JP5136956B2 - 重合性組成物及びその重合物 - Google Patents

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Description

本発明は、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物及びラジカル重合開始剤を含有してなる重合性組成物並びに当該組成物を重合させて得られる重合物に関する。
芳香族骨格を有する化合物等を重合させて得られる重合物は、耐熱性に優れ、かつ、屈折率が高い等の優れた物性を示すことが知られている。芳香族骨格を有するアクリレート化合物としては、例えばフェニル基を有するフェノキシエチルアクリレート化合物等が知られている。(特許文献1)
一方、三環性のアントラセン系化合物は、重合物に組み込んだ場合、ベンゼン系あるいはナフタレン系の化合物のような単環性あるいは二環性の化合物よりもさらに高い耐熱性、高屈折率を付与できることが期待されている。このようなアントラセン系化合物としては、9,10−アントラヒドロキノン(メタ)アクリレート化合物が知られている。(特許文献2)また、1,4−ジヒドロアンントラセン−9,10−ジ(メタ)クリレート化合物{1,4−ジヒドロ−9,10−アントラセンジイル(メタ)アクリレート}についても報告がある。(特許文献3)しかしながら、9,10−アントラヒドロキノン(メタ)アクリレート化合物については、光重合用の増感剤用途の記載があるが、このものの重合物について記載されていない。アントラセン化合物については、ラジカル重合において成長ラジカルを安定化させ、重合を抑制する働きがあることから、重合速度が遅いことが知られている。(特許文献4)また、1,4−ジヒドロアンントラセン−9,10−ジ(メタ)クリレート化合物についてはポリマー原料として開示されているが、このものの重合物について具体的に記載されていない。かくして、実用的な重合速度を有するアントラセン系化合物は限られているのが現状である。
特表2002−511598号公報 特開2007−099637号公報 特開2008−001637号公報 特許第2507889号公報
したがって、本発明の解決しようとする課題は、単環性または二環性の化合物よりもさらに高い耐熱性、高屈折率を有する三環性の化合物を含有してなる重合性組成物及び当該組成物を重合させて得られる重合物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため、アクリロイル基を有するアントラセン化合物の構造と重合性について鋭意検討した結果、アントラセン骨格のベンゼン環の1,2,3,4位を全て水素化した、下記の一般式(1)に示される1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物がラジカル重合開始剤存在下に容易に重合することを見いだし、本発明を完成させた。即ち、本発明は、以下に記載の骨子を要旨とするものである。
すなわち、本発明の第一の要旨は、下記の一般式(1)で示される1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物及びラジカル重合開始剤を含有してなる重合性組成物に存する。
Figure 0005136956
(一般式(1)において、R1及びR2は同一であっても異なってもよく、水素原子又はメチル基を示し、Xは水素原子、アルキル基、アルケニル基またはハロゲン原子のいずれかを示す。)
本発明の第2の要旨は、上記の重合性組成物において、さらに他のラジカル重合性化合物を含有してなる重合性組成物に存する。
本発明の第3の要旨は、ラジカル重合開始剤が、熱ラジカル重合開始剤であることを特徴とする上記の重合性組成物に存する。
本発明の第4の要旨は、ラジカル重合開始剤が、光ラジカル重合開始剤であることを特徴とする上記の重合性組成物に存する。
本発明の第5の要旨は、上記のいずれかに記載の重合性組成物に対して、光および/または熱エネルギーを与えることにより重合させることを特徴とする重合性組成物の重合方法に存する。
本発明の第6の要旨は、上記いずれかに記載の重合性組成物を重合させて得られる重合物に存する。
本発明の1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物及びラジカル重合開始剤を含有してなる重合性組成物は、光および/または熱エネルギーの作用を受けて、容易に重合し、かつ、重合して得られる重合物は耐熱性に優れ、高い屈折率を示し、当該重合物からなるフィルム、シートもしくは塊状物も同様に耐熱性に優れ、高い屈折率を示すため、工業的に有用な重合物である。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の重合性組成物は、少なくとも、下記の一般式(1)で示される1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物及びラジカル重合開始剤を含有してなる組成物である。

Figure 0005136956
(一般式(1)において、R1及びR2は同一であっても異なっていても良く、水素原子またはメチル基を示し、Xは水素原子、アルキル基、アルケニル基またはハロゲン原子のいずれかを示す。)
上記一般式(1)において、Xで示されるアルキル基及びアルケニル基の炭素数は1〜12、好ましくは1〜8であり、アルキル基及びアルケニル基は直鎖であっても分岐鎖であってもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、4−メチルペンチル基、4−メチル−3−ペンテニル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。
上記一般式(1)で示される1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物しては、次の化合物を挙げることが出来る。