JP7354669B2 - 表示装置 - Google Patents
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式(1)中、X1~X16は各々独立に水素原子又はハロゲン原子であり、Y1及びY2は各々独立に水素原子又はハロゲン原子であり、Zは炭素数1~3のアルキレン基である。
式(1-i)及び式(1-ii)中、X1~X16、Y1、Y2及びZは上述のとおりである。
まず、J.Heterocyclic,Chem,30,17(1993)に記載の方法などにより、ビスアニリン類を1当量に対し、クロトンアルデヒドを2~3当量加え、酸化剤存在下、強酸中において反応させ、後記する式(A-1)の化合物を合成する。
式(A-1)中、Y1、Y2及びZは上述のとおりである。
さらに、得られた式(A-1)の化合物と硝酸又は発煙硝酸を濃硫酸存在下において反応させることで、式(A-2)の化合物を得ることができる。
式(A-2)中、Y1、Y2及びZは上述のとおりである。
さらに、得られた式(A-2)の化合物を1当量に対し、還元鉄を6~8当量加え、反応させることで、式(A-3)の化合物を得ることができる。
式(A-3)中、Y1、Y2及びZは上述のとおりである。
さらに、特開2013-61622号公報に記載の方法などにより、得られた式(A-3)の化合物1当量に対し、無水フタル酸及びハロゲン置換フタル酸無水物からなる群より選択される少なくとも一種を4~6当量を酸触媒存在下において反応させることで、式(1)の化合物を得ることができる。酸触媒としては、安息香酸、塩化亜鉛などが挙げられる。
色材0.55gを、分散剤(ビックケミー社製BYK-LPN21116、固形分:40質量%)0.83g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3.20gと共に、0.3~0.4mmのジルコンビーズを用いて、シェーカー(東洋精機株式会社製ペイントシェーカー)で2時間分散して、分散液を得る。この分散液に、バインダー樹脂(DIC株式会社製ユニディックZL-295、固形分:40質量%)1.46g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.84gを加えて、シェーカーで混合することで、青色組成物を得る。この青色組成物をソーダガラス基板上にスピンコートした後、90℃で3分間乾燥することで、ガラス基板上に評価用着色膜が形成される。なお、スピンコートする際のスピン回転数を調整することにより、90℃で3分間加熱した後の評価用着色膜の厚さを1μmとする。
[製造例1-1:ピグメントレッド254の着色組成物]
BASF社製C.I.ピグメントレッド254 0.55gを、ビックケミー社製BYK-LPN21116(固形分:40質量%)0.83g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3.20gと共に、0.3~0.4mmのジルコンビーズを用いて、東洋精機株式会社製ペイントシェーカーで2時間分散して、分散液を得た。この分散液に、DIC株式会社製ユニディックZL-295(固形分:40質量%)1.46g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.84gを加えて、ペイントシェーカーで混合することで着色組成物を得た。
Clariant社製C.I.ピグメントレッド269 0.55gを、ビックケミー社製DISPERBYK-161(固形分:30質量%)1.10g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.93gと共に、0.3~0.4mmのジルコンビーズを用いて、東洋精機株式会社製ペイントシェーカーで2時間分散して、分散液を得た。この分散液に、DIC株式会社製ユニディックZL-295(固形分:40質量%)1.46g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.84gを加えて、ペイントシェーカーで混合することで着色組成物を得た。
BASF社製C.I.ピグメントイエロー139 0.55gを、ビックケミー社製BYK-LPN21116(固形分:40質量%)0.83g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3.20gと共に、0.3~0.4mmのジルコンビーズを用いて、東洋精機株式会社製ペイントシェーカーで2時間分散して、分散液を得た。この分散液に、DIC株式会社製ユニディックZL-295(固形分:40質量%)1.46g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.84gを加えて、ペイントシェーカーで混合することで着色組成物を得た。
