JP7345429B2 - 感光性樹脂組成物、感光性フィルム、多層プリント配線板、半導体装置、及び、多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、アクリレート変性フェノール樹脂を用いた感光性樹脂組成物において、ソルダーレジスト層の材料としての諸特性に優れ、かつアルカリ条件下でのメッキに十分な耐性を有する層を形成するための樹脂組成物が記載されている。しかしながら、ビルドアップ層に適用するにはその硬化物の物理的性能は十分とは言えなかった。
〔1〕 成分(A)エポキシ樹脂、成分(B)(メタ)アクリレート変性フェノール樹脂、成分(C)光重合開始剤、成分(D)無機充填材を含有する感光性樹脂組成物であって、前記成分(A)エポキシ樹脂は、数平均分子量が1000以下のエポキシ樹脂を含み、前記感光性樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、前記成分(D)無機充填材の含有量が35質量%以上である感光性樹脂組成物。
〔2〕 前記感光性樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、前記数平均分子量が1000以下のエポキシ樹脂の含有量が5質量%~40質量%であり、前記成分(B)(メタ)アクリレート変性フェノール樹脂の含有量が10質量%~50質量%であり、前記成分(C)光重合開始剤の配合量が0.1質量%~2質量%である、〔1〕に記載の感光性樹脂組成物。
〔3〕 前記成分(B)(メタ)アクリレート変性フェノール樹脂の(メタ)アクリレート基の比率が5~30%である、〔1〕又は〔2〕に記載の感光性樹脂組成物。
〔4〕 前記成分(C)光重合開始剤がオキシムエステル系光重合開始剤である、〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
〔5〕 前記成分(D)無機充填材が、平均粒径が0.01μm~3μmの無機充填材を含む、〔1〕~〔4〕のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
〔6〕 前記成分(D)無機充填材が、平均粒径が0.01μm~0.15μmの無機充填材と平均粒径が0.15μm~3μmの無機充填材とを含む、〔1〕~〔5〕のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
〔7〕 前記成分(D)無機充填材の含有量を100質量部とした場合、平均粒径が0.01μm~0.15μmの無機充填材を1~50質量部含む、〔1〕~〔6〕のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
〔8〕 多層プリント配線板の層間絶縁層の材料である、〔1〕~〔7〕のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
〔9〕 硬化物の線熱膨張係数が40ppm以下である、〔1〕~〔8〕のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
〔10〕 〔1〕~〔9〕のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物を含有する感光性樹脂組成物層を含む、感光性フィルム。
〔11〕 〔1〕~〔9〕のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物の硬化物を有する層を含む、多層プリント配線板。
〔12〕 〔11〕に記載の多層プリント配線板を含む、半導体装置。
〔13〕 成分(A)エポキシ樹脂、成分(B)(メタ)アクリレート変性フェノール樹脂、成分(C)光重合開始剤、成分(D)無機充填材を含有する感光性樹脂組成物であって、前記成分(A)エポキシ樹脂は、数平均分子量が1000以下のエポキシ樹脂を含み、前記感光性樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、前記成分(D)無機充填材の含有量が35質量%以上である感光性樹脂組成物を含む樹脂組成物層を回路基板上に形成する工程と、
前記樹脂組成物層の表面にマスクパターンを通して、樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射し、照射部の樹脂組成物層を光硬化させる露光工程と、
前記樹脂組成物層を現像し、未露光部を除去することで、ビアを形成する現像工程と、
前記樹脂組成物層をポストベークし、絶縁層を形成するポストベーク工程と
を含む、多層プリント配線板の製造方法。
〔14〕 前記現像工程の後であって前記ポストベーク工程の前に、前記樹脂組成物層を予備加熱するプリベーク工程を含む、〔13〕に記載の多層プリント配線板の製造方法。
〔15〕 前記ビアのトップ径が50μm以下である、〔13〕又は〔14〕に記載の多層プリント配線板の製造方法。
〔16〕 前記ビアの開口率が70%以上である、〔13〕~〔15〕のいずれか1つに記載の多層プリント配線板の製造方法。
本発明の感光性樹脂組成物は、数平均分子量が1000以下のエポキシ樹脂を含むことで、現像性を確保することができる。数平均分子量が1000を超えると、感光性樹脂組成物を露光し現像を行った際に、未露光部の感光性樹脂組成物が周囲の感光性樹脂組成物の表面に現像残渣として付着してしまうため、その後の工程で不具合を発生してしまうおそれがある。他方、感光性樹脂組成物の架橋密度を向上させ、ガラス転移温度を高め、線熱膨張係数を低くするためには、数平均分子量は100以上が好ましく、300以上がより好ましく、500以上が更に好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、成分(B)(メタ)アクリレート変性フェノール樹脂を含む。(メタ)アクリレート変性フェノール樹脂は、成分(A)エポキシ樹脂の硬化剤としての機能を発揮するとともに、感光性樹脂組成物に光硬化性を付与することができ、該感光性樹脂組成物の硬化物に対し多層プリント配線板の絶縁層に好適なガラス転移温度、低い線熱膨張係数といった特性を付与することができる。ここで、「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレートおよびアクリレートを指す。
