JP7326407B2 - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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本発明は、サイドマージン部が後付けされる積層セラミックコンデンサ及びその製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化及び高性能化に伴い、電子機器に用いられる積層セラミックコンデンサに対する小型化、大容量化及び信頼性確保等の要望がますます強くなってきている。この要望に応えるためには、例えば積層セラミックコンデンサの内部電極を拡大することが有効である。内部電極を拡大するためには、内部電極の周囲の絶縁性を確保するためのサイドマージン部を薄くする必要がある。
この一方で、一般的な積層セラミックコンデンサの製造方法では、各工程(例えば、内部電極のパターニング、積層シートの切断など)の精度により、均一な厚さのサイドマージン部を形成することが難しい。したがって、このような積層セラミックコンデンサの製造方法では、サイドマージン部を薄くするほど、内部電極の周囲の絶縁性を確保することが難しくなる。
特許文献1には、サイドマージン部を後付けする技術が開示されている。つまり、この技術では、側面に内部電極が露出した積層チップが作製され、この積層チップの側面にサイドマージン部が設けられる。これにより、均一な厚さのサイドマージン部を形成可能となるため、サイドマージン部を薄くする場合にも、内部電極の周囲の絶縁性を確保することができる。
特開2012-209539号公報
特許文献1に記載の技術では、積層された複数のセラミック層を静水圧加圧や一軸加圧などによって相互に圧着させることにより積層チップが得られる。この積層チップでは、内部電極が露出した側面に加わる押圧力によって、複数のセラミック層が相互に剥離しやすい。したがって、サイドマージン部は、積層チップの側面に強い押圧力が加わらないように貼り付けられる。
このため、焼成前のサイドマージン部は積層チップよりも低密度になりやすい。積層チップとサイドマージン部とで密度が異なると、積層チップとサイドマージン部とで焼結時の収縮挙動に差が生じる。これにより、積層チップとサイドマージン部との間においてクラックや剥離が発生し、信頼性、特に高温耐湿試験における耐久性が低下する場合がある。
以上のような事情を鑑み、本発明の目的は、サイドマージン部の高い接合性が得られる積層セラミックコンデンサ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る積層セラミックコンデンサは、積層部と、サイドマージン部と、接合部と、を具備する。
上記積層部は、第1平均結晶粒径を有する第1セラミックスからなり、第1の方向に積層された複数のセラミック層と、上記複数のセラミック層の間に配置された内部電極と、を有する。
上記サイドマージン部は、第2平均結晶粒径を有する第2セラミックスからなり、上記第1の方向に直交する第2の方向から上記積層部を覆っている。
上記接合部は、上記第1及び第2平均結晶粒径よりも大きい第3平均結晶粒径を有する第3セラミックスからなり、上記積層部と上記サイドマージン部との間に配置される。
この構成によれば、接合部は、第1及び第2平均結晶粒径よりも大きい第3平均結晶粒径を有する第3セラミックスから構成される。これにより、接合部の両界面において、積層部及びサイドマージン部に接する結晶粒の数が減少する。つまり、接合部の両界面には、クラックや、積層部及びサイドマージン部の剥離が発生する際の起点になりやすい結晶粒界が少ない。従って、接合部を介して積層部とサイドマージン部との良好な接合状態が維持される。
上記接合部の厚さは、5μm以下であってもよい。
接合部を5μm以下に抑えることにより、接合部が積層セラミックコンデンサの形状や性能に及ぼす影響を小さく留めることができる。
上記第1セラミックス、上記第2セラミックス及び上記第3セラミックスは、共通の組成系の多結晶体を主相としてもよい。
これにより、接合部、積層チップ及びサイドマージン部から構成される未焼成の素体を焼成して焼結させる上で、積層チップ、サイドマージン部及び接合部の収縮挙動が均一化される。
従って、焼結後の接合部の両界面において、クラックや、積層部及びサイドマージン部の剥離の発生を防止することができる。
本発明の一形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法では、第1平均粒径を有する第1セラミックスを主成分とし、第1の方向に積層された複数のセラミック層と、上記複数のセラミック層の間に配置された内部電極と、を有する未焼成の積層チップが用意される。
上記第1の方向に直交する第2の方向を向いた上記積層チップの側面に、第2平均粒径を有する第2セラミックスを主成分とするサイドマージン部を、上記第1及び第2平均粒径よりも小さい第3平均粒径を有する第3セラミックスを主成分とする接合部を介して設けることにより素体が作製される。
上記素体が焼成される。
これにより、第3セラミックスが有する粒子が、第1及び第2セラミックスの空隙等に食い込みやすくなる。よって、焼成前の素体において、接合部を介した積層チップとサイドマージン部との密着性が向上する。