[製造例2-1:ピグメントグリーン59の着色組成物]
DIC社製C.I.ピグメントグリーン59 0.55gを、ビックケミー社製BYK-LPN21116(固形分:40質量%)0.83g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3.20gと共に、0.3~0.4mmのジルコンビーズを用いて、東洋精機株式会社製ペイントシェーカーで2時間分散して、分散液を得た。この分散液に、DIC株式会社製ユニディックZL-295(固形分:40質量%)1.46g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.84gを加えて、ペイントシェーカーで混合することで着色組成物を得た。
大日精化工業株式会社製C.I.ピグメントイエロー138 0.55gを、ビックケミー社製DISPERBYK-161(固形分:30質量%)1.10g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.93gと共に、0.3~0.4mmのジルコンビーズを用いて、東洋精機株式会社製ペイントシェーカーで2時間分散して、分散液を得た。この分散液に、DIC株式会社製ユニディックZL-295(固形分:40質量%)1.46g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.84gを加えて、ペイントシェーカーで混合することで着色組成物を得た。
(キノフタロン化合物の合成)
まず、以下の手順に従って、キノフタロン化合物を合成した。
フラスコ中に4,4’-メチレンビス(2-クロロアニリン)5.0g(56.1mmol)、p-クロラニル27.6g(112mmol)、水150ml、濃塩酸150ml、n-ブタノール100mlを添加して95℃で30分間攪拌した。この混合物に、n-ブタノール12mlに溶解したクロトンアルデヒド11.8g(168mmol)を滴下して、さらに1時間攪拌した。温度を80℃に下げ、塩化亜鉛15.3g(112mmol)を少量ずつ加えた後、THF200mlを添加して80℃を保ったまま1時間攪拌した。室温まで放冷した後、減圧ろ過にて黄土色粉末を回収した。得られた黄土色粉末をTHF200mlで洗浄し、再び減圧ろ過にて黄土色粉末を回収した。さらに、得られた黄土色粉末をフラスコに移し、水200mlと28%アンモニア水40mlを加え、室温で2時間攪拌した。減圧ろ過にて粉末を回収し、20.3gの粗生成物を得た。得られた粗生成物をトルエンに溶解し不溶物をろ過により除いた後に再結晶して中間体(4)12.6gを得た(収率:61%)。
1H-NMR(CDCl3)δppm:2.81(s,6H),4.24(s,2H),7.34(d,J=8.0Hz,2H),7.49(s,2H),7.67(s,2H),7.99(d,J=8.8Hz,2H)
13C-NMR(CDCl3)δppm:25.8,41.1,123.2,126.2,127.8,130.9,133.1,136.3,137.6,143.1,160.0
FT-IR cm-1:3435,3054,3030,2915,1603,1487,1206
FD-MS:366M+
1H-NMR(CDCl3)δppm:2.86(s,6H),4.27(s,2H),7.56(d,J=8.8Hz,2H),7.62(s,2H),8.08(d,J=8.8Hz,2H)
13C-NMR(CDCl3)δppm:25.7,32.4,119.9,125.6,127.5,130.1,131.1,137.3,143.1,145.9,162.2
FT-IR cm-1:3465,1604,1530,1487,1362
1H-NMR(CDCl3)δppm:2.65(s,6H),3.97(s,2H),5.92(s,4H),7.32(s,2H),7.38(d,J=8.8Hz,2H),8.59(d,J=8.8Hz,2H)
13C-NMR(CDCl3)δppm:25.4,31.9,116.8,117.7,117.9,121.0,131.8,132.2,142.0,143.1,158.9
FT-IR cm-1:3476,3373,1627,1605,1409,1359,1250
