JP7360004B2 - 半導体装置の製造方法及び半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法及び半導体装置に関する。
下部電極及び上部電極とそれらの間に介在される強誘電体膜とを含む強誘電体キャパシタを備えた半導体装置が知られている。
強誘電体キャパシタを備えた半導体装置では、強誘電体キャパシタに含まれる強誘電体膜が、それに侵入又は付着する水素や水分等の還元性物質によって還元されると、強誘電体キャパシタの特性が低下し得ることが知られている。強誘電体キャパシタを還元性物質から保護する技術として、例えば、強誘電体キャパシタの表面を酸化アルミニウム膜で覆う技術、強誘電体キャパシタの表面を覆うように酸化シリコン膜と酸化アルミニウム膜とを交互に積層する技術が知られている。このほか、上部電極上に、水素遮断性を有するTaSiN等のアモルファス構造のバリア層を設ける技術、上部電極を上下2層構造とし、強誘電体膜との界面に存在する吸着水を上層側電極膜形成前の熱処理で下層側電極膜を通して除去する技術が知られている。
また、強誘電体キャパシタを備えた半導体装置では、強誘電体キャパシタに熱処理が行われる場合、その熱処理によって強誘電体膜の所定元素が蒸発し、強誘電体キャパシタの特性が低下し得ることが知られている。強誘電体膜の所定元素の蒸発による強誘電体キャパシタの特性の低下を抑える技術として、例えば、強誘電体キャパシタの表面を酸化アルミニウム膜で覆う技術、そのような保護膜上に、蒸発する所定元素を補償する蒸発補償膜を設ける技術が知られている。
特開2009-105084号公報 特開2006-310637号公報 特開平11-126883号公報 特開平10-12844号公報 特開2008-34539号公報
ところで、強誘電体キャパシタの表面に、回復アニール等の酸素含有雰囲気での熱処理で強誘電体膜の所定元素を実質的に透過させず、酸素、水素及び水分を透過させる厚さの第1保護膜を形成したうえで、当該熱処理を行い、更に第2保護膜を形成する技術がある。この技術では、熱処理の際、第1保護膜を通じて雰囲気中の酸素が強誘電体膜に供給されると共に、第1保護膜によって強誘電体膜からの所定元素の蒸散が抑えられ、更に、第1保護膜を通じて強誘電体膜側から水素及び水分が排出される。熱処理後、第1保護膜を覆うように更に第2保護膜が形成されることで、強誘電体膜から第2保護膜の外側への所定元素の蒸散が抑えられるほか、第2保護膜の外側に形成される層間絶縁膜から強誘電体膜側への水素及び水分の侵入が抑えられる。しかし、この第2保護膜の形成に、水素等の還元性物質が雰囲気中又は原料中に含まれる条件が用いられると、第1保護膜を通じて還元性物質が強誘電体膜に侵入し、それによって強誘電体膜が還元され、強誘電体キャパシタの特性が低下してしまう恐れがある。
1つの側面では、本発明は、強誘電体キャパシタの特性の低下を抑えることを目的とする。
1つの態様では、基板上に強誘電体キャパシタを形成する工程と、前記強誘電体キャパシタの表面に、前記強誘電体キャパシタの強誘電体膜に含有される第1元素に対して遮蔽性を有し、酸素、水素及び水分に対して透過性を有する第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜の形成後、酸化性雰囲気で熱処理を行う工程と、前記熱処理後、前記第1絶縁膜の表面に、非還元性雰囲気で、水素及び水分に対して前記第1絶縁膜よりも低い透過性を有する第2絶縁膜を形成する工程と、前記第2絶縁膜の表面に、第3絶縁膜を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法が提供される。
また、1つの態様では、基板上に強誘電体キャパシタを形成する工程と、前記強誘電体キャパシタの表面に、前記強誘電体キャパシタの強誘電体膜に含有される第1元素に対して遮蔽性を有し、酸素、水素及び水分に対して透過性を有する第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜の形成後、酸化性雰囲気で熱処理を行う工程と、前記熱処理後、非還元性雰囲気で前記第1絶縁膜を変性することによって、水素及び水分に対して前記第1絶縁膜よりも低い透過性を有する第2絶縁膜を形成する工程と、前記第2絶縁膜の表面に、第3絶縁膜を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法が提供される。
また、1つの態様では、上記のような半導体装置の製造方法を用いて形成される半導体装置が提供される。
1つの側面では、強誘電体キャパシタの特性の低下を抑えることが可能になる。
第1の実施の形態に係る半導体装置の形成方法の第1の例について説明する図である。 第1の実施の形態に係る半導体装置の形成方法の第2の例について説明する図である。 第2の実施の形態に係る半導体装置の一例について説明する図である。 第2の実施の形態に係る半導体装置の第1の形成工程について説明する図である。 第2の実施の形態に係る半導体装置の第2の形成工程について説明する図である。 第2の実施の形態に係る半導体装置の第3の形成工程について説明する図である。 第2の実施の形態に係る半導体装置の第4の形成工程について説明する図(その1)である。 第2の実施の形態に係る半導体装置の第4の形成工程について説明する図(その2)である。 第2の実施の形態に係る半導体装置の第5の形成工程について説明する図である。 第2の実施の形態に係る半導体装置の第6の形成工程について説明する図(その1)である。 第2の実施の形態に係る半導体装置の第6の形成工程について説明する図(その2)である。 第2の実施の形態に係る半導体装置の第6の形成工程について説明する図(その3)である。 第2の実施の形態に係る半導体装置の第7の形成工程について説明する図(その1)である。 第2の実施の形態に係る半導体装置の第7の形成工程について説明する図(その2)である。 第2の実施の形態に係る半導体装置の第8の形成工程について説明する図である。 第2の実施の形態に係る半導体装置の第9の形成工程について説明する図である。 第3の実施の形態に係る半導体装置の一例について説明する図である。 第3の実施の形態に係る半導体装置の第1の形成工程について説明する図である。 第3の実施の形態に係る半導体装置の第2の形成工程について説明する図である。 第4の実施の形態に係る半導体装置の一例について説明する図である。 第5の実施の形態に係る電子装置の一例について説明する図である。 第6の実施の形態に係る電子機器の一例について説明する図である。
[第1の実施の形態]
図1は第1の実施の形態に係る半導体装置の形成方法の第1の例について説明する図である。図1(A)~図1(E)にはそれぞれ、強誘電体キャパシタを備える半導体装置の形成方法の一例の各工程の要部断面図を模式的に示している。
第1の例では、まず、図1(A)に示すように、基板10上に強誘電体キャパシタ20が形成される。ここでは図示を省略するが、基板10には、例えば、シリコン(Si)等の半導体基板と、半導体基板に形成されたトランジスタ等の半導体素子と、半導体基板上に形成されて絶縁部(層間絶縁膜等)内に半導体素子に繋がる導体部(プラグ、配線等)が設けられた配線層とを含むものが用いられる。このような基板10上に、強誘電体キャパシタ20が形成される。図1(A)及び以下で述べる図1(B)~図1(E)には、基板10上に形成された1つの強誘電体キャパシタ20を例示するが、基板10上には、複数の強誘電体キャパシタ20が形成されてもよい。
強誘電体キャパシタ20は、下部電極21及び上部電極22と、それらの間に介在される強誘電体膜23とを含む。
下部電極21には、イリジウム(Ir)等の材料が用いられる。下部電極21には、イリジウムのほか、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)等の材料が用いられてもよい。
上部電極22には、イリジウム、酸化イリジウム(IrO)等の材料が用いられる。上部電極22には、イリジウム、酸化イリジウムのほか、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、レニウム(Re)及びオスミウム(Os)や、それらの酸化物、ルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO;SRO)のような導電性酸化物等の材料が用いられてもよい。
強誘電体膜23には、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O;PZT)等の強誘電体材料が用いられる。PZTには、ランタン(La)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等が添加されてもよい。強誘電体膜23には、PZTのほか、タンタル酸ストロンチウムビスマス(SrBiTa;SBT)、タンタル酸ニオブ酸ストロンチウムビスマス(SrBi(Ta、Nb);SBTN)、チタン酸ビスマス(BiTi12;BIT)、チタン酸ビスマスランタン(Bi3.25La0.75Ti12;BLT)、チタン酸バリウムストロンチウム((Ba,Sr)TiO;BST)、ビスマスフェライト(BiFeO;BFO)等の材料が用いられてもよい。
強誘電体キャパシタ20は、例えば、基板10上に、下部電極21の材料層が形成され、その上に強誘電体膜23の材料層が形成され、更にその上に上部電極22の材料層が形成され、その後、これらの材料層がパターニングされることで、形成される。
尚、強誘電体キャパシタ20の下部電極21及び上部電極22は、基板10内に設けられる配線層の導体部、及び後述のように基板10上に更に設けられる配線層の導体部と接続され、その導体部を通じて、基板10内のトランジスタ等の半導体素子と接続される。
基板10上の強誘電体キャパシタ20の形成後、図1(B)に示すように、その基板10上に、強誘電体キャパシタ20の表面20a(上面及び側面)を覆うように、1層目の絶縁膜31が形成される。この1層目の絶縁膜31は、保護膜とも称される。
強誘電体キャパシタ20の表面20aに形成される1層目の絶縁膜31としては、強誘電体キャパシタ20の強誘電体膜23に含有される所定元素に対して遮蔽性を有するものが用いられる。例えば、強誘電体膜23にPZT系の材料が用いられる場合には、その構成元素である鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)等の金属に対して遮蔽性を有する1層目の絶縁膜31が形成される。ここで、「遮蔽性」とは、強誘電体膜23に含有される鉛等の所定元素が、後述のような酸化性雰囲気での熱処理の際に蒸発しても、蒸発した所定元素が1層目の絶縁膜31を透過することを抑え、1層目の絶縁膜31を通じて外部に発散、蒸散することを抑える性質を言う。
