JP7323877B2 - タオルハンカチ - Google Patents
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Description
この発明は、精密な転写印刷に適した縦編みパイル生地のタオルハンカチに関する。
転写印刷は解像度の高い絵柄を表わすことができ、布地においても写真を精密に印刷することができる。しかし、パイル生地においてはパイル構造による凹凸のため、精密な図柄が表現できない。
特許文献1には、ポリエステルのつなぎ糸と、吸発性ポリエステルの表側パイル糸と、吸発性ポリエステルの裏側パイル糸とを用い、丸編によって得られる組織を有する両面パイルのタオルであって、表側パイル糸によって構成される表側パイルのパイル長が、裏側パイル糸によって構成される裏側パイルのパイル長よりも短くなるように構成されているタオルが記載されている。そして、表側パイルのパイル長が短くなっているので、プレスをする際、表側パイルが傾れないために、転写紙に形成された図柄の輪郭が歪んだりする等の不都合が生じることはないと記載されている(同文献0024段落)。
特許文献2には、縦編編成を有し、転写印刷面では第1パイル糸がその列のパイル止め糸によるパイル止め点と隣の列のパイル止め糸によるパイル止め点を有し、転写印刷面でない面において第2パイル糸がその列のパイル止め糸によるパイル止め点を有する転写印刷用縦編みパイル生地が記載されている。
特許文献1によれば、同文献のタオルおよびタオル生地では、表面の全面が肌ざわりの良いパイルであるにも拘わらず、昇華プリントを施すことができる、とされている。表側のパイル長を裏側のパイル長より短くしているので、その分、裏側よりも精密な印刷ができることは期待できる。しかし、短くても表パイル糸が立っている以上、印刷制度には限界がある。イラスト程度の図柄であれば十分に表現できるかもしれないが、写真のような図柄を精密に表わすことはできない。
特許文献2の転写印刷用縦編みパイル生地および編みタオルでは、伸縮性・吸水性にとみ、しかも転写印刷により精密な図柄を表現できる。しかし、転写印刷において縦編みパイル生地はプレスされるため、ボリューム感や柔らかい触感が低下する場合があることがわかった。精密な図柄を表現しながらも、ボリューム感や柔らかい触感のより優れたタオル原反やタオルハンカチが望まれる。
この発明は、伸縮性・吸水性に富み、しかも転写印刷により精密な図柄を表現でき、そしてボリューム感や柔らかさが向上した転写印刷タオル原反やタオルハンカチを提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、この発明のタオルハンカチは、裏パイル糸と第1地糸と第2地糸と表サテン糸により経編機により編成し、第1地糸に基部を止められた裏パイル糸のループパイルが第2面側に形成されていて、表サテン糸により基部と頂部を止められた第1地糸が第2面とは反対の第1面側に表れ、第1面か第2面の少なくともいずれかの面に起毛処理されているパイル生地よりなり、第1面に昇華転写印刷がなされている。
この発明のタオルハンカチは、サテン状にフラットな転写印刷面を編成し、転写印刷により精密な図柄を表現することができ、しかもこれまでの転写印刷タオルでは得られなかったボリューム感や柔らかさを実現できる。
この発明を実施するための形態について図面に基づいて説明する。図1は転写印刷タオル原反の製造方法を示すフローチャートである。図1(a)はこの転写印刷タオル原反の製造方法の基本を示す。縦編みによりパイル生地を編成し、その後、第2面に転写印刷を施すとともに、第1面か第2面の少なくともいずれかに起毛処理を施す。
パイル生地の編成では、縦編によって第1面において、第1地糸L2にその列の表サテン糸L4により基部と頂部を留めてフラットに形成し、第2面おいて第2地糸L3に裏パイル糸L1の基部を交差させて第1面とは逆の第2面に裏パイル糸L1のループパイルを形成する。第1面は転写印刷面となる面であり、この面に表れる上パイル糸にはポリエステル糸を使用する。第2面の側には綿糸を裏パイル糸L1として使用する。
起毛処理は転写印刷の後に行ってもよく、あるいは、転写印刷の前に行ってもよい。また、第1面に起毛処理を行ってもよく、第2面に起毛処理を行ってもよく、あるいは両面に行ってもよい。
この発明の実施例に基いて、さらに詳しく説明する。図2から図4は、パイル生地の編成を示す。図2は転写印刷用縦編みパイル生地を構成する各糸を示す平面図、図3は第1面の編成を示す組織図、図4は第2面の編成を示す組織図である。刷用縦編みパイル生地は、縦編編成を有するパイル生地であり、機械編みで製造することができ、本例では4枚筬の経編機を使用している。
縦編編成の各列は、4本の糸を一組にしている。第2面に現れるパイル糸である裏パイル糸L1、第1地糸L2、第2地糸L3、そして、第2面の反対側の面である第1面で第1地糸L2を止める表サテン糸L4が組となって各列で用いられる。