さらに、接合部は、第3平均粒径を有するセラミックスを主成分とすることにより、柔軟に変形可能な状態となっている。よって、当該接合部は、積層チップとサイドマージン部のそれぞれの収縮挙動に応じて自由に変形可能である。このため、焼成時において、積層チップとサイドマージン部とで収縮の度合いに差が生じても、積層チップとサイドマージン部とが相互に応力を及ぼし合わない。
従って、焼結後の接合部の両界面において、クラックや、積層部及びサイドマージン部の剥離の発生を防止することができる。
上記素体を焼成することは、上記接合部の平均結晶粒径を上記複数のセラミック層及び上記サイドマージン部の平均結晶粒径より大きくすることを含んでいてもよい。
これにより、焼結後の接合部の両界面において、積層部及びサイドマージン部に接する結晶粒の数が減少する。つまり、当該接合部の両界面には、クラックや、積層部及びサイドマージン部の剥離が発生する際の起点になりやすい結晶粒界が少ない。従って、接合部を介して積層部とサイドマージン部との良好な接合状態が維持される。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る積層セラミックコンデンサは、積層部と、サイドマージン部と、接合部と、稜部と、を具備する。
上記積層部は、第1平均結晶粒径を有する第1セラミックスからなり、第1の方向に積層された複数のセラミック層と、上記複数のセラミック層の間に配置された内部電極と、を有する。
上記サイドマージン部は、第2平均結晶粒径を有する第2セラミックスからなり、上記第1の方向に直交する第2の方向から上記積層部を覆っている。
上記接合部は、上記第1及び第2平均結晶粒径よりも大きい第3平均結晶粒径を有する第3セラミックスからなり、上記積層部と上記サイドマージン部との間に配置される。
上記稜部は、上記積層部と、上記接合部と、上記サイドマージン部に亘る曲面からなる。
本発明の一形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法では、第1平均粒径を有する第1セラミックスを主成分とし、第1の方向に積層された複数のセラミック層と、上記複数のセラミック層の間に配置された内部電極と、を有する未焼成の積層チップが用意される。
上記第1の方向に直交する第2の方向を向いた上記積層チップの側面に、第2平均粒径を有する第2セラミックスを主成分とするサイドマージン部を、上記第1及び第2平均粒径よりも小さい第3平均粒径を有する第3セラミックスを主成分とする接合部を介して設けることにより素体が作製される。
上記素体が焼成される。
焼成前又は焼成後の上記素体にバレル研磨を行うことにより、上記素体に、上記積層部と、上記接合部と、上記サイドマージン部に亘る曲面からなる稜部が形成される。
これにより、第3セラミックスの粒子が、第1及び第2セラミックスの空隙等に食い込みやすくなる。よって、焼成前の素体において、接合部を介した積層チップとサイドマージン部との密着性が向上する。
従って、焼成前の素体はバレル研磨により稜部が形成されても、接合部とサイドマージン部との間と、接合部と積層チップとの間の両界面において、クラックやデラミネーション等の発生が防止される。
また、焼成前の素体において接合部を介した積層チップとサイドマージン部との密着性が向上しているため、焼成後の素体においても、焼成後の積層チップと接合部との間と、焼成後の接合部とサイドマージン部との間の密着性が向上する。
従って、焼成後の素体にバレル研磨が施され、稜部が形成されても、焼成後の接合部とサイドマージン部との間と、焼成後の接合部と積層チップとの間の両界面において、クラックやデラミネーション等の発生が防止される。
サイドマージン部の高い接合性が得られる積層セラミックコンデンサ及びその製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る積層セラミックコンデンサの斜視図である。 上記積層セラミックコンデンサの図1のA-A'線に沿った断面図である。 上記積層セラミックコンデンサの図1のB-B'線に沿った断面図である。 上記積層セラミックコンデンサの図3の領域Pの微細組織を模式的に示す図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造方法を示すフローチャートである。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す平面図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す斜視図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す平面図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す斜視図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るバレル研磨後の未焼成の素体の斜視図である。 上記素体の図11のD-D'線に沿った断面図である。 上記素体の図12の領域Qを模式的に示す拡大図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図面には、適宜相互に直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は全図において共通である。
