JP7417243B2 - 仮設構造物の仮設床材 - Google Patents

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Description

本発明は、仮設構造物の仮設床材に関するものであり、より詳細には、つかみ金具を横架材に係合せしめることによって横架材間のスパン域に架設又は懸架され、仮設足場等の作業床又は作業通路の床面を形成する仮設構造物の仮設床材に関するものである。
建築物、土木構造物、プラント設備等の建設工事又は補修・改修工事や、各種イベント会場等において過渡的又は短期的に構築又は設営される仮設構造物として、枠組足場、楔結合式足場等の各種形式の仮設足場や、型枠構台、支保工足場、ステージ足場等が広く実用に供されている。枠組足場、楔結合式足場等の作業床又は作業通路を形成する金属製仮設材として、「床付き布枠(布わく)」等の仮設材が知られている(非特許文献1及び2)。床付き布枠は、床材、布材、梁材及びつかみ金具等を一体化し又は一体的に組み付けた構造を有する作業床等形成用の仮設材である。この種の仮設床材として、踏板、足場板、布板等の名称で各種形式の作業床等形成用の仮設材が市場に流通している。近年においては、アルミ押出形材からなる床材本体につかみ金具等を直に取付けた構造を有するアルミ製仮設床材等の如く、新規な構造を有する多様な作業床等形成用の仮設材が提案されている(例えば、特許文献1)。本明細書においては、多種多様な作業床等形成用の仮設材を総称する用語として、「仮設床材」の用語を使用する。
一般に、枠組足場、楔結合式足場等において使用される仮設床材は、左右一対のつかみ金具を両端部に有する。各つかみ金具のフック部分は、建枠(建てわく)の横架材、或いは、左右の支柱に楔結合した腕木等に係止又は係合する。各つかみ金具は、重力式セルフロック機構の外れ止め(可動爪)を有し、外れ止めは、横架材に対するフック部分の係止状態を拘束するので、各つかみ金具は、横架材上に係留される。なお、本明細書の以下の説明においては、仮設床材と直交する方向に延在し、仮設床材の床荷重を支持する横架材、腕木、梁材等の水平部材を総称して「横架材」というものとする。
一般に、仮設足場を構成する仮設床材は、つかみ金具を仮設足場の横架材に係止することにより、仮設足場の各スパン域(隣り合う横架材又は柱の間の空間)に架設又は懸架される。隣接するスパン域の仮設床材同士は、実質的に連続する作業通路又は作業床を形成するが、隣接する仮設床材の端面同士は、つかみ金具の構造上の理由より、横架材を挟んで互い離間せざるを得ず、このため、横架材に沿って作業通路を横断する比較的大きな隙間が横架材の上側又は直上に形成される。このような隙間を少なくとも部分的に埋め又は閉塞し、作業床等から工具、資材、部品等が落下するのを防止するための隙間埋め部材が知られている。特許文献2及び3に記載される如く、隙間埋め部材は、仮設床材の端部に取付けられ、仮設床材の床面形成部材を布方向又は桁方向に延設するように構成される。この種の隙間埋め部材は、隙間埋め板、隙間カバー、隙間閉塞部材等の名称でも知られているが、本明細書の以下の記載においては、これを「隙間埋め部材」というものとする。
特願2019-22105号明細書・図面 特開2002-161637号公報 特開2018-204331号公報
建築工事標準仕様書・同解説、JASS2、仮設工事(社団法人日本建築学会発行) 仮設工事認定基準とその解説、第8版(一般社団法人仮設工業会発行)
図10(A)及び図10(B)には、従来の床付き布材100を建枠Aの横架材B間のスパン域に架設又は敷設し、或いは、このスパン域から解体・撤去する作業の態様が例示されている。足場組立時等に床付き布枠100を横架材Bに取付ける際には、図10(A)に矢印で示す如く、複数の作業者等が床付き布枠100を同時に降下させて、その両端部に設けられたつかみ金具104を実質的に同時に横架材Bに係止し、或いは、図10(B)に示す如く、単独の作業者等が床付き布枠100の一端部に設けられたつかみ金具104を横架材Bに係止した後、床付き布枠100の傾斜状態を維持しつつ、床付き布枠100の他端部に移動して他端部のつかみ金具104を横架材Bに係止する。他方、足場解体時等に床付き布枠100を横架材Bから取り外す際には、図10(A)に矢印で示す如く、複数の作業者等が床付き布枠100の両端部のつかみ金具を実質的に同時に解放して床付き布枠100を全体的に持ち上げ、或いは、図10(B)に示す如く、単独の作業者等が床付き布枠100の一端部の重力式セルフロック機構を解放して床付き布材100の端部を持ち上げた後、床付き布枠100の傾斜状態を維持しつつ、床付き布枠100の他端部に移動して床付き布枠100の他端部の重力式セルフロック機構を解放し、床付き布材100の他端部を更に持ち上げる。
図11(A)及び図11(B)は、床付き布材100の一般的な配列を示す平面図及び側面図であり、隣接する床付き布材100は、布方向又は桁方向に整列した状態で横架材Bに支持される。図12(A)~図12(C)は、このように配置される床付き布材100に関し、つかみ金具104を横架材Bに係止する態様を段階的に示す側面図である。また、図13は、床付き布材100を所謂「合い掛け」又は「また掛け」状態に配列した状態を例示する平面図であり、図14(A)及び図14(B)は、このように配列された床付き布材100に関し、つかみ金具104を横架材Bに係止し、或いは、つかみ金具104を横架材Bから係合離脱せしめる態様を例示する側面図である。
図11及び図12に示す如く、隙間埋め部材103が床付き布材100の端部に突設されるが、つかみ金具104は、隙間埋め部材103の両側(幅方向外方)に配置されるので、隙間埋め部材103に物理的又は位置的に干渉することなく、横架材Bに係止し、或いは、横架材Bから係合離脱することができる。
これに対し、図13に示す如く、床付き布材100を「合い掛け」又は「また掛け」状態(以下、単に「合い掛け状態」という。)に配置した場合には、図14に示す如く、上下方向のつかみ金具104の移動は、隙間埋め部材103によって阻止されるので、つかみ金具104の係止又は係合離脱は、極めて困難であり、例えば、隣接する床付き布材100のつかみ金具104を同時に横架材Bに係止し又は同時に横架材Bから係合離脱せしめるといった極めて煩雑且つ厄介な作業が必要とされる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、仮設床材を合い掛け状態に配置するために仮設床材のつかみ金具を横架材に係止し、或いは、合い掛け状態に配置した仮設床材を横架材から撤去する作業の作業性を大幅に簡素化し又は改善することができる仮設構造物の仮設床材を提供することにある。
上記目的を達成すべく、本発明は、横架材(B)に係合したつかみ金具によって横架材間のスパン域に架設又は懸架され、該横架材の両側に位置する第1及び第2スパン域に跨がって実質的に連続する水平な作業床又は作業通路を形成するように各スパン域に夫々配置される仮設構造物の仮設床材(1,1')おいて、
