JP2013153575A - 回転電機の積層鉄心及びその製造方法並びに回転電機の電機子 - Google Patents

回転電機の積層鉄心及びその製造方法並びに回転電機の電機子 Download PDF

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伸介 室井
Koichi Nakamura
康一 中村
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Abstract

【課題】積層鉄心を形成するために要する工数を削減することができる回転電機の積層鉄心及びその製造方法並びに回転電機の電機子を得る。
【解決手段】鉄心構成片12が回転電機の周方向(矢印C1方向及び矢印C2方向)に沿って環状に並べられると共に、鉄心環状部構成部22に形成された嵌合凸部24と嵌合凹部26とを嵌合させることによって正方向コアシート14が構成されている。また、回転電機の周方向(矢印C1方向及び矢印C2方向)に隣り合う嵌合凸部24と嵌合凹部26との間には、該回転電機の周方向(矢印C1方向及び矢印C2方向)に所定のクリアランスが設けられている。さらに、この正方向コアシート14を積層することによって、回転電機の積層鉄心10が構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機の積層鉄心及びその製造方法並びに回転電機の電機子に関する。
従来、薄板鋼板を積層することによって形成された分割コアを円筒状に配置すると共に、これらの分割コアを固定部材を用いて連結することによって構成された回転電機の積層鉄心が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2010−11738号公報
しかしながら、従来の構造では、固定部材に設けられた支柱を分割コアに設けられた支柱挿通部に圧入する等の工程を有するため、積層鉄心を形成するために要する工数を削減するという点では改善の余地があった。
本発明は上記事実を考慮し、積層鉄心を形成するために要する工数を削減することができる回転電機の積層鉄心及びその製造方法並びに回転電機の電機子を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係る回転電機の積層鉄心は、回転電機の径方向に延在されたティース本体部と、前記ティース本体部の基端側に連結されると共に回転軸挿入孔の周縁部の一部を形成する鉄心環状部構成部と、前記ティース本体部の先端側に連結されると共に、前記回転電機の周方向に延在されたティース先端部と、を備え、前記回転電機の周方向に沿って並べられて配置されると共に該回転電機の軸方向に積層される複数の鉄心構成片と、前記鉄心構成片における前記鉄心環状部構成部と一体に設けられかつ前記回転電機の周方向一方側に向けて突出するように形成された嵌合凸部と、前記鉄心構成片における前記鉄心環状部構成部と一体に設けられかつ前記回転電機の周方向他方側に向けて開口するように形成されると共に、該回転電機の周方向他方側に隣り合う他の鉄心構成片の前記嵌合凸部と前記回転電機の周方向にクリアランスを有して嵌合される嵌合凹部と、を備えたことを特徴とする。
請求項1記載の本発明では、複数の鉄心構成片が嵌合凸部と嵌合凹部とを嵌合させることによって、中心部に回転軸挿入孔を有するコアシートが構成される。また、このコアシートを積層することによって、回転電機の積層鉄心が構成される。ここで、請求項1記載の本発明では、嵌合凸部と嵌合凹部とが回転電機の周方向にクリアランスを有して嵌合されている。そのため、回転軸を回転軸挿入孔に挿入すると、このクリアランス量が減少して、各々の鉄心構成片同士が固着状態となる。即ち、各々の鉄心構成片同士を固着させるために、嵌合凸部と嵌合凹部とを圧入する必要が無い。その結果、請求項1記載の本発明では、積層鉄心を形成するために要する工数を削減することができる。
請求項2記載の本発明に係る回転電機の積層鉄心は、請求項1記載の回転電機の積層鉄心において、前記嵌合凸部は前記回転電機の周方向一方側に向けて末広がりとなるように形成されると共に、前記嵌合凹部は前記回転電機の周方向他方側に向けて窄まるように形成されたことを特徴とする。