<第1の実施形態>
[積層セラミックコンデンサ10の全体構成]
図1~3は、本発明の第1の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10を示す図である。図1は、積層セラミックコンデンサ10の斜視図である。図2は、積層セラミックコンデンサ10の図1のA-A'線に沿った断面図である。図3は、積層セラミックコンデンサ10の図1のB-B'線に沿った断面図である。
積層セラミックコンデンサ10は、素体11と、第1外部電極14と、第2外部電極15と、を具備する。
素体11は、典型的には、Y軸方向を向いた2つの側面と、Z軸方向を向いた2つの主面と、を有する。素体11の各面を接続する稜部は面取りされている。なお、素体11の形状はこのような形状に限定されない。例えば、素体11の各面は曲面であってもよく、素体11は全体として丸みを帯びた形状であってもよい。
第1及び第2外部電極14,15は、素体11のX軸方向両端面を覆い、X軸方向両端面に接続する4つの面に延出している。これにより、第1及び第2外部電極14,15のいずれにおいても、X-Z平面に平行な断面及びX-Y軸に平行な断面の形状がU字状となっている。
素体11は、積層部16と、サイドマージン部17と、接合部18と、を有する。
積層部16は、X-Y平面に沿って延びる平板状の複数のセラミック層がZ軸方向に積層された構成を有する。
サイドマージン部17は、積層部16のY軸方向を向いた両側面の全領域をそれぞれ覆っている。接合部18は、積層部16と各サイドマージン部17との間にそれぞれ設けられている。つまり、各サイドマージン部17はそれぞれ、接合部18を介して積層部16の両側面に接合されている。
積層部16は、容量形成部19と、カバー部20と、を有する。
容量形成部19は、複数の第1内部電極12と、複数の第2内部電極13と、を有する。第1及び第2内部電極12,13は、複数のセラミック層の間に、Z軸方向に沿って交互に配置されている。第1内部電極12は、第1外部電極14に接続され、第2外部電極15から絶縁されている。第2内部電極13は、第2外部電極15に接続され、第1外部電極14から絶縁されている。
カバー部20は、容量形成部19のZ軸方向上下面をそれぞれ覆っている。カバー部20には、第1及び第2内部電極12,13が設けられていない。
このように、素体11において、容量形成部19の第1及び第2外部電極14,15が設けられたX軸方向両端面以外の面がサイドマージン部17及びカバー部20によって覆われている。サイドマージン部17及びカバー部20は、主に、容量形成部19の周囲を保護し、第1及び第2内部電極12,13の絶縁性を確保する機能を有する。
第1及び第2内部電極12,13は、それぞれ導電性材料からなり、積層セラミックコンデンサ10の内部電極として機能する。当該導電性材料としては、例えばニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)、又はこれらの合金を含む金属材料が用いられる。
容量形成部19は、セラミックスによって形成されている。容量形成部19では、第1内部電極12と第2内部電極13との間の各セラミック層の容量を大きくするため、セラミック層を構成する材料として高誘電率の材料が用いられる。容量形成部19の主相は、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)系材料の多結晶体、つまりバリウム(Ba)及びチタン(Ti)を含むペロブスカイト構造の多結晶体を用いることができる。
また、容量形成部19の主相は、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)系、チタン酸カルシウム(CaTiO)系、チタン酸マグネシウム(MgTiO)系、ジルコン酸カルシウム(CaZrO)系、チタン酸ジルコン酸カルシウム(PCZT)系、ジルコン酸バリウム(BaZrO)系又は酸化チタン(TiO)系材料等の多結晶体であってもよい。
サイドマージン部17及びカバー部20も、セラミックスによって形成されている。サイドマージン部17及びカバー部20を構成する材料は、絶縁性セラミックスであればよいが、容量形成部19の主相の組成系と共通の組成系の多結晶体を主相とするセラミックスを用いることにより素体11における内部応力が抑制される。
なお、サイドマージン部17、容量形成部19及びカバー部20は、例えば、希土類元素、あるいはケイ素(Si)やその酸化物等を含んでいてもよい。接合部18については後述する。
上記の構成により、積層セラミックコンデンサ10では、第1外部電極14と第2外部電極15との間に電圧が印加されると、第1内部電極12と第2内部電極13との間の複数のセラミック層に電圧が加わる。これにより、積層セラミックコンデンサ10では、第1外部電極14と第2外部電極15との間の電圧に応じた電荷が蓄えられる。