作業床又は作業通路の床面(20)を形成する床材本体(2)と、該床材本体の第1端部に配設された左右一対の第1つかみ金具(4)と、前記床材本体の第2端部に配設された左右一対の第2つかみ金具(10,10')と、前記第1及び第2端部に夫々設けられ、前記床材本体の床面を布方向又は桁方向に延長する床面延設部材(3)とを有し、
前記第1及び第2つかみ金具は夫々、前記床材本体の第1又は第2端部に固定されたフック本体(6)又は本体部分(11,11')と、該フック本体又は本体部分から前記横架材の下側に延びるセルフロック式又は固定爪式の外れ止め(5,12)とを有し、
前記第1及び第2つかみ金具は夫々、前記横架材を受入れ且つ前記横架材上に着座する凹所(ε)を有し、
前記横架材の頂部(Ba)と前記床面との高低差(Sh2)は、20~35mmの範囲内の寸法に設定され、
前記床面延設部材の下面と前記横架材の外面との最小離間距離(S4,S5)は、20~35mmの範囲内の寸法に設定され、
前記床面延設部材の先端部(33)は、前記横架材の鉛直中心平面(CP)から5~25mmの範囲内の寸法(S1,S2)を隔てて水平方向に離間し、
前記横架材を挟んで布方向又は桁方向に隣接する床材本体の床面延設部材は、20~35mmの範囲内の寸法(ΔS)を隔てて先端部同士を対向せしめており、
前記横架材の直径延長線上の寸法(S4,S5)として20~35mmの範囲内の寸法を有する弧状の自由空間(S)が前記床面延設部材と前記横架材との間に形成され、この自由空間は、隣接する他のスパン域に架設又は敷設される前記仮設床材のつかみ金具を水平又は斜め上方の方向から該自由空間内に挿入し得るように他のスパン域に向かって開口しており、
前記横架材の一方の側に位置し且つ既に前記仮設床材を架設又は敷設した第1スパン域に隣接して前記第2スパン域に前記仮設床材を合い掛け又はまた掛け配列に架設又は敷設すべく、第2スパン域の前記仮設床材を実質的に水平な姿勢、或いは、前記横架材の側の端部を相対的に下側にした微小傾斜状態の姿勢にして、前記つかみ金具を実質的に水平又は斜め下方に前記自由空間(S)に挿入し且つ前記横架材に係止し、前記作業床又は作業通路を形成し得るようにしたことを特徴とする仮設床材を提供する。
本発明に係る仮設床材は、少なくとも以下の構成(A)及び(B)のいずれかを更に有する。
(A)前記床材本体の下面(2b)は、前記凹所の中心(Bc)よりも上方の高さ位置に位置する(請求項1)。
(B)前記第2つかみ金具の本体部分(11)は、前記床材本体に固定された基部(11a)と、前記横架材の上半部外周面に着座する着座面(17)とを備え、
前記第2つかみ金具の外れ止めは、前記横架材の下半部外周面に沿って延びる横架材係合面(12a)を備え、
前記第2つかみ金具は、枢支軸(14)によって前記本体部分(11)に枢動可能に支持された可動フック(13)を更に有し
該可動フックは、前記床材本体とは反対の側に位置する前記横架材の上半部外周面に沿って延びる横架材係合面(13a)を備え、前記横架材によって前記横架材係合面又は可動フックの先端部分(13b,13d)を上方に押圧することによって上方に回動するように前記本体部分に枢支される(請求項2)。
本発明によれば、床面延設部材は、横架材廻りに生じる仮設床材間の隙間(κ)を20~35mmの範囲内、好ましくは、30mm以下の寸法(ΔS)に制限する隙間埋め部材を構成する。仮設床材は、横架材の片側のスパン域に他の仮設床材を既に設置した状態において、横架材の反対側のスパン域に仮設床材を合い掛け状態に架設又は懸架すべく、水平面に対して僅かに傾斜し、或いは、実質的に水平にした仮設床材のつかみ金具を上記自由空間に概ね水平に挿入することにより、つかみ金具を横架材に係止することができる。他方、横架材の両側のスパン域に仮設床材を合い掛け状態に設置した状態において、横架材の片側のスパン域の仮設床材を撤去するには、仮設床材を僅かに傾斜し又は実質的に水平な方向に移動させ、これにより、仮設床材のつかみ金具を横架材から係合離脱せしめて仮設床材を撤去すれば良い。
かくして、本発明によれば、仮設床材を合い掛け状態に配置するために仮設床材のつかみ金具を横架材に係止し、或いは、合い掛け状態に配置した仮設床材を横架材から撤去する作業の作業性を大幅に簡素化し又は改善することができる仮設構造物の仮設床材を提供することができる。
好ましくは、上記高低差(Sh2)、最小離間距離(S4,S5)、自由空間(S)の寸法(S4,S5)および先端部(33)間の寸法(ΔS)は、30mm以下の寸法に設定され、先端部(33)と鉛直中心平面(CP)との間の寸法(S1,S2)は、20mm以下の寸法に設定される。
好適には、前記第2つかみ金具(10,10')の本体部分(11,11')の先端部下面は、仮設床材(1,1')の架設又は懸架後に水平な面(18)を構成し、或いは、前記本体部分(11,11')の先端面下端部(19)は、仮設床材(1,1')の架設又は懸架後に前記横架材の頂部(Ba)よりも僅かに下方に位置し、該頂部(Ba)と先端面下端部(19)との鉛直方向の重なり寸法(γ)は、3mm以上且つ8mm以下に設定される。
他の観点より、本発明は、上記構成の仮設床材を合い掛け又はまた掛け配列に前記横架材間のスパン域に架設又は敷設する仮設構造物の構築方法において、
既に前記仮設床材を架設又は敷設した第1スパン域に隣接する第2スパン域に前記仮設床材を更に架設又は敷設するために、第1スパン域の仮設床材の第1つかみ金具を係止した横架材に対して前記仮設床材の第2つかみ金具を係止すべく、水平面に対する前記仮設床材の傾斜角を0~5度の範囲内の角度(θ3)にしてなる実質的に水平又は微小傾斜状態の第2つかみ金具を前記自由空間(S)に挿入することを特徴とする仮設構造物の構築方法を提供する。
