JP7356803B2 - 液状滑剤を含む包装用構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、包装される物質(内容物)に対して滑り性を向上させる液状滑剤が、内容物が接触する面(内面)に分布している包装用構造体に関するものであり、特にチューブ、袋、カップ、トレイなどの容器、さらには、袋やカップの作製に用いるフィルムやシートとして好適に使用される液状滑剤含有包装用構造体に関する。
プラスチック容器は、成形が容易であり、安価に製造できることなどから、各種の用途に広く使用されている。例えば、容器壁の内面がポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂層で形成されている容器は、ボトル、チューブ或いは袋(パウチ)などの形態として、粘稠なスラリー状或いはペースト状の内容物を収容するための容器として広く使用されている。
ところで、粘稠な内容物を収容するためのプラスチック容器では、該内容物を速やかに排出することが要求される。
このような要求を満足するために、従来は、特許文献1等に記載されているように、容器内面を形成するオレフィン系樹脂層に、脂肪族アミド等の両親媒性化合物からなる常温で固体状の滑剤を配合するという手段が採用されていたのであるが、最近では、特許文献2,3等に開示されているように、流動パラフィンや食用油等による液膜を、内面を形成しているオレフィン系樹脂層の表面に形成するという手段が種々提案されている。
例えば、上記の固体状の滑剤を内面のオレフィン系樹脂層に配合するという手段は、ブリーディングにより容器内面に滑剤の多分子層を形成することにより、容器内に収容されている内容物に対する滑り性向上させるというものであり、容器の形態を問わず、ある程度の効果が認められる。
一方、容器内面に液膜を設けるという手段は、上記のような固体状の滑剤を用いる手段と比較すると、内容物に対する滑り性向上効果が著しく大きいのであるが、容器の形態がボトルに限定され、チューブ容器やパウチなどの袋状容器には適用し難いという問題がある。
即ち、パウチなどの袋状容器は、フィルムをヒートシールに貼り付けて開口部を有する袋状体に成形し、この後、この袋状体に内容物を充填し、最後に袋状体の開口部を熱融着して閉じることにより製造される。この場合、この袋状容器の形成に用いるフィルムの表面に液膜が形成されていると、このフィルムをロールで巻き取る際に、表面の液膜が裏移りしてしまうという問題がある。このような問題は、カップを形成するために使用されるシートについても生じる。
また、チューブ容器では、内容物の充填に先立って、容器の外面に印刷を施すという工程が必要である。この印刷工程では、チューブ容器の内部に、チューブ容器の胴部壁を安定に保持するために、所定の治具が挿入され、この状態で印刷作業が行われることとなる。しかるに、このチューブ容器の内面に液膜が形成されていると、印刷のためにチューブ容器の内部に挿入された治具に液膜が転写されてしまうという問題がある。
このように、容器の内面に液膜を形成するという手段は、内容物に対する滑り性を著しく高め、内容物の排出性を顕著に高めることができるのであるが、液膜の裏移りや転写などの問題があるため、実用上、その適用がボトルに限定されてしまい、その改善が求められている。
上記のような液膜の裏移りが防止された包装用構造体として、本発明者等は、先に、包装される物質(被包装物)と接触する面を形成する層(例えば内面樹脂層)に隣接する中間層に液状滑剤を配合し、中間層(液状滑剤供給層)からの液状滑剤のブリーディングにより接触面に液状滑剤の液膜を形成する手法を提案している(特願2017-155670号)。即ち、この手法では、被包装物が接触する面に液状滑剤の液膜が形成するまでにある程度の時間がかかるため、液膜が形成する前であれば、液膜の裏移りなどの問題を有効に解消できるわけである。
しかしながら、このような手法を採用した場合においては、この多層構造体の保管中に液状滑剤が表面にブリーディングするため、長期の保管が困難であるという問題を生じ、包装材としての使用形態がかなり制限される。即ち、成形後に、できるだけ短時間で袋等の容器の作製、内容物の充填、外面印刷等を行わなければならない。
特開2007-284066号公報 特許第5971337号 特許第5673905号
従って、本発明の目的は、被包装物に対する滑り性や耐付着性を向上させる液状滑剤を含有している包装用構造体において、該液状滑剤の表面へのブリーディングのタイミングをコントロールすることができ、液状滑剤に起因する裏移りや転写の問題を生じる恐れがあるときには該液状滑剤の表面へのブリーディングが確実に防止でき、長期保管が可能となり、しかも被包装物に対する滑り性が必要なときには、表面に該液状滑剤が分布して目的とする滑り性が発揮される包装用構造体を提供することにある。
本発明の他の目的は、ボトル以外の容器、例えばチューブ、袋、カップ、トレイなどの容器、さらには、袋やカップの作製に用いるフィルムやシートとして使用される包装用構造体を提供することにある。
本発明によれば、包装される物質に対しての滑り性を向上させるための液状滑剤が分散されている滑剤供給用樹脂層を有する包装用構造体において、
前記包装構造体は、フィルムもしくはシート、チューブ、カップ、トレイ、または袋の形態を有しているものであり、
液状滑剤移行性の熱可塑性樹脂からなる内面樹脂層が、前記滑剤供給用樹脂層に対して、前記包装される物質が存在する側に設けられており、
前記滑剤供給用樹脂層は、前記液状滑剤と共に、少なくともガラス転移点が30℃以上の高ガラス転移点樹脂を前記液状滑剤の封止材として含み、且つ、ガラス転移温度が30℃未満の低ガラス転移点オレフィン系樹脂を含んでおり、
前記滑剤供給用樹脂層には、前記高ガラス転移点樹脂を、樹脂成分当り50質量%以上の量で含んでいることを条件として、前記低ガラス転移点オレフィン系樹脂が、該高ガラス転移点樹脂100質量部当り10質量部以上の量で含まれており、
前記滑剤供給用樹脂層に含まれる前記液状滑剤の量は、前記内面樹脂層の25℃での液状滑剤飽和含有量よりも多量に設定されていることを特徴とする包装用構造体が提供される。
本発明の包装用構造体においては、以下の態様を好適に採用することができる。
(1)前記滑剤供給用樹脂層は、前記高ガラス転移点樹脂をマトリックスとして形成されていること。
(2)前記高ガラス転移点樹脂が、ガスバリア性樹脂または環状オレフィン共重合体樹脂であること。
(3)前記内面樹脂層を形成している熱可塑性樹脂が、ガラス転移点が0℃以下のオレフィン系樹脂層であること。
(4)前記滑剤供給用樹脂層が、1~500μmの厚みを有しており、前記内面樹脂層が1~200μmの厚みを有していること。
(5)前記滑剤供給用樹脂層の外面側には、ガスバリア性樹脂から形成されたガスバリア層が設けられていること。
上記の包装用構造体は、前記高ガラス転移点樹脂のガラス転移点以下の温度で保管され、該ガラス転移点よりも高い温度に加熱する熱履歴を介して使用に供される。
本発明の包装用構造体では、液状滑剤が分散されている滑剤供給用樹脂層が、ガラス転移点(Tg)が30℃以上の高ガラス転移点樹脂を含んでいる。即ち、この高ガラス転移点樹脂は、液状滑剤の封止材として機能する。このため、この包装構造体を、該高ガラス転移樹脂のTg以下(30℃以下)に保管されているよう状態では、滑剤供給用樹脂層からの液状滑剤の放出が有効に防止される。即ち、この包装構造体をロールに巻き取った状態で長期に保管していた場合においても、液状滑剤の裏移りによる問題は生じない。また、このガラス転移点よりも低い状態に保持されている状態では、治具への液膜移行などを生じることなく、印刷作業を行うこともできる。
一方、この包装構造体を上記ガラス転移温度よりも高い状態に加熱すると、滑剤供給用樹脂層から液状滑剤が放出されるため、包装される物質(被包装物)が接触する面(構造体の内面)に分布するようになり、この結果、被包装物の構造体表面への付着残存を有効に防止し、この構造体から被包装物を速やかに取り出すことができる。
このように、本発明では、高ガラス転移点樹脂のガラス転移点より高い温度への加熱を適宜のタイミングに設定することにより、被包装物に対する滑り性が必要な場合に限定して液状滑剤を表面に分布させることができるため、その取扱いや保管、販売などに対する制限が大幅に緩和されており、工業的なメリットが極めて大きい。
本発明の包装用構造体における滑り性発揮の原理を説明するための概念図。
