JP7378496B2 - 回転電機のロータおよび回転電機のロータの製造方法 - Google Patents

回転電機のロータおよび回転電機のロータの製造方法 Download PDF

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Description

本願は、回転電機のロータおよび回転電機のロータの製造方法に関するものである。
従来の回転電機のロータにおいては、ロータコアの軸方向両端部に設けた端板でロータコアを挟持し、リベットによって固定していた(例えば、特許文献1参照)。
特開2011-19298号公報
特許文献1に示した従来の回転電機のロータにおいては、鋼板の板材(コア)を積層して構成されたロータコアの軸方向両端部に設けた端板でロータコアを挟持し、リベットによって固定する構成となっているため、部品点数、組立工程が多く、ロータの製造コストが増大すると言う問題点があった。また、端板とリベットを用いず、シャフトの圧入によってのみロータコアをシャフトに固定する構成とした場合、板材の反りによって積層した板材の間に隙間が生じ、振動、騒音が発生する要因となることがあると言う問題点があった。
本願に係る回転電機のロータは、かかる課題を解決し、ロータコアの積層された板材の間に隙間が生じない構成の回転電機のロータを低コストで実現し、また単純な工程により低コストで製造することを目的としている。
本願に係る回転電機のロータは、
磁性材料の円環形状の板材が軸方向に積層されたロータコアと、
ロータコアの内周面に圧入された圧入部の外径が均一のシャフトと、を備え、
内周面は、シャフトを押圧している軸方向の区間である第一圧入部と、第一圧入部に隣接する軸方向の区間であって、第一圧入部よりも大きい圧力でシャフトを押圧している第二圧入部とを有し、
第一圧入部から第二圧入部へ向かう方向を軸方向第一側として、第一圧入部の板材は、径方向外側の端部よりも、径方向内側の端部が軸方向第一側に変位して軸方向第一側に傾斜し、第二圧入部の板材は、径方向外側の端部よりも、径方向内側の端部が軸方向第一側に変位して軸方向第一側に傾斜し、第二圧入部の変位量および傾斜量は、第一圧入部の変位量および傾斜量よりも大きく、第一圧入部の板材と第二圧入部の板材が外周縁部で互いに密着する応力を生じていることを特徴とした回転電機のロータであって、
ロータコアの板材は一面に形成された凹部と、他面に形成された凸部を有し、互いに隣接する板材の凹部と凸部が嵌合して固定され、
内周面は、第二圧入部とは反対側の、第一圧入部に隣接する軸方向の区間であって、シャフトの外径よりも大きい内径の非圧入部を有し、シャフトに接する第一圧入部の板材の変形によって非圧入部の板材が凹部と凸部の嵌合する部分を支点として外周縁部が互いに押し付けられて閉じ側の応力が作用し、第一圧入部の板材の変位量よりも大きい第二圧入部の板材の変位量によって第一圧入部の板材と第二圧入部の板材が凹部と凸部の嵌合する部分を支点として外周縁部が互いに押し付けられて閉じ側の応力が作用しているものである。
本願に係る回転電機のロータによれば、積層された板材の間に隙間が生じない構成の回転電機のロータを低コストで実現することができる。また、当該回転電機のロータを、単純な工程により低コストで製造することができる。
実施の形態1に係る回転電機装置のロータを示す断面図である。 実施の形態1に係る回転電機装置のロータコアのシャフト圧入方向を示す断面図である。 実施の形態1に係る回転電機装置のロータコアの第一圧入部と第二圧入部の板材の変形を示す断面図である。 実施の形態2に係る回転電機装置のロータを示す断面図である。 実施の形態2に係る回転電機装置のロータコアのシャフト圧入方向を示す断面図である。 実施の形態2に係る回転電機装置のロータコアの第一圧入部と第二圧入部の板材の変形を示す断面図である。 実施の形態2に係る回転電機装置のロータコアの第一圧入部と非圧入部の板材の変形を示す断面図である。 実施の形態3に係る回転電機装置のロータを示す断面図である。 実施の形態3に係る回転電機装置のロータコアのシャフト圧入方向を示す断面図である。 実施の形態3に係る回転電機装置のロータの磁石が挿入された部分を示す断面図である。 実施の形態3に係る回転電機装置のロータコアの第一圧入部と第二圧入部の板材の変形を示す断面図である。 実施の形態3に係る回転電機装置のロータコアの第一圧入部と非圧入部の板材の変形を示す断面図である。