なお、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10は、サイドマージン部17及び接合部18を備えていればよく、その他の構成について適宜変更可能である。例えば、第1及び第2内部電極12,13の枚数は、積層セラミックコンデンサ10に求められるサイズや性能に応じて、適宜決定可能である。
また、図2,3では、第1及び第2内部電極12,13の対向状態を見やすくするために、第1及び第2内部電極12,13の枚数をそれぞれ4枚に留めている。しかし、実際には、積層セラミックコンデンサ10の容量を確保するために、より多くの第1及び第2内部電極12,13が設けられている。
[接合部18について]
図4は、積層セラミックコンデンサ10の図3の一点鎖線で囲んだ領域Pの微細組織を模式的に示す図である。積層セラミックコンデンサ10の断面の微細組織は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)によって観察することができる。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10では、図4に示すように、サイドマージン部17が、接合部18を介して積層部16に接合されている。
積層部16の容量形成部19では、実質的に均一なセラミックスの多結晶体からなるセラミック層を介して第1及び第2内部電極12,13がZ軸方向に積層された組織が見られる。
サイドマージン部17では、実質的に均一なセラミックスの多結晶体の組織が見られる。
接合部18では、図4に示すように、積層部16の複数のセラミック層とサイドマージン部17が有する結晶粒よりも粒径が大きい結晶粒18aを含むセラミックスの多結晶体の組織が見られる。
なお、実際には、図4に示す積層部16と接合部18との界面B1や、サイドマージン部17と接合部18との界面B2は、視認できない場合がある。
つまり、本実施形態に係る接合部18は、積層部16の複数のセラミック層とサイドマージン部17を構成するセラミックスの平均結晶粒径よりも大きい平均結晶粒径を有するセラミックスから構成される。
例えば、複数のセラミック層及びサイドマージン部17を構成するセラミックスの平均結晶粒径が数十~数百nmであるのに対し、接合部18を構成するセラミックスの平均結晶粒径は数μmである。
なお、上記複数のセラミック層を構成するセラミックスの平均結晶粒径と、サイドマージン部17を構成するセラミックスの平均結晶粒径は同程度であってもよく、異なってもいてもよい。
これにより、接合部18の両界面B1,B2において、積層部16及びサイドマージン部17に接する結晶粒18aの数が減少する。つまり、接合部18の両界面B1,B2には、クラックや、積層部16及びサイドマージン部17の剥離が発生する際の起点になりやすい結晶粒界18bが減少する。従って、接合部18を介して積層部16とサイドマージン部17との良好な接合状態が維持される。
また、接合部18の厚さは、積層セラミックコンデンサ10の形状や性能を良好に維持するために、5μm以下であることが好ましい。
更に、接合部18の主相は、積層部16及びサイドマージン部17の主相の組成系と共通の組成系の多結晶体であることが好ましい。
加えて、接合部18は上記の作用を良好に得るために、積層部16及びサイドマージン部17とは異なる元素が添加されていてもよい。例えば、接合部18は、希土類元素、あるいはケイ素(Si)やその酸化物等を含んでいてもよい。
本実施形態では、積層部16、サイドマージン部17及び接合部18は、主相の組成系を構成する元素比がそれぞれ異なっていてもよい。
例えば、積層部16、サイドマージン部17及び接合部18の主相がチタン酸バリウム(BaTiO)系材料の多結晶体から構成されている場合に、当該主相に含まれるバリウム(Ba)、チタン(Ti)及び酸素(O)の比率が、積層部16、サイドマージン部17及び接合部18ごとにそれぞれ異なっていてもよい。
なお、本実施形態に係る平均結晶粒径とは、積層セラミックコンデンサ10の断面をSEMによって所定の倍率で撮像することにより得られた画像から、任意の大きさの結晶粒を数個選択して粒径を測定し、その平均値を算出したものである。
具体的には、積層セラミックコンデンサ10をエポキシ樹脂に縦埋めし、チップ中央部まで研磨する。次いで、積層方向の中段近傍における積層部16、サイドマージン部17及び接合部18の断面を10000倍の倍率でそれぞれ3箇所撮像することにより得られた画像から、結晶粒を15個以上選択する。そして、選択した結晶粒の粒径を画像解析により計測し、平均値を算出することによって平均結晶粒径が得られる。
[積層セラミックコンデンサ10の製造方法]
図5は、積層セラミックコンデンサ10の製造方法を示すフローチャートである。図6~10は積層セラミックコンデンサ10の製造過程を示す図である。以下、積層セラミックコンデンサ10の製造方法について、図5に沿って、図6~10を適宜参照しながら説明する。
(ステップS01:セラミックシート準備工程)
ステップS01では、容量形成部19を形成するための第1セラミックシート101及び第2セラミックシート102と、カバー部20を形成するための第3セラミックシート103と、を準備する。第1~第3セラミックシート101,102,103は、未焼成の誘電体グリーンシートとして構成され、例えば、ロールコーターやドクターブレードを用いてシート状に成形される。