強誘電体キャパシタ20の表面20aに形成される1層目の絶縁膜31としては、上記のような遮蔽性を有し、更に、酸素(O又はO)、水素(H又はH)及び水分(HO)に対して透過性を有するものが用いられる。ここで、「透過性」とは、酸素、水素及び水分が、1層目の絶縁膜31を透過する性質を言い、例えば、後述のように酸素が1層目の絶縁膜31の外側から内側へ透過したり、水素や水分が1層目の絶縁膜31の内側から外側へ透過したりする性質を言う。
1層目の絶縁膜31の、所定元素に対する遮蔽性、並びに、酸素、水素及び水分に対する透過性は、1層目の絶縁膜31に用いる材料、1層目の絶縁膜31の膜厚等によって調整される。1層目の絶縁膜31には、例えば、酸化アルミニウム(AlO又はAl)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化窒化アルミニウム(AlON)等、金属の酸化物、窒化物、酸化窒化物(酸窒化物とも称される)が用いられる。1層目の絶縁膜31の膜厚は、例えば、数原子層~20nm程度の範囲に設定される。
1層目の絶縁膜31は、スパッタ法や蒸着法等の物理気相成長(Physical Vapor Deposition;PVD)法、化学気相成長(Chemical Vapor Deposition;CVD)法、原子層堆積(Atomic Layer Deposition;ALD)法等を用いて形成される。CVD法、ALD法を用いると、強誘電体キャパシタ20の表面20aが、1層目の絶縁膜31により、良好なカバレッジで覆われる。CVD法、ALD法を用いた1層目の絶縁膜31の形成では、その原料中やキャリア中(絶縁膜31の形成時の雰囲気中)に、強誘電体キャパシタ20の強誘電体膜23を還元する性質を持った水素や水分等の還元性物質が含有され得る。CVD法、ALD法を用いた、酸素を含有する1層目の絶縁膜31の形成では、その形成時の雰囲気中に、酸素やオゾン(O)等の酸化性物質が含有され得る。また、1層目の絶縁膜31は、非晶質である場合もあるし、一部又は全体が結晶性を有している場合もある。
基板10上及び強誘電体キャパシタ20上の1層目の絶縁膜31の形成後、図1(C)に示すように、酸化性雰囲気での熱処理、例えば、酸素を用いた熱処理が行われる。酸化性雰囲気での熱処理により、強誘電体キャパシタ20の強誘電体膜23の結晶化、強誘電体膜23がその形成時に受けたダメージの回復、強誘電体膜23に存在する酸素欠陥の補填が行われる。この酸化性雰囲気での熱処理は、回復アニールとも称される。
酸化性雰囲気での熱処理の際には、その熱により、強誘電体キャパシタ20の強誘電体膜23に含有される鉛等の所定元素23aの蒸発が発生し得る。このような所定元素23aの蒸発が発生するような場合でも、その所定元素23aに対して遮蔽性を有する1層目の絶縁膜31で強誘電体キャパシタ20が覆われることで、1層目の絶縁膜31の外側(熱処理雰囲気中)への所定元素の蒸散が抑えられる。これにより、強誘電体膜23の所定元素の空位(元素欠陥)の形成、それに起因した強誘電体キャパシタ20の特性の低下が抑えられる。
尚、図1(C)では、1層目の絶縁膜31によって強誘電体膜23の所定元素23aの熱処理雰囲気中への蒸散が抑えられることを、点線矢印で模式的に示している。
酸化性雰囲気での熱処理では、強誘電体キャパシタ20を覆う1層目の絶縁膜31の外側(熱処理雰囲気中)に存在する酸素が、それに対して透過性を有する1層目の絶縁膜31を通じて内側の強誘電体膜23に供給される。強誘電体膜23に、1層目の絶縁膜31を通じて外側から酸素が供給されることで、強誘電体膜23が酸化され、その酸素欠陥が補填され、酸素欠陥に起因した強誘電体キャパシタ20の特性の低下が抑えられる。
更に、酸化性雰囲気での熱処理では、基板10内及び強誘電体キャパシタ20内に存在する水素や水分が、それらに対して透過性を有する1層目の絶縁膜31を通じて外側(熱処理雰囲気中)に排出される。基板10内に存在する水素や水分としては、例えば、基板10に含まれる配線層の層間絶縁膜内に存在するものが挙げられる。強誘電体キャパシタ20内に存在する水素や水分としては、例えば、基板10内に存在する水素や水分が強誘電体キャパシタ20へ拡散して到達したものや、1層目の絶縁膜31の形成時の雰囲気中(原料中やキャリア中)に含有された水素や水分が吸着したものが挙げられる。酸化性雰囲気での熱処理では、このような水素や水分が、1層目の絶縁膜31を通じて外側に排出される。
水素や水分によって強誘電体キャパシタ20の強誘電体膜23が還元されると、その分極特性が劣化又は消失し、強誘電体キャパシタ20の特性が劣化してしまうことが起こり得る。これに対し、基板10及び強誘電体キャパシタ20は、水素及び水分に対して透過性を有する1層目の絶縁膜31で覆われる。基板10内及び強誘電体キャパシタ20内に存在する水素や水分は、熱処理の際、1層目の絶縁膜31を通じて外側に排出される。これにより、強誘電体膜23の、水素や水分による還元、それに起因した強誘電体キャパシタ20の特性の低下が抑えられる。また、熱処理の際、強誘電体膜23は、たとえ基板10内及び強誘電体キャパシタ20内に存在する水素や水分によって還元されても、1層目の絶縁膜31を通じて外側から供給される酸素によって酸化されるため、これによっても強誘電体キャパシタ20の特性の低下が抑えられる。
尚、図1(C)では、1層目の絶縁膜31の外側から内側へ酸素が透過すること、並びに、1層目の絶縁膜31の内側から外側へ水素や水分が透過することを、それぞれ点線矢印で模式的に示している。
酸化性雰囲気での熱処理後、図1(D)に示すように、基板10上及び強誘電体キャパシタ20上に形成された1層目の絶縁膜31の表面を覆うように、2層目の絶縁膜32が形成される。この2層目の絶縁膜32は、保護膜とも称される。
2層目の絶縁膜32としては、先に形成された1層目の絶縁膜31よりも、水素及び水分に対する透過性が低いもの、即ち、水素及び水分を透過しないか又は透過し難いものが用いられる。例えば、2層目の絶縁膜32に用いる材料として1層目の絶縁膜31よりも水素及び水分に対する透過性の低い材料を用いる、2層目の絶縁膜32の膜厚を1層目の絶縁膜31よりも厚くする、2層目の絶縁膜32の緻密性(密度)を1層目の絶縁膜31よりも高くする等によって、2層目の絶縁膜32の水素及び水分に対する透過性が水素及び水分を透過しないか又は透過し難いものとなるように調整される。2層目の絶縁膜32には、例えば、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム等、金属の酸化物、窒化物、酸化窒化物が用いられる。酸化物、窒化物、酸化窒化物の2層目の絶縁膜32の金属には、アルミニウムのほか、チタン、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム、タンタル(Ta)等が用いられてもよい。また、2層目の絶縁膜32には、酸化シリコン(SiO又はSiO)、窒化シリコン(SiN)、炭化窒化シリコン(SiCN)、酸化窒化シリコン(SiON)、炭化シリコン(SiC)等、半金属の酸化物、窒化物、酸化窒化物が用いられてもよい。また、2層目の絶縁膜32には、ランタノイドを含む金属又は合金の酸化物が用いられてもよい。2層目の絶縁膜32の膜厚は、例えば、数原子層~10nm程度の範囲に設定される。また、2層目の絶縁膜32は、非晶質である場合もあるし、一部又は全体が結晶性を有している場合もある。
2層目の絶縁膜32は、強誘電体キャパシタ20の強誘電体膜23を還元する性質を持った水素や水分等の還元性物質を含有しない非還元性雰囲気で形成される。2層目の絶縁膜32は、例えば、そのような非還元性雰囲気で行われる、スパッタ法や蒸着法等のPVD法、CVD法を用いて形成される。
上記のように、先に形成された1層目の絶縁膜31は、基板10内及び強誘電体キャパシタ20内の水素や水分を熱処理によって排出するために、水素及び水分に対して比較的高い透過性を有している。そのため、2層目の絶縁膜32の形成時に、その雰囲気中(原料中やキャリア中)に還元性物質である水素や水分が含有されていると、それが1層目の絶縁膜31を透過して強誘電体キャパシタ20内や基板10内に侵入、拡散し、強誘電体膜23を還元してしまう恐れがある。また、1層目の絶縁膜31に金属等が含有されている場合、その1層目の絶縁膜31が還元され、それによって導電性を有するようになると、その導電性の膜を介して強誘電体キャパシタ20が短絡する恐れがある。これに対し、2層目の絶縁膜32を、水素や水分が含有されない非還元性雰囲気で形成すると、1層目の絶縁膜31を通じた水素や水分の強誘電体キャパシタ20内等への侵入、それによる強誘電体膜23の還元が抑えられる。2層目の絶縁膜32は、水素及び水分に対して比較的低い透過性を有するため、2層目の絶縁膜32の形成後には、その外側から内側(絶縁膜31側或いは強誘電体キャパシタ20側若しくは基板10側)への水素や水分の侵入が抑えられる。
また、2層目の絶縁膜32は、酸化性雰囲気での熱処理後、先に形成された1層目の絶縁膜31の表層部が、非還元性雰囲気での処理により変性されることによって、形成されてもよい。この非還元性雰囲気での処理(変性処理)では、変性により形成される2層目の絶縁膜32が、変性後に残る1層目の絶縁膜31の部分よりも、水素及び水分に対する透過性が低いものとなるように、即ち、水素及び水分を透過しないか又は透過し難いものとなるように、処理が行われる。例えば、窒素(N又はN)を含有する雰囲気での熱処理により、1層目の絶縁膜31の表層部を窒化し、その窒化された表層部を2層目の絶縁膜32とする。或いは、窒素(N又はN)を含有する雰囲気での熱処理により、1層目の絶縁膜31の少なくとも表層部を緻密化し、その緻密化された表層部を2層目の絶縁膜32とする。このような変性処理によって、1層目の絶縁膜31(変性処理後の残部)上に2層目の絶縁膜32が形成された構造が得られてもよい。変性処理は、非還元性雰囲気で行われるため、1層目の絶縁膜31を通じた水素や水分の強誘電体キャパシタ20内等への侵入、それによる強誘電体膜23の還元が抑えられる。変性処理によって1層目の絶縁膜31の表層部に形成される2層目の絶縁膜32は、水素及び水分に対して比較的低い透過性を有するため、2層目の絶縁膜32の形成後には、その外側から内側への水素や水分の侵入が抑えられる。
2層目の絶縁膜32の形成後、図1(E)に示すように、その絶縁膜32の表面を覆うように、3層目の絶縁膜33が形成される。この3層目の絶縁膜33は、保護膜とも称される。
3層目の絶縁膜33は、CVD法、ALD法等を用いて形成される。CVD法、ALD法では、PVD法に比べて、カバレッジの高い絶縁膜が形成され易い。CVD法、ALD法が用いられることで、2層目の絶縁膜32の表面が、3層目の絶縁膜33により、良好なカバレッジで覆われる。CVD法、ALD法を用いた3層目の絶縁膜33の形成では、その原料中やキャリア中(絶縁膜33の形成時の雰囲気中)に、強誘電体キャパシタ20の強誘電体膜23を還元する性質を持った水素や水分等の還元性物質が含有され得る。但し、強誘電体キャパシタ20は、水素及び水分に対する透過性が比較的低い2層目の絶縁膜32によって既に覆われているため、3層目の絶縁膜33の形成時の雰囲気中に含有される水素や水分による強誘電体膜23の還元は抑えられる。CVD法、ALD法を用いた、酸素を含有する3層目の絶縁膜33の形成では、その形成時の雰囲気中に、酸素やオゾン等の酸化性物質が含有され得る。