図1は、本発明の好適な実施例に係る隙間埋め部材及びつかみ金具を備えた仮設床材の全体構成を示す斜視図、平面図及び側面図である。 図2(A)は、図1のI-I線における仮設床材の断面図であり、図2(B)は、図1のII-II線における仮設床材の拡大断面図である。図2(B)において、横架材廻りの構造は、横架材の両側に仮設床材の端部を配置した状態で示されている。 図3(A)及び図3(B)は、可動爪式つかみ金具及び可動フック式つかみ金具の構成を示す仮設床材の側面図であり、図3(C)は、可動爪式つかみ金具の構造を示す斜視図である。 図4(A)、図4(B)及び図4(C)は、可動フック式つかみ金具の構造を示す左側面図、斜視図及び右側面図である。 図5は、仮設床材の撤去作業と関連したつかみ金具の作動態様を段階的に示す側面図である。 図6は、仮設床材の架設又は敷設作業と関連したつかみ金具の作動態様を段階的に示す側面図である。 図7は、合い掛け状態に仮設床材を横架材上に架設又は敷設する態様を示す平面図及び縦断面図である。 図8は、合い掛け状態に仮設床材を横架材上に架設又は敷設する態様を段階的に示す縦断面図である。 図9(A)は、図9は、本発明の他の好適な実施例に係る仮設床材の構成を示す側面図であり、図9(B)及び図9(C)は、仮設床材を合い掛け状態に横架材に架設又は敷設する態様を示す側面図である。 図10(A)及び図10(B)は、従来の床付き布材を建枠間のスパン域に架設又は敷設し、或いは、建枠間のスパン域から解体・撤去する作業の態様を例示する立面図である。 図11(A)及び図11(B)は、従来の床付き布材を布方向に整列配置した状態を示す平面図及び側面図である。 図12(A)~図12(C)は、図11に示す如く布方向に整列配置される従来の床付き布材に関し、つかみ金具を横架材に係止する過程を段階的に示す側面図である。 図13は、従来の床付き布材を合い掛け状態に配列した状態を例示する平面図である。 図14(A)及び図14(B)は、合い掛け状態に配列された従来の床付き布材に関し、つかみ金具を横架材に係止し、或いは、つかみ金具を横架材から係合離脱せしめる態様を示す側面図である。
本発明の好適な実施形態によれば、上記床材本体の下面(2b)と凹所の中心との高低差(Sh1)は、10~30mmの範囲内の寸法に設定される。好ましくは、上記床面延設部材の先端部(33)は、横架材の中心軸線を中心線として設定した円柱座標系において、上記鉛直中心平面(CP)に対し、10~20度の角度範囲内、好ましくは、14~18度の角度範囲内の角度(θ1)、例えば、16度の角度をなす位置に位置する。更に好ましくは、対向する床面延設部材の先端部(33)の間に形成される間隙(ΔS)の中心線は、実質的に鉛直中心平面(CP)の面内に位置する。所望により、間隙(ΔS)の中心線を鉛直中心平面(CP)に対して偏心させても良い。
本発明の更に好適な実施形態によれば、床面延設部材は、床材本体(2)の端部に固定されたアルミ押出形材からなり、床材本体の上面を延長する水平延出板部分(30)と、水平延出板部分の基端部から垂下する鉛直板部分(31)と、横架材の外周面と対向し、鉛直荷重に対する水平延出板部分の曲げ剛性を高める斜行板部分(32)とを有する。
本発明の好適な実施形態において、上記第2つかみ金具(10)は、上記着座面(17)及び横架材係合面(12a,13a)によって画成される凹所(ε)内に横架材を収容するとともに、着座面によって仮設床材の荷重を横架材に伝達する。第2つかみ金具は又、外れ止めの横架材係合面(12a)と横架材との係合又は衝合によって所定寸法以上のつかみ金具の上下方向の変位を阻止し、可動フックの横架材係合面(13a)と横架材との係合又は衝合、或いは、可動フックの着座面(17)と横架材との係合又は衝合によってつかみ金具の水平変位を拘束する。
好ましくは、第2つかみ金具(10)は、可動フック(13)に穿設された湾曲スロット(16)と、前記本体部分(11)の側面に突設され且つ前記スロットを貫通し、前記枢支軸(14)の中心軸線(14c)を中心とした前記可動フックの回動を制限するガイドピン(15)とを有する
本発明の好適な実施形態によれば、このように構成された仮設床材を合い掛け又はまた掛け配列に横架材間のスパン域に架設又は敷設する仮設構造物の構築方法において、既に仮設床材を架設又は敷設した第1スパン域に隣接する第2スパン域に仮設床材を更に架設又は敷設するために、第1スパン域の仮設床材の第1つかみ金具を係止した横架材に対して仮設床材の第2つかみ金具を係止すべく、水平面に対する仮設床材の傾斜角を0~5度(好ましくは、3~4度)の範囲内の角度にしてなる実質的に水平又は微小傾斜状態の第2つかみ金具を横架材に接近させるとともに、可動フックの横架材係合面又は先端部分を横架材の上向き反力によって上方に回動させながら第2つかみ金具の本体部分を自由空間に挿入する工程が実施される。
本発明の他の実施形態によれば、第2つかみ金具の本体部分(11')及び外れ止め(12)は、横架材の直径よりも僅かに大きい開口寸法の開口部を有し且つ横架材を部分的に収容可能な実質的に半円形断面又はU字形断面の凹所(ε)を形成する。この開口部は、水平面に対して傾斜した方向の第2つかみ金具の移動によって横架材を凹所内に受入れ、或いは、横架材を凹所から離脱せしめるように斜め下方に向かって開放する。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
図1は、本発明の好適な実施例に係る隙間埋め部材及びつかみ金具を備えた仮設床材の全体構成を示す斜視図、平面図及び側面図である。
図1には、枠組足場の建枠Aに支持又は支承された仮設床材1が示されている。建枠Aは、横架材B及び脚柱Cを一体化し、補剛材D、E等によって補強してなる鋼製の枠体である。仮設床材1は、床材本体2を有し、床材本体2の上面(床面)20は、仮設足場の作業通路又は作業床を構成する。隙間埋め部材を構成する床面延設部材3が、床材本体2の両端部に一体的に取付けられる。左右一対の可動爪式つかみ金具4が、床材本体2の一端部に配設され、左右一対の可動フック式つかみ金具10が、床材本体2の他端部に配設される。つかみ金具4、10は、床材本体2の端部から布方向又は桁方向に突出する。なお、以下の説明においては、枠組足場の建枠Aの横架材Bに仮設床材1を架設又は敷設した構成について説明するが、本実施例の仮設床材1は、枠組足場のみならず、楔結合式足場においても横架材(腕木)間に架設又は敷設し得るように設計されており、従って、枠組足場及び楔結合式足場の各形式の足場において共用又は兼用可能な仮設床材である。
仮設床材1は、隣り合う建枠Aの横架材Bにつかみ金具4、10を係止することにより、横架材Bの間の領域(スパン域)に架設又は懸架される。つかみ金具4、10は、仮設床材1の荷重を横架材Bに伝達する。つかみ金具4は、従来構成のセルフロック式(可動爪式)つかみ金具であり、前述の第1つかみ金具を構成する。つかみ金具10は、後述する固定爪式外れ止め12と、枢動式の可動フック13とを備えた可動フック式のつかみ金具(図3及び図4)であり、前述の第2つかみ金具を構成する。
図2(A)は、図1のI-I線における仮設床材の断面図であり、図2(B)は、図1のII-II線における仮設床材の拡大断面図である。図2(B)において、横架材廻りの構造は、横架材の両側に仮設床材の端部を配置した状態で示されている。図2(B)には、横架材Bを挟んで布方向(長手方向)に隣接する仮設床材1が図示されているが、片側(図において左側)の仮設床材1の輪郭は、破線で示されている。
