JPH1012844A - 半導体メモリー装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体メモリー装置及びその製造方法

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JPH1012844A
JPH1012844A JP8166527A JP16652796A JPH1012844A JP H1012844 A JPH1012844 A JP H1012844A JP 8166527 A JP8166527 A JP 8166527A JP 16652796 A JP16652796 A JP 16652796A JP H1012844 A JPH1012844 A JP H1012844A
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film
insulating film
forming
memory device
semiconductor memory
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JP8166527A
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English (en)
Inventor
Kosei Kumihashi
孝生 組橋
Yasushi Goto
康 後藤
Kazunari Torii
和功 鳥居
Natsuki Yokoyama
夏樹 横山
Tokuo Kure
得男 久▲禮▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】Pb(Zr,Ti)O3のような高・強誘電体
絶縁膜を用いて半導体メモリーを形成する際に、キャパ
シタの上部電極/絶縁膜界面の吸着水による電気特性の
劣化を抑える。 【解決手段】絶縁膜表面の吸着水を除去することによ
り、界面劣化を抑える。その一方法としては、絶縁物上
に第1の比較的薄い導電膜を形成し、次に熱処理により
導電膜/絶縁膜界面の吸着水を除去し、次に第2の導電
膜を形成し、第1及び第2の導電膜をキャパシタの上部
電極とする。 【効果】高・強誘電体絶縁膜の電気特性の劣化を抑えた
半導体メモリーの形成が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体メモリー装置
およびその製造方法に係り、特に大規模集積メモリーを
構成するダイナミックランダムアクセスメモリーまたは
分極反転型不揮発性メモリーに好適な半導体メモリー装
置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体メモリーのキャパシタ絶縁膜とし
て、(Ba,Sr)TiO3のような高誘電体絶縁膜や
Pb(Zr,Ti)O3のような強誘電体絶縁膜を用い
るものが、特開平5−299601号公報や1995年
IEDM プロシーディングp.115などで報告され
ている。
【0003】高誘電体(Ba,Sr)TiO3をキャパ
シタ絶縁膜に使うと、その高い誘電率によりキャパシタ
を微細にできるため、ダイナミックランダムアクセスメ
モリの高集積化が容易になる。また、強誘電体Pb(Z
r,Ti)O3をキャパシタ絶縁膜に使えば、その高い
誘電率によりダイナミックランダムアクセスメモリの高
集積化が容易である他に、自発分極を利用した不揮発性
メモリーも作成できる。
【0004】このような高・強誘電体絶縁膜をキャパシ
タ絶縁膜に用いる場合には、キャパシタ電極の材料選択
が重要になる。その理由は、キャパシタ電極が電極/絶
縁膜界面で酸化されると、低誘電率絶縁膜が界面に形成
されてしまうために、高・強誘電体絶縁膜の特性を利用
できなくなるからである。キャパシタ電極の材料とし
て、(1)酸化されにくい導電体を使う、(2)酸化物
も導電体の材料を使う、という2種類の方法が提案され
ている。
【0005】酸化されにくい導電体をキャパシタ電極に
利用する方法としては、例えばPtを用いる方法が特開
平5−299601公報などで報告されている。酸化物
も導電体の材料を利用する方法としては、例えばIrや
RuもしくはIrO2やRuO2を用いる方法が、199
5年 IEDM プロシーディングp.119や、Int
egrated Ferroelectrics 199
5年 p.179などで報告されている。この中では、
Ir/IrO2やPt/IrO2等の積層膜を電極に用い
ることにより、Pb(Zr,Ti)O3からのPbの拡
散が抑えられることが報告されている。
【0006】高・強誘電体絶縁膜を用いた従来のキャパ
シタ形成法は、(1)下部電極となる導電膜を堆積す
る、(2)高・強誘電体絶縁膜を堆積する、(3)上部
電極となる導電膜を堆積する、と3回の薄膜の堆積工程
を要する。
【0007】導電膜の堆積法は通常スパッタ法やCVD
法が用いられる。高・強誘電体絶縁膜の堆積法は、スパ
ッタ法・CVD法・sol−gel法・蒸着法などの方
法が用いられる。高・強誘電体絶縁膜の絶縁性や誘電率
・強誘電性は、絶縁膜の結晶性に依存する。そのために
これらの絶縁膜の形成法では、堆積時に高い温度で形成
したり、堆積後に結晶化熱処理を行なっている。
【0008】このように、導電膜と高・強誘電体絶縁膜
とは形成条件が異なるので、従来のプロセスでは、導電
膜と高・強誘電体絶縁膜とは異なる装置で堆積してい
る。また、結晶化熱処理を行なうときにも加熱条件やガ
ス圧力条件が堆積処理と異なるので、堆積処理と結晶化
熱処理とはそれぞれ異なる装置で行なっている。
【0009】処理装置が異なる場合、ウエハの装置間の
運搬は一般に大気中で行なわれる。装置の稼働状況によ
っては待ち時間が必要なこともあり、この場合は窒素ガ
ス中に保管したりする。この場合にも運搬は一般に大気
中で行なわれる。クリーンルーム内で製造する場合にも
大気中には水分が含まれ、運搬中にウエハ表面に水が吸
着する。
【0010】この吸着水を(Ba,Sr)TiO3表面
で観測した例が、例えば雑誌「ジャパニーズ・ジャーナ
ル・アプライド・フィジックス(Jpn. J. App
l.Phys.)35 (1996) p.729」で報
告されている。この吸着水が絶縁膜表面に残ったまま導
電膜を堆積させると、この膜の付着力が減少することが
知られている。
【0011】絶縁膜表面の水吸着は、水がその表面と化
学結合して強固に吸着することがあるため、真空中加熱
のみで吸着水を除去するには600℃までの加熱が必要
であり、このような高温の加熱は実用上は困難である。
【0012】吸着水除去の方法としては、薄膜堆積工程
の前に、例えば「真空蒸着 (出版アグネ社) p.8
2」に開示されているような、真空中加熱の他にや荷電
粒子の衝撃(電子による加熱やイオンによるスパッタリ
ング)による吸着水除去などの表面処理方法がある。そ
の他にも、μ波により水分子のみを励起させて吸着水を
除去するという方法もある。
【0013】ウエハ表面の吸着水による付着力の減少の
問題を解決する他の方法として、ウエハ運搬を真空中や
ドライ窒素ガス中で行なうことにより、搬送中に水が吸
着するのを抑える方法が、例えば特開昭61−1520
16公報、特開昭61−285712公報、特開昭63
−21827公報、および特開平3−136263公報
等に開示されている。また、搬送部に複数種のプロセス
モジュールを取付けることにより、制御した雰囲気で複
数のプロセスを処理する装置が、特開平3−19252
公報に開示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】(Ba,Sr)TiO
3やPb(Zr,Ti)O3のような高・強誘電体絶縁膜
を用いてキャパシタを形成するときにも、上部電極の付
着力を高くするために、絶縁膜表面の吸着水制御が必要
になる。本発明者等は、この吸着水制御について種々実
験検討したところ、従来技術を用いると以下に述べるよ
うな新たな課題があることがわかった。
【0015】吸着水を完全に除去できなくても、ある程
度の吸着水を除去できれば上部電極の付着力を十分に得
ることができる。しかし、上部電極・絶縁膜界面に微量
の水が残っていると、電極材料の触媒作用等によって、
水の分解を伴う絶縁膜表面の還元反応などが起きる。そ
のため、付着力は十分に高くても、界面にダメージ層が
形成される。
【0016】使用する絶縁膜の誘電率が高いと、界面の
ダメージ層の形成は誘電率の著しい低下を引き起こす。
強誘電体絶縁膜の場合には、界面ダメージによるトラッ
プ準位が強誘電性を著しく損なってしまう。また、ダメ
ージ層の形成がメモリー作成後に少しずつ進行して、メ
モリー使用時の信頼性を落とすという問題が生じる。
【0017】このように、高・強誘電体絶縁膜をキャパ
シタ絶縁膜として用いる場合には、従来では問題になら
なかったような表面・界面の吸着水が、電気特性に対し
て重大な特性劣化を引き起こすことが、新たな課題とし
て明らかになった。そのために、付着力はもちろん、電
気特性を劣化させない程度まで、絶縁膜表面の吸着水を
制御したプロセスが必要になる。
【0018】絶縁膜表面の吸着水を制御する方法として
は、まず、上部電極用の導電膜形成前に絶縁膜表面の吸
着水を除去する方法がある。この方法の従来技術の内、
真空中の600℃加熱は絶縁膜の電気特性を劣化させて
しまう。特に強誘電体絶縁膜の場合には、強誘電性が失
われてしまうという問題が生じる。荷電粒子の衝撃を用
いる方法では、絶縁膜表面にダメージが入る。その表面
に上部電極用の導電膜を形成すると界面にダメージ層が
できるために、誘電率の低下などの電気特性劣化の問題
が生じる。特に強誘電体絶縁膜の場合には、界面ダメー
ジによるトラップ準位が強誘電性を著しく損なってしま
う。そのために、絶縁膜表面の吸着水を従来技術で除去
する方法は、所望の電気特性を得るのが困難である。
【0019】絶縁膜表面の吸着水を制御するもう一つの
方法は、ウエハ搬送を真空中やドライ窒素ガス中で行な
う一貫ラインプロセスを用いる方法である。従来の一貫
ラインプロセスを高・強誘電体絶縁膜キャパシタの形成
に用いる場合には、以下に示す2つの大きな問題があ
る。
【0020】第1の問題は、大気圧下の処理と真空下の
処理を一貫ラインでつなぐ必要があるため、スループッ
トが低下するということである。高・強誘電体絶縁膜の
所望の電気特性を得るためには、結晶化熱処理が必要で
