどが挙げられる。
また、X、Xがハロゲン原子である、2,3-ジクロロ-1,4-ジメトキシナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジエトキシナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(n-プロポキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(i-プロポキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(n-ブトキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(i-ブトキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(n-ペントキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(i-ペントキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(n-ヘキシルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(n-ヘプチルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(n-オクチルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジ(n-ノニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジメトキシメチルオキシナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジエトキシメチルオキシナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジプロポキシメチルオキシナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジブトキシメチルオキシナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジフェノキシナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジトリルオキシナフタレンなどが挙げられる。
、Xがヒドロキシ基又はアルコキシ基、アリールオキシ基である、2-ヒドロキシ-1,4-ジメトキシナフタレン、1,2,4-トリメトキシナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジエトキシナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジ(n-プロポキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジ(i-プロポキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジ(n-ブトキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジ(i-ブトキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジ(n-ペントキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジ(i-ペントキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジ(n-ヘキシルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジ(n-ヘプチルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジ(n-オクチルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジ(n-ノニルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジメトキシメチルオキシナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジエトキシメチルオキシナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジプロポキシメチルオキシナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジブトキシメチルオキシナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジフェノキシナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジトリルオキシナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジメトキシナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジエトキシナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジ(n-プロポキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジ(i-プロポキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジ(n-ブトキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジ(i-ブトキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジ(n-ペントキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジ(i-ペントキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジ(n-ヘキシルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジ(n-ヘプチルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジ(n-オクチルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジ(n-ノニルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジメトキシメチルオキシナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジエトキシメチルオキシナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジプロポキシメチルオキシナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジブトキシメチルオキシナフタレン、1,2,4-トリジフェノキシナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジトリルオキシナフタレン、
次に、一般式(2)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基である場合を例示する。
、Xがともに水素原子である場合の例としては、1,4-ジアセチルオキシナフタレン、1,4-ジプロピオニルオキシナフタレン、1,4-ビス(n-ブタノイルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(iso-ブタノイルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(n-ペンタノイルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(n-オクタノイルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(n-ノナノイルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(n-デカノイルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(n-ドデカノイルオキシ)ナフタレン等が挙げられる。
次に、また、X、Xがアルキル基又はハロゲン原子である場合の例としては、2-メチル-1,4-ジアセチルオキシナフタレン、2-メチル-1,4-ジプロピオニルオキシナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(n-ブタノイルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(iso-ブタノイルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(n-オクタノイルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(n-ノナノイルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(n-デカノイルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(n-ドデカノイルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ジアセチルオキシナフタレン、2-クロロ-1,4-ジプロピオニルオキシナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(n-ブタノイルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(iso-ブタノイルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(n-オクタノイルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(n-ノナノイルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(n-デカノイルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(n-ドデカノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジアセチルオキシナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ジプロピオニルオキシナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ブタノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(iso-ブタノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-オクタノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ノナノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-デカノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ドデカノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジアセチルオキシナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ジプロピオニルオキシナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ブタノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(iso-ブタノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-オクタノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ノナノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-デカノイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ドデカノイルオキシ)ナフタレン等が挙げられる。
次に、X、Xがヒドロキシ基又はアルコキシ基、アリールオキシ基である、2-ヒドロキシ-1,4-ジアセチルオキシナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジアセチルオキシナフタレン、2-メトキシ-1,4-ジプロピオニルオキシナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ブタノイルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(iso-ブタノイルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(n-オクタノイルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ノナノイルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(n-デカノイルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ドデカノイルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジアセチルオキシナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ジプロピオニルオキシナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ブタノイルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(iso-ブタノイルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-オクタノイルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ノナノイルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-デカノイルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ドデカノイルオキシ)ナフタレン等が挙げられる。
更に、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、であり、X、Xがともに水素原子である場合の例としては、1,4-ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(4-メチルベンゾイルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(2-ナフトイルオキシ)ナフタレン等が挙げられる。X、Xがアルキル基又はハロゲン原子である場合の例としては、2-メチル-1,4-ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(4-メチルベンゾイルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(2-ナフトイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(4-メチルベンゾイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(2-ナフトイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(4-メチルベンゾイルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(2-ナフトイルオキシ)ナフタレン等が挙げられる。X、Xがヒドロキシ基又はアルコキシ基、アリールオキシ基である、2-メトキシ-1,4-ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(4-メチルベンゾイルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(2-ナフトイルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(4-メチルベンゾイルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(2-ナフトイルオキシ)ナフタレン等が挙げられる。
そして、一般式(2)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基である場合を例示する。
、Xがともに水素原子である場合の例としては、1,4-ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、1,4-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン等が挙げられる。
次に、また、X、Xがアルキル基、ハロゲン原子である場合の例としては、2-メチル-1,4-ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メチル-1,4-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-クロロ-1,4-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジメチル-1,4-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン等が挙げられる。
、Xがヒドロキシ基又はアルコキシ基、アリールオキシ基であるの例としては、2-メトキシ-1,4-ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-メトキシ-1,4-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン、2-フェノキシ-1,4-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)ナフタレン等が挙げられる。
そして次に、一般式(2)においてRが炭素数1から20のアルキル基又は炭素数6から10のアリール基であり、X、Xが、互いに結合して飽和の環を形成である場合を例示する。
具体例としては、9,10-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジエトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジフェノキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジトリルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセンなどが挙げられる。
また、更にアルキル基が置換した、2-メチル-9,10-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジエトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジフェノキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジトリルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジエトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジフェノキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジトリルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセンなどが挙げられる。
また、更にハロゲン原子が置換した、2-クロロ-9,10-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジエトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジフェノキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジトリルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセンなどが挙げられる。
次に、一般式(2)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基であり、X、Xが、互いに結合して飽和の環を形成である場合を例示する。
具体例としては、9,10-ジアセチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ジプロピオニルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ペンタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン等が挙げられる。
次に、更にアルキル基が置換した、2-メチル-9,10-ジアセチルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジプロピオニルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセンなどが挙げられる。
