JP7334938B2 - 仮設床材 - Google Patents

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Description

本発明は、仮設床材に関するものであり、より詳細には、仮設足場の横架材等に係合するつかみ金具によって隣り合う横架材等の間に架設又は懸架され、仮設足場の作業通路又は作業床を形成する仮設床材に関するものである。
建築物、土木構造物、プラント設備等の建設工事に使用される仮設足場として、枠組足場、単管足場、楔結合式足場等の各種形式の仮設足場が日本国内において広く普及している。枠組足場又は楔結合式足場等において作業通路又は作業床を構成する仮設床材として、「床付き布わく」(床付き布枠)が知られている(特許文献1~4、非特許文献1)。床付き布枠(布わく)は、床材、布材、梁材及びつかみ金具等を一体的に組み付けた構成を有する金属製仮設部材であり、床付き布枠の各部構造については、比較的厳格な基準が定められている(非特許文献2)。例えば、つかみ金具は、原則として、非特許文献2に記載される如く、「建わくの横架材からの浮き上がりを防止するための外れ止めを有していること」を要する。
一般に、床付き布枠は、左右一対のつかみ金具を両端部に有する。各つかみ金具のフック部分は、建てわく(建枠)の横架材、或いは、左右の支柱に楔結合した腕木等に係止する。各つかみ金具の外れ止め(可動爪)は、重力式セルフロック機構を有し、横架材又は腕木等(以下、横架材、腕木、桁材、梁材等の床荷重支持用の横部材又は水平部材を総称して「横架材」というものとする。)に対するフック部分の係止状態を拘束するので、各つかみ金具は、横架材上に係留される。図20(A)及び図20(B)には、従来の床付き布枠100を建枠Aの横架材Bから取り外す過程が例示されている。足場解体時等に床付き布枠100を横架材Bから取り外す際には、図20(A)に示す如く、床付き布枠100の両端部に設けられたつかみ金具104の重力式セルフロック機構を実質的に同時に解放して床付き布枠100を全体的に持ち上げるか、或いは、図20(B)に示す如く、床付き布枠100の一端部に設けられたつかみ金具104の重力式セルフロック機構を解放して床付き布枠100の一端部を持ち上げ、その傾斜状態を維持しつつ、床付き布枠100の他端部に設けられたつかみ金具104の重力式セルフロック機構を解放して床付き布枠100の他端部を更に持ち上げる必要が生じる。前者の床付き布枠撤去作業は、一枚の床付き布枠の撤去のために複数の作業従事者(以下、「作業者」という。)を要する作業形態であるので、実務的には、あまり採用されていない。他方、後者の床付き布枠撤去作業は、作業者が単独で遂行し得る作業であり、これは、一般に採用される作業形態であるが、作業者の負担が比較的大きいことから、作業上の負担を軽減することが望ましい。
床付き布枠撤去時の作業上の負担を軽減する対策として、外れ止めの重力式セルフロック機構を過渡的に解放状態に保持し得るように構成された床付き布枠が特許文献5に記載されている。この構成の床付き布枠においては、外れ止めを解放した直後につかみ金具を持ち上げて横架材上に載置することができるので、一端部の荷重を横架材によって過渡的に支持又は支承した状態で他端部の外れ止めを解放することができる。このような床付き布枠を使用した場合、単独の作業者が床付き布枠の端部間で移動して各端部を順次持ち上げ、床付き布枠を比較的容易に撤去し得るかもしれない。
特開2017-160666号公報 特開2010-185262号公報 特開2014-80845号公報 特開2000-179149号公報 特開2017-166207号公報
建築工事標準仕様書・同解説、JASS2、仮設工事(社団法人日本建築学会発行) 仮設工事認定基準とその解説、第8版(一般社団法人仮設工業会発行)
しかしながら、床付き布枠撤去作業のみならず、床付き布枠設置時の作業上の負担をも軽減するには、床付き布枠を軽量化することが望ましい。この観点より、布材及び床材を一体成形したアルミニウム製又はアルミニウム合金製(以下、「アルミ製」という。)の床付き布枠の普及が望まれるが、アルミ製床付き布枠は、アルミ製部材又は部品の種類及び部品点数が比較的多く、製造コスト及び製品価格が増大するという問題を有する。
これに対し、本発明者等は、布枠を省略してつかみ金具をアルミ製床材に直に取付けた構成の仮設床材を設計し、これにより、製造コストを軽減することを考慮したが、アルミ合金製部材は、一般に押出成形法によって製造されるのに対し、床付き布枠の多くは、500~900mm程度の幅を有するので、比較的大形の成形ダイを備えた押出成形機を使用する必要があり、このため、製造コスト及び製品価格を所望の如く低減し難いという問題が生じた。
また、仮設足場の横架材には、例えば、仮設階段のフック部が係止し、或いは、強化方杖等の補剛材の係留金具が係止し又は固定されるが、床付き布枠の端部(梁部分)とフック部又は係留金具等とが横架材近傍で位置的又は物理的に相互干渉し、例えば、フック部又は係留金具を横架材に容易に係止又は係留し難い状況が生じ易いという問題が従来より指摘されている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、つかみ金具によって横架材間に架設又は懸架される仮設床材に関し、床材本体をアルミニウム又はアルミニウム合金の押出形材(以下、「アルミ押出形材」という。)によって比較的安価に製造し得るように構成することにある
本発明は、つかみ金具によって横架材間に架設又は懸架される仮設床材において、仮設床材の端部と、他の仮設部材のフック部又は係留金具等とが横架材近傍で位置的又は物理的に干渉するのを確実に防止することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明は、横架材に係合したつかみ金具によって横架材間に架設又は懸架され、仮設足場の作業床又は作業通路を構成する仮設床材おいて、
仮設足場の作業床又は作業通路を形成するための床材本体と、該床材本体の第1端部及び第2端部に夫々配設された左右一対のつかみ金具とを有し、
前記つかみ金具は夫々、前記横架材上に着座するフック本体を有し、
該フック本体の基部は、前記床材本体の補剛リブに固定され
前記床材本体は、複数の床材部品を並列且つ一体的に連結した複合構造を有し、
前記床材部品は夫々、幅350mm以下且つ長さ400mm以上のアルミ押出形材からなり、
該押出形材は、前記作業床又は作業通路の床面を形成する床板部分と、該押出形材の側縁に形成され、前記補剛リブを構成する側縁リブとを有することを特徴とする仮設床材を提供する。
本発明の仮設床材は更に、(1)隣接する前記床材部品同士は、隣接する各床材部品の側縁リブ同士嵌合機構及び/又は固着手段によって一体的に連結してなる補剛リブ複合体によって一体的に連接することを特徴とし(請求項1)、或いは、(2)隣接する前記床材部品の側縁リブ同士は、該側縁リブに沿って延びるジョイント部材を介して相互連結され、該ジョイント部材は、嵌合機構及び/又は固着手段によって各床材部品の側縁リブに一体的に連結することを特徴とする(請求項2)。
他の観点より、本発明は、横架材に係合したつかみ金具によって横架材間に架設又は懸架され、仮設足場の作業床又は作業通路を構成する仮設床材おいて、
仮設足場の作業床又は作業通路を形成するための床材本体と、該床材本体の第1端部及び第2端部に夫々配設された左右一対のつかみ金具とを有し、
前記床材本体は、該床材本体の長手方向に延びる床材本体の鉛直中心面に対して実質的に左右対称の断面形状を有する幅150~350mm且つ長さ400mm以上のアルミ押出形材からなり、
該押出形材は、前記作業床又は作業通路の床面を形成する床板部分を備えるとともに、該床板部分の両側の側縁に沿って延びる左右一対の側縁リブを補剛リブとして有し、