あり、この処理は通常、O2ガス1 atomの条件で行
なう。
【0021】この結晶化熱処理の後に上部電極用の導電
膜の堆積を行なう。この処理は通常スパッタ法を用いる
ので、処理圧力は1 mTorr程度の条件で行なう。
そのため、1 atomと1 mTorrの間を一貫ライ
ンでつなぐ必要があり、一貫搬送中に真空排気が必要に
なる。この排気には10min程度の時間がかかるため
に、スループットが低下する。
【0022】第2の問題は、従来以上の吸着水制御が必
要であることである。従来の一貫ラインプロセスを用い
ても、一貫ライン中の残留水分が絶縁膜表面に吸着す
る。例えば、従来の上部電極用の導電膜の形成装置は、
到達真空度が10-8Torr程度で残留ガスのほとんど
が水であるため、絶縁膜表面の吸着水を完全に除去して
も、100s程度の時間で表面一層分の水(水の1分子
層)が入射・吸着してしまう。
【0023】搬送ラインでも同様のことが起きる。ま
た、結晶化熱処理に用いるO2ガスも、純化器で生成し
た後にも1〜10ppbの水を含む。このO2ガス1 a
tom中の水分圧は10-5〜10-6Torrとなる。こ
れは、0.1〜1sで表面一層分の水が入射・吸着して
しまう。
【0024】以上で述べたように、一貫ラインプロセス
といえども吸着水を完全に抑えられるわけではなく、処
理及び搬送中に、表面1層程度の水吸着は起きてしま
う。この程度の水吸着ならば、上部電極用の導電膜の付
着力は実用上問題のない程度まで上げることができる。
しかし、電気特性の劣化は抑えられない。電気特性の劣
化を抑えるためには、完全に水吸着がない絶縁膜表面に
上部電極用の導体膜を堆積することが望ましいが、実用
上は絶縁膜表面の水吸着量を1/10層以下に抑えて、
上部電極用の導体膜を堆積する必要である。
【0025】従来の一貫ラインプロセスでは、ここまで
絶縁膜表面の水吸着量を抑えて上部電極用の導体膜を堆
積することは困難であった。従来の吸着水除去方法と組
み合わせれば、吸着水の量は減らすことはできるが、前
述したような吸着水除去方法による絶縁膜特性の劣化の
問題が生じる。また、吸着水除去工程と上部電極用の導
体膜の堆積工程の間にも残留水分の吸着が起きてしまう
ので、従来方法で絶縁膜表面の水吸着量を1/10層以
下に抑えることが困難であるという問題もあった。
【0026】ここで述べた問題点は、(Ba,Sr)T
iO3やPb(Zr,Ti)O3のような、誘電率にして
100以上もしくは強誘電性を示す絶縁膜の場合に顕著
である。しかし、Ta25のような誘電率20以上の絶
縁膜や、SiO2やSi34のような、誘電率が20以
下の絶縁膜を用いる場合にも同様の現象は起こりうるた
め、さらなるメモリーの高集積化に伴い、キャパシタ電
気特性の劣化や信頼性低下の原因となると考えられる。
【0027】したがって、本発明の目的は、上記従来の
問題点を解消することにあり、第1の目的はキャパシタ
絶縁膜の電気特性を劣化させることのない信頼性の高い
半導体メモリー装置を提供することにあり、第2の目的
はその製造方法を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
ることのできる本発明の半導体メモリー装置は、下部電
極とキャパシタ絶縁膜(以下単に絶縁膜と略称する)と
上部電極とで構成されるキャパシタを有する半導体メモ
リー装置であって、上部電極をこの絶縁膜に接する第1
導体層と、第1導体層に接する第2導体層との積層膜で
構成すると共に、この第1導体層を少なくとも絶縁膜表
面の水分を透過させ得る膜厚の薄膜導体で構成すること
を特徴としている。
【0029】この第1導体層は、酸化されにくい導電材
料、酸化されても導電性を有する導電材料、もしくは酸
化物導電材料で構成され、更に具体的にはPt、Ru、
Ir、Pd、Au、RuO2およびIrO2の群から選ば
れる少なくとも1種の導体層で構成することが望まし
い。
【0030】また、第1導体層の膜厚は絶縁膜表面の水
分を透過させ得る膜厚であり、この膜厚は後述するよう
に絶縁膜表面に第1導体層を形成した後に熱処理によっ
て水分を除去する温度条件に依存する。傾向としては、
熱処理温度が低ければ薄く、高ければ比較的厚くするこ
とができ、通常は100nm以下の薄膜導体で構成さ
れ、好ましくは50nmより薄く、1〜40nmが望ま
しい。
【0031】絶縁膜は、半導体メモリーのキャパシタ絶
縁膜として従来から使用されている、例えば金属酸化物
からなる(Ba,Sr)TiO3のような高誘電体絶縁
膜や、Pb(Zr,Ti)O3のような強誘電体絶縁膜
で構成されるが、強誘電体を使えば、その高い誘電率に
よりダイナミックランダムアクセスメモリの高集積化が
容易である他に、自発分極を利用した不揮発性メモリー
が実現でき、信頼性の高い半導体メモリーを提供するこ
とが可能となる。
【0032】また、第2の目的を達成することのできる
本発明の半導体メモリー装置の製造方法は、以下に詳述
する通りである。すなわち、絶縁膜表面の吸着水による
電気特性劣化の問題を解決する手段として本明細書が開
示する方法は、大きく分けて2つの方法である。第1の
方法は、絶縁膜表面の吸着水がある状態で上部電極用の
導体膜の堆積を行なった後に、導体膜/絶縁膜界面の水
の除去を行なう方法である。第2の方法は、上部電極用
の導体膜の堆積を行なうときの絶縁膜表面の吸着水量
を、1/10層以下とすることである。
【0033】第1の方法では、第1の上部電極用の導体
膜を堆積し、次に界面吸着水の除去処理を行ない、次に
第2の上部電極用の導体膜を堆積する。この方法につい
て更に具体的に説明すると、下部電極と絶縁膜と上部電
極とからなるキャパシタを形成する工程を有する半導体
メモリー装置の製造方法であって、このキャパシタを形
成する工程は、下部電極形成工程と、下部電極上にキャ
パシタ絶縁膜を形成する工程と、少なくともこの絶縁膜
表面に吸着された水分を透過させ得る第1の導体薄膜を
絶縁膜上に形成し、続いて熱処理を行ない絶縁膜表面に
吸着された水分を除去する工程と、第1の導体薄膜上に
第2の導体薄膜を形成し、これら第1および第2の導体
薄膜の積層膜で上部電極を形成する工程とを有すること
を特徴としている。
【0034】なお、絶縁膜表面に吸着された水分が除去
される機構については、加熱処理により絶縁膜と第1の
導体薄膜との界面に存在する水分子が蒸発し、第1の導
体薄膜を透過して外部に放出、除去されるか、もしくは
不活性化される。ここで云う不活性化とは、加熱処理時
にPtのごとき第1の導体薄膜が触媒となって水を分解
する場合を意味する。分解生成物は水素と酸素である
が、その一部は絶縁物に拡散し、残りは第1の導体薄膜
から外部に放出される。
【0035】この水分除去工程における加熱処理で重要
なのは、処理時の雰囲気であり、酸素含有雰囲気とする
ことである。絶縁膜が金属酸化物からなる強誘電体の場
合、水が分解して生成された水素原子により還元されて
酸素欠損によるダメージを受け誘電体としての電気特性
が著しく劣化する。しかし、酸素雰囲気下で処理すれば
このような問題は解消される。
【0036】第1の導体薄膜は、前述の通り、酸化され
にくい導電材料、酸化されても導電性を有する導電材
料、もしくは酸化物導電材料で構成され、更に具体的に
はPt、Ru、Ir、Pd、Au、RuO2およびIr
2の群から選ばれる少なくとも1種の導体層で構成す
ることが望ましく、蒸着、CVDもしくはスパッタリン
グ等の薄膜形成方法によって所望の膜厚に形成する。
【0037】第2の方法では、残留水分圧に応じた処理
時間により、絶縁膜表面の吸着水量が1/10層以下で
上部電極用の導体膜の堆積を行なえるように、一貫ライ
ンプロセスにおいて残留水分の分圧に応じた処理時間の
設定もしくは処理時間に応じた残留水分の分圧管理を行
なう方法である。
【0038】この方法について更に具体的に説明する
と、下部電極と絶縁膜と上部電極とからなるキャパシタ
を形成する工程を有する半導体メモリー装置の製造方法
であって、このキャパシタを形成する工程は、下部電極
形成工程と、下部電極上に絶縁膜を形成する工程と、絶
縁膜上に上部電極を形成する工程とを有して成り、絶縁
膜の形成工程を、蒸着法、塗布法、CVD、もしくはス
パッタリングにより所定膜厚の金属酸化物からなる絶縁
膜を下部電極上に形成する工程と、次いで熱処理を施し
絶縁膜の結晶構造を整える工程とで構成し、その後の上
部電極を形成する工程は大気にさらすことなく絶縁膜上
に導体層を蒸着、CVDもしくはスパッタリングにより
形成する工程とを有することを特徴としている。
【0039】以上の方法は、(Ba,Sr)TiO3
Pb(Zr,Ti)O3のような、誘電率にして100
以上もしくは強誘電性を示す絶縁膜の場合に顕著な効果
がある。さらに、SiO2やSi34やTa25のよう
な、誘電率が100以下の絶縁膜を用いる場合にも、キ
ャパシタ電気特性の向上や信頼性向上の効果もある。
【0040】
【発明の実施の形態】1トランジスタ1キャパシタ型の
半導体メモリー装置について、図1の要部断面を用いて
説明すると、半導体基板101上の素子分離絶縁膜10
2により、基板101上に隣接して多数個設けられたト
ランジスタを電気的に分離する。トランジスタは、拡散
層103とゲート電極104とその下のゲート絶縁膜
(図示していない)で構成されるMOSトランジスタで
ある。
【0041】MOSトランジスタ上を層間絶縁膜105
を用いて平坦化した後にキャパシタを形成する。キャパ
シタとMOSトランジスタとは、プラグ106により電
気的に接続される。キャパシタは、下部電極膜108、
キャパシタ絶縁膜109、第1の上部電極膜110、第
2の上部電極膜111で構成される。
【0042】下部電極膜108を構成する金属がプラグ
106へ拡散するのを抑えるために、バリア膜107を
介してキャパシタはプラグ106と電気的に接続してい
る。このキャパシタの形状は、第2の上部電極膜111
からバリア膜107までを、1つのリソグラフィーマス
ク(図示していない)を用いてドライエッチング加工す
ることにより形成する。
【0043】実際にメモリー装置として動作させるため
には、この図に示すものの他に、配線層(通常は第2の
上部電極膜111上に、2層の配線層が必要である)
と、メモリー動作を制御して外部と信号をやり取りする
ための周辺回路が必要であるが、周知の技術であり本発
明とは直接関係ないのでここでは省略する。
【0044】この半導体メモリー装置の特徴は、キャパ