請求項2記載の本発明では、嵌合凸部及び嵌合凹部の形状が上記のように形成されている。そのため、回転軸を回転軸挿入孔に挿入することによって、嵌合凸部と嵌合凹部との間のクリアランス量が減少すると、この嵌合凸部及び嵌合凹部は、回転電機の周方向へ引っ張られる荷重に抗する。その結果、請求項2記載の本発明では、各々の鉄心構成片同士をより強固に固着させることができる。
請求項3記載の本発明に係る回転電機の積層鉄心は、請求項1又は請求項2記載の回転電機の積層鉄心において、前記鉄心環状部構成部には、前記回転軸挿入孔の径方向内側に向けて突出するように形成された凸部が設けられていると共に、回転軸が前記回転軸挿入孔に挿入されることによって、前記凸部が変形し、前記回転軸が前記回転軸挿入孔に嵌合されることを特徴とする。
請求項3記載の本発明では、上記の凸部が設けられている。そのため、この凸部の突出量や形状を適宜設定することによって、回転軸と回転軸挿入孔との間の保持力を調節することができる。
請求項4記載の本発明に係る回転電機の積層鉄心は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の回転電機の積層鉄心において、前記嵌合凸部を前記回転電機の周方向一方側に向けて前記鉄心構成片を配置することによって構成された正方向コアシートと、前記嵌合凸部を前記回転電機の周方向他方側に向けて前記鉄心構成片を配置することによって構成された逆方向コアシートとが積層されたことを特徴とする。
請求項4記載の本発明では、正方向コアシートと逆方向コアシートとが積層されることによって、回転電機の積層鉄心が構成されている。そのため、正方向コアシートを構成する鉄心構成片の嵌合凸部及び嵌合凹部のアウトラインと、逆方向コアシートを構成する鉄心構成片の嵌合凸部及び嵌合凹部のアウトラインとが回転電機の軸方向に沿って一致することがない。その結果、両コアシートの歪みが均一に分散される。従って、請求項4記載の本発明では、積層鉄心の寸法精度を向上させることができる。
請求項5記載の本発明に係る回転電機の積層鉄心は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の回転電機の積層鉄心において、回転軸が前記回転軸挿入孔に挿入されることによって、該回転軸の側面の一部及び該回転軸挿入孔の周縁部の少なくともいずれか一方が潰れることを特徴とする。
請求項5記載の本発明では、回転軸の側面の一部及び回転軸挿入孔の周縁部の少なくともいずれか一方を潰しながら回転軸が回転軸挿入孔に挿入される。そのため、回転軸と回転軸挿入孔とをより強固に嵌合させることができる。
請求項6記載の本発明に係る回転電機の積層鉄心の製造方法は、前記鉄心構成片の前記ティース本体部と、前記鉄心環状部構成部と、前記ティース先端部の一部とを、板状素材から打ち抜き形成する第1の工程と、前記第1の工程を経た後に、回転駆動部に固定された金型の所定の位置で前記ティース先端部の他の一部を打ち抜き形成することによって、前記鉄心構成片を前記板状素材から分離させると共に、この金型の所定の位置に前記鉄心構成片を係止させる第2の工程と、前記金型を所定の角度回転させた後、前記第1の工程と前記第2の工程とを行なうと共に、隣接する前記鉄心構成片同士の前記嵌合凸部と前記嵌合凹部とを勘合させる第3の工程と、を有することを特徴とする。
請求項6記載の本発明では、上記の第1の工程〜第3の工程を繰り返し行なうことによって積層鉄心が構成される。即ち、金型内において積層鉄心を製造することが可能となっている。そのため、金型の外部での作業工程の増加を抑制することができる。
請求項7記載の本発明に係る回転電機の電機子は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の回転電機の積層鉄心と、前記ティース本体部にインシュレータを介して巻回された巻線と、を備えたことを特徴とする。
請求項7記載の本発明では、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の回転電機の積層鉄心のティース本体部に巻線が巻回されることによって、回転電機の電機子が構成されている。その結果、請求項7記載の本発明では、積層鉄心を形成するために要する工数を削減することができ、ひいては回転電機の電機子を製造するために要する工数を削減することができる。