すなわち、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジメタクリレート、2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート、2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジメタクリレート、2−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート、2−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジメタクリレート、2−n−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート、2−n−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジメタクリレート、2−i−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−アクリレート、2−i−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジメタクリレート、2−n−ブチル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート、2−n−ブチル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジメタクリレート、2−i−ブチル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート、2−i−ブチル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジメタクリレート、2−t−ブチル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート、2−t−ブチル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジメタクリレート、2−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート、2−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジメタクリレート、2−(4−メチルペンチル)−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート、2−(4−メチルペンチル)−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジメタクリレート、2−(4−メチル−3−ペンテニル)−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート、2−(4−メチル−3−ペンテニル)−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジメタクリレート等が挙げられる。代表的な化合物としては、以下の構造のものが挙げられる。
Figure 0005136956
本発明の重合性組成物のモノマー単位である1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート化合物または1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジメタクリレート化合物は、1,4−ナフトキノンと置換ブタジエンとのディールス・アルダー反応により得られる1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9,10−アントラキノンを原料とし、次のように製造することができる。すなわち、まず、酸触媒または塩基性触媒存在下、1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9,10−アントラキノンを異性化して1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジオールまたはそのナトリウム塩を得、次いで、水素化して芳香環が水素化された1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジオールまたはそのナトリウム塩を得、さらに、塩基性化合物の存在下又は非存在下、塩化アクリロイル又は塩化メタアクリロイルを作用させることにより1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物を得ることができる。これらの反応ルートを以下に示す。
Figure 0005136956
以下、第1反応の異性化反応、第2反応の水素化反応、、第3反応のアクリル化、またはメタクリル化反応についてそれぞれ説明する。
(第1反応)
1,4−ナフトキノンと置換ブタジエンとのディールス・アルダー反応により得られる1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン化合物を酸触媒又は塩基性触媒を用いて異性化することにより1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジオール化合物を得る。
1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン化合物としては例えば1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン、2−メチル−1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン、2−クロル−1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン、2−(4−メチルペンチル)−1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン、2−(4−メチル−3−ペンテニル)−1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン等が挙げられる。
酸触媒としては、例えば硫酸、塩酸、硝酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸のような液状の酸性化合物のほか、固体酸であるイオン交換樹脂、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等が挙げられる。また、塩基性触媒としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、ピペリジン等が挙げられる。アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩も塩基性異性化触媒として使用可能である。
異性化触媒の使用量は、1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン化合物に対し、通常0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。異性化触媒の使用量が0.1重量%未満の条件では反応速度が遅くなり、10重量%を超える条件では副反応が起きて生成物の純度が低下する。
通常、異性化は溶媒の存在下で行われ、溶媒としては、酸触媒や塩基性触媒と反応する官能基を持たなければ特に種類は選ばない。酸触媒を使用する場合は、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、クロルベンゼン、t−ブチルベンゼン等の芳香族系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロエタン、ジクロロエチレン等のハロゲン系溶媒が好適に使用される。また、塩基性触媒を使用する場合は、上記溶媒以外に、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、さらには水も使用可能である。特に異性化触媒として、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属塩を使用する場合は、溶媒として水が好適に使用される。