シタ上部電極が第1の上部電極膜110と第2の上部電
極膜111とによる2層構造となっていることと、第1
の上部電極膜110が水分子を透過できるように比較的
薄いことである。
【0045】このような構造とする目的は、第1の上部
電極膜110の堆積後に、キャパシタ絶縁膜109と第
1の上部電極膜110との界面の吸着水を、加熱処理に
よって第1の上部電極膜110を通して除去するためで
ある。この吸着水の除去は、単にキャパシタ上部電極を
2層構造とすることで実現するのではなく、その形成方
法により実現する。具体的には、以下の実施例の項で詳
細に説明する。
【0046】
【実施例】
〈実施例1〉本発明の一実施例を、図1に基づいて説明
する。図1は、1トランジスタ1キャパシタ型の不揮発
性強誘電体メモリーの、キャパシタまで作成した段階の
断面図である。キャパシタ絶縁膜としては強誘電体Pb
(Zr,Ti)O3を用い、キャパシタ電極としてPt
を用いて形成するものである。
【0047】図面中の符号を用いて、この不揮発性強誘
電体メモリーを説明する。Si基板101上の素子分離
SiO2102により、Si基板101上のトランジス
タを電気的に分離する。トランジスタは、拡散層103
とゲートpolySi電極104とその下のゲートSi
2絶縁膜(図示していない)で構成されるMOSトラ
ンジスタである。
【0048】MOSトランジスタ上を層間絶縁SiO2
膜105を用いて平坦化した後にキャパシタを形成す
る。キャパシタとMOSトランジスタとは、polyS
iプラグ106により電気的に接続される。
【0049】キャパシタは、下部Pt電極膜108、P
b(Zr,Ti)O3絶縁膜109、第1の上部Pt電
極膜110および第2の上部Pt電極膜111で構成さ
れる。下部Pt電極膜108からPtがpolySiプ
ラグ106へ拡散するのを抑えるために、バリアTiN
膜107を介してキャパシタはpolySiプラグ10
6と電気的に接続している。
【0050】このキャパシタの形状は、第2の上部Pt
電極膜111からバリアTiN膜107までを、1つの
リソグラフィーマスク(図示していない)を用いてドラ
イエッチング加工することにより形成する。
【0051】実際に不揮発性強誘電体メモリーとして動
作させるためには、この図に示すものの他に、配線層
(通常は第2の上部Pt電極膜111上に、2層の配線
層が必要である)と、メモリー動作を制御して外部と信
号をやり取りするための周辺回路が必要であるが、周知
の技術であり本発明とは直接関係ないのでここでは省略
する。
【0052】この実施例の特徴は、キャパシタ上部電極
が、第1の上部Pt電極膜110と第2の上部Pt電極
膜111とによる2層構造となっていることと、第1の
上部Pt電極膜110が比較的薄いことである。このよ
うな構造とする目的は、Pb(Zr,Ti)O3絶縁膜
109と第1の上部Pt電極膜110との界面の吸着水
を、第1の上部Pt電極膜110の堆積後に除去するた
めである。この除去は、単にキャパシタ上部電極を2層
構造とすることで実現するのではなく、その形成方法に
より実現する。以下にその形成方法を説明し、なぜこの
構造が界面の吸着水を除去する目的に必要なのかを説明
する。
【0053】図2は、図1に示した不揮発性強誘電体メ
モリーの形成途中の断面図であり、キャパシタ絶縁膜と
なるPb(Zr,Ti)O3膜114の形成までの断面
図である。この段階までの形成方法を、図2を用いて説
明する。
【0054】まず、Si基板101上に、周知の方法で
素子分離SiO2102を形成する。次に、周知の方法
を用いて、ゲートpolySi電極104および拡散層
103を形成することによりMOSトランジスタを形成
する。次に、周知の方法で、層間SiO2絶縁膜105
により平坦化する。次に、周知の方法でpolySiプ
ラグ106を形成する。
【0055】次に、TiN膜112を、スパッタ法を用
いて50nm形成する。この膜は、キャパシタの下部電
極とpolySiプラグ106との間で原子が拡散する
ことを防ぐ性質と導電性とを有する(バリア性)のであ
れば、他の材料でも使うことができるし、バリア性を有
する範囲で膜厚を変えてもよい。
【0056】このTiN膜112上に、Pt膜113を
スパッタ法により200nm形成する。この膜は、キャ
パシタの下部電極となる。電極材料としては、Ptのよ
うに酸化されにくい材料もしくはIrやRu,Pdのよ
うに酸化物も導電性を示す材料、もしくはIrO2やR
uO2などの導電性酸化物が、電極/絶縁物界面で電極
の酸化による低誘電率層ができないので、高・強誘電体
キャパシタを形成するのに望ましい材料である。
【0057】本実施例でPt膜113の膜厚を200n
mとするのは、後の工程で成膜するキャパシタ絶縁膜
〔Pb(Zr,Ti)O3膜〕114の形成に必要な結
晶化熱処理時にPt膜113中を酸素が拡散してTiN
膜112を酸化するという問題を避けるためである。T
iN膜112の酸化を抑えることができるならば、Pt
膜113の膜厚を更に薄く変更してもよい。
【0058】次に、Pb(Zr,Ti)O3膜114を
スパッタ法により150nm堆積する。この膜厚は、必
要な電気特性に応じて設計すべきものである。膜厚を薄
くすることは、キャパシタの容量が大きくなるという長
所や、より低い印加電圧で強誘電特性を示すという長所
がある反面、キャパシタのリーク電流が大きくなるとい
う欠点がある。スパッタ法で堆積しただけでは、Pb
(Zr,Ti)O3膜114の結晶性が悪いために十分
な強誘電特性を示さない。
【0059】そこで次に、結晶化熱処理を行なう。処理
条件はO2が1 atom、700℃、1 minのラピ
ッドサーマルアニール法を用いる。ラピッドサーマルア
ニール法を用いると、必要最小限の時間で結晶化熱処理
ができるので、TiN膜112の酸化の問題を抑えるこ
とができる。ただし、通常の炉による加熱でも、Pt膜
112の膜厚や熱処理条件の最適化により、実用上問題
のない結晶化熱処理が可能である。
【0060】ラピッドサーマルアニール法を用いても、
通常の炉による加熱を用いても、次に上部電極となる導
電膜を堆積させる前には、大気中の運搬や一貫ラインで
の搬送が通常は必要になる。この時に、大気中の水分や
一貫ライン中の残留水分がPb(Zr,Ti)O3膜1
14表面に吸着して、吸着水層115を形成してしま
う。
【0061】本実施例ではラピッドサーマルアニール法
による加熱をする装置と、導電膜を堆積させる装置と
は、違う装置を用いる。装置間の搬送はクリーンルーム
内の大気中で行なう。この搬送により、Pb(Zr,T
i)O3膜114上には、化学吸着する水と物理吸着す
る水とを合わせて、50nm相当の厚さの吸着水層11
5ができる。この図2の状態で、Si基板101を、導
電膜を堆積させる装置に入れて、次の工程に進む。
【0062】次の工程を、図3を用いて説明する。ここ
では、Pb(Zr,Ti)O3膜114上に上部電極膜
を構成する第1のPt膜116をスパッタ法を用いて堆
積させる。堆積の前に、スパッタ装置内で300℃に加
熱することにより、吸着水のうちの物理吸着成分を除去
する。この加熱により、吸着水層115の厚さは10n
m以下になるが、完全に取り除くことはできない。この
吸着水層115が残った状態で、スパッタ法により第1
のPt膜116を堆積する。堆積膜厚は10nmとす
る。スパッタ法ではPt原子の入射エネルギーが1eV
程度であるため、このエネルギーで励起されて吸着水層
115はある程度脱離するが、完全には脱離しないため
に、図3に示すように、第1のPt膜116とPb(Z
r,Ti)O3膜114との間に吸着水層115が残
る。
【0063】この吸着水層115を除去するために、次
の工程として、O2が1 atom,300℃,1時間の
条件で、加熱処理を行なう。この加熱処理は、通常の炉
による加熱でも、ラピッドサーマルアニール法による加
熱でもよい。この加熱処理で、吸着水層115の水は、
Pt触媒による分解反応を伴いながら、Pb(Zr,T
i)O3膜114および第1のPt膜116へと拡散す
る。
【0064】第1のPt膜116へ拡散する水およびそ
の分解物は、第1のPt膜116が10nmと薄いため
に、第1のPt膜116を抜けていく。Pb(Zr,T
i)O3膜114へと拡散する水およびその分解物は、
Pb(Zr,Ti)O3膜114を還元する作用がある
ので(特に分解した水素原子)、酸素欠損ダメージを与
えるが、加熱処理をO2が1 atom雰囲気で行なうた
めに、10nmと薄い第1のPt膜116を拡散してく
る酸素により、この酸素欠損ダメージは加熱中に修復で
きる。
【0065】その結果、吸着水層115は、第1のPt
膜116の触媒作用により、比較的低温でも、分解・拡
散により、薄い第1のPt膜116を通して除去するこ
とができ、かつPb(Zr,Ti)O3膜114にはダ
メージが入らない処理が可能である。
【0066】吸着水層115を、第1のPt膜116を
通して除去するので、第1のPt膜116は薄いほうが
よい。しかし、あまり薄いと完全な膜にならない部分が
でき、その部分では処理後に、またPb(Zr,Ti)
3膜114表面に水が吸着してしまう。そこで第1の
Pt膜116の膜厚は1 nm以上であることが望まし
いが、膜形成にMBE法などを用いれば1原子層程度の
厚さの膜を使用することもできる。
【0067】第1のPt膜116を厚くしても、吸着水
層115の水が拡散して抜けるだけの熱処理を行なえば
よいのであるが、あまり厚いと、O2の供給が不十分に
なってPb(Zr,Ti)O3膜114が水の分解物に
より還元されて酸素欠損などのダメージが生じる。
【0068】以上の観点より、第1のPt膜厚は100
nm以下、望ましくは50nm未満で、加熱温度は10
0℃以上800℃以下、O2圧力は1 mTorr以上1
0atom以下、処理時間は10s以上10時間以下の
範囲で、選択するとよい。
【0069】第1のPt膜116は酸素雰囲気中では結
晶粒の再成長が起こり易いので、熱処理条件により熱処
理後の第1のPt膜116の形状が変わってくる。熱処
理温度が300℃以下の場合は、結晶粒の再成長を抑え
られるので、図4に示すような断面形状になる。この熱
処理温度は比較的低い温度であるから、処理時間は1時
間程度を必要とし、十分なO2の供給も必要になる。
【0070】そこでこの処理温度では、第1のPt膜1
16の厚さを10nm以下とすれば、この第1のPt膜