本発明の感光性樹脂組成物は、成分(C)光重合開始剤を含有させることにより、効率的に光硬化させることができる。光重合開始剤は、特に限定されるものではないが、例えば、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-1-ブタノン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸、ベンゾイルエチルエーテル、2,2-ジエトキシアセトフェノン、2,4-ジエチルチオキサントン、ジフェニル-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、エチル-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィネート、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニルケトン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン等のアルキルフェノン系光重合開始剤、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)等のオキシムエステル系光重合開始剤、スルホニウム塩系光重合開始剤等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、感光性樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、成分(D)無機充填材の含有量が35質量%以上であることで、感光性樹脂組成物の解像性を確保することができる。無機充填材の含有量が35質量%未満であると、感光性樹脂組成物を露光、現像することによりビアを形成した際に、ビアのトップ径側の表面に樹脂だれが発生してしまい、円形状であるべきビアのトップ径側の輪郭の平面形状が歪んでしまう。このような樹脂だれの発生を抑制し、小径のビアにおいてもすぐれた解像性を有するという観点から、無機充填材の含有量は40質量%以上であることが好ましく、45質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上が更に好ましい。また、感光性樹脂組成物の底部への光透過性が低下することによるアンダーカットの発生を防止するためには、無機充填材の含有量は80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましく、60質量%以下が更に好ましい。
他方、感光性樹脂組成物を樹脂ワニスとした場合に、樹脂ワニスの粘度が上昇し、取り扱い性が低下するのを防止するという観点、解像性の低下防止の観点から、感光性樹脂組成物が含む無機充填材の平均粒径が0.01μm以上であることが好ましく、0.03μm以上であることがより好ましく、0.05μm以上であることが更に好ましい。上記無機充填材の平均粒径はミー(Mie)散乱理論に基づくレーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的にはレーザー回折散乱式粒度分布測定装置により、無機充填材の粒度分布を体積基準で作成し、そのメディアン径を平均粒径とすることで測定することができる。測定サンプルは、無機充填材を超音波により水中に分散させたものを好ましく使用することができる。レーザー回折散乱式粒度分布測定装置としては、(株)堀場製作所製「LA-950」等を使用することができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、更に成分(E)反応性希釈剤を含有させることにより、露光時の反応性を向上させることができる。反応性希釈剤としては、例えば、1分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する室温で液体、固体又は半固形の感光性(メタ)アクリレート化合物が使用できる。
本発明の感光性樹脂組成物は、更に成分(F)硬化促進剤を含有させることにより、熱硬化性を向上させることができる。硬化促進剤としては、特に限定されないが、たとえば、アミン系硬化促進剤、グアニジン系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤、ホスホニウム系硬化促進剤、金属系硬化促進剤等が挙げられる。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物は、更に成分(G)有機充填材を含有させることにより、硬化物としたときに加わる応力を緩和することができ、クラックの発生を防止することができる。有機充填材としては、たとえば、ゴム粒子、ポリアミド微粒子、シリコーン粒子などが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、更に成分(H)光増感剤を含有させることにより、光硬化性を向上させることができる。光増感剤として、N,N-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル-4-ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の3級アミン類を加えてもよいし、ピラリゾン類、アントラセン類、クマリン類、キサントン類、チオキサントン類などのような光増感剤を加えてもよい。