JP6477977B2 - カラーフィルタ用顔料組成物及びカラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタ用顔料組成物及びカラーフィルタ Download PDF

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Description

本発明は、カラーフィルタ用顔料組成物及びカラーフィルタに関する。
液晶ディスプレイに用いるカラーフィルタは、バックライトの白色光を透過させることでディスプレイのカラー表示を実現する部材である。そのうちのカラーフィルタ用緑色着色剤に対して、高輝度化及び高色再現化が要求されている。
高輝度化を達成するためには、バックライト光に対する透過率の高い顔料を選択することが重要であり、ピグメントグリーン58が主顔料として使用されている。顔料の高輝度化により、バックライトの白色光を効率的に使用できるようになるため、ディスプレイの省エネ化や製造コストダウンが可能となる。現行のディスプレイはsRGBで設計されるため、グリーン画素は(x、y)=(0.300,0.600)で輝度が高くなるように設計される。現在、バックライト用のLEDとしては、3色LEDではコストメリットが小さい。そのため、青色LEDの表面に蛍光体を塗布することによって形成される擬似白色LED(青色LEDと黄色蛍光体の組み合わせ(B−YAG)や青色LEDと赤色蛍光体と緑色蛍光体との組み合わせ(B−RG))が主流となっている。このような白色LEDバックライトを使用した場合、青色発光強度と比較して緑色発光強度が微弱であることから、緑色着色層の透過率が落ちてしまう。そのため、緑色着色層の高輝度化が求められている。
また、高色再現化を達成するためには、輝度が高いことに加えて鮮やかな色表示が可能な顔料が選択される。鮮やかな色表示を達成するためにはカラーフィルタの膜厚を厚くすれば良いが、露光工程で十分に塗膜を硬化するためには膜厚を3μm以下程度までに抑えなければならない。今後普及すると予測されている高色再現ディスプレイはDCI−P3で設計される見込みである。しかしながら、ピグメントグリーン36や58を使用すると膜厚が3μmを大きく超えてしまうため、ピグメントグリーン7が主顔料として選択される。例えば、ピグメントグリーン7、ピグメントイエロー185を含有する緑色感光性樹脂組成物を用いて緑色画素を形成し、2.2μm以下の薄膜で高色再現を達成する提案がなされている。しかし、ピグメントグリーン7はピグメントグリーン36、58と比べて透過率が低い。そのため、得られるディスプレイの輝度が低下してしまうという問題があった。
輝度に関してはバックライトの光量アップで補うことも可能であるが、消費電力量の増大という新たな問題が生じる。そのため、輝度と色再現性との両立が求められる。新規高色再現顔料としてピグメントグリーン59があり、同じ膜厚のカラーフィルタを作製した場合で比較すると、ピグメントグリーン7を用いるよりもピグメントグリーン59を用いた方が高輝度となる(例えば、特許文献1参照。)。
以上のことから、高輝度ディスプレイ用のカラーフィルタにはピグメントグリーン58を使用し、高色再現ディスプレイ用のカラーフィルタにはピグメントグリーン59を使用するのが良いと認識されている。
なお、高輝度ディスプレイ用のカラーフィルタと高色再現ディスプレイ用のカラーフィルタとの大きな違いは、グリーン画素を設計する色度及びバックライトの種類である。
現行の高輝度ディスプレイ用のカラーフィルタでは、色度はsRGB(x、y)=(0.300,0.600)であり、バックライトはB−YAGが主流である。ただし、B−YAGは製造会社によって異なるため、C光源を使用して(x,y)=(0.275,0.570)でカラーフィルタの評価を行う(例えば、特許文献2参照。)。
また、高色再現ディスプレイ用のカラーフィルタとして予測されるのは、色度がDCI−P3であり、バックライトがB−RGである。ただし、B−RGも製造会社によって異なるため、C光源を使用して、(x,y)=(0.250,0.615)でカラーフィルタの評価を行う(例えば、特許文献3参照。)。
特開2016−057635号公報 特開2014−085562号公報 特開2011−117986号公報
上述のとおり、高輝度ディスプレイ用のカラーフィルタにはピグメントグリーン58を使用するのが良いと認識されている。しかしながら、緑色発光強度が微弱なバックライトであるB−YAGの特性を補うために、緑色顔料のさらなる高輝度化が望まれていた。
従って、本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、高輝度のカラーフィルタを作製可能な新規のカラーフィルタ用顔料組成物及び前記カラーフィルタ用顔料組成物を含有するカラーフィルタを提供する。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定の分光特性を有するカラーフィルタ用顔料組成物を用いることにより、従来よりも輝度が高いカラーフィルタを形成できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
本発明の第1態様に係るカラーフィルタ用顔料組成物は、極大透過波長における分光透過率が80%になるように塗膜を形成した際に、波長555nmの透過率が45%以上であり、波長505nmの透過率と波長555nmの透過率の比(T(505nm)/T(555nm))が1.40以上であり、半値幅が80nm以下となる分光特性を有する緑色顔料を含有し、前記緑色顔料が臭素化塩素化亜鉛フタロシアニンであり、前記臭素化塩素化亜鉛フタロシアニン1分子中の臭素数が塩素数の平均7倍以上である
前記緑色顔料が1分子中に臭素を平均13個以上15個以下、塩素を平均1個以上個以下含有する臭素化塩素化亜鉛フタロシアニンであってもよい。
上記第1態様に係るカラーフィルタ用顔料組成物は、さらに、黄色顔料を含有してもよい。
本発明の第2態様に係るカラーフィルタは、上記第1態様に係るカラーフィルタ用顔料組成物を含有する。
上記態様のカラーフィルタ用顔料組成物によれば、高輝度のカラーフィルタを作製することができる。
実施例1及び比較例1における評価用組成物1〜7、9〜12の分光透過スペクトル(波長480〜580nm)を示す図である。 実施例1及び比較例1における評価用組成物1〜7、9〜12の分光透過スペクトル(波長440〜480nm)を示す図である。 実施例1及び比較例1における評価用組成物1〜7、9、10、12の分光透過スペクトル(波長580〜620nm)を示す図である。
≪カラーフィルタ用顔料組成物≫
一実施形態において、本発明は、極大透過波長における分光透過率が80%になるように塗膜を形成した際に、以下の(a)〜(c)の分光特性を有する緑色顔料を含有するカラーフィルタ用顔料組成物を提供する。
(a)波長555nmの透過率が45%以上である
(b)波長505nmの透過率と波長555nmの透過率の比(T(505nm)/T(555nm))が1.40以上である
(c)半値幅が80nm以下となる