116をO2がたやすく拡散できるので、O2の供給量を
増やしてやることができる。加熱処理を行なう装置とし
ては、従来の炉を使えば、バッチ処理により1枚あたり
の処理時間を減らしてスループットを上げることができ
る。
【0071】処理温度を200℃以下にすれば、Pt結
晶粒の再成長をほぼ完全に抑えることができるので、第
1のPt膜116の厚さを5nm以下と、さらに薄くす
ることができる。熱処理温度が300℃を越えると、P
t結晶粒の再成長が起こり始め、400℃以上の場合
は、結晶粒の再成長が起きるので、断面形状は図5に示
すように第1のPt膜116は凹凸が生じる(図では、
凹凸を強調して図示してある)。この時には、第1のP
t膜116の膜厚が薄いと、結晶粒の再成長に伴って膜
が破れてしまう。そのために、第1のPt膜116の膜
厚を10nm以上として、結晶粒の再成長が起きても膜
が破れないようにする必要がある。
【0072】このように、熱処理温度が高い場合には、
第1のPt膜116を厚くしなければならないという欠
点はあるが、H2Oの除去効率がよいために、短時間で
安定なPt/Pb(Zr,Ti)O3界面を形成できる
というメリットもある。第1のPt膜116の膜厚は、
加熱温度500℃で20nm以下、600℃で30nm
以下、700℃で40nm以下、800℃で50nm未
満とすればよい。
【0073】また、処理時間を長くすれば第1のPt膜
116の膜厚は100nm程度まで厚くすることも可能
であるが、処理のスループットが落ちたり、膜の応力に
よりはがれが生じたりすることもあるが、熱処理条件の
最適化(低温熱処理と高温熱処理の組み合わせなど)に
より実用上問題のない処理が可能である。しかし、信頼
性の観点からすると、第1のPt膜116の膜厚を薄く
し、処理温度を低くするほうがよい。
【0074】絶縁膜上に第1導電膜として形成する膜と
しては、酸化されにくい、酸化物が導電性である、もし
くは酸化物導電体である、という性質を持つことが望ま
しい。なぜなら、この膜はキャパシタの電極となるので
導電性でなければならず、吸着水除去時のO2雰囲気下
熱処理後も導電性でなければならないからである。この
ような材料としては、例えばPt,Ru,Ir,Pd,
Au,RuO2,IrO2等がある。
【0075】吸着水除去時の熱処理を真空中や不活性ガ
ス雰囲気中で行なってもよいが、第1導電膜/絶縁膜界
面の還元反応による劣化が避けられない。この場合でも
熱処理条件の最適化により、実用上問題ない程度まで劣
化を抑えることができるが、O2雰囲気下で熱処理する
方が還元反応による劣化を抑えられるので、より望まし
い。
【0076】熱処理によりPt/Pb(Zr,Ti)O
3界面の吸着水を除去した後の工程を、図6に基づき説
明する。第1のPt膜116上に、第2のPt膜117
を、スパッタ法などを用いて形成する。図6の例では、
第1のPt膜116の厚さは10nmとし、熱処理は通
常の炉を用いて、O2が1 atmで1時間熱処理してP
t/Pb(Zr,Ti)O3界面の吸着水を完全に除去
してから、スパッタ法で第2のPt膜117を50nm
の厚さで形成する。
【0077】このように、第1のPt膜116上に第2
のPt膜117を形成するのは、この後で行なわれるド
ライエッチング工程などで、キャパシタ上のPt電極が
削られて消失してしまうのを防ぐためである。この目的
のためには、キャパシタ上のPt電極は薄いところでも
20nm以上であることが望ましい。
【0078】吸着水除去の熱処理温度が300℃以下の
時には、吸着水除去の効率を十分に得るために、第1の
Pt膜116の膜厚は10nm以下とすることが望まし
いので、第2のPt膜117を堆積させて、第1のPt
膜116と第2のPt膜117の合計の膜厚が20nm
以上とする。また、吸着水除去の熱処理温度が300℃
を越えると、第1のPt膜116の結晶粒の再成長が起
こるのに伴い、第1のPt膜116に凹凸が生じて局所
的に膜厚の薄いところができる。よってこの場合にも、
第2のPt膜117を堆積させて、合計の膜厚が薄いと
ころでも20nm以上とする。
【0079】以上のように、間に熱処理工程を挿んで、
第1のPt膜116と第2のPt膜117を形成するこ
とにより、Pb(Zr,Ti)O3表面の吸着水の影響
を除去して、かつプロセスの信頼性も損なわずに、上部
電極用のPt膜を形成することができる。
【0080】この後の工程は、リソグラフィー用のマス
クを形成して、このマスクを用いてドライエッチングす
ることにより、図1に示す構造を形成する。その後で、
既知である層間絶縁膜形成工程、配線形成工程を用いる
ことにより、メモリーを形成することができる。
【0081】本実施例で説明した方法を用いれば、Pb
(Zr,Ti)O3表面の吸着水の影響を受けないの
で、Pb(Zr,Ti)O3の高誘電率および強誘電特
性を損なわなうことなく、良好な特性を有するメモリー
を形成できる。
【0082】本実施例で説明したように絶縁膜表面の吸
着水を除去することは、上部電極/絶縁膜界面の接着性
を向上させるという効果も同時に有する。そのために、
製造プロセス中の洗浄工程での超音波洗浄において上部
電極膜が剥離するという問題も解決でき、製造の歩留ま
りが向上する。
【0083】また、本実施例では上部電極膜として第1
膜及び第2膜ともPtを用いる例を説明したが、これら
の膜として、他の導体薄膜を用いてもよい。第1膜は金
属酸化物から成る絶縁物に接するため、酸化されにくい
金属もしくは酸化物が導電性を示す金属もしくは酸化物
導電体を用いるとよい。
【0084】このような導体薄膜材料としては、Ptの
他に例えばIr,Ru,Pd,Au,IrO2,RuO2
等がある。第2膜は絶縁物に接しないため、導電性を有
すればどのような材料を用いてもよい。従来の半導体プ
ロセスで一般に用いられているW,Al,doped
poly Si,Co,Ta,Cu,Ti,TiNおよ
びそれらの合金などを用いてもよいし、第1膜と同様に
Ir,Ru,Pd,Au,IrO2やRuO2等の材料を
用いてもよい。
【0085】また、キャパシタ絶縁膜を形成する絶縁物
材料としては、Pb(Zr,Ti)O3およびこれにL
aをドープしたもの(PLZT)やSrBi2Ta29
のような強誘電体材料のほかに、(Ba,Sr)TiO
3やSrTiO3のような誘電率が100以上の絶縁物で
その効果が大きい。また、Ta25のような誘電率が2
0以上の絶縁物の場合でも効果がある。さらにSiO2
やSi34のような絶縁物材料の場合でも、微細なキャ
パシタの場合に効果がある。
【0086】〈実施例2〉実施例1では、上部電極とな
る第1のPt膜116を形成してから、熱処理によりP
t/Pb(Zr,Ti)O3界面に残る吸着水を除去す
る方法について説明した。実施例2以下では、キャパシ
タ絶縁膜〔Pb(Zr,Ti)O3〕113表面の吸着
水を予め除去した後に、上部電極となるPt膜を形成す
る方法について説明する。
【0087】この方法では、Pb(Zr,Ti)O3
結晶化熱処理後に、Pb(Zr,Ti)O3表面にH2
を吸着させずに、Pt膜を形成する必要がある。H2
はPb(Zr,Ti)O3表面に入射すると直ちに吸着
してしまうので、Pb(Zr,Ti)O3結晶化熱処理
後はH2Oの表面への入射を極力抑えなければならな
い。そのためには、結晶化熱処理からPt膜形成までの
全ての工程を、雰囲気を制御して行なう必要がある。
【0088】本発明の一実施例である半導体製造装置を
図7を用いて説明する。この装置では、同一チャンバー
内に、結晶化熱処理を行なうための加熱機構と、導電膜
堆積機構を有することにより、絶縁膜表面の吸着水の影
響を受けることなく、絶縁膜上に導電膜を堆積できる。
チャンバー1内にウエハステージ2を設け、ここにウエ
ハ5を乗せて導電膜の堆積を行なう。
【0089】ウエハステージ2内のヒーター3とヒータ
ー用電源4により、ウエハ5を加熱する。このヒーター
3は、ウエハステージ2を加熱するのでなく、ヒーター
3の輻射熱が直接ウエハ5に伝わる構造とすることによ
り、ウエハ5を500℃以上に加熱できるようになって
いる。結晶化熱処理時に必要なガスは、ガス導入機構1
1から供給する。
【0090】また、この装置には、Pt膜のスパッタ製
膜機構も備えてあり、Ptターゲット6が電極7上に設
けてあり、電極7へはスパッタ用電源8から高周波電力
を印加できる。バルブ9を介したポンプ10により、チ
ャンバー内を真空にして、ガス導入機構11からArガ
スを流して、電極7に高周波電力を供給すれば、チャン
バー内にArプラズマが発生して、Ptターゲット6か
らウエハ5にPt膜をスパッタ堆積できる。
【0091】また、図7ではスパッタ用ターゲットとし
てPtターゲット6しか図示していないが、例えばここ
にPb(Zr,Ti)O3ターゲットを設ければ、Pb
(Zr,Ti)O3のスパッタ堆積を行なってから、大
気中に出すことなく結晶化熱処理を行なうことができ、
また、続けてPt膜の堆積を行なうこともできる。
【0092】また、絶縁膜として、Ba(Sr,Ti)
3や、Ta25等を用いても、同様に絶縁膜表面の吸
着水の影響をなくすことができるし、従来の半導体プロ
セスで用いられているSiO2やSi34などでも、接
着性の向上やH2Oによる電気特性劣化を抑えることが
できる。
【0093】また、導電性材料としても、Pt以外の強
誘電体Pb(Zr,Ti)O3メモリーに使われるR
u,RuO2,Ir,IrO2,Pd,Au等や、従来半
導体プロセスで用いられるW,Al,Siなどの材料で
も有効であるのは、もちろんである。
【0094】図7の装置を用いて、キャパシタを構成す
るPt/Pb(Zr,Ti)O3/Pt積層膜を、吸着
水の影響なしに形成する方法について、説明する。ま
ず、図2のPt下部電極膜113を堆積する前の段階ま
で、他の装置を用いて、ウエハ上に形成する。例えば1
トランジスタ・1キャパシタ構造のメモリーを作成する
場合には、まず、Siウエハ上に適当な位置にトランジ
スタを形成し、適当な配線を形成し、層間絶縁膜105
を形成し、適当な位置に配線用の孔加工を行ない、その
孔中に、例えばpoly Siのごとき導電性材料を埋
め込みプラグ106を形成し、Ptのバリア層となるT
iN膜112を堆積させる。
【0095】このウエハを、搬送機構(図示はしていな
い)を用いて図7の装置に移し、ウエハステージ2上に
乗せる。次に、バルブ9を開けてポンプ10によりチャ