本発明においては、光増感剤として、チオキサントン類を使用するのが好ましく、2,4-ジエチルチオキサントンを使用するのがさらに好ましい。市販されている光増感剤としては、例えば、日本化薬(株)製「DETX-S」(2,4-ジエチルチオキサントン)が挙げられる。光増感剤はいずれか1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物は、更に成分(I)有機溶剤を含有させることにより感光性樹脂組成物(樹脂ワニス)の粘度を調整することができる。有機溶剤としては、例えば、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート等のエステル類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。有機溶剤を用いる場合の含有量は、感光性樹脂組成物の塗布性の観点から適宜調整することができる。
本発明の感光性樹脂組成物では、本発明の目的を阻害しない程度に、成分(J)その他の添加剤を更に配合することができる。その他の添加剤としては、例えば、メラミン、有機ベントナイト等の微粒子、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アイオディングリーン、ジアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラック等の着色剤、ハイドロキノン、フェノチアジン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール、ピロガロール等の重合禁止剤、ベントン、モンモリロナイト等の増粘剤、シリコーン系消泡剤、フッ素系消泡剤、ビニル樹脂系消泡剤、臭素化エポキシ化合物、酸変性臭素化エポキシ化合物、アンチモン化合物、リン系化合物、芳香族縮合リン酸エステル、含ハロゲン縮合リン酸エステル等の難燃剤、フェノール系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤、アミノ樹脂、アルキルエーテル化されたアミノ基を2つ以上有する化合物、オキセタン環含有化合物、イソシアネート基含有化合物(ブロック化されたものを含む。)、アルデヒド基含有フェノール化合物、メチロール基含有フェノール化合物等の熱硬化樹脂、等の各種添加剤を添加することができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、樹脂ワニスとして支持基板上に塗布し、有機溶剤を乾燥させることで樹脂組成物層を形成して、感光性フィルムとすることができる。また、予め支持体上に形成された感光性フィルムを支持基板に積層して用いることもできる。本発明の感光性フィルムは様々な支持基板に積層させることができる。支持基板としては、例えば、ガラスエポキシ基板、金属基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、BTレジン基板、熱硬化型ポリフェニレンエーテル基板が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、樹脂組成物層が支持体に設けられた支持体付き感光性フィルムの形態で好適に使用することができる。つまり、支持体付き感光性フィルムは感光性樹脂組成物の層が支持体上に形成されている。支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、トリアセチルアセテートフィルム等が挙げられ、特にポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。市販の支持体としては、例えば、王子製紙株式会社製の製品名「アルファンMA-410」、「E-200C」、信越フィルム株式会社製等のポリプロピレンフィルム、帝人株式会社製の製品名「PS-25」等のPSシリーズなどのポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられるが、これらに限られたものではない。これらの支持体は、樹脂組成物層の剥離を容易にするため、シリコーンコート剤のような剥離剤を表面に塗布してあるのがよい。支持体の厚さは、5μm~50μmの範囲であることが好ましく、10μm~25μmの範囲であることがより好ましい。この厚さが5μm未満では、現像前に行う支持体の剥離の際に支持体(支持フィルム)が破れやすくなる傾向があり、他方で、厚さが50μmを超えると、支持体の上方から露光する際の解像性が低下する傾向がある。
次に、感光性樹脂組成物を用いる多層プリント配線板の製造方法の例を説明する。
この工程では回路基板上に樹脂組成物層(感光性フィルム)を形成する。回路基板に含まれる基板としては、例えば、ガラスエポキシ基板、金属基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、BTレジン基板、熱硬化型ポリフェニレンエーテル基板等が挙げられる。なお、ここで回路基板とは、上記のような基板の片面又は両面にパターニングされた導体層(回路)が形成された基板をいう。また導体層と絶縁層とを交互に積層してなる多層プリント配線板において、該多層プリント配線板の最外層の片面又は両面がパターニングされた導体層(回路)とされている基板も、ここでいう回路基板に含まれる。なお導体層の表面には、黒化処理、銅エッチング等により予め粗化処理が施されていてもよい。樹脂組成物層の形成工程は、下記のとおり(1)塗布方式、あるいは(2)ラミネート工程により行うことが好ましい。
塗布方式による樹脂組成物層の形成は、感光性樹脂組成物を樹脂ワニスとして直接的に回路基板上に塗布し、有機溶剤を乾燥させることにより行われる。