本発明の原理を説明するための図1を参照して、全体として10で示す包装用構造体は、液状滑剤αが分散されている滑剤供給用樹脂層1(以下、単に滑剤供給層と呼ぶ)と、滑剤供給層1の内面側、即ち、包装される物質(被包装物)と接触する側の面に隣接して設けられている内面樹脂層3とを備えており、滑剤供給層1の外面側には外面側層5が設けられている。ここで使用されている液状滑剤αは、被包装物に対しての滑り性を向上させるための剤であり、この液状滑剤が被包装物と接触する面(内面樹脂層3の表面)に分布して液膜を形成することにより、被包装物の構造体表面への付着残存を有効に防止し、この構造体から被包装物を速やかに取り出すことができることとなる。
尚、図1の例では、この包装用構造体10は、滑剤供給層1に加えて、内面樹脂層3及び外面側層5を含む多層構造を有しているが、かかる構造体10は、滑剤供給層1のみからなる単層構造とすることもできるし、滑剤供給層1と内面樹脂層3及び/または外面側層5とを有する多層構造とすることもできる。
上記のような層構成において、本発明では、
(a)滑剤供給層1が、ガラス転移点が30℃以上の高ガラス転移点樹脂を含む層であること、
という構成が採用されており、内面樹脂層3を有する多層構造となっている場合には、さらに、次の構成を有するものとなっている。
(b)液状滑剤αの供給源となる滑剤供給層1の内面側は、内面樹脂層3により覆われているため、この構造体10が被包装物と接触する側の面(即ち、内面)には、滑剤供給層1の表面は露出していない。この場合、外面側層5が設けられているときには(滑剤供給層1が中間層として存在しているとき)、構造体10の外面にも、滑剤供給層1の表面は露出していないこととなる。
(c)内面樹脂層3は、液状滑剤移行性の熱可塑性樹脂により形成されている。
(d)滑剤供給層1に含まれる液状滑剤αの量が、内面樹脂層3の25℃での液状滑剤αの飽和含有量よりも多量に設定されている。
図1の多層構造を例に取って説明すると、このような多層構成の構造体10では、成形直後では、図1(a)に示されているように、液状滑剤αが、ガラス転移点が30℃以上の高ガラス転移点樹脂により封入された状態にある。即ち、成形時の冷却により、この構造体10は、高ガラス転移点樹脂のガラス転移点以下の低い温度に保持されているため、液状滑剤αは、分子が運動性を示さないガラス質の樹脂中に封入された状態にある。従って、内面樹脂層3及び外面側層5には、液状滑剤αは、実質上、存在しておらず、この構造体10の内表面及び外表面の何れにも液状滑剤αは分布していない状態に保持されていることが理解されよう。
尚、単層構造の場合においても、液状滑剤αは、滑剤供給層1の内部に封入されているため、その内面及び外面の何れにも液状滑剤αによる液膜は存在していないこととなる。
しかるに、上記のような状態に保持されている構造体10を、上記高ガラス転移点樹脂のガラス転移点よりも高い温度に加熱すると、液状滑剤αを封入している高ガラス転移点樹脂の分子が運動性を示すようになり、この結果、図1(b)に示されているように、封入されている液状滑剤αが、内面樹脂層3内に放出され、従って、内面樹脂層3内には、液状滑剤αが分布した状態となる。
尚、図1(b)では示されていないが、外面側層5の材質によっては、外面側層5内にも液状滑剤αが分布することとなる。
上記のような加熱によって内面樹脂層3内に液状滑剤αを分布せしめた後、加熱を停止して、高ガラス転移点樹脂のガラス転移点以下の温度に冷却(放冷)すると、図1(c)に示されているように、内面樹脂層3内の液状滑剤αは、その表面にブリーディングして液状滑剤αの液膜7が形成されることとなる。即ち、内面樹脂層3は、液状滑剤移行性の熱可塑性樹脂、例えば低密度樹脂或いはガラス転移点が0℃以下の熱可塑性樹脂により形成されているため、上記の加熱が停止されて冷却された状態でも液状滑剤の移行性を示し、しかも、液状滑剤αは、この内面樹脂層3の液状滑剤αの飽和含有量よりも多量に配合されている。この結果、この飽和含有量を超える分の液状滑剤αが内面樹脂層3の表面(即ち、被包装物が接触する表面)に分布して液膜7が形成され、この液膜7によって、被包装物に対する滑り性が発揮される。例えば、滑剤供給層1中への液状滑剤量が、内面樹脂層3の液状滑剤飽和含有量以下の場合に設定されている場合には、内面樹脂層3の表面に液状滑剤αの液膜7が形成されないため、被包装物に対する滑り性が低くなってしまう。
尚、構造体10が滑剤供給層1のみからなる単層構造を有する場合、滑剤供給層1の一方の面が露出している層構造の場合には、上記の加熱によって、直ちに、滑剤供給層1の露出面(被覆する層が形成されていない面)に液膜7が形成されることとなる。
このように、本発明では、成形後、その温度が高ガラス転移点樹脂のガラス転移点以下の温度で保管しておけば、その表面に液状滑剤αの液膜7は非常に少なく、巻き取りローラなどによる長期保管に際して液膜の裏移りなどの問題が生じることはなく、また、印刷等の作業に際しても、液膜による治具の汚れなどを生じることはない。
従って、上記のような問題を考慮する必要がなくなったときに、上記ガラス転移点温度よりも高い温度に加熱し、液状滑剤αの内面樹脂層3内への放出及び液膜7の形成が行われることとなる。
尚、上記の加熱を長時間続けることにより、或いは過度に高温に加熱することにより、この段階で液膜7を形成することも可能であるが、このような加熱を長時間続けること及び必要以上の高温加熱は、熱エネルギー的に不利であり、また、構造体10の熱変形を生じるおそれもある。このため、この加熱は、滑剤供給層1内の液状滑剤αが、内面樹脂層3の液状滑剤飽和含有量を超える量で、内面樹脂層3内に排出される程度でよい。
勿論、滑剤供給層1の内面側の面が露出している構造では、短時間で液膜7を形成することができる。
また、外面側層5が滑剤移行性を示すような樹脂で形成されている時には、上記の加熱によって外面側層5にも放出されるが、内面樹脂層3の液状滑剤飽和含有量を超える量で、液状滑剤αが内面樹脂層3内に移行する限り、このような材料で外面側層5が形成されていても問題は無い。
尚、本発明において、液状滑剤飽和含有量を特定する温度を25℃に設定し、また高ガラス転移点樹脂のガラス転移点を30℃以上に設定したのは、この包装用構造体10は、成形後から市販されるまでは、通常、常温(25℃)もしくは常温以下の温度に保持され、さらに、飽和量は、樹脂の融点未満の温度であれば、その変動はほとんど誤差レベルであり、25℃での飽和含有量を基準値とし、さらにガラス転移点を30℃以上に設定しておけば、問題がないからである。
また、内面樹脂層3の液状滑剤飽和含有量、或いは内面樹脂層3と外面側層5とを合わせてのトータル飽和含有量は、各層を形成する樹脂を過剰の液状滑剤α中に含浸させ、飽和量に達するまで液状滑剤αを樹脂中に含浸させ、その重量変化から単位重量当たりの飽和吸収量を測定しておき、この飽和吸収量に基づいて、設計される構造体10に形成される各層の厚み(樹脂量)から計算して求めることができる。
さらに、構造体10が滑剤供給層1の内面側が露出している層構造を有している場合、或いは外面側層5が滑剤遮断性の層である場合には、上記のような飽和含有量による制限はない。
<液状滑剤α>
本発明において使用される液状滑剤αは、被包装物、例えば流れにくく、包装体の表面に付着し易い高粘性もしくはペースト状の被包装物質に対して滑り性を発揮するために使用される液状物質であり、少なくとも被包装物が包装されている状態(即ち、使用状態)で液状を有しているものでなければならない。具体的には、0℃以下の融点を有しており、少なくとも常温(25℃)で液状の物質であり、さらに、揮散するような物質ではなく、その沸点が200℃以上の高沸点液体である。
このような液状滑剤αとしては、種々のものを挙げることができるが、特に水や水を含む親水性の被包装物に対して優れた滑り性を発揮させるという観点から、フッ素系界面活性剤、流動パラフィンや合成パラフィンなどの炭化水素系液体、シリコーンオイル、グリセリン脂肪酸エステル、食用油などを挙げることができる。特に被包装物が食品類である場合には、グリセリン脂肪酸エステル及び食用油が最も好適である。
食用油の具体例としては、大豆油、菜種油、オリーブオイル、米油、コーン油、べに花油、ごま油、パーム油、ひまし油、アボガド油、ココナッツ油、アーモンド油、クルミ油、はしばみ油、サラダ油などを例示することができる。
本発明において、上述した液状滑剤αは、滑剤供給層1の内面側に内面樹脂層1が形成されている場合には、最終的に図1(c)に示されているように、構造体10の内面(内面樹脂層3の表面)にブリーディングして内面樹脂層3の表面に液膜7を形成する。従って、この液状滑剤αの量は、内面樹脂層3の液状滑剤含有量よりも多量に使用されることが必要である。即ち、この飽和含有量を超える量の液状滑剤αが液膜7を形成するからである。
また、外面側層5が滑剤移行性を示す樹脂で形成されている場合には、液状滑剤αは、外面側層5にも移行する。このため、被包装物に対して安定した滑り性を発揮させるように液膜7を形成するために、この液状滑剤αの量は、内面樹脂層3と外面側層5との25℃での液状滑剤飽和量の合計量よりも多いことが好ましい。