図6は、第1~第3セラミックシート101,102,103の平面図である。この段階では、第1~第3セラミックシート101,102,103は各積層セラミックコンデンサ10ごとに切り分けられていない。図6には、各積層セラミックコンデンサ10ごとに切り分ける際の切断線Lx,Lyが示されている。切断線LxはX軸に平行であり、切断線LyはY軸に平行である。
図6に示すように、第1セラミックシート101には第1内部電極12に対応する未焼成の第1内部電極112が形成され、第2セラミックシート102には第2内部電極13に対応する未焼成の第2内部電極113が形成されている。なお、カバー部20に対応する第3セラミックシート103には内部電極が形成されていない。
第1及び第2内部電極112,113は、任意の導電性ペーストを用いて形成することができる。導電性ペーストによる第1及び第2内部電極112,113の形成には、例えば、スクリーン印刷法やグラビア印刷法を用いることができる。
第1及び第2内部電極112,113は、切断線Lyによって仕切られたX軸方向に隣接する2つの領域にわたって配置され、Y軸方向に帯状に延びている。第1内部電極112と第2内部電極113とでは、切断線Lyによって仕切られた領域1列ずつX軸方向にずらされている。つまり、第1内部電極112の中央を通る切断線Lyが第2内部電極113の間の領域を通り、第2内部電極113の中央を通る切断線Lyが第1内部電極112の間の領域を通っている。
(ステップS02:積層工程)
ステップS02では、ステップS01で準備した第1~第3セラミックシート101,102,103を積層することにより積層シート104を作製する。
図7は、ステップS02で得られる積層シート104の斜視図である。図7では、説明の便宜上、第1から第3セラミックシート101,102,103を分解して示している。しかし、実際の積層シート104では、第1~第3セラミックシート101,102,103が静水圧加圧や一軸加圧などにより圧着されて一体化される。これにより、高密度の積層シート104が得られる。
積層シート104では、容量形成部19に対応する第1セラミックシート101及び第2セラミックシート102がZ軸方向に交互に積層されている。
また、積層シート104では、交互に積層された第1及び第2セラミックシート101,102のZ軸方向上下面にカバー部20に対応する第3セラミックシート103が積層される。なお、図7に示す例では、第3セラミックシート103がそれぞれ3枚ずつ積層されているが、第3セラミックシート103の枚数は適宜変更可能である。
(ステップS03:切断工程)
ステップS03では、ステップS02で得られた積層シート104を回転刃や押し切り刃などによって切断することにより未焼成の積層チップ116を作製する。
図8は、ステップS03の後の積層シート104の平面図である。積層シート104は、保持部材Cに固定された状態で、切断線Lx,Lyに沿って切断される。これにより、積層シート104が個片化され、積層チップ116が得られる。このとき、保持部材Cは切断されておらず、各積層チップ116は保持部材Cによって接続されている。
図9は、ステップS03で得られる積層チップ116の斜視図である。積層チップ116には、未焼成の容量形成部119及びカバー部120が形成されている。積層チップ116では、切断面であるY軸方向を向いた両側面に未焼成の第1及び第2内部電極112,113が露出している。
(ステップS04:サイドマージン部形成工程)
ステップS04では、ステップS03で得られた積層チップ116に未焼成のサイドマージン部117及び接合部118を設けることにより、未焼成の素体111を作製する。
ステップS04では、積層チップ116の両側面にサイドマージン部117及び接合部118を設けるために、テープなどの保持部材の貼り替えなどにより積層チップ116の向きが適宜変更される。
特に、ステップS04では、ステップS03における積層チップ116の切断面であるY軸方向を向いた両側面にサイドマージン部117及び接合部118が設けられる。このため、ステップS04では、予め保持部材Cから積層チップ116を剥がし、積層チップ116の向きを90度回転させておくことが好ましい。
図10は、ステップS04によって得られる未焼成の素体111の斜視図である。
サイドマージン部117は、第1~第3セラミックシート101,102,103と同様の組成で、所定の厚さに成形されたシートとして用意される。第1~第3セラミックシート101,102,103の組成は、所定のセラミックスの仕込み組成として決定される。
接合部118は、所定の厚さに成形されたシートとして用意される。そして、サイドマージン部117が接合部118を介して積層チップ116の側面に貼り付けられる。
ステップS04では、例えば、積層チップ116の側面に接合部118を貼り付けた後に、接合部118上にサイドマージン部117を貼り付けることができる。また、サイドマージン部117及び接合部118は、例えば、PET(Polyethyleneterephthalate)フィルム上で貼り合わされた後に、一体として積層チップ116の側面に貼り付けられてもよい。