本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物によれば、緑色の光量が少ないバックライトであるLED−YAGの特性を補うことが可能な高輝度のカラーフィルタを提供することができる。
本明細書における分光透過率は分光透過スペクトルを測定することにより得ることができる。
「分光透過スペクトル」とは、日本工業規格JIS Z 8722(色の測定方法−反射及び透過物体色)の第一種分光測光器に準じて求められるものである。具体的には、ガラス基板等の上に前記所定乾燥膜厚に製膜した顔料を含む樹脂被膜について所定波長領域の光を走査照射して、各波長における各透過率値をプロットしたものである。
<構成材料>
[緑色顔料]
本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物に含まれる緑色顔料は、極大透過波長における分光透過率が80%になるように塗膜を形成した際に、以下の(a)〜(c)の分光特性を有する。
(a)波長555nmの透過率が45%以上である
(b)波長505nmの透過率と波長555nmの透過率の比(T(505nm)/T(555nm))が1.40以上である
(c)半値幅が80nm以下となる
緑色のカラーフィルタでは、510nm以上560nm以下の範囲での透過率を高くすることが明るさを確保する上で重要である。また、黄色顔料による調色を行う場合には、黄色顔料の配合により5nm程度長波長側にシフトする。そのため、555nmでの透過率を高く維持したままで、505nmでの透過波長を高めることが明るい表示を得るために重要である。
一方で、460nmの透過率が高いと色度yの値が大幅に低下し緑色の鮮明さ(彩度)を失うため、黄色顔料による調色後の460nmの透過率は低い方が好ましい。例えば、黄色顔料Y138は460nmよりも短波長側を吸収する顔料であるが、緑顔料の460nmの透過率が高いとY138の使用量を極端に増やす設計が必要となる。これにより、(x,y)=(0.275, 0.570)を表示するためにはカラーフィルタを厚膜化せざるを得なくなる。カラーフィルタの厚膜化は、輝度の低下を起こすため好ましくない。つまり、緑色顔料の460nmの透過率は低い方が好ましい。極大透過波長における分光透過率が80%になるように塗膜を形成した際に、緑色顔料の460nmの透過率が3%以下となることが色度yの値を大きくする観点から好ましい。2%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。
また、605nmの透過率が高いと色度xの値が大きくなり緑色の鮮明さ(彩度)を失うため、黄色顔料による調色後の605nmの透過率は低い方が好ましい。黄色顔料による調色で、5nm程度長波長側にシフトするため、緑色顔料の600nmの透過率は低い方が好ましい。極大透過波長における分光透過率が80%になるように塗膜を形成した際に、緑色顔料の600nmの透過率が1%以下となることが色度xの値を小さくする観点から好ましい。0.5%以下であることがより好ましく、0.3%以下であることがさらに好ましい。
すなわち、T(505nm)/T(555nm)が大きい透過スペクトルを有し、460nm及び600nmでの透過率が低い緑色顔料が、高輝度で、優れた色再現性を実現するために求められる。
本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物に含まれる緑色顔料は、極大透過波長における分光透過率が80%になるように塗膜を形成した際に、上記(a)〜(c)の分光特性を有することにより、後述の実施例に示すとおり、従来の緑色顔料より高輝度のカラーフィルタを得ることができる。また、本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物に含まれる緑色顔料は、極大透過波長における分光透過率が80%になるように塗膜を形成した際に、460nm及び600nmでの透過率が低くなる。そのため、後述の実施例に示すとおり、従来の緑色顔料より優れた色再現性を有するカラーフィルタを得ることができる。
また、本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物に含まれる緑色顔料は、極大透過波長における分光透過率が80%になるように塗膜を形成した際に、当該塗膜における極大透過波長が515nm以上530nm以下の範囲にあることが好ましい。
上記分光特性を有する緑色顔料としては、無機顔料であってもよく、有機顔料であってもよい。中でも、緑色顔料としては、有機顔料であることが好ましく、フタロシアニン化合物であることがより好ましく、中心に金属原子を有するフタロシアニン化合物であることがさらに好ましい。
なお、本明細書において、「フタロシアニン化合物」とは、4つのフタル酸イミドが窒素原子で架橋された構造をもつ環状化合物である。「中心に金属原子を有するフタロシアニン化合物」とは、前記フタロシアニン化合物の中心の4つの窒素原子と金属原子とが化学結合(例えば、共有結合、配位結合等)した構造をもつ化合物である。
フタロシアニン化合物の中心に存在する金属原子としては、特別な限定はなく、例えば、Zn、Mg、Al、Si、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Ge、Sn等が挙げられる。中でも、フタロシアニン化合物の中心に存在する金属原子としては、Zn(亜鉛)であることが好ましい。
緑色顔料における中心に金属原子を有するフタロシアニン化合物としては、亜鉛フタロシアニンであることが好ましく、ハロゲン化亜鉛フタロシアニンであることがより好ましく、臭素化塩素化亜鉛フタロシアニンであることがさらに好ましい。
前記緑色顔料が臭素化塩素化亜鉛フタロシアニンである場合、上記分光特性を有する点から、1分子中にハロゲン原子を平均14個以上16個以下、臭素を平均13個以上15個以下、塩素を平均1個以上3個以下含有することが好ましい。
また、ハロゲン化率を高めるだけでは、顔料の色相が黄味化してしまうことから、臭素化塩素化亜鉛フタロシアニン1分子中の臭素数を塩素数よりも増やすことで、緑色の色相を保ちながら、明度の高い緑色顔料とすることができる。中でも、本実施形態の緑色顔料において、臭素化塩素化亜鉛フタロシアニン1分子中の臭素数が塩素数の平均7倍以上であることが好ましく、平均7倍以上9倍以下であることがより好ましく、平均7.8倍以上9倍以下であることがさらに好ましい。
なお、上記臭素化塩素化亜鉛フタロシアニン1分子中のハロゲン原子の数は、後述の実施例に示す方法(蛍光X線分析)を用いて、測定することができる。
(緑色顔料の製造方法)
緑色顔料におけるハロゲン化金属フタロシアニンは、例えば、クロルスルホン酸法、ハロゲン化フタロニトリル法、溶融法等の様な公知の製造方法で製造できる。
クロルスルホン酸法としては、例えば、金属フタロシアニンを、クロロスルホン酸等の硫黄酸化物系の溶剤に溶解し、これに塩素ガス、臭素を仕込みハロゲン化する方法等が挙げられる。この際の反応は、温度20℃以上120℃以下、且つ、3時間以上20時間以下の範囲で行われる。