さらに、構造体10が滑剤供給層1の単層により形成されている場合には、上記のような液状滑剤飽和量についての制限はなく、液状滑剤αは表面に露出しないように滑剤供給層1内に封止されているが、前述した加熱により、滑剤供給層1の表面に液状滑剤αの液膜7が形成される程度の量で、液状滑剤αが滑剤供給層1中に存在していればよい。高ガラス転移点樹脂の種類やそのガラス転移点(Tg)及び液状滑剤αの種類によっても異なるが、一般的には、高ガラス転移点樹脂100質量部当り0.1~20質量部程度の量である。
<滑剤供給層1>
上記の液状滑剤αが封入され、所定の温度以上に加熱されたときに液状滑剤αを放出する滑剤供給層1は、液状滑剤αを均一に分散させ且つ液状滑剤αをブリードし得るような液状滑剤移行性を示す熱可塑性樹脂により形成されるものであるが、特に、ガラス転移点が30℃以上、好ましくは50℃以上の高ガラス転移点樹脂を含有していることが必要である。かかる高ガラス転移点樹脂は、液状滑剤αの封止材として機能するものであり、このような高ガラス転移点樹脂を含んでいないと、液状滑剤αを滑剤供給層1内に閉じ込めることができず、例えば、この構造体10の保管時に液状滑剤αが内面樹脂層3内に放出され、内面樹脂層3の表面に液膜7が形成されてしまい、この結果、液膜の裏移り等の問題を生じてしまうからである。勿論、構造体10が滑剤供給層1の単層から形成されている場合には、その保管時に、滑剤供給層1の表面に液膜7が形成されてしまうことなる。
また、液状滑剤αを封入するために使用される高ガラス転移点樹脂のガラス転移点(Tg)は、原理的には、上記温度以上であればよいが、この温度が高すぎると、液状滑剤αを放出させるために必要な加熱温度が高くなり過ぎ、この加熱時に構造体10の熱変形等を生じてしまうおそれがある。従って、このガラス転移点温度は、構造体10の熱変形を生じない程度の加熱により液状滑剤αを放出できるよう、ある程度低い温度であることが望ましく、例えば100℃以下の範囲にあることが望ましい。
本発明において、このような高ガラス転移点樹脂としては、多くの熱可塑性樹脂を挙げることができるが、特に液状滑剤αを均一に分散させ、多量の液状滑剤αを配合し得るという観点から、ガラス転移点が上記範囲にある環状オレフィン共重合体(以下、COCと略すことがある)、ガスバリア性樹脂及び接着剤樹脂が好適に使用される。
環状オレフィン系共重合体は、エチレン系不飽和結合とビシクロ環とを有する脂環族炭化水素化合物、特にビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン骨格を有する炭化水素化合物をモノマー成分として重合したポリマーであり、具体的なモノマー成分としては、次のものが挙げられるが、これに限定されるものではない。
ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(1)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、6-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、1-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、6-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、6-n-ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、6-イソブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、7-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン。
トリシクロ[4.3.0.12.5]-3-デセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(2)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、トリシクロ[4.3.0.12.5]-3-デセン、2-メチルトリシクロ[4.3.0.12.5]-3-デセン5-メチルトリシクロ[4.3.0.12.5]-3-デセン。
トリシクロ[4.4.0.12.5]-3-ウンデセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(3)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、トリシクロ[4.4.0.12.5]-3-ウンデセン、10-メチルトリシクロ[4.4.0.12.5]-3-ウンデセン。
テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(4)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-メチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-エチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-プロピルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-ブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-イソブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-ヘキシルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-シクロヘキシルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-ステアリルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、5,10-ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、2,10-ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8,9-ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-エチル-9-メチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、11,12-ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、2,7,9-トリメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、2,7-ジメチル-9-エチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、9-イソブチル-2,7-ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、9,11,12-トリメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、9-エチル-11,12-ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、9-イソブチル-11,12-ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、5,8,9,10-テトラメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-エチリデン-9-メチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-エチリデン-9-エチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-エチリデン-9-イソプロピルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-エチリデン-9-ブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-2R-ドデセン、8-n-プロピリデンテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-n-プロピリデン-9-メチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-n-プロピリデン-9-エチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-n-プロピリデン-9-イソプロピルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-n-プロピリデン-9-ブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-イソプロピリデンテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-イソプロピリデン-9-メチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-イソプロピリデン-9-エチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-イソプロピリデン-9-イソプロピルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン、8-イソプロピリデン-9-ブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン。