樹脂ワニスの塗布方式としては、スクリーン印刷方式による全面印刷が一般に多く用いられているが、その他にも均一に塗布できる塗布方式であればどのような手段を用いてもよい。例えば、スプレーコート方式、ホットメルトコート方式、バーコート方式、アプリケーター方式、ブレードコート方式、ナイフコート方式、エアナイフコート方式、カーテンフローコート方式、ロールコート方式、グラビアコート方式、オフセット印刷方式、ディップコート方式、刷毛塗り、その他通常の塗布方式はすべて使用できる。塗布後、必要に応じて熱風炉あるいは遠赤外線炉等で乾燥を行う。乾燥条件は、80℃~120℃で3分間~13分間とすることが好ましい。このようにして、回路基板上に樹脂組成物層が形成される。
支持体付き感光性フィルムを用いる場合には、ラミネート工程によって、樹脂組成物層を回路基板の片面又は両面に形成する。このラミネート工程において、支持体付き感光性フィルムが保護フィルムを有している場合には該保護フィルムを除去した後、必要に応じて感光性フィルム及び回路基板をプレヒートし、樹脂組成物層を加圧及び加熱しながら回路基板に圧着する。本発明の感光性フィルムにおいては、真空ラミネート法により減圧下で回路基板にラミネートする方法が好適に用いられる。
前記塗布方式、あるいはラミネート工程により、回路基板上に樹脂組成物層を設けた後、該樹脂組成物層の表面にマスクパターンを通して、樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射し、照射部の樹脂組成物層を光硬化させる露光工程を行う。活性光線としては、たとえば、紫外線、可視光線、電子線、X線等が挙げられ、特に紫外線が好ましい。紫外線の照射量はおおむね10mJ/cm2~1000mJ/cm2である。露光方法にはマスクパターンを樹脂組成物層に密着させて行う接触露光法と、密着させずに平行光線を使用して露光する非接触露光法とがあるが、どちらを用いてもよい。また、樹脂組成物層上に支持体が存在している場合は、支持体上から露光してもよいし、支持体を剥離後に露光してもよい。
露光工程後、樹脂組成物層上に支持体が存在している場合にはその支持体を除去した後、ウエット現像又はドライ現像により樹脂組成物層を現像して未露光部(光硬化されていない部分)を除去することで、ビアを形成することができる。
現像液として使用される上記アルカリ性水溶液には、現像効果の向上のため、界面活性剤、消泡剤等を添加することができる。上記アルカリ性水溶液のpHは、例えば、8~12の範囲であることが好ましく、9~11の範囲であることがより好ましい。また、上記アルカリ性水溶液の塩基濃度は、0.1質量%~10質量%とすることが好ましい。上記アルカリ性水溶液の温度は、樹脂組成物層の現像性に合わせて適宜選択することができるが、20℃~50℃とすることが好ましい。
上記現像工程後、必要に応じて樹脂組成物層を予備加熱するプリベーク工程を行うことで、ビアのアンダーカットを更に減少させることができ、ビアの開口率をより向上させることができる。プリベーク工程としては、50~100℃で1分~10分の範囲で加熱を行うことが好ましい。
上記現像工程終了後、樹脂組成物層に対し加熱工程(ポストベーク工程)を行い、樹脂組成物層を硬化して感光性樹脂組成物の硬化物を有する層である絶縁層を形成する。ポストベーク工程としては、例えば、高圧水銀ランプによる紫外線照射工程、クリーンオーブンを用いた加熱工程等が挙げられる。紫外線を照射する場合は必要に応じてその照射量を調整することができ、例えば0.05J/cm2~10J/cm2程度の照射量で照射を行うことができる。また加熱工程の条件は、樹脂組成物中の樹脂成分の種類、含有量などに応じて適宜選択すればよいが、好ましくは150℃~220℃で20分間~180分間の範囲、より好ましくは160℃~200℃で30分間~120分間の範囲で選択される。
次に、乾式メッキ又は湿式メッキにより絶縁層上に導体層を形成する。乾式メッキとしては、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の公知の方法を使用することができる。蒸着法(真空蒸着法)では、例えば、支持体を真空容器内に入れ、金属を加熱蒸発させることにより絶縁層上に金属膜(導体層)を形成することができる。スパッタリング法では、例えば、絶縁層が形成された構造体を真空容器内に入れ、アルゴン等の不活性ガスを導入し、直流電圧を印加して、イオン化した不活性ガスをターゲット金属に衝突させ、叩き出された金属により絶縁層上に導体層を形成することができる。
次いで、無電解メッキと電解メッキとを組み合わせて導体層を形成する。また導体層とは逆パターンのメッキ用レジストパターンを形成し、無電解メッキのみで導体層を形成することもできる。導体層のパターニングの方法として、例えば、当業者に公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを用いることができる。
本発明の多層プリント配線板を用いることで該多層プリント配線板を含む半導体装置を製造することができる。本発明の多層プリント配線板の導通箇所に、半導体チップを実装することにより半導体装置、すなわち本発明の多層プリント配線板を含む半導体装置を製造することができる。「導通箇所」とは、「多層プリント配線板における電気信号を伝える箇所」であって、その場所は多層プリント配線板の表面であっても、埋め込まれた箇所であってもよい。また、半導体チップは半導体を材料とする電気回路素子であれば特に限定されない。