前記つかみ金具は夫々、前記床材本体に固定され且つ前記横架材上に着座するフック本体を有し、該フック本体の基部は、左右の前記側縁リブの端部に固定されることを特徴とする仮設床材(請求項13)を提供する。好ましくは、床材本体の幅は、280~320mmの範囲内の値に設定される。好適には、仮設床材は、押出形材の両側縁の間において補剛リブを構成する中間リブを更に有する。
本発明の上記構成によれば、床材本体は、比較的幅寸法が小さいアルミ押出形材の組立体、或いは、比較的幅寸法が小さいアルミ押出型材の単体からなり、各押出形材は、比較的小形の成形ダイによって押出成形することができるので、床材本体を比較的安価に製造することが可能となる。また、アルミ押出形材は、比較的軽量な素材であるアルミニウム又はアルミニウム合金の成形体であるので、仮設床材は、軽量化する。更に、本発明の仮設床材は、補剛リブを構成する側縁リブを有するので、比較的高い曲げ剛性を発揮する。
殊に、各床材部品の側縁リブ同士を一体的に連結してなる補剛リブ複合体によって床材部品を一体的に連接した本発明の構成によれば、仮設床材は、補剛リブ及び複合的補剛リブによって効果的に補強されるので、比較的効果的に床材本体の厚さ低減(高さ方向の断面寸法の縮小)等を図ることが可能となる。即ち、本発明の仮設床材は、比較的軽量に設計し得るにもかかわらず、比較的高い曲げ剛性を発揮するので、床材本体の厚さ低減を図る上で有利である。
また、隣接する前記床材部品の側縁リブ同士をジョイント部材によって一体的に連結する本発明の上記構成によれば、アルミ押出形材を並列配置して約400~500mmの幅(フルサイズ)の仮設床材を製作するとともに、約200~250mmの幅(ハーフサイズ)の仮設床材を製作するにあたって、同一の断面形状及び断面寸法を有する共用又は標準のアルミ押出形材を使用することができるので、仮設床材の製造コスト及び製品価格を比較的大きく低減することができる。


好ましくは、仮設床材は、上記床材本体の床面を布方向に延長する床面延設部材を更に有する
更に好ましくは、上記横架材を収容するつかみ金具のフック本体の凹所中心は、床材本体の下面よりも下方の高さ位置に位置し、材本体の端部は、架材から15mm以上の水平距離(St)を隔てて離間し、面と架材の頂部との高低差(Sh)は、15mm以上の寸法に設定され、架材の直径延長線上の寸法(S1,S2)として15mm以上の寸法を有する自由空間が架材の外周域に形成される
このような仮設床材の構成によれば、断面寸法15mm以上の自由空間を横架材の外周域に確保し得るので、仮設床材の端部と、他の仮設部材のフック部又は係留金具等とが横架材近傍で位置的又は物理的に干渉するのを確実に防止することができる。
本発明の上記構成によれば、つかみ金具によって横架材間に架設又は懸架される仮設床材に関し、床材本体をアルミ製の押出形材によって比較的安価に製造することができる
また、床面延設部材の下側において横架材の外周域に自由空間を形成した本発明の仮設床材によれば、つかみ金具によって横架材間に架設又は懸架される仮設床材において、仮設床材の端部と、他の仮設部材のフック部又は係留金具等とが横架材近傍で位置的又は物理的に干渉するのを確実に防止することができる
図1は、本発明の好適な実施例に係る仮設床材を全体的に示す斜視図、平面図及び側面図である。 図2は、図1に示す仮設床材の縦断面図である。 図3は、図1及び図2に示す仮設床材を構成する第1押出形材の斜視図、端面図及び底面図である。 図4は、図1及び図2に示す仮設床材を構成する第2押出形材の斜視図、端面図及び底面図である。 図5は、可動式つかみ金具及び固定式つかみ金具の構成を示す仮設床材の拡大側面図である。 図6は、固定式つかみ金具の構造を示す平面図、側面図及び斜視図である。 図7は、図1~図6に示す仮設床材の撤去作業の作業手順を段階的に示す側面図である。 図8は、従来の床付き布枠(比較例)の撤去作業の作業手順を段階的に示す側面図である。 図9は、床面延設部材の構造を示す斜視図及び縦断面図である。 図10は、複数の仮設床材を積層した段積み形態を示す平面図、側面図及び斜視図である。 図11は、複数の仮設床材を積層した段積み形態を示す拡大端面図である。 図12は、本発明の他の好適な実施例に係る仮設床材を全体的に示す斜視図、平面図及び正面図である。 図13は、図12に示す仮設床材の側面図及び部分破断拡大側面図である。 図14は、本実施例の仮設床材を構成する押出形材を示す斜視図、平面図及び側面図である。 図15は、押出形材の拡大端面図及び部分破断拡大側面図である。 図16は、左右一対の押出形材をジョイント部材によって連結する態様を概念的に示す端面図である。 図17(A)は、左右一対の押出形材をジョイント部材によって連結してなる仮設床材の構成(フルサイズ)を示す端面図であり、図17(B)は、単一の押出形材より構成される仮設床材の構成(ハーフサイズ)を示す端面図である。 図18(A)は、図12~17に示す仮設床材に配設される固定式つかみ金具の斜視図であり、図18(B)は、図12~17に示す仮設床材に配設される可動式つかみ金具の斜視図である。 図19(A)は、単一の押出形材より構成される仮設床材の一端部の構成を示す端面図であり、図19(B)は、図19(A)に示す仮設床材の他端部の構成を示す端面図である。 図20(A)及び図20(B)は、従来の床付き布枠を建枠の横架材から取り外す過程を示す仮設足場の側面図である。
本発明の好適な実施形態によれば、上記床材本体は、1200mm以上、好ましくは、1500mm以上の長さを有するアルミ押出形材から構成され、床材本体の第1端部には、左右一対の可動式つかみ金具が配設され、床材本体の第2端部には、左右一対の固定式つかみ金具が配設される。可動式つかみ金具は、横架材上に着座するように床材本体の第1端部に固定されたフック本体と、外れ止め機能を手動操作で選択的に解除可能な可動式外れ止めとを有し、他方、固定式つかみ金具は、横架材上に着座するように床材本体の第2端部に固定されたフック本体と、フック本体と一体化した固定式外れ止めとを有する。固定式つかみ金具のフック本体及び固定式外れ止めは、横架材の直径よりも僅かに大きい開口寸法の開口部を有し且つ横架材を部分的に収容可能な実質的に半円形断面又はU字形断面の凹所を形成する。この開口部は、水平面に対して傾斜した方向のフック本体の運動によって横架材を凹所内に受入れ且つ横架材を凹所から離脱せしめるように斜め下方に向かって開放する。好ましくは、固定式つかみ金具における開口部の開口平面(λ)の垂線方向(η)は、水平面(HL)に対して20~60度の角度範囲内の傾斜角(θ)をなす方向に配向され、固定式外れ止めは、横架材の外周面に接触し又は近接するようにして横架材の下半部外周域に延びる。更に好ましくは、平面視における固定式外れ止めと横架材との重なり寸法(β)は、5mm以上且つ15mm以下の範囲内(例えば、約10mm)に設定される。
本発明の他の好適な実施形態によれば、フック本体の基部(6a,11a)が、床材本体の側端部に位置する上記アルミ押出形材の側縁リブ(24:27:41)に固定されるとともに、補剛リブを構成する中間リブ(25:28:42)が押出形材の両側縁の間の中間位置に配置される。好ましくは、上記床面延設部材の鉛直板がアルミ押出形材の端面に当接し、押出形材の当て板又はカバープレートを構成する。好適には、アルミ押出形材の幅は、150mm以上に設定され、アルミ押出形材の長さは、2000mm以下に設定される。
好ましくは、上記床材本体の側端部に位置する上記側縁リブ(24:27)は、上記床材本体の下面(2b)から下方に突出する突出部(24b:27b)を有し、床材本体の側端部上縁帯域(24a:27a)は、突出部と相補する形態の窪み又は後退面(24d:27d)を有する。このような構成によれば、段積み形態に積層した仮設床材において、上側の仮設床材の突出部(24b:27b)と下側の仮設床材の窪み又は後退面(24d:27d)とが係合し、上下の仮設床材の相対変位を規制又は拘束する。