ペンタシクロ[6.5.1.13.6.02.7.09.13]-4-ペンタデセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(5)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、ペンタシクロ[6.5.1.13.6.02.7.09.13]-4-ペンタデセン、1,3-ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13.6.02.7.09.13]-4-ペンタデセン、1,6-ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13.6.02.7.09.13]-4-ペンタデセン、14,15-ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13.6.02.7.09.13]-4-ペンタデセン。
ペンタシクロ[7.4.0.12.5.19.12.08.13]-3-ペンタデセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(6)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、ペンタシクロ[7.4.0.12.5.19.12.08.13]-3-ペンタデセン、メチル置換ペンタシクロ[7.4.0.12.5.19.12.08.13]-3-ペンタデセン。
ペンタシクロ[6.5.1.13.6.02.7.09.13]-4,10-ペンタデカジエン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(7)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、ペンタシクロ[6.5.1.13.6.02.7.09.13]-4,10-ペンタデカジエン。
ペンタシクロ[8.4.0.12.5.19.12.08.13]-3-ヘキサデセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(8)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、ペンタシクロ[8.4.0.12.5.19.12.08.13]-3-ヘキサデセン、11-メチル-ペンタシクロ[8.4.0.12.5.19.12.08.13]-3-ヘキサデセン、11-エチル-ペンタシクロ[8.4.0.12.5.19.12.08.13]-3-ヘキサデセン、10,11-ジメチル-ペンタシクロ[8.4.0.12.5 .19.12.08.13]-3-ヘキサデセン。
ペンタシクロ[6.6.1.13.6.02.7.09.14]-4-ヘキサデセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(9)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、ペンタシクロ[6.6.1.13.6.02.7.09.14]-4-ヘキサデセン、1,3-ジメチルペンタシクロ[6.6.1.13.6.02.7.09.14]-4-ヘキサデセン、1,6-ジメチルペンタシクロ[6.6.1.13.6.02.7.09.14]-4-ヘキサデセン、15,16-ジメチルペンタシクロ[6.6.1.13.6.02.7.09.14]-4-ヘキサデセン。
ヘキサシクロ[6.6.1.13.6.110.13.02.7.09.14]-4-ヘプタデセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(10)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、ヘキサシクロ[6.6.1.13.6.110.13.02.7.09.14]-4-ヘプタデセン、12-メチルヘキサシクロ[6.6.1.13.6.110.13.02.7.09.14]-4-ヘプタデセン、12-エチルヘキサシクロ[6.6.1.13.6.110.13.02.7.09.14]-4-ヘプタデセン、12-イソブチルヘキサシクロ[6.6.1.13.6.110.13.02.7.09.14]-4-ヘプタデセン、1,6,10-トリメチル-12-イソブチルヘキサシクロ[6.6.1.13.6.10.13.02.7.09.14]-4-ヘプタデセン。
ヘプタシクロ[8.7.0.12.9.14.7.111.17.03.8.012.16]-5-エイコセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(11)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、ヘプタシクロ[8.7.0.12.9.14.7.111.17.03.8.012.16]-5-エイコセン。
ヘプタシクロ[8.7.0.13.6.110.17.112.15.02.7.011.16]-4-エイコセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(12)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、ヘプタシクロ[8.7.0.13.6.110.17.112.15.02.7.011.16]-4-エイコセン、ジメチル置換ヘプタシクロ[8.7.0.13.6.110.17.112.15.02.7.011.16]-4-エイコセン。
ヘプタシクロ[8.8.0.12.9.14.7.111.18.03.8.012.17]-5-ヘンエイコセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(13)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、ヘプタシクロ[8.8.0.12.9.14.7.111.18.03.8.012.17]-5-ヘンエイコセン。
ヘプタシクロ[8.8.0.14.7.111.18.113.16.03.8.012.17]-5-ヘンエイコセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(14)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、ヘプタシクロ[8.8.0.14.7.111.18.113.16.03.8.012.17]-5-ヘンエイコセン、15-メチル-ヘプタシクロ[8.8.0.14.7.111.18.113.16.03.8.012.17]-5-ヘンエイコセン、トリメチル置換ヘプタシクロ[8.8.0.14.7.111.18.113.16.03.8.012.17]-5-ヘンエイコセン。
オクタシクロ[8.8.0.12.9.14.7.111.18.113.16.03.8.012.17]-5-ドコセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(15)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、オクタシクロ[8.8.0.12.9.14.7.111.18.113.16.03.8.012.17]-5-ドコセン、15-メチルオクタシクロ[8.8.0.12.9.14.7.111.18.113.16.03.8.012.17]-5-ドコセン、15-エチルオクタシクロ[8.8.0.12.9.14.7.111.18.013.16.03.8.012.17]-5-ドコセン。