本実施形態の回転電機の積層鉄心を示す斜視図である。 鉄心構成片の鉄心環状部構成部を示す拡大平面図である。 (A)及び(B)は鉄心構成片及びコアシートの積層の状態を示す斜視図である。 (A)は回転軸を積層鉄心の回転軸挿入孔に挿入する前の状態を示す斜視図であり、(B)は回転軸が積層鉄心の回転軸挿入孔に挿入された状態を示す平面図である。 (A)は回転軸を積層鉄心の回転軸挿入孔に挿入する前の状態の鉄心環状部構成部の様子を示す拡大平面図であり、(B)は回転軸が積層鉄心の回転軸挿入孔に挿入された状態の鉄心環状部構成部の様子を示す拡大平面図である。 (A)及び(B)は、第1変形例及び第2変形例に係る鉄心環状部構成部を示す拡大平面図である。 (A)及び(B)は、第3変形例に係る鉄心構成片及びコアシートの積層の状態を示す斜視図である。 (A)は第4変形例に係る鉄心環状部構成部を示す拡大平面図であり、(B)は該鉄心環状部構成部の回転軸挿入孔に回転軸が挿入された際の様子を示す拡大平面図である。 (A)は第5変形例に係る鉄心環状部構成部を示す拡大平面図であり、(B)は該鉄心環状部構成部の回転軸挿入孔に回転軸が挿入された際の様子を示す拡大平面図である。 鉄心構成片が打ち抜き形成される板状素材を示す平面図である。 第4変形例に係る鉄心環状部構成部が打ち抜き形成される板状素材を示す拡大平面図である。 第4変形例に係る鉄心環状部構成部が打ち抜き形成される板状素材を示す拡大平面図である。 (A)及び(B)は、鉄心構成片の外径側が打ち抜かれる工程を示す平面図である。 鉄心構成片の他の積層方法を示す斜視図である。
図1〜図5を用いて、本発明の実施形態に係る回転電機の積層鉄心について説明する。
図1に示されるように、本実施形態の回転電機の積層鉄心10は、鉄心構成片12が回転電機の周方向(矢印C1方向及び矢印C2方向)に並べられて配置されることによって構成された正方向コアシート14が回転電機の軸方向(矢印A方向)に積層されることによって構成されている。以下先ず、鉄心構成片12について説明し、次いで正方向コアシート14について説明する。
(鉄心構成片12)
鉄心構成片12は、板状素材16(図10参照)に打ち抜き加工(プレス加工)がなされることによって成形されており、回転電機の径方向(矢印R1方向)に延在されたティース本体部18と、このティース本体部18の基端側に連結されると共に回転軸挿入孔20の周縁部の一部を形成する鉄心環状部構成部22と、を備えている。この鉄心環状部構成部22は、略扇形状に形成されていると共に、回転電機の周方向一方側(矢印C1方向)の端部及び周方向他方側(矢印C2方向)の端部には、嵌合凸部24及び嵌合凹部26がそれぞれ形成されている。なお、鉄心構成片12の構成を解りやすくするために、該鉄心構成片12の板厚を誇張して表現してある。
図2に示されるように、嵌合凸部24は、鉄心環状部構成部22と一体に設けられていると共に、回転電機の周方向一方側(矢印C1方向)に向けて突出するように形成されている(本実施形態では、回転電機の径方向(矢印R1方向)に沿って2つの嵌合凸部24が形成されている。)。また、この嵌合凸部24は回転電機の周方向一方側(矢印C1方向)に向けて末広がりとなるように形成されている。その結果、嵌合凸部24には、テーパ面28が形成されている。
嵌合凹部26は、鉄心環状部構成部22と一体に設けられていると共に、回転電機の周方向他方側(矢印C2方向)に向けて開口するように形成されている(本実施形態では、回転電機の径方向(矢印R1方向)に沿って2つの嵌合凹部26が形成されている。)。また、この嵌合凹部26は回転電機の周方向他方側(矢印C2方向)に向けて窄まるように形成されている。その結果、嵌合凹部26には、テーパ面30が形成されている。
また、図1に示されるように、鉄心構成片12は、ティース本体部18の先端側に連結されると共に、回転電機の周方向(矢印C1方向及び矢印C2方向)に延在されたティース先端部32を備えている。
(正方向コアシート14)
図3(A)及び(B)に示されるように、正方向コアシート14は、鉄心構成片12が回転電機の周方向(矢印C1方向及び矢印C2方向)に沿って環状に並べられると共に、鉄心環状部構成部22に形成された嵌合凸部24と嵌合凹部26とを嵌合させることによって構成されている。また、正方向コアシート14を構成する各々の鉄心構成片12は、嵌合凸部24を回転電機の周方向一方側(矢印C1方向)に向けて配置されている。さらに、この正方向コアシート14の中心部には、鉄心環状部構成部22によって回転軸挿入孔20が形成されている。