図2(A)に示す如く、床材本体2は、左右一対の押出形材21をジョイント部材22によって並列且つ一体的に連結した構造を有する。押出形材21及びジョイント部材22は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の押出成形材である。仮設床材1は、布枠(布材及び梁)を備えておらず、各押出形材21は、補剛リブ27、28を備える。補剛リブ27、28は、鉛直荷重等に抗する曲げ剛性(断面係数等)の向上という点において、床付き布枠の布枠又は布地材に相当する構造要素である。本例において、各押出形材21は、幅約240mm、高さ約35mm、長さ約1830mmの寸法を有する。仮設床材1の全幅は、約500mmである。床材本体2の構造については、本出願人の出願に係る特願2019-22105号の明細書・図面に詳細に記載されているので、特願2019-22105号の明細書・図面を引用することにより、更なる詳細な説明は、省略する。なお、本例の仮設床材1は、二体の押出形材21をジョイント部材22によって並列に連結した構造を有するが、所望により、一体の押出形材21のみによって仮設床材1を構成し、或いは、三体以上の押出形材21を並列に連結して仮設床材1を構成することも可能である。
図2(B)に示す如く、床面延設部材3は、床材本体2と同じく、アルミ押出形材からなる。床面延出部材3の上下の基端部36、37が、溶接等の固着手段によって仮設床材2の端部に固定される。床面延設部材3は、床材本体2の上面20を延長する水平延出板30と、水平延出板30の基端部から垂下する鉛直板31と、横架材Bの外周面と対向する斜行板32とを有する。鉛直板31は、アルミ押出形材の端面の当て板又はカバープレートとして機能する。斜行板32は、水平延出板30の先端部と鉛直板31の中間部とを一体的に連結し、鉛直荷重に対する水平延出板30の曲げ剛性を向上する。
図2(B)において横架材Bの右側に位置する仮設床材1の端部は、可動爪式つかみ金具4(図1)を備え、図2(B)において横架材Bの左側に位置する仮設床材1の端部(破線で示す)は、可動フック式つかみ金具10(図1)を備える。床面延出部材3は、左右の仮設床材1の端部から布方向(桁方向)突出して互いに接近する。床面延出部材3の突出量T1、T2は、例えば、40~50mmの範囲内の値に設定され、本例においては、約45mmに設定される。本例において、両側の床面延出部材3の断面形状及び位置は、横架材Bの鉛直中心平面CPに対して左右対称であり、対向する床面延出部材3の先端部の間には、寸法ΔS(=S1+S2)の間隙κが形成される。間隙κの中心は、横架材Bの鉛直中心平面CPに位置する。なお、鉛直中心平面CPは、横架材Bの中心軸線Bcを面内に含む鉛直な平面である。
寸法S1、S2は、好ましくは、10~20mmの範囲内の値に設定され、寸法ΔSは、好ましくは、35mm以下、更に好ましくは、30mm以下(20mm以上)に設定される。本例では、寸法S1、S2は、いずれも12.5mmに設定され、従って、間隙κの寸法は、25mmに設定される。所望により、寸法S1を寸法S2よりも大きい値に設定し、横架材Bの鉛直中心平面CPに対して間隙κの中心をつかみ金具4の側(図2(B)において右側)に偏心させても良い。鉛直中心平面CPに対する間隙κの偏心寸法は、好ましくは、20mm以下、更に好ましくは、10mm以下に設定される。
布方向(桁方向)に隣接する床材本体2同士は、床面延出部材3の存在により、比較的大きく離間することができる。本例において、床材本体2の端面と横架材Bとの水平離間距離S3は、15mm~50mmの範囲内、好適には、30~40mmの範囲内(例えば約35mm)に設定される。床材本体2の下面2bは、横架材Bの中心Bc(従って、本体6、11の凹所中心)よりも上方に位置し、下面2bと中心Bcとの高低差Sh1は、20mm以下、好ましくは、3~15mmの範囲内(例えば、6mm)に設定される。
また、床材本体2の上面20と横架材Bの頂部Baとの高低差Sh2は、15mm~50mmの範囲内、好適には、20~30mm(例えば約25mm)に設定される。高低差Sh2は、水平延出板30の先端部33と横架材Bの頂部Baとの高低差と実質的に同一である。鉛直中心平面CPを基準とした中心Bc廻りの先端部33の角度位置θ1は、好ましくは、10~25度(更に好ましくは、15~20度)の角度範囲内の角度(例えば約16度)に設定される。横架材Bと、水平延出板30及び斜行板32との間の最短距離S4、S5は、15mm~50mmの範囲内、好適には、20~30mm(例えば約25mm)に設定される。
図2(B)に仮想線(二点鎖線)で示す如く、横架材B廻りに延在する比較的大きな弧状の自由空間Sが床面延設部材3と横架材Bとの間に形成される。自由空間Sは、横架材Bに係止又は係合する部材と、仮設床材1との位置的又は物理的干渉を防止するクリアランス(隙間)として機能する。例えば、仮設階段のフック部(図示せず)や、強化方杖等の補剛材の係留金具(図示せず)は、自由空間Sの形成により、床材本体2及び床面延設部材3と位置的又は物理的に干渉することなく、比較的容易に横架材Bに係止又は係合することができる。また、このようなクリアランスの形成により、隣り合う仮設床材1の端面間において作業床又は作業通路が分断されるが、前述のとおり、床面延設部材3は、床材本体2の上面(床面)20を延長し、隣接する仮設床材1同士の間に大きな隙間が形成されるのを防止する。
図3(A)及び図3(B)は、可動爪式つかみ金具4及び可動フック式つかみ金具10の構成を示す仮設床材1の側面図であり、図3(C)は、可動爪式つかみ金具4の構造を示す斜視図である。図4(A)、図4(B)及び図4(C)は、可動フック式つかみ金具10の構造を示す左側面図、斜視図及び右側面図である。
図3(A)及び図3(B)に示す如く、可動爪式つかみ金具4(以下、「つかみ金具4」という。)は、従来構成のものであり、重力式(セルフロック式)の可動爪からなる外れ止め5と、横架材Bの上面に着座して横架材Bに係止するつかみ金具本体6(以下、「本体6」という。)とから構成される。本体6の基部6aが、ボルト孔6c(図3(C))を貫通するボルト・ナット組立体6bによって側縁の補剛リブ27の側面に固定される。
外れ止め5及び本体6は夫々、一体成形されたアルミ製部品からなる。外れ止め5は、湾曲スロット(長孔)7を有し、スロット7を貫通する上下一対の水平スタッド(水平支軸)8が、本体6の側面に水平に突設される。外れ止め5は、常時は、重力下に降下した降下位置(図3(A)及び図3(C))に位置する。上側のスタッド8は、スロット7の上縁部分を支承し、外れ止め5の係止部5aは、横架材Bの下半部外周面に接触し又は近接する。外れ止め5は、図3(A)に示すように、横架材Bの下半部外周域に延び、平面視において外れ止め5と重なり、重なり寸法αは、5mm以上且つ15mm以下、例えば、約10mmに設定される。風圧等に起因した仮設床材1の浮き上がり等は、係止部5aと横架材Bとの係合によって阻止される。
円形断面の番線挿通孔9が、本体6の上部を水平に貫通する。所望より、番線(図示せず)を番線挿通孔9に挿通して横架材B廻りに周回せしめた後、番線を固縛し又は緊締し、これにより、本体6を横架材Bに番線固定することができる。