FT-IR cm-1:3449,1727,1622,1536,1410,1363,1308,1192,1112,737
FD-MS:1467M+
得られたキノフタロン二量体(7)5質量部、粉砕した塩化ナトリウム50質量部、ジエチレングリコール8質量部を双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後、混合物を80℃の水6000質量部に取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、黄色顔料であるキノフタロン顔料を得た。日本電子社製透過電子顕微鏡JEM-2010で得られたキノフタロン顔料を撮影した。二次画像上の凝集体を構成する一次粒子40個につき長い方の径(長径)と短い方の径(短径)の平均値から平均アスペクト比を算出し、長径の平均値を平均一次粒子径とした。平均アスペクト比は3.00未満であった。平均一次粒子径は100nm以下であった。
得られたキノフタロン顔料0.660質量部をガラス瓶に入れ、特開2013-54200号公報に記載の方法で合成したC.I.ピグメントイエロー138のスルホン酸誘導体(16)0.040質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート12.60質量部、BYK LPN-21116(ビックケミー株式会社製)1.400質量部、0.3~0.4mmφセプルビーズ22.0質量部を加え、ペイントシェーカー(東洋精機株式会社製)で2時間半分散し、顔料分散体を得た。
[製造例3-1:α型銅フタロシアニンの着色組成物]
(粗製銅フタロシアニンの合成)
10Lグラスライニング製オートクレーブ容器に、無水フタル酸1000g、尿素1800g、塩化第一銅180g、モリブデン酸アンモニウム5g、塩化マグネシウム1000g、塩化ナトリウム1000gを加え、170℃まで徐々に加熱した後、170℃で4時間加熱攪拌を続け反応を終了させた。冷却後、反応物を20kgの冷水に取り出し、10kgの2%NaOH水溶液、10kgの1%HCl水溶液、温水の順で洗浄、濾過を繰り返し、次いで乾燥し、粗製銅フタロシアニンを得た。得られた粗製銅フタロシアニンは、平均一次粒子径が0.05~0.3μmで、β型であった。
なお、透過型電子顕微鏡としては、日本電子(株)製JEM-2010を、X線回折装置としては、(株)リガク製LINT1100を用いた。平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡で視野内の粒子を撮影し、二次元画像上の、凝集体を構成する粗製銅フタロシアニン一次粒子の50個につき、その長い方の径(長径)を各々求め、それを平均した値である。試料である粗製銅フタロシアニンは、シクロヘキサンに超音波分散させてから透過型電子顕微鏡で撮影した。
98%硫酸600gに、上記の粗製銅フタロシアニン92gと、結晶成長抑制剤としてSOLSPERSE 12000(日本ルーブリゾール製)8gを添加し、40℃で2時間撹拌して完全に溶解させた後、1000gの水中に撹拌しながら注入した。30分間撹拌後、濾過・水洗・乾燥・粉砕して、銅フタロシアニンを得た。得られた銅フタロシアニンは、平均一次粒子径が0.01~0.08μmで、α型の銅フタロシアニンであった。なお、平均一次粒子径の測定方法は、上記の粗製銅フタロシアニンと同様である。
α型銅フタロシアニン0.55gを、ビックケミー社製BYK-LPN21116(固形分:40質量%)0.83g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3.20gと共に、0.3~0.4mmのジルコンビーズを用いて、東洋精機株式会社製ペイントシェーカーで2時間分散して、分散液を得た。この分散液に、DIC株式会社製ユニディックZL-295(固形分:40質量%)1.46g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.84gを加えて、ペイントシェーカーで混合することで、α型銅フタロシアニンの着色組成物を得た。
(ε型銅フタロシアニンの作製)