また、図2に示されるように、回転電機の周方向(矢印C1方向及び矢印C2方向)に隣り合う嵌合凸部24と嵌合凹部26との間には、該回転電機の周方向(矢印C1方向及び矢印C2方向)に所定のクリアランスが設けられている。換言すると、嵌合凸部24と嵌合凹部26とが嵌合された状態において、隣り合う鉄心構成片12同士は、回転電機の周方向(矢印C1方向及び矢印C2方向)に所定の量だけ移動可能となっている。なお、このクリアランスは、製造工程や磁気損失を考慮して適宜設定されている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
前述のとおり、本実施形態では、複数の鉄心構成片12が嵌合凸部24と嵌合凹部26とを嵌合させることによって、中心部に回転軸挿入孔20を有する正方向コアシート14が構成されている。また、この正方向コアシート14を積層することによって、回転電機の積層鉄心10が構成されている。ここで、本実施形態では、嵌合凸部24と嵌合凹部26とが回転電機の周方向(矢印C1方向及び矢印C2方向)にクリアランスを有して嵌合されている。そのため、図4(A)及び(B)に示されるように、回転軸34を回転軸挿入孔20に挿入すると、このクリアランス量が減少して、各々の鉄心構成片12同士が固着状態となる。詳述すると、図5(A)に示されるように、回転軸34を圧入する前の状態においては、隣り合う鉄心構成片12同士は、回転電機の周方向(矢印C1方向及び矢印C2方向)に所定の量だけ移動可能となっているが、図5(B)に示されるように、回転軸34を挿入すると、嵌合凸部24のテーパ面28と嵌合凹部26のテーパ面30とが密着する。その結果、各々の鉄心構成片12同士が固着状態となる。
以上説明したように、本実施形態では、各々の鉄心構成片12同士を固着させるために、嵌合凸部24と嵌合凹部26とを圧入する必要が無い。その結果、回転電機の積層鉄心10を形成するために要する工数を削減することができる。
また、本実施形態では、嵌合凸部24及び嵌合凹部26の形状が、テーパ面28及びテーパ面30を有するように形成されている。そのため、回転軸34を回転軸挿入孔20に挿入することによって、嵌合凸部24と嵌合凹部26とのクリアランス量が減少すると、この嵌合凸部24及び嵌合凹部26は、回転電機の周方向(矢印C1方向及び矢印C2方向)へ引っ張られる荷重に抗する。その結果、本実施形態では、各々の鉄心構成片12同士をより強固に固着させることができる。
なお、本実施形態では、隣接する鉄心環状部構成部22同士を2組の嵌合凸部24及び嵌合凹部26によって嵌合させた例について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、1組の嵌合凸部24及び嵌合凹部26によって嵌合させてもよいし、また複数組の嵌合凸部24及び嵌合凹部26によって嵌合させてもよい。
(第1変形例及び第2変形例)
次に、図6を用いて、第1変形例及び第2変形例に係る鉄心構成片について説明する。なお、上記実施形態と同一の部材及び同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図6(A)に示されるように、第1変形例に係る鉄心構成片36の鉄心環状部構成部38には、回転軸挿入孔40の径方向内側(矢印R2方向)に向けて突出するように形成された凸部42が設けられていることに特徴がある。具体的には、鉄心構成片36の鉄心環状部構成部38における回転軸挿入孔40の周縁部に沿って2つの凸部42が設けられている。この鉄心構成片36を用いて構成された回転電機の積層鉄心の回転軸挿入孔40に回転軸34が挿入されることによって、凸部42が変形し、回転軸34が回転軸挿入孔40に嵌合される構成である。
このように、本変形例では、凸部42の突出量や形状を適宜設定することによって、回転軸34と回転軸挿入孔40との間の保持力を調節することができる。