本発明の更に他の好適な実施形態によれば、上記自由空間を床面延設部材の下側で横架材の外周域に形成した仮設床材において、上記水平距離(St)は、50mm以下、好適には、30~40mmの範囲内の寸法(例えば、35mm)に設定され、上記高低差(Sh)は、50mm以下、好適には、20~30mm範囲内の寸法(例えば、25mm)に設定され、自由空間の寸法(S1,S2)は、50mm以下、好適には、20mm~35mmの範囲内の寸法(例えば、25mm)に設定される。好ましくは、床材本体の下面(2b)は、上記凹所の中心(Bc)よりも上方の高さ位置に位置し、床材本体の下面と中心との高低差(ΔS)は、15mm以下の寸法(例えば、6mm)に設定される。更に好ましくは、床面延設部材は、床材本体の端部に固定されたアルミ押出形材からなり、床材本体の上面を延長する水平延出板部分(30)と、この水平延出板部分の基端部から垂下する鉛直板部分(31)と、上記横架材の外周面と対向して自由空間を画成する斜行板部分(32)とを有する。好適には、斜行板部分は、識別表示として機能する表示具(90)を脱着可能に保持する保持部(34)を有する。
所望により、上記フック本体は、フック本体を水平に貫通する番線挿通孔(9,19)を備える。
本発明の好適な実施形態において、上記床材部品の幅は、180~320mmの範囲内の寸法に設定され、上記ジョイント部材の幅は、5~50mm(好ましくは、10~25mm)の範囲内の寸法に設定され、ジョイント部材を介して一体化した上記床材本体の幅は、400~700mmの範囲内の寸法に設定される。好ましくは、床材部品は、床材部品の長手方向に延びる床材部品の鉛直中心面に対して実質的に左右対称の断面形状を有する。「実質的に左右対称」とは、他の部品との連結、接合、係合等に関係しない内部補強構造等については、必ずしも「左右対称」であることを要しないという趣旨の記載である。このような仮設床材の床材部品を用いた幅180~320mmの仮設床材においては、床材部品の第1端部及び第2端部に左右一対のつかみ金具のフック本体が取付けられる。好適には、上記側縁リブ(41)の第1端部及び第2端部には、フック本体の基部を側縁リブに取付けるためのフック取付け手段が設けられる。
好ましくは、上記フック本体の基部(6a,11a)は、上記側縁リブ(24:27:41)の鉛直部と平行に配置され且つ平面視において真っ直ぐに延びる板状部材からなり、上記フック本体は、仮設床材の各端部に対をなして配置されるとともに、仮設床材の平面視鉛直中心軸線に対して180度の回転対称の取付け位置に配置される。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
図1は、本発明の好適な実施例に係る仮設床材を全体的に示す斜視図、平面図及び側面図である。図2は、仮設床材の縦断面図であり、図3及び図4は、仮設床材を構成する押出形材の斜視図、端面図及び底面図である。
図1(A)には、枠組足場の建枠Aに支持又は支承された仮設床材1が示されている。建枠Aは、横架材B及び脚柱Cを一体化し、補剛材D、E等によって補強してなる鋼製の枠体である。仮設床材1は、床材本体2を有し、床材本体2の上面(床面)20は、仮設足場の作業通路又は作業床を構成する。床面延設部材3が、床材本体2の両端部に一体的に取付けられる。図1(B)及び図1(C)に示す如く、左右一対の可動式つかみ金具4が、床材本体2の一端部に配設され、左右一対の固定式つかみ金具10が、床材本体2の他端部に配設される。なお、以下の説明においては、枠組足場の建枠Aの横架材Bに仮設床材1を架設した構成について説明するが、本実施例の仮設床材1は、枠組足場のみならず、楔結合式足場においても横架材(腕木)間に架設し得るように設計されており、従って、枠組足場及び楔結合式足場の各形式の足場において共用又は兼用可能な仮設床材である。
仮設床材1は、従来の床付き布枠と同様、つかみ金具4、10を建枠Aの横架材Bに係止することにより、隣り合う建枠Aの横架材B間に架設又は懸架される。しかしながら、仮設床材1は、従来の床付き布枠と異なり、布枠(布材及び梁)を備えておらず、補剛リブ24~29(図2)を備えたアルミニウム製又はアルミニウム合金製の上記床材本体2と、床面延設部材3と、つかみ金具4、10とから構成される。補剛リブ24~29は、鉛直荷重等に抗する曲げ剛性(断面係数等)の向上という点おいて、床付き布枠の布枠又は布地材に相当する構造要素である。
図2に示す如く、床材本体2は、第1押出形材21及び第2押出形材22を中央連結部2aにおいて一体的に連結した構造を有する。図3に示す如く、第1押出形材21は、補剛用の側縁リブ24、中間リブ25及び連結リブ26を床板部分21aに一体成形したアルミ押出形材からなる。図4に示す如く、第2押出形材22は、補剛用の側縁リブ27、中間リブ28及び連結リブ29を床板部分22aに一体成形したアルミ押出形材からなる。側縁リブ24、27、中間リブ25、28及び連結リブ26、29は、幅方向(梁間方向又は腕木方向)に間隔を隔てて並列配置され、互いに平行且つ長手方向(布方向又は桁方向)に延びる。側縁リブ24、27の上縁部は、下側に屈曲した屈曲部24a、27aを有し、側縁リブ24、27の下縁部は、下方に突出した突出部24b、27bを有する。後述するとおり、屈曲部24a、27a及び突出部24b、27bは、複数の仮設床材1を段積みした状態で係合し、仮設床材1の段積み状態を安定化する(この点ついては、図10及び図11を参照して後述する)。なお、本明細書において、「補剛リブ」は、補剛機能を有する「側縁リブ」「中間リブ」及び「連結リブ」の総称であり、「連結リブ」は、連結機能を有する「側縁リブ」である。
図2に示す如く、連結リブ26、29は、中央連結部2aにおいて連接され、溶接等の固着手段により一体化される。具体的には、連結リブ26、29は、連結リブ29の突起29aを連結リブ26の溝26aに挿入又は嵌入し、連結リブ26、29の屈曲部26b、29bを上下に重ね合わせ、連結リブ26、29の鉛直部26c、29cを突付けることによって連接され、屈曲部26b、29bを溶接等の固着手段で接合することによって一体化される。
本例において、押出形材21、22は、幅約250mm、高さ約45mm、長さ約1700mmの寸法を有する。仮設床材1の全幅は、約500mmである。なお、本例の仮設床材1は、二体の押出形材21、22を並列に連結した構造を有するが、所望により、一体の押出形材のみによって仮設床材1を構成し、或いは、三体以上の押出形材を並列に連結して仮設床材1を構成することも可能である。
図5は、可動式つかみ金具4及び固定式つかみ金具10の構成を示す仮設床材1の拡大側面図である。
図5(A)に示す如く、可動式つかみ金具4は、重力式(セルフロック式)の可動爪からなる外れ止め5と、横架材Bの上面に着座して横架材Bに係止するフック本体6とから構成される。図2及び図5(A)に示す如く、フック本体6の基部6aが側縁リブ24、27の溝内に延入し、ボルト・ナット組立体6bによって側縁リブ24、27の鉛直部24c、27cに固定される。
外れ止め5及びフック本体6は夫々、一体成形されたアルミ製部品からなる。外れ止め5は、湾曲スロット(長孔)7を有し、フック本体6は、スロット7を貫通する上下一対の水平スタッド(水平支軸)8を有する。外れ止め5は、常時は、重力下に降下した降下位置(図5(A))に位置する。上側のスタッド8は、スロット7の上縁部分を支承し、外れ止め5の係止部5aは、横架材Bの外周面に接触し又は近接する。外れ止め5は、横架材Bの下半部外周域に延び、平面視において外れ止め5と重なり、重なり寸法αは、5mm以上且つ15mm以下、例えば、約10mmに設定される。風圧等に起因した仮設床材1の浮き上がり等は、係止部5aと横架材Bとの係合によって阻止される。