3層目の絶縁膜33上には、例えば、層間絶縁膜等の他の絶縁膜が形成される。この場合、3層目の絶縁膜33には、その上に形成される他の絶縁膜よりも、水素及び水分に対する透過性が低いものが用いられる。これにより、当該他の絶縁膜内に存在する水素や水分の、3層目の絶縁膜33の内側(絶縁膜31,32側或いは強誘電体キャパシタ20側若しくは基板10側)への侵入が抑えられる。3層目の絶縁膜33の、水素及び水分に対する透過性は、3層目の絶縁膜33に用いる材料、3層目の絶縁膜33の膜厚等によって調整される。3層目の絶縁膜33には、例えば、酸化アルミニウム等の金属の酸化物、窒化シリコン等の半金属の窒化物が用いられる。3層目の絶縁膜33の膜厚は、例えば、10nm~50nm程度の範囲に設定される。
例えば、図1(A)~図1(E)に示すような方法により、基板10と、基板10上に設けられた強誘電体キャパシタ20と、強誘電体キャパシタ20を覆う3層の絶縁膜31、絶縁膜32及び絶縁膜33とを含む、半導体装置1A(図1(E))が形成される。基板10上の強誘電体キャパシタ20が、上記のような3層の絶縁膜31、絶縁膜32及び絶縁膜33によって覆われることで、半導体装置1Aの形成過程及び形成後の強誘電体膜23の劣化が抑えられ、強誘電体キャパシタ20の特性の低下が抑えられる。これにより、優れた特性を有する強誘電体キャパシタ20を備えた、高性能及び高品質の半導体装置1Aが実現される。
図2は第1の実施の形態に係る半導体装置の形成方法の第2の例について説明する図である。図2(A)~図2(E)にはそれぞれ、強誘電体キャパシタを備える半導体装置の形成方法の一例の各工程の要部断面図を模式的に示している。
第2の例における図2(A)~図2(C)の工程はそれぞれ、上記第1の例で述べた図1(A)~図1(C)の工程と同じである。まず、図2(A)に示すように、基板10上に、下部電極21及び上部電極22とそれらの間に介在される強誘電体膜23とを含む強誘電体キャパシタ20が形成される。次いで、図2(B)に示すように、基板10上及び強誘電体キャパシタ20上に、強誘電体膜23に含有される所定元素に対して遮蔽性を有し、更に、酸素、水素及び水分に対して透過性を有する1層目の絶縁膜31が形成される。次いで、図2(C)に示すように、酸化性雰囲気での熱処理が行われ、強誘電体膜23の結晶化、強誘電体膜23がその形成時に受けたダメージの回復、強誘電体膜23に存在する酸素欠陥の補填が行われる(回復アニール)。
この第2の例では、酸化性雰囲気での熱処理後、基板10上及び強誘電体キャパシタ20上に形成された1層目の絶縁膜31(図2(C))が、図2(D)に示すように、非還元性雰囲気での処理により変性され、絶縁膜31aが形成される。この非還元性雰囲気での処理(変性処理)では、変性後の絶縁膜31aが、変性前の1層目の絶縁膜31よりも、水素及び水分に対する透過性が低いものとなるように、即ち、水素及び水分を透過しないか又は透過し難いものとなるように、処理が行われる。例えば、窒素を含有する雰囲気での熱処理により、1層目の絶縁膜31を窒化し、窒化によって変性された絶縁膜31aを得る。このような変性処理によって、強誘電体キャパシタ20の表面20aを覆う、水素及び水分に対する透過性が低い、絶縁膜31aが形成される。変性処理は、非還元性雰囲気で行われるため、強誘電体キャパシタ20内等への水素や水分の侵入、それによる強誘電体膜23の還元が抑えられる。絶縁膜31aは、水素及び水分に対して比較的低い透過性を有するため、絶縁膜31aの形成後には、その外側から内側への水素や水分の侵入が抑えられる。
絶縁膜31aの形成後は、上記図1(E)について述べた例に従い、図2(E)に示すように、絶縁膜31aの表面を覆う、この第2の例では2層目となる絶縁膜33が形成される。この2層目の絶縁膜33としては、例えば、その上に形成される層間絶縁膜等の他の絶縁膜よりも、水素及び水分に対する透過性が低いものが形成される。これにより、当該他の絶縁膜内に存在する水素や水分の、2層目の絶縁膜33の内側への侵入が抑えられる。
例えば、図2(A)~図2(E)に示すような方法により、基板10と、基板10上に設けられた強誘電体キャパシタ20と、強誘電体キャパシタ20を覆う2層の絶縁膜31a及び絶縁膜33とを含む、半導体装置1B(図2(E))が形成される。基板10上の強誘電体キャパシタ20が、上記のような2層の絶縁膜31a及び絶縁膜33によって覆われることで、半導体装置1Bの形成過程及び形成後の強誘電体膜23の劣化が抑えられ、強誘電体キャパシタ20の特性の低下が抑えられる。これにより、優れた特性を有する強誘電体キャパシタ20を備えた、高性能及び高品質の半導体装置1Bが実現される。
[第2の実施の形態]
ここでは、上記第1の実施の形態で述べたような構成を採用した半導体装置の第1の例を、第2の実施の形態として説明する。
図3は第2の実施の形態に係る半導体装置の一例について説明する図である。図3には、半導体装置の一例の要部断面図を模式的に示している。
図3に示す半導体装置100Aは、半導体基板110、及び半導体基板110上に形成されたトランジスタ120を含む。トランジスタ120が形成された半導体基板110上に、カバー膜131、層間絶縁膜130、プラグ140、エッチストップ膜150を含む構造部が設けられる。この構造部上に更に、層間絶縁膜160、配線170、酸化防止膜180、緩衝膜190、プラグ200、強誘電体キャパシタ210、保護膜220A、層間絶縁膜230、プラグ240、配線250を含む構造部が設けられる。
半導体基板110には、例えば、所定導電型のシリコン基板が用いられる。半導体基板110には、例えば、STI(Shallow Trench Isolation)技術を用いて、素子分離領域111が設けられる。素子分離領域111によって画定される素子領域に、トランジスタ120が設けられる。
トランジスタ120は、半導体基板110上にゲート絶縁膜121を介して設けられたゲート電極122と、ゲート電極122を挟んだ両側の半導体基板110内に設けられた所定導電型の不純物領域123と、ゲート電極122の側壁に設けられたサイドウォール124とを含む。不純物領域123は、トランジスタ120のソース又はドレインとして機能する。不純物領域123の表層部及びゲート電極122の表層部には、シリサイド層125が設けられる。ここでは図示を省略するが、トランジスタ120が設けられる半導体基板110の素子領域には、所定導電型のウェル等の不純物領域が設けられてもよい。
層間絶縁膜130は、トランジスタ120を覆うように、半導体基板110上に設けられる。層間絶縁膜130には、例えば、酸化シリコンが用いられる。層間絶縁膜130は、単層構造のほか、2層以上の積層構造であってもよい。層間絶縁膜130と半導体基板110との間には、トランジスタ120を覆う窒化シリコン等のカバー膜131が設けられる。
プラグ140は、層間絶縁膜130及びカバー膜131を貫通し、トランジスタ120と接続されるように設けられる。プラグ140は、トランジスタ120のソース又はドレインとして機能する不純物領域123と接続される。プラグ140には、例えば、チタン、窒化チタン(TiN)、タングステン(W)が用いられる。半導体装置100Aには、トランジスタ120の不純物領域123と接続されるプラグ140のほか、トランジスタ120のゲート電極122と接続される同様のプラグ(図示せず)が設けられる。
エッチストップ膜150は、層間絶縁膜130上に設けられる。エッチストップ膜150には、例えば、窒化シリコンが用いられる。
層間絶縁膜160は、エッチストップ膜150上に設けられる。層間絶縁膜160には、例えば、酸化シリコンが用いられる。層間絶縁膜160は、単層構造のほか、2層以上の積層構造であってもよい。
配線170は、層間絶縁膜160及びエッチストップ膜150を貫通し、プラグ140と接続されるように設けられる。配線170には、例えば、チタン、窒化チタン、タングステンが用いられる。配線170は、ビット線として機能する。半導体装置100Aには、ビット線として機能する配線170のほか、トランジスタ120のゲート電極122(それに繋がるプラグ)と接続される同様の配線(図示せず)が設けられる。
酸化防止膜180は、層間絶縁膜160上及び配線170上に設けられる。酸化防止膜180は、例えば、半導体装置100Aの形成過程で行われる酸化処理時に、配線170(及びゲート電極122と接続される配線)が酸化されるのを抑える機能を有する。酸化防止膜180には、例えば、窒化シリコンが用いられる。酸化防止膜180は、配線170の酸化を抑える機能のほか、水素や水分を遮蔽する膜(バリア膜、ブロック膜等とも称される)としての機能を有する。
緩衝膜190は、酸化防止膜180上に設けられる。緩衝膜190には、例えば、酸化シリコンが用いられる。緩衝膜190は、単層構造のほか、2層以上の積層構造であってもよい。
プラグ200は、緩衝膜190、酸化防止膜180、層間絶縁膜160及びエッチストップ膜150を貫通し、一部のプラグ140(配線170が接続されたプラグ140以外のプラグ140)と接続されるように設けられる。プラグ200には、例えば、チタン、窒化チタン、タングステンが用いられる。
強誘電体キャパシタ210は、緩衝膜190上の、プラグ200に対応する領域に設けられる。強誘電体キャパシタ210は、下部電極211及び上部電極212とそれらの間に介在された強誘電体膜213とを有する。プラグ200と接続されるように下部電極211が設けられ、その下部電極211上に強誘電体膜213が設けられ、その強誘電体膜213上に上部電極212が設けられる。下部電極211及び上部電極212には、イリジウム、酸化イリジウム等の材料が用いられる。強誘電体膜213には、PZT等の強誘電体材料が用いられる。
尚、強誘電体キャパシタ210は、上記第1の実施の形態の第1の例で述べた強誘電体キャパシタ20に相当する要素である。強誘電体キャパシタ210よりも下層に設けられる構造体(半導体基板110、トランジスタ120、カバー膜131、層間絶縁膜130、プラグ140、エッチストップ膜150、層間絶縁膜160、配線170、酸化防止膜180、緩衝膜190、プラグ200)は、上記第1の実施の形態の第1の例で述べた基板10に相当する要素である。
保護膜220Aは、強誘電体キャパシタ210が上面に設けられた緩衝膜190上に、緩衝膜190の上面、並びに強誘電体キャパシタ210の上面及び側面(表面210a)を覆うように、設けられる。保護膜220Aは、絶縁膜221、絶縁膜222及び絶縁膜223が積層された3層構造を有する。