1.実施の形態1
以下、本願の実施の形態1に係る回転電機装置のロータ1について、図面を参照して説明する。図1は、実施の形態1に係る回転電機装置のロータ1を示す断面図であって、ロータ1の軸に沿った平面で切断した断面を示す。図2は、実施の形態1に係る回転電機装置のロータコア2へシャフト4を圧入する方向を示す断面図である。図3は、実施の形態1に係る回転電機装置のロータコア2の第一圧入部12と第二圧入部10の板材3の変形を示す断面図である。
<ロータコアへのシャフトの圧入>
図1、において、ロータ1は図示しないステータの内側に、図示しない軸受によって回転自在に支持されており、インナーロータ型の回転電機を構成している。ロータコア2は電磁鋼板の円環形状の板材3を積層して構成されており、回転電機の回転軸であるシャフト4に圧入によって固定されている。ロータコア2には複数の永久磁石が設けられており、永久磁石埋め込み型いわゆるIPM(Interior Permanent Magnet)方式のロータを構成している。
ロータコア2は電磁鋼板の円環形状の板材3を積層して形成されているが、板材3の材料は、鉄、パーマロイ、アモルファス磁性合金等の磁性材料が用いられる。ロータコア2の内周面には、シャフト4が圧入される中心孔9が形成されている。シャフト4が先に圧入され、シャフト4が圧入固定される軸方向の区間である第一圧入部12では、中心孔9の寸法はシャフト4の外径より若干小さい。シャフト4は、第一圧入部12に、圧入される。シャフト4が、第一圧入部12の次に圧入される、第一圧入部に隣接する軸方向の区間である第二圧入部10では、第一圧入部12よりも内径が小さく設定されており、すなわち、しめしろが大きく設定されている。
このため、ロータコア2の内面で、シャフトを押圧する押圧力は、第一圧入部12よりも、隣接する第二圧入部の押圧力のほうが大きい。その結果、第二圧入部10の板材3の周縁部が、第一圧入部12の板材3の周縁部を押圧する応力が生じ、積層された板材3の間に隙間が生じない構成の回転電機のロータ1を得ることができる。その詳細を以下に説明する。
図2はロータコア2へのシャフト4の圧入方向を示した図である。ここで、ロータコア2の第一圧入部12から第二圧入部10へ向かう方向を軸方向第一側X1とし、その逆方向を軸方向第二側X2とする。シャフト4は、軸方向第一側X1の向きに圧入される。シャフトは、最初に第一圧入部12に圧入され、次に第一圧入部を通過しながら、第二圧入部に圧入される。この圧入方向によって、第二圧入部10の板材3の周縁部が、第一圧入部12の板材3の周縁部を押圧する応力が生じ、積層された板材の間に隙間が生じない構成の回転電機のロータを得ることができる。
<板材の変形>
板材3は板厚0.5mmの電磁鋼板で構成されているが、板厚はこれに限るものではない。板材3の中心孔9にシャフト4を圧入すると、板材3には圧入方向に応力が発生して、シャフト4に垂直な面に対して、軸方向第一側X1に変位量を生じる。すなわち、圧入方向に、板材3のシャフト付近が凸となるように、板材3が皿ばね状に変形する応力が発生する。この変形について、図3で説明している。板材3とシャフト4の接触点では、軸方向第一側X1に歪を生じた板材3の、戻ろうとする力によって、軸方向第二側X2の方向の成分と、径方向内側への成分を有する力がシャフト4を押圧する。
板材3のシャフト4を押圧する力が、反力となって板材3を押圧し、板材3を皿バネ状に変形させる。シャフト4に接する部分で倒れこもうとする板材3のせいで、板材3の周縁部は軸方向第二側X2に応力を発生させる。この応力が、第一圧入部12よりも第二圧入部10の方が大きいため、第二圧入部の板材3の周縁部である磁極部8では、第二圧入部10の磁極部8が第一圧入部12の磁極部8を軸方向第二側X2の向きへ圧迫することとなる。その結果、積層された板材3の間に隙間が生じない構成の回転電機のロータ1を得ることができる。