α型銅フタロシアニン20g、粉砕した塩化ナトリウム160g、FASTOGENBLUE AE-8(DIC製)1g、フタルイミドメチル化銅フタロシアニン(フタルイミド基の平均置換数1.2)1g、ジエチレングリコール30gを双腕型ニーダーに仕込み、130~140℃で12時間混練した。混練後、水10kgを入れた容器に混合物を取り出し、70℃で1時間攪拌後、濾過、水洗、乾燥、粉砕し、粗製ε型銅フタロシアニンを得た。この粗製ε型銅フタロシアニン20g、粉砕した塩化ナトリウム200g、フタルイミドメチル化銅フタロシアニン(フタルイミド基の平均置換数1.2)1g、ジエチレングリコール40gを双腕型ニーダーに仕込み、80~90℃で8時間混練した。混練後、水10kgを入れた容器に混合物を取り出し、70℃で1時間攪拌後、濾過、水洗、乾燥、粉砕し、銅フタロシアニンを得た。得られた銅フタロシアニンは、平均一次粒子径が0.01~0.08μmで、ε型の銅フタロシアニンであった。なお、平均一次粒子径の測定方法は、上記の粗製銅フタロシアニンと同様である。
α型銅フタロシアニンに代えてε型銅フタロシアニンを用いた以外は、製造例3-1と同様にして、ε型銅フタロシアニンの着色組成物を得た。
特開2010-254964号公報の「合成例6:染料A6の合成」に従って、キサンテン系染料である染料Aを合成した。α型銅フタロシアニンに代えて染料Aを用いた以外は、製造例3-1と同様にして、染料Aの着色組成物を得た。
製造例3-1,3-2で得られた色材の着色組成物をそれぞれソーダガラス基板上にスピンコートした後、90℃で3分間乾燥することで、ガラス基板上に着色膜が形成された評価用サンプルを作製した。なお、スピンコートする際のスピン回転数を調整することにより、90℃で3分間加熱した後の着色膜の厚さを1μmとした。
続いて、分光光度計(株式会社日立ハイテクサイエンス製U3900)を使用して、評価用サンプルの透過スペクトルを測定した(測定領域:380~780nm、測定間隔:1nm)。得られた透過スペクトルから、380~440nmにおける透過率の平均値を算出した。結果を表1に示す。
実施例及び比較例では、以下の光源A,Bを用いた。
光源A:白色LED光源(日亜化学工業株式会社製、NS2W364F-HG)
光源B:白色LED光源(日亜化学工業株式会社製、NSSW304F-HG)
なお、駆動基板が設けられた筐体にこれらの光源を取り付け、オリンパス製顕微鏡MX-50と、大塚電子製分光光度計MCPD-3000顕微分光測光装置を用いて、光源A,Bのスペクトルをそれぞれ測定した(測定領域:380~780nm、測定間隔:1nm)。光源A,Bは、いずれも400~500nmの間に極大強度を有していた。極大強度となる波長(極大波長)を表2に示す。また、この極大強度を1としたときの、380~440nmの相対強度の平均値、480~490nmの相対強度の平均値、及び、530~590nmの相対強度の平均値を表2に示す。
光源Aを用い、DCI-P3規格を満たす(すなわち下記の各色度を満たす)表示装置を以下の手順で作製した。
・赤色度(x,y)=(0.680,0.320)
・緑色度(x,y)=(0.265,0.690)
・青色度(x,y)=(0.150,0.060)
重合槽中に、メタクリル酸メチル(MMA)を63質量部、アクリル酸(AA)を12質量部、メタクリル酸-2-ヒドロキシエチル(HEMA)を6質量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88質量部仕込み、攪拌し溶解させた後、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)を7質量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間攪拌し、100℃で更に1時間反応させた。得られた溶液に、メタクリル酸グリシジル(GMA)を7質量部、トリエチルアミンを0.4質量部、及びハイドロキノンを0.2質量部更に添加し、100℃で5時間攪拌し、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
次に、下記の材料を室温で攪拌、混合して硬化性樹脂組成物を調製した。
・上記共重合樹脂溶液(固形分50%):16質量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24質量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4質量部
・2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン:4質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52質量部
まず、下記組成で各成分を混合し、サンドミルにて十分に分散し、黒色顔料分散液を調製した。