保護膜220Aの1層目の絶縁膜221は、強誘電体キャパシタ210を覆い、強誘電体膜213に含有される所定元素に対して遮蔽性を有し、更に、酸素、水素及び水分に対して透過性を有する。1層目の絶縁膜221の、所定元素に対する遮蔽性、並びに、酸素、水素及び水分に対する透過性は、1層目の絶縁膜221に用いる材料、1層目の絶縁膜221の膜厚等によって調整される。1層目の絶縁膜221には、例えば、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム等、金属の酸化物、窒化物、酸化窒化物が用いられる。絶縁膜221の膜厚は、例えば、数原子層~20nm程度の範囲に設定される。
尚、この保護膜220Aの1層目の絶縁膜221は、上記第1の実施の形態の第1の例で述べた1層目の絶縁膜31に相当する要素である。
保護膜220Aの2層目の絶縁膜222は、1層目の絶縁膜221を覆い、1層目の絶縁膜221よりも、水素及び水分に対して低い透過性を有する。2層目の絶縁膜222の、水素及び水分に対する透過性は、2層目の絶縁膜222に用いる材料、2層目の絶縁膜222の膜厚等によって調整される。2層目の絶縁膜222には、例えば、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム等、金属の酸化物、窒化物、酸化窒化物が用いられる。酸化物、窒化物、酸化窒化物の2層目の絶縁膜222の金属には、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、タンタル等が用いられてもよい。また、2層目の絶縁膜222には、酸化シリコン、窒化シリコン、炭化窒化シリコン、酸化窒化シリコン、炭化シリコン等、半金属の酸化物、窒化物、酸化窒化物が用いられてもよい。また、2層目の絶縁膜222には、ランタノイドを含む金属又は合金の酸化物が用いられてもよい。2層目の絶縁膜222の膜厚は、例えば、数原子層~10nm程度の範囲に設定される。
尚、この保護膜220Aの2層目の絶縁膜222は、上記第1の実施の形態の第1の例で述べた2層目の絶縁膜32に相当する要素である。
保護膜220Aの3層目の絶縁膜223は、2層目の絶縁膜222を覆い、保護膜220A上に設けられる層間絶縁膜230よりも、水素及び水分に対して低い透過性を有する。3層目の絶縁膜223の、水素及び水分に対する透過性は、3層目の絶縁膜223に用いる材料、3層目の絶縁膜223の膜厚等によって調整される。3層目の絶縁膜223には、例えば、酸化アルミニウム等の金属の酸化物、窒化シリコン等の半金属の窒化物が用いられる。3層目の絶縁膜223の膜厚は、例えば、10nm~50nm程度の範囲に設定される。
尚、この保護膜220Aの3層目の絶縁膜223は、上記第1の実施の形態の第1の例で述べた3層目の絶縁膜33に相当する要素である。
層間絶縁膜230は、保護膜220A上に設けられる。層間絶縁膜230には、例えば、酸化シリコンが用いられる。層間絶縁膜230は、単層構造のほか、2層以上の積層構造であってもよい。
プラグ240は、層間絶縁膜230及び保護膜220Aを貫通するように設けられる。プラグ240は、層間絶縁膜230及び保護膜220Aを貫通し、強誘電体キャパシタ210(その上部電極212)と接続される。プラグ240には、例えば、チタン、窒化チタン、タングステンが用いられる。半導体装置100Aには、強誘電体キャパシタ210と接続されるプラグ240のほか、層間絶縁膜230から酸化防止膜180までを貫通してトランジスタ120のゲート電極122(それに繋がるプラグ及び配線)と接続される同様のプラグ(図示せず)が設けられる。
配線250は、層間絶縁膜230上に、プラグ240と接続されるように設けられる。配線250には、例えば、いわゆるアルミニウム配線が用いられ、チタン、窒化チタン、アルミニウム銅合金(AlCu)が用いられる。強誘電体キャパシタ210と接続される配線250は、プレート線として機能する。半導体装置100Aには、プレート線として機能する配線250のほか、トランジスタ120のゲート電極122(それに繋がるプラグ、配線及びプラグ)と接続されてワード線として機能する同様の配線(図示せず)が設けられる。
例えば、半導体装置100Aは、強誘電体キャパシタ210をメモリ素子(セル)に用いるFeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)であり、図3は、その要部断面を模式的に図示したものである。半導体装置100Aには、強誘電体キャパシタ210のほか、強誘電体キャパシタ210を制御する図示しないセンスアンプ及びロウデコーダ、並びに制御回路及び周辺回路が含まれる。強誘電体キャパシタ210は、ビット線及びワード線を通じてそれぞれセンスアンプ及びロウデコーダと接続される。半導体装置100Aでは、強誘電体キャパシタ210が、ビット線の上方に配置され、緩衝膜190を貫通するプラグ200上に位置する、スタック型の構造が採用されている。
半導体装置100Aでは、強誘電体キャパシタ210が、上記のような3層の絶縁膜221、絶縁膜222及び絶縁膜223を含む保護膜220Aで覆われる。半導体装置100Aでは、このような保護膜220Aが用いられることで、半導体装置100Aの形成過程及び形成後の強誘電体膜213の劣化を抑え、強誘電体キャパシタ210の特性の低下を抑えることが可能になっている。
ここで、半導体装置100Aの形成方法について説明する。
図4は第2の実施の形態に係る半導体装置の第1の形成工程について説明する図である。図4には、半導体装置の形成工程の一例の要部断面図を模式的に示している。
図4に示す工程では、まず、半導体基板110として、所定導電型、例えば、p型のシリコン基板が準備される。このような半導体基板110上に、STI技術を用いて、素子分離領域111が形成される。その後、ウェル及びチャネルストップ拡散層(いずれも図示せず)等を形成するためのイオン注入が行われてもよい。
次いで、半導体基板110の表面に、熱酸化法を用いて、酸化シリコンが形成され、その酸化シリコン上に、CVD法を用いて、ポリシリコンが形成される。そして、形成されたポリシリコン及び酸化シリコンが、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いてパターニングされる。これにより、半導体基板110上に、酸化シリコンのゲート絶縁膜121、及びポリシリコンのゲート電極122が形成される。その後、所定導電型、例えば、n型の不純物のイオン注入が行われ、不純物領域123の一部となるLDD(Lightly Doped Drain)領域が形成されてもよい。
次いで、CVD法を用いて、ゲート電極122及びゲート絶縁膜121を覆うように酸化シリコン等の絶縁体が堆積され、そのエッチバックが行われて、ゲート電極122及びゲート絶縁膜121の側面を覆うサイドウォール124が形成される。
次いで、ゲート電極122及びサイドウォール124がマスクとして用いられ、ソース及びドレインを形成するための所定導電型、例えば、n型の不純物のイオン注入が行われる。その後、熱処理による活性化が行われ、n型の不純物領域123が形成される。
次いで、サリサイドプロセスが用いられ、ゲート電極122及び不純物領域123の表層に、コンタクト抵抗を低下させるためのシリサイド層125が形成される。
これにより、半導体基板110上にトランジスタ120が形成される。
トランジスタ120の形成後、CVD法を用いて、トランジスタ120を覆うように窒化シリコン等の絶縁体が堆積され、カバー膜131が形成される。例えば、膜厚が70nm程度のカバー膜131が形成される。
次いで、CVD法を用いて、カバー膜131上に酸化シリコン等の絶縁体が堆積され、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いてその表面が平坦化されて、層間絶縁膜130が形成される。
次いで、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、層間絶縁膜130及びカバー膜131を貫通し且つトランジスタ120の不純物領域123に達するコンタクトホールが形成される。ここでは図示を省略するが、トランジスタ120の不純物領域123に達するコンタクトホールと共に、トランジスタ120のゲート電極122に達するコンタクトホールも形成される。
次いで、形成されたコンタクトホールの側面及び底面に、密着層として機能するチタン膜及び窒化チタン膜が順次形成され、これらが形成されたコンタクトホールの内部に、タングステンが充填される。そして、CMP法を用いて、層間絶縁膜130上に堆積された余剰のチタン膜、窒化チタン膜及びタングステンが除去されることで、プラグ140(及びゲート電極122と接続されるプラグ)が形成される。
これにより、図4に示すような構造が形成される。
図5は第2の実施の形態に係る半導体装置の第2の形成工程について説明する図である。図5には、半導体装置の形成工程の一例の要部断面図を模式的に示している。
図5に示す工程では、上記のようなプラグ140等の形成後、CVD法を用いて、層間絶縁膜130及びプラグ140等の上に、窒化シリコン等の絶縁体が堆積され、エッチストップ膜150が形成される。例えば、膜厚が40nm程度のエッチストップ膜150が形成される。
次いで、CVD法を用いて、エッチストップ膜150上に、酸化シリコン等の絶縁体が堆積され、層間絶縁膜160が形成される。
次いで、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、層間絶縁膜160及びエッチストップ膜150の、配線170を形成する領域を貫通し、その配線170と接続されるプラグ140に達する溝が形成される。
次いで、形成された溝の側面及び底面に、密着層として機能するチタン膜及び窒化チタン膜が順次形成され、これらが形成された溝の内部に、タングステンが充填される。そして、CMP法を用いて、層間絶縁膜160上に堆積された余剰のチタン膜、窒化チタン膜及びタングステンが除去されることで、ビット線として機能する配線170が形成される。ここでは図示を省略するが、ビット線として機能する配線170と共に、他の配線(ゲート電極122に繋がるプラグと接続される配線等)が形成される。
これにより、図5に示すような構造が形成される。
図6は第2の実施の形態に係る半導体装置の第3の形成工程について説明する図である。図6には、半導体装置の形成工程の一例の要部断面図を模式的に示している。
図6に示す工程では、上記のような配線170等の形成後、CVD法を用いて、層間絶縁膜160及び配線170等の上に、窒化シリコン等の絶縁体が堆積され、酸化防止膜180が形成される。例えば、膜厚が100nm程度の酸化防止膜180が形成される。
次いで、CVD法を用いて、酸化防止膜180上に、酸化シリコン等の絶縁体が堆積され、緩衝膜190が形成される。例えば、膜厚が230nm程度の緩衝膜190が形成される。