300mLセパラブルフラスコに、カルビトールアセテート25g、3-イソシアナト―3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアナート(エボニック社)50gを量り取り、40℃で加熱撹拌した。また、ペンタエリスリトールトリアクリレート含有物(東亜合成社製「M306」)92.23g、カルビトールアセテート25g、ジブチル錫ジラウリレート(東京化成社)0.45g、ハイドロキノン(東京化成社)0.4gを量り取り、攪拌機(シンキー社製「あわとり練太郎」)にて8分間混合した混合物を用意し、滴下ロートを用いて、1時間以上かけてセパラブルフラスコ内に滴下した。その後、30分間、40℃にて加熱撹拌し、3-イソシアナト―3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアナートとペンタエリスリトールアクリレートとのエステル反応物193.08gを得た。
・不揮発成分60質量%の溶剤溶解品
・アクリレート基の比率:18%
・数平均分子量:4000
・水酸基当量:246
結晶性2官能エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX4000HK」、エポキシ当量185、数平均分子量800、不揮発成分30質量%のMEKとシクロヘキサノンの1:1溶液)111.4部、アクリレート変性フェノール樹脂Aを73部、光重合開始剤(BASFジャパン(株)製「OXE-02」、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(0-アセチルオキシム)、不揮発成分10質量%のMEK溶液)17.4部、無機充填材((株)アドマテックス製「SC2050」、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球状溶融シリカ、平均粒径0.5μm)34部、無機充填材(電気化学工業(株)製「UFP-30」、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球状溶融シリカ、平均粒径0.1μm)25.5部、無機充填材(旭硝子(株)製「AZフィラー」、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球形ガラスフィラー、平均粒径0.2μm、比重2.2g/m3)17部、(メタ)アクリレート含有化合物(日本化薬(株)製「DPHA」、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)10部、硬化促進剤(四国化成(株)製「2P4MZ」、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、不揮発成分2.5質量%のMEK溶液)8.8部、ゴム粒子(アイカ工業(株)製「AC3816N」)2.4部、光増感剤(日本化薬(株)製「DETX-S」、2,4-ジエチルチオキサントン、不揮発成分10質量%のMEK溶液)4.4部、有機溶剤(ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート)10部、を配合し、3本ロールを用いて混錬して、樹脂ワニスを調製した。
次に、かかる樹脂ワニスをポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂株式会社製「R310-16B」、厚さ16μm)上にダイコーターにて厚さが均一になるように塗布し、熱風対流式乾燥機を用いて75℃~120℃(平均100℃)で6分間乾燥させて、樹脂組成物層の厚さが20μmの支持体付き感光性フィルムを得た。
厚さ18μmの銅層をパターニングすることにより回路が形成されているガラスエポキシ基板(銅張積層板)の銅層をCZ8100(有機酸を含む表面処理剤、メック(株)製)にて処理して粗化を施した。次に支持体付き感光性フィルムの樹脂組成物層が回路の表面と接するように配置し、真空ラミネーター(ニチゴー・モートン株式会社製「VP160」)を用いて積層し、前記銅張積層板と、前記樹脂組成物層と、前記支持体とがこの順に積層された積層体を形成した。ラミネート条件は、真空引きの時間20秒、圧着温度80℃、圧着圧力0.2MPa、加圧時間20秒で行った。
得られた積層体を室温で1時間以上静置し、該積層体の支持体上から、丸穴パターンを用いて、直径(トップ径)30μmの丸穴を形成すべく、パターン形成装置を用いて、50mJ/cm2の紫外線で露光を行った。室温にて30分間静置した後、前記積層体から支持体を剥がし取った。
該積層体の樹脂組成物層の表面に、現像液として30℃の2質量%水酸化ナトリウム水溶液をスプレー圧0.2MPaにて最小現像時間(未露光部が現像される最小時間)の1.5倍の時間でスプレー現像した。スプレー現像後、1J/cm2の紫外線照射を行い、さらに190℃で、60分間加熱処理し、直径30μmの開口部を有する絶縁層を形成した。これを評価用積層体として下記のとおり評価した。結果を表1に示す。
支持体付き感光性フィルムの樹脂組成物層を離型処理されたPETフィルム(リンテック(株)製「PET501010」)の離型面と接するように配置し、真空ラミネーター(ニチゴー・モートン株式会社製「VP160」)を用いて積層した。ラミネート条件は、真空引きの時間20秒間、圧着温度80℃、圧着圧力0.2MPa、加圧時間20秒間で行った。
得られた積層体を室温1時間以上静置し、支持体上から樹脂組成物層に50mJ/cm2の紫外線で露光を行った。支持体を剥離した後、樹脂組成物層の全面に1J/cm2の紫外線照射を行い、さらに190℃で、90分間加熱処理し、硬化物を形成した。その後、硬化物を支持体から剥がし取り、これを評価用硬化物とした。
現像性の評価として、評価用積層体の丸穴の回路側の底部の残渣を倍率を1000倍としてSEMにて観察し、丸穴の底部の残渣の有無を下記の評価基準で評価した。
評価基準
○:直径30μmの丸穴の底部に現像残渣はなく、現像性に優れている。
×:直径30μmの丸穴の底部に現像残渣があり、現像性が劣っている。
解像性の評価として、評価用積層体の丸穴の断面の形状(丸穴の深さに沿って積層体の厚さ方向から見た形状)を倍率を2500倍としてSEMで観察し、下記の評価基準で評価した。
評価基準