使用する糸の例について説明する。
裏パイル糸L1:コットン40/2、あるいは、20/1×20deポリエステル(無撚糸状にする)
第1地糸L2:ポリエステルフィラメント30de以上100de以下
第2地糸L3:ポリエステルフィラメント30de以上100de以下
表サテン糸L4:ポリエステルフィラメント 異形ブライトとハイカウントポリエステルの撚糸(50de以上300de以下)
裏パイル糸L1:コットン40/2、あるいは、20/1×20deポリエステル(無撚糸状にする)
第1地糸L2:ポリエステルフィラメント30de以上100de以下
第2地糸L3:ポリエステルフィラメント30de以上100de以下
表サテン糸L4:ポリエステルフィラメント 異形ブライトとハイカウントポリエステルの撚糸(50de以上300de以下)
第2面は通常の縦編みパイルの状態である。コットンなどの裏パイル糸が第2面側にループ状のパイルを形成する。したがって、第2面においては通常のパイル生地と同様にパイルが突き出た状態である。
第1地糸L2は00/55”を往復し、第2地糸L3は10/01"で第1地糸L2の基部に絡む。そして、第1面側では、10/45"の表サテン糸L4がパイル状の第1地糸L2の基部10と先端部付近45を止めてサテン組織を形成する。一方、第2面側では、裏パイル糸L1によりループ状のパイルが形成される。
以上のハーフセットで編みたてる。この時サテン面である第1面にL1のパイル糸が浮き上がってこないようにニードルとシンカーの関係を調整する。
以上、この縦編みパイル生地では、第1面がフラットな転写印刷面であり、昇華転写(熱転写)による印刷を行うのに適している。写真などの図柄でも、精密に再現することができる。第1面に表れる糸にフィラメントポリエステルを用いることにより光沢が出るとともに、転写印刷によける写真の再現性が向上する。一方、第2面はパイル面となっており、柔らかな肌触りとなる。
これらの糸を使用し、28ゲージ(列)/インチの密度で4枚筬経編機を使用し、転写印刷用縦編みパイル生地を得た。図1(b)に示す例のように、縦編みパイル生地を洗浄し、乾燥させ、この転写印刷用縦編みパイル生地の転写印刷面(第1面)に昇華転写(熱転写)により写真を印刷する。そして、第1面とは逆の第2面に起毛処理を施す。この起毛処理によって、転写印刷におけるプレスで薄くなった生地が厚みを取り戻し、十分なボリューム感と柔らかな手触りのある転写印刷タオル原反が得られることが分かった。
こうして得られた転写印刷タオル原反を裁断および縫製し、転写印刷タオルハンカチを作成した。出来上がったタオルハンカチの第1面には、写真が精密に再現されていた。たとえば、犬の顔の写真を印刷した場合、犬のひげが鮮明に現れており、また、毛なみもきれいに再現されている。これまでの編みパイル生地やそれを用いた印刷タオルでは得られなかった精密な印刷が実現できた。一方、第2面側は、パイルが立ち上がってタオルらしいボリューム感と柔らかな手触りが得られた。
別の実施例について説明する。図1(c)に示す例である。先の例と同様に縦編編成を有するパイル生地を編成する。次いで、第1面に起毛処理を行う。そして、この第1面に転写印刷を行う。起毛処理により第1面に毛羽が生じ、柔らかい図柄が得られる。そして、洗浄を行うことによって起毛処理による厚みが戻り、ボリューム感のある転写印刷タオル原反およびタオルハンカチが得られる。これに加えて、さらに第2面にも起毛処理を行ってもよく、さらにボリューム感と柔らかさのあるタオル原反およびタオルハンカチを得ることもできる。
L1.裏パイル糸
L2.第1地糸
L3.第2地糸
L4.表サテン糸
L2.第1地糸
L3.第2地糸
L4.表サテン糸
Claims (1)
- 裏パイル糸と第1地糸と第2地糸と表サテン糸により経編機により編成され、第1地糸に基部を止められた裏パイル糸のループパイルが第2面側に形成されていて、表サテン糸により基部と頂部を止められた第1地糸が第2面とは反対の第1面側に表れ、第1面か第2面の少なくともいずれかの面が起毛処理されている編物生地よりなり、第1面に昇華転写印刷がなされているタオルハンカチ。
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JP2019152104A JP7323877B2 (ja) | 2019-08-22 | 2019-08-22 | タオルハンカチ |
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JP2019152104A JP7323877B2 (ja) | 2019-08-22 | 2019-08-22 | タオルハンカチ |
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