JP2019085057A - フェンダーインシュレータ - Google Patents
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Abstract
Description
こうしたことから、図2に描くフェンダーライナー73に繊維系の吸音材を貼付けることで対策を講じているものもあるが、該繊維系吸音材は、降雨時などで吸水して吸音特性が変化してしまう。吸音性能が落ちて車室内が騒音悪化する問題があった。
請求項2の発明たるフェンダーインシュレータは、請求項1で、レゾネータ容積部の下方部位に基端をつなげた前記連通管が、前記インシュレータ本体内を下向きに延在し、先端の前記管口が前記インシュレータ本体の車両前方側表面に覗くようにしたことを特徴とする。請求項3の発明たるフェンダーインシュレータは、請求項1又は2で、レゾネータ容積部に一体成形された板状取付け部材をさらに具備し、該取付け部材が車体への係止用部分を有することを特徴とする。請求項4の発明たるフェンダーインシュレータは、請求項3で、取付け部材が、前記レゾネータ容積部から上方向及び/又は下方向へ延在し、その先端部分に前記係止用部分を有することを特徴とする。請求項5の発明たるフェンダーインシュレータは、請求項1〜4で、レゾネータ容積部が上下方向に複数個連設され、且つ各レゾネータ容積部のそれぞれに基端がつながり、先端の管口を前記インシュレータ本体外へ出して該管口を車両前方側に向けた前記連通管が備わることを特徴とする。
(1)実施形態1
図1〜図6は本発明のフェンダーインシュレータFSの一形態で、自動車のフロントピラー71とフロントフェンダー72との間に用いられるフェンダーインシュレータに適用する。図1は車両にフェンダーインシュレータを取付ける様子の斜視図、図2は図1のフェンダーインシュレータが車両に取着状態にある斜視図、図3は図2のIII-III線断面図、図4は(イ)がフェンダーインシュレータの全体斜視図、(ロ)が(イ)の縦断面図、図5は図2に代わる他態様図、図6は図3に代わる他態様図、図7は図4に代わる他態様図である。各図は図面を判り易くするため発明要部を強調図示し、また本発明と直接関係しない部分を簡略化又は省略する。
フェンダーインシュレータFSは、インシュレータ本体1とレゾネータ2とを具備する。
また、インシュレータ本体1の軟質ポリウレタン発泡体がモールド発泡成形によって造られることから、その表面にスキン層が形成される。フェンダーインシュレータFSの外形表面がスキン層で覆われている。ピラー71とフェンダー72間に取付けられるインシュレータ本体1の表面には、雨天時などでタイヤ8の転動に伴って水滴等が付着する場合があるが、前記スキン層が備わることで、インシュレータ本体1は吸水が抑制される。また、このスキン層により面密度が上がり遮音性能が向上する。
尚、連通管4から取付け部材5を延在させるのに代え、レゾネータ容積部3の下方部位32(例えば下面)から取付け部材5を鉛直方向に延在させることもできる。取付け部材5はフランジ形状にすることもできる。他の構成は図5〜図7と同様で、その説明を省く。図中、符号75はステップアウター、符号76はエンジンフード、符号77はルーフを示す。
本実施形態は、レゾネータ容積部3を複数個有する図9ごとくのフェンダーインシュレータFSである。レゾネータ容積部3が上下方向に複数個連設され、且つ各レゾネータ容積部3のそれぞれに基端41がつながる一方、先端側管口420がインシュレータ本体1外へ出て、車両へのフェンダーインシュレータFSの取付けで、該管口420が車両前方側に向く連通管4を有する。空洞部30の容量を変えたレゾネータ容積部3と連通管4とが対になったレゾネータ2が複数個備わることで、低周波騒音のなかから複数の周波数に対して吸音できるフェンダーインシュレータFSになる。
本実施形態は図示のごとくレゾネータ2を二個にして、上側レゾネータ容積部3に比し、下側レゾネータ容積部3を大きくする。板状接続部6で両レゾネータ2を結合させたブロー成形による一体成形品で、また図8と同様、取付け部材5を設ける。上側レゾネータ容積部3の上面から取付け部材5をインシュレータ本体1の上端部11近くまで配設する。下側レゾネータ容積部3の車両前方に延びる連通管4の水平部分から取付け部材5をインシュレータ本体1の下端部12近くまで配設する。取付け部材5の先端部分に小孔510を設け、さらにビスBSを小孔510に挿着し易くする凹み15を設ける。
かくして、軟質のポリウレタン発泡体からなるインシュレータ本体1内に、複数のレゾネータ容積部3、接続部6、連通管4、及び取付け部材5が上下方向に連設され、取付け部材5も一体成形されたブロー成形品を埋設したフェンダーインシュレータFSになっている。剛性のある該ブロー成形品が軟質のインシュレータ本体1の芯材としても機能発揮するフェンダーインシュレータFSになる。他の構成は実施形態1と同様で、その説明を省く。実施形態1と同一符号は同一又は相当部分を示す。