なお、芳香族系溶媒を使用する場合は、反応の進行に伴い、1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジオールの結晶が析出するが、得られた反応混合物は、そのまま次の水素化反応に供してもよいし、また、単離した後に水素化してもよい。
溶媒の使用量は、溶媒の種類にもよるが、1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン化合物の濃度が5〜25重量%程度になるように調節する。1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン化合物が溶媒に完全に溶解せずにスラリー状となる場合でも反応は問題なく進行する。
異性化の反応温度は、通常80〜150℃、好ましくは90〜120℃である。反応温度が80℃未満の条件では、反応の進行が遅くなり、150℃を超える条件では生成物の純度が低下する。
(第2反応)
溶媒中、貴金属触媒存在下、第1反応で得られた1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジオール化合物を水素ガスにより水素化することにより1,2,3,4−テトラヒドロ−9,10−アントラセンジオールを得る。
原料の1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジオール化合物の具体例としては、1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジオール、2−メチル−1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジオール、2−クロル−1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジオール、2−(4−メチルペンチル)−1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジオール、2−(4−メチル−3−ペンテニル)−1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジオール等が挙げられる。
溶媒としては、水素化される官能基を持たなければ特に種類を選ばない。特にベンゼン、トルエン、o−キシレン、クロルベンゼン、t−ブチルベンゼン等の芳香族系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロエタン、ジクロロエチレン等のハロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒が挙げられる。また、反応原料が1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジオールのナトリウム塩等のアルカリ金属塩である場合は、これらが水に可溶であるので水または水と水可溶性溶媒の混合溶媒も反応溶媒として好適に使用される。
水素化触媒としては、例えば、パラジウム担持活性炭、パラジウム担持アルミナ、白金担持活性炭、白金担持アルミナ等の白金属(遷移金属)触媒が挙げられる。通常、5%パラジウム担持活性炭が好適に使用される。
水素化触媒の使用量は、1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジオール化合物に対し、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜1重量%である。水素化触媒の使用量が0.01重量%未満の条件では反応速度が遅くなり、10重量%を超える条件では副反応が起きて生成物の純度が低下する。
水素化反応の反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは20〜50℃である。反応温度が0℃よりも低い条件では反応の進行が遅くなり、100℃を超える条件では生成物の純度が低下する。
水素化反応終了後、窒素雰囲気下で水素化触媒を濾別して除去し、濾液を濃縮して1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジオール化合物を得ることができる。
(第3反応)
塩基性触媒の存在下または非存在下、第2反応で得られた1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジオール化合物またはそのナトリウム塩を塩化アクリロイルまたは塩化メタクリロイルと反応させることにより1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレートを得る。
原料の1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジオール化合物としては、例えば、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジオール、2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジオール、2−クロル−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジオール、2−(4−メチルペンチル)−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジオール、2−(4−メチル−3−ペンテニル)−1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジオール等が挙げられる。
塩基性化合物としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、ピペリジン等が挙げられる。
塩基性化合物の使用量は、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジオール化合物に対し、通常2.0〜4.5モル倍、好ましくは2.2〜3.6モル倍である。塩基性化合物の使用量が2.0モル倍未満の場合は反応が遅く、また、4.5モル倍を超える場合は副反応が起きて生成物の純度が低下する。
第3反応は通常、溶媒の存在下で行われ、溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族系溶媒、塩化メチレン、ジクロロエタン、ジクロロエチレン等のハロゲン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等の二トリル系溶媒が挙げられる。