・黒色顔料(三菱ケミカル社製#2600):20質量部
・高分子分散材(ビックケミー・ジャパン株式会社製Disperbyk 111):16質量部
・溶剤(ジエチレングリコールジメチルエーテル):64質量部
次に、下記組成で各成分を十分混合して、遮光部用着色組成物を得た。
・上記黒色顔料分散液:50質量部
・上記硬化性樹脂組成物:20質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:30質量部
基板上に上記遮光部用着色組成物をスピンコーターで塗布し、100℃で3分間乾燥させ層を形成した。この層を、超高圧水銀ランプでフォトマスク用いて遮光パターンに露光した後、0.05wt%水酸化カリウム水溶液で現像し、その後、基板を230℃の雰囲気下に30分間放置することにより加熱処理を施して、遮光部(ブラックマトリックス)を形成した。
ピグメントレッド254の着色組成物8.20g、ピグメントイエロー139の着色組成物1.80g、硬化性樹脂組成物3.19g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.83gを、ペイントシェーカーで混合することで、感光性着色組成物R1を得た。この感光性着色組成物R1をスピンコーティング法により塗布して、塗布膜を形成した。その後、上記塗布膜を90℃のオーブン中で3分間乾燥させた。次いで、塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置して、プロキシミティアライナにより、2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて、遮光部の形成領域に相当する領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05質量%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、塗布膜の未硬化部分のみを除去して、RCF1を得た。なお、顕微分光光度計を用いて画素部の色度を測定し、光源Aを用いたときの画素部の色度が(x,y)=(0.680,0.320)となるように、スピンコート時のスピン回転数を調整することにより塗布膜の厚さを調整した。
ピグメントグリーン59の着色組成物2.80g、ピグメントイエロー138の着色組成物7.20g、硬化性樹脂組成物3.19g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.83gを、ペイントシェーカーで混合することで、感光性着色組成物G1を得た。感光性着色組成物R1に代えて感光性着色組成物G1を用いた以外は、RCF1と同様にしてGCF1を得た。なお、RCF1と同様に、光源Aを用いたときの画素部の色度が(x,y)=(0.265,0.690)となるように、スピンコート時のスピン回転数を調整することにより塗布膜の厚さを調整した。
α型銅フタロシアニンの着色組成物9.70g、染料Aの着色組成物0.30g、硬化性樹脂組成物3.19g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.83gを、ペイントシェーカーで混合することで、感光性着色組成物B1を得た。感光性着色組成物R1に代えて感光性着色組成物B1を用いた以外は、RCF1と同様にしてBCF1を得た。なお、RCF1と同様に、光源Aを用いたときの画素部の色度が(x,y)=(0.150,0.060)となるように、スピンコート時のスピン回転数を調整することにより塗布膜の厚さを調整した。
以上により、赤色、緑色及び青色画素部が形成されたカラーフィルタを得た。
上記のようにして得られた各色塗布膜(画素部)の厚さを、株式会社日立ハイテクサイエンス製の白色干渉顕微鏡VS1330で測定した。結果を表3に示す。
一対の基板のそれぞれに配向膜を形成し、当該一対の基板間に液晶組成物を滴下して貼り合わせ、基板間に液晶層を形成した。一方の基板側に上記で得られたカラーフィルタを更に貼り合わせて表示部を得た。また、駆動基板が設けられた筐体に複数の光源Aを取り付けてバックライト部を得た。上記表示部のカラーフィルタと反対側とバックライトの発光側とを対向させて配置することにより、評価用表示装置を得た。この評価用表示装置において、赤緑青色画素部の(x,y,Y)の加法混色により白色の(x,y,Y)を算出したところ、(0.314,0.351,32.39)であった。