○:直径30μmの丸穴の断面の底部の形状が良好で、アンダーカットが発生していない。
×:直径30μmの丸穴の断面の底部にアンダーカットが発生している。
評価用硬化物を、幅5mm、長さ15mmの試験片に切断し、評価サンプルとした。続いて、熱機械分析装置TMA-SS6100(セイコーインスツルメンツ(株)製)を使用して、引張加重法で熱機械分析を行った。評価サンプルを前記装置に装着後、荷重1g、昇温速度5℃/分の測定条件にて連続して2回測定した。2回目の測定における寸法変化シグナルの傾きが変化する点からガラス転移点温度(℃)を算出した。また、2回目の測定における25℃から150℃までの平均線熱膨張係数(ppm)を算出した。
丸穴(ビア)の底部径とトップ径のそれぞれについて、ビアの深さ方向に沿って延在する軸線と直交しかつ互いに直交する2つの方向(縦方向、横方向)においてビアの直径を測定して、その平均値を計算した。ビアの底部径及びトップ径の測定は(株)日立ハイテクノロジーズ製の走査型電子顕微鏡(型式「SU-1500」) にて行った。まずビアトップ(トップ径)に焦点を合わせ、縦、横の直径を、観察した倍率にて表示されるスケールより算出し、その平均値をトップ径とした。次に、ビアの底部に焦点を合わせ、縦、横の直径を、観察した倍率にて表示されるスケールより算出し、その平均値を底部径とした。
液状ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP4032SS」、エポキシ当量144、数平均分子量740)25.8部、アクリレート変性フェノール樹脂Aを73部、光重合開始剤(BASFジャパン(株)製「OXE-02」、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(0-アセチルオキシム)、不揮発成分10質量%のMEK溶液)14部、光重合開始剤(BASFジャパン(株)製「OXE-01」、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、不揮発成分10質量%のMEK溶液)5.8部、無機充填材((株)アドマテックス製「SC2050」、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球状溶融シリカ、平均粒径0.5μm)51部、無機充填材(電気化学工業(株)製「UFP-30」、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球状溶融シリカ、平均粒径0.1μm)23部、(メタ)アクリレート含有化合物(日本化薬(株)製「DPHA」、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)8部、(メタ)アクリレート含有化合物(共栄社化学工業(株)製「DCPA」、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート)5部、硬化促進剤(四国化成(株)製「2P4MZ」、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、不揮発成分2.5質量%のMEK溶液)8.8部、ゴム粒子(アイカ工業(株)製「AC3816N」)2.4部、有機溶剤(ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート)10部を配合し、3本ロールを用いて混錬して、樹脂ワニスを調製した。次に、実施例1と同様にして、樹脂組成物層の厚さが20μmの支持体付き感光性フィルムを得て、同様にして評価を行った。
液状ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂(DIC(株)製「EXA-7311G4S」、エポキシ当量187、数平均分子量810)33部、アクリレート変性フェノール樹脂Aを73部、光重合開始剤(BASFジャパン(株)製「OXE-02」、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(0-アセチルオキシム)、不揮発成分10質量%のMEK溶液)12部、光重合開始剤(BASFジャパン(株)製「OXE-01」、1.2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、不揮発成分10質量%のMEK溶液)8部、無機充填材((株)アドマテックス製「SC2050」、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球状溶融シリカ、平均粒径0.5μm)42部、無機充填材(電気化学工業(株)製「UFP-30」、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球状溶融シリカ、平均粒径0.1μm)25.5部、無機充填材(旭硝子(株)製「AZフィラー」、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球形ガラスフィラー、平均粒径0.2μm、比重2.2g/m3)8部、(メタ)アクリレート含有化合物(日本化薬(株)製「DPHA」、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)10部、(メタ)アクリレート含有化合物(共栄社化学工業(株)製「DCPA」、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート)2部、硬化促進剤(四国化成(株)製「2E4MZ」、2-エチル-4-メチルイミダゾール、不揮発成分2.5質量%のMEK溶液)7部、ゴム粒子(アイカ工業(株)製「AC3816N」)2.4部、光増感剤(日本化薬(株)製「DETX-S」、2,4-ジエチルチオキサントン、不揮発成分10質量%のMEK溶液)2部、有機溶剤(ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート)10部を配合し、3本ロールを用いて混錬して、樹脂ワニスを調製した。次に、実施例1と同様にして、樹脂組成物層の厚さが20μmの支持体付き感光性フィルムを得て、同様にして評価を行った。
