JP7342615B2 - 車両の消音構造 - Google Patents
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Description
上記骨格部材の内部に設けられ、該骨格部材の長手方向に間隔をおいて並ぶ複数のヘルムホルツ型共鳴器を備え、
上記複数のヘルムホルツ型共鳴器各々のキャビティが、上記骨格部材の内部を該骨格部材の長手方向に延びる空洞部に、該長手方向に間隔をおいてネックを介して開口しており、
上記複数のヘルムホルツ型共鳴器各々のキャビティは、上記骨格部材の周方向に間隔をおいて配置された複数のキャビティからなり、該複数のキャビティ各々が、上記空洞部に、上記周方向に間隔をおいて上記ネックを介して開口しており、
上記ネックの上記長手方向における寸法は、上記キャビティの該長手方向における寸法よりも小さくなるよう設定され、
上記複数のヘルムホルツ型共鳴器の各々において、上記複数のキャビティ各々に開口した上記ネックは、上記周方向に並ぶように配置されていることを特徴とする。
上記複数のヘルムホルツ型共鳴器各々と上記骨格部材の内壁面の間に発泡材が充填されている。複数の共鳴器を同一規格品とすることにより、コスト低減に有利になる。そうして、骨格部材の内径が骨格部材の長手方向において変化している場合でも、共鳴器と骨格部材の内壁面との間に充填される発泡材によって、共鳴器を骨格部材の内部に保持することができ、しかも、発泡材による消音(吸音)効果が得られる。
また、一実施形態では、上記複数のヘルムホルツ型共鳴器各々は、単一の材料で構成されている。
本実施形態は図1に示す車両前後方向に延びるサイドシル1に本発明に係る消音構造を適用したものである。同図において、2はセンターピラー、3はリヤピラーである。図示は省略しているが、センターピラーの前方にフロントピラーが設けられている。車両は、フロントピラーとセンターピラー2及びリヤピラー3の各上端を結んで車両前後方向に延びるルーフサイドレールを備えている。
ヘルムホルツ型共鳴器11の共振周波数fRは、キャビティ12の体積V、ネック14の補正高さL及びネック14の断面積sで決まる。
表1に示す共鳴器11の周期配列設定において、周期dを65mmとし、全長を1600mmとして、透過損失TLを測定した。点音源のホワイトノイズ(0.1~6.4kHz)の放射位置と共鳴器周期配列の入口の間隔は1000mmとし、当該入口における入射音の音圧Pin及び空気粒子の粒子速度Vin、並びに出口における透過音の音圧Pout及び粒子速度Voutを、それぞれ粒子速度マイクで測定し、(3)式によって透過損失TLを求めた。当該周期配列の出口側には遮音壁を立てて点音源からの音が出口側の粒子速度マイクに入らないようにした。結果を図7に示す。
上記透過損失の測定に係る点音源及び共鳴器11の周期配列をモデル化し(点音源から共鳴器周期配列の入口までの空気のFEMモデルと共鳴器周期配列のFEMモデルを組み合わせ)、境界条件は完全吸音とし、点音源からホワイトノイズを放射するという解析条件で、粒子速度のベクトル図(絶対値)を出力した。粒子速度は共鳴器周期配列の入口端の共鳴器とその隣の共鳴器の2つに跨がる範囲で出力した。結果を図8に示す。
FEMモデルにより、共鳴器11のキャビティ12の並列配置数及び直列配置数を変えたときの透過損失及びそのオーバーオール平均をCAE解析によって求めた。
図14に示すヘルムホルツ型共鳴器31は立方体状(正八胞体状)の共鳴器本体32と、共鳴器本体32の相対する二面を除く残り四面に設けられた矩形状閉塞板33とによって構成されている。共鳴器本体32は、外側立方体枠32aと、矩形枠を内外に対応させて外側立方体枠32aの中心に配置された内側立方体枠32bと、外側立方体枠32aの六面の各矩形枠と内側立方体枠32bの六面の各矩形枠を結ぶ正四角錐台の錐面状の連結壁32cとを備えてなる。当該六面の各連結壁32cが外側立方体枠32aの各面に開口した錐面状部を形成している。外側立方体枠32aの相対する二面を除く残り四面の矩形枠各々に閉塞板33が設けられて共鳴器31が形成されている。
11,31 共鳴器
12,35 キャビティ
13,34 導波路(空洞部)
14,36 ネック
37 発泡材
Claims (6)
- 車体を構成する閉断面構造の骨格部材を備えた車両の消音構造であって、
上記骨格部材の内部に設けられ、該骨格部材の長手方向に間隔をおいて並ぶ複数のヘルムホルツ型共鳴器を備え、
上記複数のヘルムホルツ型共鳴器各々のキャビティが、上記骨格部材の内部を該骨格部材の長手方向に延びる空洞部に、該長手方向に間隔をおいてネックを介して開口しており、
上記複数のヘルムホルツ型共鳴器各々のキャビティは、上記骨格部材の周方向に間隔をおいて配置された複数のキャビティからなり、該複数のキャビティ各々が、上記空洞部に、上記周方向に間隔をおいて上記ネックを介して開口しており、
上記ネックの上記長手方向における寸法は、上記キャビティの該長手方向における寸法よりも小さくなるよう設定され、
上記複数のヘルムホルツ型共鳴器の各々において、上記複数のキャビティ各々に開口した上記ネックは、上記周方向に並ぶように配置されていることを特徴とする車両の消音構造。 - 請求項1において、
上記複数のヘルムホルツ型共鳴器各々は、上記骨格部材の周方向に等間隔で配置された4つのキャビティを備えていることを特徴とする車両の消音構造。 - 請求項1又は2において、
上記骨格部材は、当該車両のサイドシル又はルーフサイドレールであることを特徴とする車両の消音構造。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
上記複数のヘルムホルツ型共鳴器は同一規格品であり、
上記複数のヘルムホルツ型共鳴器各々と上記骨格部材の内壁面の間に発泡材が充填されていることを特徴とする車両の消音構造。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
上記複数のヘルムホルツ型共鳴器が、上記骨格部材の長手方向に3個以上並んでいることを特徴とする車両の消音構造。 - 請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
上記複数のヘルムホルツ型共鳴器各々は、単一の材料で構成されていることを特徴とする車両の消音構造。
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