図6(B)に示されるように、第2変形例に係る鉄心構成片44の鉄心環状部構成部46は、上記実施形態の鉄心環状部構成部22に対して、鉄心環状部構成部46における回転軸挿入孔48の周縁部を形成する部分の半径Rが変更されていることに特徴がある。
このように、本変形例では、上記の半径Rを適宜設定することによって、回転軸34と回転軸挿入孔48との間の締め代を調節することができ、その結果、回転軸34と回転軸挿入孔48との間の保持力を調節することができる。
(第3変形例)
次に、図7を用いて、第3変形例に係る回転電機の積層鉄心について説明する。なお、上記実施形態等と同一の部材及び同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図7(B)に示されるように、本実施形態の回転電機の積層鉄心50は、嵌合凸部24を回転電機の周方向一方側(矢印C1方向)に向けて鉄心構成片12を配置されることによって構成された正方向コアシート14と、嵌合凸部24を回転電機の周方向他方側(矢印C2方向)に向けて鉄心構成片12を配置することによって構成された逆方向コアシート52とが積層されることによって構成されていることに特徴がある。そのため、図7(A)及び(B)に示されるように、正方向コアシート14を構成する鉄心構成片12の嵌合凸部24及び嵌合凹部26のアウトラインと、逆方向コアシート52を構成する鉄心構成片12の嵌合凸部24及び嵌合凹部26のアウトラインとが回転電機の軸方向(矢印A方向)に沿って一致することがない。その結果、両コアシートの歪みが均一に分散される。従って、本変形例では、回転電機の積層鉄心50の寸法精度を向上させることができる。
なお、本変形例では、正方向コアシート14と逆方向コアシート52とが積層されることによって、回転電機の積層鉄心50を構成した例について説明してきたが、本発明はこれに限定されず、嵌合凸部24及び嵌合凹部26のアウトラインが上下のコアシート同士で一意しないように構成することによって、本変形例と同様の効果を得ることができる。
(第4変形例及び第5変形例)
次に、図8及び図9を用いて、第4変形例及び第5変形例に係る回転電機の積層鉄心について説明する。なお、上記実施形態等と同一の部材及び同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図8(A)には、第4変形例に係る回転電機の積層鉄心54の回転軸挿入孔56が示されており、図8(B)には、この回転軸挿入孔56に回転軸58が圧入された状態が示されている。これらの図に示されるように、本変形例は、回転軸58の側面に該回転軸58の軸方向に延びる突起60が形成されていると共に、この突起60と対向する位置における回転軸挿入孔56の周縁部に該回転軸挿入孔56の径方向外側に凹設形成された凹溝62が形成されていることに特徴がある。具体的には、この回転軸58が回転軸挿入孔56に挿入されることによって、該回転軸58の側面に形成された突起60が潰れるように、上記突起60及び凹溝62が設定されている。その結果、本変形例では、回転軸58と回転軸挿入孔56とをより強固に嵌合させることができる。
図9(A)に示されるように、第5変形例に係る回転電機の積層鉄心64は、回転軸挿入孔66の径方向内側(矢印R2方向)に向けて開口するように形成された凹溝68が設けられていることに特徴がある。具体的には、図9(B)に示されるように、回転軸34が回転軸挿入孔66に挿入されることによって、回転軸挿入孔66の周縁部が潰れると共に、この潰れた部分が凹溝68内に逃げるように該凹溝68の形状が設定されている。その結果、本変形例では、回転軸34と回転軸挿入孔66とをより強固に嵌合させることができる。
(回転電機の積層鉄心の製造方法)
次に、図10及び図11を用いて、上記実施形態の回転電機の積層鉄心10の製造方法について説明する。
回転電機の積層鉄心10を製造するには、先ず打ち抜き加工を板状素材16に施すことによって、鉄心構成片12を成形する。