ンバー1内を真空にする。次に、ヒーター3とヒーター
用電源4を用いて、加熱による水分除去を行なう。この
場合、TiN表面のクリーニングは300℃程度の加熱
で十分である。
【0096】次にガス導入機構11によりArガスを導
入して、チャンバー1内の圧力を10mTorr程度に
する。次にスパッタ用電源8より電極7に高周波電力を
印加することにより、チャンバー1内にArプラズマを
発生させ、このプラズマを用いてPtターゲット6から
Ptをウエハ5上にスパッタ堆積させ下部電極膜113
を形成する。
【0097】所定の膜厚のPtを堆積させた後、Arガ
スの導入をやめチャンバー1内は減圧のまま、スパッタ
ターゲットをPtターゲット6からPb(Zr,Ti)
3ターゲット(図示はしていない)に交換する。次
に、ガス導入機構11よりO2ガスを導入し、スパッタ
電源8による高周波電力印加により、チャンバー内にO
2プラズマを発生させる。このO2プラズマにより、Pb
(Zr,Ti)O3ターゲット(図示はしていない)か
らウエハ5に、Pb(Zr,Ti)O3膜を、所定の膜
厚だけスパッタ堆積させる。
【0098】スパッタ堆積したPb(Zr,Ti)O3
膜は、このままの状態では強誘電性を示さないので更に
結晶化熱処理を行い、強誘電性をもたせてキャパシタ絶
縁膜114とする。その処理は、まずバルブ9を閉じ、
ガス導入機構11からO2ガスを導入することにより、
チャンバー1内の圧力をO2ガスにより大気圧にする。
この時にチャンバー1は、完全に外気から遮断されてい
る閉鎖系にしてもよいし、外気の巻き込みを防ぐ構造に
してO2ガスがそこからチャンバー1の外に出ていくよ
うにしてもよい。
【0099】次にヒーター用電源4からヒーター3に電
力を供給して、ウエハを1分以内に700℃まで加熱
し、そのまま1分間700℃にウエハ温度を保持する。
加熱が終わったらウエハ5が300℃まで冷却するのを
待つ。この時にPb(Zr,Ti)O3表面に水が吸着
しないように、O2ガス中の水分は十分に除去する必要
がある。O2ガス中の水分量については、後の実施例で
詳しく説明する。その後直ちにバルブ9を開けて、チャ
ンバー1内を真空にする。
【0100】次にスパッタターゲットを再びPtターゲ
ット6に交換して、前述したようにArプラズマにより
Ptをウエハ5に堆積させる。以上の方法により、水の
影響を受けることなく、Pb(Zr,Ti)O3膜上に
Ptを堆積させ、上部電極膜とすることができる。
【0101】ここでは、図7の装置内でPb(Zr,T
i)O3膜もPt膜も堆積させる方法について説明した
が、予め他の装置でPb(Zr,Ti)O3膜を堆積し
ておき、そのウエハを図7の装置内に導入し、結晶化熱
処理工程から図7の装置を用いてもよい。Pt/Pb
(Zr,Ti)O3/Pt膜をすべて同一の装置内で、
水の影響のないようにして堆積したほうがよいのである
が、sol−gel法でPb(Zr,Ti)O3膜を堆
積する場合などには、堆積法が異なるので他の装置で堆
積を行なっておいたほうが、装置コストが小さくなると
いう利点がある。
【0102】〈実施例3〉本発明の他の1実施例である
半導体製造装置を、図8を用いて説明する。この装置の
基本構成および動作は図7の装置と同じである。図8の
装置の特徴は、絶縁膜Pb(Zr,Ti)O3膜の結晶
化熱処理を行なう加熱用チャンバーと導電膜堆積を行な
うスパッタ用チャンバーを別々にし、その間をバルブ9
を介して、大気にさらすことなくウエハを搬送できるこ
とである。
【0103】加熱用チャンバー13a内には、ウエハス
テージ2と赤外線ランプ12を備えてある。ウエハステ
ージ2上のウエハ5は、赤外線ランプ12により加熱さ
れる。スパッタ用チャンバー13b内には、ウエハステ
ージ2を備え、またPtターゲット6が電極7に設置さ
れ、電極7に高周波電力を印加することにより、スパッ
タ用チャンバー13b内にプラズマを発生させて、Pt
ターゲット6からウエハ5にPtをスパッタ堆積させ、
上部電極膜を形成する。
【0104】図7でも説明したように、Pb(Zr,T
i)O3ターゲットも同時に設置すれば、この装置だけ
で上部、下部電極膜となる導電膜とキャパシタ絶縁膜と
を連続的に形成することができる。加熱用チャンバー1
3aとスパッタ用チャンバー13bはバルブ9を介して
つながっており、ウエハ5は大気にさらされることな
く、加熱用チャンバー13aで結晶化熱処理した後に、
スパッタ用チャンバー13b内に移動してスパッタ堆積
工程に進むことができる。
【0105】このように、加熱用チャンバーとスパッタ
用チャンバーとを別々に構成し、両者をバルブ9で連結
することによって、まず、絶縁膜Pb(Zr,Ti)O
3膜の結晶化熱処理に赤外線ランプを用いることができ
るようになる。図7の装置のように、同一チャンバー内
でスパッタ堆積をさせる場合には、赤外線ランプはウエ
ハだけでなく、Ptターゲットなども加熱してしまうの
で、使用することが困難である。
【0106】また、赤外線ランプ12を用いてウエハ5
の表面から加熱をすることができるので、裏面から放射
温度計や蛍光温度計を使って、ウエハ温度をモニターす
ることができるようになる。図7の装置でも、ウエハ表
面から放射温度計でモニターすることはできるが、表面
にはPtなどが堆積しているために放射温度計では正確
な温度モニターは難しい。すなわち、図7のように、同
一チャンバー内で加熱と堆積を行なう装置では、装置が
小型加できるという利点はあるが、熱処理時のウエハ温
度モニターが難しいという欠点もある。図8のような構
成にすれば、搬送系の分装置は大きくなるが、熱処理時
のウエハ温度を正確にモニターできるという長所があ
る。
【0107】〈実施例4〉上記実施例では、絶縁膜11
4の結晶化熱処理後に絶縁膜表面にH2Oが吸着するの
を抑えるために、結晶化熱処理とPt堆積を同一装置内
で行なう方法と、ウエハを大気にさらすことなく搬送す
る方法について説明した。このようなプロセスを行なう
場合には、装置内の残留水分や、使用ガス中の不純物水
分の制御が重要である。
【0108】絶縁膜表面の吸着水は、表面1層分の水分
子の吸着でも絶縁膜の電気特性に影響を与えてしまう。
2Oの吸着は、ほぼ吸着確率1で起きるので、わずか
な残留水分でも短時間で表面1層分の吸着が起きる。表
1に、H2O分圧と、表面にH2Oが1層分入射する時間
との関係をまとめた。
【0109】
【表1】
【0110】この時間は、表面にH2Oが1層分吸着す
る時間と、ほぼ等しい。通常、1プロセス(搬送プロセ
スも含む)は10sから1 min要する。また、装置
の残留水分の分圧は10-8Torr程度である。10-8
Torrでは、100sで表面1層分の吸着が起きてし
まうので、1プロセスで表面0.1〜0.6層分のH2
O吸着が起きてしまう。絶縁膜表面の吸着水分量はこの
1/10以下に、望ましくは1/100以下にする必要
がある。よって装置内の残留水分量は10-9Torr以
下に、望ましくは10-10Torr以下にする必要があ
る。
【0111】装置内の残留水分だけでなく、使用するガ
ス中の不純物水分も、分圧にして10-9Torr、望ま
しくは10-10Torr以下に制御する必要がある。表
1にまとめたように、1 atmのガスに対して、不純
物水分量が0.01 ppb以下に、望ましくは0.0
01 ppb以下にして使用する必要がある。例えば、
実施例2および3で用いるO2ガスは、純化器を複数段
用い、ユースポイントを可能なかぎり純化器に近付け、
かつ液体窒素温度のH2Oトラップを用いて、不純物水
分量を0.01ppbにする。
【0112】純化器の性能やユースポイントと純化器と
の距離などにより、O2ガス中の不純物水分量は1pp
bとなってしまう場合には、このO2ガスを1 atmで
用いるとH2O分圧は10-6Torrとなってしまい、
1sで絶縁膜表面に1層分のH2Oが吸着してしまう。
こういう場合には、このO2ガスを減圧下で用いる。不
純物水分量が1 ppbの場合には、O2ガス圧力を1/
1000atm以下として用いれば、H2O分圧が10
-9Torrとなって、絶縁膜表面へのH2O吸着を抑え
ることができる。
【0113】〈実施例5〉実施例2および3で説明した
ような、ウエハを大気にさらさずに搬送する装置によ
り、絶縁膜表面の吸着水の問題は解決できる。しかし、
実施例2および3で説明した装置では、ウエハ1枚あた
りの処理時間が10分程度かかってしまうという欠点が
ある。その理由は、熱処理は大気圧下で行ない、導電膜
堆積は真空下で行なうために、熱処理室と導電膜堆積室
との間を搬送するときに、真空排気や真空から大気圧に
戻すのに数分間の時間を要するためである。
【0114】例えば、図9に示すような装置を用いて処
理する場合について、処理時間を考える。この装置は、
ロードロック室201からウエハを搬入し、熱処理室2
02でキャパシタ絶縁膜の結晶化熱処理を行ない、ロー
ドロック室203を介して導電膜堆積室204にウエハ
を搬送し、導電膜堆積室204で上部導電膜膜を堆積
し、ロードロック室205から処理したウエハを搬出す
る装置である。各々のロードロック室及び処理室は、そ
れぞれバルブ206、バルブ207、バルブ208、バ
ルブ209で仕切られている。
【0115】熱処理室202での結晶化熱処理は大気圧
下で行ない、導電膜堆積室204ではベースプレッシャ
ー10-9Torrと高真空下で処理を行なうので、この
2つの処理室の間の搬送では、大気圧から高真空まで排
気しなければならない。この排気をロードロック室20
3で行なう場合の、処理のタイムチャートを図10に示
す。
【0116】タイムチャート中の数字は、処理ウエハナ
ンバーである。熱処理及び導電膜堆積は1 minで処
理できるが、ロードロック室の排気およびロードロック
室をO2大気圧に戻すのにそれぞれ5 minかかるた
め、ロードロック室205には、10 minに1枚の
ウエハしか搬出されてこない。
【0117】このタイムチャートから、処理のスループ
ットを決めているのは、ロードロック室203における
真空排気と真空から大気圧に戻す処理であることがわか
る。そこで本実施例では、処理のスループットを上げる
ために、大気圧のような高圧力下で処理をする装置と、
高真空下で処理する装置との間を、大気に触れずにウエ
ハを搬送する方法として、これらの装置の間のロードロ
ック室203を複数設けた装置を作成する。
【0118】この装置例を図11のブロック図に示す。