第二圧入部10の板材3は第一圧入部12の板材3よりも締め代が大きい。すなわち内径が小さい。このため、皿ばね状に変形する応力が大きくなり、図3に示したように、第一圧入部12の第一変位量D1よりも大きな第二変位量D2を生じる。
第一圧入部12の板材3は、径方向外側の端部よりも、径方向内側の端部が軸方向第一側X1に第一変位量D1だけ変位し、第二圧入部10の板材3は、径方向外側の端部よりも、径方向内側の端部が軸方向第一側X1に第二変位量D2だけ変位し、第二圧入部の第二変位量D2は、第一圧入部の第一変位量D1よりも大きくなる。
第一圧入部12では、第一変位量D1により、板材3の周縁部である磁極部8を押し下げようとする圧力が生じる。第二圧入部10では、第一変位量D1より大きな第二変位量D2によって、板材3の周縁部である磁極部8を押し下げようとするより大きな圧力が生じる。この結果、第二圧入部10の板材3の周縁部である磁極部8は、第一圧入部12の板材3の周縁部である磁極部8に押し付けられるような力が作用する。その結果、積層された板材3の間に隙間が生じない構成の回転電機のロータ1を得ることができる。
ロータコア2は板材3を積層して構成されているので、積層された板材3の間には微小な積層隙間が存在する。積層隙間は数μmであるので、通常問題になることはないが、シャフトの圧入等により板材3の応力のバランスが変化し、特に板材3端部付近において積層隙間が拡大することがある。積層隙間の拡大は周縁部の磁極部8で顕著に表れ、数百μmになることがある。磁極部8の部分でこのような大きさの軸方向の隙間が発生すると、磁極部8が回転電機の運転時に電磁力によって振動し、磁極部8同士が軸方向に衝突することにより騒音を発生させることがある。しかるに本実施例の構成では前述したとおりロータコア2の端部において積層された板材3に発生する応力を意図的に変化させ、軸方向端部付近の磁極部8に押し付けられるような応力を発生させ磁極部8に数百μmレベルの積層隙間が発生しないように構成されている。
従来の回転電機において、端板とリベットを用いてロータコア2を両端から挟持して固定している場合は、このような騒音の原因となる積層隙間が発生することは回避できるが、部品点数と組立工程が増加し、製造コストが高くなるという問題があった。
実施の形態1のように構成された回転電機のロータ1においては、端板、リベットを用いずに、ロータコア2の周縁部の板材3と板材3の間の積層隙間が拡大するのを防ぐことができる。ロータコア2の周縁部の磁極部8が回転電機の運転時の電磁力によって振動して発生する回転電機の騒音を抑制することができると共に、製造が容易で低コストなものとすることができる。
なお回転電機のロータ1の構成として磁極部8の振動による騒音が発生しやすい永久磁石埋め込み型のIPM方式で説明したが、ロータ1の構成はこれに限られるわけではなくSPM(Surface Permanent Magnet)方式、コンシクエント方式、インセット方式等、ロータの方式は問わず、各方式の構成に応じた効果が得られるものである。
<製造方法>
実施の形態1で開示された、回転電機のロータ1の製造方法について説明する。
(1)シャフト4の外径よりも小さい内径を有する磁性材料の円環形状の第一の板材を積層して第一圧入部12を形成するステップ
(2)第一の板材よりも小さい内径を有する磁性材料の円環形状の第二の板材を積層して第二圧入部10を形成するステップと
(3)第一圧入部12を有する積層された第一の板材と、第二圧入部10を有する積層された第二の板材を積層してロータコア2を形成するステップと、
(4)第一圧入部12の側から第一圧入部12と第二圧入部10へシャフト4を圧入するステップと、を有する製造方法にて、実施の形態1に係る、回転電機のロータ1を製造することができる。