次いで、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、緩衝膜190、酸化防止膜180、層間絶縁膜160及びエッチストップ膜150を貫通し、プラグ140に達するコンタクトホールが形成される。
次いで、形成されたコンタクトホールの側面及び底面に、密着層として機能するチタン膜及び窒化チタン膜が順次形成され、これらが形成されたコンタクトホールの内部に、タングステンが充填される。そして、CMP法を用いて、緩衝膜190上に堆積された余剰のチタン膜、窒化チタン膜及びタングステンが除去されることで、プラグ200が形成される。プラグ200は、プラグ140を介してトランジスタ120の不純物領域123と接続される。
これにより、図6に示すような構造が形成される。
図7及び図8は第2の実施の形態に係る半導体装置の第4の形成工程について説明する図である。図7には、半導体装置の形成工程の一例の要部断面図を模式的に示している。図8(A)~(D)には、強誘電体キャパシタの形成工程の一例の要部断面図を模式的に示している。
図7に示す工程では、上記のようなプラグ200の形成後、緩衝膜190のプラグ200上の領域に、強誘電体キャパシタ210が形成される。強誘電体キャパシタ210は、下部電極211、強誘電体膜213及び上部電極212を有する。プラグ200上に下部電極211が形成され、下部電極211上に強誘電体膜213が形成され、強誘電体膜213上に上部電極212が形成される。
強誘電体キャパシタ210の形成では、まず、図8(A)に示すように、緩衝膜190上に、例えば、窒化チタン膜211aが形成され、更にその上に、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)膜211bが形成される。窒化チタン膜211aは、密着層として機能する。窒化チタンアルミニウム膜211bは、後述する強誘電体膜213の結晶化処理によってプラグ200及びプラグ140の酸化を防止する酸化防止電極として機能する。次いで、形成された窒化チタンアルミニウム膜211b上に、イリジウム膜211cが形成される。窒化チタン膜211a、窒化チタンアルミニウム膜211b及びイリジウム膜211cにより、下部電極211(パターニング前)が形成される。
次いで、図8(B)に示すように、下部電極211上に、強誘電体膜213、例えば、PZTが形成される。その後、形成された強誘電体膜213に対し、急速加熱処理、例えば、酸素を用いた熱処理(酸化処理)が行われる。これにより、強誘電体膜213において、余剰元素の脱離及び酸化が生じ、結晶化された強誘電体膜213(パターニング前)が形成される。
次いで、図8(C)に示すように、強誘電体膜213上に、例えば、酸化イリジウム膜212aが形成され、更にその上に、イリジウム膜212bが形成される。酸化イリジウム膜212a及びイリジウム膜212bにより、上部電極212(パターニング前)が形成される。上部電極212の形成前若しくは形成後又は形成前後には、強誘電体膜213の強誘電性を向上させる目的で、熱処理、例えば、酸素を用いた熱処理(酸化処理)が行われてもよい。
次いで、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、図8(D)に示すように、形成された上部電極212、強誘電体膜213及び下部電極211のパターニングが行われ、強誘電体キャパシタ210が形成される。
これにより、基板上に強誘電体キャパシタ210(図7及び図8)が形成された、図7に示すような構造が形成される。
図9は第2の実施の形態に係る半導体装置の第5の形成工程について説明する図である。図9には、半導体装置の形成工程の一例の要部断面図を模式的に示している。
図9に示す工程では、緩衝膜190及び強誘電体キャパシタ210の上に、強誘電体キャパシタ210の表面210aを覆うように、上記のような所定絶縁材料が所定膜厚で堆積され、保護膜220Aの一部となる1層目の絶縁膜221が形成される。この1層目の絶縁膜221は、強誘電体膜213に含有される所定元素に対して遮蔽性を有し、更に、酸素、水素及び水分に対して透過性を有するように、用いる絶縁材料及び膜厚が調整される。一例として、酸化アルミニウムが用いられた、膜厚が数原子層~20nm程度の1層目の絶縁膜221が形成される。1層目の絶縁膜221は、PVD法、CVD法、ALD法等を用いて形成される。一例として、PVD法の1つであるスパッタ法を用いて、1層目の絶縁膜221が形成される。
これにより、図9に示すような構造が得られる。
図10~図12は第2の実施の形態に係る半導体装置の第6の形成工程について説明する図である。図10には、半導体装置の形成工程の一例の要部断面図を模式的に示している。図10には、X部の拡大図を併せて示している。図11(A)及び図11(B)にはそれぞれ、図10のX部に対応する比較例を示している。図12には、保護膜の1層目の絶縁膜の膜厚と強誘電体キャパシタの残留分極との関係を、強誘電体キャパシタのアレイ配置が異なるモニタについて評価した結果の一例を示している。
図10に示す工程では、上記のような1層目の絶縁膜221の形成後、酸化性雰囲気での熱処理(回復アニール)が行われる。一例として、熱処理炉を用い、酸素が含有される雰囲気で、500℃~700℃、30分~90分の条件の熱処理が行われる。
ここで行われる酸化性雰囲気での熱処理の際には、強誘電体キャパシタ210の強誘電体膜213に含有される所定元素、例えば、PZTの鉛、ジルコニウム、チタン等(図10及び後述の図11には鉛を図示)の蒸発が発生し得る。このような場合でも、その所定元素に対して遮蔽性を有する1層目の絶縁膜221で強誘電体キャパシタ210を覆っておくことで、1層目の絶縁膜221の外側の熱処理雰囲気中への所定元素の蒸散が抑えられる。これにより、強誘電体膜213の所定元素の空位の形成、それに起因した強誘電体キャパシタ210の特性の低下が抑えられる。
尚、図10(及び後述の図11(A))では、強誘電体キャパシタ210及び1層目の絶縁膜221の一部拡大図において、1層目の絶縁膜221によって強誘電体膜213の所定元素(鉛)の熱処理雰囲気中への蒸散が抑えられることを、点線矢印で模式的に示している。
酸化性雰囲気での熱処理では、強誘電体キャパシタ210を覆う1層目の絶縁膜221の外側の熱処理雰囲気中に存在する酸素が、それに対して透過性を有する1層目の絶縁膜221を通じて内側の強誘電体膜213に供給される。強誘電体膜213に、1層目の絶縁膜221を通じて外側から酸素が供給されることで、強誘電体膜213が酸化され、その酸素欠陥が補填され、酸素欠陥に起因した強誘電体キャパシタ210の特性の低下が抑えられる。
尚、図10(及び後述の図11(B))では、1層目の絶縁膜221の外側から内側へ酸素が透過することを、点線矢印で模式的に示している。
ここで、強誘電体キャパシタ210を覆う保護膜220Aの1層目の絶縁膜221の、強誘電体膜213の所定元素に対する遮蔽性、及び熱処理雰囲気中の酸素の透過性について、図10並びに図11(A)及び図11(B)を参照して更に説明する。
1層目の絶縁膜221は、図10の一部拡大図に示すように、酸化性雰囲気での熱処理において、強誘電体膜213の所定元素、例えば鉛(Pb)の熱処理雰囲気中への蒸散が抑えられ、熱処理雰囲気中の酸素(O)が強誘電体膜213に供給されるように、材料及び膜厚が調整される。
この1層目の絶縁膜221の膜厚が厚過ぎると、次のような状況が起こり得る。即ち、図11(A)に示すように、強誘電体膜213の鉛は1層目の絶縁膜221を透過せず、熱処理雰囲気中へ鉛が蒸散することは抑えられるものの、熱処理雰囲気中の酸素も1層目の絶縁膜221を透過せず、強誘電体膜213に酸素が供給されないことが起こり得る。一方、1層目の絶縁膜221の膜厚が薄過ぎると、次のような状況が起こり得る。即ち、図11(B)に示すように、熱処理雰囲気中の酸素は1層目の絶縁膜221を透過し、強誘電体膜213に酸素が供給されるものの、強誘電体膜213の鉛も1層目の絶縁膜221を透過し、熱処理雰囲気中へ鉛が蒸散することが起こり得る。このような観点から、1層目の絶縁膜221は、強誘電体膜213の鉛の熱処理雰囲気中への蒸散が抑えられ、熱処理雰囲気中の酸素が強誘電体膜213に供給されるように、用いられる絶縁材料に応じてその膜厚が調整される。
続いて、強誘電体キャパシタ210を覆う保護膜220Aの1層目の絶縁膜221の、熱処理雰囲気中の水素及び水分の透過性について、図10及び図12を参照して更に説明する。
酸化性雰囲気での熱処理では、図10に示すように、強誘電体キャパシタ210内及びそれよりも下層の構造体内に存在する水素(H)や水分(HO)が、それらに対して透過性を有する1層目の絶縁膜221を通じて外側(熱処理雰囲気中)に排出される。
例えば、強誘電体キャパシタ210下の酸化シリコン等の緩衝膜190内に存在する水素や水分が、1層目の絶縁膜221を通じて雰囲気中に排出される。或いは、緩衝膜190から強誘電体キャパシタ210へ拡散した水素や水分、1層目の絶縁膜221の形成時の雰囲気中(原料中やキャリア中)から強誘電体キャパシタ210に吸着した水素や水分が、1層目の絶縁膜221を通じて雰囲気中に排出される。緩衝膜190及び強誘電体キャパシタ210が、水素及び水分に対して透過性を有する1層目の絶縁膜221で覆われることで、緩衝膜190内及び強誘電体キャパシタ210内に存在する水素や水分が、1層目の絶縁膜221を通じて熱処理雰囲気中に排出される。これにより、強誘電体膜213の水素や水分による還元、それに起因した強誘電体キャパシタ210の特性の低下が抑えられる。また、強誘電体膜213は、たとえ水素や水分によって還元されても、1層目の絶縁膜221を通じて供給される酸素によって酸化されるため、これによっても強誘電体キャパシタ210の特性の低下が抑えられる。
尚、図10では、1層目の絶縁膜221の内側から外側へ水素や水分が透過することを、点線矢印で模式的に示している。
ここで、1層目の絶縁膜221の膜厚が厚過ぎると、緩衝膜190内及び強誘電体キャパシタ210内に存在する水素や水分が、1層目の絶縁膜221を通じて熱処理雰囲気中に排出されず、強誘電体膜213が、いわゆる蒸し焼きのような状態になり、その劣化が進行する。このような強誘電体膜213の劣化の進行は、強誘電体キャパシタ210の周囲に存在する層間絶縁膜の体積、即ち、強誘電体キャパシタ210下の緩衝膜190や強誘電体キャパシタ210上の層間絶縁膜230の体積が大きくなるほど、顕著になる傾向がある。例えば、複数の強誘電体キャパシタ210が平面視で縦横に並ぶセルアレイの場合には、周囲に存在する層間絶縁膜の体積が相対的に大きくなるセルアレイ端部の強誘電体キャパシタ210ほど、特性の低下が起こり易くなる。
図12は、セルアレイ端部付近の状態を再現した特殊なモニタパターンを用いて強誘電体キャパシタの残留分極を測定した結果である。