ノナシクロ[10.9.1.14.7.113.20.115.18.02.10.03.8.012.21.014.19]-5-ペンタコセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(16)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、ノナシクロ[10.9.1.14.7.113.20.115.18.02.10.03.8.012.21.014.19]-5-ペンタコセン、ドリメチル置換ノナシクロ[10.9.1.14.7.113.20.115.18.02.10.03.8.012.21.014.19]-5-ペンタコセン。
ノナシクロ[10.10.1.15.8.114.21.116.19.02.11.04.9.013.22.015.20]-6-ヘキサコセン誘導体;
この環状オレフィンは、下記式(17)で表される。
(式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルキリデン基であり、nは1~4の整数である。)
特に、ノナシクロ[10.10.1.15.8.114.21.116.19.02.11.04.9.013.22.015.20]-6-ヘキサコセン。
また、上記式(1)~(17)で表される環状オレフィン以外の例としては、以下のものを例示することができる。
5-フェニル-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン
5-メチル-5-フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン
5-ベンジル-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン
5-トリル-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン
5-(エチルフェニル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン
5-(イソプロピルフェニル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン
5-(ビフェニル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン
5-(β-ナフチル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン
5-(α-ナフチル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン
5-(アントラセニル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン
5,6-ジフェニル-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン
シクロペンタジエン-アセナフチレン付加物
1,4-メタノ-1,4,4a,9a-テトラヒドロフルオレン
1,4-メタノ-1,4,4a,5,10,10a-ヘキサヒドロアントラセン
8-フェニル-テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン
8-メチル-8-フェニル-テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン
8-ベンジル-テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン
8-トリル-テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン
8-(エチルフェニル)-テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン
8-(イソプロピルフェニル)-テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン
8,9-ジフェニル-テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン
8-(ビフェニル)テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン
8-(β-ナフチル)テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン
8-(αナフチル)-テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン
8-(アントラセニル)-テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]-3-ドデセン
(シクロペンタジエン-アセナフチレン付加物)にシクロペンタジエンをさらに付加した化合物
11,12-ベンゾ-ペンタシクロ[6.5.1.13.6.02.7.09.13]-4-ペンタデセン
11,12-ベンゾ-ペンタシクロ[6.6.1.13.6.02.7.09.14]-4-ヘキサデセン
11-フェニル-ヘキサシクロ[6.6.1.13.6.110.13.02.7.09.14]-4-ヘプタデセン
14,15-ベンゾ-ヘプタシクロ[8.7.0.12.9.14.7.111.17.03.8.012.16-5-エイコセン]
上述した環状オレフィン系共重合体(COC)は、50~22モル%、特に40~22モル%の環状オレフィンと残余のエチレンとから誘導される。
好適な環状オレフィン系樹脂(COC)は、三井石油化学株式会社から、アペルの商品名で市販されている。
また、ガスバリア性樹脂としては、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)やポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)、ポリグリコール酸等を挙げることができる。
これらのガスバリア性樹脂の中でも、この多層構造体10に優れた酸素バリア性を付与することができ、酸素透過による被包装物の酸化劣化をも有効に抑制することができるという点で、エチレンビニルアルコール共重合体を用いることが最も好適である。
上記のようなエチレンビニルアルコール共重合体としては、一般に、エチレン含有量が20乃至60モル%、特に25乃至50モル%のエチレン-酢酸ビニル共重合体を、ケン化度が96モル%以上、特に99モル%以上となるようにケン化して得られる共重合体ケン化物が好適である。
また、接着剤樹脂はそれ自体公知であり、例えば、カルボニル基(>C=O)を主鎖若しくは側鎖に1乃至100meq/100g樹脂、特に10乃至100meq/100g樹脂の量で含有する樹脂、具体的には、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などのカルボン酸もしくはその無水物、アミド、エステルなどでグラフト変性されたオレフィン樹脂;エチレン-アクリル酸共重合体;イオン架橋オレフィン系共重合体;エチレン-酢酸ビニル共重合体;などを例示することができる。
このような接着性樹脂が高ガラス転移点樹脂として使用されている場合には、後述した内面樹脂層3や外面側層5との間に高い密着性を確保することができる。
また、本発明において、滑剤供給層1は、高ガラス転移点樹脂による液状滑剤封入性を得るためには、該高ガラス転移点樹脂をマトリックス、即ち連続相として滑剤供給層1が形成されていることが好ましく、例えば、樹脂成分当り50質量%以上の量で高ガラス転移点樹脂を含んでいることが好適である。このような条件を満足する範囲内で、他の熱可塑性樹脂、例えばガラス転移点温度が30℃未満のオレフィン系樹脂を含んでいることができる。特に内面樹脂層3への液状滑剤αの移行が速やかに行われ、さらには成形性を確保するという点で、高ガラス転移点樹脂100質量部当り10質量部以上の量で低ガラス転移点オレフィン系樹脂が配合されていることが好ましい。また、このような低ガラス転移点オレフィン系樹脂の配合は、高ガラス転移点樹脂としてガスバリア性樹脂を使用した場合、内面樹脂層3と滑剤供給層1との密着性を確保するという点でも好適である。
また、高ガラス転移点樹脂による液状滑剤封入性が確保される限りにおいて、この構造体10を成形する際に発生するバリ等のスクラップ樹脂を配合したものを、上記の高ガラス転移樹脂とブレンドして使用することもできる。