ここで、ステップ(1)とステップ(2)の順序は問わない。また、ステップ(1)、(2)、(3)を同時に実施してもよい。例えば、第一の板材を積層した後に、その上に第二の板材を積層していくこととしてもよい。また、第二の板材を積層した後に、その上に第一の板材を積層していくこととしてもよい。ステップ(1)、(2)、(3)が、ロータコア2の準備にあたり、ステップ(4)が、図2に示した、ロータコア2へのシャフト4の圧入である。
上記の製造方法によって、実施の形態1の回転電機のロータ1を、端板、リベットを用いずに、ロータコア2の周縁部の板材3と板材3の間の積層隙間が拡大するのを防ぐことができる。ロータコア2の周縁部の磁極部8が回転電機の運転時の電磁力によって振動して発生する回転電機の騒音を抑制することができると共に、端板、リベットの組付け工程が不要なので、製造を容易かつ低コストなものとすることができる。
2.実施の形態2
以下、本願の実施の形態2に係る回転電機装置のロータ1について、図面を参照して説明する。図4は、実施の形態2に係る回転電機装置のロータ1を示す断面図である。図5は、実施の形態2に係る回転電機装置のロータコア2のシャフト4の圧入方向を示す断面図である。図6は、実施の形態2に係る回転電機装置のロータコア2の第一圧入部12と第二圧入部10の板材3の変形を示す断面図である。図7は、実施の形態2に係る回転電機装置のロータコア2の第一圧入部12と非圧入部11の板材3の変形を示す断面図である。
実施の形態2に係る回転電機装置のロータ1は、ロータコアを構成する、磁性材料の円環形状の板材3が、一面に形成された凹部と、他面に形成された凸部を有し、互いに隣接する板材の凹部と凸部が嵌合して固定される点が、実施の形態1に係る回転電機のロータ1と異なる。
図4から図7のロータコア2は板材3の凹部と凸部が嵌合して固定されている。この、凹部と凸部が嵌合して固定されることを、抜きかしめによって固定されると称する。抜きかしめ、は、ダボかしめ、突起かしめ、丸かしめ、Vかしめと呼ぶこともある、平板を積層して固定する際に用いる技術である。ここでは、プレスによって、板材3に小径の円柱形状を打ち出し、互いに隣接する板材の凹部と凸部を嵌合して固定する技術である。ダボ、もしくは突起は、円柱状でなく、先の丸い円柱状、円錐状、多角柱状、先の丸い多角柱状、多角錐状であってもよい。また、ダボ、もしくは突起は、断面が楕円、長方形であってもよい。ダボ、もしくは突起は、鋳造、鍛造、溶接、切削など、プレス以外の方法で付加してもよい。
図4から図7には、抜きかしめによって、板材3を積層し固定している様子が表されている。なお、図4から図6の、最上層の板材3は、凸部を有さず、凹部は貫通孔としている場合を示している。
ロータコア2は板材3を抜きかしめによって積層して構成されているので、積層された板材3の間には微小な積層隙間が存在する。積層隙間は数μmであるので、通常問題になることはないが、シャフト4の圧入等により板材3の応力のバランスが変化し、特に板材3周縁部付近において積層隙間が拡大することがある。積層隙間の拡大は外径側の磁極部8で顕著に表れ、数百μmになることがある。内径側に抜きかしめのかしめ位置7があるため、これを支点として外径側が開くような変形をすることも要因の一つとなる。磁極部8の部分でこのような大きさの軸方向の隙間が発生すると、磁極部8が回転電機の運転時に電磁力によって振動し、磁極部8同士が軸方向に衝突することにより騒音を発生させることがある。しかるに本実施例の構成では前述したとおりロータコア2の周縁部において積層されたコアに発生する応力を意図的に変化させ、軸方向端部付近の磁極部8に押し付けられるような応力を発生させ磁極部8に数百μmレベルの積層隙間が発生しないように構成されている。
また、実施の形態2に係る回転電機装置のロータ1には、内周面の、第二圧入部10とは反対側の、第一圧入部12に隣接する軸方向の区間であって、シャフト4の外径よりも大きい内径の非圧入部11を有するものである。
図4のロータコア2のシャフトが先に挿入される側の端部の中心孔9の寸法は、シャフト4の外径よりも大きく設定されシャフト4が圧入されない非圧入部11を形成している。図5はロータコア2へのシャフト4の圧入方向を示した図であり、図の矢印の向きに圧入される。