次に、次に、一般式(2)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基であり、X、Xが、互いに結合して飽和の環を形成である場合を例示する。
その例としては、次の化合物が挙げられる。例えば、9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン等が挙げられる。
更にアルキル基が置換した2-メチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロアントラセン等が挙げられる。
そして次に、一般式(2)において、Rが炭素数1から20のアルキル基又は炭素数6から10のアリール基であり、X、Xが、互いに結合して不飽和の環を形成である場合を例示する。
例えば、9,10-ジメトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジエトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジフェノキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジトリルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセンなどが挙げられる。
また、更にアルキル基が置換した2-メチル-9,10-ジメトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジエトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジフェノキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジトリルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジメトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジメトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジエトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジフェノキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-アミル-9,10-ジトリルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセンなどが挙げられる。
また、更にハロゲン原子が置換した2-クロロ-9,10-ジメトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジエトキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(i-プロポキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(i-ブトキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(i-ペントキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジメトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジエトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジプロポキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジブトキシメチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジフェノキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-クロロ-9,10-ジトリルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセンなどが挙げられる。
次に、一般式(2)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基であり、X、Xが、互いに結合して不飽和の環を形成である場合を例示する。
例えば、9,10-ジアセチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ジプロピオニルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ペンタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン等が挙げられる。
次に、更にアルキル基が置換した2-メチル-9,10-ジアセチルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ジプロピオニルオキシ-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、等が挙げられる。
更に、一般式(1)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基であり、X、Xが、互いに結合して不飽和の環を形成である場合を例示する。
例えば、9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン等が挙げられる。
次に、更にアルキル基が置換した2-メチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)-1,4-ジヒドロアントラセン等が挙げられる。
そして次に、一般式(3)の製造原料である下記一般式(4)で表される多環芳香族骨格を有する化合物について説明する。
一般式(4)において、Rは炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(4)におけるR、Y、Yの具体例は、一般式(3)において説明したR、Y、Yの具体例と同じである。
一般式(4)の具体例としては、例えば、9,10-ジエトキシアントラセン、9,10-ジ(n-プロポキシ)アントラセン、9,10-ジ(i-プロポキシ)アントラセン、9,10-ジ(n-ブトキシ)アントラセン、9,10-ジ(i-ブトキシ)アントラセン、9,10-ジ(n-ペントキシ)アントラセン、9,10-ジ(i-ペントキシ)アントラセン、9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)アントラセン、9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)アントラセン、9,10-ジ(n-オクチルオキシ)アントラセン、9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)アントラセン、9,10-ジ(n-ノニルオキシ)アントラセン、9,10-ジメトキシメチルオキシアントラセン、9,10-ジエトキシメチルオキシアントラセン、9,10-ジプロポキシメチルオキシアントラセン、9,10-ジブトキシメチルオキシアントラセン、9,10-ジフェノキシアントラセン、9,10-ジトリルオキシアントラセンなどが挙げられる。
また、更にアルキル基が置換した2-メチル-9,10-ジエトキシアントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-プロポキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ジ(i-プロポキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ブトキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ジ(i-ブトキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ペントキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ジ(i-ペントキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ジメトキシメチルオキシアントラセン、2-メチル-9,10-ジエトキシメチルオキシアントラセン、2-メチル-9,10-ジプロポキシメチルオキシアントラセン、2-メチル-9,10-ジブトキシメチルオキシアントラセン、2-メチル-9,10-ジフェノキシアントラセン、2-メチル-9,10-ジトリルオキシアントラセン、2-アミル-9,10-ジメトキシアントラセン、2-アミル-9,10-ジエトキシアントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-プロポキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ジ(i-プロポキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ブトキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ジ(i-ブトキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ペントキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ジ(i-ペントキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ジメトキシメチルオキシアントラセン、2-アミル-9,10-ジエトキシメチルオキシアントラセン、2-アミル-9,10-ジプロポキシメチルオキシアントラセン、2-アミル-9,10-ジブトキシメチルオキシアントラセン、2-アミル-9,10-ジフェノキシアントラセン、2-アミル-9,10-ジトリルオキシアントラセンなどが挙げられる。
また、更にハロゲン原子が置換した、2-クロロ-9,10-ジメトキシアントラセン、2-クロロ-9,10-ジエトキシアントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-プロポキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(i-プロポキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ブトキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(i-ブトキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ペントキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(i-ペントキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ヘキシルオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ヘプチルオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-オクチルオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ジ(n-ノニルオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ジメトキシメチルオキシアントラセン、2-クロロ-9,10-ジエトキシメチルオキシアントラセン、2-クロロ-9,10-ジプロポキシメチルオキシアントラセン、2-クロロ-9,10-ジブトキシメチルオキシアントラセン、2-クロロ-9,10-ジフェノキシアントラセン、2-クロロ-9,10-ジトリルオキシアントラセンなどが挙げられる。
次に、一般式(4)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基である場合を例示する。
具体例としては、次のようなものが挙げられる。例えば、9,10-ジアセチルオキシアントラセン、9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン、9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ペンタノイルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン等が挙げられる。
次に、更にアルキル基が置換した1-メチル-9,10-ジアセチルオキシアントラセン、1-メチル-9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン、1-メチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ジアセチルオキシアントラセン、2-メチル-9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ジアセチルオキシアントラセン、1-エチル-9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン、1-エチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ジアセチルオキシアントラセン、2-エチル-9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン等が挙げられる。
更に、2,3-ジメチル-9,10-ジアセチルオキシアントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ジアセチルオキシアントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ジアセチルオキシアントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ジプロピオニルオキシアントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ブタノイルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(iso-ブタノイルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘキサノイルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘプタノイルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-オクタノイルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(2-エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ノナノイルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-デカノイルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ドデカノイルオキシ)アントラセン等が挙げられる。
そして、次に、一般式(4)においてRが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基である場合を例示する。
具体例としては、次のようなものが挙げられる。例えば、9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン等が挙げられる。
次に、更にアルキル基が置換した1-メチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-メチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-メチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1-エチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン等が挙げられる。
そして、更に、2,3-ジメチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジメチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジメチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジメチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジメチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジメチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジメチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジメチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジメチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジメチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジメチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジメチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジメチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジメチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジメチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジメチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン等が挙げられる。
さらには、2,3-ジエチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジエチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジエチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジエチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジエチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジエチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジエチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジエチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジエチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジエチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,3-ジエチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジエチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジエチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジエチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジエチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジエチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジエチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジエチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジエチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジエチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジエチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,6-ジエチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジエチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジエチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジエチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジエチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジエチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジエチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジエチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジエチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジエチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジエチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、2,7-ジエチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジエチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジエチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジエチル-9,10-ビス(n-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジエチル-9,10-ビス(i-プロポキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジエチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジエチル-9,10-ビス(i-ブトキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジエチル-9,10-ビス(n-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジエチル-9,10-ビス(i-ペンチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジエチル-9,10-ビス(n-ヘプチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジエチル-9,10-ビス(n-オクチルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジエチル-9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ)アントラセン、1,5-ジエチル-9,10-ビス(アリルオキシカルボニルオキシ)アントラセン等が挙げられる。