また、ステップS04では、サイドマージン部117及び接合部118をシート状に成形せずに、塗布やディップによりサイドマージン部117及び接合部118で積層チップ116の側面をコーティングしてもよい。つまり、積層チップ116の側面を接合部118でコーティングした後に、接合部118をサイドマージン部117でコーティングしてもよい。
更に、ステップS04では、上記を組み合わせて、例えば、接合部118で積層チップ116の側面をコーティングした後に、接合部118上にシート状のサイドマージン部117を貼り付けてもよい。また、積層チップ116の側面にシート状の接合部118を貼り付けた後に、接合部118をサイドマージン部117でコーティングしてもよい。
サイドマージン部117及び接合部118が設けられた積層チップ116の側面では、サイドマージン部117及び接合部118から押圧力を受けることによりセラミック層の剥離が発生しやすい。このため、ステップS04では、未焼成の素体111に静水圧加圧や一軸加圧などの高密度化のための処理を行わないことが好ましい。
(ステップS05:焼成工程)
ステップS05では、ステップS04で得られた未焼成の素体111を焼成して焼結させることにより、図1~3に示す積層セラミックコンデンサ10の素体11を作製する。つまり、ステップS05により、積層チップ116が積層部16になり、サイドマージン部117がサイドマージン部17になり、接合部118が接合部18になる。
ステップS05における素体111の焼成温度は、積層チップ116及びサイドマージン部117の焼結温度に基づいて決定することができる。例えば、セラミックスとしてチタン酸バリウム(BaTiO)系材料を用いる場合には、素体111の焼成温度は1000~1300℃程度とすることができる。また、焼成は、例えば、還元雰囲気下、又は低酸素分圧雰囲気下において行うことができる。
ここで、積層チップ116とサイドマージン部117とで焼結時の収縮挙動が完全に一致している場合を想定する。この場合、積層チップ116に接合部118を設けることなく直接サイドマージン部117を設けても、サイドマージン部117の積層チップ116に対する高い接合性が得られる可能性が高い。
この点、積層チップ116及びサイドマージン部117では、相互に焼結時の収縮挙動が大きく異なることのないように、いずれにも同様のセラミックスが用いられている。
しかしながら、通常、積層チップ116とサイドマージン部117とで、焼結時の収縮挙動を完全に一致させることは困難である。つまり、積層チップ116とサイドマージン部117とでは、どうしても焼結時に収縮のタイミングや収縮量に若干の差が生じてしまう。
これにより、これまでの積層セラミックコンデンサでは、クラックや、積層部及びサイドマージン部の剥離等が発生し、積層部とサイドマージン部との接合性を確保することが困難であった。
積層チップ116とサイドマージン部117とで焼結時の収縮挙動に差が生じる主な原因として、積層チップ116とサイドマージン部117とにおける密度の差が挙げられる。
つまり、上記のとおり、積層チップ116はステップS02の積層工程において高密度化されるのに対し、サイドマージン部117及び接合部118が設けられた素体111はステップS04において高密度化されない。このため、サイドマージン部117では、積層チップ116よりも密度が低くなる。
これにより、積層チップ116とサイドマージン部117とで、昇温速度に差が生じるため、収縮のタイミングにも差が生じる。また、サイドマージン部117では積層チップ116よりも空隙が多いため、積層チップ116とサイドマージン部117とでは収縮量にも差が生じる。
また、積層チップ116とサイドマージン部117とで焼結時の収縮挙動に差が生じる別の原因として、第1及び第2内部電極112,113の有無が挙げられる。
つまり、積層チップ116は第1及び第2内部電極112,113を有するのに対し、サイドマージン部117は内部電極を有さない。積層チップ116では、セラミック層と第1及び第2内部電極112,113とが同時に焼結するため、内部電極を有しないサイドマージン部117とは収縮挙動が異なる。
加えて、積層チップ116とサイドマージン部117とで焼結時の収縮挙動に差が生じる更に別の原因として、組成の違いが挙げられる。
つまり、サイドマージン部117では、例えば機械的強度を向上させるために、積層チップ116とは異なる組成が採用されることがある。より詳細に、サイドマージン部117では、積層チップ116に含まれない元素が添加されたり、積層チップ116とは異なる組成比とされたりする場合がある。このような場合には、積層チップ116とサイドマージン部117とでは、セラミックス自体の焼結温度に差が生じるため、焼結時の収縮挙動に差が生じる。
本実施形態では、このように積層チップ116とサイドマージン部117との間に生じる焼結時の収縮挙動の差を緩和するために、積層チップ116とサイドマージン部117との間に接合部118が設けられる。
ここで、本実施形態に係る接合部118は、積層チップ116及びサイドマージン部117を構成するセラミックスの平均粒径よりも小さい平均粒径を有するセラミックスから構成される。
例えば、積層チップ116及びサイドマージン部117を構成するセラミックスの平均粒径が数百nmであるのに対し、接合部118は平均粒径が数十nmのセラミックスから構成される。