次に以上のように構成された本実施例のロータ1の作用、効果について説明する。実施の形態2の板材3は板厚0.5mmの電磁鋼板で構成されているが、薄板の中心孔9にシャフト4を圧入すると、薄板には圧入方向に中心部が凸となるように皿ばね状に変形する応力が発生する。この応力は非圧入部11の板材3には作用せず、非圧入部11の板材3は平坦なままである。軸方向中央部の第一圧入部12の板材3には皿ばね状に変形する応力が発生し、図7に模式的に示したように、微小ではあるが平坦ではなく皿ばね状に変形する。この結果、第一圧入部12の磁極部8は非圧入部11の磁極部8に押し付けられるような力が作用する。
ロータコア2は、板材3の磁極部8が互いに密着する状態でシャフト4が圧入されて固定される。非圧入部11は、かしめ位置7の抜きかしめで固定されつつ、圧入による第一圧入部12のシャフト4に接する部分の変形によって、図7に示したような状態で固定される。よって、第一圧入部12と非圧入部11の板材3の周縁部は互いに押し付けられ、閉じ側の応力が作用し、板材3の周縁部の積層隙間が拡大するのを防ぐことができる。
3.実施の形態3
以下、本願の実施の形態3に係る回転電機装置のロータ1について、図面を参照して説明する。図8は、実施の形態3に係る回転電機装置のロータ1を示す断面図である。図9は、実施の形態3に係る回転電機装置のロータコア2のシャフト4の圧入方向を示す断面図である。図10は、実施の形態3に係る回転電機装置のロータ1の磁石が挿入された部分を示す、断面図である。図11は、実施の形態3に係る回転電機装置のロータコア2の第一圧入部12と第二圧入部10の板材3の変形を示す断面図である。図12は、実施の形態3に係る回転電機装置のロータコア2の第一圧入部12と非圧入部11の板材3の変形を示す断面図である。
実施の形態3には、ロータコア2にシャフト4に平行に磁石挿入孔である空隙5が設けられ、空隙5に磁石6が挿入されている態様が開示されている。磁石6としては永久磁石が用いられる。図8から図10において、ロータコア2には複数の空隙5が設けられており、複数の磁石6がそれぞれの空隙5に挿入されて、永久磁石埋め込み型いわゆるIPM方式のロータを構成している。
図9はロータコア2へのシャフト4の圧入方向を示した図であり、図の矢印の向きに圧入される。なお、この時点では磁石6はロータコア2の空隙5に挿入されていない。図8、図10は、磁石6が空隙5に挿入された状態を示す、シャフト4に垂直な断面での断面図である。磁石6が平型直方体である場合を示している。
磁石6が空隙5に挿入されることにより、ロータコア2を構成する板材3の固定に寄与する。磁石6の挿入により、磁石6が板材3に接触し、板材3の周縁部である磁極部8が移動、振動することを防止できるからである。また、磁石6が空隙5に挿入されることにより、第一圧入部12と第二圧入部10との間の板材3の周縁部である磁極部8の閉じ側応力、または、第一圧入部12と非圧入部11との間の板材3の周縁部である磁極部8の閉じ側応力、を維持することに寄与することもできる。
また、実施の形態3には、ロータコア2にシャフト4に平行に空隙5が設けられ、空隙5に磁石6が挿入され、磁石6の一方の端部は、ロータコア2の半径方向に非圧入部11が存在する領域に設けられている態様が開示されている。磁石6としては永久磁石が用いられる。図8において、ロータコア2には複数の空隙5が設けられており、複数の磁石6がそれぞれの空隙5に挿入され、磁石6の端部が非圧入部11の領域にあって、永久磁石埋め込み型いわゆるIPM方式のロータを構成している。磁石6は空隙5へ、例えば、第二圧入部10の側から挿入される。
磁石6の軸方向長さはロータコア2の軸方向長さよりも小さく、磁石6がロータコア2よりはみ出さない寸法となっている。磁石6挿入後の磁石6のロータコア2の非圧入部11側の端面は、非圧入部11の軸方向長さの範囲内に収まるように設定されている。よって、磁石を第二圧入部の存在するロータコア端部近くで固定した時、ロータコアからはみ出さないように設定することが容易となり、組み立て性の良い、品質の高いロータ1を得ることができる。