GCF1に代えてGCF2を以下のとおり形成した以外は、実施例1と同様にして、表示装置の作製及び各色画素部の厚さの測定を行った。表示装置の白色の(x,y,Y)は、(0.314,0.351,32.20)であった。各色画素部の厚さを表3に示す。
ピグメントグリーン59の着色組成物6.00g、キノフタロン顔料の着色組成物4.00g、硬化性樹脂組成物3.19g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.83gを、ペイントシェーカーで混合することで、感光性着色組成物G2を得た。感光性着色組成物G1に代えて感光性着色組成物G2を用いた以外は、GCF1と同様にしてGCF2を得た。なお、GCF1と同様に、光源Aを用いたときの画素部の色度が(x,y)=(0.265,0.690)となるように、スピンコート時のスピン回転数を調整することにより塗布膜の厚さを調整した。
RCF1に代えてRCF2を以下のとおり形成した以外は、実施例2と同様にして、表示装置の作製及び各色画素部の厚さの測定を行った。表示装置の白色の(x,y,Y)は、(0.314,0.351,31.84)であった。各色画素部の厚さを表3に示す。
ピグメントレッド269の着色組成物2.20g、ピグメントイエロー139の着色組成物7.80g、硬化性樹脂組成物3.19g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.83gを、ペイントシェーカーで混合することで、感光性着色組成物R2を得た。感光性着色組成物R1に代えて感光性着色組成物R2を用いた以外は、RCF1と同様にしてRCF2を得た。なお、RCF1と同様に、光源Aを用いたときの画素部の色度が(x,y)=(0.680,0.320)となるように、スピンコート時のスピン回転数を調整することにより塗布膜の厚さを調整した。
BCF1に代えてBCF2を以下のとおり形成した。
ε型銅フタロシアニンの着色組成物と染料Aの着色組成物を合わせて10gになるように、両者の比率を変えて混合し、硬化性樹脂組成物3.19g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.83gを更に加えて、ペイントシェーカーで混合することで、感光性着色組成物B2を得た。感光性着色組成物B1に代えて感光性着色組成物B2を用いた以外は、BCF1と同様にしてBCF2を得た。しかし、ε型銅フタロシアニンの着色組成物と染料Aの着色組成物の比率を変更しても、また、塗布膜の厚さを変更しても、光源Aを用いたときの色度が(x,y)=(0.680,0.320)となる青色画素部を形成することはできなかった(調色不可であった)。
光源Aに代えて光源Bを用い、RCF1に代えてRCF3を、GCF1に代えてGCF3を、BCF1に代えてBCF3をそれぞれ以下のとおり形成した以外は、実施例1と同様にして、表示装置の作製及び各色画素部の厚さの測定を行った。表示装置の白色の(x,y,Y)は、(0.314,0.351,32.95)であった。各色画素部の厚さを表3に示す。
ピグメントレッド254の着色組成物8.10g、ピグメントイエロー139の着色組成物1.90g、硬化性樹脂組成物3.19g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.83gを、ペイントシェーカーで混合することで、感光性着色組成物R3を得た。感光性着色組成物R1に代えて感光性着色組成物R3を用いた以外は、RCF1と同様にしてRCF3を得た。なお、RCF1と同様に、光源Bを用いたときの画素部の色度が(x,y)=(0.680,0.320)となるように、スピンコート時のスピン回転数を調整することにより塗布膜の厚さを調整した。
ピグメントグリーン59の着色組成物2.50g、ピグメントイエロー138の着色組成物7.50g、硬化性樹脂組成物3.19g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.83gを、ペイントシェーカーで混合することで、感光性着色組成物G3を得た。感光性着色組成物G1に代えて感光性着色組成物G3を用いた以外は、GCF1と同様にしてGCF3を得た。なお、GCF1と同様に、光源Bを用いたときの画素部の色度が(x,y)=(0.265,0.690)となるように、スピンコート時のスピン回転数を調整することにより塗布膜の厚さを調整した。