(一般式(2)、(4)で表される多環芳香族骨格を有する化合物の製造法)
上記一般式(2)、(4)で表される多環芳香族骨格を有する化合物は、例えば、アントラセン化合物の場合で、Rが炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基、炭素数6から10のアリール基である9,10-ジアルコキシアントラセン化合物は、例えば特開2003-104925号公報に記載の方法で製造することができる。すなわち、一般式(2)によって表される9,10-ジアルコキシアントラセン化合物に対応する9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物にエーテル化剤を作用させることにより得ることができる。また、上記一般式(2)で表される多環芳香族骨格を有する化合物のうち、Rが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基である9,10-ビス(置換アシルオキシ)アントラセン化合物は、例えば特開2014-101442号公報に記載の方法で製造することができる。すなわち、一般式(2)によって表される9,10-ビス(置換アシルオキシ)アントラセン化合物に対応する9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物を塩基性化合物存在下、アシル化剤を作用させることにより得ることができる。そして、Rが炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基である9,10-ビス(置換カルボニルオキシ)アントラセン化合物は、例えば特開2011-42743号公報、特開2014-70203号公報に記載のように、9,10-ビス(置換カルボニルオキシ)アントラセン化合物に対応する9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物を塩基性化合物存在下、炭酸エステル化剤を作用させることにより得ることができる。ナフタレン化合物についても同様の反応で得ることができる。
上記反応終了後、必要に応じて未反応原料・溶媒及び触媒を洗浄・減圧留去・濾過等の操作を単独あるいは複数組み合わせる方法で除去したり、カラムクロマトにより分離精製してもよい。生成物が固体の場合は濃縮途中に結晶が析出する場合は、アルコールやヘキサン等の貧溶媒から再結晶させるかもしくは、そのままドライアップして結晶を得ることもできる。生成物が液体の場合は、そのままドライアップし、必要に応じて蒸留等の精製を行ってもよい。更に、精製や単離することなく、エンドパーオキサイド化することもできる。
そして次に、一般式(5)の製造原料である下記一般式(6)で表される多環芳香族骨格を有する化合物について説明する。
一般式(6)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。
一般式(6)におけるR、R、T、Y、Yの具体例は、一般式(5)において説明したR、R、T、Y、Yの具体例と同じである。
次に、一般式(6)で表される本発明の多環芳香族骨格を有する化合物の具体例を挙げる。具体例としては、例えば、9,10-ビス(メトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルエチルメチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン等が挙げられる。
更に、例えば9,10-ビス(メトキシカルボニルペンチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルペンチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルペンチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルペンチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルペンチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルヘキシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルヘキシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルヘキシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルヘキシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルヘキシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルヘプチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルヘプチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルヘプチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルヘプチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルヘプチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルノニレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルノニレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルノニレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルノニレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルノニレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルウンデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルウンデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルウンデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルウンデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルウンデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルドデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルドデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルドデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルドデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルドデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルトリデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルトリデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルトリデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルトリデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルトリデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルテトラデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルテトラデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルテトラデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルテトラデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルテトラデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルペンタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルペンタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルペンタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルペンタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルペンタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルヘプタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルヘプタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルヘプタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルヘプタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルヘプタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルオクタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルオクタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルオクタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルオクタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオクタデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルノナデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルノナデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルノナデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルノナデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルノナデシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(メトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(エトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン、9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン等が挙げられる。
また、Y、Yがアルキル基の具体例としては、例えば、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルエチルメチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(メトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(エトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン、2-エチル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン等が挙げられる。
更に、例えば、2-アミル-9,10-ビス(メトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(メトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(エトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(メトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(エトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(エトキシカルボニルエチルメチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(メトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(エトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、2-アミル-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン等が挙げられる。
また、Y、Yがハロゲン原子の具体例としては、例えば、2-クロロ-9,10-ビス(メトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(メトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルプロピレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(メトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルエチルメチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルメチルメチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(メトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルブチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(メトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルオクチレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(メトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルヘキサデシレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(メトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(エトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(イソプロポキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(tert-ブトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン、2-クロロ-9,10-ビス(n-ブトキシカルボニルイコシレンオキシ)アントラセン等が挙げられる。
(一般式(6)で表される多環芳香族骨格を有する化合物の製造法)
上記一般式(6)で表される多環芳香族骨格を有する化合物は、対応する9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物を塩基性化合物存在下、例えば、クロロ酢酸メチル、クロロ酢酸エチル、クロロ酢酸n―プロピル、クロロ酢酸イソプロピル、クロロ酢酸n―ブチル、ブロモ酢酸メチル、ブロモ酢酸エチル、ブロモ酢酸n―プロピル、ブロモ酢酸イソプロピル、ブロモ酢酸n―ブチル、ブロモ酢酸tert-ブチル、2-ブロモプロピオン酸メチル、4-ブロモ酪酸エチルなどハロゲン化エステル化合物と反応させることにより得ることができる。
ハロゲン化エステル化合物の使用量としては、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対して、好ましくは2.0モル倍以上、10.0モル倍未満、より好ましくは、2.2モル倍以上、5.0モル倍未満である。2.0モル倍未満であると、反応が完結せず、また、10.0モル倍以上だと副反応が起こり収率及び純度が低下するので好ましくない。
用いられる塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、リチウムジイソプロピルアミド、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジメチルアニリン、ピリジン、4,4-ジメチルアミノピリジン、ピペリジン、γ-ピコリン、ルチジン等が挙げられる。
塩基性化合物の添加量としては、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対して、好ましくは2.0モル倍以上、10.0モル倍未満、より好ましくは、2.2モル倍以上、5.0モル倍未満である。2.0モル倍未満であると、反応が完結せず、また、10.0モル倍以上だと副反応が起こり収率及び純度が低下するので好ましくない。
当該反応は溶媒中もしくは無溶媒で行う。用いられる溶媒としては使用するエステル化合物と反応しなければ特に種類を選ばず、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族溶媒、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、塩化メチレン、二塩化エチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭素系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール等のアルコール溶媒が用いられる。
無機塩基の水溶液中に9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物を溶解させ、エステルと反応させる場合は、相間移動触媒の使用が有効である。相間移動触媒としては、例えば、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラプロピルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルエチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロマイド、トリオクチルブチルアンモニウムブロマイド、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラプロピルアンモニウムクロライド、テトラフブチルアンモニウムクロライド、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルエチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムクロライド、トリオクチルブチルアンモニウムクロライド、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