具体的には、図10に示されるように、板状素材16から、複数のティース本体部18を櫛歯状に直列に整列させると共に、嵌合凸部24及び嵌合凹部26が形成された鉄心環状部構成部22と、ティース先端部32の一部と、をプレス加工にて打ち抜き形成する。次いで、鉄心環状部構成部22における回転軸挿入孔20の周縁部の内径形状がプレス加工にて打ち抜き形成される(第1の工程)。なお、この第1の工程が行なわれた際のティース本体部18等の状態が符号Bで指し示されている。また、この第1工程における鉄心環状部構成部22と、ティース先端部32の一部とを板状素材16から打ち抜き形成する際に、鉄心環状部構成部22同士を積層するかしめ部位73(コアシート14の積層のためのかしめ用の凸凹部)及び内径形成部(鉄心環状部構成部22における回転軸挿入孔20の周縁部)の打ち抜き形成をしてもよい。なお、このかしめ部位73の凹部と凸部とが回転電機の軸方向(矢印A方向)に嵌合される(かしめられる)ことによって、上下のコアシート14同士が接合される。
また、図10A及び図10Bに示されるように、環状部構成部における回転軸挿入孔56(図8(A)参照)の周縁部の内径形状を打ち抜き形成する工程を2工程化することにより、上記の第4変形例に係る回転電機の積層鉄心54を構成することができる。この場合、凹溝62を形成するパンチと回転軸挿入孔56を形成するパンチとを使い分ければよい。即ち、打ち抜き形成時にこれら2つのパンチを変更すればよい。なお、凹溝62を形成する鉄心環状部構成部を符号aで示し、また回転軸挿入孔56を形成する鉄心環状部構成部を符号bで示す。
次いで、ティース先端部32の他の一部の打ち抜き工程及び鉄心構成片12の積層が行われる。
ところで、図10及び11(A)に示されるように、プレス加工は、ティース本体部18を分割した状態かつ直線的に配列された状態で行なわれる。そのため、鉄心構成片12を金型70内で円筒状に配列させるために、回転駆動部72が設けられている。
この回転駆動部72に固定された金型70の所定の位置でティース先端部32の他の一部を打ち抜き成形することによって、鉄心構成片12を板状素材16から分離させると共に、この金型70の所定の位置に鉄心構成片12を係止させる(第2の工程)。なお、この第2の工程が行なわれた際のティース本体部18等の状態が符号Cで指し示されている。
次いで、図11(B)に示されるように、回転駆動部を所定の角度回転させた後、ティース先端部32の他の一部の打ち抜きが行なわれると共に、隣接する鉄心構成片12の嵌合凸部24と、ティース先端部32の他の一部の打ち抜きが行なわれた鉄心構成片12の嵌合凹部26とが嵌合される(第3の工程)。
以上の工程が繰り返し行なわれることによって、回転電機の積層鉄心10の製造が行なわれる。
また、鉄心構成片12の積層方法としては、図3(A)及び(B)に示されるように、正方向コアシート14を積層するストレート積層又は、図7(A)及び(B)に示されるように、正方向コアシート14と逆方向コアシート52とを積層する交互積層がある。これらの積層方法は、1枚毎または2枚以上の鉄心構成片12を積層した後に回転移動させ、次の鉄心構成片12を積層する。これを繰り返すことによって、鉄心構成片12は螺旋状に順次積まれながら組み立てられる。
また、ストレート積層では、図12に示されるように、回転電機の積層鉄心10の積層枚数分を積層した後、回転移動させて順次鉄心構成片12を組み立てることも可能となっている。
以上説明したように、本製造方法では、金型70内において回転電機の積層鉄心10を製造することが可能となっているため、金型70の外部での作業工程の増加を抑制することができる。
(回転電機の積層鉄心の製造方法)
次に、図1を用いて、上記の回転電機の積層鉄心10を含んで構成された回転電機の電機子74について説明する。
図1に示されるように、本実施形態の回転電機の電機子74は、巻線76がインシュレータ78を介してティース本体部18に巻回されることによって構成されている。なお、図示は省略するが、この巻線76は積層鉄心10の全てのティース本体部18に巻回されている。
以上説明したように、本実施形態の回転電機の電機子74は、回転電機の積層鉄心10を含んで構成されているため、積層鉄心10を形成するために要する工数を削減することができ、ひいては回転電機の電機子74の製造するために要する工数を削減することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10・・・回転電機の積層鉄心、12・・・鉄心構成片、14・・・正方向コアシート、16・・・板状素材、18・・・ティース本体部、20・・・回転軸挿入孔、22・・・鉄心環状部構成部、24・・・嵌合凸部、26・・・嵌合凹部、32・・・ティース先端部、34・・・回転軸、36・・・鉄心構成片、38・・・鉄心環状部構成部、40・・・回転軸挿入孔、42・・・凸部、44・・・鉄心構成片、46・・・鉄心環状部構成部、48・・・回転軸挿入孔、50・・・回転電機の積層鉄心、52・・・逆方向コアシート、54・・・回転電機の積層鉄心、56・・・回転軸挿入孔、58・・・回転軸、64・・・回転電機の積層鉄心、66・・・回転軸挿入孔、70・・・金型、72・・・回転駆動部、74・・・電機子、76・・・巻線、78・・・インシュレータ