尚、上記の滑剤供給層1は、多量の液状滑剤αを含有することが必要であるため、この含有量に応じて成形性が確保される程度の厚みを有していることが必要である。例えば、後述する外面側層5が滑剤移行性を有している場合には、前述した加熱により、この外面側層5へも液状滑剤αが放出されるため、より多量の液状滑剤αを含有することが必要となる。従って、このような外面側層5への滑剤移行も考慮して、所定の成形性が確保されるように滑剤供給層1の厚みを決定すべきであるが、必要以上に滑剤供給層1の厚みが厚いと、構造体10の全体厚みが必要以上に厚くなってしまい、コスト等の点で望ましくない。従って、かかる滑剤供給層1の厚みは、上記のような点を考慮して、通常、1~500μm、好ましくは5~200μmの範囲、より好ましくは10~100μmの範囲に設定される。
<内面樹脂層3>
本発明において、上記の滑剤供給層1の内面側に隣接している内面樹脂層3は、この構造体10の被包装物と接触する内面を形成する層であり、この内面樹脂層3中に、滑剤供給層1中に分散されている液状滑剤αが移行し、図1(c)に示すように、表面に液状滑剤αの液膜7が形成される。従って、この内面樹脂層3は、液状滑剤αに対して移行性を示すことが必要であり、さらには、液膜7を安定に保持し得ることも要求される。
このような観点から、内面樹脂層3の形成に使用し得る樹脂としては、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、中或いは高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1-ブテン、ポリ4-メチル-1-ペンテンなどのオレフィン系樹脂が好適であり、特に好ましくは、ガラス転移点(Tg)が0℃以下のもの、具体的には低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、中或いは高密度ポリエチレン、或いはエチレンと他のα-オレフィンとの共重合体の如き、エチレン系樹脂が使用される。即ち、ガラス転移点(Tg)が高い樹脂を用いると、加熱により滑剤供給層1から内面樹脂層3に液状滑剤αが移行したとしても、加熱停止後に内面樹脂層3がガラス状となってしまい、液状滑剤αが表面に十分にブリーディングせず、液膜7を形成することが困難となってしまうからである。従って、ガラス転移点が低い限りにおいて、前述した環状オレフィン共重合体(COC)も、内面樹脂層3形成用の樹脂として使用することができる。
また、本発明においては、内面樹脂層3には、所謂アンチブロッキング剤を配合することもできる。即ち、この構造体10を重ね合わせて保持した時、構造体10同士が密着して剥がれ難くなることを、アンチブロッキング剤により防止することができる。
このようなアンチブロッキング剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、アルミノケイ酸塩、或いはMg、Zn、Fe、Al、Ti、Zr等の金属の酸化物や炭酸塩、架橋(メタ)アクリレート樹脂を例示することができる。
また、上記のアンチブロック剤として、通常、メッシュ粒径が20μm以下の微粒子が使用されるが、このような微粒子は、内面樹脂層1の滑剤移行性を低下させる性質がある。即ち、このような微粒子は、オレフィン系樹脂の分子の自由度の高い非晶部の間隙に充填され、これにより、このような非晶部を通る液状滑剤αの通過が制限されるからである。従って、このようなアンチブロッキング剤の配合量は、比較的少量であることが好ましく、例えば、内面樹脂層3を形成するオレフィン系樹脂100質量部当り、10質量部以下、特に0.1~1質量部程度の量とするのがよい。
尚、構造体10が、滑剤供給層1が表面に露出するような層構造を有している場合には、上記のアンチブロッキング剤を滑剤供給層1に配合することも可能である。
本発明において、上述した内面樹脂層3の厚みは、特に制限されないが、薄すぎると、成形時に滑剤供給層1中の液状滑剤αが一気にブリーディングし、内面樹脂層3の表面に液膜を形成してしまうことがある。また、必要以上に厚いと、高ガラス転移点樹脂のガラス転移点よりも高温に加熱し、次いで冷却した後、被包装物に対しての滑り性が発揮し得る程度に内面樹脂層3内に液状滑剤αが分布するまでにかなりの時間を要することとなる。従って、本発明においては、このような内面樹脂層3の厚みは、1~200μm、特に10~100μmの範囲にあることが好適である。
<外面側層5>
本発明の包装用構造体10は、通常、図1に示されているように、滑剤供給層1は中間層として存在しており、この滑剤供給層1が外面にも露出しないように設計される。即ち、滑剤供給層1は液状滑剤αに対する移行性を示している。即ち、滑剤供給層1が外面に露出していると、液状滑剤αによるベタツキなどを生じてしまい、例えば構造体10の外面への印刷、或いはラベル等の貼付等の作業が困難となってしまい、また、搬送時等において、搬送ベルトなどの治具の汚れなどを生じてしまう。かかる不都合を防止するためには、滑剤供給層1中の高ガラス転移点樹脂や液状滑剤αの配合量などを一定の範囲に設定することにより回避することができるのであるが、このような配合量を精度よく設定することが必要となり、また、保管温度も厳密に管理することが必要となってしまうし、さらには加熱と同時に一気に液膜7が形成されることもあるため、加熱を慎重に行うことも必要となる。このような負担を回避するために、本発明では、滑剤供給層1の内面側に内面樹脂層3を設けると同時に、外面側層5を設け、滑剤供給層1の表面露出が防止された層構造とすることが好ましい。
本発明においては、前述した液状滑剤αを放出させるための加熱が行われる前の段階では、液状滑剤αが滑剤供給層1内に封入されているため、このような外面側層5は、滑剤遮断性を有している層であってもよいし、滑剤移行性を有している層であってもよい。
滑剤遮断性を有する外面側層5;
滑剤遮断性を有する外面側層5は、密度が1.00g/cm以上且つガラス転移点(Tg)が35℃以上の樹脂により形成されるが、本発明では、特に、ガスバリア性樹脂を用いることが好ましい。
ガスバリア性樹脂としては、前述した滑剤供給層1の形成に使用される高ガラス転移点樹脂の例としても挙げられているが、特に、高ガラス転移点樹脂としても好適に使用されるエチレンビニルアルコール共重合体を用いることが最も好適である。即ち、このようなガスバリア性樹脂を用いることにより、より確実な滑剤遮断性と共に酸素バリア性を付与することができ、特にエチレンビニルアルコール共重合体は、特に優れた酸素バリア性を示すため、酸素透過による被包装物の酸化劣化をも有効に抑制することができる。
また、上記のようなガスバリア性樹脂から形成される滑剤遮断性の外面側層5は、一般に1乃至50μmの範囲にあることが好ましい。この厚みが過度に薄いと、成形時に滑剤供給層1中に配合されている液状滑剤αの外面側に一気に移行してしまい、外面側に液膜が形成されたり、或いはべた付き、液の垂れ落ち等を生じるおそれがあり、さらにはガスバリア性樹脂によってもたらされる酸素バリア性も不満足なものとなってしまう。また、厚みが過度に厚いと、滑剤遮断性のさらなる向上は得られず、かえって構造体10の厚みが必要以上に厚くなり、コストの増大などの点で不都合を生じてしまうからである。
また、上記のようなガスバリア性樹脂を用いる場合には、滑剤供給層1との接着性を高め、デラミネーションを防止するために、間に接着剤樹脂層を設けることもできる。このような接着剤樹脂層の形成に用いる接着剤樹脂はそれ自体公知であり、例えば、カルボニル基(>C=O)を主鎖若しくは側鎖に1乃至100meq/100g樹脂、特に10乃至100meq/100g樹脂の量で含有する樹脂、具体的には、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などのカルボン酸もしくはその無水物、アミド、エステルなどでグラフト変性されたオレフィン樹脂;エチレン-アクリル酸共重合体;イオン架橋オレフィン系共重合体;エチレン-酢酸ビニル共重合体;などが接着剤樹脂として使用される。このような接着剤樹脂層の厚みは、適宜の接着力が得られる程度でよく、一般的には、1乃至20μm程度の厚みでよい。尚、このような接着剤樹脂層も、前述した密度及びガラス転移点の条件を満足すれば、滑剤遮断層として機能し得る。
尚、本発明においては、外面側層5を多層構造とすることも可能であり、例えば、上述したガスバリア性樹脂からなる滑剤遮断性の層のさらに外面側に、オレフィン系樹脂やポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂からなる最外面層を形成することもできる。勿論、このような最外面層との接着性が不満足な場合には、間に接着剤樹脂層を挟むことができる。
さらに、本発明においては、前述した密度及びガラス転移点を有する樹脂を用いず、各種の無機材、例えば、アルミ箔等の金属箔、金属若しくは金属酸化物蒸着膜、ダイヤモンドライクカーボン蒸着膜、セラミックス類などにより滑剤遮断性の外面側層5を形成することもできる。
ただし、このような無機材により外面側層5が形成されている場合、成形手段が制限されるため、多層構造体10の形態はフィルムもしくはシートに限定される。また、このような無機材からなる外面側層5は、ウレタン系接着剤等のドライラミネート接着剤を用いて滑剤供給層1の外面側に貼り付けることもできる。