相間移動触媒の添加量としては、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対して、好ましくは 0.01モル倍以上、1.0モル倍未満、より好ましくは、0.05モル倍以上、0.5モル倍未満である。0.01モル倍未満であると、反応速度が遅く、また、1.0モル倍以上だと生成物の純度が低下するので好ましくない。
当該反応の反応温度は、通常0℃以上、200℃以下、好ましくは10℃以上、100℃以下である。0℃未満だと、反応時間がかかりすぎ、100℃を超えて加熱すると、不純物が多くなり目的化合物の純度が低下し、共に好ましくない。
当該反応における反応時間は、反応温度によって異なるが、通常1時間から20時間程度である。より好ましくは2時間から10時間である。
反応終了後、必要に応じて未反応原料・溶媒及び触媒を洗浄・減圧留去・濾過等の操作を単独あるいは複数組み合わせる方法で除去する。カラムクロマトにより分離精製してもよい。生成物が固体の場合は反応途中に結晶が析出するので、濾過によって固液分離を行い、必要に応じてアルコールやヘキサン等の貧溶媒から再結晶させる。あるいはそのままドライアップして結晶を得ることができる。生成物が液体の場合は、そのままドライアップし、必要に応じて蒸留等の精製を行ってエステル基を有する9,10-ビス(アルコキシカルボニルアルキレンオキシ)アントラセン化合物を得ることができる。
そして次に、一般式(7)繰り返し単位を有する多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造原料である下記一般式(8)の繰り返し単位を有する多環芳香族骨格を有する化合物について説明する。
一般式(8)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Aは二価の置換基を表す。
一般式(8)におけるA、Y、Yの具体例は、一般式(7)において説明したA、Y、Yの具体例と同じである。
二価の置換基がA1であるときが繰り返し単位一般式(19)を、A2であるときが繰り返し単位一般式(20)を、A3であるときが繰り返し単位一般式(21)を、A4であるときが繰り返し単位一般式(22)を、少なくともその一部に有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有する化合物となる。
本発明の繰り返し単位が一般式(19)から(22)で表される多環芳香族骨格を有する化合物の具体例を示す。まず一般式(19)の具体例を表21及び表22に示す。
次に、一般式(20)の繰り返し単位の具体例を表23及び表24に示す。
次に、一般式(21)の繰り返し単位の具体例を表25及び表26に示す。
次に、一般式(22)の繰り返し単位の具体例を表27及び表28に示す。
(一般式(8)で表される多環芳香族骨格を有する化合物の製造法)
上記一般式(8)で表される多環芳香族骨格を有する化合物は、対応する9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物を触媒存在下あるいは無触媒で対応する二官能性化合物と反応させることにより得ることができる。
用いられる二官能性化合物としては、二塩基酸、二塩基酸ハライド又は二塩基酸エステル、ジイソシアネート化合物、ジハロゲン化合物又はジオール化合物、ジグリシジル化合物が挙げられる。
二官能性化合物として二塩基酸、二塩基酸ハライド又は二塩基酸エステルを用いた場合は、二塩基酸、二塩基酸ハライド又は二塩基酸エステルとの反応において、塩基あるいは触媒を使用すると反応速度が上がり、効率的に製造することが可能になる。二塩基酸との反応に用いられる触媒としては、鉱酸(硫酸、塩酸)、有機酸(メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸)、ルイス酸(フッ化ホウ素エーテラート、三塩化アルミニウム、四塩化チタン、三塩化鉄、二塩化亜鉛)固体酸触媒(フタムラ化学社製)、アンバーリスト(オルガノ社製)、ナフィオン(デュポン社製、ナフィオンはデュポン社登録商標)、テトラアルコキシチタン化合物(テトライソプロポキシチタン、テトラn-ブトキシチタン、テトラメトキシチタン)、有機スズ化合物(ジラウリン酸ジブチルスズ、ジブチルスズオキシド)等が挙げられる。二塩基酸ハライドとの反応に用いられる塩基としては、無機塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム)、有機塩基(ピリジン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、トリフェニルホスフィン)等が挙げられる。二塩基酸エステルとの反応に用いられる触媒としては、鉱酸(硫酸、塩酸)、有機酸(メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸)、ルイス酸(フッ化ホウ素エーテラート、三塩化アルミニウム、四塩化チタン、三塩化鉄、二塩化亜鉛)固体酸触媒(フタムラ化学社製)、アンバーリスト(オルガノ社製)、ナフィオン(デュポン社製)、テトラアルコキシチタン化合物(テトライソプロポキシチタン、テトラn-ブトキシチタン、テトラメトキシチタン)、有機スズ化合物(ジラウリン酸ジブチルスズ、ジブチルスズオキシド)、塩基性化合物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、)等が挙げられる。
触媒の添加量としては、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対して、好ましくは0.01モル%以上、20モル%未満、より好ましくは、0.1モル%以上、10モル%未満である。0.01モル%未満であると、反応速度が遅く、また、20モル%以上だと生成物の純度が低下するので好ましくない。
塩基の添加量としては、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対して、好ましくは2.0モル倍以上、20.0モル倍未満、より好ましくは、3.0モル倍以上、10.0モル倍未満である。2.0モル倍未満であると、反応が完結せず、また、20.0モル倍以上加えると副反応が起こり収率及び純度が低下するので好ましくない。
無機塩基の水溶液中に9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物を溶解させ、二塩基酸、二塩基酸ハライド又は二塩基酸エステルと反応させる場合は、相間移動触媒の使用が有効である。相間移動触媒としては、例えば、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラプロピルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルエチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロマイド、トリオクチルブチルアンモニウムブロマイド、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラプロピルアンモニウムクロライド、テトラフブチルアンモニウムクロライド、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルエチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムクロライド、トリオクチルブチルアンモニウムクロライド、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
相間移動触媒の添加量としては、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対して、好ましくは 0.01モル倍以上、1.0モル倍未満、より好ましくは、0.05モル倍以上、0.5モル倍未満である。0.01モル倍未満であると、反応速度が遅く、また、1.0モル倍以上だと生成物の純度が低下するので好ましくない。
9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対する二塩基酸、二塩基酸ハライド又は二塩基酸エステルの添加量は、0.5モル倍以上、5.0モル倍以下、より好ましくは1.0モル倍以上、3.0モル倍以下である。0.5モル倍未満だと、平均分子量が小さくなり、移行性の抑制が実現できなくなるとともに、未反応の9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物が生成物中に残存し純度が低下する。また、5.0モル倍を超えて加えると、平均分子量が小さくなり、移行性の抑制が実現できなくなるとともに、未反応の二塩基酸、二塩基酸ハライド又は二塩基酸エステルが生成物中に残存し純度が低下する。
また、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物と二塩基酸、二塩基酸ハライド又は二塩基酸エステルのモル比が1に近付くにつれ、平均分子量が大きくなりすぎて、分子のモビリティが小さくなり、増感能が低下する可能性がある。その場合、一塩基酸、一塩基酸ハライド又は一塩基酸エステルを少量添加して分子量を調整してもよい。
当該反応は溶媒中もしくは無溶媒で行う。用いられる溶媒としては使用する二塩基酸、二塩基酸ハライド又は二塩基酸エステルと反応しなければ特に種類を選ばず、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族溶媒、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、塩化メチレン、二塩化エチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭素系溶媒及び水が用いられる。
当該反応の反応温度は、二塩基酸又は二塩基酸エステルと反応させる場合は通常50℃以上、250℃以下、好ましくは100℃以上、200℃以下である。50℃未満だと、反応時間がかかりすぎ、200℃を超えて加熱すると、不純物が多くなり目的化合物の純度が低下し、共に好ましくない。
二塩基酸ハライドと反応させる場合は通常0℃以上、100℃以下、好ましくは10℃以上、30℃以下である。0℃未満だと、反応時間がかかりすぎ、100℃を超えて加熱すると、不純物が多くなり目的化合物の純度が低下し、共に好ましくない。
当該反応における反応時間は、反応温度によって異なるが、通常0.5時間から30時間程度である。より好ましくは1時間から10時間である。
二塩基酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。二塩基酸ハライドとしては、コハク酸クロライド、アジピン酸クロライド、セバコイル酸クロライド、フタル酸クロライド、イソフタル酸クロライド、テレフタル酸クロライド等が挙げられる。二塩基酸エステルとしては、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジ2-エチルヘキシル、2-メチルコハク酸ジメチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ2-エチルヘキシル、イソフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジ2-エチルヘキシル等が挙げられる。
また、二官能性化合物としてジイソシアネート化合物を用いた場合は、ジイソシアネート化合物との反応において、触媒を使用すると反応速度が上がり、効率的に製造することが可能になる。ジイソシアネート化合物との反応に用いられる触媒としては、有機スズ化合物又は塩基性化合物が用いられる。有機スズ化合物としては、ジラウリン酸ジブチルスズ(DBTBL)、ジブチルスズオキシド等が挙げられ、塩基性化合物としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ピリジン、ピペリジン、γ-ピコリン、ルチジン等が挙げられる。
触媒の添加量としては、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対して、好ましくは0.01モル%以上、20モル%未満、より好ましくは、0.1モル%以上、10モル%未満である。0.01モル%未満であると、反応速度が遅く、また、20モル%以上だと生成物の純度が低下するので好ましくない。
無機塩基の水溶液中に9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物を溶解させ、ジイソシアネート化合物と反応させる場合は、相間移動触媒の使用が有効である。相間移動触媒としては、例えば、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラプロピルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルエチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロマイド、トリオクチルブチルアンモニウムブロマイド、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラプロピルアンモニウムクロライド、テトラフブチルアンモニウムクロライド、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルエチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムクロライド、トリオクチルブチルアンモニウムクロライド、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
相間移動触媒の添加量としては、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対して、好ましくは 0.01モル倍以上、1.0モル倍未満、より好ましくは、0.05モル倍以上、0.5モル倍未満である。0.01モル倍未満であると、反応速度が遅く、また、1.0モル倍以上だと生成物の純度が低下するので好ましくない。
9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対するジイソシアネート化合物の添加量は、0.5モル倍以上、5.0モル倍以下、より好ましくは1.0モル倍以上、3.0モル倍以下である。0.5モル倍未満だと、平均分子量が小さくなり、移行性の抑制が実現できなくなるとともに、未反応の9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物が生成物中に残存し純度が低下する。また、5.0モル倍を超えて加えると、平均分子量が小さくなり、移行性の抑制が実現できなくなるとともに、未反応のジイソシアネート化合物が生成物中に残存し純度が低下する。
また、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物とジイソシアネート化合物のモル比が1に近付くにつれ、平均分子量が大きくなりすぎて、分子のモビリティが小さくなり、増感能が低下する可能性がある。その場合、モノイソシアネート化合物を少量添加して分子量を調整してもよい。
当該反応は溶媒中もしくは無溶媒で行う。用いられる溶媒としては使用するジイソシアネート化合物と反応しなければ特に種類を選ばず、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族溶媒、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、塩化メチレン、二塩化エチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭素系溶媒が用いられる。
当該反応の反応温度は通常0℃以上、100℃以下、好ましくは20℃以上、80℃以下である。0℃未満だと、反応時間がかかりすぎ、100℃を超えて加熱すると、不純物が多くなり目的化合物の純度が低下し、共に好ましくない。
当該反応における反応時間は、反応温度によって異なるが、通常1時間から30時間程度である。より好ましくは5時間から10時間である。
ジイソシアネート化合物としては、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネートのいずれであってもよい。脂肪族ジイソシアネートとしては、テトラメチレン-1,4-ジイソシアネート、ペンタメチレン-1,5-ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。脂環族ジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4-ジイソシアネートシクロヘキサン等が挙げられる。芳香族ジイソシアネートとしては、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5-ナフチレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
更に、二官能性化合物としてジハロゲン化合物又はジオール化合物を用いた場合は、ジハロゲン化合物との反応においては、塩基性化合物を必要とする。ジハロゲン化合物との反応に用いられる塩基性化合物としては、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、リチウムジイソプロピルアミド、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ピリジン、ピペリジン、γ-ピコリン、ルチジン等が挙げられる。ジオールとの反応においては、触媒を使用すると反応速度が上がり、効率的に製造することが可能になる。ジオール化合物との反応に用いられる触媒としては、鉱酸(硫酸、塩酸)、有機酸(メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸)、ルイス酸(フッ化ホウ素エーテラート、三塩化アルミニウム、四塩化チタン、三塩化鉄、二塩化亜鉛)固体酸触媒(フタムラ化学社製)、アンバーリスト(オルガノ社製)、ナフィオン(デュポン社製)、テトラアルコキシチタン化合物(テトライソプロポキシチタン、テトラn-ブトキシチタン、テトラメトキシチタン)、有機スズ化合物(ジラウリン酸ジブチルスズ、ジブチルスズオキシド)等が挙げられる。
塩基性化合物の添加量としては、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対して、好ましくは2.0モル倍以上、5.0モル倍未満、より好ましくは、2.2モル倍以上、3.0モル倍未満である。2.0モル倍未満であると、反応が完結せず、また、5.0モル倍以上だと副反応が起こり収率及び純度が低下するので好ましくない。
触媒の添加量としては、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対して、好ましくは0.01モル%以上、20モル%未満、より好ましくは、0.1モル%以上、10モル%未満である。0.01モル%未満であると、反応速度が遅く、また、20モル%以上加えると生成物の純度が低下するので好ましくない。
無機塩基の水溶液中に9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物を溶解させ、ジハロゲン化合物又はジオール化合物と反応させる場合は、相間移動触媒の使用が有効である。相間移動触媒としては、例えば、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラプロピルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルエチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロマイド、トリオクチルブチルアンモニウムブロマイド、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラプロピルアンモニウムクロライド、テトラフブチルアンモニウムクロライド、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルエチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムクロライド、トリオクチルブチルアンモニウムクロライド、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
相間移動触媒の添加量としては、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対して、好ましくは 0.01モル倍以上、1.0モル倍未満、より好ましくは、0.05モル倍以上、0.5モル倍未満である。0.01モル倍未満であると、反応速度が遅く、また、1.0モル倍以上だと生成物の純度が低下するので好ましくない。
9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対するジハロゲン化合物又はジオール化合物の添加量は、0.5モル倍以上、5.0モル倍以下、より好ましくは1.0モル倍以上、3.0モル倍以下である。0.5モル倍未満だと、平均分子量が小さくなり、移行性の抑制が実現できなくなるとともに、未反応の9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物が生成物中に残存し純度が低下する。また、5.0モル倍を超えて加えても、平均分子量が小さくなり、移行性の抑制が実現できなくなるとともに、未反応のジハロゲン化合物又はジオール化合物が生成物中に残存し純度が低下する。
また、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物とジハロゲン化合物又はジオール化合物のモル比が1に近付くにつれ、平均分子量が大きくなりすぎて、分子のモビリティが小さくなり、増感能が低下する可能性がある。その場合、モノハロゲン化合物又はモノオール化合物を少量添加して分子量を調整してもよい。