Claims (7)

  1. 回転電機の径方向に延在されたティース本体部と、前記ティース本体部の基端側に連結されると共に回転軸挿入孔の周縁部の一部を形成する鉄心環状部構成部と、前記ティース本体部の先端側に連結されると共に、前記回転電機の周方向に延在されたティース先端部と、を備え、前記回転電機の周方向に沿って並べられて配置されると共に該回転電機の軸方向に積層される複数の鉄心構成片と、
    前記鉄心構成片における前記鉄心環状部構成部と一体に設けられかつ前記回転電機の周方向一方側に向けて突出するように形成された嵌合凸部と、
    前記鉄心構成片における前記鉄心環状部構成部と一体に設けられかつ前記回転電機の周方向他方側に向けて開口するように形成されると共に、該回転電機の周方向他方側に隣り合う他の鉄心構成片の前記嵌合凸部と前記回転電機の周方向にクリアランスを有して嵌合される嵌合凹部と、
    を備えた回転電機の積層鉄心。
  2. 前記嵌合凸部は前記回転電機の周方向一方側に向けて末広がりとなるように形成されると共に、前記嵌合凹部は前記回転電機の周方向他方側に向けて窄まるように形成された請求項1記載の回転電機の積層鉄心。
  3. 前記鉄心環状部構成部には、前記回転軸挿入孔の径方向内側に向けて突出するように形成された凸部が設けられていると共に、回転軸が前記回転軸挿入孔に挿入されることによって、前記凸部が変形し、前記回転軸が前記回転軸挿入孔に嵌合される請求項1又は請求項2記載の回転電機の積層鉄心。
  4. 前記嵌合凸部を前記回転電機の周方向一方側に向けて前記鉄心構成片を配置することによって構成された正方向コアシートと、前記嵌合凸部を前記回転電機の周方向他方側に向けて前記鉄心構成片を配置することによって構成された逆方向コアシートとが積層された請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の回転電機の積層鉄心。
  5. 回転軸が前記回転軸挿入孔に挿入されることによって、該回転軸の側面の一部及び該回転軸挿入孔の周縁部の少なくともいずれか一方が潰れる請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の回転電機の積層鉄心。
  6. 前記鉄心構成片の前記ティース本体部と、前記鉄心環状部構成部と、前記ティース先端部の一部とを、板状素材から打ち抜き形成する第1の工程と、
    前記第1の工程を経た後に、回転駆動部に固定された金型の所定の位置で前記ティース先端部の他の一部を打ち抜き形成することによって、前記鉄心構成片を前記板状素材から分離させると共に、この金型の所定の位置に前記鉄心構成片を係止させる第2の工程と、
    前記金型を所定の角度回転させた後、前記第1の工程と前記第2の工程とを行なうと共に、隣接する前記鉄心構成片同士の前記嵌合凸部と前記嵌合凹部とを勘合させる第3の工程と、
    を有する回転電機の積層鉄心の製造方法。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の回転電機の積層鉄心と、
    前記ティース本体部にインシュレータを介して巻回された巻線と、
    を備えた回転電機の電機子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015100166A (ja) * 2013-11-18 2015-05-28 アスモ株式会社 電機子コア
CN106230152A (zh) * 2016-09-26 2016-12-14 威灵(芜湖)电机制造有限公司 转子铁芯组件、转子及自起动永磁同步电机

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