図5(B)に示す如く、外れ止め7を手指で上方に押し上げ、下側のスタッド8がスロット7の下縁部分に当接又は衝合すると、外れ止め5の係止部5aは、横架材Bの下半部外周域から退避し、フック本体6の凹所を比較的大きく下方に開放する。外れ止め7は、この退避位置(図5(B))において、横架材Bに対する仮設床材1の上方変位を許容するので、つかみ金具4を上方に持ち上げて横架材Bから離間又は離脱させることができる。
フック本体6は、フック本体6の上部を水平に貫通する円形断面の番線挿通孔9を備える。所望より、番線(図示せず)を番線挿通孔9に挿通して横架材B廻りに周回せしめた後、番線を固縛し又は緊締し、これにより、フック本体6を横架材Bに番線固定することができる。
他方、固定式つかみ金具10は、図5(A)に示す如く、横架材Bに係止可能なフック本体11と、フック本体11に固定された固定爪からなる外れ止め12とから構成される。つかみ金具4と同様、フック本体11の基部11aが側縁リブ24、27の溝内に延入し、ボルト・ナット組立体11bによって側縁リブ24、27の鉛直部24c、27cに固定される。
図6は、つかみ金具10の構造を示す平面図、側面図及び斜視図である。
フック本体11及び外れ止め12は夫々、一体成形されたアルミ製部品からなり、フック本体11及び外れ止め12は、溶接等の固着手段により一体的に接合又は固着される。フック本体11は、フック本体11の上部を水平に貫通する円形断面の番線挿通孔19を備える。所望より、番線(図示せず)を番線挿通孔19に挿通して横架材B廻りに周回せしめた後、番線を固縛し又は緊締し、これにより、フック本体11を横架材Bに番線固定することができる。フック本体11には、ボルト・ナット組立体11bを挿通可能な一対のボルト孔14が穿設される。外れ止め12は、実質的に平行な上下の傾斜面12b、12cを有し、傾斜面12b、12cは、複数の仮設床材1を段積み状態に積み重ねた際に仮設床材1の相対位置を規制し又は拘束し、仮設床材1の段積み状態を安定化する(この点ついては、図10を参照して後述する)。
図6(A)に示す如く、つかみ金具10は、基部11aに対してフック本体11の位置を側方に変位させるように変形したシフト部16を中央部に有する。図5(A)及び図6(B)に示すように、着座部15は、横架材Bの上面に着座するように湾曲した湾曲着座面17を有する。外れ止め12の係止部13は、横架材Bの外周面に接触し又は近接するようにして横架材Bの下半部外周域に延び、横架材Bは、平面視(図6(A))において外れ止め12と重なる。水平方向の重なり寸法βは、5mm以上且つ15mm以下、例えば、約10mmに設定される。係止部13の上方変位は、寸法βの重なりに依る係止部13と横架材Bとの係合によって阻止される。例えば、風圧等に起因した仮設床材1の浮き上がり現象は、係止部13が横架材Bに係合することによって阻止される。なお、シフト部16と同様のシフト部が、可動式つかみ金具4のフック本体6(図5)にも設けられる。シフト部16及びフック本体6のシフト部は、横架材Bの両側に敷設される各仮設床材1のつかみ金具4、10の係止位置を相対的に仮設床材1の幅方向にずらし、つかみ金具4、10が横架材B上で物理的又は位置的に干渉するのを防止するための手段である。
図6(B)に示す如く、着座部15の先端面下端部15aは、横架材Bの頂部Baよりも僅かに下方に位置しており、頂部Baと先端面下端部15aとの鉛直方向の重なり寸法γは、3mm以上且つ8mm以下、例えば、約5mmに設定される。係止部13の水平変位は、寸法γの重なりに依る先端面下端部15aと横架材Bとの係合によって阻止される。
図6(B)には、先端面下端部15aと外れ止め12の先端部12aとによって規定されるフック本体11の開口平面λが示されている。湾曲着座面17及び係止部13によって画成されるつかみ金具10の横架材収容域は、横架材Bを部分的に収容し得る実質的に半円形断面又はU字形断面の凹所εを形成する。凹所εは、水平面HLに対して所定角度をなして下方に傾斜した状態で横架材Bを凹所ε内に受入れ且つ横架材Bを凹所εから離脱せしめるように斜め下方に向かって開口している。開口平面λにおけるフック本体11の開口寸法D2は、横架材Bの直径(外径)D1よりも僅かに大きく設定される。枠組足場(及び楔結合式足場)では、横架材Bの直径D1は、一般に42.7mmである。これに対し、フック本体11の開口寸法D2は、44~48mmの範囲内(例えば、約45mm)に設定される。また、図6(B)には、開口平面λに対する垂線方向(斜め上方)の矢印ηが示されている。フック本体11の鉛直上方の運動は、係止部13及び横架材Bの係合によって阻止され、フック本体11の水平方向の運動は、先端面下端部15aと横架材Bとの係合によって阻止されるが、フック本体11は、矢印η方向(以下、「自由運動方向」という。)には自由に移動することができる。自由運動方向ηは、水平面HLに対して20~60度の角度範囲、好ましくは、30~50度の角度範囲内の傾斜角θ、例えば、傾斜角θ=40度に設定される。
従って、仮設床材1は、図5(A)に示すように横架材B間に架設又は懸架された状態では、つかみ金具4、10の外れ止め5、12によって上方変位及び水平変位を拘束されるが、つかみ金具4の外れ止め5を退避位置(図5(B))に移動させてつかみ金具4を上方に持ち上げ、つかみ金具4を横架材Bから離脱させると、仮設床材1を全体的に自由運動方向η方向に移動させることができるので、横架材Bに対して仮設床材1を斜め上方(自由運動方向η)にスライドさせることにより、仮設床材1を横架材Bから離間して撤去することができる。
図7は、仮設床材1の撤去作業の作業手順を段階的に示す側面図であり、図8は、従来の床付き布枠(比較例)の撤去作業の作業手順を段階的に示す側面図である。本発明と従来技術との相違に関する理解を容易にするため、仮設床材1の撤去作業について説明する前に、従来の床付き布枠の撤去作業について、図8を参照して説明する。
図8(A)には、仮設足場の横架材Bに支持され、作業通路又は作業床を構成する従来の床付き布枠100が示されている。床付き布枠100は、床材101、布材102及び梁材(はり材)103を一体的に組み付けてなる鋼製の仮設部材である。左右一対のつかみ金具104が左右の布材102の両端部に一体的に取付けられており、従って、実質的に同じ構造を有するつかみ金具104が、床付き布枠100の4つの角部に夫々配設されている。図8(B)に示す如く、各つかみ金具104は、重力式可動爪からなる外れ止め105と、横架材Bに着座可能なフック本体106とから構成される。外れ止め105は、湾曲したスロット(長孔)107を有し、フック本体に水平に固定されたスタッド(支軸)108がスロット107を貫通する。各つかみ金具104の外れ止め105は、横架材Bの下半部外周域に延び、フック本体106の上方変位を阻止する降下位置(以下、「係留位置」という。)に位置する。外れ止め105は、係留位置において、風圧等に起因した床付き布枠100の浮き上がり等を防止する。なお、図8には、前述の特許文献5に記載された構造及び形態を有する外れ止め105が例示されている。
仮設足場の解体撤去時等に床付き布枠100を横架材Bから撤去する場合には、図8(B)に矢印で示す如く、一端部(図8において左側の端部)の外れ止め105を手指で上方に変位させ、図8(C)に示す如く、フック本体106の下面を開放し(以下、この位置を「開放位置」という。)、フック本体106を上方変位させる。図8(C)に矢印で示すように床付き布枠100の端部を上方に持ち上げた後、図8(E)に示すように外れ止め105を手指で下方に変位させると、外れ止め105の下端部が横架材Bの上面に着座し、床付き布枠100の端部が横架材Bによって支持又は支承される。この状態では、他端部(図8において右側の端部)の外れ止め105は、依然として係留位置に位置する(図8(F))。
作業者が床付き布枠100の他端部に移動し、図8(F)に矢印で示すように他端部の外れ止め105を手指で開放位置に変位させ、図8(G)に矢印で示すように床付き布枠100の端部を上方に持ち上げると、床付き布枠100は、図8(H)に示す如く、横架材Bから完全に離脱する。作業者は、図8(H)に矢印で示すように床付き布枠100を全体的に持ち上げ、或いは、傾倒させ、これにより、床付き布枠100を横架材Bから撤去することができる。