当該反応は溶媒中もしくは無溶媒で行う。用いられる溶媒としては使用するジハロゲン化合物又はジオール化合物と反応しなければ特に種類を選ばず、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族溶媒、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、塩化メチレン、二塩化エチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭素系溶媒、水が用いられる。
当該反応の反応温度は、ジハロゲン化合物との反応に関しては、通常0℃以上、200℃以下、好ましくは50℃以上、150℃以下である。0℃未満だと、反応時間がかかりすぎ、200℃を超えて加熱すると、不純物が多くなり目的化合物の純度が低下し、共に好ましくない。ジオール化合物との反応に関しては、通常50℃以上、250℃以下、好ましくは100℃以上、200℃以下である。50℃未満だと、反応時間がかかりすぎ、250℃を超えて加熱すると、不純物が多くなり目的化合物の純度が低下し、共に好ましくない。
当該反応における反応時間は、反応温度によって異なるが、通常1時間から30時間程度である。より好ましくは5時間から10時間である。
ジハロゲン化合物としては、ジブロモメタン、ジブロモエタン、ジブロモプロパン、ジブロモブタン、ジブロモヘキサン、ジブロモヘプタン、ジブロモオクタン、ジブロモノナン、ジブロモデカン、1,5-ジブロモ-3-メチルペンタン等が挙げられる。ジオール化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等が挙げられる。
更にまた、二官能性化合物としてジグリシジル化合物を用いた場合は、ジグリシジル化合物との反応において、塩基性化合物を必要とする。ジグリシジル化合物との反応に用いられる塩基性化合物としては、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、リチウムジイソプロピルアミド、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ピリジン、ピペリジン、γ-ピコリン、ルチジン等が挙げられる。
塩基性化合物の添加量としては、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対して、好ましくは2.0モル倍以上、5.0モル倍未満、より好ましくは、2.2モル倍以上、3.0モル倍未満である。2.0モル倍未満であると、反応が完結せず、また、5.0モル倍以上だと副反応が起こり収率及び純度が低下するので好ましくない。
無機塩基の水溶液中に9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物を溶解させ、ジグリシジル化合物と反応させる場合は、相間移動触媒の使用が有効である。相間移動触媒としては、例えば、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラプロピルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルエチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロマイド、トリオクチルブチルアンモニウムブロマイド、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラプロピルアンモニウムクロライド、テトラフブチルアンモニウムクロライド、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルエチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムクロライド、トリオクチルブチルアンモニウムクロライド、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
相間移動触媒の添加量としては、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対して、好ましくは 0.01モル倍以上、1.0モル倍未満、より好ましくは、0.05モル倍以上、0.5モル倍未満である。0.01モル倍未満であると、反応速度が遅く、また、1.0モル倍以上だと生成物の純度が低下するので好ましくない。
9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物に対するジグリシジル化合物の添加量は、0.5モル倍以上、5.0モル倍以下、より好ましくは1.0モル倍以上、3.0モル倍以下である。0.5モル倍未満だと、平均分子量が小さくなり、移行性の抑制が実現できなくなるとともに、未反応の9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物が生成物中に残存し純度が低下する。また、5.0モル倍を超えて加えても、平均分子量が小さくなり、移行性の抑制が実現できなくなるとともに、未反応のジグリシジル化合物が生成物中に残存し純度が低下する。
また、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物とジグリシジル化合物のモル比が1に近付くにつれ、平均分子量が大きくなりすぎて、分子のモビリティが小さくなり、増感能が低下する可能性がある。その場合、モノグリシジル化合物を少量添加して分子量を調整してもよい。
当該反応は溶媒中もしくは無溶媒で行う。用いられる溶媒としては使用するジグリシジル化合物と反応しなければ特に種類を選ばず、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族溶媒、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、塩化メチレン、二塩化エチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭素系溶媒、水が用いられる。
当該反応の反応温度は、通常0℃以上、200℃以下、好ましくは50℃以上、150℃以下である。0℃未満だと、反応時間がかかりすぎ、200℃を超えて加熱すると、不純物が多くなり目的化合物の純度が低下し、共に好ましくない。
当該反応における反応時間は、反応温度によって異なるが、通常1時間から30時間程度である。より好ましくは3時間から10時間である。
ジグリシジル化合物としては、脂肪族ジグリシジルエーテル化合物、脂環式グリシジルエーテル化合物、芳香族ジグリシジルエーテル化合物のいずれでもよい。脂肪族ジグリシジルエーテル化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられ、脂環式ジグリシジルエーテル化合物としては、水素化ビスフェノール-Aジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノール-Fジグリシジルエーテル等が挙げられ、芳香族ジグリシジルエーテルとしては、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル等が挙げられる。
上述した9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物と二官能性化合物との反応による一般式(8)で表される多環芳香族骨格を有する化合物の製造において、9,10-ジヒドロキシアントラセン化合物以外の、ジヒドロキシ誘導体、ジフェノール誘導体やそのオリゴマーを添加して、共重合体としてもよい。また、スチレン、α-メチルスチレンなどのスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸クロライドなどの(メタ)アクリル酸塩系単量体; (メタ)アクリルアミド、N-メチロールアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド系単量体; 酢酸ビニル;アクリロニトリル;アリルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル;N-メタクリロイルモルホリン等の単量体に由来する繰り返し単位を持つポリマーやオリゴマーを含む重合体としてもよい。
また、上記反応終了後、必要に応じて未反応原料・溶媒及び触媒を洗浄・減圧留去・濾過等の操作を単独あるいは複数組み合わせる方法で除去したり、カラムクロマトにより分離精製してもよい。生成物が固体の場合は濃縮途中に結晶が析出するので、アルコールやヘキサン等の貧溶媒から再結晶させるかもしくは、そのままドライアップして結晶を得ることもできる。生成物が液体の場合は、そのままドライアップし、必要に応じて蒸留等の精製を行ってもよい。更に、精製や単離することなく、エンドパーオキサイド化することもできる。
そして次に、一般式(9)繰り返し単位を有する多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造原料である下記一般式(10)の繰り返し単位を有する多環芳香族骨格を有する化合物について説明する。
一般式(10)において、Y、Yは同一であっても異なってもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。Rは水素原子、炭素数1から5のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基又は炭素数6から10のアリール基を持つアリールオキシメチル基のいずれかを表し、Rは水素原子又は炭素数1から5のアルキル基を表し、RとRは互いに環を形成してもよい。Aは二価の置換基を表す。
一般式(10)におけるR1、R、A、Y、Yの具体例は、一般式(9)において説明したR1、R、A、Y、Yの具体例と同じである。
二価の置換基がA1であるときが繰り返し単位一般式(23)を、A2であるときが繰り返し単位一般式(24)を、A3であるときが繰り返し単位一般式(25)を、A4であるときが繰り返し単位一般式(26)を、少なくともその一部に有する(共)重合体からなる多環芳香族骨格を有する化合物となる。
本発明の繰り返し単位が一般式(23)から(26)で表される多環芳香族骨格を有する化合物の具体例を示す。まず一般式(23)の具体例を表29乃至表31に示す。
次に、一般式(24)の具体例を表32乃至表34に示す。
次に、一般式(25)の具体例を表35乃至表37に示す。
次に、一般式(26)の繰り返し単位の具体例を表38乃至表40に示す。
(一般式(10)で表される多環芳香族骨格を有する化合物の製造法)
上記一般式(10)で表される多環芳香族骨格を有する化合物は、対応する9,10-ビス(2-ヒドロキシアルコキシ)アントラセン化合物を触媒存在下あるいは無触媒で対応する二官能性化合物と反応させることにより得ることができる。
用いられる二官能性化合物としては、二塩基酸、二塩基酸ハライド又は二塩基酸エステル、ジイソシアネート化合物、ジハロゲン化合物又はジオール化合物、ジグリシジル化合物が挙げられる。
二官能性化合物として二塩基酸、二塩基酸ハライド又は二塩基酸エステルを用いた場合、ジイソシアネート化合物を用いた場合、ジハロゲン化合物又はジオール化合物を用いた場合、ジグリシジル化合物を用いた場合の反応条件は、一般式(8)で表される多環芳香族骨格を有する化合物の製造法において説明した反応条件と同じである。また、用いられる二塩基酸、二塩基酸ハライド又は二塩基酸エステル、ジイソシアネート化合物、ジハロゲン化合物又はジオール化合物、ジグリシジル化合物も、一般式(8)で表される多環芳香族骨格を有する化合物の製造法において説明した化合物と同様である。
更に9,10-ビス(2-ヒドロキシアルコキシ)アントラセン化合物と二官能性化合物との反応による一般式(10)で表される多環芳香族骨格を有する化合物の製造において、9,10-ビス(2-ヒドロキシアルコキシ)アントラセン化合物以外の、ジヒドロキシ誘導体、ジフェノール誘導体やそのオリゴマーを添加して、共重合体としてもよい。また、スチレン、α-メチルスチレンなどのスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸クロライドなどの(メタ)アクリル酸塩系単量体; (メタ)アクリルアミド、N-メチロールアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド系単量体; 酢酸ビニル;アクリロニトリル;アリルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル;N-メタクリロイルモルホリン等の単量体に由来する繰り返し単位を持つポリマーやオリゴマーを含む重合体としてもよい。
また、上記反応終了後、必要に応じて未反応原料・溶媒及び触媒を洗浄・減圧留去・濾過等の操作を単独あるいは複数組み合わせる方法で除去したり、カラムクロマトにより分離精製してもよい。生成物が固体の場合は濃縮途中に結晶が析出するので、アルコールやヘキサン等の貧溶媒から再結晶させるかもしくは、そのままドライアップして結晶を得ることもできる。生成物が液体の場合は、そのままドライアップし、必要に応じて蒸留等の精製を行ってもよい。更に、精製や単離することなく、エンドパーオキサイド化することもできる。
一重項酸素と多環芳香族骨格を有する化合物の反応においては、多環芳香族骨格を有する化合物の環がジエンとして挙動し、1,4位又は9,10位が一重項酸素と反応して、エンドパーオキサイドを生成することが知られている。そして、一重項酸素は、求電子的な挙動を示すため電子豊富な基質との反応性に富む。よって、反応原料として用いられる多環芳香族骨格を有する化合物の芳香環には、電子供与基が置換したものが好ましく、反応位置である環に電子供与基がついた構造であることが好ましい。その意味で、ナフタレン環やアントラセン環にアルキル基が置換したものより、アルコキシ基が置換した本発明の多環芳香族骨格を有する化合物のほうが一重項酸素との反応性に富むため好ましい。
(多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法)
本発明の一般式(1)、(3)、(5)、(7)、(9)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物は、それぞれ対応する一般式(2)、(4)、(6)、(8)、(10)で表される多環芳香族骨格を有する化合物を300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光の照射下で分子状酸素と反応させることにより製造することができる。
本発明の一般式(2)、(4)、(6)、(8)、(10)で表される多環芳香族骨格を有する化合物を、例えば溶媒中に溶解させ、該溶液に300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光を照射し、該溶液中に溶存する酸素と反応させることにより、それぞれ対応する一般式(1)、(3)、(5)、(7)、(9)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を製造することができる。
反応溶媒としては、多環芳香族骨格を有する化合物を溶解し、生成したエンドペルオキシドと反応しないものであれば、その種類は問わないが、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの有機酸エステル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒が用いられる。
また、エンドペルオキシド化に引き続いて、該エンドペルオキシドをラジカル重合開始剤として用いる場合は、ラジカル重合性化合物を溶媒として用いてもよい。本発明に用いることができるラジカル重合性化合物としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジビニルベンゼン、p-ヒドロキシスチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステル、フマル酸エステル等、又はこれらのオリゴマーが挙げられる。
反応濃度は、用いる溶媒及び/又はラジカル重合性化合物にもよるが、溶媒及び/又はラジカル重合性化合物100重量部に対して、多環芳香族骨格を有する化合物を0.01重量部から10重量部の範囲で添加する。好ましくは0.05重量部から5重量部の範囲、より好ましくは0.1重量部から3重量部の範囲である。
反応温度は、用いる多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物にもよるが、-20℃から150℃の温度範囲で行われる。好ましくは、0℃から120℃で行うことが好ましい。
上記溶媒に溶解させた多環芳香族骨格を有する化合物を撹拌下、300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光を照射する。この時、溶液中に酸素または空気を吹き込んでもよい。また、該溶液を薄膜状にし、光照射することにより、溶液表面での空気との接触効率を上げ、撹拌や空気の吹込みなしに反応させることもできる。
300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光の強度は、1~2000mW/cm程度でよい。照射時間は、光の強度にもよるが、0.1秒から120分程度でよい。
300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光を照射する照射源としては、405nmの光を中心波長とする紫外LED、395nmの光を中心波長とする紫外LED、385nm光を中心波長とする紫外LED、375nmの光を中心波長とする紫外LED及び365nmの光を中心波長とする紫外LEDが好ましいが、波長が300nmから410nmの間に発光スペクトルを持つランプであれば使用可能であり、レーザー、フュージョン社製のD-バルブ、V-バルブ等の無電極ランプや、キセノンランプ、ブラックライト、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ及びガリウムドープドランプ等も使用可能である。また、太陽光によっても硬化させることもできる。特に、本発明の多環芳香族骨格を有する化合物がアントラセン化合物である場合は、その吸収波長に近い波長の光を発する385nm、395nm、405nm紫外LED、405nmレーザーが好ましい。
本発明における多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の生成機構は、定かではないが、まず、多環芳香族骨格を有する化合物が一重項酸素ジェネレーターとし作用すると考えられる。すなわち、多環芳香族骨格を有する化合物が照射された光を吸収して、励起状態となり、該励起状態が系間交差により三重項励起状態となる。該多環芳香族骨格を有する化合物の励起三重項状態が基底状態の三重項酸素との間で、三重項・三重項エネルギー移動反応(三重項・三重項消滅反応)を起こし、基底状態の多環芳香族骨格を有する化合物と一重項酸素が生成すると考えられる。そして、該反応によって生成した一重項酸素に対して、基底状態の多環芳香族骨格を有する化合物が一重項酸素トラッパーとし作用すると考えられる。すなわち、一重項酸素が多環芳香族骨格を有する化合物の電子リッチなジエン構造と反応して、多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を生成すると考えられる。
該多環芳香族骨格を有する化合物の反応溶液には、本発明の効果を損なわない限り、更に、多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーターを共存させて反応させてもよい。本発明においては、多環芳香族骨格を有する化合物が一重項酸素との反応試剤(一重項酸素トラッパー)として用いられているが、同時に一重項酸素を生成するための一重項酸素ジェネレーターとしても作用している。この反応において、一重項酸素の生成効率をさらに上げるために、多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーターを共存させることも可能である。
(多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーター)
共存させることができる多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーターとしては、ローズベンガル、メチレンブルー、アズールA、様々なポリフィリン類及びメタロポルフィリン類(たとえば亜鉛テトラヒドロキシフェニルポルフィリン、亜鉛テトラカルボキシフェニルポリフィリン、亜鉛ウロポルフィリン、亜鉛プロトポルフィリン、テトラスルホナトフェニルポルフィリン、Znテトラスルホナトフェニルポルフィリン類、テトラメチルピリジニウムポルフィリン、Znテトラメチルピリジニウムポルフィリン類、ヘマトポルフィリン、Znヘマトポルフィリンなど)、様々なフタロシアニン類及びメタロフタロシアニン類、チオキサントン類、エオシンYなどのフルオレセイン類などが挙げられる。
多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーターの添加量は、多環芳香族骨格を有する化合物100重量部に対して、多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーターを1重量部から200重量部の範囲で添加する。
多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーターを合わせて用いる場合は、反応に用いる光を300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光に加えて、該一重項酸素ジェネレーターに最適な波長の光、例えば有色の色素であれば、400nm~600nmというような更に長波長の光を追加してもよい。