ハロゲン化フタロニトリル法としては、例えば、芳香環の水素原子の一部又は全部が臭素、塩素等のハロゲン原子で置換されたフタル酸やフタロジニトリルと、亜鉛の金属又は金属塩を適宜出発原料として使用して、対応するハロゲン化金属フタロシアニンを合成する方法が挙げられる。この場合、必要に応じてモリブデン酸アンモニウム等の触媒を用いてもよい。この際の反応は、温度100℃以上300℃以下、且つ、7時間以上35時間以下の範囲で行われる。
溶融法としては、例えば、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム等のハロゲン化アルミニウム、四塩化チタン等のハロゲン化チタン、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム等のアルカリ金属ハロゲン化物又はアルカリ土類金属ハロゲン化物(以下、「アルカリ(土類)金属ハロゲン化物」と称する場合がある。)、塩化チオニル等、各種のハロゲン化の際に溶剤となる化合物の一種又は二種以上の混合物からなる10℃以上170℃以下程度の溶融物中で、金属フタロシアニンをハロゲン化剤にてハロゲン化する方法等が挙げられる。
前記ハロゲン化アルミニウムとしては、塩化アルミニウムであることが好ましい。ハロゲン化アルミニウムを用いる上記溶融法における、ハロゲン化アルミニウムの添加量は、亜鉛フタロシアニンに対して、通常は、3倍モル以上であり、好ましくは10倍モル以上20倍モル以下である。
ハロゲン化アルミニウムは単独で用いてもよいが、アルカリ(土類)金属ハロゲン化物をハロゲン化アルミニウムに併用すると溶融温度をより下げることができ、操作上有利になる。前記アルカリ(土類)金属ハロゲン化物としては、塩化ナトリウムであることが好ましい。加えるアルカリ(土類)金属ハロゲン化物の量は溶融塩を生成する範囲内でハロゲン化アルミニウム10質量部に対してアルカリ(土類)金属ハロゲン化物が5質量部以上15質量部以下が好ましい。
また、ハロゲン化剤としては、例えば、塩素ガス、塩化スルフリル、臭素等が挙げられる。
ハロゲン化の温度は10℃以上170℃以下が好ましく、30℃以上140℃以下がより好ましい。さらに、反応速度を速くするため、加圧してもよい。反応時間は、5時間以上100時間以下であることが好ましく、30時間以上45時間以下であることがより好ましい。
ハロゲン化金属フタロシアニンの製造方法としては、前記ハロゲン化の際に溶剤となる化合物の二種以上を併用する溶融法が好ましい。理由としては、この方法では、溶融塩中の塩化物と臭化物とヨウ素化物との比率を調節したり、塩素ガスや臭素やヨウ素の導入量や反応時間を変化させたりすることによって、生成するハロゲン化亜鉛フタロシアニン中における、特定ハロゲン原子組成のハロゲン化亜鉛フタロシアニンの含有比率を任意にコントロールすることができるためである。
本実施形態における好適な原料となる金属フタロシアニンは、亜鉛フタロシアニンである。反応中の原料の分解が少なく原料からの収率がより優れ、強酸を用いず安価な装置にて反応を行えるので、ハロゲン化亜鉛フタロシアニンを得る上では、溶融法が好適である。
原料仕込方法、触媒種や使用量、反応温度や反応時間の最適化により、既存のハロゲン化亜鉛フタロシアニンとは異なるハロゲン原子組成のハロゲン化亜鉛フタロシアニンを得ることができる。
上記いずれの製造方法にせよ、反応終了後、得られた混合物を水又は塩酸等の酸性水溶液中に投入すると、生成したハロゲン化金属フタロシアニンが沈殿する。ハロゲン化金属フタロシアニンとしては、これをそのまま用いてもよいが、その後、濾過、又は水、硫酸水素ナトリウム水、炭酸水素ナトリウム水、若しくは水酸化ナトリウム水による洗浄、必要に応じてアセトン、トルエン、メチルアルコール、エチルアルコール、ジメチルホルムアミド等の有機溶剤洗浄を行い、乾燥等の後処理を行ってから用いるのが好ましい。
ハロゲン化金属フタロシアニンは、必要に応じてアトライター、ボールミル、振動ミル、振動ボールミル等の粉砕機内で乾式磨砕し、ついで、ソルベントソルトミリング法やソルベントボイリング法等で顔料化することによって、顔料化前よりは、分散性や着色力に優れ、且つ、明度の高い緑色を発色する顔料が得られる。
ハロゲン化金属フタロシアニンの顔料化方法には特に制限はなく、例えば、顔料化前のハロゲン化金属フタロシアニンを分散媒に分散させると同時に顔料化を行ってもよい。中でも、ハロゲン化金属フタロシアニンの顔料化方法としては、多量の有機溶剤中でハロゲン化金属フタロシアニンを加熱攪拌するソルベント処理よりも、容易に結晶成長を抑制でき、かつ比表面積の大きい顔料粒子が得られる点で、ソルベントソルトミリング処理を採用するのが好ましい。
このソルベントソルトミリングとは、合成直後またはその後に磨砕を行った、顔料化を経ていないハロゲン化金属フタロシアニンである粗顔料と、無機塩と、有機溶剤とを混練磨砕することを意味する。この場合、後者の粗顔料を用いるほうが好ましい。具体的には、粗顔料と、無機塩と、それを溶解しない有機溶剤とを混練機に仕込み、その中で混練磨砕を行う。この際の混練機としては、例えばニーダーやミックスマーラー等が使用できる。
上記無機塩としては、水溶性無機塩が好適に使用でき、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム等の無機塩を用いることが好ましい。また、平均粒子径0.5μm以上50μm以下の無機塩を用いることがより好ましい。この様な無機塩は、通常の無機塩を微粉砕することにより容易に得られる。
本実施形態において、一次粒子の平均粒子径が50nm以下のハロゲン化金属フタロシアニン顔料をカラーフィルタ用途に用いるのが好ましい。本実施形態における前記した好ましいハロゲン化金属フタロシアニンを得るために、ソルベントソルトミリングにおける粗顔料使用量に対する無機塩使用量を高くすることが好ましい。すなわち、当該無機塩の使用量は、粗顔料1質量部に対して5質量部以上20質量部以下とするのが好ましく、7質量部以上15質量部以下とするのがより好ましい。
有機溶剤としては、結晶成長を抑制し得る有機溶剤を使用することが好ましい。このような有機溶剤としては水溶性有機溶剤が好適に使用できる。水溶性有機溶剤として具体的には、例えば、ジエチレングリコール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングルコール、液体ポリプロピレングリコール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2ー(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。当該水溶性有機溶剤の使用量は、特に限定されず、粗顔料1質量部に対して0.01質量部以上5質量部以下が好ましい。
ソルベントソルトミリング時の温度は、30℃以上150℃以下が好ましく、80℃以上100℃以下がより好ましい。ソルベントソルトミリングの時間は、5時間以上20時間以下が好ましく、8時間以上18時間以下がより好ましい。
こうして、一次粒子の平均粒子径が50nm以下のハロゲン化金属フタロシアニン顔料、無機塩、有機溶剤を主成分として含む混合物が得られる。この混合物から有機溶剤と無機塩を除去し、必要に応じてハロゲン化金属フタロシアニン顔料を主体とする固形物を洗浄、濾過、乾燥、粉砕等をすることにより、ハロゲン化金属フタロシアニン顔料の粉体を得ることが出来る。