このような従来の床付き布枠100を使用した場合、作業者は、床付き布枠100の端部間で移動し、各端部の外れ止め105を手指で開放位置に変位させる手動ロック解除操作を実施しなければならない。このような端部間の移動の間、作業者は、床付き布枠100の姿勢及び位置等の安定状態を維持しなければならず、これは、従来より、作業上の負担又は負荷として作業者に意識又は認識されていた。これに対し、本実施例の仮設床材1は、以下に説明するとおり、一方の端部の外れ止め105を操作する必要をなくし、作業上の負担又は負荷を大幅に軽減する。
本実施例の仮設床材1に関し、その撤去作業の過程又は工程が図7に示されている。前述の如く、仮設床材1は、左右一対の可動式つかみ金具4を布枠本体2の一端部に配設し、左右一対の固定式つかみ金具10を布枠本体2の他端部に配設した構成を有する。可動式つかみ金具4は、図8に示すつかみ金具104と概ね同等の構造を有するが、固定式つかみ金具10は、前述の如く、フック本体11に固定された固定爪からなる外れ止め12を有する。外れ止め12は、図7(C)に示すように横架材Bの下半部外周域に延び、フック本体106の上方変位を阻止し、従って、外れ止め5と同様、外れ止め12も又、風圧等に起因した仮設床材1の浮き上がり等を防止するように機能する。
る。
仮設足場の解体撤去時等に仮設床材1を横架材Bから取り外す場合、図7(B)に矢印で示す如く、外れ止め7を手指で上方に押し上げ、図7(D)に示す開放位置に変位させると、図7(D)及び図7(G)に矢印で示すようにフック本体6を上方変位させることができる。つかみ金具10は、横架材B廻りに回転するので、フック本体6の近傍において仮設床材1の端部を手指で押し上げると、仮設床材1は、図7(E)に示すように全体的に傾斜する。仮設床材1の最小限の傾斜角θ’は、2~5度程度、例えば、3度程度で良い。図7(F)に示す如く、この状態でつかみ金具10を自由運動方向ηに移動させると、つかみ金具10は、図7(I)に示す如く、横架材Bから離脱する。
即ち、図7(E)~図7(G)に矢印で示すように仮設床材1を全体的に斜め上方に移動させると、つかみ金具10が横架材Bとの係合を円滑に解き、図7(I)に示すようにつかみ金具10が横架材Bから完全に離脱するので、作業者は、図7(H)に示す如く、仮設床材1を全体的に持ち上げ、或いは、傾倒させ、これにより、仮設床材1を横架材Bから撤去することができる。
かくして、本実施例の仮設床材1によれば、作業者は、つかみ金具4を解放して仮設床材1の端部を若干押し上げ且つ仮設床材1を僅かに傾斜させた後、仮設床材1を斜め上方(自由運動方向)に移動させることにより、仮設床材1を撤去することができ、従って、仮設床材1の端部間で移動して両端部のつかみ金具を操作する作業工程を要しない。このため、作業者の労力が大幅に低減し、作業上の負担又は負荷が大幅に軽減する。
次に、図9を参照して仮設床材1の床面延設部材3の構成について説明する。図9は、床面延設部材3の構造を示す斜視図及び縦断面図である。
床面延設部材3は、床材本体2と同じく、アルミ押出形材からなり、溶接等の固着手段によって仮設床材2の端部に固定される。床面延設部材3は、床材本体2の上面20を延長する水平延出板30と、水平延出板30から垂下する鉛直板31と、横架材Bの外周面と対向する斜行板32と、表示具90を保持する保持部34と、床面延設部材3の中空部に配設された補剛部材35とを有する。鉛直板31は、アルミ押出形材の端面の当て板又はカバープレートとして機能する。斜行板32は、水平延出板30の先端部と鉛直板31の下端部とを一体的に連結し、補剛部材35は、床面延設部材3の剛性を向上するように水平延出板30及び鉛直板31と保持部34とを一体的に連結する。
着色樹脂の一体成形品からなる着脱可能な表示具90が保持部34に装着される。表示具90は、表示部91、係留部92及び連結部93を有する。表示部91は、仮設床材1の製造者、ユーザー、種類、型等の任意の情報を色、或いは、表面の文字、図形等によって表示する。表示部91は、断面長方形の帯状部材であり、床面延設部材3の長手方向に延在する。係留部92は、保持部34の中空部36内に挿入され、連結部93は、保持部34の狭小開口部37を貫通し、係留部91及び表示具90を相互連結する。表示具90を交換する場合には、既存の表示具90の表示部91を手指で引っ張って係留部92を中空部36から抜き出し、他の表示具90の係留部92を中空部36内に挿入すれば良い。
図9(B)に示す如く、床面延設部材3は、床材本体2の端部から比較的大きく突出し、床面延部材3の先端部は、隣接する仮設床材1の床面延部材3(破線で示す)の先端部に近接する。このため、布方向(長手方向)に隣接する床材本体2同士を比較的大きく離間させることができる。本例において、斜行板32及び横架材Bは、直径方向の距離S1、S2を隔てて離間しており、横架材B廻りに延在する比較的大きな自由空間Sが斜行板32と横架材Bとの間に形成される。距離S1、S2は、15mm~50mmの範囲内、好適には、20mm~35mmの範囲内(例えば、約25mm)に設定される。このような自由空間Sを形成するため、床材本体2の下面2bは、横架材Bの中心Bc(フック本体6、11の凹所中心)よりも上方に位置し、下面2bと中心Bcとの高低差ΔSは、15mm以下、好ましくは、3~10mmの範囲内(例えば、6mm)に設定される。また、床材本体2の上面20と横架材Bの頂部Baとの高低差Shは、15mm~50mmの範囲内、好適には、20~30mm(例えば約25mm)に設定され、床材本体2の端面と横架材Bとの水平離間距離Stは、15mm~50mmの範囲内、好適には、30~40mmの範囲内(例えば約35mm)に設定される。自由空間Sは、横架材Bに係止又は係合する部材と、仮設床材1との位置的又は物理的干渉を防止するクリアランス(隙間)として機能する。例えば、仮設階段のフック部(図示せず)や、強化方杖等の補剛材の係留金具(図示せず)は、自由空間Sの形成により、床材本体2及び床面延設部材3と位置的又は物理的に干渉することなく、比較的容易に横架材Bに係止又は係合することができる。また、このようなクリアランスの形成により、隣り合う仮設床材1の端面間において作業床又は作業通路が分断されるが、前述のとおり、床面延設部材3は、床材本体2の上面(床面)20を延長し、隣接する仮設床材1同士の間に実質的な隙間が形成されるのを防止する。

次に、図10及び図11を参照して仮設床材1の段積み格納について説明する。図10及び図11は、複数の仮設床材1を積層した段積み形態を示す平面図、側面図、斜視図及び拡大端面図である。
図10及び図11に示す如く、複数の仮設床材1を段積み形態に積層して格納することができる。好ましくは、最下段の仮設床材1は、上下反転した反転状態で配置され、第2段目以上の仮設床材1は、使用時の状態(即ち、上面20を上に向けた状態)で積み重ねられる。図11に示すように、上段の仮設床材1の突出部24b、27bの内側傾斜面24c、27cが下段の仮設床材1の屈曲部24a、27aの外側傾斜面24d、27dの外側に位置する。外側傾斜面24d、27dは、段積み時に突出部24b、27bと相補する形態の窪み又は後退面を構成する。内側傾斜面24c、27c及び外側傾斜面24d、27dは、段積み状態において互いに当接又は近接して上下の仮設床材1の幅方向の相対変位を規制又は拘束する。また、上下の仮設床材1の各可動式つかみ金具4は、上下の仮設床材1が長手方向に相対変位しようとすると、上下の外れ止め5同士が互いに衝合又は当接して上下の仮設床材1の相対変位を規制又は拘束する。他方、上下の仮設床材1の各固定式つかみ金具10は、上下の仮設床材1が長手方向に相対変位しようとすると、上側のつかみ金具10の傾斜面12c(図6)と下側のつかみ金具10の傾斜面12b(図6)とが互いに衝合又は当接して上下の仮設床材1の相対変位を規制又は拘束する。従って、上下の仮設床材1の幅方向及び長手方向の横ずれは、突出部24b、27bの係合、上下の外れ止め5同士の衝合又は当接、或いは、上下の傾斜面12b、12cの衝合又は当接によって効果的に阻止することができる。