1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジオール化合物に対する塩化アクリロイルまたは塩化メタクリロイルの使用量は、通常2〜3モル倍、好ましくは2.2〜2.4モル倍である。反応温度は通常0〜80℃、好ましくは10〜20℃である。第3反応は発熱反応であり、反応中は冷却が必要である。反応時間は15〜60分程度である。
有機溶媒中で反応を行った場合は、反応終了後、反応液に水を加えて析出した塩酸塩を溶解し、有機分を酢酸エチルで抽出後、有機層を純水で洗浄する。洗浄後の有機層を濃縮して得られるオイル状物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィ法によって精製して目的物を得ることができる。一方、水中で反応を行った場合は、反応終了後、析出した結晶を濾過し、水やメタノールで洗浄することにより目的物を得ることができる。
また、上記の第1、第2、第3反応は、それぞれの中間体を単離することなく、一つの反応器で行うことも可能である(ワンポット反応)。その場合、最初に、第1反応の異性化触媒、第2反応の水素化触媒および第3反応のアクリル化における塩基性をいっしょに仕込むことにより、ワンポット反応を達成することができる。また、第1反応の際、異性化触媒として塩基性触媒を使用する場合は、第3反応のアクリル化における塩基性化合物と同じものを使用することができる。
(重合機構)
本発明の上記の一般式(1)で示される化合物内の(メタ)アクリロイルオキシ部位は、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等連鎖重合に好適に用いることができる。特に本発明のモノマーは二重結合周囲の電子環境、立体環境からラジカル重合が好適である。またラジカル重合は操作の簡便性からも優位である。また(メタ)アクリロイルオキシ部位を1,3−ブタジエンやアントラセン等のジエノフィルとのディールス・アルダー反応、アクリル酸等へのマイケル反応を利用した付加重合にも用いることもできる。
(重合開始エネルギー源)
重合開始のエネルギー源として、開始反応のエネルギーを与えるもの用いることができる。具体的なエネルギー源としては熱、光、電子線(EB)、マイクロ波、放射線等の電磁線が挙げられ、用いるエネルギー源に応じて、熱重合、電磁線重合(光重合、電子線重合、マイクロ波重合、放射線重合)等と呼ばれる。またそれぞれの重合に際して重合開始剤や増感剤を用いることができる。
熱重合は用いるモノマー、様態にもよるが、溶媒の存在下または不存在下、熱エネルギーにより重合させる。さらに熱重合の一種として酸化還元(レドックス)開始剤を用いるレドックス重合が挙げられる。
光重合において、照射する光としては紫外線、可視光線、赤外線等を用いることができる。光ラジカル重合開始剤あるいは増感剤を用いることもできる。紫外線、可視光線の場合具体的には、たとえば300〜800nmの波長範囲の光線である。光源としては、300〜800nmの範囲の波長の光線を照射できるLED(発光ダイオード)やランプを使用する。LEDとしては、UV−LED、青色LED、白色LED等が挙げられる。ランプとしては、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ等が挙げられる。
電子線重合は電子線照射により行われる。電子線照射には、前記の電子線重合化合物に作用し重合性物質の重合を起こすことができる方法であれば、特に制限なく使用することができる。照射する電子線量は、吸収線量として1から300kGy程度の範囲で調節するのが望ましい。1kGy未満では十分な照射効果が得られず、300kGyを超えるような照射は基材を劣化させる恐れがあるため好ましくない。電子線の照射方法としては、例えばスキャニング方式、カーテンビーム方式、ブロードビーム方式などが用いられ、電子線 を照射する際の加速電圧は、照射する側の基材の厚さによりコントロールする必要があるが、20から100kV程度が適当である。
マイクロ波重合はStraussら(Aust. J. Chem.,48,1665〜1692(1995))の公知の手法を用いて行うことが出来る。マイクロ波は、マイクロ波技術において既知の種々の方法のいずれかによって発生させることができる。一般に、これらの方法は、マイクロ波発生源として作用するクライストロンまたはマグネトロンに依存している。一般に、発生の周波数は約300MHz〜30GHzの範囲であり、対応する波長は約1m〜1mmである。理論的には、この範囲のいずれの周波数も、効果的に使用することができるが、約850〜950MHzまたは約2300〜2600MHzを包含する商業的に利用可能な範囲の周波数を使用するのが好ましい。放射線重合はCo60のγ線等を用いることができる。更に、重合開始のエネルギー源を併用することもできる。たとえば電子線と赤外線の併用等である。また、熱重合以外は通常、常温近傍で重合することが多いが、加熱しながら実施することも可能である。この場合重合の促進が期待できる。
(重合性組成物)
上記一般式(1)で示される1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物は、上述のように熱分解型、レドックス分解型、光分解型等のラジカル重合開始剤の存在下あるいは不存在下、熱エネルギー、紫外線、電子線、マイクロ波等の活性エネルギー線や機械的エネルギーを与えて重合させることができる。用いる活性エネルギー線等のエネルギー源によっては、重合開始剤を用いなくても重合させることが可能ではあるが、エネルギー源の取り扱いや重合性の面からラジカル重合開始剤を用いることが好ましい。従って、本発明の重合性組成物は、少なくとも、上記一般式(1)で示される1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物とラジカル重合開始剤を含有する組成物である。
本発明の重合性組成物に好適なラジカル重合開始剤としては、熱ラジカル重合開始剤及び光ラジカル重合開始剤が挙げられる。
(熱ラジカル重合開始剤)
熱ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物やアゾ系化合物等のどちらでも使用可能である。有機過酸化物としては、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t− ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート類等のパーオキシエステル類、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)3,3,5− トリメチルシクロヘキサン等のパーオキシケタール類、 ラウロイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類等が挙げられる。またアゾ系化合物としては、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス (シクロヘキサン−1−カーボニトリル)等のアゾニトリル類が挙げられる。