これにより、接合部118を構成するセラミックスが有する粒子が、積層チップ116の複数のセラミック層や、サイドマージン部117を構成するセラミックスの空隙等に食い込みやすくなる。
よって、焼成前の素体111において、接合部118を介した積層チップ116とサイドマージン部117との密着性が向上する。
さらに、接合部118は、平均粒径が小さいセラミックスから構成されることにより、柔軟に変形可能な状態となっている。
よって、接合部118は、積層チップ116及びサイドマージン部117のそれぞれの収縮挙動に応じて自由に変形可能である。このため、焼成時において、積層チップ116とサイドマージン部117とで収縮の度合いに差が生じても、積層チップ116とサイドマージン部117とが相互に応力を及ぼし合わない。
従って、焼結後の接合部18の両界面B1,B2において、クラックや、積層部16及びサイドマージン部17の剥離の発生を防止することができる。
特に、積層チップ116、サイドマージン部117及び接合部118は、共通の組成系の原料粉末を含むグリーンシートで形成されていることが好ましい。これにより、未焼成の素体111を焼成して焼結させる上で、積層チップ116、サイドマージン部117及び接合部118の収縮挙動が均一化され、より効果的に上記クラックや剥離の発生を防止することができる。
また、接合部118が柔軟に変形可能な状態となっていることにより、積層チップ116やサイドマージン部117に多少の凹凸があったとしても、接合部118が当該凹凸に追従して変形することが可能となる。これにより、焼結後の素体11において、接合部18を介した積層部16とサイドマージン部17との密着性の向上を図ることができる。
さらに、接合部118を構成するセラミックスの平均粒径が、積層チップ116の複数のセラミック層とサイドマージン部117を構成するセラミックスの平均粒径より小さいことにより、接合部118が有する粒子が、上記複数のセラミック層とサイドマージン部117が有する粒子よりも熱安定性が低くなり、より粒成長しやすくなる。
これにより、図4に示すように、焼結後の素体11において、接合部18を構成するセラミックスの結晶平均粒径が、積層部16の複数のセラミック層とサイドマージン部17を構成するセラミックスの結晶平均粒径より大きいものとなり、上記で説明した作用効果を得ることができる。
このように、積層チップ116及びサイドマージン部117では、接合部118によって相互に良好な接続が保たれつつ焼結が完了する。また、焼結後の素体11では、サイドマージン部17の積層部16に対する高い接合性が得られる。
さらに、焼成時の接合部118において空隙が粒成長して肥大化した粒子で充填されるため、焼成後の接合部18では空隙が少ない組織が得られる。これにより、積層セラミックコンデンサ10では、高い耐湿性が得られる。
また、本実施形態に係る接合部118は、厚みが大きいと、接合部118に含まれているケイ素(Si)等の副成分が積層チップ116へ拡散しやすく、これにより積層チップ116の各層における容量が低下してしまう。
これらの観点から、接合部118の厚さは充分に薄いことが好ましく、具体的には、焼成後の接合部18の厚さが5μm以下となるように設定されることが好ましい。
(ステップS06:外部電極形成工程)
ステップS06では、ステップS05で得られた素体11に第1及び第2外部電極14,15を形成することにより、図1~3に示す積層セラミックコンデンサ10を作製する。
ステップS06では、まず、素体11の一方のX軸方向端面を覆うように未焼成の電極材料を塗布し、素体11の他方のX軸方向端面を覆うように未焼成の電極材料を塗布する。塗布された未焼成の電極材料を、例えば、還元雰囲気下、又は低酸素分圧雰囲気下において焼き付け処理を行って、素体11に下地膜を形成する。そして、素体11に焼き付けられた下地膜の上に、中間膜及び表面膜を電界メッキなどのメッキ処理で形成して、第1及び第2外部電極14,15が完成する。
なお、上記のステップS06における処理の一部を、ステップ05の前に行ってもよい。例えば、ステップS05の前に未焼成の素体111のX軸方向両端面に未焼成の電極材料を塗布し、ステップS05において、未焼成の素体111を焼結させると同時に、未焼成の電極材料を焼き付けて第1及び第2外部電極14,15の下地膜を形成してもよい。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態を説明する。以下、第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第1の実施形態では、未焼成の素体111は未焼成の積層チップ116にシート状の接合部118及びサイドマージン部117が貼り付けられることにより作製される。このため、未焼成の素体111には、図10に示すように、素体111の各面を接続する稜線部(2つの異なる面が交わる箇所)と角部(3つの異なる面が交わる箇所)が存在する。
素体111に稜線部と角部が存在していると、製造過程で素体111同士が衝突することにより、素体111に割れや欠けが生じてしまう。従って、このような割れや欠けを抑制するため、素体111は稜線部と角部が面取りされる。