洗浄としては、水洗、湯洗のいずれも採用できる。洗浄回数は、1回以上5回以下の範囲で繰り返せばよい。水溶性無機塩及び水溶性有機溶剤を用いた前記混合物の場合は、水洗することで容易に有機溶剤と無機塩を除去することができる。必要であれば、結晶状態を変化させないように、酸洗浄、アルカリ洗浄、有機溶剤洗浄を行ってもよい。
上記した濾別、洗浄後の乾燥としては、例えば、乾燥機に設置した加熱源による80℃以上120℃以下の加熱等により、顔料の脱水又は脱溶剤のうち少なくともいずれかを行う回分式又は連続式の乾燥等が挙げられる。前記乾燥機としては一般に箱型乾燥機、バンド乾燥機、スプレードライアー等が挙げられる。特にスプレードライ乾燥はペースト作成時に易分散であるため好ましい。また、乾燥後の粉砕は、比表面積を大きくするため、又は一次粒子の平均粒子径を小さくするための操作ではない。乾燥後の粉砕は、例えば箱型乾燥機、バンド乾燥機を用いた乾燥の場合のように、顔料がランプ状等となった際に顔料を解して粉末化するために行うものである。乾燥後に使用する粉砕機としては、例えば、乳鉢、ハンマーミル、ディスクミル、ピンミル、ジェットミル等が挙げられる。こうして、ハロゲン化金属フタロシアニン顔料を主成分として含む顔料の乾燥粉末が得られる。
緑色顔料は、着色の由来となる化合物を1種含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、緑色顔料に含まれる各化合物を混合後顔料化してもよく、緑色顔料に含まれる各化合物を顔料化した後に混合してもよい。
[黄色顔料]
また、本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物は、緑色画素を形成するために、上記緑色顔料と共に、少なくとも1以上の黄色顔料を含有させることができる。
黄色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー(PY)1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、126、127、128、129、138、139、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、199、231等が挙げられる。中でも、黄色顔料としては、輝度が高い、又は、顔料が少量で済み薄膜化に適している点から、PY83、138、139、150、185、又は231が好ましく、PY138、150、185、又は231が特に好ましい。これらは、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
黄色顔料を混合してカラーフィルタ用顔料組成物を調製する場合には、緑色顔料と黄色顔料との混合比は、前記緑色顔料100質量部当たり、黄色顔料が1質量部以上400質量部以下であればよい。
また、本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物において、黄色顔料を調色のために併用した場合でも、従来の緑色顔料を用いる場合に比べて、高輝度のカラーフィルタ緑色画素部を作製することができる。
<カラーフィルタ用顔料組成物の製造方法>
本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物は、公知の製造方法を用いて製造することができる。
緑色顔料の製造方法については、上述のとおりである。
具体的には、緑色顔料と、必要に応じて黄色顔料とを、アトライター、ボールミル、振動ミル、振動ボールミル等の粉砕機内で乾式磨砕し、ついで、ソルベントソルトミリング法やソルベントボイリング法等で顔料化することができる。
顔料化の詳細な方法については、上述の(緑色顔料の製造方法)において記載したとおりである。
本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物は、一次粒子の平均粒子径が50nm以下であり、好ましくは1nm以上50nm以下であり、顔料凝集も比較的弱く、着色すべき合成樹脂等への分散性がより良好である。また、1nm以上20nm以下であることが、さらに好ましい。
本実施形態において、「一次粒子の平均粒子径」は、以下の測定方法を用いて算出することができる。まず、透過型電子顕微鏡JEM−2010(日本電子株式会社製)で視野内の本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物の粒子を撮影する。次いで、二次元画像上の、凝集体を構成する本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物の一次粒子50個につき、その長い方の径(長径)を各々求める。次いで、求められた長径を平均することで、一次粒子の平均粒子径を算出することができる。この際、試料である本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物は、これを溶剤に超音波分散させてから顕微鏡で撮影する。また、透過型電子顕微鏡の代わりに走査型電子顕微鏡を使用してもよい。
<用途>
本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物を用いて、緑色画素を形成することで、カラーフィルタを得ることができる。
本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物を用いて形成された緑色画素は輝度が高い。そのため、係る緑色画素を備えた表示性能の高いカラーフィルタ及び液晶パネルを備える液晶表示装置を製造することができる。
(カラーフィルタの製造方法)
本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物は、公知の方法でカラーフィルタの緑色画素部のパターンの形成に用いることができる。典型的には、本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物と、感光性樹脂とを必須成分として含むカラーフィルタ緑色画素部用感光性組成物を得ることができる。
カラーフィルタの製造方法としては、例えば、以下に示すフォトリソグラフィーと呼ばれる方法等が挙げられる。具体的には、まず、本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物を感光性樹脂からなる分散媒に分散させる。次いで、この分散液をスピンコート法、ロールコート法、スリットコート法、インクジェット法等でガラス等の透明基板上に塗布して塗膜を得る。次いで、この塗布膜に対して、フォトマスクを介して紫外線によるパターン露光を行う。次いで、未露光部分を溶剤等で洗浄して緑色パターンを得る。
その他の製造方法としては、例えば、電着法、転写法、ミセル電解法、PVED(Photovoltaic Electrodeposition)法等の方法で緑色画素部のパターンを形成して、カラーフィルタを製造する方法等が挙げられる。なお、赤色画素部のパターン及び青色画素部のパターンも公知の顔料を使用して、同様の方法で形成できる。