図12の例では、3つのモニタa、モニタb及びモニタcを用いている。モニタaは、強誘電体キャパシタ210xが、平面視で横方向に84個並べられ縦方向に257個並べられた構造のモニタである。モニタbは、強誘電体キャパシタ210xが、平面視で横方向に84個並べられ縦方向に32個並べられた構造のモニタである。モニタcは、強誘電体キャパシタ210xが、平面視で横方向に6個並べられ縦方向に8個並べられた構造のモニタである。モニタa、モニタb及びモニタcは、酸化シリコンの層間絶縁膜上に所定数の強誘電体キャパシタ210xを形成し、それらを酸化アルミニウムの1層目の絶縁膜で覆い、酸化性雰囲気で熱処理を行い、更に酸化アルミニウムの2層目の絶縁膜で覆うことで、準備している。セルアレイ端部付近の強誘電体キャパシタ210xの周囲に存在する層間絶縁膜の体積は、モニタaが最も小さく、モニタcが最も大きく、モニタbがそれらの中間になる。セルアレイ端部付近の強誘電体キャパシタ210xの周囲に存在する層間絶縁膜の体積が最も大きいモニタcが、層間絶縁膜内の水素や水分の影響を最も受け易い構造となっている。
図12より、セルアレイ端部付近の強誘電体キャパシタ210xの周囲に存在する層間絶縁膜の体積が最も小さいモニタaでは、強誘電体キャパシタ210xを覆う保護膜の1層目の絶縁膜の膜厚の増大に伴う残留分極の変化は殆ど認められない。セルアレイ端部付近の強誘電体キャパシタ210xの周囲に存在する層間絶縁膜の体積が、モニタb、モニタcと順に大きくなっていくにつれ、強誘電体キャパシタ210xを覆う保護膜の1層目の絶縁膜の膜厚の増大に伴う残留分極の低下が顕著になってくる。モニタbやモニタcでは、強誘電体キャパシタ210xを覆う保護膜の1層目の絶縁膜の膜厚が薄いほど、残留分極の低下が小さくなる傾向がある。これは、強誘電体キャパシタ210xを覆う保護膜の1層目の絶縁膜の膜厚が一定以上の場合、強誘電体キャパシタ210xの周囲に存在する層間絶縁膜内の水素や水分が効率的に雰囲気中に排出されず、強誘電体キャパシタ210xが蒸し焼きの状態となって、劣化が大きくなることを示している。
このことから、半導体装置100Aにおいて、強誘電体キャパシタ210を覆う保護膜220Aの1層目の絶縁膜221の膜厚が重要であることが分かる。図12より、1層目の絶縁膜221の膜厚を10nm以下とすると、強誘電体キャパシタ210の周囲に存在する層間絶縁膜の体積によらず、強誘電体キャパシタ210の特性の低下が抑えられる。
図13及び図14は第2の実施の形態に係る半導体装置の第7の形成工程について説明する図である。図13には、半導体装置の形成工程の一例の要部断面図を模式的に示している。図14(A)及び図14(B)にはそれぞれ、図10のX部に対応する比較例を示している。
図13に示す工程では、上記のような酸化性雰囲気での熱処理後、所定絶縁材料が所定膜厚で堆積され、保護膜220Aの一部となる2層目の絶縁膜222が形成される。この2層目の絶縁膜222は、先に形成された1層目の絶縁膜221よりも、水素及び水分に対して低い透過性を有するように、用いる絶縁材料及び膜厚が調整される。一例として、窒化アルミニウム又は酸化窒化アルミニウムが用いられた、膜厚が数原子層~10nm程度の2層目の絶縁膜222が形成される。2層目の絶縁膜222は、非還元性雰囲気での処理(成膜処理)によって形成される。例えば、2層目の絶縁膜222は、非還元性雰囲気で行われる、PVD法、CVD法を用いて形成される。
このほか、2層目の絶縁膜222は、1層目の絶縁膜221の表層部を、非還元性雰囲気での処理(変性処理)により変性することによって、形成されてもよい。例えば、2層目の絶縁膜222は、窒素を含有する雰囲気での熱処理により、1層目の絶縁膜221の表層部を窒化することによって、形成される。例えば、窒素を含有する雰囲気での熱処理により、酸化アルミニウムの1層目の絶縁膜221の表層部が窒化され、窒化アルミニウムや酸化窒化アルミニウムの2層目の絶縁膜222が形成される。このほか、例えば、窒素を含有する雰囲気での熱処理により、酸化シリコンの1層目の絶縁膜221の表層部が窒化され、窒化シリコンや酸化窒化シリコンの2層目の絶縁膜222が形成される。このような窒化等による変性によって、1層目の絶縁膜221(変性後の残部)上に、それよりも水素及び水分に対して低い透過性を有する2層目の絶縁膜222が形成されてもよい。
ここで、2層目の絶縁膜222を形成する際の非還元性雰囲気について、図14を参照して説明する。
上記のように、先に形成された1層目の絶縁膜221は、強誘電体キャパシタ210内及びその下に設けられる緩衝膜190内の水素や水分を熱処理によって排出するために、水素及び水分に対して比較的高い透過性を有している。そのため、2層目の絶縁膜222の形成時に、その雰囲気中(原料中やキャリア中)に還元性物質である水素や水分が含有されていると、それが1層目の絶縁膜221を透過して強誘電体キャパシタ210内や緩衝膜190内に侵入、拡散し、強誘電体膜213を還元してしまう恐れがある。
また、1層目の絶縁膜221にアルミニウム等の金属が含有されている場合、2層目の絶縁膜222を、例えば、水素を含む還元性雰囲気で形成すると、図14(A)に示すように、水素(H)によって1層目の絶縁膜221が還元され、導電性を有する膜(導電膜)221bが形成され得る。1層目の絶縁膜221の還元により、このような導電膜221bが形成されると、強誘電体キャパシタ210において、下部電極211と上部電極212との間がその導電膜221bを介して短絡することが起こり得る。
また、強誘電体キャパシタ210の強誘電体膜213には、その結晶成長過程で形成される、図14(B)に示すような結晶粒界214が存在する。上記図8(D)に示したように強誘電体膜213がパターニングされると、その側面には、結晶粒界214が露出することがある。このように側面に結晶粒界214が露出している強誘電体膜213を含む強誘電体キャパシタ210上に、保護膜220Aの1層目の絶縁膜221が形成されると、結晶粒界214上の部分215の1層目の絶縁膜221の膜厚が薄くなる。膜厚が薄くなった部分215は、他の部分に比べて、還元性物質である水素や水分に対する透過性が高くなる。膜厚が薄くなった部分215を有する1層目の絶縁膜221上に、2層目の絶縁膜222を、例えば、水素を含む還元性雰囲気で形成すると、図14(B)に示すように、水素(H)がその薄くなった部分215を透過し易くなる。透過した水素によって強誘電体膜213が還元されると、強誘電体キャパシタ210の特性が低下してしまうことが起こり得る。
これに対し、2層目の絶縁膜222を、水素や水分が含有されない非還元性雰囲気で形成すると、1層目の絶縁膜221の水素や水分による還元、それによる短絡が抑えられる。更に、2層目の絶縁膜222を、水素や水分が含有されない非還元性雰囲気で形成すると、1層目の絶縁膜221を通じた強誘電体キャパシタ210内等への水素や水分の侵入、及びそれによる強誘電体膜213の還元が抑えられる。2層目の絶縁膜222は、水素及び水分に対して比較的低い透過性を有しているため、2層目の絶縁膜222の形成後には、その外側から内側(絶縁膜221側或いは強誘電体キャパシタ210側若しくは緩衝膜190側)への水素や水分の侵入が抑えられる。
図15は第2の実施の形態に係る半導体装置の第8の形成工程について説明する図である。図15には、半導体装置の形成工程の一例の要部断面図を模式的に示している。
図15に示す工程では、2層目の絶縁膜222の形成後、所定絶縁材料が所定膜厚で堆積され、保護膜220Aの一部となる3層目の絶縁膜223が形成される。一例として、酸化アルミニウムが用いられた、膜厚が10nm~50nm程度の3層目の絶縁膜223が形成される。3層目の絶縁膜223は、例えば、トリメチルアルミニウム(TMA)を原料とするALD法を用いて形成される。その際は、酸化性ガスとして酸素及びオゾンの混合ガスが用いられる。ALD法では、PVD法に比べて、カバレッジの高い絶縁膜が形成され易い。そのため、2層目の絶縁膜222の表面が、3層目の絶縁膜223により、良好なカバレッジで覆われる。ALD法を用いた3層目の絶縁膜223の形成では、その原料のTMA中に還元性物質である水素が含有され、この水素が、強誘電体キャパシタ210の強誘電体膜213を還元する還元性物質となり得る。但し、強誘電体キャパシタ210は、水素及び水分に対する透過性が比較的低い2層目の絶縁膜222によって既に覆われているため、3層目の絶縁膜223の形成時の雰囲気中に含有される水素及び水分による強誘電体膜213の還元は抑えられる。
3層目の絶縁膜223上には、後述のように層間絶縁膜230が形成される。2層目の絶縁膜222上には、このような、層間絶縁膜230よりも水素及び水分に対する透過性が低い3層目の絶縁膜223が形成される。これにより、層間絶縁膜230内に存在する水素や水分の、3層目の絶縁膜223の内側(絶縁膜221,222側或いは強誘電体キャパシタ210側若しくは緩衝膜190側)への侵入が抑えられる。3層目の絶縁膜223は、その上に形成される層間絶縁膜230よりも、水素及び水分に対して低い透過性を有するように、用いる絶縁材料及び膜厚が調整される。
これにより、強誘電体キャパシタ210が、3層の絶縁膜221、絶縁膜222及び絶縁膜223を含む保護膜220Aで覆われた、図15に示すような構造が形成される。
図16は第2の実施の形態に係る半導体装置の第9の形成工程について説明する図である。図16には、半導体装置の形成工程の一例の要部断面図を模式的に示している。
図16に示す工程では、上記のような保護膜220Aの形成後、TEOS、酸素及びヘリウム(He)を含む混合ガスを用いたプラズマCVD法を用いて、保護膜220A上に、酸化シリコンを主体とする第1層間絶縁膜(層間絶縁膜230の一部)が形成される。例えば、膜厚が1400nm程度の第1層間絶縁膜が形成される。第1層間絶縁膜の形成は、強誘電体キャパシタ210の特性劣化を抑えるため、第1層間絶縁膜内の水素及び水分を排除し得る条件で行われることが好ましい。具体的には、形成温度を高くする、ガス圧を高くする、酸素流量を増やす等の施策によって実現可能である。第1層間絶縁膜の形成後は、CMP法を用いて、第1層間絶縁膜の表面の平坦化が行われる。その後、亜酸化窒素(NO)及び窒素等を用いて発生させたプラズマ雰囲気中で、第1層間絶縁膜に対し、熱処理が行われる。この熱処理により、第1層間絶縁膜内の水分が除去されると共に、第1層間絶縁膜の膜質が変化し、第1層間絶縁膜内への水素の侵入が抑制される。続いて、シラン(SiH)、亜酸化窒素及び窒素を含む混合ガスを用いたプラズマCVD法を用いて、第1層間絶縁膜上に、酸化シリコンを主体とする第2層間絶縁膜(層間絶縁膜230の一部)が形成される。例えば、膜厚が250nm程度の第2層間絶縁膜が形成される。これにより、強誘電体キャパシタ210を覆う保護膜220A上に、層間絶縁膜230が形成される。