図3(A)に矢印で示す如く、外れ止め5を手指で上方に押し上げ、図3(B)に示すようにスロット7の下縁部分を下側のスタッド8に当接又は衝合せしめると、外れ止め5の係止部5aは、横架材Bの下半部外周域から退避し、本体6の凹所εを下方に開放する。外れ止め5は、この退避位置(図3(B))において、横架材Bに対する仮設床材1の上方変位を許容するので、つかみ金具4を上方に持ち上げて横架材Bから離間又は離脱させることができる。
他方、仮設床材1の反対側の端部に配置された可動フック式つかみ金具10(以下、「つかみ金具10」という。)は、図3及び図4に示す如く、横架材Bに係止可能なつかみ金具本体11(以下、「本体11」という。)と、本体11に固定された固定爪からなる外れ止め12と、枢支軸14によって枢動可能に支持された下面開口形且つ側面視凹形又はC形の平板状可動フック13とから構成される。本体11の基部11aは、つかみ具4の基部6aと同様、ボルト孔11c(図4)を貫通するボルト・ナット組立体11bによって側縁の補剛リブ27の側面に取付けられる。本体11及び外れ止め12は夫々、一体成形されたアルミ製部品からなり、溶接等の固着手段により互いに一体的に接合又は固着される。
図4に示すように、枢支軸14の中心軸線14cは、横架材Bの中心軸線Bcと実質的に平行に配向される。可動フック13は、枢支軸14の中心軸線14cを中心に回動する。可動フック13を構造的に安定させ且つ可動フック13の回動を規制するためのガイドピン15が本体11の側面に突設される。ガイドピン15は、可動フック13に穿設された湾曲スロット(長孔)16を貫通する。スロット16の弧状中心線は、図4(A)に示すとおり、中心軸線14cを曲率中心とする曲率半径rの円弧状軌道である。
本体11は、横架材Bの上面に着座するように湾曲した湾曲着座面17を有する。仮設床材1を横架材Bの間に架設した状態において、湾曲着座面17は、横架材Bの外周面に着座し、仮設床材1の荷重は、湾曲着座面17を介して横架材Bに伝達する。湾曲着座面17は、横架材Bの頂部Baにおいて水平面18に移行する。
外れ止め12は、横架材Bの下部外周面に近接するように横架材Bの下半部外周域に湾曲して延びる横架材係合面12aを有する。仮設床材1を横架材Bに架設した状態(図3(A)、図4(A)及び図4(C))では、横架材係合面12aは横架材Bの外周面から離間する。外れ止め12は、平面視において横架材Bと重なり、水平方向の重なり寸法βは、5mm以上且つ20mm以下、好ましくは、5mm以上且つ15mm以下、例えば、約10mmに設定される。横架材Bに対する外れ止め12の上方変位は、寸法βの重なりに依る横架材係合面12aと横架材Bとの係合によって阻止される。例えば、風圧等に起因した仮設床材1の浮き上がり現象は、横架材係合面12aが横架材Bに係合又は衝合することによって阻止される。所望により、外れ止め12は、外れ止め5と同じく、重力式(セルフロック式)の可動爪として構成することも可能である。
可動フック13は、横架材Bの上部外周面に近接するように横架材Bの上半部外周域に湾曲して延びる横架材係合面13aを有する。仮設床材1を横架材Bに架設した状態(図3(A))では、横架材係合面13aは自重により横架材Bの上部外周面に接触し又は近接するが、仮設床材1の荷重及びその反力は、横架材係合面13aには作用しない。可動フック13の先端下面13bは、横架材Bの中心軸線Bcのレベル(高さ位置)HLよりも僅かに下方に位置しており、レベルHLと先端下面13bとの高低差Δh1は、好ましくは、10mm以下(2mm以上)、更に好ましくは、3~7mmの範囲内の寸法、例えば、約5mmに設定される。横架材Bに対するつかみ金具10の水平変位は、湾曲着座面17又は横架材係合面13aと横架材Bとの係合又は衝合によって阻止される。
横架材Bを受入れ可能なつかみ金具10の横架材収容域ε(図4(B))が、横架材係合面12a、13a及び湾曲着座面17によって画成される。横架材収容域εは、横架材Bを収容し得る概ね側面視C字形断面の下面開口形凹所である。後述するとおり、横架材収容域εの開口部λは、レベルHLに対して所定角度をなして斜め下方に開放した状態で横架材Bを横架材収容域ε内に受入れ且つ横架材Bを横架材収容域εから離脱せしめるように構成される。
開口部λの開口寸法D2(図3(A)、図4(A))は、横架材Bの直径(外径)D1よりも小さい値に設定される。枠組足場(及び楔結合式足場)では、横架材Bの直径D1は、一般に42.7mmである。これに対し、開口部λの開口寸法D2は、40~30mmの範囲内(例えば、約36mm)に設定される。
開口部λの開口寸法D2は、可動フック13の内側縁部13dと、縁部13dと対向する外れ止め12の先端部12dとの離間距離である。図4(A)に示す如く、先端部12d及び縁部13dによって規定された開口部λの開口平面ωは、水平面HLに対して傾斜しており、開口平面ωの垂線μは、水平面HLに対して傾斜角θ2をなす方向に配向される。傾斜角θ2は、40~60度の角度範囲内の角度、例えば、50度に設定される。図4(A)に矢印で示す傾斜角θ2の係合離脱方向ηは、つかみ金具10を比較的容易に横架材Bから離脱せしめる方向として把握し得る。
図5は、仮設床材の撤去作業と関連したつかみ金具の作動態様を段階的に示す側面図である。図6は、仮設床材の架設又は敷設作業と関連したつかみ金具の作動態様を段階的に示す側面図である。
図5(A)には、つかみ金具10を横架材Bに係止した状態が示されている。この状態では、本体11の湾曲着座面17は、横架材Bの外周面に着座し、仮設床材1の鉛直荷重は、湾曲着座面17を介して横架材Bに伝達する。ガイドピン15は、スロット16の上端部に位置し、横架材係合面13aは横架材Bの上部外周面に接触し又は近接する。前述のとおり、開口部λの開口寸法D2は、横架材Bの直径(外径)D1よりも小さい。横架材Bに対するつかみ金具10の水平変位は、横架材Bと湾曲着座面17又は横架材係合面13aとの係合又は衝合によって阻止される。図5(A)に上向き鉛直の外力Fvで示すようにつかみ金具10を持ち上げると、つかみ金具10は、図5(B)に示す如く、横架材Bに対して上方に変位し、横架材Bの下半部外周面が外れ止め12の横架材係合面12aに衝合又は当接する。この状態では、湾曲着座面17と横架材Bとの間に高さ寸法Δh2(Δh2≧Δh1)の間隙が形成される。図5(B)に水平外力Fhで示すようにつかみ金具10を更に水平変位(ΔL1)させると、横架材Bは可動フック13を押圧し、可動フック13は、枢支軸14の中心軸線14cを中心に上方に回動し、この結果、間隙寸法Δh3が拡大するとともに、開口部λの開口寸法D2が横架材Bの直径(外径)D1よりも大きい寸法に拡大する。従って、外力Fv、Fhの合力として矢印η方向(図4(A)に示す係合離脱方向)の外力Fη(図5(C))がつかみ金具10に作用すると、つかみ金具10は、図5(C)及び図5(D)に示す如く、横架材Bから離脱し、斜め上方に移動する。このようなつかみ金具10の作動態様は、つかみ金具10の手動ロック解除の操作を格別に要しない仮設床材1の撤去作業を可能にする。