結晶性2官能エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX4000HK」、エポキシ当量185、数平均分子量800、不揮発成分30質量%のMEKとシクロヘキサノンの1:1溶液)39部、液状ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂(DIC(株)製「EXA-7311G4S」、エポキシ当量187、数平均分子量810)11.7部、ビスAF型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YL7723」、エポキシ当量233、数平均分子量880)11.7部、アクリレート変性フェノール樹脂Aを73部、光重合開始剤(BASFジャパン(株)製「OXE-02」、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(0-アセチルオキシム)、不揮発成分10質量%のMEK溶液)12部、光重合開始剤(BASFジャパン(株)製「OXE-01」、1.2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、不揮発成分10質量%のMEK溶液)8部、無機充填材((株)アドマテックス製「SC2050」、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球状溶融シリカ、平均粒径0.5μm)42部、無機充填材(電気化学工業(株)製「UFP-30」、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球状溶融シリカ、平均粒径0.1μm)25.5部、無機充填材(旭硝子(株)製「AZフィラー」、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球形ガラスフィラー、平均粒径0.2μm、比重2.2g/m3)8部、(メタ)アクリレート含有化合物(日本化薬(株)製「DPHA」、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)10部、(メタ)アクリレート含有化合物(共栄社化学工業(株)製「DCPA」、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート)2部、硬化促進剤(四国化成(株)製「2E4MZ」、2-エチル-4-メチルイミダゾール、不揮発分2.5質量%のMEK溶液)7部、ゴム粒子(アイカ工業(株)製「AC3816N」)2.4部、光増感剤(日本化薬(株)製「DETX-S」、2,4-ジエチルチオキサントン、不揮発成分10質量%のMEK溶液)2部、有機溶剤(ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート)10部、有機溶剤(メチルエチルケトン)5部を配合し、3本ロールを用いて混錬して、樹脂ワニスを調製した。次に、実施例1と同様にして、樹脂組成物層の厚さが20μmの支持体付き感光性フィルムを得て、同様にして評価を行った。
実施例1と同様にして、樹脂組成物層の厚さが20μmの支持体付き感光性フィルムを得た。
結晶性2官能エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX4000HK」、エポキシ当量185、数平均分子量800、不揮発成分30質量%のMEKとシクロヘキサノンの1:1溶液)111.4部、アクリレート変性フェノール樹脂Aを73部、光重合開始剤(BASFジャパン(株)製「OXE-01」、1.2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、不揮発成分10質量%のMEK溶液)25部、無機充填材((株)アドマテックス製「SC2050」、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球状溶融シリカ、平均粒径0.5μm)25部、(メタ)アクリレート含有化合物(日本化薬(株)製「DPHA」、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)16部、硬化促進剤(四国化成(株)製「2E4MZ」、2-エチル-4-メチルイミダゾール、不揮発成分2.5質量%のMEK溶液)9部、ゴム粒子(アイカ工業(株)製「AC3816N」)2.4部、有機溶剤(ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート)10部、を配合し、3本ロールを用いて混錬して、樹脂ワニスを調製した。次に、実施例1と同様にして、樹脂組成物層の厚さが20μmの支持体付き感光性フィルムを得て、同様にして評価を行った。なお、ビアの開口率については評価を行っていない。