次いで、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、層間絶縁膜230及び保護膜220Aを貫通し、強誘電体キャパシタ210の上部電極212に達するコンタクトホールが形成される。次いで、形成されたコンタクトホールの側面及び底面に、密着層として機能するチタン膜及び窒化チタン膜が順次形成され、これらが形成されたコンタクトホールの内部に、タングステンが充填される。そして、CMP法を用いて、層間絶縁膜230上に堆積された余剰のチタン膜、窒化チタン膜及びタングステンが除去されることで、プラグ240が形成される。ここでは図示を省略するが、プラグ240と共に、他のプラグ(ゲート電極122に繋がるプラグ及び配線と接続されるプラグ等)が形成される。
次いで、層間絶縁膜230上に、プラグ240等と接続される配線250等が形成される。例えば、層間絶縁膜230上に、チタン膜及び窒化チタン膜を含むバリア膜250a、アルミニウム銅合金膜250b、及びチタン膜及び窒化チタン膜を含むバリア膜250cが順次形成される。そして、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、これらのパターニングが行われる。これにより、配線250が形成される。ここでは図示を省略するが、配線250と共に、他の配線(ゲート電極122に繋がるプラグ、配線及びプラグと接続される配線等)が形成される。
これにより、図16に示すような構造が形成される。
例えば、以上のような工程により、半導体装置100Aが形成される。半導体装置100Aでは、上記のように、強誘電体キャパシタ210上に、その強誘電体膜213に含有される鉛等の所定元素に対して遮蔽性を有し、酸素、水素及び水分に対して透過性を有する1層目の絶縁膜221が形成される。この1層目の絶縁膜221上に、非還元性雰囲気で、水素及び水分に対して1層目の絶縁膜221よりも低い透過性を有する2層目の絶縁膜222が形成される。この2層目の絶縁膜222上に、水素及び水分に対して層間絶縁膜230よりも低い透過性を有する3層目の絶縁膜223が形成される。このような3層の絶縁膜221、絶縁膜222及び絶縁膜223を含む保護膜220Aが形成されることで、半導体装置100Aの形成過程及び形成後の強誘電体膜213の劣化が抑えられ、強誘電体キャパシタ210の特性の低下が抑えられる。優れた特性を有する強誘電体キャパシタ210を備えた、高性能及び高品質の半導体装置100Aが実現される。
[第3の実施の形態]
ここでは、上記第1の実施の形態で述べたような構成を採用した半導体装置の第2の例を、第3の実施の形態として説明する。
図17は第3の実施の形態に係る半導体装置の一例について説明する図である。図17には、半導体装置の一例の要部断面図を模式的に示している。
図17に示す半導体装置100Bは、強誘電体キャパシタ210が、2層の絶縁膜221a及び絶縁膜223を含む保護膜220Bで覆われた構造を有する点で、上記第2の実施の形態で述べた半導体装置100Aと相違する。保護膜220Bの1層目の絶縁膜221aは、上記第2の実施の形態で述べた1層目の絶縁膜221を、非還元性雰囲気での処理で変性することによって、形成される。
ここで、半導体装置100Bの形成方法について説明する。
図18は第3の実施の形態に係る半導体装置の第1の形成工程について説明する図である。図18には、半導体装置の形成工程の一例の要部断面図を模式的に示している。
半導体装置100Bの形成では、上記第2の実施の形態で述べた図4~図10の工程までは同じである。半導体装置100Bの形成では、上記図9に示したように1層目の絶縁膜221が形成され、上記図10に示したように酸化性雰囲気での熱処理(回復アニール)が行われた後、図18に示すように、1層目の絶縁膜221が、非還元性雰囲気での処理によって変性される。例えば、強誘電体キャパシタ210(及び緩衝膜190)上に形成された1層目の絶縁膜221の全体が、窒素を含有する雰囲気での熱処理によって窒化される。例えば、窒素を含有する雰囲気での熱処理により、酸化アルミニウムの1層目の絶縁膜221の全体が窒化され、窒化アルミニウムや酸化窒化アルミニウムの2層目の絶縁膜222が形成される。このほか、例えば、窒素を含有する雰囲気での熱処理により、酸化シリコンの1層目の絶縁膜221の全体が窒化され、窒化シリコンや酸化窒化シリコンの2層目の絶縁膜222が形成される。このような処理により、図18に示すような、強誘電体キャパシタ210を覆う絶縁膜221aが形成される。これにより、1層目の絶縁膜221が、それよりも水素及び水分に対して低い透過性を有する絶縁膜221aへと変性される。
この1層目の絶縁膜221を変性する処理を還元性雰囲気で行うと、上記第2の実施の形態において2層目の絶縁膜222を還元性雰囲気で形成する場合(図14(A)及び図14(B))について述べたのと同様のことが起こり得る。即ち、強誘電体キャパシタ210の短絡、強誘電体膜213の還元が起こり得る。そのため、1層目の絶縁膜221をそれよりも水素及び水分に対して低い透過性を有する絶縁膜221aへと変性する処理は、非還元性雰囲気で行われる。
このように、強誘電体キャパシタ210上に形成された1層目の絶縁膜221が、酸化性雰囲気での熱処理後、非還元性雰囲気での処理によって変性されることで、保護膜220Bの一部となる1層目の絶縁膜221aが形成される。
図19は第3の実施の形態に係る半導体装置の第2の形成工程について説明する図である。図19には、半導体装置の形成工程の一例の要部断面図を模式的に示している。
図19に示す工程では、上記のような変性された絶縁膜221aの形成後、上記図15に示した工程について述べたのと同様に、所定絶縁材料が所定膜厚で堆積され、保護膜220Bの一部となる2層目の絶縁膜223が形成される。この2層目の絶縁膜223は、その上に形成される層間絶縁膜230よりも、水素及び水分に対して低い透過性を有するように、用いる絶縁材料及び膜厚が調整される。これにより、強誘電体キャパシタ210が、2層の絶縁膜221a及び絶縁膜223を含む保護膜220Bで覆われた、図19に示すような構造が形成される。
保護膜220Bの形成後は、上記第2の実施の形態で述べた図16の工程と同様に、層間絶縁膜230、プラグ240等及び配線250等が形成される。
例えば、以上のような工程により、図17に示すような半導体装置100Bが形成される。上記のような2層の絶縁膜221a及び絶縁膜223を含む保護膜220Bが形成されることで、半導体装置100Bの形成過程及び形成後の強誘電体膜213の劣化が抑えられ、強誘電体キャパシタ210の特性の低下が抑えられる。優れた特性を有する強誘電体キャパシタ210を備えた、高性能及び高品質の半導体装置100Bが実現される。
[第4の実施の形態]
図20は第4の実施の形態に係る半導体装置の一例について説明する図である。図20には、半導体装置の一例の要部断面図を模式的に示している。
図20に示す半導体装置100Cは、強誘電体キャパシタ210の上方にビット線(並びにワード線及びプレート線)が配置される、プレーナ型の構造が採用されている点で、上記第2の実施の形態で述べた半導体装置100Aと相違する。
半導体装置100Cでは、例えば、上記エッチストップ膜150上に緩衝膜190が形成され、その緩衝膜190上に、強誘電体キャパシタ210が形成される。例えば、上記図8(A)~図8(C)に示したように緩衝膜190上に形成された強誘電体キャパシタ210が、少なくとも下部電極211の上面が強誘電体膜213の外側へ延在された形状となるように、パターニングされる。これにより、図20に示すような雛壇状の強誘電体キャパシタ210が形成される。
このように形成された強誘電体キャパシタ210(及び緩衝膜190)上に、例えば、上記第2の実施の形態で述べた例に従い、3層の絶縁膜221、絶縁膜222及び絶縁膜223を含む保護膜220Aが形成される。そして、形成された保護膜220A上に層間絶縁膜230が形成され、層間絶縁膜230及び保護膜220Aを貫通して強誘電体キャパシタ210の上部電極212及び下部電極211と接続されるプラグ240が形成される。また、層間絶縁膜230、保護膜220A、緩衝膜190及びエッチストップ膜150を貫通し、トランジスタ120に繋がるプラグ140等と接続されるプラグ240が形成される。これらのプラグ240に接続される配線250が、層間絶縁膜230上に形成される。
これにより、図20に示すようなプレーナ型の構造を有する半導体装置100Cが得られる。
このようなプレーナ型の構造を有する半導体装置100Cの強誘電体キャパシタ210上にも、上記第2の実施の形態で述べたような3層の絶縁膜221、絶縁膜222及び絶縁膜223を含む保護膜220Aが形成されてもよい。これにより、半導体装置100Cの形成過程及び形成後の強誘電体膜213の劣化が抑えられ、強誘電体キャパシタ210の特性の低下が抑えられる。優れた特性を有する強誘電体キャパシタ210を備えた、高性能及び高品質の半導体装置100Cが実現される。
ここでは、上記第2の実施の形態で述べたような3層の絶縁膜221、絶縁膜222及び絶縁膜223を含む保護膜220Aを例にしたが、上記第3の実施の形態で述べたような2層の絶縁膜221a及び絶縁膜223を含む保護膜220Bを適用することもできる。
[第5の実施の形態]
上記第1~第4の実施の形態で述べた半導体装置1A,1B,100A,100B,100C等は、回路基板や他の半導体装置等、各種電子部品に搭載することができる。
図21は第5の実施の形態に係る電子装置の一例について説明する図である。図21には、電子装置の一例の要部断面図を模式的に示している。
図21に示す電子装置300は、例えば、上記第2の実施の形態で述べたような構成を有する半導体装置100A(図3又は図16)が、回路基板400上に搭載された構成を有する。
半導体装置100Aは、例えば、上記図3又は図16に示したような構成を備える半導体チップ又は半導体パッケージの形態とされ、回路基板400と対向する面に、内部回路(センスアンプ、ロウデコーダ、制御回路及び周辺回路)と接続された端子260が設けられる。回路基板400には、半導体装置100Aの端子260と対応する位置に、端子410が設けられる。回路基板400には、その表層部や内部に、端子410と接続される導体部(配線、スルーホール等)が設けられる。このような構成を有する半導体装置100Aと回路基板400とが対向され、互いの端子260と端子410とが半田等の接合材310を用いて接合され、電子装置300が形成される。
半導体装置100A(図3又は図16)では、前述のような保護膜220Aにより、半導体装置100Aの形成過程及び形成後の強誘電体膜213の劣化が抑えられ、強誘電体キャパシタ210の特性の低下が抑えられる。優れた特性を有する強誘電体キャパシタ210を備えた、高性能及び高品質の半導体装置100Aが実現される。このような半導体装置100Aが回路基板400に搭載され、性能及び信頼性に優れた電子装置300が実現される。