カラーフィルタ緑色画素部用感光性組成物を調製するには、例えば、本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物と、感光性樹脂と、光重合開始剤と、前記樹脂を溶解する有機溶剤とを必須成分として混合する。より具体的には、本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物と有機溶剤と必要に応じて分散剤を用いて分散液を調製してから、そこに感光性樹脂等を加えて調製する方法が一般的である。
前記分散剤としては、例えば、ビックケミー社のディスパービック(DISPERBYK登録商標)130、同161、同162、同163、同170、同LPN−6919、同LPN−21116等が挙げられる。また、レベリング剤、カップリング剤、カチオン系の界面活性剤等も併せて使用してもよい。
前記有機溶剤としては、例えばトルエンやキシレン、メトキシベンゼン等の芳香族系溶剤、酢酸エチルや酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エステル系溶剤、エトキシエチルプロピオネート等のプロピオネート系溶剤、メタノール、エタノール等のアルコール系溶剤、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクタム、N−メチル−2−ピロリドン、アニリン、ピリジン等の窒素化合物系溶剤、γ−ブチロラクトン等のラクトン系溶剤、カルバミン酸メチルとカルバミン酸エチルの48:52の混合物のようなカルバミン酸エステル、水等がある。有機溶剤としては、特にプロピオネート系、アルコール系、エーテル系、ケトン系、窒素化合物系、ラクトン系、水等の極性溶剤で水可溶のものが適している。沸点が150℃以上の高沸点溶剤も適宜使用できる。
本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物100質量部当たり、300質量部以上1000質量部以下の有機溶剤と、必要に応じて0質量部以上100質量部以下の分散剤とを、均一となる様に攪拌分散して分散液を得ることができる。次いでこの分散液に、本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物100質量部当たり、3質量部以上20質量部以下の感光性樹脂、感光性樹脂1質量部当たり0.05質量部以上3質量部以下の光重合開始剤と、必要に応じてさらに有機溶剤を添加し、均一となる様に攪拌分散してカラーフィルタ緑色画素部用感光性組成物を得ることができる。
前記感光性樹脂としては、例えばウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド酸系樹脂、ポリイミド系樹脂、スチレンマレイン酸系樹脂、スチレン無水マレイン酸系樹脂等の熱可塑性樹脂や、例えば1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ビス(アクリロキシエトキシ)ビスフェノールA、3−メチルペンタンジオールジアクリレート等のような2官能モノマー、トリメチルロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等のような多官能モノマー等の光重合性モノマーが挙げられる。
前記光重合開始剤としては、例えばアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルパーオキサイド、2−クロロチオキサントン、1,3−ビス(4'−アジドベンザル)−2−プロパン、1,3−ビス(4'−アジドベンザル)−2−プロパン−2'−スルホン酸、4,4'−ジアジドスチルベン−2,2'−ジスルホン酸等が挙げられる。
調製されたカラーフィルタ緑色画素部用感光性組成物は、フォトマスクを介して紫外線によるパターン露光を行った後、未露光部分を有機溶剤やアルカリ水等で洗浄することにより、カラーフィルタを得ることができる。
以下、実施例及び比較例等を挙げて本発明をさらに詳述するが、本発明はこれらの実施例等に限定されるものではない。
[製造例1](顔料1)
300mLフラスコに、塩化スルフリル 45部、塩化アルミニウム 109部、塩化ナトリウム 15部、亜鉛フタロシアニン 30部、臭素 300部を仕込んだ。145℃まで40時間かけて昇温し、水に取り出した後、ろ過することにより粗顔料1を得た。得られた粗顔料1 20部、粉砕した塩化ナトリウム 140部、ジエチレングリコール 32部、キシレン 1.8部を1L双腕型ニーダーに仕込み、30℃で15時間混練した。混練後、30℃の水 2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、顔料1を得た。
得られた顔料1について、平均塩素原子数及び平均臭素原子数は、リガク社製ZSX100Eを使用した蛍光X線分析を行い、亜鉛原子、塩素原子及び臭素原子の質量比から、亜鉛原子1個当たりの相対値として算出した。なお、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン 1gを加圧成型(25mmφ)したものを測定試料とし、測定径20mmφ、真空雰囲気下にて測定した。その結果、顔料1では、1分子中のハロゲン原子数が平均15.73個であり、そのうち臭素原子数が平均14.13個、塩素原子数が平均1.60個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料であった。また、得られた顔料1は、日本電子社製透過電子顕微鏡JEM−2010による粒子径測定から、一次粒子の平均粒子径は0.02μmであった。
得られた顔料1 2.48部を、BYK−LPN6919 1.24部、ユニディック ZL−295 1.86部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.92部と共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物1を得た。着色組成物1 4.0部、ユニディックZL−295 0.98部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 0.22部を加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物1を得た。この評価用組成物1をソーダガラスにスピンコートし、90℃で3分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板を、日立ハイテクノロジーズ社製U−3900を用いて、単色分光透過スペクトルを測定した。分光透過スペクトルを図1A、図1B及び図1Cに示す。
[製造例2](顔料2−2:顔料1+顔料2−1)
300mLフラスコに、塩化スルフリル 91部、塩化アルミニウム 109部、塩化ナトリウム 15部、亜鉛フタロシアニン 30部、臭素 41部を仕込んだ。130℃まで40時間かけて昇温し、水に取り出した後、ろ過することにより粗顔料2を得た。得られた粗顔料2 20部、粉砕した塩化ナトリウム 140部、ジエチレングリコール 32部、キシレン 1.8部を1L双腕型ニーダーに仕込み、100℃で6時間混練した。混練後、80℃の水 2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、顔料2−1を得た。得られた顔料2−1について、製造例1と同様の方法を用いて、蛍光X線分析を行った。その結果、顔料2−1では、1分子中のハロゲン原子数が平均11.15個であり、そのうち臭素原子数が平均8.63個、塩素原子数が平均2.52個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料であった。