また、本発明の多環芳香族骨格を有する化合物として、単独の化合物を用いてもよいが、複数種類組み合わせて用いてもよい。例えば、一般式(2)と一般式(4)の化合物を組み合わせて用いてもよい。
溶媒中に生成した多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を、上記反応終了後、必要に応じて未反応原料・溶媒及び触媒を洗浄・減圧留去・濾過等の操作を単独あるいは複数組み合わせる方法で除去したり、カラムクロマトにより分離精製してもよい。生成物が固体の場合は濃縮途中に結晶が析出するので、アルコールやヘキサン等の貧溶媒から再結晶させるかもしくは、そのままドライアップして結晶を得ることもできる。生成物が液体の場合は、そのままドライアップし、必要に応じて精製を行ってもよい。更に、精製や単離することなくそのままラジカル重合開始剤として用いることもできる。
(ラジカル重合性組成物の硬化方法 その1)
ラジカル重合性化合物にラジカル重合開始剤として本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を添加することにより、ラジカル重合性組成物を調製することができる。
(光ラジカル重合開始剤)
本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物は、特定の波長範囲を含む光を照射することにより励起され、該励起種がラジカル重合性化合物のラジカル重合を開始する能力を有するラジカル種に変化し、ラジカル重合性化合物のラジカル重合を開始する光ラジカル重合開始剤として作用する。
(熱ラジカル重合開始剤)
また、本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物は、熱により分解しラジカル種を発生し、ラジカル重合性化合物のラジカル重合を開始する熱ラジカル重合開始剤として作用する。
(ラジカル重合性化合物)
本発明に用いることができるラジカル重合性化合物としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジビニルベンゼン、p-ヒドロキシスチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステル、フマル酸エステル等、又はこれらのオリゴマーが挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸-n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸-tert-ブチル、(メタ)アクリル酸-n-ペンチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸-n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸-n-ヘプチル、(メタ)アクリル酸-n-オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸オレイル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸2-デシルテトラデカニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸トリル、(メタ)アクリル酸4-tert-ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸3,3,5-トリメチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシ-1-アダマンチル、(メタ)アクリル酸1-メチルアダマンチル、(メタ)アクリル酸1-エチルアダマンチル、(メタ)アクリル酸3、5-ジヒドロキシ-1-アダマンチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸2-エトキシエチル、(メタ)アクリル酸-3-メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-メトキシブチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸メチルフェノキシエチル、(メタ)アクリル酸m-フェノキシベンジル、(メタ)アクリル酸エチルカルビトール、(メタ)アクリル酸-メトキシトリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸-エトキシジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルジエチレングリコ-ル、(メタ)アクリル酸メトキシ-ジプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸1,4-シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸グリセリン、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール-ポリテトラメチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール-ポリテトラメチレングリコール)、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール-ポリブチレングリコール、(メタ)アクリル酸エトキシ化-o-フェニルフェノール、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸フェノキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸パラクミルフェノキシエチル、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシポリエチレングリコール(日立化成製ファンクリルFA-314A、FA-318A等)、(メタ)アクリル酸オクトキシポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸ラウロキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ステアロキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸フェノキシ-ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシ-ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-(2-ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸アリロキシポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸ウンデシレノキシ、(メタ)アクリル酸ウンデシレノキシポリエチレングリコール、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリシクロ[5,2,1,02,6]デカンジメタノールジアクリレート、イソボニルメタクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリブタジエンアクリレート、ポリオールアクリレート、ポリエーテルアクリレート、シリコーン樹脂アクリレート、イミドアクリレート等が挙げられる。
更に、ビスフェノール骨格をもつ不飽和モノマーも挙げることができる。具体例としては、エチレンオキシド付加ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキシド付加テトラブロモビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、プロピレンオキシド付加テトラブロモビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。このような構造を有する不飽和モノマーの市販品としては、ビスコート#700、#540(以上、大阪有機化学工業(株)製)、アロニックスM-208、M-210(以上、東亞合成(株)製)、NKエステルBPE-100、BPE-200、BPE-500、A-BPE-4(以上、新中村化学(株)製)等が挙げられる。
フマル酸エステル化合物としては、例えば、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノ-n-プロピル、フマル酸ジモノ-i-プロピル、フマル酸モノ-n-ブチル、フマル酸モノ-i-ブチル、フマル酸モノ-t-ブチル、フマル酸モノ-n-アミル、フマル酸モノ-i-アミル、フマル酸モノ-n-ヘキシル、フマル酸モノ-n-ヘプチル、フマル酸モノ-n-オクチル、フマル酸モノ-2-エチルヘキシル、フマル酸モノ-n-ノニル、フマル酸モノ-n-デシル、フマル酸モノ-n-ウンデシル、フマル酸モノ-n-ドデシル、フマル酸モノ-n-トリデシル、フマル酸モノ-n-テトラデシル、フマル酸モノ-n-ペンタデシル、フマル酸モノ-n-ヘキサデシル、フマル酸モノ-n-ヘプタデシル、フマル酸モノ-n-オクタデシル、フマル酸モノ-n-ノナデシル、フマル酸モノ-n-イコシル、フマル酸モノシクロヘキシル等のフマル酸モノエステル化合物が挙げられる。また、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジ-n-プロピル、フマル酸ジ-i-プロピル、フマル酸ジ-n-ブチル、フマル酸ジ-i-ブチル、フマル酸ジ-t-ブチル、フマル酸ジ-n-アミル、フマル酸ジ-i-アミル、フマル酸ジ-n-ヘキシル、フマル酸ジ-n-ヘプチル、フマル酸ジ-n-オクチル、フマル酸ビス(2-エチルヘキシル)、フマル酸ジ-n-ノニル、フマル酸ジ-n-デシル、フマル酸ジ-n-ウンデシル、フマル酸ジ-n-ドデシル、フマル酸ジ-n-トリデシル、フマル酸ジ-n-テトラデシル、フマル酸ジ-n-ペンタデシル、フマル酸ジ-n-ヘキサデシル、フマル酸ジ-n-ヘプタデシル、フマル酸ジ-n-オクタデシル、フマル酸ジ-n-ノナデシル、フマル酸ジ-n-イコシル、フマル酸ジシクロヘキシル、フマル酸エチル-メチル、フマル酸エチル-n-プロピル、フマル酸エチル-i-プロピル、フマル酸エチル-n-ブチル、フマル酸エチル-i-ブチル、フマル酸エチル-t-ブチル、フマル酸エチル-n-アミル、フマル酸エチル-i-アミル、フマル酸エチル-n-ヘキシル、フマル酸エチル-n-ヘプチル、フマル酸エチル-n-オクチル、フマル酸エチル-(2-エチルヘキシル)、フマル酸エチル-n-ノニル、フマル酸エチル-n-デシル、フマル酸エチル-n-ウンデシル、フマル酸エチル-n-ドデシル、フマル酸エチル-n-トリデシル、フマル酸エチル-n-テトラデシル、フマル酸エチル-n-ペンタデシル、フマル酸エチル-n-ヘキサデシル、フマル酸エチル-n-ヘプタデシル、フマル酸エチル-n-オクタデシル、フマル酸エチル-n-ノナデシル、フマル酸エチル-n-イコシル、フマル酸エチル-シクロヘキシル等のフマル酸ジエステル化合物が挙げられる。
上記挙げたラジカル重合性化合物の中でも、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、フマル酸エステル若しくはスチレン又はそれらのオリゴマーが好ましい。
本発明のラジカル重合性組成物中における、本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の添加量は、ラジカル重合性化合物に対して0.01重量%以上3.0重量%未満、好ましくは0.05重量%以上1.0重量%未満である。添加量が0.01重量%未満だと、硬化速度が遅くなる恐れがあり、一方、添加量が3.0重量%以上だと、硬化物の物性が悪化する恐れがあるため好ましくない。
(硬化方法)
本発明のラジカル重合性組成物をラジカル重合する方法について説明する。
(光ラジカル重合)
まず、ラジカル重合の開始エネルギーが光である場合について説明する。本発明のラジカル重合性組成物は特定の波長範囲を含む光を照射することにより重合硬化させることができる。
該ラジカル重合性組成物の重合はフィルム状で行うことも出来るし、塊状に硬化させることも可能である。フィルム状に重合させる場合は、ラジカル重合性組成物を液状にし、たとえばポリエステルフィルムまたはタックフィルムなどの基材上に、たとえばバーコーターなどを用いてラジカル重合性組成物を塗布し、特定の波長範囲を含む光を照射して重合させる。
(塗布)
フィルム状に重合させる場合に用いられる基材としてはフィルム、紙、アルミ箔、金属等が主に用いられるが特に限定されない。基材としてのフィルムに用いられる素材としてはポリエステル、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリビニルアルコール(PVA)等が用いられる。該基材フィルムの膜厚は通常100μm未満の膜厚のものを使用する。ラジカル重合性組成物を塗布して得られる塗膜の膜厚を調整するために使用するバーコーターは特に指定しないが、膜厚が1μm以上100μm未満に調整できるバーコーターを使用する。一方、スピンコーティング法やスクリーン印刷法により、さらに薄い膜厚あるいは厚い膜厚にして塗布することもできる。
(照射源)
このようにして調製したラジカル重合性組成物からなる塗膜に、波長が230nmから330nmまでの波長範囲を含む光を含むエネルギー線を1から2000mW/cm程度の強さで光照射することにより、光硬化物を得ることができる。用いられる照射源としては、230nmから330nmまでの波長範囲を含む光を照射できるものであれば、どのようなものでも用いることができる。例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀灯、エキシマーランプ、DeepUVランプ等が用いられる。
本発明のラジカル重合性組成物に光エネルギーを照射する際の温度は室温でも問題ないが、本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物は熱ラジカル重合開始剤としても働くため、該ラジカル重合性組成物を加温しておくことも効果的である。加温する場合の好ましい温度としては、30℃から150℃である。特に、50℃から130℃が好ましい。該ラジカル重合性組成物を加温しておくことにより、多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の分解を促進させ、硬化を加速することができる。
加熱処理としては、ホットプレート等で加熱してもよく、ハロゲンヒーターや熱風ヒーターを用いてもよい。
加熱処理と合わせて、または加熱処理の代わりに赤外線を照射してもよい。照射する赤外線としては、近赤外線、遠赤外線のどちらでもよい。内部でのパーオキサイドの分解を効率的に起こすという意味で、外部加熱よりも赤外線照射が好ましい。更に、マイクロ波照射により系内の構成分子を振動させ、その摩擦熱を利用したマイクロ波加熱装置も用いることができる。周波数は主に2.45 GHz あるいは915 MHzが用いられる。
また、本発明のラジカル重合性組成物には、本発明の効果を損なわない限り、さらに、生成したエンドパーオキサイドの分解を促進させ、硬化を加速するための光ラジカル重合増感剤を添加してもよい。光ラジカル重合増感剤の効果としては、照射された光により、まず該光ラジカル重合増感剤が励起され、その励起エネルギーを多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物に移動し、多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の分解を促進する化合物である。光ラジカル重合増感剤としては、チオキサントン化合物などを用いることができる。また、本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造原料である多環芳香族骨格を有する化合物を用いてもよい。さらに、多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造時に未反応として残った多環芳香族骨格を有する化合物を分離せずにそのまま光ラジカル重合増感剤として用いてもよい。一般式(7)や(9)の繰り返し単位を有する多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の場合は、重合体の中に、未反応の一般式(8)や(10)の繰り返し単位を有する多環芳香族骨格を有する化合物との共重合体であってもよい。
添加できるチオキサントン類としては、たとえばチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン等が挙げられる。
用いられる光ラジカル重合増感剤によっては、ラジカル重合性組成物を硬化させるための光の照射波長を、光ラジカル重合増感剤の吸収波長に合わせてもよい。また、光ラジカル重合増感剤の吸収波長の光と230nmから330nmの波長の光との2波長の光を照射してもよい。例えば、本発明の多環芳香族骨格を有する化合物やチオキサントン化合物を用いる場合は、その光ラジカル重合増感剤の吸収波長としては、300nmから410nmの波長が用いられる。用いる照射源としては405nmの光を中心波長とする紫外LED、395nmの光を中心波長とする紫外LED、385nm光を中心波長とする紫外LED、375nmの光を中心波長とする紫外LED及び365nmの光を中心波長とする紫外LEDが好ましいが、波長が300nmから410nmの間に発光スペクトルを持つランプであれば使用可能であり、フュージョン社製のD-バルブ、V-バルブ等の無電極ランプや、キセノンランプ、ブラックライト、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ及びガリウムドープドランプ、レーザー等も使用可能である。また、太陽光によっても硬化させることもできる。特に、385nm、395nm、405nm紫外LED、405nmレーザーが好ましい。
更に、エンドパーオキサイドの分解を促進させ、硬化を加速するために分解促進剤として還元剤を添加することもできる。還元剤としては、鉄、コバルトのよう遷移金属、ジメチルアニリンのようなアミン類、トリフェニルホスフィンのようなホスフィン類が挙げられる。
(熱ラジカル重合)
次に、ラジカル重合の開始エネルギーが熱である場合について説明する。本発明のラジカル重合性組成物は、所定の温度に加熱することにより重合硬化させることができる。
該ラジカル重合性組成物の重合はフィルム状で行うことも出来るし、塊状に硬化させることも可能である。フィルム状に重合させる場合は、ラジカル重合性組成物を液状にし、たとえばポリエステルフィルムまたはタックフィルムなどの基材上に、たとえばバーコーターなどを用いてラジカル重合性組成物を光ラジカル重合と同様の方法で塗布し、加熱して重合させる。
加熱方法としては、ホットプレート等で加熱してもよく、ハロゲンヒーターや熱風ヒーターを用いてもよい。加熱温度としては、30℃から150℃が好ましい。一般に、多環芳香族骨格がナフタレン骨格であるエンドペルオキシド化合物よりもアントラセン骨格であるエンドペルオキシド化合物の方が熱に対して安定であり、より高い反応温度が必要となる。例えば、ナフタレン骨格を有するエンドペルオキシド化合物では、40℃前後の反応温度で行われるのに対して、アントラセン骨格を有するエンドペルオキシド化合物では、100℃以上の反応温度で行われる。
加熱処理と合わせて、または加熱処理の代わりに赤外線を照射してもよい。照射する赤外線としては、近赤外線、遠赤外線のどちらでもよい。内部でのパーオキサイドの分解を効率的に起こすという意味で、外部加熱よりも赤外線照射が好ましい。更に、マイクロ波照射により系内の構成分子を振動させ、その摩擦熱を利用したマイクロ波加熱装置も用いることができる。周波数は主に2.45 GHz あるいは915 MHzが用いられる。
更に、エンドパーオキサイドの分解促進剤を添加することもできる。このような分解促進剤の例としては、鉄、コバルトのよう遷移金属、例えば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩、イミダゾール類及びその誘導体、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類及びホスホニウム塩等の有機リン系化合物、ジメチルアニリンなどの第二級アミン類、第三級アミン類、及び第四級アンモニウム塩等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して使用できる。
上記の分解促進剤は還元剤であり、還元剤の中でも酸化還元電位が-0.2V以下還元剤が好ましく、-0.5V以下の遷移金属類が特に好ましい。分解促進剤を添加する事により、重合開始温度を低下させることができる。
(ラジカル重合性組成物の硬化方法 その2)
本発明のラジカル重合性組成物の硬化方法その1は、上記のように本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物をラジカル重合開始剤としてラジカル重合性化合物に添加する方法であるが、ラジカル重合性組成物中で多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を生成させながら、ラジカル重合性化合物を重合硬化させることも可能である。
すなわち、多環芳香族骨格を有する化合物及びラジカル重合性化合物を含有するラジカル重合性組成物に、酸素存在下で紫外線を照射することにより多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物をまず生成させ、該多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物をラジカル重合開始剤としてラジカル重合性化合物のラジカル重合反応を行う硬化方法である。
本硬化方法によれば、ラジカル重合性組成物は、系内に存在する酸素を多環芳香族骨格を有する化合物が一重項酸素に変換し、その一重項酸素と反応して自ら開始剤となっていくため、酸素存在下でも重合すること、すなわち、酸素阻害を受けないでラジカル重合が可能となる。