ここでは、半導体装置100Aを回路基板400上に搭載した例を示したが、他の半導体装置1A,1B,100B,100C等も同様に、回路基板400上に搭載することができる。また、ここでは、回路基板400を例にしたが、半導体装置1A,1B,100A,100B,100C等は、回路基板400のほか、他の半導体装置(半導体チップや半導体パッケージ)等、各種電子部品上に搭載することもできる。
[第6の実施の形態]
上記第1~第4の実施の形態で述べた半導体装置1A,1B,100A,100B,100C等、及び上記第5の実施の形態で述べた電子装置300等は、各種電子機器(電子装置とも言う)に搭載することができる。例えば、コンピュータ(パーソナルコンピュータ、スーパーコンピュータ、サーバ等)、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、センサ、カメラ、オーディオ機器、測定装置、検査装置、製造装置といった、各種電子機器に搭載することができる。
図22は第6の実施の形態に係る電子機器の一例について説明する図である。図22には、電子機器を模式的に示している。
図22に示すように、例えば、上記第5の実施の形態で述べたような電子装置300(図21)が、各種電子機器500の筐体500aの内部に搭載(内蔵)される。尚、電子装置300は、電子機器500が備えるラックやスロットに収容されてもよい。
半導体装置100A(図3又は図16)では、前述のような保護膜220Aにより、半導体装置100Aの形成過程及び形成後の強誘電体膜213の劣化が抑えられ、強誘電体キャパシタ210の特性の低下が抑えられる。優れた特性を有する強誘電体キャパシタ210を備えた、高性能及び高品質の半導体装置100Aが実現される。このような半導体装置100Aが回路基板400に搭載され、性能及び信頼性に優れた電子装置300が実現される。そして、このような電子装置300が搭載され、性能及び信頼性に優れた電子機器500が実現される。
ここでは、電子装置300を搭載した電子機器500を例示したが、半導体装置1A,1B,100A,100B,100C等、及びこれらを回路基板400のほか各種電子部品上に搭載した電子装置等も同様に、各種電子機器に搭載することができる。
以上説明した実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 基板上に強誘電体キャパシタを形成する工程と、
前記強誘電体キャパシタの表面に、前記強誘電体キャパシタに含有される第1元素に対して遮蔽性を有し、酸素、水素及び水分に対して透過性を有する第1絶縁膜を形成する工程と、
前記第1絶縁膜の形成後、酸化性雰囲気で熱処理を行う工程と、
前記熱処理後、前記第1絶縁膜の表面に、非還元性雰囲気で、水素及び水分に対して前記第1絶縁膜よりも低い透過性を有する第2絶縁膜を形成する工程と、
前記第2絶縁膜の表面に、第3絶縁膜を形成する工程と
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記2) 前記第2絶縁膜は、窒素又は炭素を含有することを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
(付記3) 前記第2絶縁膜を形成する工程では、窒素を含有する雰囲気での熱処理により、前記第1絶縁膜の表層部を窒化することによって、前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
(付記4) 前記第3絶縁膜の表面に、水素及び水分に対して前記第3絶縁膜よりも高い透過性を有する層間絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記5) 基板上に強誘電体キャパシタを形成する工程と、
前記強誘電体キャパシタの表面に、前記強誘電体キャパシタに含有される第1元素に対して遮蔽性を有し、酸素、水素及び水分に対して透過性を有する第1絶縁膜を形成する工程と、
前記第1絶縁膜の形成後、酸化性雰囲気で熱処理を行う工程と、
前記熱処理後、非還元性雰囲気で前記第1絶縁膜を変性することによって、水素及び水分に対して前記第1絶縁膜よりも低い透過性を有する第2絶縁膜を形成する工程と、
前記第2絶縁膜の表面に、第3絶縁膜を形成する工程と
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記6) 前記第2絶縁膜は、窒素又は炭素を含有することを特徴とする付記5に記載の半導体装置の製造方法。
(付記7) 前記第2絶縁膜を形成する工程では、窒素を含有する雰囲気での熱処理により、前記第1絶縁膜を窒化することによって変性し、前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする付記5又は6に記載の半導体装置の製造方法。
(付記8) 前記第3絶縁膜の表面に、水素及び水分に対して前記第3絶縁膜よりも高い透過性を有する層間絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする付記5乃至7のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記9) 基板と、
前記基板上に設けられた強誘電体キャパシタと、
前記強誘電体キャパシタの表面に設けられ、前記強誘電体キャパシタに含有される第1元素に対して遮蔽性を有し、酸素、水素及び水分に対して透過性を有する第1絶縁膜と、
前記第1絶縁膜の表面に設けられ、水素及び水分に対して前記第1絶縁膜よりも低い透過性を有する第2絶縁膜と、
前記第2絶縁膜の表面に設けられた第3絶縁膜と、
前記第3絶縁膜の表面に設けられ、水素及び水分に対して前記第3絶縁膜よりも高い透過性を有する層間絶縁膜と
を含むことを特徴とする半導体装置。
(付記10) 前記第2絶縁膜は、窒素又は炭素を含有することを特徴とする付記9に記載の半導体装置。
(付記11) 基板と、
前記基板上に設けられた強誘電体キャパシタと、
前記強誘電体キャパシタの表面に設けられ、窒素又は炭素を含有する第1絶縁膜と、
前記第1絶縁膜の表面に設けられた第2絶縁膜と、
前記第2絶縁膜の表面に設けられ、水素及び水分に対して前記第2絶縁膜よりも高い透過性を有する層間絶縁膜と
を含むことを特徴とする半導体装置。
1A,1B,100A,100B,100C 半導体装置
10 基板
20,210,210x 強誘電体キャパシタ
20a,210a 表面
21,211 下部電極
22,212 上部電極
23,213 強誘電体膜
23a 所定元素
31,31a,32,33,221,221a,222,223 絶縁膜
110 半導体基板
111 素子分離領域
120 トランジスタ
121 ゲート絶縁膜
122 ゲート電極
123 不純物領域
124 サイドウォール
125 シリサイド層
130,160,230 層間絶縁膜
131 カバー膜
140,200,240 プラグ
150 エッチストップ膜
170,250 配線
180 酸化防止膜
190 緩衝膜
211a 窒化チタン膜
211b 窒化チタンアルミニウム膜
211c,212b イリジウム膜
212a 酸化イリジウム膜
214 結晶粒界
215 部分
220A,220B 保護膜
221b 導電膜
250a,250c バリア膜
250b アルミニウム銅合金膜
260,410 端子
300 電子装置
310 接合材
400 回路基板
500 電子機器
500a 筐体

Claims (8)

  1. 基板上に強誘電体キャパシタを形成する工程と、
    前記強誘電体キャパシタの表面に、前記強誘電体キャパシタの強誘電体膜に含有される第1元素に対して遮蔽性を有し、酸素、水素及び水分に対して透過性を有する第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜の形成後、酸化性雰囲気で熱処理を行う工程と、
    前記熱処理後、前記第1絶縁膜の表面に、非還元性雰囲気で、水素及び水分に対して前記第1絶縁膜よりも低い透過性を有する第2絶縁膜を形成する工程と、
    前記第2絶縁膜の表面に、第3絶縁膜を形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第2絶縁膜を形成する工程では、窒素を含有する雰囲気での熱処理により、前記第1絶縁膜の表層部を窒化することによって、前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第3絶縁膜の表面に、水素及び水分に対して前記第3絶縁膜よりも高い透過性を有する層間絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 基板上に強誘電体キャパシタを形成する工程と、
    前記強誘電体キャパシタの表面に、前記強誘電体キャパシタの強誘電体膜に含有される第1元素に対して遮蔽性を有し、酸素、水素及び水分に対して透過性を有する第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜の形成後、酸化性雰囲気で熱処理を行う工程と、
    前記熱処理後、非還元性雰囲気で前記第1絶縁膜を変性することによって、水素及び水分に対して前記第1絶縁膜よりも低い透過性を有する第2絶縁膜を形成する工程と、
    前記第2絶縁膜の表面に、第3絶縁膜を形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 前記第2絶縁膜を形成する工程では、窒素を含有する雰囲気での熱処理により、前記第1絶縁膜を窒化することによって変性し、前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記第3絶縁膜の表面に、水素及び水分に対して前記第3絶縁膜よりも高い透過性を有する層間絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 基板と、
    前記基板上に設けられた強誘電体キャパシタと、
    前記強誘電体キャパシタの表面に設けられ、前記強誘電体キャパシタの強誘電体膜に含有される第1元素に対して遮蔽性を有し、酸素、水素及び水分に対して透過性を有する第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜の表面に設けられ、水素及び水分に対して前記第1絶縁膜よりも低い透過性を有する第2絶縁膜と、
    前記第2絶縁膜の表面に設けられた第3絶縁膜と、
    前記第3絶縁膜の表面に設けられ、水素及び水分に対して前記第3絶縁膜よりも高い透過性を有する層間絶縁膜と
    を含むことを特徴とする半導体装置。
  8. 前記第2絶縁膜は、窒素又は炭素を含有することを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
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