素体111の稜線部と角部を面取りする加工方法としては、製造効率を向上させる上で、バレル研磨が有効である。バレル研磨は、例えば、複数の未焼成の素体111と研磨媒体と液体とをバレル容器に封入し、バレル容器に回転運動や振動を与えることにより実行可能である。
図11は、第2の実施形態に係るバレル研磨後の未焼成の素体111の斜視図である。図12は、図11のD-D'線に沿った断面図である。図13は、図12の領域Qを模式的に示す拡大図である。
素体111は、稜線部と角部がバレル研磨により面取りされることによって、図11及び図12に示すように、稜部130を有する。稜部130は、図11に示すように、Z軸方向を向いた2つの主面S1と、Y軸方向を向いた2つの側面S2と、X軸方向を向いた2つの端面S3に接続されている。また、稜部130は、図13に示すように、サイドマージン部117、接合部118及びカバー部120(積層チップ116)に亘って連続的に面取りされた曲面である。
ところで、一般的に、積層チップと、積層チップに貼り付けられるサイドマージン部とから構成される未焼成の素体は、バレル研磨等により稜線部や角部が面取りされると、積層チップとサイドマージン部との間において、クラックやデラミネーション等が発生しやすい。
一方、本実施形態に係る未焼成の素体111は、積層チップ116とサイドマージン部117との間に配置された接合部118を有する。ここで、接合部118は、積層チップ116及びサイドマージン部117を構成するセラミックスの平均粒径よりも小さい平均粒径を有するセラミックスから構成されている。
これにより、接合部118を構成するセラミックスの粒子が、積層チップ116の複数のセラミック層や、サイドマージン部117を構成するセラミックスの空隙等に食い込みやすくなる。よって、焼成前の素体111において、接合部118を介した積層チップ116とサイドマージン部117との密着性が向上している。
従って、未焼成の素体111はバレル研磨により稜線部と角部が面取りされても、接合部118とサイドマージン部117との間と、接合部118と積層チップ116との間の両界面において、クラックやデラミネーション等の発生が防止される。
稜部130を形成する方法は、未焼成の素体111にバレル研磨を施す方法に限定されず、焼結後の素体11にバレル研磨を施すことにより形成してもよい。
この場合であっても、焼成前の素体111において接合部118を介した積層チップ116とサイドマージン部117との密着性が向上しているため、焼結後の素体11においても、積層部16と接合部18との間と、接合部18とサイドマージン部17との間の密着性が向上している。
従って、焼結後の素体11にバレル研磨が施されても、積層部16と接合部18との界面B1と、接合部18とサイドマージン部17との界面B2において、クラックやデラミネーション等の発生が防止される。
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、積層セラミックコンデンサ10では、容量形成部19がZ軸方向に複数に分割して設けられていてもよい。この場合、各容量形成部19において第1及び第2内部電極12,13がZ軸方向に沿って交互に配置されていればよく、容量形成部19が切り替わる部分において第1内部電極12又は第2内部電極13が連続して配置されていてもよい。
10…積層セラミックコンデンサ
11…素体
12…第1内部電極
13…第2内部電極
14…第1外部電極
15…第2外部電極
16…積層部
17…サイドマージン部
18…接合部
19…容量形成部
20…カバー部

Claims (5)

  1. 第1の方向に積層された複数のセラミック層と、前記複数のセラミック層の間に配置された内部電極と、を有する積層部と、
    前記第1の方向に直交する第2の方向から前記積層部を覆うサイドマージン部と、
    前記第1の方向を向いた主面と、
    前記第2の方向を向いた側面と、
    前記主面と前記側面とを接続する曲面を構成し、前記積層部と前記サイドマージン部との境界部において前記積層部と前記サイドマージン部との結晶粒界より結晶粒界が少ない領域を有する稜部と、
    を具備する積層セラミックコンデンサ。
  2. 請求項1に記載の積層セラミックコンデンサであって、
    前記領域は、前記複数のセラミック層及び前記サイドマージン部とは異なる元素が添加されている
    積層セラミックコンデンサ。
  3. 請求項2に記載の積層セラミックコンデンサであって、
    前記元素は、希土類元素またはケイ素である
    積層セラミックコンデンサ。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサであって、
    前記複数のセラミック層、前記サイドマージン部及び前記稜部がチタン酸バリウム系材料の多結晶体を主相とする
    積層セラミックコンデンサ。
  5. 請求項4に記載の積層セラミックコンデンサであって、
    前記複数のセラミック層、前記サイドマージン部及び前記領域の前記主相に含まれるバリウム、チタン及び酸素の比率が異なる
    積層セラミックコンデンサ。
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