次いで、得られた顔料2−1 0.12部と顔料1 1.86部をよく混合して顔料2−2を得た。得られた顔料2−2について、製造例1と同様の方法を用いて、蛍光X線分析を行った。その結果、顔料2−2では、1分子中のハロゲン原子数が平均15.30個であり、そのうち臭素原子数が平均13.59個、塩素原子数が平均1.71個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料であった。また、得られた顔料2−2は、日本電子社製透過電子顕微鏡JEM−2010による粒子径測定から、一次粒子の平均粒子径は0.02μmであった。
得られた顔料2−2 2.48部を、BYK−LPN6919 1.24部、ユニディック ZL−295 1.86部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.92部と共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物2を得た。着色組成物2 4.0部、ユニディックZL−295 0.98部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 0.22部を加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物2を得た。この評価用組成物2をソーダガラスにスピンコートし、90℃で3分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板を、日立ハイテクノロジーズ社製U−3900を用いて、単色分光透過スペクトルを測定した。分光透過スペクトルを図1A、図1B及び図1Cに示す。
[製造例3](顔料3)
300mLフラスコに、塩化スルフリル 60部、塩化アルミニウム 109部、塩化ナトリウム 15部、亜鉛フタロシアニン 30部、臭素 230部を仕込んだ。145℃まで40時間かけて昇温し、水に取り出した後、ろ過することにより粗顔料3を得た。得られた粗顔料3 20部、粉砕した塩化ナトリウム 140部、ジエチレングリコール 32部、キシレン 1.8部を1L双腕型ニーダーに仕込み、30℃で15時間混練した。混練後、30℃の水 2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、顔料3を得た。得られた顔料3について、製造例1と同様の方法を用いて、蛍光X線分析を行った。その結果、顔料3では、1分子中のハロゲン原子数が平均15.10個であり、そのうち臭素原子数が平均13.36個、塩素原子数が平均1.74個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料であった。また、得られた顔料3は、日本電子社製透過電子顕微鏡JEM−2010による粒子径測定から、一次粒子の平均粒子径は0.02μmであった。
得られた顔料3 2.48部を、BYK−LPN6919 1.24部、ユニディック ZL−295 1.86部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.92部と共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物3を得た。着色組成物3 4.0部、ユニディックZL−295 0.98部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 0.22部を加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物3を得た。この評価用組成物3をソーダガラスにスピンコートし、90℃で3分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板を、日立ハイテクノロジーズ社製U−3900を用いて、単色分光透過スペクトルを測定した。分光透過スペクトルを図1A、図1B及び図1Cに示す。
[製造例4](顔料4)
製造例1の粗顔料1 20部、星光PMC社製TS−1316 1.5部、粉砕した塩化ナトリウム 140部、ジエチレングリコール 32部、キシレン 1.8部を1L双腕型ニーダーに仕込み、30℃で15時間混練した。混練後、30℃の水 2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、顔料4を得た。得られた顔料4は、日本電子社製透過電子顕微鏡JEM−2010による粒子径測定から、一次粒子の平均粒子径は0.02μmであった。
得られた顔料4 2.48部を、BYK−LPN6919 1.24部、ユニディック ZL−295 1.86部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.92部と共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物4を得た。着色組成物4 4.0部、ユニディックZL−295 0.98部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 0.22部を加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物4を得た。この評価用組成物4をソーダガラスにスピンコートし、90℃で3分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板を、日立ハイテクノロジーズ社製U−3900を用いて、単色分光透過スペクトルを測定した。分光透過スペクトルを図1A、図1B及び図1Cに示す。
[製造例5](顔料5)
製造例1の粗顔料1 20部、星光PMC社製VS−1028 1.5部、粉砕した塩化ナトリウム 140部、ジエチレングリコール 32部、キシレン 1.8部を1L双腕型ニーダーに仕込み、30℃で15時間混練した。混練後、30℃の水 2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、顔料5を得た。得られた顔料5は、日本電子社製透過電子顕微鏡JEM−2010による粒子径測定から、一次粒子の平均粒子径は0.02μmであった。