熱ラジカル重合開始剤の使用量は、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物および必要に応じて併用されるラジカル重合性化合物の合計重量に対して0.1〜10重量%、好ましくは1〜3重量%である。0.1重量%未満の条件では重合速度が遅く、10重量%を超える条件では重合物の物性が悪化するので好ましくない。
(光ラジカル重合開始剤)
次に光ラジカル重合開始剤について説明する。1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物は活性エネルギー線を照射することにより重合させることもできる。使用することができる活性エネルギー線としては可視光線、紫外線、電子線等が挙げられるが、その取り扱い等の面から、可視光線や紫外線が好ましい。
このような活性エネルギー線を使用する重合反応では、光ラジカル重合開始剤を用いた重合性組成物とする。光ラジカル重合開始剤としては、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を好適に使用することができる。具体的には、チバ・スペシャリティケミカル社製の商品名DAROCUR TPOで知られるトリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、商品名IRGACURE819で知られるビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、商品名IRGACURE784で知られるビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等が挙げられる。また、ナフタセンキノン化合物である6,12−(ビス)トリメチルシリルオキシ−1,11−ナフタセンキノン化合物も使用することができる。これらの光ラジカル重合開始剤のうち、好ましくはビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)である。
光ラジカル重合反応において使用する光ラジカル重合開始剤の使用量は、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物および必要に応じて併用されるラジカル重合性化合物の合計重量に対して0.1〜5重量%、好ましくは0.3〜1重量%である。0.1重量%未満の条件では重合速度が遅く時間がかかり、一方、5重量%を超える条件では得られる重合物の物性が悪化するので好ましくない。
(熱ラジカル重合方法)
1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物及び熱ラジカル重合開始剤を含有する重合性組成物は、溶融状態で重合させることもできるが、通常、溶媒中で重合させるのが簡便である。溶媒を使用する場合、溶媒としては、トルエン、キシレン、t−ブチルベンゼン、クロロベンゼン、クロロナフタレン等の芳香族系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が挙げられる。
重合温度は、通常、50〜150℃、好ましくは80〜120℃の範囲である。50℃未満の条件では、重合速度が遅すぎて時間がかかり、一方150℃より高い条件では重合物が着色して好ましくない。溶媒を使用する場合は、重合の進行に伴い、重合物が溶媒に不溶性となり沈澱が生成するので、この沈殿物を濾過・乾燥し、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物が重合した重合物を得ることができる。
一方、溶媒を使用せずに溶融状態での重合は、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物の融点以上に加熱して溶融させた後、所定量の熱ラジカル重合開始剤を添加して重合性組成物とし、窒素雰囲気下で加熱して行う。加熱に伴い、溶融物は重合が進行し、硬化しはじめる。加熱時間は通常2〜30分程度である。
(光ラジカル重合方法)
1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物及び光ラジカル重合開始剤を含有する重合性組成物は、紫外線等の活性エネルギー線を照射することで重合させることができる。活性エネルギー線としては、使用する光ラジカル重合開始剤のラジカル発生を引き起こす波長領域の光線であればよく、用いる光ラジカル重合開始剤によって異なるが、その波長範囲は通常380〜500nmである。照射光の波長範囲がこの範囲を外れると、重合に時間がかかったり、十分に重合が進行せず原料モノマーが残ってしまうため好ましくない。したがって、上記の波長範囲の活性エネルギー線を照射できる光源を使用して重合させることが好ましい。好ましい光源としては、UV−LED、青色LED、白色LED等の光源が挙げられる。そのほか、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ等の光源も使用可能である。また、太陽光線を使用することもでき、このような場合は光ラジカル重合における操作性の向上や重合物の特性改善のため吸収フィルター等で波長範囲を調整することが好ましい。
光ラジカル重合の具体的な態様としては、溶媒を使用した溶液状態での重合、溶媒を使用しない塊状態での重合のいずれも可能である。
光重合反応において、溶媒を使用した場合、使用可能な溶媒としては、重合性組成物を溶解し、重合禁止効果を持たない溶媒であれば特に種類を選ばない。具体的には、トルエン、キシレン、t−ブチルベンゼン、クロロベンゼン、クロロナフタレン等の芳香族系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒等が挙げられる。溶媒存在下での重合方法において、光照射に伴い、重合物が溶媒に対して不溶解性となり沈澱が生成しはじめる。この沈殿物を濾過、乾燥することにより、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物の重合物を得ることができる。
一方、溶媒を使用しない光重合の場合、目的に応じて塊状で重合させる場合と、フィルム状にして重合させる場合とがある。
塊状で光ラジカル重合させる場合は、例えば、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物の融点以上に加熱して溶融させるか、もしくは1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物に他のラジカル重合性化合物を加えて得られる混合物を加熱溶融させ、溶融物に光ラジカル開始剤を添加して混合して重合性組成物として、溶融状態で光照射する。