一般に、ナフタレン化合物やアントラセン化合物は、ラジカル重合の禁止効果があることが知られているが、本発明の原料として用いられる多環芳香族骨格を有する化合物は、アントラセンや9,10-ジアルキルアントラセン化合物などと異なり、当該光照射下ではラジカル禁止効果が著しく低く、ラジカル重合性組成物中に残存していても、ラジカル重合を阻害することはない。
また、本発明の硬化方法において、多環芳香族骨格を有する化合物として、単独の化合物を用いてもよいが、本発明の多環芳香族骨格を有する化合物を複数種類組み合わせて用いてもよい。例えば、一般式(2)においてX、Xが環を形成していない化合物と、X、Xが環を形成しており、その環が芳香環である化合物を組み合わせて用いてもよい。複数種類組み合わせて用いることにより、一方を光ラジカル重合増感剤として用いることもできる。更に、X、Xが環を形成していない化合物とX、Xが環を形成しており、その環が芳香環である化合物とでは、励起される光の波長が異なり、生成した多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の熱分解温度も異なるため、多段階の重合反応を実施できるなど、種々の重合制御が可能となる。
該硬化方法その2は、塊状で行うことも可能ではあるが、薄膜状あるいはフィルム状で行うことが好ましい。ラジカル重合性組成物を液状にし、たとえばポリエステルフィルムまたはタックフィルムなどの基材上に、たとえばバーコーターなどを用いてラジカル重合性組成物を塗布し、特定の波長範囲を含む光を照射して重合させる。塗布方法は、硬化方法その1と同様の方法を用いることができる。
該硬化方法その2では、多環芳香族骨格を有する化合物が励起される波長の光である300nmから410nmを照射することが必要となる。用いる照射源としては405nmの光を中心波長とする紫外LED、395nmの光を中心波長とする紫外LED、385nm光を中心波長とする紫外LED、375nmの光を中心波長とする紫外LED及び365nmの光を中心波長とする紫外LEDが好ましいが、波長が300nmから410nmの間に発光スペクトルを持つランプであれば使用可能であり、レーザー、フュージョン社製のD-バルブ、V-バルブ等の無電極ランプや、キセノンランプ、ブラックライト、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ及びガリウムドープドランプ等も使用可能である。また、太陽光によっても硬化させることもできる。特に、385nm、395nm、405nm紫外LED、405nmレーザーが好ましい。
(雰囲気)
また、硬化方法その2では、一重項酸素を生成するため酸素存在下で行う。酸素存在下とは、積極的に酸素を除去しないということを意味し、窒素ガス、ヘリウムガス等で雰囲気を置換することなく行う等のことを意味する。逆に、積極的に、空気や酸素を吹き込んでもよい。
具体的には、ラジカル重合性組成物の表面が空気と接触していればよい。また、ラジカル重合性組成物の表面がフィルムで覆われていても、ラジカル重合性組成物中に酸素が十分溶存していればよい。
硬化方法その2では、生成した多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物が分解する際のエネルギーとして光エネルギー及び/又は熱エネルギーを用いるが、光エネルギーを用いる場合は、原料として用いている多環芳香族骨格を有する化合物が余分に存在しているなど、残存している多環芳香族骨格を有する化合物が光エネルギーを吸収して、その光エネルギーを多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物に移して、多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を分解させ、ラジカル重合開始種を発生させることが可能となる。よって、該硬化方法2における照射する光の波長は、多環芳香族骨格を有する化合物の励起する波長の光だけでラジカル重合性組成物の重合硬化が可能となる。
よって、該硬化方法において、新たな光ラジカル重合増感剤を添加する必要はないが、本発明の効果を損なわない限り、多環芳香族骨格を有する化合物以外の光ラジカル重合増感剤、例えばチオキサントン類を添加してもよい。
添加できるチオキサントン類としては、たとえばチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン等が挙げられる。
更に、該硬化方法2に用いるララジカル重合性組成物には、本発明の効果を損なわない限り、多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーターを共存させて反応させてもよい。本発明においては、多環芳香族骨格を有する化合物が一重項酸素との反応試剤(一重項酸素トラッパー)として用いられているが、同時に一重項酸素を生成するための一重項酸素ジェネレーターとしても作用している。この反応において、一重項酸素の生成効率をさらに上げるために、多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーターを共存させることも可能である。
(多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーター)
共存させることができる多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーターとしては、ローズベンガル、メチレンブルー、アズールA、様々なポリフィリン類及びメタロポルフィリン類(たとえば亜鉛テトラヒドロキシフェニルポルフィリン、亜鉛テトラカルボキシフェニルポリフィリン、亜鉛ウロポルフィリン、亜鉛プロトポルフィリン、テトラスルホナトフェニルポルフィリン、Znテトラスルホナトフェニルポルフィリン類、テトラメチルピリジニウムポルフィリン、Znテトラメチルピリジニウムポルフィリン類、ヘマトポルフィリン、Znヘマトポルフィリンなど)、様々なフタロシアニン類及びメタロフタロシアニン類、チオキサントン類、エオシンYなどのフルオレセイン類などが挙げられる。
本発明のラジカル重合性組成物に光エネルギーを照射する際の温度は室温でも問題ないが、本発明の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物は熱ラジカル重合開始剤としても働くため、該ラジカル重合性組成物を加温しておくことも効果的である。加温する場合の好ましい温度としては、30℃から150℃である。特に、50℃から130℃が好ましい。該ラジカル重合性組成物を加温しておくことにより、多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の分解を促進させ、硬化を加速することができる。
加熱処理としては、ホットプレート等で加熱してもよく、ハロゲンヒーターや熱風ヒーターを用いてもよい。
加熱処理と合わせて、または加熱処理の代わりに赤外線を照射してもよい。照射する赤外線としては、近赤外線、遠赤外線のどちらでもよい。内部でのパーオキサイドの分解を効率的に起こすという意味で、外部加熱よりも赤外線照射が好ましい。更に、マイクロ波照射により系内の構成分子を振動させ、その摩擦熱を利用したマイクロ波加熱装置も用いることができる。周波数は主に2.45 GHz あるいは915 MHzが用いられる。
更に、エンドパーオキサイドの分解促進剤を添加することもできる。このような分解促進剤の例としては、鉄、コバルトのよう遷移金属、例えば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩、イミダゾール類及びその誘導体、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類及びホスホニウム塩等の有機リン系化合物、ジメチルアニリンなどの第二級アミン類、第三級アミン類、及び第四級アンモニウム塩等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して使用できる。
上記の分解促進剤は還元剤であり、還元剤の中でも酸化還元電位が-0.2V以下還元剤が好ましく、-0.5V以下の遷移金属類が特に好ましい。
また、本発明の硬化方法その1、その2は、従来用いられている一般的な光ラジカル重合開始剤を用いなくても重合が進行することが特徴であるが、本発明の効果を損なわないかぎり、従来用いられている一般的な光ラジカル重合開始剤を合わせて用いることもできる。本発明の硬化方法その2では、酸素が一重項酸素に励起されているため、従来用いられている光ラジカル重合開始剤を用いても、酸素阻害が起こらないのが特徴である。
従来用いられている一般的な光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン系化合物、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサトン類、α-アシロキシムエステル類、フェニルグリオキシレート類、ベンジル類、アゾ系化合物、ジフェニルスルフィド系化合物、アシルホスフィンオキシド系化合物、有機色素系化合物、鉄-フタロシアニン系、ベンゾイン類、ベンゾインエーテル類、アントラキノン類が含まれる。具体的に、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどのベンゾイン類;アセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1,1-ジクロロアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-フェニルプロパン-1-オン、ジエトキシアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルホリノプロパン-1-オンなどのアセトフェノン類;2-エチルアントラキノン、2-t-ブチルアントラキノン、2-クロロアントラキノン、2-アミルアントラキノンなどのアントラキノン類;2,4-ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2-クロロチオキサントンなどのチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド、4,4’-ビスメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイドなどのホスフィンオキサイド類等が挙げられる。有機合成化学協会誌66,458(2008)等公知文献に紹介されている光ラジカル重合開始剤が挙げられる。
また、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(ビー・エー・エス・エフ社製イルガキュア184、イルガキュアはビー・エー・エス・エフ社の登録商標)、(2-メチル-1-(4-(メチルチオ)フェニル)-2-(4-モルフォリニル)-1-プロパノン)(イルガキュア907)、またビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-ジフェニル-ホスフィンオキサイド(イルガキュア819)等のアシルホスフィンオキサイド化合物;ビス(η5-2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス(2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピロール-1-イル)-フェニル)チタニウム(イルガキュア784)等のチタノセン化合物;6,12-ビス(トリメチルシリルオキシ)-1,11-ナフタセンキノン等のナフタセンキノン化合物等が挙げられる。
更にまた、オニウム塩系の光ラジカル重合開始剤も用いることができる。オニウム塩系の光ラジカル重合開始剤は、通常、光を照射することにより、カチオン種を生成する光カチオン重合開始剤として用いられるが、本発明のラジカル重合性組成物中に添加する事により、光ラジカル重合開始剤として作用することがわかった。オニウム塩系光ラジカル重合開始剤としては、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ピリジニウム塩、ホスホニウム塩等が挙げられるが、照射光に対する感度等の面から、スルホニウム塩、ヨードニウム塩が好ましい。
スルホニウム塩としては、ジフェニルアルキルスルホニム塩、ジナフチルアルキルスルホニム塩、トリフェニルスルホニム塩が挙げられるが、照射光に対する感度等の面から、トリフェニルスルホニウム塩が好ましい。トリフェニルスルホニウム塩としては、S,S,S’、S’-テトラフェニル-S,S’-(4、4’-チオジフェニル)ジスルホニウムビスヘキサフルオロフォスフェート、ジフェニル-4-フェニルチオフェニルスルホニウムヘキサフルオロフォスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロフォスフェート等が挙げられ、例えばダウ・ケミカル製UVI-6992{化合物名:S,S,S’、S’-テトラフェニル-S,S’-(4、4’-チオジフェニル)ジスルホニウムビスヘキサフルオロフォスフェート}として、入手することができる。
一方、ヨードニウム塩としては、ジフェニルヨードニウム塩、フェニルナフチルヨードニウム塩、ジナフチルヨードニウム塩等のヨードニウム塩が挙げられ、照射光に対する感度等の面から、ジフェニルヨードニウム塩が好ましい。ジフェニルヨードニウム塩としては、4-イソブチルフェニル-4’-メチルフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、4-イソプロピルフェニル-4’-メチルフェニルヨードニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート等が挙げられ、例えばBASF社製イルガキュア(irgaure)250{化合物名:4-イソブチルフェニル-4’-メチルフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート}、ローディア社製2074{化合物名:4-イソプロピルフェニル-4’-メチルフェニルヨードニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート}として入手することができる。
なお、これらのオニウム塩のうち、ヨードニウム塩は、スルホニウム塩に比べて保存安定性が低い場合があり、そのため長期保存時に変色等の問題が生じることがある。従って、長期保存安定性が必要な場合には、オニウム塩としてスルホニウム塩を用いることがより好ましい。
上記例示した従来用いられている一般的な光ラジカル重合開始剤は、ラジカル重合において、酸素阻害を受けることが知られており、本発明の硬化方法は酸素存在下で行うので、酸素阻害を受けることが想定されるが、本発明の多環芳香族骨格を有する化合物が系内の酸素を酸素阻害を起こさない一重項酸素に変換しているため、これらの一般的な光ラジカル重合開始剤も酸素が存在している系でも酸素阻害が軽減されラジカル重合開始剤として働くことができる。
以下、本発明をより具体的に説明するためにいくつかの実施例を示す。ただし、本発明の範囲はこれら実施例の範囲に限定されるものではない。
本発明の化合物の同定は下記の機器を用いて行った。
赤外線(IR)分光光度計:Thermo社製、型式is50 FT-IR
核磁気共鳴装置(H―NMR):日本電子社製、型式ECS-400
<光DSC測定>
本実施例において、光DSC測定は下記のようにして行った。DSC測定装置は日立ハイテク社製XDSC-7000を用い、それに光DSC測定用ユニットを装着し光を照射しながらDSC測定ができるよう設えた。
重合反応における光照射用の光源は、林時計工業社製LA-410UVを用いた。照射光は高圧水銀ランプの全波長またはバンドパスフィルターを用いて405nm光を取り出して照射した。光の照度は高圧水銀ランプの全波長の場合は365nmにおいて100mW/cmになるように、405nmの場合は50mW/cmになるように調節した。光源の光はグラスファイバーを用いてサンプル上部まで導けるようにし、光照射開始と同時にDSC測定ができるよう光源のシャッターをトリガー制御できるようにした。
光DSCの測定は、サンプルを1mg程度測定用アルミ製パンの中に精秤し、DSC測定部に収めた後に光DSCユニットを装着した。DSCの測定部は窒素を100mL/分の速度で流通し、測定は窒素雰囲気下で行った。一回目の測定後、サンプルはそのままで再度同条件で測定を行い、一回目の測定結果から二回目の測定結果を差し引いた値を該サンプルの測定結果とした。結果は特に断らない限りサンプル1mgあたりの総発熱量で比較した。重合反応の進行に伴い発熱するので、総発熱量を測定することにより、重合反応の進行度合いを調べることができる。
一方、熱分析に使われるDSCの測定も実施した。DSCの測定は、サンプルを1mg程度を測定用アルミ製密閉パンの中に窒素雰囲気下で精秤し、DSC測定部に収めた。DSCの測定部は窒素を100mL/分の速度で流通し、測定は窒素雰囲気下で測定した。結果は特に断らない限りサンプル1mgあたりの総発熱量で比較した。重合反応の進行に伴い発熱するので、総発熱量を測定することにより、重合反応の進行度合いを調べることができる。測定は30℃から170℃まで5℃/minの速度の昇温条件で測定を実施した。
また転化率は、トリメチロールプロパントリアクリラート(TMPTA)(東京化成社製)をアルミ製密閉パンに封入し、DSCで30℃から300℃まで5℃/分速度で昇温する条件で熱分析測定を実施し、得られた発熱ピークの総発熱量を100%として算出した。
<レオメーターによる重合挙動の観測>
重合反応が進行したか否かは粘度上昇の有無でも観測することが可能である。これは、レオメーターで複素粘度の経時変化を測定することによって重合反応の進行を確認する手法である。ここでは、レオメーターはアントンパール社製のMCR102に温度・雰囲気制御する為のH-PTD200というオプションのついたものを使用した。測定は10mmφのパラレルプレートを用いて、ひずみ:100%、周波数:1Hz、温度:25℃一定、測定間隔:0.33分、ギャップ:0.5mmの条件で行った。また、モノマーにトリメチロールプロパントリアクリラート(TMPTA)を用いて複素粘度の測定を行った場合、複素粘度が10,000Pa・sに達した時点で重合したものと判断した。なお、モノマーのトリメチロールプロパントリアクリラート(TMPTA)の複素粘度は通常0.1~0.6Pa・s程度である。
(実施例1)9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO、9,10-ジブトキシ-9,10-ジヒドロ-9,10-エピジオキシアントラセン)の合成
50ml三角フラスコ中、空気下、9,10-ジブトキシアントラセン226mg(0.701ミリモル)を酢酸エチル(和光純薬工業株式会社製,分光分析用)7.5mlに溶かした。385nm、122mW/cmのLEDランプ(オプトコード株式会社製,LED385/L-STND)を2時間照射し、減圧乾燥の後、薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン=1:20、Rf値0.31)で単離し、無色透明液体の9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド144mg(0.406ミリモル)を得た。原料9,10-ジブトキシアントラセンに対する収率は58.0モル%であった。
(1)融点:39-40℃
(2)IR(液膜法,cm-1):2957,2872,1461,1298,1073,759.
(3)H-NMR(300MHz、CDCl):δ=1.01(t,J=7.3Hz,6H),1.48-1.64(m,4H),1.78-1.90(m,4H),4.27(t,J=6.6Hz,4H),7.28(dd,J=5.3Hz,3.0Hz,4H),7.52(dd,J=5.7Hz,3.4Hz,4H).
(実施例2)9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド(ECMAEPO)の合成
50ml三角フラスコに、空気下、合成実施例2と同様の方法で合成した9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン97.3mg(0.254ミリモル)及び一重項酸素ジェネレーターとしてエオシンY4.9mg(7.6ミリモル)を加え、N,N-ジメチルホルムアミド(和光純薬工業株式会社製,分光分析用)10mlに溶かした。この溶液に三角フラスコ上部から530nm集光型LEDライト(オプトコード株式会社製,LED530/L-STND)を3.5時間照射した。その後、酢酸エチルと洗浄水で2回、酢酸エチルと純水で1回洗浄して酢酸エチル層を抽出し、硫酸ナトリウムを加えて、水を除いた。その後、酢酸エチル層を濃縮し、減圧乾燥の後、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2、Rf値=0.7)で単離し、無色透明液体の9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド48.5mg(0.117ミリモル)を得た。原料9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセンに対する収率は46.1モル%であった。
(1)融点:80-81℃
(2)IR(液膜法,cm-1):2988,2950,1763、1753、1200、1139、1086、1054、902、753.
(3)H-NMR(500MHz、CDCl):δ=1.30-1.33(t,J=7.3Hz,6H),4.28-4.32(q,J=7.0Hz,4H),4.78(s,4H),7.28-7.32(dd,J=5.5Hz,3.0Hz,4H),7.55-7.58(dd,J=5.5Hz,3.5Hz,4H).
(4)13C-NMR(125MHz、CDCl):δ=14.3,61.5,64.0,102.9,120.6,127.9,137.9,169.2.