滑剤移行性を有する外面側層5;
本発明において、滑剤移行性の外面側層5としては、前述した内面樹脂層を形成するための熱可塑性樹脂と同様のものが使用され、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル製樹脂も好適に使用することができる。外面側層5が滑剤移行性を有する場合、前述した内面樹脂層3と同様、この外面側層5にも液状滑剤αが放出され、液状滑剤αの量が多い場合には、加熱後、一定時間経過後には、この外面側層5の表面(外面)にも液状滑剤の液膜が形成されることがある。従って、このような液膜によるべた付きを防止することが必要な場合には、外面側層5の間に、滑剤遮断性の層を中間層として設けることが好適である。
また、外面側層5が構造体10の最外面を形成するときには、前述した内面樹脂層3と同様、最外面となる層には、アンチブロッキング剤を配合しておくことが好ましい。
上述した外面側層5の厚みは特に制限されないが、特に滑剤移行性を有している場合には、成形時での液状滑剤αの外面へのブリーディングによる液膜の形成を確実に防止し得る程度の厚みを有しているべきであり、通常、10μm以上の厚みを有していることが好適である。
<層構造>
上述したように、本発明の包装用構造体10は、液状滑剤αが分散されている滑剤供給層1に高ガラス転移点樹脂を含む層であることを条件として、かかる滑剤供給層1からなる単層構造を有するものであってよいが、滑剤供給層1の内面側に内面樹脂層3が形成された多層構造を有していることが好ましく、滑剤供給層1が内面及び外面の何れにも露出しておらず、滑剤供給層1が中間層として設けられている多層構造、即ち、内面樹脂3及び外面側層5を有する多層構造を有していることが最も好適である。
以下に、このような最適な層構造の一例を示す。
尚、以下の例において、内面樹脂層3をIRL、滑剤供給層1をLuB-SLと略し、COCは環状オレフィン共重合体、POは低ガラス転移点樹脂に相当するポリオレフィン、BARはガスバリア性樹脂、ADは、接着剤樹脂、INORは無機材(例えば金属箔)を示し、LuB-SLの括弧内は、滑剤供給層1中の樹脂成分を示す。
(内) IRL/LuB-SL(COC)/PO (外)
(内) IRL/LuB-SL(COC+PO)/PO (外)
(内) IRL/LuB-SL(COC+PO)/AD/BAR (外)
(内) IRL/LuB-SL(COC+PO)/AD/BAR/AD/PO (外)
(内) IRL/AD/LuB-SL(BAR)/BAR (外)
(内) IRL/AD/LuB-SL(BAR)/BAR/AD/PO (外)
(内) IRL/AD/LuB-SL(BAR)/AD/BAR/AD/PO (外)
(内) IRL/LuB-SL(BAR+PO)/PO (外面)
(内) IRL/LuB-SL(BAR+PO)/BAR/AD/PO (外)
(内) IRL/LuB-SL(COC)/AD/INOR (外)
(内) IRL/LuB-SL(BAR+PO)/AD/INOR (外)
尚、前述した各層には、各層に要求される特性を損なわない範囲において、それ自体公知の各種の配合剤、例えば、顔料、紫外線吸収剤等が必要により配合されていてよい。
<包装用構造体10の製造及び形態>
本発明の包装用構造体10は、各層を形成する樹脂もしくは樹脂組成物を用いて、それ自体公知の成形手段により、目的とする用途に応じた形態に成形されるが、滑剤供給層1を形成する樹脂中には、予め測定された内面樹脂層3(さらには外面側層5)の飽和含有量を基準として、液状滑剤αが所定量以上の量で配合され、このような樹脂組成物を用いて成形が行われる。
上述した本発明の包装用構造体10は、ボトルの形態に成形して使用することもできるが、本発明の利点を十分に発揮させるために、フィルム或いはシート、もしくはチューブの形態を有していることが好ましい。
フィルムは、袋状容器の作成に用いるものであり、各層に応じた数の押出機を用いての共押出成形により製造することができる。また、外面側層5が無機材料から成る滑剤遮断性の層である場合には、このような層が設けられたフィルム乃至シートを用い、ドライラミネート接着剤を用い、この無機材料層の表面を、成形後のフィルムに貼り付けることにより製造することができる。
かかるフィルムは、適宜、最外面層の表面に適宜印刷を施した後、適当な大きさに裁断し、ヒートシールにより製袋し、被包装物である内容物を充填した後、密封して販売される。
また、シートは、特にカップ状の容器を成形するために使用され、共押出によりシート成形した後、真空成形、プラグアシスト成形などによりカップの形態に賦形される。
さらに、チューブは、押出機を用いて筒状のプリフォームを溶融押出し、次いで圧縮成形によりネジ部などを含む頭部及び肩部を圧縮成形等により形成し、頭部にキャップを装着した状態で他方側の開口部から内容物を充填し、最後に開口部を融着して閉じることとなる。
上記のような包装用構造体10は、成形後には、高ガラス転移点樹脂のガラス転移点よりも低い温度(通常、25℃程度の常温)に保管され、その後、内面(及び外面)に液膜7が形成されても問題がないときに至って(例えば、液膜の裏移りや治具への付着などが問題とならなくなったとき)、高ガラス転移点樹脂のガラス転移点よりも高い温度に加熱される。これにより、滑剤供給層1内の液状滑剤αが内面樹脂層3(さらには外面側層5)に放出され、少なくとも内面に液膜7が形成される状態となり、加熱後の経時により、内面に十分な膜厚で液膜7が形成され、被包装物に対する滑り性が発現することとなる。かかる加熱は、被包装物が充填される前であってもよいし、充填された後であってもよい。このとき、被包装物を充填した後に加熱した場合であっても、被包装物に阻害されることなく、滑落に十分な量の液膜7を形成することができる。
尚、上記の加熱は、滑剤供給層1内の液状滑剤αの殆どが内面樹脂層3に移行し、少なくとも内面樹脂層3に飽和含有量よりも多量の液状滑剤αが移行するような温度及び時間に滑剤供給層1が保持されるように設定されるべきであり、例えば、上記のガラス転移点よりも5℃以上高い温度に加熱されるのがよい。また、過度に高い温度に加熱されると、多層構造体10が熱変形性してしまい、包装材料としての特性が損なわれてしまうおそれがあるので、通常は、加熱温度は100℃以下とすることが好ましい。また、加熱時間は、層構造や加熱温度によっても異なるが、通常、1秒から24時間程度でよい。
さらに、加熱手段は、熱風の吹き付け、加熱ヒータ等によって行うことができるが、被包装物が加熱充填される場合には、内容物の熱間充填により上記の加熱を行うことも可能である。即ち、ケチャップ等の食品類などは、加熱殺菌を兼ねて80~100℃程度の温度で熱間充填されるため、この熱間充填を、液状滑剤αを放出するための加熱に利用することもできる。
本発明の構造体10においては、滑剤供給層1に使用されている高ガラス転移点樹脂のガラス転移点温度よりも高い温度に加熱されない限り、被包装物が接触する内面に液状滑剤αの液膜7は非常に少ないため、かかる液膜7による保管時の裏移り或いは印刷時に使用される治具の液状滑剤による汚れは生じることがなく、ロール等に巻き付けての長期保管が可能となる。また、液状滑剤αの裏移りや印刷時の治具の汚れが問題とならない段階での上記ガラス転移点温度よりも高い温度に加熱することにより、被包装物が接触する内面に液膜7が形成され、非包装物に対する滑り性、即ち排出性を著しく高めることができる。このように、本発明では、高ガラス転移点温度よりも高い温度への加熱のタイミング設定により、保管時等の液膜による裏移りや汚れを生じることなく、液膜7を形成することができ、その工業的有用性が極めて高い。
かかる本発明の包装用構造体10は、被包装物として、特に粘稠な内容物、例えば、マヨネーズ、ケチャップ、水性糊、蜂蜜、各種ソース類、マスタード、ドレッシング、ジャム、チョコレートシロップ、カレー、とろみをつけたペースト状食品、乳液乃至化粧クレーム等の化粧品、ペースト状医薬品、液体洗剤、シャンプー、コンデショナー、リンス等が収容される用途に好適に使用される。
後述する実験例において、各層の形成に使用する材料として、以下のものを使用した。
液状滑剤:
中鎖脂肪酸トリグリセライド(MCT)
融点:-6℃以下
直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)
ガラス転移点:-100℃以下
密度:0.90g/cm
MCTの飽和含有量:2.8wt%
環状オレフィンコポリマー(COC)
ガラス転移点:80℃
密度:1.02g/cm
MCTの飽和含有量:0.01wt%
エチレンビニルアルコール共重合体A(EVOH)
ガラス転移点:63℃
密度:1.21g/cm