この装置の特徴は、熱処理室202と導電膜堆積室20
4との間に、ロードロック室203a〜203eを並列
に複数個設けることにある。この装置を用いれば、図1
2に示すようなタイムチャートで処理を行なうことがで
きるため、処理時間を1 min/ウエハと、図9の装
置に比べて10倍のスループットで処理することができ
る。
【0119】他の一例を図13に示す。この装置の特徴
は、熱処理室202と導電膜堆積室204との間に、ロ
ードロック室203f〜203hを直列に複数個設ける
ことにある。ロードロック室203fではロータリーポ
ンプのような低真空で排気速度の大きな装置を用いて1
Torr程度まで排気して次のロードロック室にウエハ
を搬送する。ロードロック室203gでは低真空用ター
ボモレキュラーポンプなどで10-3Torrまで排気し
て次のロードロック室にウエハを搬送する。ロードロッ
ク室203hでは高真空用ターボモレキュラーポンプな
どで10-6Torr以下に排気して導電膜堆積室204
へウエハを搬送する。
【0120】このように圧力を変化させる範囲を小さく
することにより、各ロードロック室での排気時間と、ロ
ードロック室203fを真空から大気圧に戻す時間を短
くできる。その結果、この装置でのタイムチャートは図
14に示すようになり、処理時間は3 min/ウエハ
と、図9の装置に比べて3倍のスループットを得られ
る。このスループットは、図11の装置よりも低いが、
必要なロードロック室が少ないという装置構成上のメリ
ットがある。
【0121】〈実施例6〉ここまでの実施例では、主と
して上部電極/絶縁膜界面の吸着水を除去する方法につ
いて説明した。本実施例では、その方法を用いて実際に
半導体メモリー装置を形成する例について説明する。
【0122】図15は本発明におけるメモリーセルの平
面レイアウトの一実施例を示している。このレイアウト
は、2交点セルと、キャパシタをビット線上に形成する
COB(Capacitor Over Bitlin
e)構造とを用いるレイアウトである。各メモリーセル
のトランジスタ(図中では明記していない)はビット線
308を介して周辺回路(図示していない)に接続され
ている。
【0123】トランジスタとビット線308の接続部分
は、アクティブ領域318の一部に形成したビット線用
プラグ307の部分である。トランジスタの動作は、ワ
ード線(ゲート電極)303により制御される。このワ
ード線(ゲート電極)303は、周辺回路(図示してい
ない)に接続されている。トランジスタからキャパシタ
部320へは、キャパシタ用プラグ311を介して接続
する。キャパシタ部320はプレート電極316を介し
て、周辺回路(図示していない)に接続されている。
【0124】この平面レイアウトの第1の特徴は、ワー
ド線3032本に対してプレート電極316を1本を配
線することである。このようなレイアウトとすることに
より、プレート電極316の容量を通常のDRAMより
も小さくできるので、プレート電極316の電位を周辺
回路で制御することが容易になる。そのため、強誘電性
を用いた不揮発メモリー動作が容易になる。
【0125】本実施例では、ワード線2本に対してプレ
ート電極を1本の例について説明したが、プレート電極
の本数としては、ワード線1本に対してプレート電極を
1本にしてもよいし、3本以上のワード線に対してプレ
ート電極を1本にしてもよい。ただし、プレート電極の
本数が多くなると集積度を上げるのが難しくなり、プレ
ート電極の本数が少なくなるとプレート電極の容量が大
きくなって、周辺回路による制御が難しくなる。プレー
ト電極の本数は、メモリーの用途によってその最適数が
変わってくる。
【0126】この平面レイアウトの第2の特徴は、プレ
−ト電極316をワ−ド線(ゲート電極)303と同一
方向に配線することである。このため、プレ−ト電極3
16の電位を周辺回路により制御するときに、その電位
をワ−ド線303の電位と同期して制御することが可能
となる。
【0127】図16に、図15中の一断面構造(断面A
−A’)を示す。この断面構造について説明する。Si
基板301上に素子分離用SiO2302を形成してあ
る。素子領域に、ゲート酸化膜(明示していない)とワ
ード線(ゲート電極)303と拡散層304からなるM
OSトランジスタを形成してある。この実施例では、ワ
ード線303はSiO2322をマスクとしてドライエ
ッチングにより加工してあり、かつSiO2322をそ
のまま残してワード線の絶縁保護膜として用いている。
このSiO2322は残す必要はないが、本実施例の構
造とすれば除去工程を削除できるし、ゲート電極スペー
サー321の形成時の保護膜としても作用する。
【0128】ワード線としては、通常のゲート電極とし
てよく用いられるdopedpoly Siや、WS
i,MoSi,CoSiのようなシリサイドを用いれば
よい。またはW,TiNなどの金属材料、またはそれら
の積層膜でもよい。ワード線(ゲート電極)303に
は、ゲート電極スペーサー321を形成してある。この
ゲート電極スペーサーは必須ではないが、段差を緩和す
る効果と電気的ショートを防ぐ効果があるので、信頼性
の高いCOB構造を形成できる。
【0129】ワード線(ゲート電極)303の上にはワ
ード線用絶縁保護膜305を形成してある。この保護膜
は必ずしも必要はないが、ビット線用プラグ307やキ
ャパシタ用プラグ311を形成するためのドライエッチ
ングをするときに電気的ショートを防ぐ効果があり、ま
たこのワード線用絶縁保護膜305とワード線段差平坦
化絶縁膜306とで材料を変える(例えばSi34とS
iO2)にしておけば、絶縁膜間高選択ドライエッチン
グを用いて自己整合的に、前述のプラグ部のドライエッ
チングをすることもできるという効果がある。
【0130】ワード線(ゲート電極)303の形成によ
りできる段差は、ワード線段差平坦化絶縁膜306によ
り平坦化してある。この絶縁膜の材料としては、周知の
流動性の絶縁膜(BPSGなど)やCVD絶縁膜を用い
ればよい。平坦化方法としては、流動性絶縁膜のリフロ
ーや、ドライエッチングによる全面エッチバック、ケミ
カル・メカニカル・ポリシング(CMP)などの研磨、
またはそれらの組み合わせを用いればよい。
【0131】本実施例では、BPSGリフロー膜をCM
Pで研磨してワード線段差平坦化絶縁膜306を形成し
ている。この膜はドライエッチングにより削れ易いた
め、本実施例では平坦化絶縁膜用絶縁保護膜323を形
成している。この膜をCVDやスパッタ堆積法で形成す
れば、リフロー膜よりも緻密な膜を形成できる。膜の材
料としては、SiO2やSi34などの通常のSi LS
Iプロセスで用いられるものでよい。
【0132】平坦化絶縁膜用絶縁保護膜323の形成の
後に、ビット線用プラグ307を形成してある。本実施
例では、このビット線用プラグ307を、ドライエッチ
ングで孔パターンを形成した後に、n+poly Siを
CVD法を用いることにより形成してある。このビット
線用プラグ307としてはn+poly Siの他に、例
えばTiNなどの材料を用いてもよい。また、このビッ
ト線用プラグ307の形成にともなって、図15に示す
ビット線308も形成する。この材質としては例えばn
+poly Si,シリサイドなどの材料や、それらの積
層膜などを用いればよい。
【0133】本実施例では、ビット線用プラグ307と
ビット線308(図15に図示)の形成後に、ビット線
用絶縁保護膜309を形成してある。この膜は必須では
ないが、ワード線用絶縁保護膜305と同様の効果があ
る。さらにその上にビット線段差平坦化絶縁膜310を
形成してある。この膜の形成法および材料としては、ワ
ード線段差平坦化絶縁膜306と同様に考えればよい。
【0134】さらにこの膜の上に、平坦化絶縁膜用絶縁
保護膜324を、本実施例では形成してある。この保護
膜は必須ではないが、前述した平坦化絶縁膜用絶縁保護
膜323と同様な効果がある。さらにこの膜はキャパシ
タのドライエッチング加工における下地膜になるので、
Al23のようなAl原子を含む絶縁膜を用いると、キ
ャパシタのドライエッチングにおいて高選択ドライエッ
チングを行なえる。
【0135】本実施例ではキャパシタ下部電極312と
してPtを用いているが、PtはF系のガスでドライエ
ッチングすると、ArやCl系のガスを用いたドライエ
ッチングよりもより垂直に近い形状の加工ができる。こ
の時に下地層としてAl原子を含む材料を用いれば、反
応生成物AlF3の揮発性が低いために、エッチング耐
性が高いので高選択ドライエッチングができる。またこ
の加工では、マスク材料にもAlなどのAl原子を含む
材料を用いれば、対マスク・対下地層選択比の高いPt
ドライエッチングが可能になる。
【0136】平坦化絶縁膜用絶縁保護膜324の形成の
後に、キャパシタ用プラグ311を形成する。この形成
は、ドライエッチングによる孔パターンの形成の後に、
この孔パターンのなかに導電性の材料を埋め込む。材料
としては、従来のSi LSIプロセスで用いられるn+
poly Siを用いてもよいし、TiNやWやTa,
Tiのような材料をCVDで埋め込んでもよい。また、
強誘電性絶縁膜と相性のよいPt,Ru,Ir,Pd,
Rh,Os,Hf,Zrやそれらの酸化物であり導電性
のもの(例えばRuO2,IrO2)などを用いてもよ
い。さらにはそれらの積層膜を用いてもよい。
【0137】RuO2やIrO2などはMOCVD法のよ
うなCVDプロセスを用いて形成すれば、孔パターン内
の断線がなく形成することができ、その上にRuやIr
などを積層させると、RuやIrなどの材料は酸素に対
するバリア層の役割をするため、この後の工程での対酸
化性を向上することができる。
【0138】キャパシタ用プラグ311を形成の後に、
実施例1〜5で説明したようなプロセスで、バリアメタ
ル319、キャパシタ下部電極312、キャパシタ絶縁
膜313、上部電極第1膜317、上部電極第2膜31
4を形成してある。
【0139】キャパシタ下部電極としてはPt以外に例
えばRu,Ir,Pd,Rh,Os,Hfや、それらの
酸化物であり導電性のあるものを用いてもよい。
【0140】また、キャパシタ絶縁膜としては、PZT
以外の強誘電性絶縁物(Biを含む絶縁膜、LaやYを
含む絶縁膜、BaやSrを含む絶縁膜、Cuを含む絶縁
膜)を用いてもよい。また、(Ba,Sr)TiO3
ような誘電率100以上の絶縁膜やTa25のような誘