得られた顔料5 2.48部を、BYK−LPN6919 1.24部、ユニディック ZL−295 1.86部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.92部と共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物5を得た。着色組成物5 4.0部、ユニディックZL−295 0.98部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 0.22部を加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物5を得た。この評価用組成物5をソーダガラスにスピンコートし、90℃で3分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板を、日立ハイテクノロジーズ社製U−3900を用いて、単色分光透過スペクトルを測定した。分光透過スペクトルを図1A、図1B及び図1Cに示す。
[製造例6](顔料6)
製造例1の粗顔料1 20部、星光PMC社製X−1 1.5部、粉砕した塩化ナトリウム 140部、ジエチレングリコール 32部、キシレン 1.8部を1L双腕型ニーダーに仕込み、30℃で15時間混練した。混練後、30℃の水 2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、顔料6を得た。得られた顔料6は、日本電子社製透過電子顕微鏡JEM−2010による粒子径測定から、一次粒子の平均粒子径は0.02μmであった。
得られた顔料6 2.48部を、BYK−LPN6919 1.24部、ユニディック ZL−295 1.86部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.92部と共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物6を得た。着色組成物6 4.0部、ユニディックZL−295 0.98部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 0.22部を加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物6を得た。この評価用組成物6をソーダガラスにスピンコートし、90℃で3分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板を、日立ハイテクノロジーズ社製U−3900を用いて、単色分光透過スペクトルを測定した。分光透過スペクトルを図1A、図1B及び図1Cに示す。
[製造例7](顔料7)
製造例1の粗顔料1 20部、BASF社製JONCRYL690 1.5部、粉砕した塩化ナトリウム 140部、ジエチレングリコール 32部、キシレン 1.8部を1L双腕型ニーダーに仕込み、30℃で15時間混練した。混練後、30℃の水 2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、顔料7を得た。得られた顔料7は、日本電子社製透過電子顕微鏡JEM−2010による粒子径測定から、一次粒子の平均粒子径は0.02μmであった。
得られた顔料7 2.48部を、BYK−LPN6919 1.24部、ユニディック ZL−295 1.86部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.92部と共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物7を得た。着色組成物7 4.0部、ユニディックZL−295 0.98部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 0.22部を加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物7を得た。この評価用組成物7をソーダガラスにスピンコートし、90℃で3分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板を、日立ハイテクノロジーズ社製U−3900を用いて、単色分光透過スペクトルを測定した。分光透過スペクトルを図1A、図1B及び図1Cに示す。
[製造例8](黄色顔料の分散)
ピグメントイエロー138(BASF社製Paliotol Yellow L0960 HD) 1.65部を、DISPERBYK−161(ビックケミー社製) 3.85部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 11.00部と共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物Aを得た。着色組成物A 4.0部、ユニディックZL−295 0.98部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 0.22部を加えて、ペイントシェーカーで混合することで調色用組成物を得た。
[実施例1](黄色顔料による調色)
塗膜色度が(x,y)=(0.275,0.570)となるように、調色用組成物と評価用組成物1、評価用組成物2、評価用組成物3、評価用組成物4、評価用組成物5、評価用組成物6、又は評価用組成物7とを混合し、製膜することにより評価用ガラス基板を得た。このガラス基板を用いて、C光源における輝度を日立ハイテクノロジーズ社製U−3900で測定した。結果を以下の表1に示す。
[製造例9]ピグメントグリーン58(FASTOGEN Green A110)
ピグメントグリーン58(FASTOGEN Green A110) 2.48部を、BYK−LPN6919 1.24部、ユニディック ZL−295 1.86部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.92部と共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物9を得た。着色組成物9 4.0部、ユニディックZL−295 0.98部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 0.22部を加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物9を得た。この評価用組成物9をソーダガラスにスピンコートし、90℃で3分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板を、日立ハイテクノロジーズ社製U−3900を用いて、単色分光透過スペクトルを測定した。分光透過スペクトルを図1A、図1B及び図1Cに示す。
[製造例10]ピグメントグリーン59(FASTOGEN Green C100)
ピグメントグリーン59(FASTOGEN Green C100) 2.48部を、BYK−LPN6919 1.24部、ユニディック ZL−295 1.86部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.92部と共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物10を得た。着色組成物10 4.0部、ユニディックZL−295 0.98部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 0.22部を加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物10を得た。この評価用組成物10をソーダガラスにスピンコートし、90℃で3分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板を、日立ハイテクノロジーズ社製U−3900を用いて、単色分光透過スペクトルを測定した。分光透過スペクトルを図1A、図1B及び図1Cに示す。