このように構成したフェンダーインシュレータFSは、インシュレータ本体1にレゾネータ2を埋設して、車両への取付けで、連通管4の先端管口420を車両前方側に向けてインシュレータ本体1から露出させているので、特許文献1,2等のインシュレータでは透過してしまった例えば250Hz付近のローノイズを該レゾネータ2で効果的に低減できる。隙間εをシールして遮音し、また軟質のポリウレタン発泡体からなるインシュレータ本体1で高周波の騒音を遮音し、さらにレゾネータ2で共鳴の大きい周波数を低減できる製品を、本フェンダーインシュレータFSの一部材だけで完成する。
密度の高い軟質ポリウレタン発泡体からなるインシュレータ本体1に、ブロー成形や射出成形等で造られたレゾネータ2を一体発泡成形することで、軟質のポリウレタン発泡体による高周波域の騒音低減だけでなく、レゾネータ2でタイヤハウス空間等に起因する例えば250Hz付近の騒音も低減し、快適な車室空間RMを確保できるフェンダーインシュレータFSになる。そして、レゾネータ容積部3をインシュレータ本体1に埋設するので、高価なポリウレタン発泡体の量を減らし、低コスト化できる。
一方、本フェンダーインシュレータFSはインシュレータ本体1にレゾネータ容積部3が埋設一体化されるので、新たな設置場所を必要としない。しかも、埋設一体化で、レゾネータ容積部3を包み込む密度の高い軟質ポリウレタン発泡体によって、レゾネータ容積部3に発生する壁面振動を抑制することができる。連通管4がレゾネータ容積部3から先端42に向けて該インシュレータ本体1内を通って、先端42の管口420だけがインシュレータ本体1の車両前方側表面1aに覗くようにして埋設されれば、車体との干渉による異音発生防止により効を奏する。さらに、レゾネータ容積部3に一体成形された板状取付け部材5を具備し、該取付け部材5に車体Pへの係止用部分51を設ければ、レゾネータ2の保持用部材も別途要しなくなる。
さらにいえば、軟質のポリウレタン発泡体からなるインシュレータ本体1はモールド発泡成形品であり、その表面にスキン層が形成されるので、面密度が上がり遮音性能が向上する。また、冠水時や降雨時等で、繊維系インシュレータのように吸水することがない。レゾネータ容積部3よりも連通管4を下方に配して水はけを良好にしたので、レゾネータ容積部3に水が溜まって共鳴周波数が変化することがない。
このように本発明のフェンダーインシュレータFSは、上述した種々の優れた効果を発揮し、極めて有益である。
1a 車両前方側表面
2 レゾネータ
3 レゾネータ容積部
4 連通管
41 基端
42 先端
420 管口(先端管口)
5 取付け部材
51 係止用部分
71 ピラー(フロントピラー)
72 フェンダー(フロントフェンダー)
FS フェンダーインシュレータ
ε 隙間
Claims (5)
- 車両のピラーとフェンダーとの間で、上下方向に配設される縦長のフェンダーインシュレータにおいて、
該フェンダーインシュレータの外形を形成する軟質ポリウレタン発泡体からなるインシュレータ本体と、
該インシュレータ本体に埋設一体化されたボックス状のレゾネータ容積部と、
該レゾネータ容積部に基端がつながり、先端の管口を前記インシュレータ本体から露出させ、且つ車両への取付けで、該管口が車両前方側に向く連通管と、を具備することを特徴とするフェンダーインシュレータ。 - 前記レゾネータ容積部の下方部位に基端をつなげた前記連通管が、前記インシュレータ本体内を下向きに延在し、先端の前記管口が前記インシュレータ本体の車両前方側表面に覗くようにした請求項1記載のフェンダーインシュレータ。
- 前記レゾネータ容積部に一体成形された板状取付け部材をさらに具備し、該取付け部材が車体への係止用部分を有する請求項1又は2に記載のフェンダーインシュレータ。
- 前記取付け部材が、前記レゾネータ容積部から上方向及び/又は下方向へ延在し、その先端部分に前記係止用部分を有する請求項3記載のフェンダーインシュレータ。
- 前記レゾネータ容積部が上下方向に複数個連設され、且つ各レゾネータ容積部のそれぞれに基端がつながり、先端の管口を前記インシュレータ本体外へ出して該管口を車両前方側に向けた前記連通管が備わる請求項1乃至4のいずれか1項に記載のフェンダーインシュレータ。
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JP2021066392A (ja) * | 2019-10-28 | 2021-04-30 | マツダ株式会社 | 車両の消音構造 |
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2017
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