電率20以上の高誘電絶縁膜を用いてもよい。また、S
iO2やSi34のような絶縁物でも、微細なキャパシ
タの場合には効果がある。
【0141】また、キャパシタ上部電極としては、上部
電極第1膜317には下部電極と同様に例えばPt,R
u,Ir,Pd,Au,RuO2,IrO2等を用い、上
部電極第2膜にはそれ以外に例えばW,Al,TiN,
Ta,Cu,Agなどを用いてもよいし、それらの積層
膜を用いてもよい。
【0142】キャパシタ部形成の後に、本実施例ではキ
ャパシタ用絶縁保護膜315を形成してある。本実施例
ではこの膜はリフロー膜とCMPの組み合わせにより平
坦化してある。完全な平坦化は必須ではないが、この後
の配線の信頼性を高めるためには、極力平坦化しておく
ことが望ましい。平坦化の方法や材料はビット線段差平
坦化絶縁膜の形成や、ワード線段差平坦化絶縁膜の形成
と同様にすればよい。
【0143】さらに、キャパシタ部の材料と相性のよい
例えばTiやZrやPbなどの酸化膜をキャパシタ部の
保護絶縁膜としてCVD法を用いて形成してから、リフ
ロー絶縁膜を形成して積層膜にしてもよい。また、強誘
電性絶縁膜は還元性の雰囲気やH原子が発生する雰囲気
では特性劣化しやすいので、オゾン−TEOSによるC
VD SiO2膜(有機シリコン化合物をオゾン下で分解
して形成したSiO2膜)や、ポリイミド樹脂などの有
機系絶縁物を用いるのもよい。
【0144】キャパシタ用絶縁保護膜315形成の後
に、本実施例ではプレート電極316を形成してある。
この材料としては、n+poly SiやWのような従来
SiLSIプロセスで用いられている材料を用いればよ
い。下地を十分に平坦化していれば、この電極材料とし
てスパッタ法で堆積した導電性材料を用いればよいし、
段差のある構造の場合には、CVD法などを用いて導電
性材料を堆積すればよい。堆積した導電性材料をドライ
エッチングにより加工することにより、図16に示す構
造のメモリー装置が形成できる。
【0145】図16には、メモリーセル部の断面図の、
プレート電極形成までの断面図を示した。実際のメモリ
ーは、さらに2層程度の配線層を形成して、メモリーセ
ル部と周辺回路とをつなぐ必要があること、さらにパッ
ケージングをすることが必要であることはいうまでもな
い。
【0146】〈実施例7〉図17は、本発明におけるメ
モリーセルの平面レイアウトの他の実施例を示してい
る。このレイアウトは、2交点セルと、キャパシタをビ
ット線上に形成するCOB(Capacitor Ov
er Bitline)構造とを用いるレイアウトであ
る。各メモリーセルのトランジスタ(図中では明記して
いない)はビット線308を介して周辺回路(図示して
いない)に接続されている。
【0147】トランジスタとビット線308の接続部分
は、アクティブ領域318の一部に形成したビット線用
プラグ307の部分である。トランジスタの動作は、ワ
ード線(ゲート電極)303により制御される。このワ
ード線(ゲート電極)303は、周辺回路(図示してい
ない)に接続されている。トランジスタからキャパシタ
部320へは、キャパシタ用プラグ311を介して接続
する。キャパシタ部320はプレート電極316 を介
して、周辺回路(図示していない)に接続されている。
【0148】この平面レイアウトの第1の特徴は、1本
のビット線308対してプレート電極316を1本を配
線することである。このようなレイアウトとすることに
より、プレート電極316の容量を通常のDRAMより
も小さくできるので、プレート電極316の電位を周辺
回路で制御することが容易になる。そのため、強誘電性
を用いた不揮発メモリー動作が容易になる。
【0149】本実施例では、ビット線1本に対してプレ
ート電極を1本の例について説明したが、プレート電極
の本数としては、2本以上のビット線に対してプレート
電極を1本にしてもよい。ただし、プレート電極の本数
が少なくなるとプレート電極の容量が大きくなって、周
辺回路による制御が難しくなる。プレート電極の本数
は、メモリーの用途によってその最適数が変わってく
る。
【0150】この平面レイアウトの第2の特徴は、プレ
−ト電極316をビット線308と同一方向に配線する
ことである。このため、プレ−ト電極316の電位を周
辺回路により制御するときに、その電位をビット線30
8の電位と同期して制御することが可能となる。
【0151】〈実施例8〉図18は、本発明におけるメ
モリーセルの平面レイアウトの更に異なる他の実施例を
示している。このレイアウトは、2交点セルと、キャパ
シタをビット線上に形成するCOB(Capacito
r Over Bitline)構造とを用いるレイアウ
トである。各メモリーセルのトランジスタ(図中では明
記していない)はビット線308を介して周辺回路(図
示していない)に接続されている。
【0152】トランジスタとビット線308の接続部分
は、アクティブ領域318の一部に形成したビット線用
プラグ307の部分である。トランジスタの動作は、ワ
ード線(ゲート電極)303により制御される。このワ
ード線(ゲート電極)303は、周辺回路(図示してい
ない)に接続されている。
【0153】トランジスタからキャパシタ部320へ
は、キャパシタ用プラグ311を介して接続する。キャ
パシタ部320はプレート電極316を介して、周辺回
路(図示していない)に接続されている。
【0154】この平面レイアウトの第1の特徴は、DR
AM動作を主と考えて1つのプレート電極316でキャ
パシタを制御することである。このようなレイアウトと
することにより、DRAM動作に必要な基準電位をキャ
パシタに印加することができる。また、周辺回路の駆動
能力を十分に大きくすれば、不揮発性動作も可能であ
る。1つのプレート電極316で制御するキャパシタ数
は、メモリーの用途により調整すればよい。
【0155】図19に、図18中の一断面構造(断面A
−A’)を示す。この断面構造は、プレート電極316
以外は、実施例6で説明した図16と基本的に同じであ
る。プレート電極316の加工も、実施例6と同様に、
必要な大きさに加工すればよい。
【0156】〈実施例9〉本発明の一実施例であるメモ
リーのキャパシタ構造について、図20に示した要部断
面図を用いて説明する。この図は、1トランジスタ1キ
ャパシタ型メモリーの、キャパシタまで作成した段階の
断面図である。キャパシタ絶縁膜としては強誘電体Pb
(Zr,Ti)O3を用い、キャパシタ電極としてPt
を用いて形成するものである。
【0157】同図に示すように、Si基板101上の素
子分離SiO2102により、Si基板101上に隣接
して設けられた複数のトランジスタを電気的に分離す
る。トランジスタは、拡散層103とゲートpoly
Si電極104とその下のゲートSiO2絶縁膜(図示
していない)で構成されるMOSトランジスタである。
【0158】MOSトランジスタ上を層間絶縁SiO2
膜105を用いて平坦化した後にキャパシタを形成す
る。キャパシタとMOSトランジスタとは、poly
Siプラグ106により電気的に接続される。
【0159】キャパシタは、下部Pt電極膜108上に
形成される立体型キャパシタであり、Pb(Zr,T
i)O3絶縁膜109を下部Pt電極膜108上に形成
する。このPb(Zr,Ti)O3絶縁膜109の上に
第1の上部P電極膜110を形成し、実施例2で説明し
た方法で吸着水を除去し、第2の上部Pt電極膜111
を形成して立体型キャパシタを形成する。
【0160】下部Pt電極膜108からPtがpoly
Siプラグ106へ拡散するのを抑えるために、バリ
アTiN膜107を介してキャパシタはpoly Si
プラグ106と電気的に接続している。
【0161】実際にメモリーとして動作させるために
は、この図に示すものの他に、配線層(通常は第2の上
部Pt電極膜111上に、2層の配線層が必要である)
と、メモリー動作を制御して外部と信号をやり取りする
ための周辺回路が必要であるが、周知の技術であり本発
明とは直接関係ないのでここでは説明を省略する。
【0162】このような立体型キャパシタを用いたメモ
リーの場合でも、本発明は上部電極/絶縁膜界面の吸着
水による電気特性劣化を抑えられるので、Pb(Zr,
Ti)O3絶縁膜の高誘電率を有効に利用することがで
きる。そのために、蓄積容量の大きなDRAMを形成す
ることが可能になる。
【0163】また、Pb(Zr,Ti)O3絶縁膜の強
誘電特性を利用する不揮発性メモリーにも使用できる。
キャパシタ絶縁膜としては、他の強誘電体絶縁膜を用い
てもよいし、高誘電絶縁膜である(Ba,Sr)TiO
3やTa25、さらにSiOやSi4膜でも同様の
効果がある。
【0164】〈実施例10〉本発明の他の実施例を、図
21に示す。この例では、下部Pt電極膜108形成後
に平坦化絶縁膜118による平坦化の後に、Pb(Z
r,Ti)O3絶縁膜109を形成する。その後に実施
例1で説明した方法により第1のPt絶縁膜110と第
2のPt絶縁膜111を形成する。平坦化絶縁膜118
としては、耐熱性があり、かつキャパシタ絶縁膜109
と反応を生じない絶縁物ならいずれのものでもよく、こ
の例ではSiO2膜上にTiO2膜を被覆した2層絶縁膜
とする。
【0165】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により所期
の目的を達成することができる。すなわち、キャパシタ
ーを構成する上部電極/絶縁膜界面の吸着水を確実に除
去することができ、絶縁物の高い誘電率や強誘電特性を
劣化させることなく信頼性の高いメモリー用キャパシタ
の形成を可能とし、半導体メモリー装置の製造歩留と品
質とを格段に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である半導体メモリー装置の
要部断面図。
【図2】同じく半導体メモリー装置の製造工程を説明す
る断面図。
【図3】同じく半導体メモリー装置の製造工程を説明す
る断面図。
【図4】同じく半導体メモリー装置の製造工程を説明す
る断面図。
【図5】同じく半導体メモリー装置の製造工程を説明す
る断面図。
【図6】同じく半導体メモリー装置の製造工程を説明す
る断面図。
【図7】同じく半導体メモリー装置を製造する製造装置
の断面概略図。
【図8】同じく半導体メモリー装置を製造する製造装置
の断面概略図。
【図9】同じく半導体メモリー装置を製造する製造装置
の断面概略図。
【図10】図9の製造装置による処理のタイムチャー