図12は、本発明の他の好適な実施例に係る仮設床材を全体的に示す斜視図、平面図及び正面図であり、図13は、図12に示す仮設床材の側面図及び部分破断拡大側面図である。図14は、本実施例の仮設床材を構成する押出形材を示す斜視図、平面図及び側面図であり、図15は、押出形材の拡大端面図及び部分破断拡大側面図である。図16は、左右一対の押出形材をジョイント部材によって連結する態様を概念的に示す正面図であり、図17(A)は、左右一対の押出形材をジョイント部材によって連結してなる仮設床材の構成(フルサイズ)を示す端面図である。図17(B)は、単一の押出形材より構成される仮設床材の構成(ハーフサイズ)を示す端面図である。図18(A)は、仮設床材に配設される固定式つかみ金具の斜視図であり、図18(B)は、仮設床材に配設される可動式つかみ金具の斜視図である。図19(A)は、単一の押出形材より構成される仮設床材の一端部の構成を示す端面図であり、図19(B)は、図19(A)に示す仮設床材の他端部の構成を示す端面図である。各図において、図1~11(実施例1)に示す各構成要素又は構成部材と実質的に同一又は同等の構成要素又は構成部材については、同一の参照符号が付されている。
前述の実施例(図1~11)に係る仮設床材1の床材本体2は、第1押出形材21及び第2押出形材22を中央連結部2aにおいて一体的に連結した構造を有し、中央連結部2aは、第1押出形材21の連結リブ26と、第2押出形材22の連結リブ29とを一体的に組付けてなる雄雌嵌合接続式の連結構造を有する。第1押出形材21の断面形状と第2押出形材22の断面形状とは必然的に相違するので、押出成形機は、各押出形材を押出成形する少なくとも2種類の成形ダイ(金型)を要し、各押出形材21、22を個々に成形する少なくとも二種類又は二回の押出成形工程を要する。また、押出形材21、22を並列に組付けてなる仮設床材1の全幅は、一般に、約400~500mm(フルサイズ又はノーマルサイズ(以下、フルサイズという。))であるが、実際には、約200~250mm(ハーフサイズ)の幅を有する仮設床材が多くの建設現場において一般に併用されている。このため、本発明(実施例1)に係る仮設床材を実用化するには、約250mmの幅を有する単列・単枚の押出形材からなる仮設床材を各建設現場に供給する必要が生じる。しかしながら、前述の押出形材21、22は、このようなハーフサイズの仮設床材の資材として兼用し難く、押出形材21、22とは異なる断面形状の押出形材をハーフサイズ専用の仮設床材用資材として別途に製造又は製作しなければならず、従って、単列・単枚式の押出形材を成形するための成形ダイを用いた押出成形工程が更に必要とされる。即ち、実施例1の構成に従って本発明(実施例1)に係る仮設床材1を実用化しようとすると、少なくとも3種類の成形ダイを用意し、少なくとも3種の押出形成工程を実行する必要が生じ、しかも、このようにして成形された3種類の押出形材には互いに互換性がなく、このような事情より、製造工程の煩雑化や製造コスト増大等の問題が生じ得る。従って、前述の実施例(図1~11)に係る仮設床材1は、製造工程の簡素化や、製造コストの低廉化等の観点より、更に改善すべき余地が残されている。
図12~図19には、仮設床材の製造コスト及び製品価格を更に低減すべく、単一の成形ダイによってフルサイズ及びハーフサイズ兼用の押出形材を設計し得るように構成した本実施例の仮設床材1’、1”が示されている。本実施例によれば、同一の断面形状及び断面寸法を有する共用又は標準の押出形材40によって約400~500mm幅(フルサイズ)の仮設床材1’及び約200~250mm幅(ハーフサイズ)の仮設床材1”を製作し得るので、仮設床材の製造コスト及び製品価格を更に低減することが可能となる。以下、押出形材40を用いた仮設床材1’、1”の構成について説明する。
図12及び図13には、枠組足場の建枠Aに支持又は支承された仮設床材1’が示されている。仮設床材1’は、床材本体2’を有し、床材本体2’の上面(床面)は、仮設足場の作業通路又は作業床を構成する。前述の実施例と同様、床面延設部材3が、床材本体2’の両端部に一体的に取付けられ、左右一対の可動式つかみ金具4が、床材本体2’の一端部に配設され、左右一対の固定式つかみ金具10が、床材本体2’の他端部に配設される。仮設床材1’は、左右一対の押出形材40をジョイント部材50によって並列且つ一体的に連結した点において実施例1の仮設床材1と相違するが、この他の基本構成については、実施例1と実質的に同一であるので、重複した説明は、省略する。
図14及び図15に示すように、押出形材40は、補剛用の側縁リブ41及び中間リブ42を床板部分40aに一体成形したアルミ押出形材からなる。側縁リブ41は、連結リブとして機能し、中間リブ42は、連結機能を有しない補剛リブとして機能する。押出形材40の幅W、長さL及び厚さTは、例えば、約240mm(W)、約1830mm(L)及び約35mm(T)に設定される。床板部分40aの上面には、押出形材40の長手方向(布方向)に平行に延びる複数の突条45(図15(A))が並設されるとともに、押出形材40の幅方向(梁間方向)に平行に延びる多数の狭小溝46(図15(B))が約1~4mm程度の微小間隔を隔てて刻設される。各側縁リブ41の両端部には、リベット孔41cが穿設される。図13(B)に示す如く、フック本体6、11の基部6a、11aが、リベット孔41cに挿通されたリベット6c、11cによって側縁リブ41に固定される。
図15(A)に示すとおり、押出形材40は、鉛直中心面CLに対して左右対称の形状・輪郭を有する。側縁リブ41及び中間リブ42は、幅方向(梁間方向又は腕木方向)に間隔を隔てて並列配置され、互いに平行且つ長手方向(布方向又は桁方向)に延びる。床板部分40aの両側の縁には、下側に僅かに屈曲した屈曲部43が形成される。側縁リブ41は、床板部分40aの各側縁帯域から一体的に垂下する鉛直部41aと、鉛直部41aに下端から水平に延出する下側フランジ部41bとを有する。下側フランジ部41bの外側の縁には、上側に僅かに屈曲した屈曲部44が形成される。
図16及び図17(A)に示す如く、左右一対の押出形材40がジョイント部材50を介して一体的に連結される。ジョイント部材50は、押出形材40と実質的に同一の全長を有する概ね方形断面のアルミ押出形材である。ジョイント部材50の各角部には、屈曲部43、44を挿入可能又は嵌入可能な溝53、54が形成される。図16に示すように、一対の押出形材40の屈曲部43、44がジョイント部材50の溝53、54に挿入又は嵌入され、一対の押出形材40がジョイント部材50の各側の側部に夫々連接される。押出形材40及びジョイント部材50は、屈曲部43、44の部分を溶接等の固着手段でジョイント部材50に接合することによって一体化する。
このように押出形材40をジョイント部材50によって一体的に連結してなる床材本体2’は、押出形材40同士の離間距離W2を含む幅W1(=W×2+W2)の全体寸法(幅寸法)を有する。ジョイント部材50は、押出形材50の厚さTと実質的に同一の高さを有し、離間距離W2よりも大きい幅W3を有する。本例において、幅W3は約30mmに設定され、離間距離W2は約20mmに設定され、幅W1は、約500mmに設定される。
かくして左右一対の押出形材40を一体化した床材本体2’には、床面延設部材3(図12及び図13)、可動式つかみ金具4及び固定式つかみ金具10を取付けられ、図17(A)に示すようにフルサイズ(幅約500mm)の仮設床材1’が製作されるが、押出形材40は、図17(B)に示す如く、ハーフサイズ(幅約240mm)の仮設床材1”としても使用し得る。