固体状クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC(株)製「N-695」、エポキシ当量212、数平均分子量4100、不揮発成分60質量%のMEK溶液)を62部、アクリレート変性フェノール樹脂Aを73部、光重合開始剤(BASFジャパン(株)製「IC819」、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、不揮発成分10質量%のMEK溶液)を40部、無機充填材((株)アドマテックス製「SC2050」、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球状溶融シリカ、平均粒径0.5μm)80部、無機充填材(電気化学工業(株)製「UFP-30」、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球状溶融シリカ、平均粒径0.1μm)15部、(メタ)アクリレート含有化合物(日本化薬(株)製「DPHA」、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)12部、(メタ)アクリレート含有化合物(共栄社化学工業(株)製「DCPA」、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート)10部、硬化促進剤(四国化成(株)製「2E4MZ」、2-エチル-4-メチルイミダゾール、不揮発成分2.5質量%のMEK溶液)12部、ゴム粒子(アイカ工業(株)製「AC3816N」)2.4部、光増感剤(日本化薬(株)製「DETX-S」、2,4-ジエチルチオキサントン、不揮発成分10質量%のMEK溶液)5部、有機溶剤(ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート)10部、を配合し、3本ロールを用いて混錬して、樹脂ワニスを調製した。次に、実施例1と同様にして、樹脂組成物層の厚さが20μmの支持体付き感光性フィルムを得て、同様にして評価を行った。なお、解像性、ビアの開口率については評価を行っていない。
Claims (14)
- 成分(A)エポキシ樹脂、成分(B)(メタ)アクリレート変性フェノール樹脂、成分(C)光重合開始剤、及び成分(D)無機充填材を含有する感光性樹脂組成物であって、
前記成分(A)エポキシ樹脂は、数平均分子量が1000以下のエポキシ樹脂を含み、
前記成分(D)無機充填材は、平均粒径が0.01μm~0.15μmの無機充填材と平均粒径が0.2μm~3μmの無機充填材とを含み、
前記成分(D)の含有量が、前記感光性樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、40質量%以上であり、
前記感光性樹脂組成物の硬化物の線熱膨張係数が40ppm/℃以下である、感光性樹脂組成物。 - 前記感光性樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、前記数平均分子量が1000以下のエポキシ樹脂の含有量が5質量%~40質量%であり、前記成分(B)(メタ)アクリレート変性フェノール樹脂の含有量が10質量%~50質量%であり、前記成分(C)光重合開始剤の配合量が0.1質量%~2質量%である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記成分(C)光重合開始剤がオキシムエステル系光重合開始剤である、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記成分(D)無機充填材がシリカを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記感光性樹脂組成物中の不揮発成分の含有量を100質量%とした場合、シリカの含有量が35質量%以上である、請求項4に記載の感光性樹脂組成物。
- 多層プリント配線板の絶縁層の形成用である、請求項1~5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
- 多層プリント配線板の層間絶縁層の材料である、請求項1~5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1~7のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を含有する感光性樹脂組成物層を含む、感光性フィルム。
- 請求項1~7のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物の硬化物を有する層を含む、多層プリント配線板。
- 請求項9に記載の多層プリント配線板を含む、半導体装置。
- 成分(A)エポキシ樹脂、成分(B)(メタ)アクリレート変性フェノール樹脂、成分(C)光重合開始剤、及び成分(D)無機充填材を含有する感光性樹脂組成物であって、
前記(A)エポキシ樹脂は、数平均分子量1000以下のエポキシ樹脂を含み、
前記成分(D)無機充填材は、平均粒径が0.01μm~0.15μmの無機充填材と平均粒径が0.2μm~3μmの無機充填材とを含み、
前記成分(D)の含有量が、前記感光性樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、40質量%以上であり、
前記感光性樹脂組成物の硬化物の線熱膨張係数が40ppm/℃以下である感光性樹脂組成物を含む樹脂組成物層を回路基板上に形成する工程と、
前記樹脂組成物層の表面にマスクパターンを通して、樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射し、照射部の樹脂組成物層を光硬化させる露光工程と、
前記樹脂組成物層を現像し、未露光部を除去することで、ビアを形成する現像工程と、
前記樹脂組成物層をポストベークし、絶縁層を形成するポストベーク工程と
を含む、多層プリント配線板の製造方法。 - 前記現像工程の後であって前記ポストベーク工程の前に、前記樹脂組成物層を予備加熱するプリベーク工程を含む、請求項11に記載の多層プリント配線板の製造方法。
- 前記ビアのトップ径が50μm以下である、請求項11又は12に記載の多層プリント配線板の製造方法。
- 前記ビアの開口率が70%以上である、請求項11~13のいずれか1項に記載の多層プリント配線板の製造方法。
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