他方、仮設床材1の架設作業又は敷設作業においては、図6に示す如く、撤去作業とは逆の手順に従ってつかみ金具10を横架材Bに係留することができる。即ち、図6(A)に示す如く、外力Fηと反対方向の外力Fη’によってつかみ金具10を横架材Bに接近させ、図6(B)に示すように可動フック13の先端下面13b又は内側縁部13dを横架材Bの上部外周面に当接せしめ、可動フック13に作用する横架材Bの上向き反力Frにより可動フック13を上方に回動させ、これにより、開口部λを拡開することができる。横架材Bは、図6(B)及び図6(C)に示す如く、横架材収容域ε内に収容され、可動フック13は、図6(C)に示す如く、横架材Bを横架材収容域εに収容する挙動に伴って、重力下に先端下面13b及び内側縁部13dを降下させて開口部λの開口を初期の開口寸法D2(<D1)に縮小する。
図7(A)は、合い掛け状態に仮設床材1を横架材B上に架設又は敷設する態様を示す平面図であり、図7(B)、図7(C)及び図8(A)~(C)は、合い掛け状態に仮設床材1を横架材B上に架設又は敷設する態様を段階的に示す縦断面図である。
図7(A)には、横架材Bの片側(図において右側のスパン域)に仮設床材1を既に架設又は敷設した状態において、他の仮設床材1を横架材Bの反対側(図において左側のスパン域)に合い掛け状態に更に架設又は敷設する態様が示されている。前述のとおり、従来の仮設床材は、図14に示す如く、つかみ金具を上側から横架材B上に降下させてつかみ金具を横架材Bに係止する落とし込むように構成されていたので、つかみ金具が既設の仮設床材1の床面延出部材3に衝合し、横架材Bに係止することができなかったが、仮設床材1は、以下に説明するとおり、床面延出部材3と横架材Bとの間に形成される自由空間Sにつかみ金具10を概ね水平に挿入し、つかみ金具10を横架材Bに係止することができる。以下、図7(B)~図8(C)を参照して、仮設床材1を合い掛け状態に架設又は敷設する態様について説明する。
図7(B)に示す如く、水平延出板30の先端部33と横架材Bの外面との間には、自由空間Sに通じる寸法S4の間隙が形成されている。図7(B)に矢印で示す如く、つかみ金具10を斜め下方に移動させ、図7(C)に示す如く、可動フック13の先端下面13b又は内側縁部13dを横架材Bの上部外周面に当接せしめると、図7(C)に示す如く、横架材Bの上向き反力Frが可動フック13に作用し、可動フック13は、枢支軸14を中心に上方に回動する。
図8(A)に矢印で示す如く、可動フック13の先端下面13b又は内側縁部13dは、横架材Bの外周面上を摺動して自由空間S内に移動し、湾曲着座面17は、図8(B)に示すように横架材Bの外周面に着座する。可動フック13は、図8(C)に示す如く、枢支軸14を中心に重力下に更に回動して横架材Bに係止する。湾曲着座面17に連続する水平面18は、このようなつかみ金具10の係止動作を妨げない。前述のとおり、対向する床面延出部材3の先端部33の間には、寸法ΔS(=S1+S2)の間隙κが形成される。
かくして、仮設床材1は、横架材Bの片側(図7及び図8において右側のスパン域)に仮設床材1を既に架設又は敷設した状態においても、つかみ金具10を自由空間Sに概ね水平に挿入することにより、つかみ金具10を横架材Bに係止することができる。好ましくは、つかみ金具10を自由空間Sに挿入する際の仮設床材1の傾斜角θ3は、0~5度の範囲内の角度に設定される。なお、容易に理解し得るとおり、つかみ金具10を横架材Bから係合離脱させて仮設床材1を撤去するには、つかみ金具10を横架材Bに係止する際の動作(図7(B)~図8(C))と全く逆の動作で仮設床材1を移動させれば良い。
図9は、本発明の他の好適な実施例に係る仮設床材の構成を示す側面図である。図9には、従来構成のセルフロック式つかみ金具を一端部に備え、固定式つかみ金具10’を他端部に備えた仮設床材1’が示されている。図9の各図において、図1~8(実施例1)に示す各構成要素又は構成部材と実質的に同一又は同等の構成要素又は構成部材については、同一の参照符号が付されている。
固定式つかみ金具10’は、横架材Bに係止可能な固定式フック本体11’と、フック本体11’に固定された固定爪からなる外れ止め12とから構成される。フック本体11’の基部11aがボルト・ナット組立体11bによって補剛リブ27の側面に固定される。フック本体11’及び外れ止め12は、溶接等の固着手段により一体的に接合又は固着される。フック本体11’は、横架材Bの上面に着座するように湾曲した湾曲着座面17を有する。前述の実施例と同じく、外れ止め12は、横架材Bの外周面に接触し又は近接するようにして横架材Bの下半部外周域に延びる。水平方向の重なり寸法βは、5mm以上且つ15mm以下、例えば、約10mmに設定される。
フック本体11’の先端面下端部19は、横架材Bの頂部Baよりも僅かに下方に位置しており、頂部Baと先端面下端部19との鉛直方向の重なり寸法γは、3mm以上且つ8mm以下、例えば、約5mmに設定される。先端面下端部19は、横架材Bに対するフック本体11’の水平変位を阻止する。
図9(B)及び図9(C)には、横架材Bの片側(図において右側)に仮設床材1’を既に架設又は敷設した状態において、他の仮設床材1’を横架材Bの反対側(図において左側)に合い掛け状態に架設又は敷設する態様が示されている。図9(B)に示す如く、外れ止め12の先端部12dとフック本体11’の先端面下端部19とによって規定されるフック本体11’の開口部λを横架材Bに対向させるとともに、この状態でつかみ金具10’を斜め下方に移動させ、横架材Bに接近させると、図9(C)に示す如く、横架材Bを凹所ε内に受入れ、湾曲着座面12aを横架材Bの上面に着座せしめ、つかみ金具10’を横架材Bに係止することができる。逆に、仮設足場の解体撤去時等に仮設床材1’を横架材Bから撤去する場合には、図9(A)に傾斜角θ4の係合離脱方向ηとして示し且つ図9(B)及び図9(C)に破線の矢印で示す如く、つかみ金具10’が横架材Bから係合離脱するように、仮設床材1’を斜め上方に移動させれば良い。なお、本例のつかみ金具10’の構造、作用等については、本出願人の出願に係る特願2019-22105号の明細書・図面に詳細に記載されているので、特願2019-22105号の明細書・図面を引用することにより、更なる詳細な説明は、省略する。
以上、本発明の好適な実施形態及び実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変形又は変更が可能である。
例えば、上記実施例に係る仮設床材は、アルミ押出形材からなる床材本体に本発明を適用したものであるが、従来の床付き布枠に対して本発明を適用しても良い。
また、可動フック式又は固定式つかみ金具の外れ止めは、可動爪式つかみ金具の外れ止めと同じく、重力式(セルフロック式)の可動爪として構成しても良い。