即ち、押出形材40は、鉛直中心面CLに対して左右対称の形状・輪郭を有し、左右の鉛直部41aには、リベット孔41cが穿設され、リベット6c、11cによってフック本体6、11の基部6a、11aを鉛直部41aに取付けることができ、しかも、押出形材40の幅Wは約240mmであり、一般的なハーフサイズ(幅約200~250mm)の仮設床材として使用可能な幅寸法を有する。従って、図17(B)に示すように可動式つかみ金具4及び固定式つかみ金具10を押出形材40(床材本体2”)の両端部に取付けるとともに、ハーフサイズ用の床面延設部材3(図7(B)に一点鎖線で示す)を押出形材40の各端部に取付けることにより、ハーフサイズ(幅約240mm)の仮設床材1”を押出形材40によって製作することができる。
かくして、本実施例に係る押出形材40は、フルサイズ(幅約500mm)の仮設床材1’の構成要素として使用し得るのみならず、ハーフサイズ(幅約240mm)の仮設床材1”の構成要素としても使用し得るので、一種類の成形ダイを使用した押出形成工程により押出形材40を量産し、これをフルサイズ及びハーフサイズ共用の資材として使用すれば良く、従って、本実施例によれば、仮設床材の製造コスト及び製品価格を比較的大きく低減することができる。
図18には、仮設床材1’、1”に取付けられる可動式つかみ金具4及び固定式つかみ金具10の構成が示されている。つかみ金具4、10は、前述の実施例と実質的に同一の基本構成を有するが、図6(A)に示すシフト部16のようなシフト部又は変形部を備えず、従って、フック本体6、11は、全体的に均一な板厚を有する真っ直ぐな平板状の金属部品であり、側縁リブ41の鉛直部41aと平行な鉛直面を有する。図19には、つかみ金具4、10を鉛直部41aに取付けた状態が示されている。前述の如く、つかみ金具4、10の基部6a、11aは、リベット6c、11c(図13(B))によって鉛直部41aに取付けられるが、つかみ金具4、10は、図19に示す如く、片側において鉛直部41aの内側(幅方向内方の側)に配設され、幅方向反対側において鉛直部41aの外側(幅方向外方の側)に配設される。即ち、つかみ金具4、10の取付け位置は、仮設床材1”の平面視鉛直中心軸線に対して180度の回転対称の位置である。このようなつかみ金具4、10の取付け位置の回転対称性は、図17(A)に示す如く、左右一対の押出形材40をジョイント部材50によって並列に連結してなる仮設床材1’においても同様に採用される。
かくして、図17(B)及び図19に示す仮設床材1”は、押出形材40の単体にフック本体6、11及び床面延設部材3を取付けた構成を有し、幅W=240mm程度の仮設床材1”は、枠組足場等の仮設足場においてハーフサイズの仮設床材として好適に使用し得る。幅Wの値を設定変更し、例えば、仮設床材1”の幅Wを約280~320mm程度の寸法(例えば、300mm)に設定することにより、仮設床材1”を支保工足場等の仮設床材として好適に使用し得る。
以上、本発明の好適な実施形態及び実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変形又は変更が可能である。
例えば、上記実施例の説明は、主として、枠組足場の建枠によって仮設床材を支持した構成に関するものであるが、前述のとおり、本発明の仮設床材は、楔結合式足場の横架材(腕木)によっても支持することができる。所望により、本発明の仮設床材をブラケット足場、移動式足場等の他の形式の足場において使用し、或いは、他の形式の足場において好適に使用し得るように設計変更することも可能である。
また、つかみ金具の各部構造については、本発明に適合する限りにおいて、従来の任意の形態、寸法又は設計を適宜採用することができ、また、押出形材の補剛リブの断面性状及び寸法等については、本発明に適合する限りにおいて、任意の設計を採用することができる。
更に、上記実施例では、つかみ金具をボルト・ナット組立体又はリベットによって床材本体に固定しているが、つかみ金具を他の固定手段又は接合手段によって床材本体に固定しても良い。
本発明は、建築・土木工事等において使用される枠組足場、楔結合式足場等において、仮設足場の横架材等に係合するつかみ金具によって隣り合う横架材の間に架設又は懸架され、仮設足場の作業通路又は作業床を形成する仮設床材に適用される。本発明の仮設床材によれば、つかみ金具によって横架材間に架設又は懸架される仮設床材を軽量なアルミ押出形材によって比較的安価に製造することができ、従って、本発明は、仮設足場の設置・撤去作業の作業性を改善する軽量なアルミ製仮設床材の普及に寄与する。また、床面延設部材を備えた本発明の仮設床材によれば、仮設床材の端部と、他の仮設部材のフック部又は係留金具等とが横架材近傍で位置的又は物理的に干渉するのを確実に防止することできる。かくして、本発明によれば、仮設床材の軽量化や横架材廻りの自由空間確保等により、仮設足場の設置又は撤去作業に従事する作業者の作業上の負担又は負荷を大幅に軽減することが可能となるので、その実用的効果は、顕著である。
1、1’、1” 仮設床材
2、2’、2” 床材本体
2a 中央連結部
2b 下面
3 床面延設部材
4 可動式つかみ金具
5、12 外れ止め
5a 係止部
6 フック本体
6a、11a 基部
6b、11b ボルト・ナット組立体
6c、11c リベット
7 湾曲スロット
8 水平スタッド
9、19 番線挿通孔
10 固定式つかみ金具
11 フック本体
12a 先端部
13 係止部
15 着座部
15a 先端面下端部
17 湾曲着座面
20 上面(床面)
21、22、40 押出形材
21a、22a、40a 床板部分
24~29、41、42 リブ
24a、27a 屈曲部
24b、27b 突出部
24c、27c 内側傾斜面
24d、27d 外側傾斜面
30 延出板
30 水平延出板
31 鉛直板
32 斜行板
34 保持部
41c リベット孔
43、44 屈曲部
50 ジョイント部材
53、54 溝
90 表示具
A 建枠
B 横架材
Ba 横架材の頂部
Bc 横架材の中心(凹所の中心)
D1 横架材の直径
D2 フック本体の開口寸法
S 自由空間
S1、S2 直径方向の離間距離
Sh、ΔS 高低差
St 水平離間距離
α、β、γ 重なり寸法
ε 凹所
λ 開口平面
η 自由運動方向
θ、θ’ 傾斜角

Claims (17)

  1. 横架材に係合したつかみ金具によって横架材間に架設又は懸架され、仮設足場の作業床又は作業通路を構成する仮設床材おいて、
    仮設足場の作業床又は作業通路を形成するための床材本体と、該床材本体の第1端部及び第2端部に夫々配設された左右一対のつかみ金具とを有し、
    前記つかみ金具は夫々、前記横架材上に着座するフック本体を有し、
    該フック本体の基部は、前記床材本体の補剛リブに固定され
    前記床材本体は、複数の床材部品を並列且つ一体的に連結した複合構造を有し、
    前記床材部品は夫々、幅350mm以下且つ長さ400mm以上のアルミ押出形材からなり、
    該押出形材は、前記作業床又は作業通路の床面を形成する床板部分と、該押出形材の側縁に形成され、前記補剛リブを構成する側縁リブとを有し、
    隣接する前記床材部品同士は、隣接する各床材部品の側縁リブ同士嵌合機構及び/又は固着手段によって一体的に連結してなる補剛リブ複合体によって一体的に連接していることを特徴とする仮設床材。
  2. 横架材に係合したつかみ金具によって横架材間に架設又は懸架され、仮設足場の作業床又は作業通路を構成する仮設床材おいて、
    仮設足場の作業床又は作業通路を形成するための床材本体と、該床材本体の第1端部及び第2端部に夫々配設された左右一対のつかみ金具とを有し、
    前記つかみ金具は夫々、前記横架材上に着座するフック本体を有し、
    該フック本体の基部は、前記床材本体の補剛リブに固定され