α型銅フタロシアニンの着色組成物9.00g、染料Aの着色組成物1.00g、硬化性樹脂組成物3.19g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.83gを、ペイントシェーカーで混合することで、感光性着色組成物B3を得た。感光性着色組成物B1に代えて感光性着色組成物B3を用いた以外は、BCF1と同様にしてBCF3を得た。なお、BCF1と同様に、光源Bを用いたときの画素部の色度が(x,y)=(0.150,0.060)となるように、スピンコート時のスピン回転数を調整することにより塗布膜の厚さを調整した。
BCF3に代えてBCF4を以下のとおり形成した以外は、比較例2と同様にして、表示装置の作製及び各色画素部の厚さの測定を行った。表示装置の白色の(x,y,Y)は、(0.314,0.351,33.55)であった。各色画素部の厚さを表3に示す。
ε型銅フタロシアニンの着色組成物9.40g、染料Aの着色組成物0.60g、硬化性樹脂組成物3.19g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.83gを、ペイントシェーカーで混合することで、感光性着色組成物B4を得た。感光性着色組成物B3に代えて感光性着色組成物B4を用いた以外は、BCF3と同様にしてBCF4を得た。なお、BCF3と同様に、光源Bを用いたときの画素部の色度が(x,y)=(0.150,0.060)となるように、スピンコート時のスピン回転数を調整することにより塗布膜の厚さを調整した。
以上の結果を踏まえて、480~490nmにおける相対強度の平均値が0.064以下であり、かつ380~440nmにおける相対強度の平均値が0.05以上である光を発する光源を用いる場合、380~440nmにおける透過率の平均値が60%以下である色材を含む青色画素部であれば所定の色度に調色可能であることの実証実験を以下のとおり行った。
2L双腕型ニーダーに、上記の粗製銅フタロシアニン120g、粉砕した塩化ナトリウム840g、ジエチレングリコール140gを加え、90~95℃で7時間加熱磨砕した。その間、内容物が均一な粘調性を保つように適宜ジエチレングリコールを加えた。得られた磨砕物を20kgの温水で洗浄、濾過、乾燥し、銅フタロシアニンを得た。得られた銅フタロシアニンは、平均一次粒子径が0.01~0.08μmで、β型の銅フタロシアニンであった。なお、平均一次粒子径の測定方法は、上記の粗製銅フタロシアニンと同様である。
α型銅フタロシアニンに代えてβ型銅フタロシアニンを用いた以外は、製造例3-1と同様にして、β型銅フタロシアニンの着色組成物を得た。
(粗製亜鉛フタロシアニンの合成)
1000mlの4口フラスコ中に、フタロジニトリル50g、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)30g、およびn-ペンタノール200mlを仕込み、窒素雰囲気下で加熱、撹拌した。70~75℃で、これに塩化亜鉛14gを添加した後、95~100℃で5時間加熱した。冷却後、析出物を濾取して、500gのN-メチルピロリドン、500gの2%NaOH水溶液、500gの1%HCl水溶液、2kgの温水の順で洗浄、濾過を繰り返し、次いで乾燥し、粗製亜鉛フタロシアニンを得た。得られた粗製亜鉛フタロシアニンは、平均一次粒子径が0.05~0.3μmで、β型であった。なお、平均一次粒子径の測定方法は、上記の粗製銅フタロシアニンと同様である。
98%硫酸600gに、粗製亜鉛フタロシアニン92gと、結晶成長抑制剤としてSOLSPERSE 12000(日本ルーブリゾール製)8gを添加し、40℃で2時間撹拌して完全に溶解させた後、1000gの水中に撹拌しながら注入した。30分間撹拌後、濾過・水洗・乾燥・粉砕して、亜鉛フタロシアニンを得た。得られた亜鉛フタロシアニンは、平均一次粒子径が0.01~0.08μmで、α型の亜鉛フタロシアニンであった。なお、平均一次粒子径の測定方法は、上記の粗製銅フタロシアニンと同様である。
α型銅フタロシアニンに代えてα型亜鉛フタロシアニンを用いた以外は、製造例3-1と同様にして、α型亜鉛フタロシアニンの着色組成物を得た。
2L双腕型ニーダーに、上記の粗製亜鉛フタロシアニン120g、粉砕した塩化ナトリウム960g、ジエチレングリコール120gを加え、90~95℃で7時間加熱磨砕した。その間、内容物が均一な粘調性を保つように適宜ジエチレングリコールを加えた。得られた磨砕物を20kgの温水で洗浄、濾過、乾燥し、亜鉛フタロシアニンを得た。得られた亜鉛フタロシアニンは、平均一次粒子径が0.01~0.08μmで、β型の亜鉛フタロシアニンであった。なお、平均一次粒子径の測定方法は、上記の粗製銅フタロシアニンと同様である。