更に、上記実施例の説明は、主として、枠組足場の建枠によって仮設床材を支持した構成に関するものであるが、前述のとおり、本発明の仮設床材は、楔結合式足場の横架材(腕木)によっても支持することができる。所望により、本発明の仮設床材をブラケット足場、移動式足場等の他の形式の足場において使用し、或いは、支保工足場、ステージ足場等の他の形式の仮設構造体において好適に使用し得るように設計変更することも可能である。
また、つかみ金具の材質、強度、構造詳細等については、本発明に適合する限りにおいて、従来の任意の形態、寸法又は設計を適宜採用することができ、また、押出形材の補剛リブの断面性状及び寸法等についても、本発明に適合する限りにおいて、任意の設計を採用することができる。
加えて、上記実施例では、つかみ金具をボルト・ナット組立体によって床材本体に固定しているが、つかみ金具をリベット、溶接等の他の固定手段又は接合手段によって床材本体に固定しても良い。
本発明は、建築・土木工事等において使用される枠組足場、楔結合式足場等の仮設構造物において、横架材に係合するつかみ金具によって隣り合う横架材の間に架設又は懸架され、作業通路又は作業床を形成する仮設床材に適用される。本発明によれば、仮設床材を合い掛け状態に配置するために仮設床材のつかみ金具を横架材に係止し、或いは、合い掛け状態に配置した仮設床材を横架材から撤去する作業を大幅に簡素化し、或いは、その作業性を大幅に改善することができるので、その実用的効果は、顕著である。
1、1’ 仮設床材
2 床材本体
2b 下面
3 床面延設部材
4 可動爪式つかみ金具(第1つかみ金具)
5 セルフロック式外れ止め
6 つかみ金具本体
7 湾曲スロット
8 水平スタッド
9 番線挿通孔
10 可動フック式つかみ金具(第2つかみ金具)
10’ 固定式つかみ金具(第2つかみ金具)
11 つかみ金具本体
11’ 固定式フック本体
12 外れ止め(固定爪式)
12a 横架材係合面
12d 先端部
13 可動フック
13a 横架材係合面
13b 先端下面
13d 内側縁部
14 枢支軸
15 ガイドピン
16 湾曲スロット
17 湾曲着座面
20 上面(床面)
30 水平延出板
31 鉛直板
32 斜行板
33 先端部
36、37 基端部
A 建枠
B 横架材
Ba 横架材の頂部
Bc 横架材の中心(凹所の中心)
D1 横架材の直径
D2 開口寸法
S 弧状の自由空間
ΔS、S1~S5 寸法又は距離
Sh1、Sh2 高低差
T1、T2 床面延出部材の突出量
CP 鉛直中心平面
α、β 重なり寸法
ε 横架材収容域(凹所)
κ 間隙
λ 開口部
η 係合離脱方向
ω 開口平面
μ 垂線
θ1~θ4 角度又は傾斜角

Claims (11)

  1. 横架材(B)に係合したつかみ金具によって横架材間のスパン域に架設又は懸架され、該横架材の両側に位置する第1及び第2スパン域に跨がって実質的に連続する水平な作業床又は作業通路を形成するように各スパン域に夫々配置される仮設構造物の仮設床材(1,1')において、
    作業床又は作業通路の床面(20)を形成する床材本体(2)と、該床材本体の第1端部に配設された左右一対の第1つかみ金具(4)と、前記床材本体の第2端部に配設された左右一対の第2つかみ金具(10,10')と、前記第1及び第2端部に夫々設けられ、前記床材本体の床面を布方向又は桁方向に延長する床面延設部材(3)とを有し、
    前記第1及び第2つかみ金具は夫々、前記床材本体の第1又は第2端部に固定されたフック本体(6)又は本体部分(11,11')と、該フック本体又は本体部分から前記横架材の下側に延びるセルフロック式又は固定爪式の外れ止め(5,12)とを有し、
    前記第1及び第2つかみ金具は夫々、前記横架材を受入れ且つ前記横架材上に着座する凹所(ε)を有し、
    前記横架材の頂部(Ba)と前記床面との高低差(Sh2)は、20~35mmの範囲内の寸法に設定され、
    前記床面延設部材の下面と前記横架材の外面との最小離間距離(S4,S5)は、20~35mmの範囲内の寸法に設定され、
    前記床材本体の下面(2b)は、前記凹所の中心(Bc)よりも上方の高さ位置に位置し、
    前記床面延設部材の先端部(33)は、前記横架材の鉛直中心平面(CP)から5~25mmの範囲内の寸法(S1,S2)を隔てて水平方向に離間し、
    前記横架材を挟んで布方向又は桁方向に隣接する床材本体の床面延設部材は、20~35mmの範囲内の寸法(ΔS)を隔てて先端部同士を対向せしめており、
    前記横架材の直径延長線上の寸法(S4,S5)として20~35mmの範囲内の寸法を有する弧状の自由空間(S)が前記床面延設部材と前記横架材との間に形成され、この自由空間は、隣接する他のスパン域に架設又は敷設される前記仮設床材のつかみ金具を水平又は斜め上方の方向から該自由空間内に挿入し得るように他のスパン域に向かって開口しており、
    前記横架材の一方の側に位置し且つ既に前記仮設床材を架設又は敷設した第1スパン域に隣接して前記第2スパン域に前記仮設床材を合い掛け又はまた掛け配列に架設又は敷設すべく、第2スパン域の前記仮設床材を実質的に水平な姿勢、或いは、前記横架材の側の端部を相対的に下側にした微小傾斜状態の姿勢にして、前記つかみ金具を実質的に水平又は斜め下方に前記自由空間(S)に挿入し且つ前記横架材に係止し、前記作業床又は作業通路を形成し得るようにしたことを特徴とする仮設床材。
  2. 横架材(B)に係合したつかみ金具によって横架材間のスパン域に架設又は懸架され、該横架材の両側に位置する第1及び第2スパン域に跨がって実質的に連続する水平な作業床又は作業通路を形成するように各スパン域に夫々配置される仮設構造物の仮設床材(1)において、
    作業床又は作業通路の床面(20)を形成する床材本体(2)と、該床材本体の第1端部に配設された左右一対の第1つかみ金具(4)と、前記床材本体の第2端部に配設された左右一対の第2つかみ金具(10)と、前記第1及び第2端部に夫々設けられ、前記床材本体の床面を布方向又は桁方向に延長する床面延設部材(3)とを有し、
    前記第1及び第2つかみ金具は夫々、前記床材本体の第1又は第2端部に固定されたフック本体(6)又は本体部分(11)と、該フック本体又は本体部分から前記横架材の下側に延びるセルフロック式又は固定爪式の外れ止め(5,12)とを有し、
    前記第1及び第2つかみ金具は夫々、前記横架材を受入れ且つ前記横架材上に着座する凹所(ε)を有し、
    前記横架材の頂部(Ba)と前記床面との高低差(Sh2)は、20~35mmの範囲内の寸法に設定され、
    前記床面延設部材の下面と前記横架材の外面との最小離間距離(S4,S5)は、20~35mmの範囲内の寸法に設定され、
    前記床面延設部材の先端部(33)は、前記横架材の鉛直中心平面(CP)から5~25mmの範囲内の寸法(S1,S2)を隔てて水平方向に離間し、