また、実施の形態3には、ロータコア2にシャフト4に平行に空隙5が設けられ、空隙5に磁石6が挿入され、板材3の凹部と凸部が、磁石6より軸心側に設けられた態様が開示されている。磁石6としては永久磁石が用いられる。
電磁鋼板の板材3を積層してロータコア2を形成する際には抜きかしめを用いている。図8から図12に示すように、かしめ位置7は、磁石6よりもロータコア2の径方向内側に配置されている。これは、磁石6の径方向外側は磁極部8を形成しているため、この部分に、かしめ部を設けると磁気抵抗が増大し所望の特性が得られなくなる可能性があることと、かしめ部を配置するのに必要な寸法が確保できないためである。
かしめ位置7をロータコア2の、磁石6より径方向内側に設けることにより、抜きかしめによる磁気抵抗の増大を防止できるので、回転電機の性能を維持・向上でき、抜きかしめによってロータコア2の板材3の間の積層隙間が拡大するのを防ぐことと両立できる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 ロータ、2 ロータコア、3 板材、4 シャフト、5 空隙、6 磁石、7 かしめ位置、9 中心孔、10 第二圧入部、11 非圧入部、12 第一圧入部

Claims (4)

  1. 磁性材料の円環形状の板材が軸方向に積層されたロータコアと、
    前記ロータコアの内周面に圧入された圧入部の外径が均一のシャフトと、を備え、
    前記内周面は、前記シャフトを押圧している軸方向の区間である第一圧入部と、前記第一圧入部に隣接する軸方向の区間であって、前記第一圧入部よりも大きい圧力で前記シャフトを押圧している第二圧入部とを有し、
    前記第一圧入部から前記第二圧入部へ向かう方向を軸方向第一側として、前記第一圧入部の前記板材は、径方向外側の端部よりも、径方向内側の端部が前記軸方向第一側に変位して前記軸方向第一側に傾斜し、前記第二圧入部の前記板材は、径方向外側の端部よりも、径方向内側の端部が前記軸方向第一側に変位して前記軸方向第一側に傾斜し、前記第二圧入部の変位量および傾斜量は、前記第一圧入部の変位量および傾斜量よりも大きく、前記第一圧入部の前記板材と前記第二圧入部の前記板材が外周縁部で互いに密着する応力を生じていることを特徴とした回転電機のロータであって、
    前記ロータコアの前記板材は一面に形成された凹部と、他面に形成された凸部を有し、互いに隣接する前記板材の前記凹部と前記凸部が嵌合して固定され、
    前記内周面は、前記第二圧入部とは反対側の、前記第一圧入部に隣接する軸方向の区間であって、前記シャフトの外径よりも大きい内径の非圧入部を有し、前記シャフトに接する前記第一圧入部の前記板材の変形によって前記非圧入部の前記板材が前記凹部と前記凸部の嵌合する部分を支点として外周縁部が互いに押し付けられて閉じ側の応力が作用し、前記第一圧入部の前記板材の変位量よりも大きい前記第二圧入部の前記板材の変位量によって前記第一圧入部の前記板材と前記第二圧入部の前記板材が前記凹部と前記凸部の嵌合する部分を支点として外周縁部が互いに押し付けられて閉じ側の応力が作用している回転電機のロータ。
  2. 前記ロータコアに前記シャフトに平行に空隙が設けられ、前記空隙に永久磁石が挿入された、請求項1に記載の回転電機のロータ。
  3. 前記ロータコアに前記シャフトに平行に空隙が設けられ、前記空隙に永久磁石が挿入され、前記永久磁石の一方の端部は、前記ロータコアの半径方向に前記非圧入部が存在する領域に設けられた、請求項に記載の回転電機のロータ。
  4. 前記ロータコアに前記シャフトに平行に空隙が設けられ、前記空隙に永久磁石が挿入され、前記板材の前記凹部と前記凸部が、前記永久磁石より径方向内側に設けられた、請求項1または3に記載の回転電機のロータ。
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