ト。
【図11】同じく半導体メモリー装置を製造する製造装
置の断面概略図。
【図12】図11の製造装置による処理のタイムチャー
ト。
【図13】同じく半導体メモリー装置を製造する製造装
置の断面概略図。
【図14】図13の製造装置による処理のタイムチャー
ト。
【図15】同じく半導体メモリー装置のメモリセル・レ
イアウトの一例を示した平面図。
【図16】図15の要部断面図。
【図17】同じく半導体メモリー装置のメモリセル・レ
イアウトの一例を示した平面図。
【図18】同じく半導体メモリー装置のメモリセル・レ
イアウトの一例を示した平面図。
【図19】図18の要部断面図。
【図20】本発明の一実施例である半導体メモリー装置
の要部断面図。
【図21】本発明の一実施例である半導体メモリー装置
の要部断面図。
【符号の説明】 1…チャンバー、 2…ウエハス
テージ、3…ヒーター、 4…
ヒーター用電源、5…ウエハ、
6…Ptターゲット、7…電極、
8…スパッタ用電源、9…バルブ、
10…ポンプ、11…ガス導入機
構、 12…赤外線ランプ、13a…
加熱用チャンバー、 13b…スパッタ用チ
ャンバー、101…Si基板、 1
02…素子分離SiO2、103…拡散層、
104…ゲートpoly Si電極、105
…層間絶縁SiO2膜、 106…poly S
iプラグ、107…バリアTiN膜、 1
08…下部Pt電極膜、109…Pb(Zr,Ti)O
3絶縁膜、110…第1の上部Pt電極膜、111…第
2の上部Pt電極膜、 112…TiN膜、11
3…Pt膜、 114…Pb(Z
r,Ti)O3膜、115…吸着水層、
116…第1のPt膜、117…第2のPt膜、
118…平坦化絶縁膜、201…ロー
ドロック室、 202…熱処理室、203
…ロードロック室、 203a〜203h
…ロードロック室 、204…導電膜堆積室、 205…ロ
ードロック室、206〜209…バルブ、
301…Si基板、302…素子分離用SiO2
303…ワ−ド線(ゲ−ト電極)、304…拡散
層、 305…ワ−ド線用絶縁保
護膜、306…ワ−ド線段差平坦化絶縁膜、 307
…ビット線用プラグ、308…ビット線、
309…ビット線用絶縁保護膜、310…ビッ
ト線段差平坦化絶縁膜、 311…キャパシタ下用プ
ラグ、312…キャパシタ下部電極、 313
…キャパシタ絶縁膜、314…上部電極第2膜、
315…キャパシタ用絶縁保護膜、316…プ
レ−ト電極、 317…上部電極第1
膜、318…アクティブ領域、 319…
バリアメタル、320…キャパシタ部、
321…ゲート電極スペーサー、322…SiO2
323…平坦化絶縁膜用絶縁保護
膜、324…平坦化絶縁膜用絶縁保護膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/822 H01L 27/10 651 // H01L 21/316 (72)発明者 横山 夏樹 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 久▲禮▼ 得男 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下部電極と絶縁膜と上部電極とで構成され
    るキャパシタを有する半導体メモリー装置であって、上
    部電極を前記絶縁膜に接する第1導体層と、第1導体層
    に接する第2導体層との積層膜で構成すると共に、前記
    第1導体層を少なくとも前記絶縁膜表面の水分を透過さ
    せ得る膜厚の薄膜導体で構成して成る半導体メモリー装
    置。
  2. 【請求項2】上記第1導体層を、酸化されにくい導電材
    料、酸化されても導電性を有する導電材料、もしくは酸
    化物導電材料で構成して成る請求項1記載の半導体メモ
    リー装置。
  3. 【請求項3】上記第1導体層を、Pt、Ru、Ir、P
    d、Au、RuO2およびIrO2の群から選ばれる少な
    くとも1種の導体層で構成して成る請求項2記載の半導
    体メモリー装置。
  4. 【請求項4】上記第1導体層の膜厚を100nm以下と
    して成る請求項1乃至3いずれか一つに記載の半導体メ
    モリー装置。
  5. 【請求項5】上記第1導体層の膜厚を1〜40nmとし
    て成る請求項1乃至3いずれか一つに記載の半導体メモ
    リー装置。
  6. 【請求項6】上記絶縁膜を金属酸化物強誘電体材料で構
    成して成る請求項1乃至3いずれか一つに記載の半導体
    メモリー装置。
  7. 【請求項7】上記絶縁膜を誘電率が少なくとも100の
    絶縁膜で構成して成る請求項1乃至3いずれか一つに記
    載の半導体メモリー装置。
  8. 【請求項8】上記絶縁膜を誘電率が20以上100未満
    の絶縁膜で構成して成る請求項1乃至3いずれか一つに
    記載の半導体メモリー装置。
  9. 【請求項9】下部電極と絶縁膜と上部電極とからなるキ
    ャパシタを形成する工程を有する半導体メモリー装置の
    製造方法であって、前記キャパシタを形成する工程は、
    下部電極形成工程と、下部電極上にキャパシタ絶縁膜を
    形成する工程と、少なくともこの絶縁膜表面に吸着され
    た水分を透過させ得る第1の導体薄膜を前記絶縁膜上に
    形成し、続いて熱処理を行ない絶縁膜表面に吸着された
    水分を除去する工程と、前記第1の導体薄膜上に第2の
    導体薄膜を形成し、これら第1および第2の導体薄膜の
    積層膜で上部電極を形成する工程とを有して成る半導体
    メモリー装置の製造方法。
  10. 【請求項10】上記第1の導体薄膜を形成する工程にお
    いては、導体薄膜を酸化されにくい導電材料、酸化され
    ても導電性を有する導電材料、もしくは酸化物導電材料
    で構成し、蒸着、CVDもしくはスパッタリングで形成
    する工程として成る請求項9記載の半導体メモリー装置
    の製造方法。
  11. 【請求項11】上記第1の導体薄膜を形成する工程にお
    いては、導体薄膜をPt、Ru、Ir、Pd、Au、R
    uO2およびIrO2の群から選ばれる少なくとも1種の
    導体層で構成し、蒸着、CVDもしくはスパッタリング
    で形成する工程として成る請求項9記載の半導体メモリ
    ー装置の製造方法。
  12. 【請求項12】上記絶縁膜表面に吸着された水分を除去
    する工程における熱処理は、酸素を含む雰囲気下で行な
    う熱処理工程として成る請求項9記載の半導体メモリー
    装置の製造方法。
  13. 【請求項13】上記第1の導体薄膜を形成する工程にお
    いては、導体薄膜の膜厚を100nm以下として成る請
    求項9乃至12いずれか一つに記載の半導体メモリー装
    置の製造方法。
  14. 【請求項14】上記第1の導体薄膜を形成する工程にお
    いては、導体薄膜の膜厚を1〜40nmとして成る請求
    項9乃至12いずれか一つに記載の半導体メモリー装置
    の製造方法。
  15. 【請求項15】上記絶縁膜を形成する工程においては、
    絶縁膜を金属酸化物強誘電体材料で構成し、CVDもし
    くはスパッタリングで形成する工程として成る請求項9
    乃至12いずれか一つに記載の半導体メモリー装置の製
    造方法。
  16. 【請求項16】上記絶縁膜を形成する工程においては、
    誘電率が少なくとも100の絶縁膜で構成し、CVDも
    しくはスパッタリングで形成する工程として成る請求項
    9乃至12いずれか一つに記載の半導体メモリー装置の
    製造方法。
  17. 【請求項17】上記絶縁膜を形成する工程においては、
    誘電率が20以上100未満の絶縁膜で構成し、CVD
    もしくはスパッタリングで形成する工程として成る請求
    項9乃至12いずれか一つに記載の半導体メモリー装置
    の製造方法。
  18. 【請求項18】下部電極と絶縁膜と上部電極とからなる
    キャパシタを形成する工程を有する半導体メモリー装置
    の製造方法であって、前記キャパシタを形成する工程
    は、下部電極形成工程と、下部電極上に絶縁膜を形成す
    る工程と、絶縁膜上に上部電極を形成する工程とを有し
    て成り、前記絶縁膜の形成工程を、蒸着法、塗布法、C
    VD、もしくはスパッタリングにより所定膜厚の金属酸
    化物からなる絶縁膜を下部電極上に形成する工程と、次
    いで熱処理を施し前記絶縁膜の結晶構造を整える工程と
    で構成し、その後の上部電極を形成する工程は大気にさ
    らすことなく前記絶縁膜上に導体層を蒸着、CVDもし
    くはスパッタリングにより形成する工程として成る半導
    体メモリー装置の製造方法。
  19. 【請求項19】上記少なくとも上部電極を構成する導体
    薄膜の形成工程においては、導体薄膜を酸化されにくい
    導電材料、酸化されても導電性を有する導電材料、もし
    くは酸化物導電材料で構成し、蒸着、CVDもしくはス
    パッタリングで形成する工程として成る請求項18記載
    の半導体メモリー装置の製造方法。
  20. 【請求項20】上記導体薄膜の形成工程においては、導
    体薄膜をPt、Ru、Ir、Pd、Au、RuO2およ
    びIrO2の群から選ばれる少なくとも1種の導体層で
    構成し、蒸着、CVDもしくはスパッタリングで形成す
    る工程として成る請求項19記載の半導体メモリー装置
    の製造方法。
  21. 【請求項21】上記絶縁膜の形成工程においては、絶縁
    膜として強誘電体薄膜を形成する工程を含む請求項18
    乃至20いずれか一つに記載の半導体メモリー装置の製
    造方法。
  22. 【請求項22】上記絶縁膜の形成工程においては、誘電
    率が少なくとも100の絶縁膜を形成する工程を含む請
    求項18乃至22いずれか一つに記載の半導体メモリー
    装置の製造方法。
  23. 【請求項23】上記絶縁膜の形成工程においては、誘電
    率が20以上100未満の絶縁膜を形成する工程を含む
    請求項18乃至22いずれか一つに記載の半導体メモリ
    ー装置の製造方法。
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