フィルム状で重合させる場合は、例えば、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物と光ラジカル開始剤を混合して重合性組成物とし当該混合物をポリエステルフィルム、アルミ箔または金属板等の基板上にバーコーターを用いて塗布し、膜厚が200ミクロン程度の塗膜を作ることにより行う。シート状で重合させる場合は、同様の方法で厚さ1mmから10mm程度のシート上に塗膜を塗布する。塗布物に上述した光源を使用して光照射することにより、塗布物が重合したフィルムやシートを得ることができる。
活性エネルギー線のうち電子線の照射による重合も可能である。この場合、ラジカル重合開始剤を使用しなくても重合させることができ、例えば、原料モノマーをフィルム上に塗布して電子線で光重合する場合は、加速電圧150kV、K値99の電子線を2分間照射することにより、塗布した原料モノマーが重合したフィルムを得ることができる。得られたフィルムは、原料モノマーの1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物の融点以上に加熱しても融解せず、かつ、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物の良溶媒であるトルエン、アセトン、テトラヒドロフラン等にも全く溶解しないことから、塗布物は重合したことが示唆される。また、シートやフィルムの屈折率を測定した結果、原料モノマーの屈折率より高い屈折率が得られることから、フィルムやシートに塗布した原料モノマーは重合していることが示唆される。
(他のラジカル重合性化合物との共重合)
本発明の重合性組成物において、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物を単独モノマーとして使用するだけでなく、これ以外の他のラジカル重合性化合物を加えて共重合性の重合性組成物とすることもできる。
本発明の重合性組成物においてさらに用いることのできる他の重合性化合物としては、少なくとも1つのエチレン不飽和基を有する化合物を用いることができる。例えば、(メタ)アクリレート化合物、脂肪酸ビニル化合物、ビニル化合物、ビニリデン化合物、ビニレン化合物、環状オレフィン、ビニルエーテル化合物等が挙げられる。これらは単独で使用しても複数併用してもよい。
(メタ)アクリレート化合物としては、具体的に次の化合物が挙げられる。すなわち、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
さらに、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、トリシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
脂肪酸ビニル化合物としては、酢酸ビニル、酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、へキサン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が挙げられる。
ビニル化合物としては、塩化ビニル、酢酸アリル、アリルアルコール、アリルベンゼン、シアン化アリル等のアリル化合物、シアン化ビニル、ビニルシクロヘキサン、ビニルメチルケトン、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン等が挙げられる。
ビニリデン化合物としては塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等が挙げられる。
ビニルエーテル化合物としては、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、シクロヘキサンモノビニルエーテル、エチルシクロヘキサノールビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシペンチルビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等が挙げられる。
また、上記モノマーに加えて、分子内に重合性不飽和二重結合を有する、比較的分子量の大きな化合物(オリゴマー、ポリマー)も本発明のモノマーとして用いることができる。具体的にはマクロモノマー、不飽和ポリエステル、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリブテン等があげられる。
上記のラジカル重合性化合物を使用する場合、目的とする重合物の特性や1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物との相溶性にもよるが、一般的には1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物1重量部に対し、他のラジカル重合性化合物を0.1から100重量部の範囲で用いるのが好ましい。他のラジカル重合性化合物が100重量部を超える条件では得られる重合物の耐熱性や屈折率などの物性が低下してしまい、好ましくない。
本発明の1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物を重合する場合、重合する前にラジカル重合開始剤以外の添加剤を加えることもできる。このような添加剤としては、得られる重合物の変質、劣化等を防止する目的で、重合禁止剤、酸化防止剤、光(紫外線)吸収剤、光安定剤、老化防止剤、防かび剤等を使用することができる。また、得られる重合物の意匠性を向上させる目的で、顔料、染料、光沢材、加工性を向上させる目的で、可塑剤、スリップ剤、離型剤、ゲル化剤等、その他の機能を付与させる目的で、難燃剤、帯電防止剤、抗菌剤、防臭剤、香料等を配合することができる。
本発明の重合性組成物は、上記のように1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物とラジカル重合開始剤を配合したものである。予め調製した重合性組成物とすることにより、この重合性組成物を任意の形状に加工した後、熱エネルギーや活性エネルギー線の照射により、目的とする形状の重合物を得ることができる。このような重合性組成物を調整する場合、使用するラジカル重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤が好ましい。すなわち、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物は融点が比較的高いため、形状加工のための加熱時に予期せぬ重合を招かない利点があるからである。