(実施例3)光ラジカル重合
ラジカル重合性化合物としてトリメチロールプロパントリアクリラート(TMPTA)(東京化成社製)100重量部に対し、光ラジカル重合開始剤として実施例1と同様の方法で得た9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO)を1.5重量部添加して、ラジカル重合性組成物を調製した。該ラジカル重合性組成物1mgを測定用アルミパンの中に精秤し、DSC測定部に収めた後、光DSCユニットを装着した。該サンプルを、窒素雰囲気下で高圧水銀ランプ全波長を30秒間照射した。その時の発熱量は470mJ/mgであり、転化率は83.9%であった(結果を表1に記載)。
(比較例1)
光ラジカル重合開始剤として9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO)を添加しなかった他は実施例3と同様に測定を実施した。その時の発熱量は26.3mJ/mgであり、転化率は7.4%であった(結果を表1に記載)。
(実施例4)熱ラジカル重合
ラジカル重合性化合物としてトリメチロールプロパントリアクリラート(TMPTA)(東京化成社製)100重量部に対し、熱ラジカル重合開始剤として実施例1と同様の方法で得た9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO)を1.5重量部添加して、ラジカル重合性組成物を調製した。該ラジカル重合性組成物1mgを測定用アルミ製密閉パンの中に窒素雰囲気下で精秤し、DSC測定部に収めた後、30℃から170℃まで5℃/minの昇温速度で測定を実施した。その時の発熱量は503mJ/mgであり、転化率は88.2%であった(結果を表1に記載)。
(比較例2)
熱ラジカル重合開始剤として9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO)を添加しなかった他は実施例4と同様に測定を実施した。その時の発熱量は0mJ/mgであり、転化率は0.0%であった(結果を表1に記載)。
(実施例5)
実施例3の9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO)を1.5部の代わりに実施例2と同様に合成した9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド(ECMAEPO)を1.5部添加した他は実施例3と同様に測定した。その時の発熱量は284mJ/mgであり、転化率は49.8%であった(結果を表1に記載)。
(実施例6)
ラジカル重合性化合物としてトリメチロールプロパントリアクリラート(TMPTA)(東京化成社製)100重量部に対し、エンドペルオキシドの分解を促進させる還元剤としてナフテン酸コバルト・ミネラルスピリット溶液(Co:6%)(和光純薬)を5重量部添加した。この溶液をギャップ:0.5mmで10mmφのパラレルプレートで挟み込める量をレオメーターの25℃に保持したヒートプレートに載せた。この溶液に熱ラジカル重合開始剤として、実施例1と同様の方法で得た9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO)を微量(50mg程度)の載せ、直ちにパラレルプレートで溶液を挟み込み、レオメーターで複素粘度の測定を開始した。この結果、測定から約20分程度で複素粘度の上昇が見られ、測定から61分後には10,080Pa・sに達し、90分後では44,260Pa・sであった。このことからこの溶液では重合反応が進行したことが確認できた(結果を表2に記載)。
(比較例3)
熱ラジカル重合開始剤として、9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO)を添加しなかった他は実施例6と同様に測定を実施した。その結果測定から90分経過しても複素粘度の上昇はほとんど見られず、90分後の粘度は0.3Pa・sであった。このことからこの溶液では重合反応は進行しなかったことが確認できた(結果を表2に記載)。
(実施例7)
ラジカル重合性化合物としてトリメチロールプロパントリアクリラート(TMPTA)(東京化成社製)100重量部に対し、光ラジカル重合開始剤として実施例1と同様の方法で得た9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO)を1.5重量部添加して、更に、光ラジカル重合増感剤としてDBA(9,10-ジブトキシアントラセン)を0.01重量部添加し、ラジカル重合性組成物を調製した。該ラジカル重合性組成物1mgを測定用アルミパンの中に精秤し、DSC測定部に収めた後、光DSCユニットを装着した。該サンプルを、窒素雰囲気下で405nmの光を2分間照射した。その時の発熱量は266mJ/mgであり、転化率は53.2%であった(結果を表3に記載)。
(実施例8)
ラジカル重合性化合物としてトリメチロールプロパントリアクリラート(TMPTA)(東京化成社製)100重量部に対し、光ラジカル重合開始剤として実施例1と同様の方法で得た9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO)を1.5重量部添加して、更に、光ラジカル重合増感剤としてOcA(9,10-ビス(オクタノイルオキシ)アントラセン)を0.5重量部添加し、ラジカル重合性組成物を調製した。該ラジカル重合性組成物1mgを測定用アルミパンの中に精秤し、DSC測定部に収めた後、光DSCユニットを装着した。該サンプルを、窒素雰囲気下で405nmの光を5分間照射した。その時の発熱量は359mJ/mgであり、転化率は71.8%であった(結果を表3に記載)。
(実施例9)
ラジカル重合性化合物としてトリメチロールプロパントリアクリラート(TMPTA)(東京化成社製)100重量部に対し、光ラジカル重合開始剤として実施例1と同様の方法で得た9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO)を1.5重量部添加して、更に、光ラジカル重合増感剤として合成実施例2と同様にして合成したECMA(9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン)を0.5重量部添加し、ラジカル重合性組成物を調製した。該ラジカル重合性組成物1mgを測定用アルミパンの中に精秤し、DSC測定部に収めた後、光DSCユニットを装着した。該サンプルを、窒素雰囲気下で405nmの光を2分間照射した。その時の発熱量は400mJ/mgであり、転化率は70.1%であった(結果を表3に記載)。
実施例3と実施例5および比較例1を比較して明らかのように、9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO)や9,10-ビス(エトキシカルボニルメチレンオキシ)アントラセン-9,10-エンドペルオキシド(ECMAEPO)は紫外線照射することによりラジカル重合を開始させる開始ラジカルを生成していることが分かる。
また、実施例4および比較例2を比較して明らかのように、9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO)は熱エネルギーを加えることでもラジカル重合を開始させる開始ラジカルを生成していることが分かる。
実施例6および比較例3を比較して明らかのように、9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO)は、25℃では分解が進行せずラジカル重合開始剤として働かないが、当該温度でも、分解促進剤であるナフテン酸コバルトを添加することによりRedox反応が生じ、ラジカル重合を開始させる開始ラジカルを生成し、ラジカル重合が進行していることが分かる。
実施例7と実施例8および実施例9より次のことが明らかである。すなわち、9,10-ジブトキシアントラセン-9,10-エンドペルオキシド(DBAEPO)は、図1を見てわかるように、330nm以上の波長領域には吸収を有しない。そのことから当該実施例で照射した405nmの光の照射では分解反応は生じず、よって重合反応は進行しない。しかし、405nmに吸収を持つ本発明の多環芳香族骨格を有する化合物(DBA、OcA、ECMA)を光ラジカル重合増感剤として添加することにより、アントラセン化合物が405nmの光で励起され、そのエネルギーをDBAEPOに伝播することにより、DBAEPOが分解してラジカル重合を開始させる開始ラジカルを生成していることが分かる。


Claims (20)

  1. 下記一般式(1)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を含有することを特徴とする、光ラジカル重合開始剤。

    (一般式(1)において、Rは炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基のいずれかを表す。Rが炭素数1から20のアルキル基を表す場合の当該アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数6から10のアリール基、炭素数6から10のアリール基を持つアリールアルキル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニルオキシ基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基、ヒドロキシアルコキシ基で置換されていてもよい。また、X、Xは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数6~10のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキルアミノ基、炭素数6から10のアリールアミノ基、メルカプト基、炭素数1から5のアルキルスルフィド基、炭素数6から10のアリールスルフィド基、ハロゲン原子、又は、XとXは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成してもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を挟んで環を形成しても良く、形成した環は更に置換基を有していてもよい。Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)
  2. 下記一般式(1)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を含有することを特徴とする、熱ラジカル重合開始剤。
    (一般式(1)において、Rは炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基のいずれかを表す。Rが炭素数1から20のアルキル基を表す場合の当該アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数6から10のアリール基、炭素数6から10のアリール基を持つアリールアルキル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニルオキシ基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基、ヒドロキシアルコキシ基で置換されていてもよい。また、X、Xは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数6~10のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキルアミノ基、炭素数6から10のアリールアミノ基、メルカプト基、炭素数1から5のアルキルスルフィド基、炭素数6から10のアリールスルフィド基、ハロゲン原子、又は、XとXは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成してもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を挟んで環を形成しても良く、形成した環は更に置換基を有していてもよい。Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)
  3. 下記一般式(3)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を含有することを特徴とする、光ラジカル重合開始剤。

    (一般式(3)において、Rは炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)
  4. 下記一般式(3)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を含有することを特徴とする、熱ラジカル重合開始剤。

    (一般式(3)において、Rは炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)
  5. 下記一般式(5)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物。

    (一般式(5)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であって異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)
  6. 下記一般式(6)で表される多環芳香族骨格を有する化合物を300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光の照射下で分子状酸素と反応させることを特徴とする、下記一般式(5)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法。
    (一般式(6)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であって異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)

    (一般式(5)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であって異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)
  7. 下記一般式(6)で表される多環芳香族骨格を有する化合物を、一般式(6)で表される多環芳香族骨格を有する化合物以外の一重項酸素ジェネレーター共存下に該一重項酸素ジェネレーターと分子状酸素により発生させた一重項酸素と、反応させることを特徴とする、下記一般式(5)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物の製造方法。
    (一般式(6)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であって異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)

    (一般式(5)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であって異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)
  8. 請求項5に記載の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を含有することを特徴とする、光ラジカル重合開始剤。
  9. 請求項5に記載の多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を含有することを特徴とする、熱ラジカル重合開始剤。
  10. 請求項1、請求項3又は請求項8のいずれか一項に記載の光ラジカル重合開始剤と、ラジカル重合性化合物とを含有することを特徴とする、ラジカル重合性組成物。
  11. 請求項2、請求項4又は請求項9のいずれか一項に記載の熱ラジカル重合開始剤と、ラジカル重合性化合物とを含有することを特徴とする、ラジカル重合性組成物。
  12. 請求項10に記載のラジカル重合性組成物に更に光ラジカル重合増感剤を含有することを特徴とする、ラジカル重合性組成物。
  13. 請求項11に記載のラジカル重合性組成物に更に熱ラジカル重合開始剤の分解促進剤を含有することを特徴とする、ラジカル重合性組成物。
  14. 請求項10又は12に記載のラジカル重合性組成物に、230nmから330nmの波長範囲内にピーク波長を有する光を含むエネルギー線を照射することにより重合反応を行うことを特徴とするラジカル重合性組成物の硬化方法。
  15. 請求項10又は12に記載のラジカル重合性組成物に、300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光を含むエネルギー線を照射することにより重合反応を行うことを特徴とするラジカル重合性組成物の硬化方法。
  16. 請求項11又は13に記載のラジカル重合性組成物を加熱処理することにより重合反応を行うことを特徴とするラジカル重合性組成物の硬化方法。
  17. 下記一般式(2)で表される多環芳香族骨格を有する化合物及びラジカル重合性化合物を含有するラジカル重合性組成物において、酸素存在下で紫外線を照射することにより下記一般式(1)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を製造し、該多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を光ラジカル重合開始剤及び/又は熱ラジカル重合開始剤として重合反応を行うことを特徴とする、ラジカル重合性組成物の硬化方法。

    (一般式(2)において、Rは炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基のいずれかを表す。Rが炭素数1から20のアルキル基を表す場合の当該アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数6から10のアリール基、炭素数6から10のアリール基を持つアリールアルキル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニルオキシ基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基、ヒドロキシアルコキシ基で置換されていてもよい。また、X、Xは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数6~10のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキルアミノ基、炭素数6から10のアリールアミノ基、メルカプト基、炭素数1から5のアルキルスルフィド基、炭素数6から10のアリールスルフィド基、ハロゲン原子、又は、XとXは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成してもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を挟んで環を形成しても良く、形成した環は更に置換基を有していてもよい。Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)

    (一般式(1)において、Rは炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基のいずれかを表す。Rが炭素数1から20のアルキル基を表す場合の当該アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数6から10のアリール基、炭素数6から10のアリール基を持つアリールアルキル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールカルボニルオキシ基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニル基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数6から10のアリール基を有するアリールアミノカルボニルオキシ基、ヒドロキシアルコキシ基で置換されていてもよい。また、X、Xは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1から8のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数6~10のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素数1~5のアルキルアミノ基、炭素数6から10のアリールアミノ基、メルカプト基、炭素数1から5のアルキルスルフィド基、炭素数6から10のアリールスルフィド基、ハロゲン原子、又は、XとXは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成してもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を挟んで環を形成しても良く、形成した環は更に置換基を有していてもよい。Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)
  18. 下記一般式(4)で表される多環芳香族骨格を有する化合物及びラジカル重合性化合物を含有するラジカル重合性組成物において、酸素存在下で紫外線を照射することにより下記一般式(3)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を製造し、該多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を光ラジカル重合開始剤及び/又は熱ラジカル重合開始剤として重合反応を行うことを特徴とする、ラジカル重合性組成物の硬化方法。

    (一般式(4)において、Rは炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)

    (一般式(3)において、Rは炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から5のアルコキシ基を持つアルコキシメチル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルカルボニル基、炭素数6から20のアリール基を有するアリールカルボニル基、炭素数1から10のアルキル基を有するアルキルオキシカルボニル基又は炭素数6から10のアリール基を有するアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)
  19. 下記一般式(6)で表される多環芳香族骨格を有する化合物及びラジカル重合性化合物を含有するラジカル重合性組成物において、酸素存在下で紫外線を照射することにより下記一般式(5)で表される多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を製造し、該多環芳香族骨格を有するエンドペルオキシド化合物を光ラジカル重合開始剤及び/又は熱ラジカル重合開始剤として重合反応を行うことを特徴とする、ラジカル重合性組成物の硬化方法。
    (一般式(6)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であって異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)

    (一般式(5)において、Tは炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基はアルキル基によって分岐していてもよい。R、Rは、同一であって異なっていてもよく、炭素数1から20のアルキル基を表す。Y、Yは水素原子、炭素数1から8のアルキル基又はハロゲン原子のいずれかを表す。)
  20. 照射する紫外線が300nmから410nmの波長範囲内にピーク波長を有する光であることを特徴とする、請求項17、請求項18又は請求項19のいずれか一項に記載のラジカル重合性組成物の硬化方法
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