    前記横架材を挟んで布方向又は桁方向に隣接する床材本体の床面延設部材は、20~35mmの範囲内の寸法(ΔS)を隔てて先端部同士を対向せしめており、
    前記横架材の直径延長線上の寸法(S4,S5)として20~35mmの範囲内の寸法を有する弧状の自由空間(S)が前記床面延設部材と前記横架材との間に形成され、この自由空間は、隣接する他のスパン域に架設又は敷設される前記仮設床材のつかみ金具を水平又は斜め上方の方向から該自由空間内に挿入し得るように他のスパン域に向かって開口しており、
    前記第2つかみ金具の本体部分(11)は、前記床材本体に固定された基部(11a)と、前記横架材の上半部外周面に着座する着座面(17)とを備え、
    前記第2つかみ金具の外れ止めは、前記横架材の下半部外周面に沿って延びる横架材係合面(12a)を備え、
    前記第2つかみ金具は、枢支軸(14)によって前記本体部分(11)に枢動可能に支持された可動フック(13)を更に有し、
    該可動フックは、前記床材本体とは反対の側に位置する前記横架材の上半部外周面に沿って延びる横架材係合面(13a)を備え、前記横架材によって前記横架材係合面又は可動フックの先端部分(13b,13d)を上方に押圧することによって上方に回動するように前記本体部分に枢支されており、
    前記横架材の一方の側に位置し且つ既に前記仮設床材を架設又は敷設した第1スパン域に隣接して前記第2スパン域に前記仮設床材を合い掛け又はまた掛け配列に架設又は敷設すべく、第2スパン域の前記仮設床材を実質的に水平な姿勢、或いは、前記横架材の側の端部を相対的に下側にした微小傾斜状態の姿勢にして、前記第2つかみ金具(10)を実質的に水平又は斜め下方に前記自由空間(S)に挿入し且つ前記横架材に係止し、前記作業床又は作業通路を形成し得るようにしたことを特徴とする仮設床材。
  3. 前記凹所の中心(Bc)よりも上方の高さ位置に位置する前記床材本体の下面(2b)と前記凹所の中心(Bc)との高低差(Sh1)、10~30mmの範囲内の寸法に設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の仮設床材。
  4. 前記第2つかみ金具(10)は、前記可動フック(13)に穿設された湾曲スロット(16)と、前記本体部分(11)の側面に突設され且つ前記スロットを貫通し、前記枢支軸(14)の中心軸線(14c)を中心とした前記可動フックの回動を制限するガイドピン(15)とを有することを特徴とする請求項2に記載の仮設床材。
  5. 前記第2つかみ金具(10,10')の本体部分(11,11')の先端部下面は、仮設床材(1,1')の架設又は懸架後に水平な面(18)を構成し、或いは、前記本体部分(11,11')の先端面下端部(19)は、仮設床材(1,1')の架設又は懸架後に前記横架材の頂部(Ba)よりも僅かに下方に位置し、該頂部(Ba)と先端面下端部(19)との鉛直方向の重なり寸法(γ)は、3mm以上且つ8mm以下に設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の仮設床材。
  6. 前記床面延設部材の先端部(33)は、前記横架材の中心軸線を中心線として設定した円柱座標系において、前記鉛直中心平面(CP)に対し、10~20度の角度範囲内の角度(θ1)をなす位置に位置し、及び/又は、対向する前記床面延設部材の先端部(33)の間に形成される間隙(ΔS)の中心線は、実質的に前記鉛直中心平面(CP)の面内に位置することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の仮設床材。
  7. 前記第2つかみ金具は、前記着座面及び横架材係合面によって画成される前記凹所(ε)内に前記横架材を収容するとともに、該着座面によって仮設床材の荷重を前記横架材に伝達し、前記外れ止めの横架材係合面(12a)と前記横架材との係合又は衝合によって所定寸法以上のつかみ金具の上下方向の変位を阻止し、前記可動フックの横架材係合面と前記横架材との係合又は衝合、或いは、前記着座面と前記横架材との係合又は衝合によって、つかみ金具の水平変位を拘束することを特徴とする請求項2に記載の仮設床材。
  8. 前記第2つかみ金具の本体部分(11')及び外れ止め(12)は、前記横架材の直径よりも僅かに大きい開口寸法の開口部を有し且つ該横架材を部分的に収容可能な実質的に半円形断面又はU字形断面の前記凹所(ε)を形成し、
    該開口部は、水平面に対して傾斜した方向の前記第2つかみ金具の移動によって前記横架材を前記凹所内に受入れ且つ該横架材を該凹所から離脱せしめるように斜め下方に向かって開放していることを特徴とする請求項1に記載の仮設床材。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載された仮設床材を合い掛け又はまた掛け配列に前記横架材間のスパン域に架設又は敷設する仮設構造物の構築方法において、
    既に前記仮設床材を架設又は敷設した第1スパン域に隣接する第2スパン域に前記仮設床材を更に架設又は敷設するために、第1スパン域の仮設床材の第1つかみ金具を係止した横架材に対して前記仮設床材の第2つかみ金具(10,10')を係止すべく、水平面に対する前記仮設床材の傾斜角を0~5度の範囲内の角度(θ3)にしてなる実質的に水平又は微小傾斜状態の第2つかみ金具を前記自由空間(S)に挿入することを特徴とする仮設構造物の構築方法。
  10. 請求項2又は7に記載された仮設床材を合い掛け又はまた掛け配列に前記横架材間のスパン域に架設又は敷設する仮設構造物の構築方法において、
    既に前記仮設床材を架設又は敷設した第1スパン域に隣接する第2スパン域に前記仮設床材を更に架設又は敷設するために、第1スパン域の仮設床材の第1つかみ金具を係止した横架材に対して前記仮設床材の第2つかみ金具(10)を係止すべく、水平面に対する前記仮設床材の傾斜角を0~5度の範囲内の角度にしてなる実質的に水平又は微小傾斜状態の第2つかみ金具を前記横架材に接近させるとともに、前記可動フック(13)の横架材係合面又は先端部分を前記横架材の上向き反力によって上方に回動させながら第2つかみ金具の本体部分(11)を前記自由空間(S)に挿入することを特徴とする仮設構造物の構築方法。
  11. 前記床面延設部材は、前記床材本体(2)の端部に固定されたアルミ押出形材からなり、該床材本体の上面を延長する水平延出板部分(30)と、該水平延出板部分の基端部から垂下する鉛直板部分(31)と、前記横架材の外周面と対向し、鉛直荷重に対する水平延出板部分の曲げ剛性を高める斜行板部分(32)とを有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の仮設床材
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