[製造例11]ピグメントグリーン7(FASTOGEN Green S)
ピグメントグリーン7(FASTOGEN Green S) 1.65部を、BYK−LPN6919 1.93部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 12.93部と共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物11を得た。着色組成物11 6.0部、ユニディックZL−295 1.47部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 0.33部を加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物11を得た。この評価用組成物11をソーダガラスにスピンコートし、90℃で3分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板を、日立ハイテクノロジーズ社製U−3900を用いて、単色分光透過スペクトルを測定した。分光透過スペクトルを図1A及び図1Bに示す。なお、ピグメントグリーン7は透過率が低い顔料であるため、極大透過波長における分光透過率が80%になるように塗膜を形成した際に浮いてしまうことから、図1Cに示す580〜620nmの範囲の分光透過スペクトルにデータを示していない。
[製造例12]ピグメントグリーン36(FASTOGEN Green 2YK−50)
ピグメントグリーン36(FASTOGEN Green 2YK−50) 2.48部を、BYK−LPN6919 1.24部、ユニディック ZL−295 1.86部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.92部と共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物12を得た。着色組成物12 4.0部、ユニディックZL−295 0.98部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 0.22部を加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物12を得た。この評価用組成物12をソーダガラスにスピンコートし、90℃で3分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板を、日立ハイテクノロジーズ社製U−3900を用いて、単色分光透過スペクトルを測定した。分光透過スペクトルを図1A、図1B及び図1Cに示す。
[比較例1](黄色顔料による調色)
塗膜色度が(x,y)=(0.275,0.570)となるように、調色用組成物と評価用組成物9、評価用組成物10、評価用組成物11、又は評価用組成物12とを混合し、製膜することにより評価用ガラス基板を得た。このガラス基板を用いて、C光源における輝度を日立ハイテクノロジーズ社製U−3900で測定した。結果を以下の表1に示す。
Figure 0006477977
表1、並びに図1A、図1B及び図1Cから、評価用組成物1〜7では、555nmの透過率が50.47%、50.28%、47.41%、45.73%、46.45%、50.07%及び45.89%であり、45%以上であった。また、波長505nmの透過率と波長555nmとの透過率の比((A)/(B))が1.40、1.44、1.53、1.57、1.56、1.42及び1.59であり、1.4以上であった。さらに、半値幅が73nm、75nm、73nm、68nm、68nm、71nm及び68nmであり、80nm以下であった。
上記分光特性を有することにより、評価用組成物1〜7では、従来の緑色顔料を含む評価用組成物9〜12よりも、C光源で(x,y)=(0.275,0.570)となるように調色用組成物と混合した後の輝度が高かった。
また、顔料1〜3のハロゲン化亜鉛フタロシアニン1分子におけるハロゲン率をまとめたものを表2に示す。
Figure 0006477977
表2から、顔料1〜3では、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン1分子中に、平均臭素原子数が14.13、13.59、及び13.36個であり、13〜15個の範囲であった。また、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン1分子中に、平均塩素原子数が1.60、1.71、及び1.74であり、1〜3個の範囲であった。また、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン1分子中の平均臭素原子数と平均塩素原子数の比((E)/(F))が8.83、7.94、及び7.69であり、7以上であった。
上記ハロゲン率であることにより、顔料1〜3は、緑色の色相を保ちながら、従来の緑色顔料であるピグメントグリーン58、及び59よりも明度の高い緑色顔料となり得る。
以上のことから、特定の分光特性を有する緑色顔料を用いることにより、従来よりも輝度が高いカラーフィルタを形成できることが明らかとなった。
本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物によれば、緑色発光強度が微弱なバックライトであるB−YAGの特性を補うことが可能な高輝度のカラーフィルタを提供することができる。また、本実施形態のカラーフィルタ用顔料組成物を用いて形成された緑色画素は輝度が高いため、係る緑色画素を備えた表示性能の高いカラーフィルタ及び液晶パネルを備える液晶表示装置を製造することができる。

Claims (4)

  1. 極大透過波長における分光透過率が80%になるように塗膜を形成した際に、
    波長555nmの透過率が45%以上であり、
    波長505nmの透過率と波長555nmの透過率の比(T(505nm)/T(555nm))が1.40以上であり、
    半値幅が80nm以下となる分光特性を有する緑色顔料を含有し、
    前記緑色顔料が臭素化塩素化亜鉛フタロシアニンであり、
    前記臭素化塩素化亜鉛フタロシアニン1分子中の臭素数が塩素数の平均7倍以上であるカラーフィルタ用顔料組成物。
  2. 前記緑色顔料が1分子中に臭素を平均13個以上15個以下、塩素を平均1個以上個以下含有する臭素化塩素化亜鉛フタロシアニンである請求項1に記載のカラーフィルタ用顔料組成物。
  3. さらに、黄色顔料を含有する請求項1又は2に記載のカラーフィルタ用顔料組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のカラーフィルタ用顔料組成物を含有するカラーフィルタ。
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