本発明の重合物性組成物及び当該組成物を重合して得られる重合物の用途としては、レンズ、回折格子、フィルター、反射材等の光機能材料、封止剤、レジスト、絶縁材料、コンデンサー材料等のエレクトロニクス材料、キャパシター、太陽電池等のエネルギー関連材料、イオン交換樹脂等の分離機能材料、歯科材料等のバイオ、医療機能材料、高強度材料、接着剤等の航空、自動車材料、その他、塗料、粘着剤等が挙げられ、文献(たとえば、高分子材料・技術総覧編集委員会「高分子材料・技術総覧」(株式会社産業技術サービスセンター、2004)、光応用技術・材料事典編集委員会「光応用技術・材料事典」(株式会社産業技術サービスセンター、2006)等で広く紹介されている用途に使用することができる。特に、光学材料の分野においては、レンズは高屈折率なものほどレンズの厚みを薄くすることができ、レジスト材料は高屈折率なものほど解像度が良いため、高屈折率材料が求められる傾向にある。ここで高屈折率とは常温でのD線の屈折率が1.55以上のものをいう。さらにまた、上記の他のラジカル重合性化合物との共重合物は、その熱分解温度が高くなる特徴を持っており、耐熱性向上材として用いることもできる。
以下、本発明を、実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。得られた生成物についての諸物性の確認は次のようにして行った。
(1)生成物が固体の場合は、融点測定装置(JIS K0064に準拠した、ゲレンキャンプ社製の融点測定装置、型式:MFB−595)による融点測定を行った。
(2)赤外線(IR)分光光度計(日本分光社製、型式:IR−810)によるIRスペクトル測定を行った。
(3)核磁気共鳴装置(NMR)(日本電子社製、型式:GSX FT NMR Spectrometer)による1H−NMR分析を行った。
(4)Massスペクトル(島津製作所社製、質量分析計、型式:GCMS−QP5000)による分析を行った。
(5)屈折率計(アタゴ社製、型式:T1)を使用して測定した。
(6)DTA(島津示差熱量重量同時測定装置、DTG−5−/50H)を使用して測定した。
[合成例]
<1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10―ジアクリレートの合成>
(第1反応)
攪拌機、温度計を装備した容量が200mlの耐圧ガラス容器に、1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9,10−アントラキノン10g(47.1ミリモル)、N−メチルピロリドン100ml、トリエチルアミン11.4g(113ミリモル)、ジメチルアミノピリジン0.6g(4.7ミリモル)、パラジウム担持活性炭0.5g(50%wet)を仕込み、窒素置換を行った。100℃に昇温し1時間攪拌を継続して異性化反応を行い、1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジオール溶液を得た。
(第2反応)
上記第1反応で得られた反応液をそのまま、水素圧0.4MPaで100℃で6時間攪拌を継続して水素化反応を行い、1,2,3,4−テトラヒドロ−9,10−アントラセンジオール溶液を得た。
(第3反応)
上記の第2反応で得られた反応液をそのまま、10℃まで冷却し、塩化アクリロイル9.4g(104ミリモル)を加え、室温で1時間攪拌を継続した。このフラスコに酢酸エチル80ml、純水40mlを加え、パラジウム担持活性炭を濾別した後、さらに飽和食塩水50mlを加え、純水50mlで2回、飽和食塩水50mlで1回洗浄操作を行った。純水によって洗浄した後の液から有機層を分離した。分離した有機層を濃縮して得られた油状物質を、ヘキサン、酢酸エチルを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー法によって精製し、白色結晶の1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート7.7g(24.0ミリモル)を得た。生成物の1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9,10−アントラキノンに対する収率は、51mol%であった。なお、第1、第2、第3反応は、ワンポットで行った。
生成物について、上記した特性測定を行った結果は次のとおりであり、生成物は、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートであることが確認された。
(1)融点:151〜152℃
(2)屈折率: nD=1.620
(3)IRスペクトル(KBr,cm-1):418、761、806、978、1055、1155、1232、1362、1412、1736、2939.
(4)1H−NMR(CDCl3,ppm):δ1.82(s,4H),2.76(s,4H),6.12(dd,J1=1Hz,J2=11Hz,2H),6.50(dd,J1=11Hz,J2=17Hz,2H),6.75(dd,J1=1Hz,J2=17Hz,2H),7.41−7.48(m,2H),7.67−7.73(m,2H).
(5)Massスペクトル:(EI−MS)m/z=322(M+).
「実施例1」
<1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートの熱重合>
温度計、攪拌機つきの200ml三つ口フラスコに、窒素雰囲気下、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート化合物2.0g(6.2ミリモル)を仕込み、ついでトルエン40g加え、熱重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを40mgを添加した。反応容器の温度を106℃に加熱したところ、2分後白い沈殿が生じた。さらに10分間加熱し、冷却して白色のスラリーを得た。反応液にメタノール150mlを仕込み、十分攪拌した後、反応液を吸引ろ過し、濾過残渣を乾燥して白色の粉末1.9gを得た。単離収率は95モル%であった。
この白色の粉末を、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートの融点である152℃以上に加熱したが全く融解せず、かつ、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート化合物の良溶媒である、トルエン、ジクロルメタン、ジメチルホルムアミドにも全く溶解しないため、白色の粉末は1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートの重合物であることが確認された。
「実施例2」
<1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートの光重合>