    前記床材本体は、複数の床材部品を並列且つ一体的に連結した複合構造を有し、
    前記床材部品は夫々、幅350mm以下且つ長さ400mm以上のアルミ押出形材からなり、
    該押出形材は、前記作業床又は作業通路の床面を形成する床板部分と、該押出形材の側縁に形成され、前記補剛リブを構成する側縁リブとを有し、
    隣接する前記床材部品の側縁リブ同士は、該側縁リブに沿って延びるジョイント部材を介して相互連結され、該ジョイント部材は、嵌合機構及び/又は固着手段によって各床材部品の側縁リブに一体的に連結していることを特徴とする仮設床材。
  3. 前記床材本体の床面を布方向に延長する床面延設部材有し、
    前記横架材を収容する前記フック本体の凹所の中心は、前記床材本体の下面よりも下方の高さ位置に位置し、
    前記床材本体の端部は、前記横架材から15mm以上の水平距離(St)を隔てて離間し、
    前記床面と前記横架材の頂部との高低差(Sh)は、15mm以上の寸法に設定され、
    前記横架材の直径延長線上の寸法(S1,S2)として15mm以上の寸法を有する自由空間が前記横架材の外周域に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の仮設床材。
  4. 前記床材本体の側端部に位置する前記側縁リブ(24:27)は、該床材本体の下面(2b)から下方に突出する突出部(24b:27b)を有し、前記床材本体の側端部上縁帯域(24a:27a)は、前記突出部と相補する形態の窪み又は後退面(24d:27d)を有し、段積み形態に積層した状態において、上側の仮設床材の突出部と下側の仮設床材の窪み又は後退面とが係合して上下の仮設床材の相対変位を規制又は拘束するようにしたことを特徴とする請求項に記載の仮設床材。
  5. 前記押出形材の両側縁の間において前記補剛リブを構成する中間リブ(25:28:42)を有し、前記フック本体の基部(6a:11a)は、前記側縁リブ(24:27:41)に固定されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の仮設床材。
  6. 前記床材本体の床面を布方向に延長する床面延設部材を有し、該床面延設部材の鉛直板が前記アルミ押出形材の端面に当接し、該押出形材の当て板又はカバープレートを構成し、前記床面延設部材は、前記床材本体の端部に固定されたアルミ押出形材からなり、該床材本体の上面を延長する水平延出板部分(30)と、該水平延出板部分から垂下する鉛直板部分(31)と、前記横架材の外周面と対向する斜行板部分(32)とを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の仮設床材。
  7. 前記水平距離(St)は、30~40mmの範囲内の寸法に設定され、前記高低差(Sh)は、20~30mm範囲内の寸法に設定され、前記自由空間の寸法(S1,S2)は、20mm~35mmの範囲内の寸法に設定され、前記床材本体の下面(2b)は、前記凹所の中心(Bc)よりも上方の高さ位置に位置し、前記下面(2b)と前記中心(Bc)との高低差(ΔS)は、15mm以下の寸法に設定されることを特徴とする請求項3に記載の仮設床材。
  8. 前記フック本体は、前記補剛リブの鉛直部と平行な面を有し且つ平面視において真っ直ぐに延びる板状部材からなり、前記フック本体は、前記仮設床材の各端部に対をなして配置されるとともに、平面視において前記仮設床材の鉛直中心軸線に対して180度の回転対称の取付け位置に配置されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の仮設床材。
  9. 前記床材部品の幅は、180~320mmの範囲内の寸法に設定され、前記ジョイント部材の幅は、5~50mmの範囲内の寸法に設定され、該ジョイント部材を介して二体の前記床材部品を並列に一体化してなる前記床材本体の幅は、400~700mmの範囲内の寸法に設定されたことを特徴とする請求項2に記載の仮設床材。
  10. 前記床材部品は、該床材部品の長手方向に延びる該床材部品の鉛直中心面に対して実質的に左右対称の断面形状を有することを特徴とする請求項2又はに記載の仮設床材。
  11. 請求項9又は10に記載された仮設床材を構成する床材部品の単体に前記つかみ金具を取付けてなる幅180~320mmの仮設床材であって、該床材部品の第1端部及び第2端部に左右一対の前記つかみ金具のフック本体が取付けられていることを特徴とする仮設床材。
  12. 前記フック本体の基部(6a,11a)を前記側縁リブに取付けるためのフック取付け手段が、前記側縁リブの第1端部及び第2端部に設けられたことを特徴とする請求項11に記載の仮設床材。
  13. 横架材に係合したつかみ金具によって横架材間に架設又は懸架され、仮設足場の作業床又は作業通路を構成する仮設床材おいて、
    仮設足場の作業床又は作業通路を形成するための床材本体と、該床材本体の第1端部及び第2端部に夫々配設された左右一対のつかみ金具とを有し、
    前記床材本体は、該床材本体の長手方向に延びる床材本体の鉛直中心面に対して実質的に左右対称の断面形状を有する幅150~350mm且つ長さ400mm以上のアルミ押出形材からなり、
    該押出形材は、前記作業床又は作業通路の床面を形成する床板部分を備えるとともに、該床板部分の両側の側縁に沿って延びる左右一対の側縁リブを補剛リブとして有し、
    前記つかみ金具は夫々、前記床材本体に固定され且つ前記横架材上に着座するフック本体を有し、該フック本体の基部は、左右の前記側縁リブの端部に固定されることを特徴とする仮設床材。
  14. 前記床材本体の幅は、280~320mmに設定され、或いは、前記フック本体は、前記側縁リブの鉛直部と平行な面を有し且つ平面視において真っ直ぐに延びる板状部材からなり、前記仮設床材の各端部に対をなして配置されるとともに、平面視において前記仮設床材の鉛直中心軸線に対して180度の回転対称の取付け位置に配置されることを特徴とする請求項13に記載の仮設床材。
  15. 前記押出形材の両側縁の間において前記補剛リブを構成する中間リブ(42)を有し、或いは、前記床材本体の床面を布方向に延長する床面延設部材を有し、該床面延設部材の鉛直板が前記アルミ押出形材の端面に当接し、該押出形材の当て板又はカバープレートを構成することを特徴とする請求項13又は14に記載の仮設床材。
  16. 前記つかみ金具は、前記床材本体の第1端部に配設された左右一対の可動式つかみ金具と、前記床材本体の第2端部に配設された左右一対の固定式つかみ金具とを含み、
    前記可動式つかみ金具は、外れ止め機能を手動操作で選択的に解除可能な可動式外れ止めを有し、
    前記固定式つかみ金具は、前記フック本体と一体化した固定式外れ止めを有し、
    前記固定式つかみ金具のフック本体及び固定式外れ止めは、前記横架材の直径よりも僅かに大きい開口寸法の開口部を有し且つ該横架材を部分的に収容可能な実質的に半円形断面又はU字形断面の凹所を形成し、
    該開口部は、水平面に対して傾斜した方向の前記フック本体の運動によって前記横架材を前記凹所内に受入れ且つ該横架材を該凹所から離脱せしめるように斜め下方に向かって開放していることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の仮設床材
  17. 前記開口部の開口平面(λ)の垂線方向(η)は、水平面(HL)に対して20~60度の角度範囲内の傾斜角(θ)をなす方向に配向され、前記固定式外れ止めは、前記横架材の外周面に接触し又は近接するようにして該横架材の下半部外周域に延び、平面視における固定式外れ止めと横架材との重なり寸法(β)は、5mm以上且つ15mm以下の範囲内に設定されることを特徴とする請求項16に記載の仮設床材
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