α型銅フタロシアニンに代えてβ型亜鉛フタロシアニンを用いた以外は、製造例3-1と同様にして、β型亜鉛フタロシアニンの着色組成物を得た。
特開平1-247464号公報の「実施例3」に従って、α型亜鉛フタロシアニンからε型亜鉛フタロシアニンを製造した。得られたε型の亜鉛フタロシアニンの平均一次粒子径が0.01~0.08μmであった。なお、平均一次粒子径の測定方法は、上記の粗製銅フタロシアニンと同様である。
α型銅フタロシアニンに代えてε型亜鉛フタロシアニンを用いた以外は、製造例3-1と同様にして、ε型亜鉛フタロシアニンの着色組成物を得た。
300mLフラスコに、塩化スルフリル91質量部、塩化アルミニウム109質量部、塩化ナトリウム15質量部、亜鉛フタロシアニン30質量部、臭素30質量部を仕込んだ。40時間かけて130℃まで昇温し、水に取り出した後、ろ過することにより粗顔料を得た。得られた粗顔料20質量部、粉砕した塩化ナトリウム140質量部、ジエチレングリコール32質量部、キシレン1.8質量部を1L双腕型ニーダーに仕込み、100℃で6時間混練した。その後、80℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、及び粉砕することにより、顔料を得た。得られた顔料を蛍光X線分析したところ、当該顔料は、1分子中のハロゲン原子数が平均10.01個であり、そのうち臭素原子数が平均6.92個、塩素原子数が平均3.09個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニンから構成される顔料であった。
α型銅フタロシアニンに代えてハロゲン化亜鉛フタロシアニンを用いた以外は、製造例3-1と同様にして、ハロゲン化亜鉛フタロシアニンの着色組成物を得た。
α型銅フタロシアニンの着色組成物と、染料Aの着色組成物とを、ペイントシェーカーで混合した後、混合物をソーダガラス基板上にスピンコートし、90℃で3分間乾燥することで、基板上に着色膜が形成された評価用サンプルを得た。なお、スピンコートする際のスピン回転数(すなわち着色膜の膜厚)と、α型銅フタロシアニンの着色組成物と染料Aの着色組成物の混合比を調整することにより、表5に示す各白色LED光源を用いたときに、sRGB規格、Adobe RGB規格、DCI-P3規格の一般座標である(x,y)=(0.150,0.060)を示す着色膜を作製した。また、α型銅フタロシアニンの着色組成物に代えて、β型若しくはε型銅フタロシアニン、α型、β型若しくはε型亜鉛フタロシアニン、又は、ハロゲン化亜鉛フタロシアニンの着色組成物を用いた着色膜を同様に作製した。
また、得られた評価用サンプルについて、オリンパス製顕微鏡MX-50と、大塚電子製分光光度計MCPD-3000顕微分光測光装置を用いて評価用ガラス基板を測定し、LED光源における輝度を算出した。
なお、白色LED光源はいずれも日亜化学工業株式会社製であり、上述した光源A,Bと同様にして、光源のスペクトルをそれぞれ測定した。これらの光源は、いずれも400~500nmの間に極大強度を有していた。極大強度となる波長(極大波長)、この極大強度を1としたときの、380~440nmの相対強度の平均値、480~490nmの相対強度の平均値、及び、530~590nmの相対強度の平均値をそれぞれ表5に示す。
Claims (3)
- 光源と、
赤色画素部、緑色画素部及び青色画素部を有し、前記光源からの光の色を変換するカラーフィルタと、を備え、
前記光の400~500nmにおける極大強度を1としたときに、前記光の480~490nmにおける相対強度の平均値が0.064以下であり、前記光の380~440nmにおける相対強度の平均値が0.05以上であり、
前記青色画素部が、380~440nmにおける透過率の平均値が60%以下である色材を含み、
前記緑色画素部が黄色色材を含む、表示装置であって、
前記380~440nmにおける透過率の平均値が60%以下である色材が、α型銅フタロシアニン、β型銅フタロシアニン、α型亜鉛フタロシアニン、β型亜鉛フタロシアニン、ε型亜鉛フタロシアニン、及びハロゲン化亜鉛フタロシアニンからなる群から選ばれる、表示装置。 - 前記赤色画素部が、C.I.ピグメントレッド269を含む、請求項1に記載の表示装置。
- 前記黄色色材が、下記式(1)で表される化合物から構成される顔料を含む、請求項1又は2に記載の表示装置。
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