MCTの飽和含有量:0.01wt%
エチレンビニルアルコール共重合体B(EVOH)
ガラス転移点:50℃
密度:1.12g/cm
MCTの飽和含有量:0.01wt%
<フィルム作製>
後述する実験例におけるフィルム作製は、以下の手法により行った。
ラボプラストミルを使用して、内面樹脂層(最内層)を形成する樹脂組成物を押出機Aに、滑剤供給層(中間層)を形成する樹脂組成物を押出機Bに、外面層(最外層)用の樹脂を押出機Cに供給し、温度210℃のTダイヘッドより押し出し、内面樹脂層、MCT含有の滑剤供給層(中間層)及び外面層(最外層)からなる三層フィルムを作製した。単層フィルムの場合はすべての押出機に滑剤供給層樹脂組成物を供給して作製した。
<フィルムの加熱>
作製したフィルムをφ75mmの円形に切り出し、一枚ずつアルミホイルに挟み、80℃のオーブンにて24時間加熱した。取り出して室温にて18時間冷却後、後述するブリード量測定、滑落評価を行った。
<飽和吸油量測定>
各種ペレットを約20g量り取り(浸漬前の重量)、30gの中鎖脂肪酸トリグリセライド(MCT)に浸漬し、80℃で6時間加熱し、室温(23℃)で約1時間放冷した。樹脂ペレットを取り出し、表面についたMCTをエタノールで洗い流した後、室温で3時間乾燥させた。重量を量り取り(浸漬後の重量)、浸漬前の重量との差分を出し、下記式より、前述した各樹脂の飽和含有量(飽和吸油量)を算出した。
求めた各樹脂の飽和吸油量を用い、作製したフィルムの各層の膜厚、樹脂組成から室温(25℃)でのフィルム1cm当たりの飽和含有量[g/cm]を算出し、その結果を表1及び表2に示す。
<ブリード量測定>
φ75mmの円形に切り出した加熱未処理のフィルムと、上述の方法で加熱したフィルムを用い、フィルム表面を薬包紙で拭き取った。薬包紙の拭き取り前後の重量差分から、フィルム表面にブリードしたMCT重量を測定し、単位面積当たりのブリード量[g/m]を算出した。成形から2週間後のフィルムを用い、加熱前と加熱後の結果を表1及び2に示す。
<ベタつき評価>
φ75mmの円形に切り出した加熱未処理のフィルム用い、フィルム表面にアルミホイルを強く押し当て、接触させたアルミホイル表面を観察した。液体が転写しているのが目視で確認できたものを×、液体の転写が目視で確認できないものを◎とした。
押出直後、1日後、および2週間後の結果を表1及び2に示す。
<滑落評価>
上述の方法で加熱したフィルムを用い、φ75mmの円形に切り出した各フィルムを板に貼り付けた。フィルム表面にソースを約1g滴化し、5分放置した後、板を80°傾け、ソースの滑落の様子を観察した。5分放置した後、滴化した箇所にソースが残存しているものを×、残存していないものを◎とした。また30分後に残存していないものを〇とした。加熱後の結果を表1及び2に示す。
<実験例1>
最内層と最外層を直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる層、中間層に中鎖脂肪酸トリグリセライド(MCT)を10wt%含有させた環状オレフィンコポリマー(COC)からなる層とし、膜厚が最内層及び最外層30μm、中間層110μmの3層フィルムを得た。
得られたフィルムを用いて、加熱前後のブリード量測定、ベタつき評価、滑落評価を行った。結果を表1に示す。
<実験例2>
最内層および最外層の膜厚を45μmとした以外は実施例1と同様にして3層フィルムを得た。
得られたフィルムを用いて、加熱前後のブリード量測定、ベタつき評価、滑落評価を行った。結果を表1に示す。
<実験例3>
最内層および最外層の膜厚を60μmとした以外は実施例1と同様にして3層フィルムを得た。
得られたフィルムを用いて、加熱前後のブリード量測定、ベタつき評価、滑落評価を行った。結果を表1に示す。
<実験例4>
中間層をMCT10wt%含有させたエチレンビニルアルコール共重合体A(EVOH)とした以外は実施例2と同様にして3層フィルムを得た。
得られたフィルムを用いて、加熱前後のブリード量測定、ベタつき評価、滑落評価を行った。結果を表1に示す。
<実験例5>
中間層をMCT10wt%含有させたエチレンビニルアルコール共重合体B(EVOH)とした以外は実施例2と同様にして3層フィルムを得た。
得られたフィルムを用いて、加熱前後のブリード量測定、ベタつき評価、滑落評価を行った。結果を表2に示す。
<実験例6>
最内層と最外層を用いず、MCT5wt%含有させたエチレンビニルアルコール共重合体A(EVOH)の単層フィルムを得た。
得られたフィルムを用いて、加熱前後のブリード量測定、ベタつき評価、滑落評価を行った。結果を表2に示す。
<実験例7>
最内層および最外層の膜厚を45μmとした以外は比較例1と同様にして3層フィルムを得た。
得られたフィルムを用いて、加熱前後のブリード量測定、ベタつき評価、滑落評価を行った。結果を表2に示す。
<実験例8>
最内層および最外層の膜厚を60μmとした以外は比較例1と同様にして3層フィルムを得た。
得られたフィルムを用いて、加熱前後のブリード量測定、ベタつき評価、滑落評価を行った。結果を表2に示す。
高ガラス転移点樹脂にMCTを含有させた実験例1~8において、成形直後のブリード量は非常に少なく、ベタつきを抑制できることがわかった。しかし、高ガラス転移点樹脂の量が比較的少ない実験例7、8では1日あるいは2週間経過するとブリード量が増加しておりベタついた。一方で、高ガラス転移点樹脂の量の多い実験例1~6では2週間経ってもブリード量は非常に少なくベタつきもないことが確認された。すなわち高ガラス転移点樹脂を含有することでベタつきの抑制効果は発現するが、長期維持を想定した場合はより滑剤保持力を高めるため高ガラス転移点樹脂を多く含有させることが望ましいことがわかる。
さらには実験例1~6において、これらのサンプルを加熱するとブリード量が増加し、それに伴って滑落性も発現することがわかった。
以上のことから高ガラス転移点樹脂にMCTを含有させることでベタつきを抑制し、加熱によりブリード量を増加させ、滑落性を発現させることが可能であることが明らかとなった。
また中間層の高ガラス転移点樹脂にMCTを含有させた実験例1~5と、単層の高ガラス転移点樹脂にMCTを含有させた実験例6を比較すると、加熱前後でのブリード量の差が実験例1~5の方が大きく、滑落性能も高くなっている。すなわち液状滑剤移行性の内面樹脂層を有する方がより顕著に滑落性を発現することができる。
1:滑剤供給層
3:内面樹脂層
5:外面側層
7:液膜
10:包装用構造体
α:液状滑剤

Claims (7)

  1. 包装される物質に対しての滑り性を向上させるための液状滑剤が分散されている滑剤供給用樹脂層を有する包装用構造体において、
    前記包装構造体は、フィルムもしくはシート、チューブ、カップ、トレイ、または袋の形態を有しているものであり、
    液状滑剤移行性の熱可塑性樹脂からなる内面樹脂層が、前記滑剤供給用樹脂層に対して、前記包装される物質が存在する側に設けられており、
    前記滑剤供給用樹脂層は、前記液状滑剤と共に、少なくともガラス転移点が30℃以上の高ガラス転移点樹脂を前記液状滑剤の封止材として含み、且つ、ガラス転移温度が30℃未満の低ガラス転移点オレフィン系樹脂を含んでおり、
    前記滑剤供給用樹脂層には、前記高ガラス転移点樹脂を、樹脂成分当り50質量%以上の量で含んでいることを条件として、前記低ガラス転移点オレフィン系樹脂が、該高ガラス転移点樹脂100質量部当り10質量部以上の量で含まれており、
    前記滑剤供給用樹脂層に含まれる前記液状滑剤の量は、前記内面樹脂層の25℃での液状滑剤飽和含有量よりも多量に設定されていることを特徴とする包装用構造体。
  2. 前記滑剤供給用樹脂層は、前記高ガラス転移点樹脂をマトリックスとして形成されている請求項1に記載の包装用構造体。
  3. 前記高ガラス転移点樹脂が、ガスバリア性樹脂または環状オレフィン共重合体樹脂である請求項1または2に記載の包装用構造体。
  4. 前記内面樹脂層を形成している熱可塑性樹脂が、ガラス転移点が0℃以下のオレフィン系樹脂層である請求項1~3の何れかに記載の包装用構造体。
  5. 前記滑剤供給用樹脂層が、1~500μmの厚みを有しており、前記内面樹脂層が1~200μmの厚みを有している請求項1~4の何れかに記載の包装用構造体。
  6. 前記滑剤供給用樹脂層の外面側には、ガスバリア性樹脂から形成されたガスバリア層が設けられている請求項1~5の何れかに記載の包装用構造体。
  7. 前記包装用構造体は、前記高ガラス転移点樹脂のガラス転移点以下の温度で保管され、該ガラス転移点よりも高い温度に加熱する熱履歴を介して使用に供される請求項1~6の何れかに記載の包装用構造体の使用方法。
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