温度計、攪拌機つきの200ml三つ口フラスコに、窒素雰囲気下、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート化合物2.0g(6.2ミリモル)を仕込み、ついでトルエン40g加え、光重合開始剤のビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャリティー社製、商品名:イルガキュア819)を100mg添加した。この反応容器に高圧水銀ランプ(Camag社製、中心波長 365nm、照射強度 2mw/cm2、照射高さ 1cm)を用いて光照射したところ、次第に反応液に沈殿が生じた。光照射してから30分後、黄白色の沈殿が生じたので、メタノール150mlを仕込み、十分攪拌した後、反応液を吸引ろ過し、濾過残渣を乾燥しての黄白色の粉末1.95gを得た。単離収率は97.5モル%であった。
この黄白色の粉末を、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートの融点である152℃以上に加熱したが全く融解せず、かつ、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート化合物の良溶媒である、トルエン、ジクロルメタン、ジメチルホルムアミドにも全く溶解しないため、白色の粉末は1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートの重合物であることが確認された。
「実施例3」
<1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートとトリシクロデカンジメタノールジアクリレートとの光共重合>
ラジカル重合性化合物として1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレート10重量部、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート50重量部を加熱して均一な重合性組成物を調整した。ついで、光重合開始剤としてビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャリティー社製、商品名:イルガキュア819)を1重量部を加え、均一な光重合性組成物とした。この光重合性組成物を、バーコーターによってポリエステルフィルム(東レ社製、商品名:ルミラー、膜厚100ミクロン)表面に、膜厚が300ミクロンになるように塗布した。次に、窒素雰囲気下、紫外線LED(サンダー社製、中心波長395nm、照射強度3mw/cm2)を塗布面に照射した。照射してから塗布面のべたつきがなくなるまでの時間(タックフリータイム)は1分であった。
光照射してから2分後、得られたフィルムを、ホットプレート上で加熱し、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートの融点である152℃以上に加熱したが、フィルム塗布物は全く融解せず、塗布面のべたつきもなかった。したがって、フィルムに塗布した光重合性組成物は重合していることが確認された。
得られたフィルムの屈折率を測定したところ、1.551(nD)であり、トリシクロデカンジメタノールジアクリレートのホモポリマーの屈折率1.536(nD)より高くなっていることが確認された。
「比較例」
<1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートの熱重合の試み>
1,2,3,4−テトラヒドロアントラセンジアクリレートを1,2−ジヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートに変えた以外は実施例1と同様にして、重合性組成物を調製し、106℃で加熱した。30分加熱後も、反応液は透明なままであり、重合物の沈殿は全く見られなかった。ついで、反応液を冷却し、メタノールを40ml加えた後、濃縮して黄色の粉末1.95gを得たが、IR分析、1H−NMR分析の結果、このものは原料の1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートであることが判明し、本条件においては、単独で熱重合させることができなかった。
「実施例4」
<トリメチロールプロパントリアクリレートと1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートの共重合による耐熱性向上>
表1の組成の、トリメチロールプロパントリアクリレート100重量部に対し1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートおよび熱重合開始剤を所定量含有した重合性組成物を調製し、95℃のオイルバス中で加熱した。2分後には、いずれの場合も白い沈殿が多量に生じた。さらに10分加熱後、反応物を冷却し、メタノール10ml中に投入し、よくリスラリーした後、吸引ろ過・乾燥した。得られた白色粉末状の重合物の収率は表1に示すごとく、ほぼ定量的であった。該白色粉末の耐熱性を評価するため、DTAによる熱重量減測定を行い、5%重量減となる温度を測定した。その結果は表1に示すごとくで、ラジカル重合性化合物としてトリメチロールプロパントリアクリレートの単独熱重合によって得られる粉末の5%熱重量減温度は377℃であるが、本発明の1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレートを5重量部含有する共重合物の5%熱重量減温度は20℃程度上昇しており、1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジアクリレートによる熱分解温度の改善は明らかであった。
Figure 0005136956

Claims (6)

  1. 一般式(1)で示される1,2,3,4−テトラヒドロアントラセン−9,10−ジ(メタ)アクリレート化合物及びラジカル重合開始剤を含有してなる重合性組成物。
    Figure 0005136956
    (一般式(1)において、R1及びR2は同一であっても異なっていても良く、水素原子またはメチル基を示し、Xは水素原子、アルキル基、アルケニル基又はハロゲン原子のいずれかを示す。)
  2. 請求項1に記載の重合性組成物において、さらに他のラジカル重合性化合物を含有してなる重合性組成物。
  3. ラジカル重合開始剤が、熱ラジカル重合開始剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載の重合性組成物。
  4. ラジカル重合開始剤が、光ラジカル重合開始剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載の重合性組成物。
  5. 請求項1項乃至4項のいずれか一項に記載の重合性組成物に対して、光および/または熱エネルギーを与えることにより重合させることを特徴とする請求項1項乃至4項のいずれかに記載の重合性組成物の重合方法。
  6. 請求項1項乃至4項のいずれか一項に記載の重合性組成物を重合させて得られる重合物。
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